JP2001205274A - イソプロピルアルコール含有水の処理方法及び処理装置 - Google Patents

イソプロピルアルコール含有水の処理方法及び処理装置

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JP2001205274A JP2000020438A JP2000020438A JP2001205274A JP 2001205274 A JP2001205274 A JP 2001205274A JP 2000020438 A JP2000020438 A JP 2000020438A JP 2000020438 A JP2000020438 A JP 2000020438A JP 2001205274 A JP2001205274 A JP 2001205274A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体、液晶などの電子部品製造工場における
イソプロピルアルコールを含む排水を、少量の酸化剤を
用いて温和な条件で処理し、超純水の原水として回収す
ることができるイソプロピルアルコール含有水の処理方
法及び処理装置を提供する。 【解決手段】電子部品製造工程で発生するイソプロピル
アルコール含有排水を、加熱、酸化、脱気によって処理
し、得られた処押水を超純水製造用水として回収するこ
とを特徴とするイソプロピルアルコール含有水の処理方
法、並びに、電子部品製造工程で発生するイソプロピル
アルコール含有排水を処理し、得られた処理水を超純水
製造用水として回収するイソプロピルアルコール含有水
の処理装置において、加熱手段、酸化手段及び真空脱気
手段を有することを特徴とするイソプロピルアルコール
含有水の処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イソプロピルアル
コール含有水の処理方法及び処理装置に関する。さらに
詳しくは、本発明は、半導体、液晶などの電子部品製造
工場におけるイソプロピルアルコールを含む排水を、少
量の酸化剤を用いて温和な条件で処理し、超純水の原水
として回収することができるイソプロピルアルコール含
有水の処理方法及び処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体や液晶などの製造工場において
は、洗浄のために多量の超純水が使用されており、環境
への負荷低減、水資源の有効活用などの観点から、リン
ス排水の回収再利用が広く行われている。リンス排水の
中には、イソプロピルアルコールが含まれる場合が多
く、リンス排水を再利用するためには、イソプロピルア
ルコールを除去する必要がある。従来より、排水中に含
まれるイソプロピルアルコールの除去には、微生物を利
用する生物的処理、過硫酸ナトリウムなどの酸化剤を用
いて高温で反応する湿式酸化分解法、オゾンと紫外線照
射の組み合わせ、オゾンと過酸化水素の組み合わせなど
で発生するヒドロキシルラジカルとの反応を利用する促
進酸化分解法などが行われてきた。これらの方法によれ
ば、イソプロピルアルコールは酸化分解されて、二酸化
炭素と水となって除去される。しかし、生物的処理によ
る場合は、排水中のイソプロピルアルコールの濃度の変
動に弱く、発生する余剰菌体の処理に負担がかかるとい
う問題がある。化学的酸化分解法による場合、イソプロ
ピルアルコールから二酸化炭素と水への完全分解は分解
効率が悪く、多量の酸化剤と多大のエネルギーを必要と
する。また、酸化剤として過硫酸塩などを用いると、イ
オン負荷が増大する。さらに、100℃を超える高温で
の反応には、耐圧容器が必要であり、その取り扱い難さ
という問題もある。このために、排水中に含まれるイソ
プロピルアルコールを、酸化剤の使用量が少なく、より
温和な条件で除去することができるイソプロピルアルコ
ール含有水の処理方法及び処理装置が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、半導体、液
晶などの電子部品製造工場におけるイソプロピルアルコ
ールを含む排水を、少量の酸化剤を用いて温和な条件で
処理し、超純水の原水として回収することができるイソ
プロピルアルコール含有水の処理方法及び処理装置を提
供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、排水中に含まれる
イソプロピルアルコールを酸化によりアセトンとし、次
いで脱気によりアセトンを除去することにより、排水中
のイソプロピルアルコールを効率的に除去し得ることを
見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、(1)電子部品製造工程で発
生するイソプロピルアルコール含有排水を、加熱、酸
化、脱気によって処理し、得られた処押水を超純水製造
用水として回収することを特徴とするイソプロピルアル
コール含有水の処理方法、(2)酸化によってアセトン
を生成せしめる第1項記載のイソプロピルアルコール含
有水の処理方法、(3)脱気を真空脱気により行う第1
項記載のイソプロピルアルコール含有水の処理方法、及
び、(4)電子部品製造工程で発生するイソプロピルア
ルコール含有排水を処理し、得られた処理水を超純水製
造用水として回収するイソプロピルアルコール含有水の
処理装置において、加熱手段、酸化手段及び真空脱気手
段を有することを特徴とするイソプロピルアルコール含
有水の処理装置、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のイソプロピルアルコール
含有水の処理方法においては、電子部品製造工程で発生
するイソプロピルアルコール含有排水を、加熱、酸化、
脱気によって処理し、得られた処押水を超純水製造用水
として回収する。本発明のイソプロピルアルコール含有
水の処理装置は、電子部品製造工程で発生するイソプロ
ピルアルコール含有排水を処理し、得られた処理水を超
純水製造用水として回収するイソプロピルアルコール含
有水の処理装置において、加熱手段、酸化手段及び真空
脱気手段を有する装置である。半導体基板、液晶基板な
どの製造工程で使用されるイソプロピルアルコールは、
超純水によるリンスにより、イソプロピルアルコールを
含有する洗浄排水として排出される。このイソプロピル
アルコール含有排水は、他の不純物の含有量が少ないこ
とから、イソプロピルアルコールを除去すれば比較的良
好な水質となり、超純水製造用の原水として回収され
る。本発明方法及び装置は、このようなイソプロピルア
ルコール含有洗浄排水からイソプロピルアルコールを除
去し、超純水製造用の原水として回収する工程に好適に
適用することができる。本発明においては、イソプロピ
ルアルコール含有排水中のイソプロピルアルコールを、
酸化により主としてアセトンに変換する。使用する酸化
手段に特に制限はなく、例えば、オゾン、過酸化水素、
過酢酸、過酸化ベンゾイル、過硫酸ナトリウムなどの酸
化剤の添加や、紫外線の照射などを挙げることができ
る。これらの酸化手段の中で、オゾン又は過酸化水素を
添加する酸化方式、紫外線照射による酸化方式、及び、
これらの手段の併用は、得られる処理水中に、酸化手段
に由来する有機物や無機塩などの不純物を残さないの
で、特に好適に用いることができる。
【0006】本発明においては、イソプロピルアルコー
ルの酸化を促進するために、触媒を用いることが好まし
い。触媒としては、任意の酸化還元触媒を使用すること
ができ、このような触媒としては、例えば、白金、ルテ
ニウム、酸化チタンなどや、これらをアルミナ、ゼオラ
イトなどの担体に担持させた触媒、二酸化マンガン、硫
酸銅、塩化銅などの銅塩などを挙げることができる。本
発明において、イソプロピルアルコール含有排水を触媒
と接触させる方法に特に制限はないが、触媒を充填した
反応塔に通水することが好ましい。イソプロピルアルコ
ール含有排水中のイソプロピルアルコールは、酸化反応
により、逐次アセトン、酢酸、二酸化炭素に変換され
る。本発明においては、イソプロピルアルコールの可及
的大部分がアセトンとなる段階で反応を止めることが好
ましい。アセトンは、これらの化合物の中で最も沸点が
低いので、脱気により容易に除去することができる。通
常は、イソプロピルアルコールとアセトンと酢酸が共存
する状態又はアセトンと酢酸が共存する状態となる。共
存する比較的少量のイソプロピルアルコールは、脱気に
よりアセトンとともに除去される。酢酸は、脱気工程の
後段において、イオン交換樹脂と接触させることにより
除去することができ、あるいは、酢酸を含む回収水を超
純水製造用の原水として用い、超純水製造工程に設けら
れたイオン交換処理により除去することもできる。本発
明方法において、アセトンの生成量が多くなる条件は、
排水中のイソプロピルアルコール濃度、酸化剤の種類と
添加量、紫外線の波長と照射量などの酸化手段、反応温
度、反応時間などにより選択することができる。これら
の中で、添加する酸化剤量と反応時間による制御が容易
である。例えば、水中の有機体炭素(TOC)の30重
量倍の過酸化水素を添加し、ゼオライトに担持させたル
テニウムを触媒として80℃で反応する場合、触媒との
接触時間を1〜10分程度とすることにより、アセトン
の生成量を最大とすることができる。
【0007】本発明において、加熱と酸化の順序に特に
制限はなく、例えば、イソプロピルアルコール含有排水
を加熱したのち、酸化剤添加、紫外線照射などを行うこ
とができ、イソプロピルアルコール含有排水に酸化剤添
加、紫外線照射などを行ったのち、加熱することもで
き、あるいは、加熱と、酸化剤添加、紫外線照射などを
並行して行うこともできる。また、加熱したのち脱気す
ることができ、加熱しつつ脱気することもできる。本発
明においては、イソプロピルアルコール含有排水を加熱
することにより、イソプロピルアルコールの酸化反応を
促進するとともに、生成したアセトンの水中よりの除去
が容易になる。従来のイソプロピルアルコール含有排水
の処理方法においては、イソプロピルアルコールの大部
分を二酸化炭素及び酢酸まで酸化することに主眼を置い
ていたために、100℃を超える高温への加熱が必要で
あった。本発明方法においては、イソプロピルアルコー
ルの可及的大部分をアセトンに変換することに主眼を置
くために、常温又は100℃以下の加熱で十分であり、
その結果、耐圧容器を必要とせず、安価で取り扱いの容
易な常圧反応用の容器を用いて反応を行うことができ
る。また、イソプロピルアルコールの酸化をアセトンま
でとするために、酸化に使用する熱及び酸化剤を最低限
にとどめることができる。酸化工程での酸化方式に特に
制限はないが、後段の脱気工程においては加熱された状
態とする必要があるので、エネルギーを有効活用するた
めに、加熱を併用した酸化方式を用い、酸化後の被処理
水をそのまま冷却することなく、脱気工程に通水するこ
とが好ましい。酸化工程で加熱しない場合や、加熱不足
の場合には、脱気工程の前で加熱することができる。
【0008】脱気によりアセトンを除去するためには、
アセトンの沸点は約56℃であり、アセトンの沸点以上
に加熱することによりアセトンを確実に除去することが
できる。さらに、真空脱気を適用することにより沸点が
低下し、56℃以下の加熱によってもアセトンを除去す
ることができる。また、加熱により水中のがス溶解濃度
が低下するので、溶存酸素、溶存窒素、炭酸ガスなども
同時に除去される。本発明においては、加熱温度は30
〜95℃であることが好ましく、50〜85℃であるこ
とがより好ましい。本発明において、脱気手段に特に制
限はないが、通常の真空脱気又は気相側を吸引する真空
膜脱気を好適に用いることができる。真空脱気又は真空
膜脱気によれば、気相側を減圧することにより、アセト
ンとイソプロピルアルコールが容易に気相側に移行す
る。真空脱気には、充填材や多段方式の採用により脱気
効率を高めた真空脱気塔を用いることが好ましい。真空
脱気塔の通水速度と真空度に特に制限はないが、通水線
速度として20〜50m/hであることが好ましく、真
空度として6.65〜66.5kPaであることが好まし
い。窒素脱気や放散塔も用いることができるが、熱の損
失が大きくなる。微量のイソプロピルアルコールが処理
水中に残存する場合、そのイソプロピルアルコールは超
純水製造工程で除去される。
【0009】本発明により回収された処理水は、超純水
製造工程の原水として使用することができる。超純水製
造工程は、凝集、ろ過、除濁膜、吸着などの手段で懸濁
物の除去や有機物の粗取りを行う前処理工程、逆浸透
膜、イオン交換、電気再生式脱イオン装置、酸化装置な
どの手段で脱塩、有機物除去を行う一次純水製造工程、
紫外線照射、非再生イオン交換装置、膜ろ過などの手段
で、純度をさらに高めるサブシステムと呼ばれる二次純
水製造工程からなる。本発明により回収された処理水
は、前処理工程又は一次純水製造工程の前に供給し、処
押水の純度に応じて、それらの工程の中の供給位置を選
択することが好ましい。図1は、本発明のイソプロピル
アルコール含有水の処理装置の一態様の工程系統図であ
る。イソプロピルアルコールを含有する排水は、熱回収
用熱交換器1において、脱気塔4の流出水との間で熱交
換が行われ、熱エネルギーが回収され、イソプロピルア
ルコール含有排水が予熱される。予熱されたイソプロピ
ルアルコール含有排水は、次いで、加熱用熱交換器2に
おいて、所定の温度まで昇温される。所定の温度まで昇
温されたイソプロピルアルコール含有排水には、過酸化
水素などの酸化剤が添加され、触媒を充填した反応塔3
において、イソプロピルアルコールの大部分が酸化され
てアセトンに変換される。反応塔から流出する被処理水
は、脱気塔4において真空脱気され、生成したアセトン
と残存する少量のイソプロピルアルコールが除去され
る。脱気塔の流出水は、熱回収用熱交換器1において冷
却されたのち、混床式又はアニオン交換樹脂が充填され
たイオン交換樹脂塔5に通水され、生成した極微量の酢
酸が除去され、処理水が得られる。本発明のイソプロピ
ルアルコール含有水の処理方法及び処理装置によれば、
電子部品製造工程で発生するイソプロピルアルコール含
有排水を、少ない酸化剤使用量かつ温和な条件で処理し
て、イソプロピルアルコールをアセトンに変換して除去
し、超純水製造用水として経済的に回収することができ
る。
【0010】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 図1に示す工程により、イソプロピルアルコール含有排
水の処理を行った。この排水の水温は20℃、有機体炭
素(TOC)濃度10mg/L、TOC成分はすべてイソ
プロピルアルコールであり、溶存酸素濃度は8mg/Lで
あった。この排水を熱回収用熱交換器1で75℃に予熱
し、スチーム加熱による加熱用熱交換器2で80℃に加
熱し、酸化剤として過酸化水素水を、TOC1mg/Lあ
たりH22が30mg/Lになるように添加した。この過
酸化水素水を添加した80℃の排水を、ルテニウムをゼ
オライトに担持した触媒を充填した反応塔3に空間速度
10h-1で通水し、反応塔から流出する80℃の被処理
水を真空度66.5kPaの脱気塔4に通水した。反応塔よ
り流出する被処理水のTOC濃度は9mg/Lであり、そ
の内容はイソプロピルアルコール30重量%、アセトン
60重量%、酢酸10重量%であった。また、脱気塔か
ら流出する被処理水のTOC濃度は1mg/L以下であ
り、溶存酸素濃度は1mg/L以下であった。脱気塔から
流出する被処理水は、熱回収用熱交換器1に通水して2
0℃まで冷却し、さらに混床式イオン交換樹脂塔5に通
水した。イオン交換樹脂塔から流出する処理水のTOC
濃度は、1mg/L以下であった。 比較例1 図2に示す工程により、実施例1と同じイソプロピルア
ルコール含有排水の処理を行った。20℃の排水を熱回
収用熱交換器1で125℃に予熱し、スチーム加熱によ
る加熱用熱交換器2で130℃に加熱し、酸化剤として
過酸化水素水を、TOC1mg/LあたりH22が100
mg/Lになるように添加した。この過酸化水素水を添加
した130℃の排水を、ルテニウムをゼオライトに担持
した触媒を充填した反応塔3に空間速度1h-1で通水
し、反応塔から流出する130℃の被処理水を、熱回収
用熱交換器1に通水して20℃まで冷却し、真空度2.
66kPaの脱気塔4に通水した。反応塔より流出する被
処理水のTOC濃度は3mg/Lであり、その内容はアセ
トン10重量%、酢酸90重量%であった。また、脱気
塔から流出する被処理水のTOC濃度は3mg/L、その
内容はアセトン10重量%、酢酸90重量%であり、溶
存酸素濃度は1mg/L以下であった。脱気塔から流出す
る被処理水は、混床式イオン交換樹脂塔5に通水した。
イオン交換樹脂塔から流出する処理水のTOC濃度は、
1mg/L以下であった。 比較例2 図3に示す工程により、実施例1と同じイソプロピルア
ルコール含有排水の処理を行った。20℃の排水を熱回
収用熱交換器1で125℃に予熱し、スチーム加熱によ
る加熱用熱交換器2で130℃に加熱し、酸化剤として
過硫酸ナトリウム水溶液を、TOC1mg/LあたりNa
228が100mg/Lになるように添加した。この過
硫酸ナトリウムを添加した130℃の排水を、反応塔6
に空間速度10h-1で通水し、反応塔から流出する13
0℃の被処理水を、熱回収用熱交換器1に通水して20
℃まで冷却し、真空度2.66kPaの脱気塔4に通水し
た。反応塔より流出する被処理水のTOC濃度は1mg/
L以下であり、脱気塔から流出する被処理水のTOC濃
度は1mg/L以下、溶存酸素濃度は1mg/L以下であっ
た。脱気塔から流出する被処理水は、逆浸透膜装置7に
通水した。逆浸透膜装置から流出する処理水のTOC濃
度は、1mg/L以下であった。実施例1及び比較例1〜
2の処理条件と、結果を第1表に示す。
【0011】
【表1】
【0012】酸化剤として過酸化水素を用いた実施例1
と比較例1を比較すると、実施例1の方が、過酸化水素
の使用量は3分の1以下であり、反応塔温度は50℃低
く、耐圧容器である必要はなく、通水空間速度は10倍
速く、脱気塔の真空度は20倍以上低いという条件で処
理しているにもかかわらず、脱気塔出口の流出水がすで
にTOC濃度1mg/L以下となっている。これに対し
て、比較例1は、使用薬剤量が多く、温度、真空度とも
に高く、処理水量が少ないが、脱気塔出口の流出水のT
OC濃度は3mg/Lで、イオン交換樹脂塔に通水するこ
とにより、ようやくTOC濃度が1mg/L以下となって
いる。酸化剤として過硫酸ナトリウムを用いた比較例2
は、反応塔温度、脱気塔真空度ともに、高温、高真空度
を必要とし、反応塔出口の流出水のTOC濃度は1mg/
L以下となっているが、過硫酸ナトリウムに由来するナ
トリウムイオンを含むので、逆浸透膜装置などによる処
理が欠かせない。
【0013】
【発明の効果】本発明のイソプロピルアルコール含有水
の処理方法及び処理装置によれば、電子部品製造工程で
発生するイソプロピルアルコール含有排水を、少ない酸
化剤使用量かつ温和な条件で処理して、イソプロピルア
ルコールをアセトンに変換して除去し、超純水製造用水
を経済的に回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明装置の一態様の工程系統図であ
る。
【図2】図2は、比較例1で用いた装置の工程系統図で
ある。
【図3】図3は、比較例2で用いた装置の工程系統図で
ある。
【符号の説明】
1 熱回収用熱交換器 2 加熱用熱交換器 3 反応塔 4 脱気塔 5 イオン交換樹脂塔 6 反応塔 7 逆浸透膜装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子部品製造工程で発生するイソプロピル
    アルコール含有排水を、加熱、酸化、脱気によって処理
    し、得られた処押水を超純水製造用水として回収するこ
    とを特徴とするイソプロピルアルコール含有水の処理方
    法。
  2. 【請求項2】酸化によってアセトンを生成せしめる請求
    項1記載のイソプロピルアルコール含有水の処理方法。
  3. 【請求項3】脱気を真空脱気により行う請求項1記載の
    イソプロピルアルコール含有水の処理方法。
  4. 【請求項4】電子部品製造工程で発生するイソプロピル
    アルコール含有排水を処理し、得られた処理水を超純水
    製造用水として回収するイソプロピルアルコール含有水
    の処理装置において、加熱手段、酸化手段及び真空脱気
    手段を有することを特徴とするイソプロピルアルコール
    含有水の処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007103516A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Kurita Water Ind Ltd 硫酸リサイクル型洗浄システム
CN102925983A (zh) * 2012-11-02 2013-02-13 洛阳尚德太阳能电力有限公司 一种单晶硅片制绒液回收装置及回收方法

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