JP2001208818A - 磁気センサ - Google Patents

磁気センサ

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JP2001208818A
JP2001208818A JP2000021362A JP2000021362A JP2001208818A JP 2001208818 A JP2001208818 A JP 2001208818A JP 2000021362 A JP2000021362 A JP 2000021362A JP 2000021362 A JP2000021362 A JP 2000021362A JP 2001208818 A JP2001208818 A JP 2001208818A
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JP2000021362A
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Masahiro Ihara
正博 井原
Naoji Moriya
直司 森谷
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一のファラデー素子を用いた高感度な磁気
センサを供給する。 【解決手段】 この発明の磁気センサは、単一のファラ
デー素子11の光の入射側の端面11Aと、出射端面1
1Bに設置した端面に反射膜が施されプリズム12、1
3を用いてファラデー素子11中を透過してきた光の光
路変更を両プリズム内部で行い、ファラデー素子11中
には磁界Hに沿って互いの光路がほぼ平行、かつ分離さ
れて複数回の光の往復透過が繰り返され、この光は入射
端面11Aの入射位置RINとは異なった出射位置ROUT
から出射される。すなわち、光は測定磁界Hのみに沿っ
てファラデー素子11中を複数回の透過を繰り返すの
で、他の磁界による影響を受けず、かつ素子感度が向上
されているので高感度な検出結果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ファラデー素子
中を進行する光の偏光面が磁界の強度に応じて回転する
現象を利用した磁気センサに係り、特に、この種の磁気
センサの感度を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ファラデー効果を利用した磁気
センサは、ファラデー素子の入射端面側から入射された
光が素子を透過して入射側とは反対側の出射端面から出
射される。そして、この出射光の情報の変化、具体的に
は光の偏光面の回転角を知ることにより磁界の強度を検
出している。検出したい磁界の強度に対して素子の感度
が十分である場合には、この素子に光を一回透過させて
いる。しかし、素子感度が十分でない場合は、十分な感
度を得るために、素子の作用長を長くする手法を用いて
感度の向上を図っている。例えば、第1の手法として、
複数個の素子を直列に並べて光を透過させるものがあ
る。
【0003】また、第2の手法として、素子の光の入射
端面側とは反対側の光の出射端面に反射膜を施して同一
光路で光を反射往復させるものがある。この入射光と出
射光の分離には、ハーフミラーを用いている。
【0004】さらに、光を反射させて感度を上げる第3
の手法の構成およびその動作について説明する。図6に
示すように、直方体の素子30の長手方向の上側面の両
端に、光の入射用および出射用のプリズムをそれぞれ配
置している。そして、光ファイバ10aから伝送されて
ロッドレンズ11aを通して出射された光が、入射用の
プリズム20aを通して素子30内に斜めの方向から入
射する。この斜めの入射光が、素子30中を透過して素
子30の光の入射側面の対面に施された反射膜31bに
到達する。この光は、反射膜31bで斜め方向に反射し
て光の入射側面へ向かう。また、この光の入射側の側面
にも反射膜31aが施されており、この側面に到達した
光は、さらに反射して対面の反射膜31bへ向かう。す
なわち、光は、両側面に施された反射膜31a、31b
を斜め方向に交互に複数回の反射を繰り返しながら素子
を透過して出射用のプリズム20bから出射される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。複数個の素子を直列に並べて光を透過させる第1
の手法においては、センサ自体が大きくなるという問題
がある。また、素子が高価であるので複数個の素子を使
うことは経済的ではない。
【0006】光の入射端面側とは反対側の光の出射端面
に反射膜を施した素子を用いて光を同一光路上で往復反
射させる第2の手法の場合は、入射光と出射光との分離
にハーフミラーなどを用いることとなり、入射時および
出射時に、光の一部がこのハーフミラーにより損失して
SN比(Signal-to-Noise ratio )が悪くなる。また、
光源にコヒーレント光を用いる場合には、光が同一光路
を通るので、干渉の効果が問題となる。
【0007】また、第3の手法では次のような問題点が
ある。すなわち、図7に示すように第3の手法では、測
定磁界Hに対して光が斜め方向に進行する。光の直交2
成分L、L’のうち、測定磁界Hと同方向の光の成分L
は測定磁界Hの強さを反映して偏光面が回転する。一
方、測定磁界Hと直交する光の成分L’は、測定磁界H
と直交する磁界H’の強さを反映して偏光面が回転す
る。その結果、素子30を透過した光の偏光面の回転
は、測定磁界Hだけではなく別方向の磁界H’の影響を
受け、それだけ検出誤差が大きくなるという問題があ
る。
【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、検出感度が高く、しかも検出誤差が
小さい磁気センサを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、光を発生する光源と、こ
の光を透過させて、検出しようとする磁界の強度を前記
光の偏光面の回転角である光の特性変化に変換するファ
ラデー素子と、前記特性変換された光を受光する受光部
とを備えた磁気センサであって、前記ファラデー素子の
光の入射端面側とは反対側の光の出射端面側に、前記フ
ァラデー素子から出射された光を複数回反射して前記フ
ァラデー素子に戻す第1光学手段を備え、前記第1光学
手段は、前記ファラデー素子中の反射光の光路が入射光
の光路とほぼ平行で、かつ前記両光路が分離するように
前記光を反射する。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の磁気センサにおいて、さらに光の入射端面側に、前記
ファラデー素子の光の入射端面から出射された光を複数
回反射して前記ファラデー素子に戻す第2光学手段を備
え、前記第2光学手段は、前記ファラデー素子中の反射
光の光路が入射光の光路とほぼ平行で、かつ前記両光路
が分離するように前記光を反射する。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の磁気センサにおいて、第1光学手段お
よび第2光学手段は、反射膜が施されたプリズムを備え
ている。
【0012】
【作用】この発明の作用は次のとおりである。すなわ
ち、請求項1に記載の発明によれば、ファラデー素子に
入射した光が、ファラデー素子を磁界に沿って透過し、
入射面側とは反対側の出射端面側から出射される。この
出射された光は、出射端面に設置された第1光学手段中
で複数回反射を繰り返してファラデー素子中に戻され
る。この戻された光は、入射端面側に向かう。この入射
端面側に戻る光の光路は、入射光の光路とほぼ平行、か
つ干渉することのないように分離されて戻される。この
光は、入射面の入射位置とは異なった位置から出射され
る。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載のファラデー素子の光の入射端面側に、さらに第
2光学手段を設置している。そのため、上述のようにフ
ァラデー素子を透過して第1光学手段により反射して再
度ファラデー素子に戻されて入射端面側に向かった光
は、入射端面を出射して入射端面に設置された第2光学
手段中で複数回反射を繰り返しファラデー素子に戻され
る。この光は、入射光と出射端面から戻された先の2光
路とほぼ平行で、かつ干渉することのないように分離さ
れて再び出射端面へ向かう。この一連の動作を複数回繰
り返して素子感度を向上させた後に、光は入射端面の入
射位置とは異なった位置から出射される。
【0014】請求項3に記載の発明によれば、第1光学
手段および第2光学手段にプリズムを用いることで光の
反射と光路設計が容易に実施される。
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
一実施例を説明する。まず、図1は、この発明に係る磁
気センサの一実施例の要部を示した斜視図である。
【0015】本実施例の要部である素子部は、物理量で
ある磁気の変化を偏光面の回転として光の特性変化に変
換させるファラデー素子11と、ファラデー素子11に
入射した光が、ファラデー素子11中で磁界に沿って複
数回往復透過するように、ファラデー素子11を挟むよ
うに配置した大型のプリズム12と小型のプリズム13
とから構成されている。なお、大型のプリズム12はこ
の発明の第1光学手段に、小型のプリズム13はこの発
明の第2光学手段に相当するものである。
【0016】ファラデー素子11は、光の入射端面11
Aと、出射端面11Bとを備えた円柱の形状であり、素
子感度を稼ぐためにファラデー素子11の長手方向の一
方の端面11Aから光を入射させるように配置されてい
る。例えばそのサイズは、直径が2mm、長さが5mm
である。なお、この形状は、角柱などであってもよい。
また、材料には、一般的に使用されるイットリウム鉄ガ
ーネット(Ytrium Iron Garnet)などが用いられる。
【0017】大型のプリズム12は、光をプリズム12
の内部で複数回反射させてファラデー素子11中に戻す
ように、端面12Aと12Bに反射膜が施された直角プ
リズムである。すなわち、この大型のプリズム12は、
ファラデー素子11を透過して出射された光を入射し
て、このプリズム12の内部でコの字を描くように直角
な2回の反射を繰り返す。また、この反射された反射光
は、ファラデー素子11中に戻されて他の光路とほぼ平
行で、かつ干渉することのないように分離された光路を
通って再度入射端面11A側に戻すように構成されてい
る。また、このプリズム12の形状は、ファラデー素子
11の出射端面11Bを全て覆うようなサイズに設計さ
れている。また、入射端面11Aに設置されたプリズム
13で光の反射光路の調整および設計を行なっているの
で、このプリズム12は、ファラデー素子11の中心軸
Y方向に対して頂点の軸が平行になるように固定配置さ
れている。
【0018】小型のプリズム13は、前記大型のプリズ
ム12と同様に端面13Aと13Bに反射膜が施された
直角プリズムである。すなわち、この小型のプリズム1
3も前記大型のプリズム12からファラデー素子11に
戻されて入射端面11Aから出射された光を入射して、
内部でコの字を描くように直角な2回の反射を繰り返
す。また、この反射された光は、再びファラデー素子1
1中に戻されて他の光路とほぼ平行で、かつ干渉するこ
とのないように分離されてた光路を通って端面11B側
に戻すように構成されている。また、この小型のプリズ
ム13を設置する位置は、ファラデー素子11中を複数
回透過した光路が重ならず、光の出射位置と入射光の入
射位置とが異なった位置になるように設定されている。
すなわち、プリズム11は、図1に示すように、ファラ
デー素子11の光の入射端面11Aを全て覆うことな
く、入射面11Aの垂直Y軸方向上部および下部の一部
づつを弓形状の面積で開放するようなサイズに構成さ
れ、さらにファラデー素子11の光の入射端面11Aの
中心軸Y方向に対して角度θだけ傾けられて配置されて
いる。
【0019】なお、このプリズム13の傾き角度θは、
ファラデー素子11中で複数回往復透過を繰り返す光が
互いに平行で、かつ干渉することがないように分離され
た光路を通るように設定されている。さらに、ファラデ
ー素子11の素子感度の向上を図るために、十分な作用
長を確保するように決められている。しかしながら、光
は、作用長が長くなるにつれてビーム径が広がる特性を
有しているので、ファラデー素子11中を複数回往復透
過させて作用長を長くしすぎると、互いの光路が干渉し
たり、重なり合うといった問題が生じる。よって、この
点を十分に考慮して作用長が決められている。
【0020】次に、一巡の動作について説明する。図示
しない光源から照射された光は、レンズなどにより平行
光に変えられた後にファラデー素子11へ送られる。
【0021】この光は、ファラデー素子11の光の入射
端面11Aに設けられた入射位置R INから入射する。入
射した光は、ファラデー素子11中を磁界Hに沿ってZ
軸方向に透過する。
【0022】透過した光は、ファラデー素子11の他方
の端面11Bから出射されて、この端面11に設置され
た大型のプリズム12に入射する。この光は、プリズム
12の反射膜12AによりX軸方向に直角に反射され
る。この反射光は、同プリズム12の反射膜を施した他
の端面12Bに到達すると、さらにマイナスZ軸方向に
直角に反射してファラデー素子11中に戻される。すな
わち、この光は、ファラデー素子11中を入射光の光路
と平行で、かつ干渉することのないように分離された別
の光路を通り、かつ磁界Hに沿いながら光の入射端面1
1Aに向かってファラデー素子11中を透過する。
【0023】前記ファラデー素子11中を透過してきた
光は、ファラデー素子11の端面11Aから出射されて
端面11Aに設置された小型のプリズム13に入射す
る。この入射した光は、プリズム13の端面に施された
反射膜13Aに到達すると、この反射膜13Aによりマ
イナスXY軸方向に直角に反射する。この反射した光
は、同プリズム13の反射膜13Bに到達すると、さら
にZ軸方向に直角に反射してファラデー素子11中に戻
される。すなわち、この光は、上述した先行の2光路と
平行で、かつ干渉することのないように分離されてファ
ラデー素子11中を磁界Hに沿いながら、再度出射端面
11Bに向かって透過する。
【0024】上述の一連の動作を繰り返すしてファラデ
ー素子11中を透過する光は、少しずつマイナスY軸方
向にずれてゆき、最終的に光の入射端面11Aに設けら
れた出射位置ROUT から出射される。
【0025】なお、上述一巡の動作を行なった結果、フ
ァラデー素子11の内部で散乱光が発生する場合もあり
得る。この場合は、図2に示すように、光の出射光路を
設計段階で予め決めておき、出射光の光路上にピンホー
ル14Aを設けた板14を配置し、そのピンホール14
Aに出射光を通過させることで必要な光だけを分離する
ことが可能である。また、出射光をミラーなどを用いて
さまざまな方向に取り出すことも可能である。
【0026】この実施例において、光をファラデー素子
11に透過させて磁界の変化を光の偏光面の回転角とし
て光の特性変化に変換された物理量の検出は、ファラデ
ー素子11に入射した光を磁界Hに沿って複数回往復透
過させてた偏光面の回転角のみを検出する。すなわち、
光をファラデー素子11中を複数回往復させる際に、フ
ァラデー素子11の端面11Bに設置した大型のプリズ
ム12と、端面11Aに設置し小型のプリズム13の内
部で直角な反射を繰り返して光路変更を行ない、ファラ
デー素子11中には磁界Hに沿った光として戻される。
その結果、磁界Hと直交する磁界H’が存在していて
も、従来技術の第3の手法のように磁界H’によって影
響していたノイズ成分を除去することができる。さら
に、単一のファラデー素子11中を互いの光路が干渉す
ることのないように分離して光を複数回往復透過させて
いるので、素子感度が高く、高感度な検出結果を得ると
ができる。
【0027】次に光がファラデー素子中を2回往復する
4パス方式について、図3を用いて説明する。この実施
例は、大きく分けてファラデー素子11と、このファラ
デー素子11の長手方向の両端から挟み込むように設置
された大型のプリズム12と、小型のプリズム13とか
ら構成されている。
【0028】ファラデー素子11は、光の入射端面11
Aと、出射端面11Bを備えた円柱の形状であり、素子
感度を稼ぐためにファラデー素子11の長手方向の一方
の端面11Aから光を入射させるように配置されてい
る。
【0029】ファラデー素子11の端面11Bに設置さ
れた大型のプリズム12は、端面12A、12Bに反射
膜が施された直角プリズムである。その形状は、ファラ
デー素子11の直径と同じ4辺を持ち、正方な設置面で
ある四角錐の形状をした直角プリズムである。
【0030】ファラデー素子11の端面11Aに設置さ
れた小型のプリズム13は、前記大型のプリズム12と
同様に端面13A、13Bに反射膜が施された直角プリ
ズムである。その形状は、ファラデー素子11の光の入
射端面11Aへの設置面が長方形である四角錐の形状を
した直角プリズムである。すなわち、プリズム13の設
置面の長手方向がファラデー素子12の直径と同じであ
り、短手方向は半径と同じ長さとしている。このプリズ
ム13は、図示するファラデー素子11の光の入射側か
ら向かって中心線Y軸より右半分を覆うように設置され
ている。
【0031】前記プリズム13は、ファラデー素子11
の端面11Bに設置されたプリズム12に対してθ=9
0゜傾けられ状態で設置されている。すなわち、ファラ
デー素子11の端面11Bに設置されたプリズム12の
頂点の軸が、ファラデー素子12のY軸方向に平行であ
るのに対し、プリズム13の頂点の軸はファラデー素子
12のX軸方向に平行に設置されている。
【0032】次に、一巡の動作について説明する。図示
しないが、光源からの光をレンズで平行光に変えられた
光は、ファラデー素子11の端面11Aの左上4分の1
に設けられた入射位置RINから入射する。この入射した
光は、ファラデー素子11中を磁界Hに沿ってZ軸方向
に透過し、図示する光の進行方向よりプリズム12の左
上4分の1の位置に到達する。
【0033】この到達した光は、反射膜が施された端面
12AによりX軸方向に直角に反射されて同プリズム1
2の他の反射膜の施された端面である12Bの右上4分
の1の位置に到達する。この光は、端面12Bでマイナ
スZ軸方向に再度直角に反射してファラデー素子11に
戻される。この戻された光は、入射光と平行で、かつ干
渉することのないように分離されてファラデー素子11
中を透過し、プリズム13の上部の位置に到達する。
【0034】この到達した光は、プリズム13の反射膜
を施した端面13AによりマイナスY軸方向に直角に反
射し、同プリズム13の他の反射膜の施された端面13
BでZ軸方向に再度直角に反射されてファラデー素子1
1中に戻される。この光は、先行の2光路と平行で、か
つ干渉することのないように分離されてファラデー素子
11中を透過する。
【0035】この透過した光は、再度プリズム12に到
達し、このプリズム12の右下4分の1の位置で反射膜
の施された端面12BによりマイナスX軸方向に直角に
反射されて同プリズム12内の端面12Aの左下4分の
1の位置に到達する。この光は、反射膜の施された端面
12AによりマイナスZ軸方向に再度直角に反射されて
ファラデー素子11中に戻される。この光は、先行の3
光路と平行で、かつ干渉することのにように分離されて
ファラデー素子11中を透過すし、光の入射端面11A
の左下4分の1に設けられた光の出射位置ROUT から出
射される。
【0036】通常、ファラデー回転角は作用長に比例す
る。そのため、この実施例の場合は、ファラデー素子1
1中を4回透過しているので、ファラデー素子11中を
1回透過すものに比べ感度が4倍向上することになる。
【0037】次に4パス方式を用いた磁気センサの一実
施例を示す。図4に示すようにこの実施例は、大きく分
けて光を発生する光源部1と、磁界の変化を偏光面の回
転として光の特性変化に変換する素子部10と、素子部
10から出射された光を受光する受光部20とから構成
されている。以下、それぞれの構成について説明する。
【0038】光源部1は、光を発生する光源2と、この
光を直線偏光に変えて出射する偏光子3とから構成され
ている。
【0039】また、素子部10は、前記直線偏光を入射
して透過させるファラデー素子11と、この直線光を複
数回反射させてファラデー素子中を複数回往復させるた
めに、端面に反射膜を施した大小2つのプリズム12、
13と、ファラデー素子11中を複数回往復透過して出
射された反射光の方向を変えるためのミラー14とから
構成されている。また、受光部20は、前記出射された
光を受光して偏光の有無もしくは方位を調べて各成分に
分光するために、直線偏光に対して45度傾けて設置さ
れた偏光子21(以下、「検光子」という。)と、分光
された2つの偏光a、bのそれぞれを集光するためのレ
ンズ22a、22bと、その集光された偏光のそれぞれ
を受光して電気信号に変換するための光電変換手段であ
るフォトダイオード23a、23bとから構成されてい
る。
【0040】次に一巡の動作について説明する。光源2
から発生された光は、偏光子3を通過することにより直
線光に変換されてファラデー素子11に向けて出射され
る。
【0041】この出射された直線光は、ファラデー素子
11のプリズム13で覆われていない図3における左側
の部分から入射する。この入射した光は、ファラデー素
子11中を磁界Hに沿って透過し、ファラデー素子11
の両端面に設置されたプリズム12、13の反射膜でそ
れぞれ複数回反射されて光路変更がされる。すなわち、
この光路変更された光は、ファラデー素子11中に戻さ
れて磁界Hに沿って互いに平行で、かつ干渉しないよう
に分離された光路を通り2往復の透過を繰り返す。この
透過を繰り返した光は、ファラデー素子11の光の入射
端面でプリズムにより覆われていない右の部分から出射
される。すなわち、この方式は、ファラデー素子11中
を4回の透過を繰り返す4パス方式である。出射された
光は、出射光路前方に設置されたミラー14により光路
の変更される。
【0042】光路変更された光は、検光子21で受光さ
れて偏光の有無もしくは方位を調べられる。調べられた
結果、偏光の有るものaと、偏光の無いものbの2つの
成分に分光して、偏光aをレンズ22aに、偏光bをレ
ンズ22bにそれぞれ送る。偏光成分a、bはレンズ2
2a、22bで一旦集光された後に光電変換手段(F
D)であるフォトダイオード23a、23bで受光され
る。この受光された偏光成分a、bは、それぞれの光量
を電気信号A、Bに変換される。その結果、変換された
偏光成分A、Bの電気信号を用いて、演算により磁気強
度を計測する。
【0043】前記演算は、時系列に検出された隣接する
電気信号A、Bを用いると、磁界の変化に対し(1)式
の検出結果を得ることができる。 (A−B)/(A+B)=sin(2θ) … (1) ここで、微小なファラデー回転(2θ≪1)において
は、sin(2θ)≒2θと近似でき、(1)式は次式
(1)’となりリニアな検出結果を得ることができる。 (A−B)/(A+B)=2θ … (1)’ また、この式(1)’は、ファラデー効果のθ=VHL
の関係より次式(2)のように表すことができる。この
(2)式から磁界の強さHを求めることができる。 (A−B)/(A+B)=2VHL … (2) ここで、θは偏光面の回転角、Vはベルデ定数、Hは磁
界の強さ、Lはファラデー素子の長さである。この発明
において、光を単一のファラデー素子中で複数回の透過
を繰り返しているので、前記パラメータLは光の光路長
に相当する。
【0044】この発明は、上記の実施例に限らず、次の
ように変形実施することもできる。(1)図5に示すよ
うに、ファラデー素子11の光の入射側の端面とは反対
側の光の出射面側に反射膜12A、12Bを施した直角
プリズム12を配置する。入射した光は、ファラデー素
子11中を磁界Hに沿った光路を通りながら透過する。
透過した光は、出射端面に設置されたプリズム12の反
射膜12A、12Bで図示するマイナスY軸方向と、マ
イナスX軸方向に直角な2回の反射を繰り返してファラ
デー素子11中に戻される。この光は、ファラデー素子
11中を入射光と平行で、かつ干渉しないように分離さ
れた光路を通り入射面側に送り返され、入射光の入射位
置とは異なった位置から出射される。この出射された光
は、光路設計により予め設置されたミラー13により光
路を変更されてレンズ14で集光される。この集光され
た光は、フォトダイオード15に出力される。このよう
な2パス方式により光をファラデー素子11中で1往復
させる場合は、光を複数回往復透過させる手法よりも、
光路の確保および光の分離が容易である。
【0045】なお、本実施例においては直接的に磁気の
強度を検出しているが、間接的に電流値の検出を行なう
ことができる。例えば電線に電流を流したときに発生す
る磁界に対して平行にファラデー素子を配置し、このと
きに検出された磁気の強度と、電線からファラデー素子
までの距離とから電流値を求めることができる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、ファラデー素子中を磁界の方
向に沿って透過した光が、入射面側とは反対側の出射端
面に設置された光学手段中で複数回反射を繰り返してフ
ァラデー素子中に戻される。この入射面側に戻される光
も磁界の方向に沿って入射光の光路とほぼ平行で、かつ
入射光と干渉することなく分離されて戻される。さら
に、この光は、入射位置とは異なった位置から出射され
る。その結果、ファラデー素子中の光路が全て磁界方向
に沿っているので、測定磁界以外のノイズ成分による影
響を受けない高感度な検出結果を得ることができる。ま
た、単一のファラデー素子を用いて、光をそのファラデ
ー素子中で複数回透過させて素子の感度の向上を行なっ
ているので、経済的である。
【0047】請求項2に記載の発明によれば、光の入射
端面にも光学手段を設けることにより、ファラデー素子
に入射した光が、入射面側とは反対側の出射端面から戻
されて、さらに入射面側の光学手段中で反射を繰り返し
てファラデー素子中に戻すことができる。このときの複
数本の光もまた互いに平行、かつ干渉することがないよ
うに分離された光路でファラデー素子中を透過する。こ
の一巡の動作を繰り返すことで、光をファラデー素子中
で複数回往復透過させて光路長を稼ぐことができる。す
なわち、素子感度をさらに高めることができる。また、
光の入射位置と出射位置とが異なるために、ハーフミラ
ーなどを用いて光の分離を行なう必要もなく、次の過程
への移行を容易に行なうことができる。
【0048】請求項3に記載の発明によれば、光学手段
にプリズムを用いることにより、ファラデー素子の外側
で光路変更を容易に行なうことができる。
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る磁気センサの一実施例の素子部
を示した斜視図である。
【図2】光の出射光路上に設けたピンホール板の断面図
である。
【図3】光の4パス方式を用いた素子部の斜視図であ
る。
【図4】4パス方式を用いた磁気センサのブロック図で
ある。
【図5】変形例の2パス方式のブロック図である。
【図6】従来例の斜視図である。
【図7】従来例の素子中を透過する光の光路および磁界
を示した図である。
【符号の説明】
11 … ファラデー素子 12 … 大型のプリズム 12A … 反射膜を施したプリズムの端面 12B … 反射膜を施したプリズムの端面 13 … 小型のプリズム 13A … 反射膜を施したプリズムの端面 13B … 反射膜を施したプリズムの端面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を発生する光源と、この光を透過させ
    て、検出しようとする磁界の強度を前記光の偏光面の回
    転角である光の特性変化に変換するファラデー素子と、
    前記特性変換された光を受光する受光部とを備えた磁気
    センサであって、前記ファラデー素子の光の入射端面側
    とは反対側の光の出射端面側に、前記ファラデー素子か
    ら出射された光を複数回反射して前記ファラデー素子に
    戻す第1光学手段を備え、前記第1光学手段は、前記フ
    ァラデー素子中の反射光の光路が入射光の光路とほぼ平
    行で、かつ前記両光路が分離するように前記光を反射す
    ることを特徴とする磁気センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の磁気センサにおいて、
    さらに光の入射端面側に、前記ファラデー素子の光の入
    射端面から出射された光を複数回反射して前記ファラデ
    ー素子に戻す第2光学手段を備え、前記第2光学手段
    は、前記ファラデー素子中の反射光の光路が入射光の光
    路とほぼ平行で、かつ前記両光路が分離するように前記
    光を反射することを特徴とする磁気センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の磁気セ
    ンサにおいて、第1光学手段および第2光学手段は、反
    射膜が施されたプリズムであることを特徴とする磁気セ
    ンサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7071687B2 (en) 2002-09-20 2006-07-04 Murata Manufacturing Co., Ltd. Photomagnetic field sensor
JP2011095106A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Seiko Epson Corp 磁場測定装置
JP2015064388A (ja) * 2015-01-13 2015-04-09 セイコーエプソン株式会社 磁場測定装置

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