JP2001208780A - 容量形分圧器 - Google Patents
容量形分圧器Info
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- JP2001208780A JP2001208780A JP2000021898A JP2000021898A JP2001208780A JP 2001208780 A JP2001208780 A JP 2001208780A JP 2000021898 A JP2000021898 A JP 2000021898A JP 2000021898 A JP2000021898 A JP 2000021898A JP 2001208780 A JP2001208780 A JP 2001208780A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 外部に大きなコンデンサを接続することなく
検出電圧を低くすることができる安価でコンパクトな容
量形分圧器を提供する。 【解決手段】 シールド導体7の高電圧導体3に対向す
る内側面には誘電体層8が密着して設けられている。さ
らに誘電体層8上には誘電体層8よりも小さい導体層9
が密着して設けられている。導体層9とシールド導体7
との間には薄い誘電体層8を挟むだけなので、導体層9
とシールド導体7とは極めて接近して配置することがで
きる。このとき、シールド導体7は容器2と同電位であ
るため、容器2および導体層9間の静電容量C2 は大き
くなる。
検出電圧を低くすることができる安価でコンパクトな容
量形分圧器を提供する。 【解決手段】 シールド導体7の高電圧導体3に対向す
る内側面には誘電体層8が密着して設けられている。さ
らに誘電体層8上には誘電体層8よりも小さい導体層9
が密着して設けられている。導体層9とシールド導体7
との間には薄い誘電体層8を挟むだけなので、導体層9
とシールド導体7とは極めて接近して配置することがで
きる。このとき、シールド導体7は容器2と同電位であ
るため、容器2および導体層9間の静電容量C2 は大き
くなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高電圧導体の電位
を測定するための容量形分圧器に係り、特に、電圧検出
用導体の構成に改良を加えた容量形分圧器に関する。
を測定するための容量形分圧器に係り、特に、電圧検出
用導体の構成に改良を加えた容量形分圧器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、高電圧導体の電位を測定する場
合には容量形分圧器を用いて分圧してから電位測定を行
っている。容量形分圧器とは、電位の異なる2つの導体
間の電位差がこれら導体間に直列接続された2つのコン
デンサ回路の容量の逆比に分割されることを利用して、
2つの導体間の電位差に比例した電圧を、2つの導体の
うちの一方と2つの導体間に配置された第3の導体との
間で誘起させるものである。ここで容量形分圧器の従来
例について図5を参照して具体的に説明する。
合には容量形分圧器を用いて分圧してから電位測定を行
っている。容量形分圧器とは、電位の異なる2つの導体
間の電位差がこれら導体間に直列接続された2つのコン
デンサ回路の容量の逆比に分割されることを利用して、
2つの導体間の電位差に比例した電圧を、2つの導体の
うちの一方と2つの導体間に配置された第3の導体との
間で誘起させるものである。ここで容量形分圧器の従来
例について図5を参照して具体的に説明する。
【0003】図5に示すように、容量形分圧器には大地
電位の導体である容器2が設置されている。容器2上面
には貫通部6が形成されており、貫通部6の外側に碍管
5が取付けられている。この碍管5によりリード導体で
ある高電圧導体3が容器2内部から貫通部6を通って容
器2外部に貫通導出されている。容器2と高電圧導体3
との間には電圧検出用導体1が配置されている。また、
貫通部6には貫通部6近傍の電界を緩和するために容器
2と同電位のシールド導体7が配置されている。
電位の導体である容器2が設置されている。容器2上面
には貫通部6が形成されており、貫通部6の外側に碍管
5が取付けられている。この碍管5によりリード導体で
ある高電圧導体3が容器2内部から貫通部6を通って容
器2外部に貫通導出されている。容器2と高電圧導体3
との間には電圧検出用導体1が配置されている。また、
貫通部6には貫通部6近傍の電界を緩和するために容器
2と同電位のシールド導体7が配置されている。
【0004】以上のような容量形分圧器においては、電
圧検出用導体1の電位Vx だけを測定すれば、高電圧導
体3および電圧検出用導体1間の静電容量C1 と、容器
2および電圧検出用導体1間の静電容量C2 とから次式
に基づいて高電圧導体3の電位V0 を求めることができ
る。
圧検出用導体1の電位Vx だけを測定すれば、高電圧導
体3および電圧検出用導体1間の静電容量C1 と、容器
2および電圧検出用導体1間の静電容量C2 とから次式
に基づいて高電圧導体3の電位V0 を求めることができ
る。
【数1】V0 =(C1 +C2 )/C1 ×Vx
【0005】このとき、高電圧導体3および電圧検出用
導体1間の静電容量C1 を小さくし、容器2および電圧
検出用導体1間の静電容量C2 を大きくすることにより
(C1 <<C2 )、高電圧導体3の電位が送電電圧のよ
うな500kVもの電圧であっても、10〜200V程
度に分圧して電圧検出用導体1の電位Vx を容易に測定
することができる。静電容量C2 を大きくするためには
電圧検出用導体1を容器2に接近させて配置させること
が考えられるが、この場合、電圧検出用導体1を容器2
に1〜2mmと極めて接近させなくてはならず、工作精
度の制限から困難であった。
導体1間の静電容量C1 を小さくし、容器2および電圧
検出用導体1間の静電容量C2 を大きくすることにより
(C1 <<C2 )、高電圧導体3の電位が送電電圧のよ
うな500kVもの電圧であっても、10〜200V程
度に分圧して電圧検出用導体1の電位Vx を容易に測定
することができる。静電容量C2 を大きくするためには
電圧検出用導体1を容器2に接近させて配置させること
が考えられるが、この場合、電圧検出用導体1を容器2
に1〜2mmと極めて接近させなくてはならず、工作精
度の制限から困難であった。
【0006】そこで従来では、電圧検出用導体1および
容器2間に静電容量C3 を持つ外部コンデンサ4が静電
容量C2 と並列に接続されている(図5参照)。そし
て、
容器2間に静電容量C3 を持つ外部コンデンサ4が静電
容量C2 と並列に接続されている(図5参照)。そし
て、
【数2】V0 =(C1 +C2 +C3 )/C1 ×Vx とし、電圧検出用導体1の電位Vx を低くした上で測定
を行っている。
を行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では高
電圧導体3および電圧検出用導体1間の静電容量C1 は
小さい方が望ましいため、両者間には十分な距離が必要
となり、容器2が大形化した。しかも、検出電圧を低く
するために大きな外部コンデンサ4を設けたので、容量
形分圧器が大形化し、コストが高騰するという問題点が
あった。また、容量形分圧器の周囲温度が変化すると、
導体間の静電容量が変わるおそれがある。この場合、分
圧比が変動し、電圧検出用導体1の電位Vx から高電圧
導体3の電位Vo を正確に求めることが困難となるとい
う不具合が生じた。
電圧導体3および電圧検出用導体1間の静電容量C1 は
小さい方が望ましいため、両者間には十分な距離が必要
となり、容器2が大形化した。しかも、検出電圧を低く
するために大きな外部コンデンサ4を設けたので、容量
形分圧器が大形化し、コストが高騰するという問題点が
あった。また、容量形分圧器の周囲温度が変化すると、
導体間の静電容量が変わるおそれがある。この場合、分
圧比が変動し、電圧検出用導体1の電位Vx から高電圧
導体3の電位Vo を正確に求めることが困難となるとい
う不具合が生じた。
【0008】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あり、外部に大きなコンデンサを接続することなく検出
電圧を低くすることができる安価でコンパクトな容量形
分圧器を提供することを主たる目的としている。また、
本発明の他の目的は、温度が変化して分圧比が変動して
もこれを補正して正確に電位測定を実施できる信頼性の
高い容量形分圧器を提供することにある。
あり、外部に大きなコンデンサを接続することなく検出
電圧を低くすることができる安価でコンパクトな容量形
分圧器を提供することを主たる目的としている。また、
本発明の他の目的は、温度が変化して分圧比が変動して
もこれを補正して正確に電位測定を実施できる信頼性の
高い容量形分圧器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、導体である容器が設置され、前記容器に
貫通部が形成され、前記貫通部の外側に碍管が取付けら
れ、前記碍管により前記容器と異なる電位のリード導体
が前記容器内部から前記貫通部を通って前記容の外部に
貫通導出され、前記貫通部に前記容器と同電位のシール
ド導体が配置された容量形分圧器において、次のような
技術的な特徴を有している。
め、本発明は、導体である容器が設置され、前記容器に
貫通部が形成され、前記貫通部の外側に碍管が取付けら
れ、前記碍管により前記容器と異なる電位のリード導体
が前記容器内部から前記貫通部を通って前記容の外部に
貫通導出され、前記貫通部に前記容器と同電位のシール
ド導体が配置された容量形分圧器において、次のような
技術的な特徴を有している。
【0010】請求項1の発明は、前記シールド導体の前
記リード導体に対向する内側面に誘電体層が密着して設
けられ、この誘電体層上に導体層が密着して設けられた
ことを特徴とする。
記リード導体に対向する内側面に誘電体層が密着して設
けられ、この誘電体層上に導体層が密着して設けられた
ことを特徴とする。
【0011】以上の請求項1の発明によれば、容器と同
電位のシールド導体と導体層とを極めて接近して配置す
ることができる。反対にリード導体と導体層とは十分に
離すことが可能である。したがって、容器および導体層
間の静電容量を大きくし、リード導体および導体層間の
静電容量を小さくすることができる。しかも、導体層と
シールド導体との間には誘電体層があるため、容器およ
び導体層間の静電容量はSF6 ガス空間などと比べさら
に大きくなる。この結果、リード導体および導体層間の
静電容量よりも容器および導体層間の静電容量の方を大
きくすることができ、リード導体が高電圧導体であって
も、外部コンデンサを接続することなく導体層における
検出電圧を十分に低くすることが可能となる。
電位のシールド導体と導体層とを極めて接近して配置す
ることができる。反対にリード導体と導体層とは十分に
離すことが可能である。したがって、容器および導体層
間の静電容量を大きくし、リード導体および導体層間の
静電容量を小さくすることができる。しかも、導体層と
シールド導体との間には誘電体層があるため、容器およ
び導体層間の静電容量はSF6 ガス空間などと比べさら
に大きくなる。この結果、リード導体および導体層間の
静電容量よりも容器および導体層間の静電容量の方を大
きくすることができ、リード導体が高電圧導体であって
も、外部コンデンサを接続することなく導体層における
検出電圧を十分に低くすることが可能となる。
【0012】請求項2の発明は、請求項1記載の容量形
分圧器において、前記導体層の周辺部分に第2の誘電体
層が設けられたことを特徴とする。以上の請求項2の発
明によれば、導体層周辺部分のエッジ形状を第2の誘電
体層により覆うことができるため、絶縁性が大幅に向上
する。
分圧器において、前記導体層の周辺部分に第2の誘電体
層が設けられたことを特徴とする。以上の請求項2の発
明によれば、導体層周辺部分のエッジ形状を第2の誘電
体層により覆うことができるため、絶縁性が大幅に向上
する。
【0013】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の容量形分圧器において、前記シールド導体の温度を測
定する温度センサが設けられたことを特徴とする。一般
的に誘電体層は薄く、これを挟むシールド導体および導
体層は熱伝導が良いので、誘電体層の温度は均一でシー
ルド導体の温度とほぼ同じと考えてよい。請求項3の発
明では、温度センサがシールド導体の温度を測定するの
で誘電体層の温度を把握することができる。したがっ
て、温度変化から誘電体層の比誘電率が変化し、誘電体
層の比誘電率に比例して容器および導体層間の静電容量
が変わって分圧比が変動しても、誘電体層の温度を随時
測定することにより、比誘電率の温度特性から容器およ
び導体層間の静電容量を計算し、温度変化による分圧比
の変動分を補正することが可能となる。これにより電圧
検出用である導体層の電位から正確にリード導体の電位
を求めることができる。
の容量形分圧器において、前記シールド導体の温度を測
定する温度センサが設けられたことを特徴とする。一般
的に誘電体層は薄く、これを挟むシールド導体および導
体層は熱伝導が良いので、誘電体層の温度は均一でシー
ルド導体の温度とほぼ同じと考えてよい。請求項3の発
明では、温度センサがシールド導体の温度を測定するの
で誘電体層の温度を把握することができる。したがっ
て、温度変化から誘電体層の比誘電率が変化し、誘電体
層の比誘電率に比例して容器および導体層間の静電容量
が変わって分圧比が変動しても、誘電体層の温度を随時
測定することにより、比誘電率の温度特性から容器およ
び導体層間の静電容量を計算し、温度変化による分圧比
の変動分を補正することが可能となる。これにより電圧
検出用である導体層の電位から正確にリード導体の電位
を求めることができる。
【0014】請求項4の発明は、請求項1、2または3
記載の容量形分圧器において、温度変化による前記誘電
体層の比誘電率の変化が1℃当たり0.125%以下で
あるように構成されたことを特徴とする。上記の請求項
4の発明では、温度変化が起きても誘電体層の比誘電率
の変化は非常に少ない。したがって、誘電体層の比誘電
率に比例する容器および導体層間の静電容量の変化も少
なく、分圧比の変動を抑えることができる。
記載の容量形分圧器において、温度変化による前記誘電
体層の比誘電率の変化が1℃当たり0.125%以下で
あるように構成されたことを特徴とする。上記の請求項
4の発明では、温度変化が起きても誘電体層の比誘電率
の変化は非常に少ない。したがって、誘電体層の比誘電
率に比例する容器および導体層間の静電容量の変化も少
なく、分圧比の変動を抑えることができる。
【0015】請求項5の発明は、請求項1、2、3また
は4記載の容量形分圧器において、前記誘電体層がセラ
ミックスから構成されたことを特徴とする。以上の請求
項5の発明によれば、誘電体層がセラミックスであるた
め、温度変化に強く、誘電体層の比誘電率の変化は少な
い。したがって、前記請求項4の発明と同様、分圧比の
変動を抑止することができる。
は4記載の容量形分圧器において、前記誘電体層がセラ
ミックスから構成されたことを特徴とする。以上の請求
項5の発明によれば、誘電体層がセラミックスであるた
め、温度変化に強く、誘電体層の比誘電率の変化は少な
い。したがって、前記請求項4の発明と同様、分圧比の
変動を抑止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した実施の形
態の1例について図1から図4を用いて具体的に説明す
る。なお、図5に示した従来例と同一の部材に関しては
同一符号を付し、説明は省略する。
態の1例について図1から図4を用いて具体的に説明す
る。なお、図5に示した従来例と同一の部材に関しては
同一符号を付し、説明は省略する。
【0017】(1)第1の実施の形態 [構成]第1の実施の形態は請求項1の発明に対応する
ものであり、図1は第1の実施の形態の断面図、図2は
第1の実施の形態の要部断面図である。図に示すよう
に、シールド導体7の高電圧導体3に対向する内側面に
は誘電体層8が密着して設けられている。さらに誘電体
層8上には誘電体層8よりも小さい導体層9が密着して
設けられている。誘電体層8および導体層9は共に、下
側のシールド導体7および誘電体層8の全面を覆うもの
でなくても良く、また円周方向全周にわたるものでなく
ても良い。
ものであり、図1は第1の実施の形態の断面図、図2は
第1の実施の形態の要部断面図である。図に示すよう
に、シールド導体7の高電圧導体3に対向する内側面に
は誘電体層8が密着して設けられている。さらに誘電体
層8上には誘電体層8よりも小さい導体層9が密着して
設けられている。誘電体層8および導体層9は共に、下
側のシールド導体7および誘電体層8の全面を覆うもの
でなくても良く、また円周方向全周にわたるものでなく
ても良い。
【0018】[作用効果]以上の第1の実施の形態にお
いては、導体層9とシールド導体7との間には薄い誘電
体層8を挟むだけなので、導体層9とシールド導体7と
は極めて接近して配置することができる。このとき、シ
ールド導体7は容器2と同電位であるため、容器2およ
び導体層9間の静電容量C2 は大きくなる。また、導体
層9とシールド導体7との間には誘電体層8があるた
め、静電容量C2 はさらに大きくなる。
いては、導体層9とシールド導体7との間には薄い誘電
体層8を挟むだけなので、導体層9とシールド導体7と
は極めて接近して配置することができる。このとき、シ
ールド導体7は容器2と同電位であるため、容器2およ
び導体層9間の静電容量C2 は大きくなる。また、導体
層9とシールド導体7との間には誘電体層8があるた
め、静電容量C2 はさらに大きくなる。
【0019】より具体的には、誘電体層8の膜厚dと、
比誘電率εrと、導体層9の面積Sとにより静電容量C
2 の値は、
比誘電率εrと、導体層9の面積Sとにより静電容量C
2 の値は、
【数3】C2 =εr・εo・S/d として求めることができる。ここで、誘電体層8の膜厚
dを小さくし、比誘電率εrを大きくすることにより、
静電容量C2 を大きくすることができる。一方、高電圧
導体3と導体層9とは十分に離すことが可能である。し
たがって、高電圧導体3および導体層9間の静電容量C
1 を小さくすることができる。
dを小さくし、比誘電率εrを大きくすることにより、
静電容量C2 を大きくすることができる。一方、高電圧
導体3と導体層9とは十分に離すことが可能である。し
たがって、高電圧導体3および導体層9間の静電容量C
1 を小さくすることができる。
【0020】上記の第1の実施の形態によれば、高電圧
導体3および導体層9間の静電容量C1 よりも容器2お
よび導体層9間の静電容量C2 の方を大きくすることが
できる。したがって、従来のように外部コンデンサ4を
接続する必要がなく、導体層9における検出電圧を十分
に低くすることが可能となる。この結果、容量形分圧器
のコンパクト化および低コスト化を進めることができ
る。
導体3および導体層9間の静電容量C1 よりも容器2お
よび導体層9間の静電容量C2 の方を大きくすることが
できる。したがって、従来のように外部コンデンサ4を
接続する必要がなく、導体層9における検出電圧を十分
に低くすることが可能となる。この結果、容量形分圧器
のコンパクト化および低コスト化を進めることができ
る。
【0021】(2)第2の実施の形態 [構成]第2の実施の形態は請求項2の発明に対応する
ものであり、図3は第2の実施の形態の要部断面図であ
る。図に示すように、第2の実施の形態は導体層9の周
辺部分に第2の誘電体層10が設けられたことを構成上
の特徴とする。
ものであり、図3は第2の実施の形態の要部断面図であ
る。図に示すように、第2の実施の形態は導体層9の周
辺部分に第2の誘電体層10が設けられたことを構成上
の特徴とする。
【0022】[作用効果]以上の第2の実施の形態によ
れば、導体層9周辺部分のエッジ形状を第2の誘電体層
10が覆うため、絶縁強化を行うことができる。
れば、導体層9周辺部分のエッジ形状を第2の誘電体層
10が覆うため、絶縁強化を行うことができる。
【0023】(3)第3の実施の形態 [構成]第3の実施の形態は請求項3の発明に対応する
もので、図4は第3の実施の形態の要部断面図である。
図に示すように、第3の実施の形態の特徴はシールド導
体7の外側にシールド導体7の温度を測定する温度セン
サ11が設けられた点にある。
もので、図4は第3の実施の形態の要部断面図である。
図に示すように、第3の実施の形態の特徴はシールド導
体7の外側にシールド導体7の温度を測定する温度セン
サ11が設けられた点にある。
【0024】[作用効果]第3の実施の形態では、温度
センサ11がシールド導体7の温度を測定することによ
り誘電体層8の温度を把握することができる。これは、
誘電体層8が薄く、これを挟むシールド導体7および導
体層9は熱伝導が良いので、誘電体層8の温度はシール
ド導体7の温度とほぼ同じと考えてよいからである。あ
らかじめ誘電体層8の比誘電率の温度特性を調べてお
き、温度センサ11にて測定した温度から容器2および
導体層9間の静電容量C2 を割出せば、温度変化による
分圧比の変動分を補正することができる。これにより、
導体層9の電位から高電圧導体3の電位を正確に求める
ことができ、高い信頼性を確保することができる。
センサ11がシールド導体7の温度を測定することによ
り誘電体層8の温度を把握することができる。これは、
誘電体層8が薄く、これを挟むシールド導体7および導
体層9は熱伝導が良いので、誘電体層8の温度はシール
ド導体7の温度とほぼ同じと考えてよいからである。あ
らかじめ誘電体層8の比誘電率の温度特性を調べてお
き、温度センサ11にて測定した温度から容器2および
導体層9間の静電容量C2 を割出せば、温度変化による
分圧比の変動分を補正することができる。これにより、
導体層9の電位から高電圧導体3の電位を正確に求める
ことができ、高い信頼性を確保することができる。
【0025】(4)他の実施の形態 なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものでは
なく、例えば、請求項4の発明に対応する実施の形態と
して、温度変化による前記誘電体層の比誘電率の変化が
1℃当たり0.125%以下であるように構成されたも
のも包含する。このような実施の形態では、温度が−4
0℃から+40℃に変化しても比誘電率の変化は±5%
以下に抑えることができる。したがって、誘電体層8の
比誘電率に比例する容器2および導体層9間の静電容量
C2 の変化も少なく、分圧比の変動を抑止できる。
なく、例えば、請求項4の発明に対応する実施の形態と
して、温度変化による前記誘電体層の比誘電率の変化が
1℃当たり0.125%以下であるように構成されたも
のも包含する。このような実施の形態では、温度が−4
0℃から+40℃に変化しても比誘電率の変化は±5%
以下に抑えることができる。したがって、誘電体層8の
比誘電率に比例する容器2および導体層9間の静電容量
C2 の変化も少なく、分圧比の変動を抑止できる。
【0026】また、請求項5の発明に対応する実施の形
態として誘電体層9がセラミックスから構成されていて
も良い。この実施の形態によれば、セラミックス製の誘
電体層は温度変化に強く、誘電体層の比誘電率の変化は
少ないため、分圧比の変動を抑えることができる。
態として誘電体層9がセラミックスから構成されていて
も良い。この実施の形態によれば、セラミックス製の誘
電体層は温度変化に強く、誘電体層の比誘電率の変化は
少ないため、分圧比の変動を抑えることができる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、シ
ールド導体の内側面に誘電体層を密着して設け、さらに
誘電体層上に導体層が密着して設けるという簡単な構成
により、外部に大きなコンデンサを接続することなく検
出電圧を低くして、安価でコンパクトな容量形分圧器を
提供することができる。
ールド導体の内側面に誘電体層を密着して設け、さらに
誘電体層上に導体層が密着して設けるという簡単な構成
により、外部に大きなコンデンサを接続することなく検
出電圧を低くして、安価でコンパクトな容量形分圧器を
提供することができる。
【図1】本発明の第1の実施の形態の断面図。
【図2】第1の実施の形態の要部断面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の要部断面図。
【図4】本発明の第3の実施の形態の要部断面図。
【図5】従来の容量形分圧器の断面図。
1…電圧検出用導体 2…容器 3…高電圧導体 4…外部コンデンサ 5…碍管 6…貫通部 7…シールド導体 8…誘電体層 9…導体層 10…第2の誘電体層 11…温度センサ
Claims (5)
- 【請求項1】 導体である容器が設置され、前記容器に
貫通部が形成され、前記貫通部の外側に碍管が取付けら
れ、前記碍管により前記容器と異なる電位のリード導体
が前記容器内部から前記貫通部を通って前記容器の外部
に貫通導出され、前記貫通部に前記容器と同電位のシー
ルド導体が配置された容量形分圧器において、 前記シールド導体の前記リード導体に対向する内側面に
誘電体層が密着して設けられ、 この誘電体層上に導体層が密着して設けられたことを特
徴とする容量形分圧器。 - 【請求項2】 前記導体層の周辺部分に第2の誘電体層
が設けられたことを特徴とする請求項1記載の容量形分
圧器。 - 【請求項3】 前記シールド導体の温度を測定する温度
センサが設けられたことを特徴とする請求項1または2
記載の容量形分圧器。 - 【請求項4】 温度変化による前記誘電体層の比誘電率
の変化が1℃当たり0.125%以下であるように構成
されたことを特徴とする請求項1、2または3記載の容
量形分圧器。 - 【請求項5】 前記誘電体層がセラミックスから構成さ
れたことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の
容量形分圧器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000021898A JP2001208780A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 容量形分圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000021898A JP2001208780A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 容量形分圧器 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001208780A true JP2001208780A (ja) | 2001-08-03 |
Family
ID=18548251
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000021898A Pending JP2001208780A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 容量形分圧器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001208780A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101949964A (zh) * | 2010-08-12 | 2011-01-19 | 福建省电力试验研究院 | 空间电容式分压器及其在高压测量装置上的应用 |
CN103575951A (zh) * | 2013-11-13 | 2014-02-12 | 国家电网公司 | 一种带电位梯度屏蔽的耦合电容分压器 |
CN110098056A (zh) * | 2019-06-13 | 2019-08-06 | 西安普欧斯电气技术有限公司 | 一种可自动调节电容量的去离子水介质脉冲电容器系统 |
-
2000
- 2000-01-31 JP JP2000021898A patent/JP2001208780A/ja active Pending
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