JP2005348590A - 永久磁石同期モータの駆動制御装置および永久磁石同期モータの駆動制御方法 - Google Patents
永久磁石同期モータの駆動制御装置および永久磁石同期モータの駆動制御方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 複合電流波形を用いたモータ駆動制御により、鉄損の増加を抑えながら高トルクを実現することができる永久磁石同期モータの駆動制御装置および駆動制御方法を提供すること。
【解決手段】 1ロータ・1ステータの永久磁石同期モータPMSMであって、
前記ロータ2に配置された永久磁石1の極対数を、
(2p+1)×(n+1)(但し、p≧1、n≧1)とし、
(2p+1)×(n+1)/(2q+1)が整数となるqを用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/(2q+1)を重畳した駆動電流を与えるモータ駆動制御手段を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】 1ロータ・1ステータの永久磁石同期モータPMSMであって、
前記ロータ2に配置された永久磁石1の極対数を、
(2p+1)×(n+1)(但し、p≧1、n≧1)とし、
(2p+1)×(n+1)/(2q+1)が整数となるqを用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/(2q+1)を重畳した駆動電流を与えるモータ駆動制御手段を設けた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、1ロータ・1ステータであって、永久磁石をロータに有する永久磁石同期モータ(PMSM:Permanent Magnet Synchronus Motor)の駆動制御装置および永久磁石同期モータの駆動制御方法の技術分野に属する。
高性能な永久磁石を用いた永久磁石同期モータは、高効率で可変速範囲のモータとして幅広い応用が期待されていて、特に、ロータの内部に永久磁石を埋め込む構造の、いわゆる埋込永久磁石同期モータ(IPMSM:Interior Permanent Magnet Synchronus Motor)は、ロータ構造の自在性と、対応するインバータ制御法の適合性によって、極めてバリエーションの広い運動特性が実現できること、高効率化に適していること、等の特徴が注目され、例えば、電気自動車やハイブリッド車等の車両用モータとしての用途にその応用範囲が拡大していて、急速に開発が進んでいる(例えば、特許文献1,2,3参照)。
特開2003−180045号公報
特開2000−134891号公報
特開2002−272031号公報
しかしながら、従来の永久磁石同期モータにあっては、基本周波数fのみによる正弦波電流で駆動する方式であり、モータ損失のうち鉄心内の損失である「鉄損」の増加を抑えながら高トルクを実現する、あるいは、磁石使用量を減らして低コストを実現することができないという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、複合電流波形を用いたモータ駆動制御により、鉄損の増加を抑えながら高トルクを実現することができる永久磁石同期モータの駆動制御装置および駆動制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、 1ロータ・1ステータの永久磁石同期モータの駆動制御装置であって、
前記ロータに配置された永久磁石の極対数を、
(2p+1)×(n+1)(但し、p≧1、n≧1)とし、
(2p+1)×(n+1)/(2q+1)が整数となるqを用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/(2q+1)を重畳した駆動電流を与えるモータ駆動制御手段を設けた。
前記ロータに配置された永久磁石の極対数を、
(2p+1)×(n+1)(但し、p≧1、n≧1)とし、
(2p+1)×(n+1)/(2q+1)が整数となるqを用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/(2q+1)を重畳した駆動電流を与えるモータ駆動制御手段を設けた。
よって、本発明の永久磁石同期モータの駆動制御装置および駆動制御方法にあっては、モータ駆動時、モータ駆動制御手段から基本周波数fに周波数f/(2q+1)を重畳させた複合電流波形による駆動電流が与えられる。すなわち、二つの電流の重畳により最大電流ベクトルが大きくなり、高トルクを発生することができる。しかも、二つの電流を重畳させた複合電流波形の周波数は、基本周波数fと変わらないため、周波数の上昇に比例する鉄損の増加も抑えられる。この結果、複合電流波形を用いたモータ駆動制御により、鉄損の増加を抑えながら高トルクを実現することができる。
以下、本発明の永久磁石同期モータの駆動制御装置を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例3に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の駆動制御装置が適用された1ロータ・1ステータの永久磁石同期モータPMSMにおけるロータを示す断面図である。
実施例1の永久磁石同期モータPMSMは、永久磁石1を有するロータ2と、該ロータ2の内側位置に固定された図外のモータ軸と、前記ロータ2の外側位置にラジアル方向のエアギャップを介し、あるいは、前記ロータ2の隣接位置にアキシャル方向のエアギャップを介して配置された図外のステータと、該ステータを固定する図外のモータケースと、を備えている。
図1は実施例1の駆動制御装置が適用された1ロータ・1ステータの永久磁石同期モータPMSMにおけるロータを示す断面図である。
実施例1の永久磁石同期モータPMSMは、永久磁石1を有するロータ2と、該ロータ2の内側位置に固定された図外のモータ軸と、前記ロータ2の外側位置にラジアル方向のエアギャップを介し、あるいは、前記ロータ2の隣接位置にアキシャル方向のエアギャップを介して配置された図外のステータと、該ステータを固定する図外のモータケースと、を備えている。
前記ロータ2は、電磁鋼板等の高透磁率材料で中空円筒状に作られ、該ロータ2の外周部分には、N極とS極を周方向に交互配置した12個の永久磁石1(6極対)を軸方向に埋め込み、該ロータ2の内周部分には、永久磁石1,1間を通る周波数f/3の電流の作る回転磁界の通過経路に沿って12個の空隙3(低透磁率領域)が設けられている。
前記ステータは、複数のスロット間のステータコアに、分布巻線方式あるいは集中巻線方式によりコイルが巻き付けられている。
図2は実施例1の永久磁石同期モータPMSMのモータ駆動制御回路の基本構成を示す図である。永久磁石同期モータPMSMを高性能運転するには実際の駆動電流が電流指令値に追従するように電流フィードバック制御が行われる。このとき電流指令値をいかに決定するかが重要であり、これが永久磁石同期モータPMSMの運転性能を決めることになる。
永久磁石同期モータPMSMを駆動するモータ駆動制御回路は、三相電圧形インバータ4と、位置センサPSと、バッテリ5と、電流検出器6と、電流制御回路7と、モータ駆動電流制御ユニット8(モータ駆動制御手段)と、を有する。
前記三相電圧形インバータ4は、バッテリ5からの直流電流を、電流制御回路7からの指令信号に応じた三相交流に変換する。
前記位置センサPSは、永久磁石同期モータPMSMのロータ2の回転位置を検出するセンサであり、例えば、レゾルバやエンコーダ等が用いられる。なお、永久磁石同期モータPMSMは、常にロータ2の回転位置に基づいて最適に制御される必要があるため、ロータ2の位置情報は不可欠であることによる。
前記電流検出器6は、三相電圧形インバータ4から永久磁石同期モータPMSMに印加される電流iu,iv,iwを検出し、電流制御回路7にフィードバック情報として入力する。
前記電流制御回路7は、モータ駆動電流制御ユニット8からの電流ベクトル指令と、電流検出器6からの電流iu,iv,iwと、位置センサPSからの回転位置情報θに基づき、前記三相電圧形インバータ4に指令信号を出力する。
前記モータ駆動電流制御ユニット8は、指令入力(位置、速度、トルク)と、位置センサPSからのロータ回転位置情報θr,ωrに基づき、前記電流制御回路7に対し、正弦波電流で駆動させる電流ベクトル指令を出力する。
ここで、実施例1のモータ駆動電流制御ユニット8は、前記ロータ2に配置された永久磁石1の極対数を、
(2p+1)×(n+1)=6(但し、p=1、n=1)とし、
6/(2q+1)が整数の2となるq=1を用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/3を重畳した駆動電流(f+f/3)を与える。つまり、図3に実施例1の永久磁石同期モータPMSMを駆動するための複合電流波形の概念図を示す。実際の駆動に際しては、各周波数成分の振幅を適当に変えて合成するが、ここでは、簡単のため、周波数fおよびf/3の電流波形の振幅を1とし、複合電流波形f+f/3を記載した。
そして、基本周波数fに重畳する周波数f/3の電流の作る回転磁界の磁極が、図1に示すように、永久磁石1の同極が進行方向にくるような永久磁石1,1間位置に発生するように通電している。
(2p+1)×(n+1)=6(但し、p=1、n=1)とし、
6/(2q+1)が整数の2となるq=1を用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/3を重畳した駆動電流(f+f/3)を与える。つまり、図3に実施例1の永久磁石同期モータPMSMを駆動するための複合電流波形の概念図を示す。実際の駆動に際しては、各周波数成分の振幅を適当に変えて合成するが、ここでは、簡単のため、周波数fおよびf/3の電流波形の振幅を1とし、複合電流波形f+f/3を記載した。
そして、基本周波数fに重畳する周波数f/3の電流の作る回転磁界の磁極が、図1に示すように、永久磁石1の同極が進行方向にくるような永久磁石1,1間位置に発生するように通電している。
次に、作用を説明する。
[永久磁石同期モータのトルク発生メカニズム]
同期リラクタンスモータ(SynRM:Synchronous Reluctanse Motor)では、時期的な突極性により、ステータコイルの自己インダクタンス並びに相互インダクタンスがロータの位置に伴って変化し、それに応じて空隙に貯えられた磁気エネルギーが機械エネルギーに変換される。このようなトルク発生メカニズムによって生じるトルクは、一般に「リラクタンストルク」と呼ばれている。
[永久磁石同期モータのトルク発生メカニズム]
同期リラクタンスモータ(SynRM:Synchronous Reluctanse Motor)では、時期的な突極性により、ステータコイルの自己インダクタンス並びに相互インダクタンスがロータの位置に伴って変化し、それに応じて空隙に貯えられた磁気エネルギーが機械エネルギーに変換される。このようなトルク発生メカニズムによって生じるトルクは、一般に「リラクタンストルク」と呼ばれている。
表面永久磁石同期モータ(SPMSM:Surface Permanent Magnet Synchronus Motor)では、ロータの位置にかかわらず磁気抵抗が変化しないため、自己インダクタンス並びに相互インダクタンスは一定の値となる。しかし、永久磁石の鎖交磁束はロータの回転角の余弦で変化する。したがって、SPMSMでは、永久磁石の鎖交磁束のみの変化によりエネルギー変換が行われトルクが発生する。このようなトルクを「マグネットトルク」と呼んでいる。
これに対し、埋込永久磁石同期モータ(IPMSM:Interior Permanent Magnet Synchronus Motor)の自己インダクタンス並びに相互インダクタンスは、回転角の2倍で変化し、更に永久磁石の鎖交磁束もSPMSMと同様に変化する。したがって、トルク発生には、自己インダクタンス、相互インダクタンス並びに永久磁石の鎖交磁束の位置による変化が関与する。
永久磁石の鎖交磁束と自己インダクタンスおよび相互インダクタンスの双方のトルク発生メカニズムを利用するためには、永久磁石をロータの内部に埋め込んで逆突極性を持たせると共に、適切な電流ベクトル制御が必要である。
ちなみに、永久磁石同期モータPMSMの出力トルクTは、次式となる。
T=Pn{Ψa・Ia・cosβ+(1/2)(Lq−Ld)Ia2・sin2β} …(1)
Pn:極対数、Ψa:鎖交磁束ベクトルの外積、Ia:電流ベクトルの大きさ、β:位相、
Lq:q軸インダクタンス、Ld:d軸インダクタンス
上記(1)式において、右辺第1項はマグネットトルクを表し、右辺第2項はリラクタンストルクを表している。埋込永久磁石同期モータIPMSMでは、Ld<Lqの逆突極性を有するため、負のd軸電流を流すことにより、マグネットトルクに加えて、リラクタンストルクも出力トルクに関与する。
[モータ駆動制御作用]
モータ駆動時には、図3の実線特性に示すように、基本周波数fに周波数f/3を重畳させた複合電流波形による駆動電流が与えられる。すなわち、図3に示すように、例えば、周波数fおよびf/3の電流波形の振幅を1とした場合、複合電流波形f+f/3の振幅は約1.5となり、二つの電流を重畳させることによって最大電流ベクトルが大きくなることで、上記(1)式から明らかなように、高トルクを発生することができる。
T=Pn{Ψa・Ia・cosβ+(1/2)(Lq−Ld)Ia2・sin2β} …(1)
Pn:極対数、Ψa:鎖交磁束ベクトルの外積、Ia:電流ベクトルの大きさ、β:位相、
Lq:q軸インダクタンス、Ld:d軸インダクタンス
上記(1)式において、右辺第1項はマグネットトルクを表し、右辺第2項はリラクタンストルクを表している。埋込永久磁石同期モータIPMSMでは、Ld<Lqの逆突極性を有するため、負のd軸電流を流すことにより、マグネットトルクに加えて、リラクタンストルクも出力トルクに関与する。
[モータ駆動制御作用]
モータ駆動時には、図3の実線特性に示すように、基本周波数fに周波数f/3を重畳させた複合電流波形による駆動電流が与えられる。すなわち、図3に示すように、例えば、周波数fおよびf/3の電流波形の振幅を1とした場合、複合電流波形f+f/3の振幅は約1.5となり、二つの電流を重畳させることによって最大電流ベクトルが大きくなることで、上記(1)式から明らかなように、高トルクを発生することができる。
一方、鉄損は、鎖交磁束と角速度(=周波数)の二乗に比例する。これに対し、二つの電流を重畳させることで、周波数f/3の電流の作る回転磁束の分は鉄損が増加するものの、複合電流波形の周波数は、基本周波数fと変わらないため、周波数の二乗に比例する鉄損の増加は抑えられる。
また、基本周波数fによる回転磁界(図1の1点鎖線)に、周波数f/3による回転磁界(図1の破線)が重畳されることになり周波数f/3の電流の作る回転磁束が、永久磁石1の同極が進行方向にくるような永久磁石1,1間位置に重畳されており、基本周波数fによるマグネットトルクに、周波数f/3によるリラクタンストルクが加わるので、高トルクを実現することができる。言い換えると、基本周波数fのみにより駆動するときと同じトルクを得ようとすれば、永久磁石1の磁石量を減らすことができるため、低コストにできる。
さらに、永久磁石1,1間を通る周波数f/3の電流の作る回転磁束の通過経路に沿って低透磁率領域としての空隙3が設けられているため、周波数f/3によるリラクタンストルクを有効に利用することができ、低透磁率領域が無い場合に比べ、より高トルクを実現することができる。
なお、実施例1の永久磁石同期モータPMSMにおいては、上記モータ駆動に関する要請事項を満足すれば、ステータのコイルは、分布巻線方式であっても、コイルエンドを小さく構成できる集中巻線方式であっても良い。
また、実施例1の永久磁石同期モータPMSMにおいては、上記モータ駆動に関する要請事項を満足すれば、ラジアルギャップ型モータであっても、軸方向寸法を短くコンパクトな設計とすることができるアキシャルギャップ型モータであっても良い。
次に、効果を説明する。
実施例1の永久磁石同期モータPMSMの駆動制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
実施例1の永久磁石同期モータPMSMの駆動制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 1ロータ・1ステータの永久磁石同期モータPMSMであって、前記ロータに配置された永久磁石1の極対数を、
(2p+1)×(n+1)=6(但し、p=1、n=1)とし、
6/(2q+1)が整数の2となるq=1を用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/3を重畳した駆動電流(f+f/3)を与えるモータ駆動制御手段を設けたため、複合電流波形を用いたモータ駆動制御により、鉄損の増加を抑えながら高トルクを実現することができる。
(2p+1)×(n+1)=6(但し、p=1、n=1)とし、
6/(2q+1)が整数の2となるq=1を用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/3を重畳した駆動電流(f+f/3)を与えるモータ駆動制御手段を設けたため、複合電流波形を用いたモータ駆動制御により、鉄損の増加を抑えながら高トルクを実現することができる。
(2) 前記モータ駆動制御手段は、基本周波数fに重畳する周波数f/3の電流の作る回転磁界の磁極が、永久磁石1の同極が進行方向にくるような永久磁石1,1間位置に発生するように通電するため、基本周波数fによるマグネットトルクに、周波数f/3によるリラクタンストルクが加わるので、高トルクを実現することができる。言い換えると、基本周波数fのみにより駆動するときと同じトルクを得ようとすれば、永久磁石1の磁石量を減らすことができるため、低コストにできる。
(3) 前記ロータに、永久磁石間を通る周波数f/(2q+1)の電流の作る回転磁界の通過経路に沿って低透磁率の領域を設けたため、周波数f/3によるリラクタンストルクを有効に利用することができ、低透磁率領域が無い場合に比べ、より高トルクを実現することができる。
(4) 前記ロータ2に対しエアギャップを介して対向配置されるステータは、巻線仕様を分布巻線方式にしたため、磁気飽和の影響を受けにくく、最大発生トルクあるいは定出力特性等の総合性能では、集中巻線方式より優れた永久磁石同期モータとすることができる。
(5) 前記ロータ2に対しエアギャップを介して対向配置されるステータは、巻線方式を集中巻線方式にしたため、分布巻線方式に比べ、モータ小型化にメリットのある永久磁石同期モータとすることができる。
(6) 前記ロータ2とステータとは、ラジアル方向にエアギャップを有するため、径方向に短い寸法で良く、径方向スペースの制限があるところに永久磁石同期モータを適用することができる。。
(7) 前記ロータ2とステータとは、アキシャル方向にエアギャップを有するため、軸方向に短い寸法で良く、軸方向スペースの制限があるところに永久磁石同期モータを適用することができる。
(8) 1ロータ・1ステータの永久磁石同期モータPMSMであって、前記ロータに配置された永久磁石1の極対数を、
(2p+1)×(n+1)=6(但し、p=1、n=1)とし、
6/(2q+1)が整数の2となるq=1を用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/3を重畳した駆動電流(f+f/3)を与えるモータ駆動制御方法としたため、複合電流波形を用いたモータ駆動制御により、鉄損の増加を抑えながら高トルクを実現することができる。。
(2p+1)×(n+1)=6(但し、p=1、n=1)とし、
6/(2q+1)が整数の2となるq=1を用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/3を重畳した駆動電流(f+f/3)を与えるモータ駆動制御方法としたため、複合電流波形を用いたモータ駆動制御により、鉄損の増加を抑えながら高トルクを実現することができる。。
実施例2は、9極対の永久磁石を有するロータを備えた例である。
すなわち、図4は実施例2の駆動制御装置が適用された1ロータ・1ステータの永久磁石同期モータPMSMにおけるロータを示す断面図であり、実施例2の永久磁石同期モータPMSMは、9極対の永久磁石1を有するロータ2と、該ロータ2の内側位置に固定された図外のモータ軸と、前記ロータ2の外側位置にラジアル方向のエアギャップを介し、あるいは、前記ロータ2の隣接位置にアキシャル方向のエアギャップを介して配置された図外のステータと、該ステータを固定する図外のモータケースと、を備えている。図4の破線は、周波数f/3の回転磁界を示す。なお、基本周波数fの回転磁界は、図1に示す実施例1と同様であり省略している。
実施例2のモータ駆動電流制御ユニット8は、前記ロータ2に配置された永久磁石1の極対数を、
(2p+1)×(n+1)=9(但し、p=1、n=2)とし、
9/(2q+1)が整数の3となるq=1を用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/3を重畳した駆動電流(f+f/3)を与える。つまり、実施例1の場合と同様に、図3に示す複合電流波形により駆動される。なお、他の構成および作用については、実施例1と同様であるので説明を省略する。また、効果についても、実施例1の(3)の効果を除き、同様の効果を得ることができる。
(2p+1)×(n+1)=9(但し、p=1、n=2)とし、
9/(2q+1)が整数の3となるq=1を用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/3を重畳した駆動電流(f+f/3)を与える。つまり、実施例1の場合と同様に、図3に示す複合電流波形により駆動される。なお、他の構成および作用については、実施例1と同様であるので説明を省略する。また、効果についても、実施例1の(3)の効果を除き、同様の効果を得ることができる。
実施例3は、10極対の永久磁石を有するロータを備えた例である。
すなわち、図5は実施例3の駆動制御装置が適用された1ロータ・1ステータの永久磁石同期モータPMSMにおけるロータを示す断面図であり、実施例3の永久磁石同期モータPMSMは、10極対の永久磁石1を有するロータ2と、該ロータ2の内側位置に固定された図外のモータ軸と、前記ロータ2の外側位置にラジアル方向のエアギャップを介し、あるいは、前記ロータ2の隣接位置にアキシャル方向のエアギャップを介して配置された図外のステータと、該ステータを固定する図外のモータケースと、を備えている。図5の破線は、周波数f/5の回転磁界を示す。なお、基本周波数fの回転磁界は、図1に示す実施例1と同様であり省略している。
実施例3のモータ駆動電流制御ユニット8は、前記ロータ2に配置された永久磁石1の極対数を、
(2p+1)×(n+1)=10(但し、p=2、n=1)とし、
10/(2q+1)が整数の2となるq=2を用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/5を重畳した駆動電流(f+f/5)を与える。つまり、図6に実施例3を駆動するための、複合電流波形の概念図を示す。実際の駆動に際しては、各周波数成分の振幅を適当に変えて合成するが、ここでは、簡単のため、周波数fおよびf/5の電流波形の振幅を1とし、複合電流波形(f+f/5)を記載した。なお、他の構成および作用については、実施例1と同様であるので説明を省略する。また、効果についても、実施例1の(3)の効果を除き、同様の効果を得ることができる。
(2p+1)×(n+1)=10(但し、p=2、n=1)とし、
10/(2q+1)が整数の2となるq=2を用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/5を重畳した駆動電流(f+f/5)を与える。つまり、図6に実施例3を駆動するための、複合電流波形の概念図を示す。実際の駆動に際しては、各周波数成分の振幅を適当に変えて合成するが、ここでは、簡単のため、周波数fおよびf/5の電流波形の振幅を1とし、複合電流波形(f+f/5)を記載した。なお、他の構成および作用については、実施例1と同様であるので説明を省略する。また、効果についても、実施例1の(3)の効果を除き、同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の永久磁石同期モータの駆動制御装置を実施例1〜実施例3に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1,2,3では、マグネットトルクを発生する基本周波数fなる回転磁界に、周波数f/3あるいは周波数f/5の回転磁界を重畳させる例に関して述べたが、永久磁石の極対数によっては、f/3なる周波数の回転磁界に加えて、f/5なる周波数の回転磁界を同時に重畳させても良い。
実施例1においては、各永久磁石の回転軸側の電磁鋼板等の高透磁率材料で作られたロータ部分に、空隙等の低透磁率の領域が設けられているが、これは必ずしも必要ではなく、ロータ強度設計上問題があれば、実施例2,3に示すように、省略しても良い。
実施例1,2,3では、永久磁石同期モータとして埋込永久磁石同期モータへの適用例を示したが、表面永久磁石同期モータへも適用することができる。
PMSM 永久磁石同期モータ
1 永久磁石
2 ロータ
3 空隙(低透磁率領域)
4 三相電圧形インバータ
PS 位置センサ
5 バッテリ
6 電流検出器
7 電流制御回路
8 モータ駆動電流制御ユニット(モータ駆動制御手段)
1 永久磁石
2 ロータ
3 空隙(低透磁率領域)
4 三相電圧形インバータ
PS 位置センサ
5 バッテリ
6 電流検出器
7 電流制御回路
8 モータ駆動電流制御ユニット(モータ駆動制御手段)
Claims (8)
- 1ロータ・1ステータの永久磁石同期モータであって、
前記ロータに配置された永久磁石の極対数を、
(2p+1)×(n+1)(但し、p≧1、n≧1)とし、
(2p+1)×(n+1)/(2q+1)が整数となるqを用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/(2q+1)を重畳した駆動電流を与えるモータ駆動制御手段を設けたことを特徴とする永久磁石同期モータの駆動制御装置。 - 請求項1に記載の永久磁石同期モータの駆動制御装置において、
前記モータ駆動制御手段は、基本周波数fに重畳する周波数f/(2q+1)の電流の作る回転磁界の磁極が、永久磁石の同極が進行方向にくるような永久磁石間位置に発生するように通電することを特徴とする永久磁石同期モータの駆動制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の永久磁石同期モータの駆動制御装置において、
前記ロータに、永久磁石間を通る周波数f/(2q+1)の電流の作る回転磁界の通過経路に沿って低透磁率の領域を設けたことを特徴とする永久磁石同期モータの駆動制御装置。 - 請求項1乃至3の何れか1項に記載の永久磁石同期モータの駆動制御装置において、
前記ロータに対しエアギャップを介して対向配置されるステータは、巻線仕様を分布巻線方式にしたことを特徴とする永久磁石同期モータの駆動制御装置。 - 請求項1乃至3の何れか1項に記載の永久磁石同期モータの駆動制御装置において、
前記ロータに対しエアギャップを介して対向配置されるステータは、巻線方式を集中巻線方式にしたことを特徴とする永久磁石同期モータの駆動制御装置。 - 請求項1乃至5の何れか1項に記載の永久磁石同期モータの駆動制御装置において、
前記ロータとステータとは、ラジアル方向にエアギャップを有することを特徴とする永久磁石同期モータの駆動制御装置。 - 請求項1乃至5の何れか1項に記載の永久磁石同期モータの駆動制御装置において、
前記ロータとステータとは、アキシャル方向にエアギャップを有することを特徴とする永久磁石同期モータの駆動制御装置。 - 1ロータ・1ステータの永久磁石同期モータであって、
前記ロータに配置された永久磁石の極対数を、
(2p+1)×(n+1)(但し、p≧1、n≧1)とし、
(2p+1)×(n+1)/(2q+1)が整数となるqを用いたとき、
前記ステータのコイルに対し、基本周波数fに周波数f/(2q+1)を重畳した駆動電流を与えることを特徴とする永久磁石同期モータの駆動制御方法。
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