JP2001205012A - 積層フィルターの製造方法 - Google Patents

積層フィルターの製造方法

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JP2001205012A
JP2001205012A JP2000016752A JP2000016752A JP2001205012A JP 2001205012 A JP2001205012 A JP 2001205012A JP 2000016752 A JP2000016752 A JP 2000016752A JP 2000016752 A JP2000016752 A JP 2000016752A JP 2001205012 A JP2001205012 A JP 2001205012A
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JP2000016752A
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Yasuhiro Takagi
康裕 高木
Toshiaki Hirai
利明 平井
Shigeru Narakino
滋 楢木野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低圧力損失で捕捉容量が大きく、再生率も極
めて高い浄化用の積層フィルターの製造方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 非透過性シート上に第1配列ピッチで引
いた第1配列仮想線と第2配列ピッチで引いた第2配列
仮想線が交差する多数の格子点を求め、これらの格子点
のそれぞれで懸濁物の粒子径よりも大きな孔径の貫通孔
6を打ち抜き、次いで第1配列仮想線方向に第1打ち抜
きピッチ及び第2配列仮想線方向に第2打ち抜きピッチ
で中心を分布させたリング状の濾過体1を貫通孔6が打
ち抜かれた非透過性シートから複数枚打ち抜き、打ち抜
いた濾過体1を積層して積層フィルターを製造するに際
して、第1打ち抜きピッチが第1配列ピッチの整数倍に
ならないように濾過体1を打ち抜く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平板状であって環
状の平面形状を持つ濾過体を複数枚積層した水やその他
の流体浄化用の積層フィルターの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】平板状の濾過体を複数枚積層することで
積層フィルターを構成し、濾過体の積層方向に対して垂
直方向から被処理液を導入して濾過する濾過装置が従来
から利用されている。このような積層フィルターとして
は、たとえば特開平10−52608号公報等に記載さ
れたものがある。そして、この公報に開示されているよ
うに、濾過体としては多孔性濾過材のような微細な孔を
有したものが一般的に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
ら平板状濾過体として用いられる多孔性濾過材は、微細
な孔や窪みが懸濁物よりも小さく、懸濁物はこの孔や窪
み中に水流によって押し込まれて圧縮状態で捕捉され
る。よって、多孔性濾過材から成る濾過体は目詰まりを
起こしやすい。目詰まった場合では、水流やその他の物
理的手段によるものでは再生率が低く、化学薬品を用い
るか濾過体を交換するしかない。
【0004】また、積層フィルターを小型化するために
は、濾過面積や通路及び被処理液の流入孔と流出孔を増
やす必要がある。このように流入孔と流出孔を増やすに
は、各濾過体を薄くして積層方向に対して同じ高さで多
くの濾過体を積層することが有効である。しかしなが
ら、多孔性濾過材は、厚みが薄い場合には濾過体が脆く
なって強度不足を招く。更に、多孔性濾過材は、微細孔
や窪みの孔径を制御して管理することはひじょうに難し
く、製造方法も複雑で煩雑になりやすい。
【0005】このように、多孔性濾過材を濾過体として
用いる従来の積層フィルターでは、目詰まり処理の再生
率が低く製造面での障害も大きいという問題がある。
【0006】本発明は、再生率が高くコンパクトでしか
も製造が容易な流体浄化用の積層フィルターの製造方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、非透過性シー
ト上に第1配列ピッチで引いた第1配列仮想線と第2配
列ピッチで引いた第2配列仮想線が交差する多数の格子
点を求め、前記格子点のそれぞれで懸濁物の粒子径より
も大きな孔径の貫通孔を打ち抜き、次いで前記第1配列
仮想線方向に第1打ち抜きピッチ及び前記第2配列仮想
線方向に第2打ち抜きピッチで中心を分布させたリング
状の濾過体を前記貫通孔が打ち抜かれた非透過性シート
から複数枚打ち抜き、打ち抜いた前記濾過体を積層して
積層フィルターを製造する積層フィルターの製造方法で
あって、前記第1打ち抜きピッチが前記第1配列ピッチ
の整数倍にならないように前記濾過体を打ち抜くことを
特徴とする。
【0008】本発明によれば、再生率が高くコンパクト
でしかも製造が容易な流体浄化用の積層フィルターの製
造方法を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、非透過
性シート上に第1配列ピッチで引いた第1配列仮想線と
第2配列ピッチで引いた第2配列仮想線が交差する多数
の格子点を求め、前記格子点のそれぞれで懸濁物の粒子
径よりも大きな孔径の貫通孔を打ち抜き、次いで前記第
1配列仮想線方向に第1打ち抜きピッチ及び前記第2配
列仮想線方向に第2打ち抜きピッチで中心を分布させた
リング状の濾過体を前記貫通孔が打ち抜かれた非透過性
シートから複数枚打ち抜き、打ち抜いた前記濾過体を積
層して積層フィルターを製造する積層フィルターの製造
方法であって、前記第1打ち抜きピッチが前記第1配列
ピッチの整数倍にならないように前記濾過体を打ち抜く
ことを特徴とする積層フィルターの製造方法であり、再
生率が高くコンパクトでしかも製造が容易な流体浄化用
の積層フィルターの製造方法が得られるという作用を有
する。
【0010】請求項2に記載の発明は、前記第2打ち抜
きピッチが前記第2配列ピッチの整数倍にならないよう
に前記濾過体を打ち抜くことを特徴とする請求項1に記
載の積層フィルターの製造方法であり、同位置に貫通孔
を有する濾過体が製造される確率を低減して濾過通路を
確保した積層フィルターが得られるという作用を有す
る。
【0011】本発明において、貫通孔の孔径とは貫通孔
の最大内接円の直径であり、中心とはこの最大内接円の
中心のことであり、リング状とは円に限らず多角形など
も含まれるものとする。また、第1配列仮想線及び第2
配列仮想線は、直交配列のときには互いに直交し、千鳥
配列のときはこれらの両仮想線は60°の角度で交差す
る。更に、第1打ち抜きピッチ及び第2打ち抜きピッチ
とは、濾過体の中心の第1配列仮想線及び第2配列仮想
線方向の分布間隔のことをいう。
【0012】また、懸濁物の粒子径よりも大きい貫通孔
とは、被処理液中でもっとも濾過したいと考える物質
(想定除去物質)で粒度分布をとったとき、もっとも数
の多い平均的粒子径(代表値)を基準にして大粒子径側
で、大粒子径側総個数(全体からみると50%)の40
%を含む粒子径(全体の総個数では90%が含まれるこ
とになるから、以下、90%粒子径と記載する)より大
きい径の孔のことである。例えば、濾過したい被処理液
が浴水で、浴水の濁り物質を濾過したいのであれば、想
定除去物質は体から出る油脂や皮脂細胞等(通常、大き
さは5〜60μm)であり、これより性質が異なる細菌
類(通常、大きさは0.3〜3μm)や、大きな髪毛等
は除かれたものである。このように想定除去物質が濁り
物質の場合、濁り物質の90%粒子径より大きい貫通孔
を開けることにより、濁り物質やこれより大きい髪毛等
の懸濁物が濾過されることになる。なお、本発明の積層
フィルターは、濾過体に開ける貫通孔の数や分布状態で
重なり開口(濾過孔)の分布具合が変化するし、被処理
液の性質によっても影響される。そこで、想定除去物質
の分布が異常にいびつに小径側に広がっている場合など
には、代表値付近の粒子径にまで貫通孔の径を下げるこ
とも場合によっては有効である。
【0013】この貫通孔の孔径をどのような径にすれば
よいか、具体的な例を挙げて説明すると、被処理液が浴
水の場合、90%粒径は30〜50μmである。上記し
たように、想定除去物質は浴水の濁り物質であり、細菌
を濾過するものではない。貫通孔を十分な数で均一に分
布させたとして、濾過体の貫通孔径は90%粒径より1
オーダー大きい300〜700μm程度がよい。被処理
液が水道水の場合、90%粒径は、5〜10μmで、こ
の時、濾過体の貫通孔径は50〜100μmがよい。ま
た、被処理液が、水道水を貯水したもので残留塩素が抜
けた水の場合、想定除去物質は細菌となり、90%粒径
は3μmとなる。この時、濾過体の貫通孔は20〜50
μmを採用するのがよい。
【0014】以下、本発明の実施の形態を図面に基づい
て説明する。
【0015】図1は本発明の製造方法により得られた積
層フィルターの概要を示す一部破断外観図、図2は積層
フィルターの要部の拡大断面図、図3は濾過のメカニズ
ムを示す拡大図である。
【0016】図1において、本発明の積層フィルター2
は平面形状をリング状とした複数の濾過体1を積層した
もので、濾過体1には図2に示すように多数の貫通孔6
を開けている。同軸上となるように積層された濾過体1
によって外周積層面2−1と内周積層面2−2がそれぞ
れ被処理液の流入面または流出面として形成され、積層
方向の上下両端にそれぞれシール状態に配置した上面抑
え板3−1と下面抑え板3−2とによって濾過体1は挟
圧保持される。また、下面抑え板3−2には最下段の濾
過体1と干渉しない配置として管路4がシール接続され
ている。なお、被処理液は積層フィルター2の外から内
部に流入して管路4から排出されるか、逆に管路4から
被処理液を供給して積層フィルター2の内部から外に排
出する流れとする。
【0017】ここで、図2及びその要部の拡大図である
図3に示すように、積層されている濾過体1の貫通孔6
はそれぞれが完全に一致しないで互いにずれた位置関係
とする。このような貫通孔6の配置関係によって、被処
理液は図2及び図3において矢印で示すように、上下の
濾過体1の貫通孔6をそれぞれ順に巡るようにして流す
ことができる。
【0018】以上の構成において、被処理液は図2に示
すように、積層フィルター2の外周積層面2−1と直交
する向きに導入され、積層フィルター2の内部で濾過さ
れて、内周積層面2−2へと流れ、濾過された液は管路
4を通って排出される。この被処理液の濾過では、図2
に示すように、被処理液は濾過体1の外周に臨んでいて
貫通孔の一部として残っている切欠き5から積層フィル
ター2の内部へと流入する。流入した被処理水は、切欠
き5と重なる貫通孔6によって形成される濾過通路の流
入孔により、上又は下の濾過体の貫通孔6に達する。す
なわち、切欠き5と重なる貫通孔6の数が流入孔の数と
なる。そして、この切欠き5から流入した被処理液は積
層フィルター2の中を進み、外周面側の切欠き5と同様
に形成された内周積層面2−2に臨んでいる切欠き5と
これに重なる貫通孔6を流出孔として、積層フィルター
2の内部に排出される。
【0019】被処理液に含まれた懸濁物の濾過のメカニ
ズムは先に示した図3によって説明できる。すなわち、
図示のように、矢印方向に進む被処理液が上下の濾過体
1の貫通孔6の重なり部分の濾過通路を通過するとき、
貫通孔6どうしの重なり部分よりも大きな懸濁物は、濾
過孔を通過できずに捕捉される。また、貫通孔6どうし
の重なりによって形成される濾過孔は、重なり度合いに
よって開口面積を大きくしたり微小にしたりすることが
できる。したがって、形成される濾過孔の大きさと貫通
孔6の孔径との大きさの違いから、貫通孔6の内部では
被処理液の流れの速度分布が一様でなくなり、貫通孔6
内部で流れの滞留や渦が発生する。このようにして発生
した被処理液の流れの滞留や渦は、その中に小さな懸濁
物を引き込むように作用し、この引き込みによっても懸
濁物が捕捉される。以上のメカニズムによって、懸濁物
は濾過体1の貫通孔6内に捕捉される。
【0020】図4は再生時に濾過体間に隙間を設け再生
させるときのメカニズムを示す概略図である。
【0021】濾過体1から付着懸濁物を取り除いて再生
するときには、濾過体1の間に少なくとも懸濁物よりも
大きな隙間を設け、貫通孔6内に捕捉されていた懸濁物
への拘束を解く。この状態で液を流すと、懸濁物は貫通
孔6から濾過体1どうしの間の隙間に速やかに流れ出
し、積層フィルター2外へと流れて再生される。このよ
うに濾過体1どうしの間に隙間を持たせることで、低エ
ネルギー下で再生率が極めて高いフィルターが実現でき
る。
【0022】ここで、本発明の積層フィルター2では、
濾過体1を積層してそれぞれの貫通孔6の重なり度合い
によって懸濁物を捕捉して濾過する。このとき、貫通孔
6どうしの位置関係によって、被処理液を流すときの圧
力損失及び懸濁物の捕捉容量も変化するが、効率的な濾
過のためには圧力損失は小さくて捕捉容量は大きくする
ことが条件となる。すなわち、積層フィルター2の単位
体積内に、より多くの濾過通路が形成される(存在す
る)ことが、このような圧力損失の低減及び捕捉容量の
増加のための条件を満足する。濾過通路が多く形成され
るためには、互いに上下に接する濾過体1のそれぞれの
貫通孔6どうしが完全に一致して重なる確率を低くすれ
ばよい。このためには、貫通孔6が共通の配置パターン
を持つ全く同じ濾過体1が上下に重ねて積層されないよ
うに管理するか、または、上下の濾過体1の貫通孔6ど
うしが完全に一致して重ならないようにずらして積層す
ることが必要である。
【0023】ところが、同じ濾過体1が上下に積層され
ないようにしたり、同じ濾過体1が少なくとも2段以上
積み重ねられている部分を見出したりするには、管理が
ひじょうに煩雑となる。更に、貫通孔6どうしが完全に
一致して重ならないようにずらして積層したりすること
は、フィルター製造では実質的に困難であり管理も煩わ
しい。
【0024】そこで、本発明では、同一濾過体が製造さ
れる確率を低くし、互いに接する上下の濾過体の貫通孔
どうしが完全に一致して重なる確率を下げた濾過体の構
造とした。なお、ここでいう「同一濾過体」とは濾過体
の平面形状が全く同じで貫通孔を全て同じ位置に開けた
構成のものとする。
【0025】図5は同一形状の濾過体がその各貫通孔ど
うしが完全に一致して重なった状態を示す要部の概略図
である。図示の積層フィルター2の場合、これらの2段
の同一の濾過体1の重なり具合では、濾過機能を可能と
する各貫通孔6どうしによる濾過通路は全く形成されな
い。したがって、上端配置の同一の2枚の濾過体1は、
1枚の濾過体としての役目しか果たしていない。しか
も、体積としては2枚分の濾過体の体積を持つ。すなわ
ち、同じ同体積中において濾過通路が形成される確率が
低下し、濾過時の圧力損失の増加と濾過容量の減少を招
く。同様に、3枚以上の濾過体でも、各貫通孔6どうし
が完全に一致して重なる場合でも、これらの濾過体の群
は1枚の濾過体としての役目しか果たさない。これは、
前述の理由からフィルター性能の低下につながる。よっ
て、本発明の製造方法による積層フィルター2では、上
下に互いに接して積層される濾過体1の貫通孔6どうし
が完全に一致して重ならないようにすることが重要であ
る。
【0026】ここで、上下に接して積層される2枚の濾
過体1のそれぞれの貫通孔6どうしが完全に一致して重
ならないためには、各濾過体1の多数の貫通孔6のうち
の少なくとも1個以上が同じ位置関係とならないように
積層すればよい。すなわち、各濾過体1の貫通孔6の少
なくとも1つ以上が同じ位置になければ、濾過体1を不
規則に積層しても、上下に積層される2枚の濾過体1の
全ての貫通孔6が完全に一致して重なることはない。
【0027】積層される各濾過体1の貫通孔6が少なく
とも1つ以上同じ位置とならないような濾過体1の製造
方法を図6、図7、図8により説明する。図6は濾過体
の製造方法を示す概略図、図7は濾過体の概略図、図8
は図6及び図7中の破線囲み部の拡大図である。
【0028】図6において、濾過体1の基材となるシー
トに、第1仮想線(横方向)第2仮想線(縦方向)が直
交する配列で、横ピッチPA、縦ピッチPBで貫通孔6
を開けたものがシート7である。横ピッチPA及び縦ピ
ッチPBで多数の格子点が形成され、この格子点に貫通
孔6が打ち抜かれる。なお、シート7は液が非透過性の
ものでなければならない。シート7に、所定の形状で濾
過体1を複数枚型抜き加工を行う。この際、型抜きの横
ピッチ(第1の打ち抜きピッチ)をP1、縦ピッチ(第
2の打ち抜きピッチ)をP2とする。
【0029】なお、図7は図6の型抜き後の濾過体1を
示し、図8は図6中の破線囲み部の拡大図であって、濾
過体1の端部と貫通孔6の配列の関係を示している。ま
た、図7の破線囲み部は図6の破線囲み部と一致し、図
7においては左側が最初の型抜き加工の最端部、右側が
2回目の型抜き加工の最端部を示している。
【0030】図8に示すように、最初の型抜き加工の最
端部を実線イとしたとき、N×PA=P1(Nは自然
数)が成立する場合、貫通孔6の横ピッチの倍数にシー
トの送りピッチが等しいため、2回目の型抜き加工の最
端部は最初の型抜き加工の最端部と同じとなり、図中の
実線ロとなる。この場合、横方向の同じ列では、常に同
一濾過体ができる。同様にN×PB=P2(Nは自然
数)の場合、縦方向の同じ列では、常に同一濾過体がで
きる。また、N×PA=P1、N×PB=P2(Nは自
然数)が同時に成り立つ場合、全ての濾過体1が同一濾
過体となる。逆にいえば、N×PA≠P1及びN×PB
≠P2(Nは自然数)が同時に成り立てば、2回目以後
の型抜き加工の最端部(図8において破線ニで示す)
は、図中のロとハの間に存在することになり、同一の濾
過体は製造されない。また、先の2つの式のうちどちら
か1つが成り立てば、同一の濾過体の製造される確率は
低くなる。これにより、互いに接する濾過体1の貫通孔
6どうしが完全に一致して重なる確率を確実に下げるこ
とができる。
【0031】次に、N×PA=P1(Nは自然数)につ
いて考えると、先の2式が成立するようなNを選んで、
型抜きの横ピッチP1を決定しない限り、成り立つ確率
は低い。すなわち、P1を任意に定めた場合では、先の
2つの式(N×PA≠P1,N×PB≠P)が成り立つ
確率は低い。同様にN×PB=P2(Nは自然数)が成
り立つP2を任意に選ぶ確率も低い。よって、貫通孔6
の開いたシート7から所定の濾過体の形状を型抜きする
方法は、それ自体が同一濾過体の製造される確率の低い
方法となる。
【0032】以上の実施の形態は直交配列のときである
が、第1仮想線と第2仮想線は適宜の角度で交差するも
のでもよく、交差角度が60°のときは千鳥配列とな
る。しかし、貫通孔6どうしが完全に一致して重なる確
率を抑えるためには、上述のピッチの選択と全く同様と
すればよい。
【0033】以上により、管理をしないで不規則に濾過
体1を積層しても、互いに接する濾過体1の貫通孔6ど
うしが完全に一致して重なる確率を低く抑えた、圧力損
失が低く、濾過容量の大きい積層フィルターが提供でき
る。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、低エネルギー下で再生
効率の極めて高い積層フィルターが得られ、目詰まりに
よるフィルターの交換を必要としない省資源タイプの流
体浄化用の積層フィルターを提供できる。また、濾過
(液の流れ)方向やフィルターの取付け方向に制約がな
く、圧力損失も少ない小型化が可能となりその製造も容
易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により得られた積層フィルタ
ーの概要を示す一部破断外観図
【図2】積層フィルターの要部の拡大断面図
【図3】濾過のメカニズムを示す拡大図
【図4】再生時に濾過体間に隙間を設け再生させるとき
のメカニズムを示す概略図
【図5】同一形状の濾過体がその各貫通孔どうしが完全
に一致して重なった状態を示す要部の概略図
【図6】濾過体の製造方法を示す概略図
【図7】濾過体の概略図
【図8】図6及び図7中の破線囲み部の拡大図
【符号の説明】
1 濾過体 2 積層フィルター 2−1 外周積層面 2−2 内周積層面 3−1 上面抑え板 3−2 下面抑え板 4 管路 5 切欠き 6 貫通孔 7 シート PA 横ピッチ PB 縦ピッチ P1 横ピッチ(第1の打ち抜きピッチ) P2 縦ピッチ(第2の打ち抜きピッチ)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非透過性シート上に第1配列ピッチで引い
    た第1配列仮想線と第2配列ピッチで引いた第2配列仮
    想線が交差する多数の格子点を求め、前記格子点のそれ
    ぞれで懸濁物の粒子径よりも大きな孔径の貫通孔を打ち
    抜き、次いで前記第1配列仮想線方向に第1打ち抜きピ
    ッチ及び前記第2配列仮想線方向に第2打ち抜きピッチ
    で中心を分布させたリング状の濾過体を前記貫通孔が打
    ち抜かれた非透過性シートから複数枚打ち抜き、打ち抜
    いた前記濾過体を積層して積層フィルターを製造する積
    層フィルターの製造方法であって、前記第1打ち抜きピ
    ッチが前記第1配列ピッチの整数倍にならないように前
    記濾過体を打ち抜くことを特徴とする積層フィルターの
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記第2打ち抜きピッチが前記第2配列ピ
    ッチの整数倍にならないように前記濾過体を打ち抜くこ
    とを特徴とする請求項1に記載の積層フィルターの製造
    方法。
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