JP2001211498A - スピーカ - Google Patents

スピーカ

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JP2001211498A
JP2001211498A JP2000018414A JP2000018414A JP2001211498A JP 2001211498 A JP2001211498 A JP 2001211498A JP 2000018414 A JP2000018414 A JP 2000018414A JP 2000018414 A JP2000018414 A JP 2000018414A JP 2001211498 A JP2001211498 A JP 2001211498A
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Takuji Miyamoto
卓司 宮本
Takashi Suzuki
隆司 鈴木
Masatoshi Okazaki
正敏 岡▲崎▼
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は各種音響機器に使用されるスピーカ
に関するものであり、安定した特性のスピーカを提供す
るものである。 【解決手段】 本発明のスピーカは、マグネット5とこ
のマグネット5上に配置されたトッププレート6とこの
トッププレート6側面とで直線状磁気空隙を構成するヨ
ーク4とで構成された磁気回路Aと、この磁気回路Aの
上に配置された樹脂フィルムに形成された駆動コイルと
からなる振動膜10aと更にこの振動膜10aに上記直
線状磁気空隙の磁束と略同方向の凹凸部10cを成形し
たものである。この凹凸部10cによって振動膜10a
の長手方向に発生する定在波の節の発生を抑制し、更に
温度による伸縮をこの凹凸部10cのバネ性で吸収し、
安定した特性のスピーカの提供を可能とするものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種音響機器に使用
されるスピーカに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のスピーカを図8(a)の分解斜視
図、図8(b)の側断面図により説明する。
【0003】同図によるとスピーカは、ヨーク4の内底
面で矩形のマグネット5とを接着剤にて固着し、このマ
グネット5の上部で矩形のトッププレート6を接着剤に
て接合して磁気回路Aを構成し、アルミニウム板や樹脂
で形成される固定枠1bに数μm〜25μm程度の薄い
耐熱樹脂フィルム上にコイルを形成する箔状導電層を積
層した振動膜1aを張力を加え平面状に接着した振動膜
組立品1を形成し、上記磁気回路Aのトッププレート6
に柔軟性のあるエラストマー体の防振材7を介して、上
記振動膜組立品1をフレーム3と磁気回路Aとで挟持し
て構成されるものである。
【0004】上記振動膜1aの箔状導電層の両端に音声
信号を入力することで振動膜1aが振動し、空気振動つ
まり放音するスピーカの構造となっている。
【0005】なお、図9は上記従来のスピーカの再生音
圧周波数特性図であり、図10は同歪み特性図である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように導電箔と樹脂フィルムの積層体が振動面を構成
し、空気振動を励起する構造となっているため、 1.振動膜1aが平面振動膜であるために低域より高域
まで複数の固有共振、定在波が発生し、音響出力の歪の
低減が難しい。 2.周囲温度およびスピーカ駆動時の発熱等の温度変化
により、箔状導電層および樹脂フィルムが伸縮し、張力
が変化し出力周波数特性および歪特性が変化し安定しな
い。 という課題を持っていた。
【0007】本発明は上記課題を解決するもので、振動
膜の固有共振を制御し、かつ温度変化による振動膜変形
を吸収する構造として安定したスピーカを提供するもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のスピーカは、マグネットとこのマグネット上
に配置された矩形トッププレートとこのトッププレート
の側面とで複数列の直線状磁気空隙を構成するヨークと
で構成された磁気回路と、この磁気回路の上に配置され
た樹脂フィルムとこの樹脂フィルムの表面上に形成され
た上記直線状磁気空隙を往復する箔状導電層よりなる駆
動コイルとからなる振動膜とで構成するとともに、上記
振動膜に上記磁気回路の上記直線状磁気空隙の磁束と略
同方向の複数の凹凸部を形成したものである。
【0009】この凹凸部によって振動膜の長手方向に発
生する定在波の節の発生を抑制し、更に温度変化に対す
る伸縮をこの凹凸部のバネ性で吸収し、安定した特性の
スピーカの提供を可能とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、マグネットとこのマグネット上に配置された矩形ト
ッププレートとこのトッププレートの側面とで複数列の
直線状磁気空隙を構成するヨークとで構成された磁気回
路と、この磁気回路の上に配置された樹脂フィルムとこ
の樹脂フィルムの表面上に形成された上記直線状磁気空
隙を往復する箔状導電層よりなる駆動コイルとからなる
振動膜とで構成するとともに、上記振動膜に上記磁気回
路の上記直線状磁気空隙の磁束と略同方向の複数の凹凸
部を形成したものであり、この凹凸部で振動膜の長手方
向に発生する定在波の節の発生を抑えるとともに、温度
変化に対する伸縮を凹凸部のバネ性で吸収することによ
り特性の安定を可能にしたものである。
【0011】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1の振動膜の凹凸部の断面形状を台形としたものであ
り、台形形状の断面形状の凹凸部とすることで、温度変
化に対するバネ性を高くし、振動膜の熱変形を吸収し、
耐熱性を向上させるとともに面共振による歪みの低減が
図れるものである。
【0012】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1の凹凸部の断面形状を円弧形状としたものであり、温
度変化に対するバネ性を柔らかくし微少の温度変化も吸
収し、請求項3のものより歪みの低減が図れるものであ
る。
【0013】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
1の凹凸部を不均一な間隔で形成したものであり、凹凸
部の間隔を不均一とすることによって、発生する面共振
をより分散させ、定在波の発生をより抑制でき、周波数
特性のより平坦化の図れるものである。
【0014】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
1の凹凸部の高さまたは深さを不均一とすることによっ
て、請求項4と同様に定在波の発生をより抑制できるも
のである。
【0015】以下、本発明スピーカの一実施の形態につ
いて図1から図7により説明する。
【0016】なお、説明にあたっては従来技術と同一部
分は同一番号を付して説明を省略して説明する。
【0017】(実施の形態1)図1は、本発明のスピー
カの一実施の形態の分解斜視図であり、図2(a)は同
要部である振動膜組立品の斜視図であり、図2(b)は
同側断面図であり、図3は同音圧周波数特性図、図4は
同歪み特性図である。
【0018】同図により従来例で説明したスピーカとの
相違点のみ説明すると、10bはアルミニウム板や樹脂
で構成される固定枠であり、数μm〜25μm程度の薄
い耐熱フィルム上に箔状導電層を積層した振動膜10a
に張力を加えてこの固定枠10b上に平面状に接着する
とともに、型プレスなどで振動膜10aに磁気回路の磁
束方向に複数の凹凸部10cを成型して振動膜組立品1
0を形成したものである。
【0019】以上の振動膜組立品10を用いた本実施の
形態のスピーカの出力周波数特性と歪特性を図3および
図4に示す。
【0020】従来のスピーカの音圧周波数特性図(図
9)と本実施の形態の音圧周波数特性図(図3)および
従来のスピーカの歪み特性図(図10)と本実施の形態
の歪み特性図(図4)を比較すると明らかなごとく、音
圧周波数特性では本実施の形態のものの方がピークディ
ップの発生のバラツキが改善され、音圧が向上している
ことが確認された。また、歪み特性においても本実施の
形態のものの方が低減されていることが確認された。こ
れは凹凸部10cによって振動膜10aの長手方向に発
生する定在波の節の発生を抑制したことにより面共振を
抑制したことによるものと考えられる。
【0021】なお、上記凹凸部10cの断面形状によっ
て温度変化による特性変化を抑制することも確認され
た。
【0022】即ち、凹凸部10cの形状を台形形状とす
ることで耐熱性を向上させることができるとともに、凹
凸部10cの形状を円弧形状とすることで、耐熱性とし
ては台形形状のものより若干劣るが、振動膜10aの温
度変化に対するバネ性を柔らかくし微少の温度変化も吸
収して温度変化に極めて安定した特性のスピーカの提供
を可能とすることが確認された。
【0023】(実施の形態2)図5(a)は、本発明の
スピーカの他の実施の形態の要部である振動膜組立品の
斜視図であり、図5(b)は同側断面図であり、図6は
同音圧周波数特性図である。
【0024】同図により実施の形態1のスピーカとの相
違点のみ説明すると、11は振動膜組立品であり、11
cは振動膜11aに不規則な間隔で磁束方向に設けられ
た凹凸部である。
【0025】なお、11bは実施の形態1の固定枠10
bと同様の固定枠である。
【0026】本実施の形態のスピーカは図6の音圧周波
数特性図に明らかなように実施の形態1のスピーカの音
圧周波数特性図(図3)より安定した特性となってい
る。
【0027】これは凹凸部11cを不規則に設けたた
め、凹凸部11cによる振動膜11aの長手方向に発生
する定在波の節の発生を抑えるとともに、凹凸部を一定
間隔に設けた場合に発生しやすい特定周波数による共振
を分散させたことによるものと考えられる。
【0028】(実施の形態3)図7(a)は、本発明の
スピーカの他の実施の形態の要部である振動膜組立品の
斜視図であり、図7(b)は同側断面図である。
【0029】同図により実施の形態1のスピーカとの相
違点のみ説明すると、12は振動膜組立品であり、12
cは振動膜12aに凹凸の高さまたは深さを少なくとも
隣接近傍と異ならせた磁束方向に設けられた凹凸部であ
る。
【0030】なお、12bは実施の形態1の固定枠10
bと同様の固定枠である。
【0031】上記凹凸部12cの振動膜組立品12を用
いたスピーカは実施の形態1のスピーカより実施の形態
2と同様安定した音圧周波数特性を得られることが確認
された。
【0032】これは、均一な凹凸を設けた場合に発生し
やすく特定周波数による固有の共振を分散させたためと
考えられる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明のスピーカは構成し
たので、振動膜に設けた凹凸部によって振動膜の長手方
向に発生する定在波の発生を抑制し、更に温度変化に対
する伸縮をこの凹凸部のバネ性で吸収し、安定した特性
のスピーカの提供を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピーカの一実施の形態の分解斜視図
【図2】(a)同要部である振動膜組立品の斜視図 (b)同側断面図
【図3】同音圧周波数特性図
【図4】同歪み特性図
【図5】(a)本発明の他の実施の形態のスピーカの要
部である振動膜組立品の斜視図 (b)同側断面図
【図6】同音圧周波数特性図
【図7】(a)本発明の他の実施の形態のスピーカの要
部である振動膜組立品の斜視図 (b)同側断面図
【図8】(a)従来のスピーカの分解斜視図 (b)同側断面図
【図9】同音圧周波数特性図
【図10】同歪み特性図
【符号の説明】 4 ヨーク 5 マグネット 6 トッププレート 10,11,12 振動膜組立品 10a,11a,12a 振動膜 10c,11c,12c 凹凸部 A 磁気回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡▲崎▼ 正敏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D012 AA02 BA05 BB04 CA01 FA02 5D016 AA04 BA01 EC01 5D018 AA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネットとこのマグネット上に配置さ
    れた矩形トッププレートとこのトッププレートの側面と
    で複数列の直線状磁気空隙を構成するヨークとで構成さ
    れた磁気回路と、この磁気回路の上に配置された樹脂フ
    ィルムとこの樹脂フィルムの表面上に形成された上記直
    線状磁気空隙を往復する箔状導電層よりなる駆動コイル
    とからなる振動膜とで構成されたスピーカであって、上
    記振動膜に上記磁気回路の上記直線状磁気空隙の磁束と
    略同方向の複数の凹凸部を形成したスピーカ。
  2. 【請求項2】 凹凸部の断面形状が台形である請求項1
    に記載のスピーカ。
  3. 【請求項3】 凹凸部の断面形状が円弧状である請求項
    1に記載のスピーカ。
  4. 【請求項4】 凹凸部が不均一な間隔で形成された請求
    項1に記載のスピーカ。
  5. 【請求項5】 凹凸部の深さまたは高さが不均一である
    請求項1に記載のスピーカ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017199929A1 (ja) * 2016-05-20 2017-11-23 クラリオン株式会社 平板スピーカ及びその周波数特性を改善させる方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017199929A1 (ja) * 2016-05-20 2017-11-23 クラリオン株式会社 平板スピーカ及びその周波数特性を改善させる方法

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