JP2001203485A - パーソナルコンピュータ用cpuの放熱器 - Google Patents

パーソナルコンピュータ用cpuの放熱器

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JP2001203485A
JP2001203485A JP2000059295A JP2000059295A JP2001203485A JP 2001203485 A JP2001203485 A JP 2001203485A JP 2000059295 A JP2000059295 A JP 2000059295A JP 2000059295 A JP2000059295 A JP 2000059295A JP 2001203485 A JP2001203485 A JP 2001203485A
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radiator
clip
heat
cpu
leg
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JP2000059295A
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Ryo Hashimoto
凉 橋本
Kazuo Kinaga
和郎 木永
Shoji Akutsu
昇治 阿久津
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Showa Aluminum Can Corp
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放熱性能の優れた放熱器を提供する。 【解決手段】 パーソナルコンピュータのCPU搭載回
路板12を有するCPU装置4に固定され、かつCPUか
ら発せられる熱を放熱する放熱器90である。片面にCP
U装置4と接触しかつCPUから発せられる熱を受ける
平坦な受熱部91aが設けられたアルミニウム押出形材製
放熱基板91と、放熱基板91の他面に切り起こし状に一体
に形成された複数の放熱フィン92A、92Bとよりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パーソナルコン
ピュータのCPU搭載回路板を有するCPU装置に固定
され、かつCPUから発せられる熱を放熱する放熱器に
関する。
【0002】この明細書において、「アルミニウム」と
いう用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金
を含むものとする。
【0003】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】たとえば
デスクトップ型パーソナルコンピュータにおいては、ハ
ウジング内のマザーボードと称されるプリント回路基板
に設けられたコネクタに、CPU(中央演算処理装置)
を搭載したCPU搭載回路板を有するCPU装置が取付
けられる場合がある。ところで、最近では、パーソナル
コンピュータの多機能化や処理速度の高速化が著しく、
その結果CPUの出力が増大し、発熱量も著しく増大し
ているので、CPUを効率良く冷却することが要求され
ている。そこで、CPUから発せられる熱を放熱する目
的で、放熱器をCPU装置に固定し、この放熱器により
CPUから発せられる熱を放熱するようになっている。
【0004】従来、この種放熱器としては、片面が平坦
面となされたアルミニウム押出形材製放熱基板と、放熱
基板の上面に並列状に一体に形成されかつ放熱基板の押
出方向に伸びる複数のプレート状放熱フィンとよりなる
ものが用いられていた。
【0005】しかしながら、従来の放熱器の場合、押出
形材製の放熱基板の片面にその押出方向に伸びるプレー
ト状放熱フィンが一体成形されているので、その製造技
術上、放熱フィンの厚さが比較的大きくなるとともに、
フィンピッチも比較的大きくなり、その結果コネクタに
取り付けられているCPU装置により放熱基板の大きさ
に制限を受ける場合には、十分な放熱面積を得ることが
できず、放熱性能が悪いという問題があった。
【0006】また、従来、この種放熱器として、実用新
案登録第3054704号公報に記載されているものも
知られている。上記公報には放熱器の構成については記
載されていないが、この放熱器は、片面が平坦面となさ
れたアルミニウム押出形材製放熱基板を備えており、放
熱基板の他面に放熱基板の押出方向に伸びる複数の立ち
上がり壁が並列状に一体に形成され、立ち上がり壁にそ
の長さ方向に間隔をおいて複数のスリットを入れること
により複数の放熱フィンが形成されている。
【0007】しかしながら、この放熱器においても、押
出形材製の放熱基板の片面にその押出方向に伸びる立ち
上がり壁が形成され、この立ち上がり壁にスリットを入
れることにより放熱フィンが形成されているので、その
製造技術上、立ち上がり壁の厚さが比較的大きくなると
ともに、隣り合う立ち上がり壁のピッチも比較的大きく
なり、その結果単位面積あたりの放熱フィンの数が比較
的少なくなる。したがって、CPU装置により放熱基板
の大きさに制限を受ける場合には、十分な放熱面積を得
ることができず、放熱性能が悪いという問題があった。
【0008】また、従来、CPU装置への放熱器の固定
は、たとえば実用新案登録第3054704号公報に記
載されているようにして行われている。なお、この公報
に記載されているCPU装置は、箱状のプラスチック製
カバーとカバーの開口を覆うアルミニウム板とよりなる
ケーシングを備えており、ケーシング内にCPU搭載回
路板が、CPUがアルミニウム板が接触するように配置
されているものである。このようなCPU装置への放熱
器の固定は、次のようにしてクリップを用いて行われて
いる。すなわち、放熱器の放熱基板、CPU装置のケー
シングのアルミニウム板およびカバー、ならびにCPU
搭載回路板に貫通穴が形成されている。ケーシングのプ
ラスチック製カバーの周面には突起が形成されている。
また、クリップには2つの脚部が設けられており、一方
の脚部の先端部にはカバーの貫通穴の周囲の部分に係合
する係合部が設けられ、他方の脚部の先端部にはカバー
の突起が嵌め入れられる貫通穴が形成されている。そし
て、放熱器を、その放熱基板の平坦面がCPU装置のケ
ーシングにおけるアルミニウム板外面に密接するように
配置し、クリップの一方の脚部を、放熱フィン側から放
熱基板、CPU装置のケーシングのアルミニウム板、C
PU搭載回路板およびプラスチック製かバーの貫通穴に
通すとともに、この脚部先端の係合部をカバーにおける
貫通穴の周囲の部分に係合させ、さらに他方の脚部の先
端部の貫通穴にカバー周面の突起を嵌合させることによ
り、放熱器がCPU装置に固定されている。
【0009】しかしながら、上述した従来の固定構造の
場合、クリップがプラスチック製カバーに係合している
だけであるので、放熱器の放熱基板とCPUのアルミニ
ウム板とを密着させる力が十分ではない。したがって、
CPU装置のCPUからの放熱器への伝熱効率が悪く、
その結果十分な放熱性能が得られないという問題があ
る。
【0010】この発明の目的は、上記問題を解決し、放
熱性能の優れた放熱器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段と発明の効果】請求項1の
発明によるパーソナルコンピュータ用CPUの放熱器
は、パーソナルコンピュータのCPU搭載回路板を有す
るCPU装置に固定され、かつCPUから発せられる熱
を放熱する放熱器であって、片面にCPU装置と接触し
かつCPUから発せられる熱を受ける平坦な受熱部が設
けられた金属製放熱基板と、放熱基板の他面に切り起こ
し状に一体に形成された複数の放熱フィンとよりなるも
のである。
【0012】請求項1の発明の放熱器は、片面にCPU
装置と接触しかつCPUから発せられる熱を受ける平坦
な受熱部が設けられた金属製放熱基板と、放熱基板の他
面に切り起こし状に一体に形成された複数の放熱フィン
とよりなるので、放熱基板に一体成形されたプレート状
放熱フィンを備えた従来の放熱器に比べて、放熱基板の
大きさが同じ場合に多くの放熱フィンを形成することが
でき、放熱面積が増大する。したがって、CPU装置に
より放熱基板の大きさに制限を受ける場合にも、CPU
から発せられる熱の放熱効率が優れたものになる。
【0013】請求項2の発明によるパーソナルコンピュ
ータ用CPUの放熱器は、請求項1の発明において、放
熱基板の板厚が3〜8mm、放熱フィンの基端から先端
までの高さが20〜50mm、放熱フィンの肉厚が0.
2〜0.7mm、放熱フィンのフィンピッチが1.5〜
4mmとなされているものである。
【0014】請求項3の発明によるパーソナルコンピュ
ータ用CPUの放熱器は、請求項2の発明において、放
熱フィンの基端から先端までの高さと、隣り合う放熱フ
ィンのフィン間スペースとの比が6〜62となされてい
るものである。
【0015】請求項4の発明によるパーソナルコンピュ
ータ用CPUの放熱器は、請求項1の発明において、放
熱基板の板厚が3〜8mm、放熱フィンの基端から先端
までの高さが15〜35mm、放熱フィンの肉厚が0.
2〜0.7mm、放熱フィンのフィンピッチが1.5〜
2.5mmとなされており、冷却ファンが装着されるも
のである。
【0016】請求項5の発明によるパーソナルコンピュ
ータ用CPUの放熱器は、請求項4の発明において、放
熱フィンの基端から先端までの高さと、隣り合う放熱フ
ィンのフィン間スペースとの比が7〜44となされてい
るものである。
【0017】請求項6の発明によるパーソナルコンピュ
ータ用CPUの放熱器は、請求項1〜5のうちのいずれ
かの発明において、放熱基板がアルミニウム押出形材製
であり、放熱基板の押出方向に間隔をおいて切り起こし
状に一体に形成された複数の放熱フィンからなるフィン
列を備えているものである。
【0018】なお、放熱器をCPU装置に固定する固定
構造としては、次のようなものが考えられる。
【0019】第1のCPU装置への放熱器固定構造は、
片面が平坦面となされた放熱基板および放熱基板の他面
に設けられた放熱フィンよりなる放熱器を、CPU搭載
回路板を有するCPU装置に、放熱器側に配される第1
のクリップおよびCPU装置側に配される第2のクリッ
プを用いて固定するCPU装置への放熱器固定構造であ
って、放熱器の放熱基板の片面に内部拡大溝が形成さ
れ、第1クリップが、内部拡大溝の開口幅よりも大きく
かつ底部幅よりも小さな幅を有する帯板状のベース部
と、ベース部に対して直角をなすように設けられるとと
もに先端部に係合部を有する脚部とよりなり、第2クリ
ップが、第1クリップの脚部先端の係合部が係合するば
ね状弾性部を備えており、第1クリップのベース部が内
部拡大溝内に配置されるとともにその脚部が内部拡大溝
内から外方に伸びてCPU装置を貫通し、脚部先端の係
合部が、弾性変形させられた状態の第2クリップのばね
状弾性部に係合し、弾性変形したばね状弾性部により第
1クリップがCPU装置側に付勢されるようになされて
いるものである。
【0020】第1のCPU装置への放熱器固定構造によ
れば、ベース部が内部拡大溝内に配置されることにより
第1クリップが放熱器に保持され、放熱器に保持された
第1クリップの脚部先端の係合部が、第2クリップの弾
性変形したばね状弾性部に係合することによって、第1
クリップがCPU装置側に付勢されるので、ばね状弾性
部の弾発力により放熱器がCPU装置に強く押し付けら
れることになる。したがって、放熱器の放熱基板とCP
U装置との密着力が増大し、その結果CPU装置のCP
Uから放熱器への伝熱効率が向上して十分な放熱性能が
得られる。
【0021】第2のCPU装置への放熱器固定構造は、
第1の放熱器固定構造において、放熱器の放熱基板に2
つの内部拡大溝が相互に間隔をおいて平行に形成される
とともに、各内部拡大溝内に第1クリップのベース部が
配置され、ベース部に、その長さ方向に間隔をおいて内
部拡大溝の開口幅よりも小さな幅を有する2つの脚部が
一体に形成され、各脚部の先端に折り返し状爪部が設け
られ、第2クリップが、幅方向を内部拡大溝の長さ方向
に向け、かつ2つの内部拡大溝における外側の開口縁間
の間隔よりも大きな長さを有する互いに平行な2つの帯
状板ばね部と、両板ばね部をその長さの中央部で連結す
る連結部とよりなり、第2クリップの各板ばね部が、C
PU装置のカバーの外面に沿う平坦なベース部と、ベー
ス部の両端に連なってそれぞれ一体に形成され、かつ先
端側に向かってカバーから遠ざかるように傾斜した2つ
の第1傾斜部と、各第1傾斜部の先端に連なって一体に
形成された水平部と、各水平部の先端に連なって一体に
形成されるとともに先端側に向かってカバー側に傾斜
し、かつ先端がCPU装置のカバー外面に当接する第2
傾斜部とよりなり、各板ばね部の水平部に、脚部が通り
うる貫通穴が形成され、第2クリップの両板ばね部が、
その水平部がカバー側に移動するように弾性変形させら
れることにより、両第1クリップの一方の脚部が第2ク
リップの一方の板ばね部における2つの貫通穴に、同他
方の脚部が第2クリップの他方の板ばね部における2つ
の貫通穴にそれぞれ通されるとともに、脚部先端の爪部
が、弾性変形させられた状態の板ばね部の水平部におけ
る貫通穴の縁部に係合させられているものである。
【0022】第3のCPU装置への放熱器固定構造は、
第1の放熱器固定構造において、放熱器の放熱基板に2
つの内部拡大溝が相互に間隔をおいて平行に形成される
とともに、各内部拡大溝内に第1クリップのベース部が
配置され、各第1クリップのベース部に、内部拡大溝の
開口幅よりも小さな幅を有する帯板状脚部が、その幅方
向をベース部の幅方向に向けて一体に形成され、脚部の
先端寄りの部分にくびれ部が形成され、第2クリップ
が、2つの内部拡大溝における外側の開口縁間の間隔よ
りも大きな長さを有する帯状板ばねからなり、第2クリ
ップを形成する板ばねが、CPU装置のカバーの外面に
沿うベース部と、ベース部の両端に連なってそれぞれ一
体に形成され、かつ先端側に向かってカバーから遠ざか
るように傾斜した2つの傾斜部とよりなり、一方の傾斜
部に、第1クリップの脚部の幅よりも長い長さを有する
とともにくびれ部の幅よりも大きな幅を有する長穴が、
その長さ方向を第2クリップの幅方向に向けて形成さ
れ、他方の傾斜部の一側縁部から、脚部の幅よりも狭く
かつくびれ部の幅よりも広い幅を有するスリットが、第
2クリップの幅方向に伸びるように形成されており、第
2クリップがその長さ方向を第1クリップの長さ方向を
向くように配されるとともに、その長穴に、一方の第1
クリップの脚部が、くびれ部が長穴に対応する部分にく
るように通され、第2クリップが、弾性変形させられる
とともに脚部の周りに回転させられることによって、他
方の第1クリップの脚部におけるくびれ部が第2クリッ
プのスリット内に入れられ、第1クリップの脚部におけ
るくびれ部よりも先端側の部分が、弾性変形させられた
状態の第2クリップの傾斜部における長穴の縁部および
スリットの縁部に係合させられているものである。
【0023】第4のCPU装置への放熱器固定構造は、
第1の放熱器固定構造において、放熱器の放熱基板に2
つの内部拡大溝が相互に間隔をおいて平行に形成される
とともに、各内部拡大溝内に第1クリップのベース部が
配置され、各第1クリップのベース部に、内部拡大溝の
開口幅よりも小さな幅を有する帯板状脚部が、その幅方
向をベース部の幅方向に向けて一体に形成され、脚部の
先端寄りの部分にくびれ部が形成され、第2クリップ
が、2つの内部拡大溝の開口における外側の開口縁間の
間隔よりも大きな長さを有する帯状板ばねからなり、第
2クリップを形成する板ばねが、CPU装置のカバーの
外面に沿うベース部と、ベース部の両端に連なってそれ
ぞれ一体に形成され、かつ先端側に向かってカバーから
遠ざかるように傾斜した2つの傾斜部とよりなり、一方
の傾斜部に、第1クリップの脚部の幅よりも長い長さを
有するとともにくびれ部の幅よりも大きな幅を有する第
1の長穴が、その長さ方向を第2クリップの幅方向に向
けて形成され、他方の傾斜部に、第1クリップの脚部の
幅よりも長い長さを有する第2の長穴が、その長さ方向
を第2クリップの長さ方向に向けて形成されており、第
2クリップがその長さ方向を第1クリップの長さ方向に
向けて配されるとともに、その第1長穴に、一方の第1
クリップの脚部が、くびれ部が長穴に対応する部分にく
るように通され、第2クリップが、弾性変形させられる
とともに脚部の周りに回転させられることによって、他
方の第1クリップの脚部が第2クリップの第2長穴に通
され、第1クリップの両脚部におけるくびれ部よりも先
端側の部分が、弾性変形させられた状態の第2クリップ
の傾斜部における両長穴の縁部に係合させられているも
のである。
【0024】第5のCPU装置への放熱器固定構造は、
第1の放熱器固定構造において、放熱器の放熱基板に内
部拡大溝が形成されるとともに、内部拡大溝内に第1ク
リップのベース部が配置され、第1クリップのベース部
に、その長さ方向に間隔をおいてベース部よりも小さな
幅を有する2つの帯板状脚部が、その幅方向をベース部
の長さ方向に向けて設けられ、各脚部の先端寄りの部分
にくびれ部が形成され、第2クリップが、第1クリップ
の両脚部間の間隔よりも大きな長さを有する帯状板ばね
からなり、第2クリップを形成する板ばねが、CPU装
置のカバーの外面に沿うベース部と、ベース部の両端に
連なってそれぞれ一体に形成され、かつ先端側に向かっ
てカバーから遠ざかるように傾斜した2つの傾斜部とよ
りなり、一方の傾斜部に、第1クリップの脚部の幅より
も長い長さを有するとともにくびれ部の幅よりも大きな
幅を有する長穴が、その長さ方向を第2クリップの幅方
向に向けて形成され、他方の傾斜部の一側縁部から、脚
部の幅よりも狭くかつくびれ部の幅よりも広い幅を有す
るスリットが、第2クリップの幅方向に伸びるように形
成されており、第2クリップがその長さ方向を第1クリ
ップの幅方向を向くように配されるとともに、その長穴
に、第1クリップの一方の脚部が、くびれ部が長穴に対
応する部分にくるように通され、第2クリップが、弾性
変形させられるとともに脚部の周りに回転させられるこ
とによって、第1クリップの他方の脚部におけるくびれ
部が第2クリップのスリット内に入れられ、第1クリッ
プの脚部におけるくびれ部よりも先端側の部分が、弾性
変形させられた状態の第2クリップの傾斜部における長
穴の縁部およびスリットの縁部に係合させられているも
のである。
【0025】第6のCPU装置への放熱器固定構造は、
第1の放熱器固定構造において、放熱器の放熱基板に内
部拡大溝が形成されるとともに、内部拡大溝内に第1ク
リップのベース部が配置され、第1クリップのベース部
に、その長さ方向に間隔をおいてベース部よりも小さな
幅を有する2つの帯板状脚部が、その幅方向をベース部
の長さ方向に向けて設けられ、脚部の先端寄りの部分に
くびれ部が形成され、第2クリップが、第1クリップの
両脚部間の間隔よりも大きな長さを有する帯状板ばねか
らなり、第2クリップを形成する板ばねが、CPU装置
のカバーの外面に沿うベース部と、ベース部の両端に連
なってそれぞれ一体に形成され、かつ先端側に向かって
カバーから遠ざかるように傾斜した2つの傾斜部とより
なり、一方の傾斜部に、第1クリップの脚部の幅よりも
長い長さを有するとともにくびれ部の幅よりも大きな幅
を有する第1の長穴が、その長さ方向を第2クリップの
幅方向に向けて形成され、他方の傾斜部に、第1クリッ
プの脚部の幅よりも長い長さを有する第2の長穴が、そ
の長さ方向を第2クリップの長さ方向に向けて形成され
ており、第2クリップがその長さ方向を第1クリップの
幅方向に向けて配されるとともに、その第1長穴に、第
1クリップの一方の脚部が、くびれ部が長穴に対応する
部分にくるように通され、第2クリップが、弾性変形さ
せられるとともに脚部の周りに回転させられることによ
って、第1クリップの他方の脚部が第2クリップの第2
長穴に通され、第1クリップの両脚部におけるくびれ部
よりも先端側の部分が、弾性変形させられた状態の第2
クリップの傾斜部における両長穴の縁部に係合させられ
ているものである。
【0026】第7CPU装置への放熱器固定構造は、片
面が平坦面となされた放熱基板および放熱基板の他面に
設けられた放熱フィンよりなる放熱器を、CPU搭載回
路板を有するCPU装置に、第1および第2の2種類の
クリップを用いて固定するCPU装置への放熱器固定構
造であって、放熱フィンの周りに放熱器押さえ枠が嵌め
被せられるとともに、放熱器押さえ枠が放熱器の放熱基
板の周縁部の少なくとも一部に係合させられ、第1クリ
ップが、帯板状のベース部と、ベース部に対して直角を
なすように設けられるとともに先端部に係合部を有する
脚部とよりなり、第2クリップが、第1クリップの脚部
先端の係合部が係合するばね状弾性部を備えており、第
1クリップのベース部が放熱器押さえ枠に沿わされると
ともに、その脚部が押さえ枠およびCPU装置に貫通さ
せられ、脚部先端の係合部が、弾性変形させられた状態
の第2クリップのばね状弾性部に係合し、弾性変形した
ばね状弾性部により第1クリップがCPU装置側に付勢
されるようになされているものである。
【0027】第7のCPU装置への放熱器固定構造によ
れば、第1クリップの脚部が、放熱器の放熱基板と係合
している押さえ枠およびCPU装置を貫通し、この脚部
先端の係合部が、第2クリップの弾性変形したばね状弾
性部に係合することによって、第1クリップがCPU装
置側に付勢されるので、ばね状弾性部の弾発力により放
熱器が押さえ枠を介してCPU装置に強く押し付けられ
ることになる。したがって、放熱器の放熱基板とCPU
装置との密着力が増大し、その結果CPU装置のCPU
から放熱器への伝熱効率が向上して十分な放熱性能が得
られる。
【0028】第8のCPU装置への放熱器固定構造は、
第7の放熱器固定構造において、方形状の放熱器押さえ
枠の互いに平行な2つの側枠部分が、放熱器の方形状の
放熱基板における互いに平行な2つの側縁部分に一体に
形成された外方張り出し部に係合させられ、2つの第1
クリップのベース部が、押さえ枠の上記2つの側枠部分
に沿わされ、第1クリップのベース部に、その長さ方向
に間隔をおいてベース部よりも小さい幅を有する帯板状
脚部が、その幅方向をベース部の長さ方向に向けて設け
られ、各脚部の先端寄りの部分にくびれ部が形成され、
第1クリップの両脚部間の間隔よりも長い2つの第2ク
リップが用いられ、各第2クリップが帯状板ばねからな
り、第2クリップを形成する板ばねが、CPU装置のカ
バーの外面に沿うベース部と、ベース部の両端に連なっ
てそれぞれ一体に形成され、かつ先端側に向かってカバ
ーから遠ざかるように傾斜した2つの傾斜部とよりな
り、一方の傾斜部に、第1クリップの脚部の幅よりも長
い長さを有するとともにくびれ部の幅よりも大きな幅を
有する長穴が、その長さ方向を第2クリップの幅方向に
向けて形成され、他方の傾斜部の一側縁部から、脚部の
幅よりも狭くかつくびれ部の幅よりも広い幅を有するス
リットが、第2クリップの幅方向に伸びるように形成さ
れており、各第2クリップがその長さ方向が第1クリッ
プの幅方向を向くように配されるとともに、その長穴
に、各第1クリップの一方の脚部が、そのくびれ部が長
穴に対応する部分にくるように通され、各第2クリップ
が、弾性変形させられるとともに脚部の周りに回転させ
られることによって、各第1クリップの他方の脚部にお
けるくびれ部が第2クリップのスリット内に入れられ、
第1クリップの脚部におけるくびれ部よりも先端側の部
分が、弾性変形させられた状態の第2クリップの傾斜部
における長穴の縁部およびスリットの縁部に係合させら
れているものである。
【0029】第9のCPU装置への放熱器固定構造は、
第7の放熱器固定構造において、方形状の放熱器押さえ
枠の互いに平行な2つの側枠部分が、放熱器の方形状の
放熱基板における互いに平行な2つの側縁部分に一体に
形成された外方張り出し部に係合させられ、2つの第1
クリップのベース部が、押さえ枠の上記2つの側枠部分
に沿わされ、第1クリップのベース部に、その長さ方向
に間隔をおいてベース部よりも小さい幅を有する帯板状
脚部が、その幅方向をベース部の長さ方向に向けて設け
られ、各脚部の先端寄りの部分にくびれ部が形成され、
第1クリップの両脚部間の間隔よりも長い2つの第2ク
リップが用いられ、各第2クリップが帯状板ばねからな
り、第2クリップを形成する板ばねが、CPU装置のカ
バーの外面に沿うベース部と、ベース部の両端に連なっ
てそれぞれ一体に形成され、かつ先端側に向かってカバ
ーから遠ざかるように傾斜した2つの傾斜部とよりな
り、一方の傾斜部に、第1クリップの脚部の幅よりも長
い長さを有するとともにくびれ部の幅よりも大きな幅を
有する第1の長穴が、その長さ方向を第2クリップの幅
方向に向けて形成され、他方の傾斜部に、第1クリップ
の脚部の幅よりも長い長さを有する第2の長穴が、その
長さ方向を第2クリップの長さ方向に向けて形成されて
おり、各第2クリップがその長さ方向が第1クリップの
幅方向を向くように配されるとともに、その第1長穴
に、各第1クリップの一方の脚部が、くびれ部が第1長
穴に対応する部分にくるように通され、各第2クリップ
が、弾性変形させられるとともに脚部の周りに回転させ
られることにより、各第1クリップの他方の脚部が第2
クリップの第2長穴に通され、第1クリップの両脚部に
おけるくびれ部よりも先端側の部分が、それぞれ弾性変
形させられた状態の第2クリップの傾斜部における2つ
の長穴の縁部に係合させられているものである。
【0030】
【発明の実施形態】以下、この発明の実施形態を、図面
を参照して説明する。なお、以下の説明において、全図
面を通じて同一物および同一部分には同一符号を付して
重複する説明を省略する。
【0031】実施形態1 この実施形態は、図1〜図4に示すものである。なお、
この実施形態において、図1の上下を上下といい、同図
の左側を前、これと反対側を後というものとする。ま
た、図1および図2の紙面裏側を左、これと反対側を右
というものとする。
【0032】図1において、いわゆるタワー型と称せら
れるデスクトップ型パーソナルコンピュータのハウジン
グ(1)内には、マザーボード(2)が垂直状態で配置され、
マザーボード(2)の右側面に設けられた前後方向に長い
コネクタ(3)に、CPU装置(4)が水平状態で取付けられ
ている。CPU装置(4)の下面に放熱器(90)が固定され
ている。放熱器(90)にはプラスチック製ダクト(6)が取
付けられており、ダクト(6)の後端部に装着されたファ
ン(7)によって、ハウジング(1)の前壁(1a)に形成された
通気口(8)から流入した空気が、ダクト(6)内に入り、ダ
クト(6)内を流れて後壁(1b)に形成された通気口(9)から
流出するようになっている。
【0033】CPU装置(4)は、CPU(11)を搭載した
CPU搭載回路板(12)と、CPU搭載回路板(12)の上側
を覆うプラスチック製カバー(13)とを備えている。CP
U(11)は回路板(12)の下面側に配置されており、下方に
露出している(図2参照)。
【0034】図2および図3に示すように、放熱器(90)
は、上面全体が平坦面となされるとともに、その中央部
にCPU(11)に接触しかつCPU(11)から発せられる熱
を受ける受熱部(91a)が設けられたアルミニウム押出形
材製放熱基板(91)と、放熱基板(91)の下面に設けられ、
かつ放熱基板(91)の押出方向(左右方向)に間隔をおい
て一体に切り起こし状に形成された多数の舌状放熱フィ
ン(92A)(92B)からなる複数、ここでは3つのフィン列(9
3A)(93B)とよりなる。これらのフィン列(93A)(93B)は、
それぞれ左右方向に伸びており、相互に前後方向に間隔
をおいて設けられている。各フィン列(93A)(93B)を構成
する放熱フィン(92A)(92B)は高さの中央部が右方に突出
した円弧状である。また、中央部のフィン列(93B)を構
成する放熱フィン(92B)の前後方向の幅は、前後両側の
フィン列(93A)を構成する放熱フィン(92A)の前後方向の
幅よりも大きく、その中央部に先端からスリット(94)が
入れられている。放熱基板(91)下面における隣り合うフ
ィン列(93A)(93B)間には、左右方向に伸びる凹溝(95)が
形成されている。
【0035】放熱器(1)の放熱フィン(92A)(92B)は、図
4に示すように、放熱基板(91)を押出成形するさいに前
後方向に間隔をおいて一体に形成された左右方向に伸び
る3つのフィン成形用凸条(96A)(96B)に、切り起こし加
工を施すことにより形成されたものである。中央部のフ
ィン成形用凸条(96B)の上面には左右方向に伸びる凹溝
(97)が形成されている。この凹溝(97)は、放熱フィン(9
2B)を切り起こし加工するさいの切り起こし抵抗を減少
させるとともに、潤滑油の保持させる目的で形成された
ものである。そして、凹溝(97)の存在により、切り起こ
し加工により形成された放熱フィン(92B)にはスリット
(94)が形成されることになる。
【0036】放熱器(90)の放熱基板(91)の板厚Tは3〜
8mm、放熱フィン(92A)(92B)の基端から先端までの高
さHは20〜50mm、放熱フィン(92A)(92B)の肉厚は
0.2〜0.7mm、左右方向に隣り合う放熱フィン(9
2A)(92B)のフィンピッチPは1.5〜4mmであること
が好ましい。
【0037】板厚Tは、発明者が行った次のような実験
から求められたものである。まず、図5に示すように、
Si0.2〜0.6wt%、Mg0.45〜0.9wt%を
含み、残部Alおよび不可避不純物よりなる合金から、
縦80mm、横60mmであり、板厚の異なるアルミニ
ウム板(98)を複数枚つくった。ついで、各アルミニウム
板(98)の下面の中央部にヒータ(99)を取付け、ヒータ(9
9)によりアルミニウム板(98)を加熱しつつ、アルミニウ
ム板(98)下面の中央部分S1の温度X1を測定した。これと
同時に、アルミニウム板(98)上面における4つの角部近
傍部分S2〜S5および上面中央部分S6の温度を測定し、5
箇所S2〜S6の温度の平均温度X2を求めた。そして、ヒー
タ(99)による入力熱量Q(W)と上記温度X1、X2とに基づ
いて、(X1−X2)/Qという式により熱拡散抵抗R0(℃/
W)を求めた。その結果、アルミニウム板(98)の板厚と熱
拡散抵抗R0との関係は図6に曲線Aで示すようになっ
た。また、アルミニウム板(98)の板厚と重量との関係
は、同図に直線Bで示すようになり、曲線Aと直線Bと
を重ね合わせて得られる曲線Cに基づいて、放熱器(90)
の放熱基板(91)の板厚を3〜8mmに決定した。すなわ
ち、板厚Tが3mm未満であると熱拡散抵抗R0が十分に
小さくならず、放熱基板(91)の上面全体に熱が伝わりに
くくなって全ての放熱フィン(92A)(92B)が有効に働か
ず、8mmを越えると重量が大きくなる。なお、板厚T
が3mm未満では熱拡散抵抗R0が大きくなるのは、板厚
Tが小さいと熱は放熱基板(91)の上面の中央部に集中し
て伝わり、上面全体に広がるように伝わりにくくなるか
らであると考えられる。また、板厚Tが3〜8mmの範
囲内では、板厚Tが大きくなるほど熱拡散抵抗R0も小さ
くなるが、この範囲を越えて大きくなると熱拡散抵抗R0
も大きくなる。
【0038】放熱フィン(92A)(92B)の基端から先端まで
の高さHは、発明者が行った次のような実験から求めら
れたものである。まず、Si0.2〜0.6wt%、Mg
0.45〜0.9wt%を含み、残部Alおよび不可避不
純物よりなる合金から、縦80mm、横60mm、板厚
6mmである放熱基板(91)の上面に、肉厚0.3mmの
放熱フィン(92A)(92B)がフィンピッチ2mmとなるよう
に一体に形成されており、かつフィン高さHの異なる複
数の放熱器(90)をつくった。ついで、各放熱器(90)の放
熱基板(91)下面の中央部にヒータを取付け、ヒータによ
り放熱基板(91)を加熱しつつ、放熱基板(91)下面におけ
る中央部および4つの角部近傍の温度を測定し、5箇所
の温度の平均温度Y1を求めた。これと同時に、放熱フィ
ン(92A)(92B)に導入される前の冷却用空気の温度Y2を測
定した。そして、ヒータによる入力熱量Q(W)と上記温
度Y1、Y2とに基づいて、(Y1−Y2)/Qという式により熱
抵抗R(℃/W)を求めた。また、左右方向に隣り合う放
熱フィン(92A)(92B)間の通気抵抗を測定した。その結
果、放熱フィン(92A)(92B)の基端から先端までの高さH
と熱抵抗Rとの関係は図7に曲線A1で示すようになっ
た。また、放熱フィン(92A)(92B)の基端から先端までの
高さHと通気抵抗との関係は、同図に曲線B1で示すよう
になり、曲線A1と曲線B1とを重ね合わせて得られる曲線
C1に基づいて、放熱器(90)の放熱フィン(92A)(92B)の基
端から先端までの高さHを20〜50mmに決定した。
すなわち、放熱フィン(92A)(92B)の高さHが20mm未
満であると通気抵抗が十分に小さくならず、50mmを
越えるとフィン効率が低下して熱抵抗Rが大きくなり、
いずれの場合も放熱効率を向上させることができない。
なお、フィン高さHが20mm未満で通気抵抗が大きく
なるのは、左右方向に隣り合う放熱フィン(92A)(92B)間
の通風間隙の面積が小さくなるからであると考えられ
る。
【0039】放熱フィン(92A)(92B)の肉厚は、発明者が
行った次のような実験から求められたものである。ま
ず、Si0.2〜0.6wt%、Mg0.45〜0.9wt
%を含み、残部Alおよび不可避不純物よりなる合金か
ら、縦80mm、横60mm、板厚6mmである放熱基
板(91)の上面に放熱フィン(92A)(92B)がフィンピッチ2
mmとなるように一体に形成されており、かつ放熱フィ
ン(92A)(92B)の肉厚の異なる複数の放熱器(90)をつくっ
た。ついで、上記フィン高さHの場合と同様にして熱抵
抗Rを求めるとともに、左右方向に隣り合う放熱フィン
(92A)(92B)間の通気抵抗を測定した。その結果、放熱フ
ィン(92A)(92B)の肉厚と熱抵抗Rとの関係は図8に曲線
A2で示すようになった。また、放熱フィン(92A)(92B)の
肉厚と通気抵抗との関係は、同図に曲線B2で示すように
なり、曲線A2と曲線B2とを重ね合わせて得られる曲線C2
に基づいて、放熱器(90)の放熱フィン(92A)(92B)の肉厚
を0.2〜0.7mmに決定した。すなわち、放熱フィ
ン(92A)(92B)の肉厚が0.2mm未満ではフィン効率が
低下して熱抵抗Rが大きくなり、0.7mmを越えると
通気抵抗が増大し、いずれの場合も放熱効率を向上させ
ることができない。なお、放熱フィン(92A)(92B)の肉厚
が0.7mm越えると通気抵抗が大きくなるのは、左右
方向に隣り合う放熱フィン(92A)(92B)間の通風間隙の面
積が小さくなるからであると考えられる。
【0040】左右方向に隣り合う放熱フィン(92A)(92B)
のフィンピッチPは、発明者が行った次のような実験か
ら求められたものである。まず、Si0.2〜0.6wt
%、Mg0.45〜0.9wt%を含み、残部Alおよび
不可避不純物よりなる合金から、縦80mm、横60m
m、板厚6mmである放熱基板(91)の上面に肉厚0.3
mmの放熱フィン(92A)(92B)が一体に形成されており、
かつ左右方向に隣り合う放熱フィン(92A)(92B)のフィン
ピッチPの異なる複数の放熱器(90)をつくった。つい
で、上記フィン高さHの場合と同様にして熱抵抗Rを求
めるとともに、左右方向に隣り合う放熱フィン(92A)(92
B)間の通気抵抗を測定した。その結果、放熱フィン(92
A)(92B)のフィンピッチPと熱抵抗Rとの関係は図9に
曲線A3で示すようになった。また、放熱フィン(92A)(92
B)のフィンピッチPと通気抵抗との関係は、同図に曲線
B3で示すようになり、曲線A3と曲線B3とを重ね合わせて
得られる曲線C3に基づいて、放熱器(90)の放熱フィン(9
2A)(92B)のフィンピッチPを1.5〜4mmに決定し
た。すなわち、放熱フィン(92A)(92B)のフィンピッチP
が1.5mm未満では通気抵抗が大きくなり、4mmを
越えると通気抵抗が減少するものの必要な伝熱面積が得
られなくなって熱抵抗Rが増大し、いずれの場合も放熱
効率を向上させることができない。さらに、上記放熱器
(90)においては、放熱フィン(92A)(92B)の基端から先端
までの高さHと、前後に隣り合う放熱フィン(92A)(92B)
のフィン間スペース(フィンピッチPから1つの放熱フ
ィン(92A)(92B)の肉厚を減じた寸法)との比を6〜62
とすることが好ましい。上記比が下限値未満では十分な
大きさの放熱面積が確保されず、上限値を越えるとフィ
ンピッチPが小さくなって圧力損失が大きくなり、いず
れの場合も放熱効率を向上させることができない。望ま
しくは、上記比は10〜30である。
【0041】放熱器(90)は、放熱器(90)側に配される2
つの第1のクリップ(110)と、CPU装置(4)側に配され
る2つの第2のクリップ(40)とを用いてCPU装置(4)
に固定されている。
【0042】各第1クリップ(110)は、図10に示すよ
うに、放熱器(90)の放熱基板(91)下面における隣り合う
フィン列(93A)(93B)間の凹溝(95)内に配置される水平帯
板状ベース部(111)と、ベース部(111)に左右方向に間隔
をおいて上方突出状に一体に形成された複数、ここでは
2つの帯板状脚部(112)とを備えている。各脚部(112)の
先端寄りの部分にくびれ部(113)が形成されている。そ
して、各脚部(112)は、放熱器(90)の放熱基板(91)にお
ける凹溝(95)の底壁部分に形成された貫通穴(91b)に通
されて放熱基板(91)上面よりも上方に突出するようにな
されている。第1クリップ(110)は、ばね鋼やステンレ
ス鋼等からなる薄板にプレス加工を施すことにより製造
されたものであり、ばね状弾性を有している。
【0043】各第2クリップ(40)は、放熱器(90)の前後
両側のフィン列(93A)間の間隔よりも大きな長さを有す
る帯状板ばね(41)からなる。第2クリップ(40)を形成す
る板ばね(41)は、CPU装置(4)のカバー(13)の外面に
沿う平坦なベース部(42)と、ベース部(42)の両端に連な
ってそれぞれ一体に形成され、かつ先端側に向かって上
方に傾斜した2つの傾斜部(43)(44)とよりなる。一方の
傾斜部(43)には、第1クリップ(110)の脚部(112)の幅よ
りも長い長さを有するとともにくびれ部(113)の幅より
も広い幅を有する長穴(45)が、その長さ方向を第2クリ
ップ(40)の幅方向に向けて形成されている。他方の傾斜
部(44)には、その一側縁部から、脚部(112)の幅よりも
狭くかつくびれ部(113)の幅よりも広い幅を有するスリ
ット(46)が、第2クリップ(40)の幅方向に伸びるように
形成されている。なお、長穴(45)およびスリット(46)の
幅は、それぞれ脚部(112)の厚さよりも大きくなってい
る。第2クリップ(40)は、ばね鋼やステンレス鋼等から
なる薄板にプレス加工を施すことにより製造されたもの
である。
【0044】放熱器(90)は、次のようにしてCPU装置
(4)に固定されている。
【0045】まず、第1クリップ(110)の脚部(112)を放
熱器(90)の放熱基板(91)の貫通穴(91b)に下方から通し
て放熱基板(91)上面から上方に突出させ、ベース部(11
1)を放熱基板(91)下面の凹溝(95)内に入れる。ついで、
第1クリップ(110)の脚部(112)を、CPU装置(4)に形
成された貫通穴(4a)に下方から通し、その先端部をCP
U装置(4)のカバー(13)よりも上方に突出させる。CP
U装置(4)の貫通穴(4a)に通した脚部(112)のくびれ部(1
13)とカバー(13)上面との間隔は、弾性変形していない
状態の第2クリップ(40)におけるベース部(42)下面と長
穴(45)およびスリット(46)との垂直方向の間隔よりも小
さくなっている。また、放熱器(90)の放熱基板(91)上面
の受熱部(91a)には熱伝導性樹脂フィルム(図示略)を
接着しておき、この熱伝導性樹脂フィルムをCPU装置
(4)のCPU(11)に密着させるようにCPU装置(4)に組
み合わせる。
【0046】そして、第2クリップ(40)を、その長さ方
向が左右方向を向きかつ一方の傾斜部(43)が左側にくる
ように配し、長穴(45)に、一方、ここでは後側の第1ク
リップ(110)の左側脚部(112)を、そのくびれ部(113)が
長穴(45)に対応する部分にくるように通す。ついで、第
2クリップ(40)を、くびれ部(113)の周りに回転させな
がら、スリット(46)が前側の第1クリップ(110)の左側
脚部(112)のくびれ部(113)と対応する高さ位置にくるよ
うに弾性変形させ、スリット(46)内にくびれ部(113)を
嵌め入れる。そして、両第1クリップ(110)の左側脚部
(112)におけるくびれ部(113)よりも先端側の部分を、弾
性変形させられた状態の第2クリップ(40)における一方
の傾斜部(43)の長穴(45)の縁部および他方の傾斜部(44)
のスリット(46)の縁部にそれぞれ係合させる。こうし
て、放熱器(90)がCPU装置(4)に固定される。このと
き、第2クリップ(40)は、図2に鎖線で示す状態から実
線で示すように弾性変形し、弾性変形した第2クリップ
(40)の図2に矢印Zで示す方向の弾発力によって、第1
クリップ(110)が上方、すなわちCPU装置(4)側に付勢
される。したがって、放熱器(90)の放熱基板(91)上面の
受熱部(91a)が熱伝導性樹脂フィルムを介してCPU装
置(4)のCPU(11)に対して強く密着させられ、その結
果CPU装置(4)のCPU(11)から放熱器(90)への伝熱
効率が向上し、十分な放熱性能が得られる。
【0047】実施形態2 この実施形態は図11に示すものである。
【0048】この実施形態の場合、パーソナルコンピュ
ータのハウジング(1)内において放熱器(90)にはダクト
(6)は取り付けられておらず、したがってファン(7)も用
いられていない。その代わりに、放熱器(90)の放熱フィ
ン(92A)(92B)は、前方および後方から見て上方に開口し
かつ放熱基板(91)に取り付けられたプラスチック製フィ
ンカバー(120)により覆われている。フィンカバー(120)
の底壁(120a)には開口(121)が形成されている。また、
フィンカバー(120)の底壁(120a)下面には冷却ファン(12
2)が取り付けられている。フィンカバー(120)および冷
却ファン(122)は、空気がフィンカバー(120)内に吸引さ
れて左右方向に隣り合う放熱フィン(92A)(92B)間を前後
方向内方に流れ、かつ下方に流れて開口(121)からカバ
ー(120)外に排出されるようにするためのものである。
【0049】この実施形態の放熱器(90)においては、放
熱基板(91)の板厚Tを3〜8mm、放熱フィン(92A)(92
B)の基端から先端までの高さHを15〜35mm、放熱
フィン(92A)(92B)の肉厚を0.2〜0.7mm、左右方
向に隣り合う放熱フィン(92A)(92B)のフィンピッチPを
1.5〜2.5mmとすることが好ましい。
【0050】放熱基板(91)の板厚Tは、実施形態1と同
様な実験により求められたものである。放熱フィン(92
A)(92B)の基端から先端までの高さH、放熱フィン(92A)
(92B)の肉厚および放熱フィン(92A)(92B)のフィンピッ
チPは、最大風量0.5m/min、定格回転数440
0rpmの冷却ファン(122)を用いた他は、実施形態1と同
様な実験により求められたものである。その結果、放熱
基板(91)の肉厚と放熱フィン(92A)(92B)の肉厚は、実施
形態1と同じになった。
【0051】放熱フィン(92A)(92B)の基端から先端まで
の高さHは、熱抵抗Rとフィン高さHの関係を示す図1
2の曲線A4と、通気抵抗とフィン高さHの関係を示す図
12の曲線B4とを重ね合わせて得られる曲線C4に基づい
て15〜35mmに決定した。すなわち、放熱フィン(9
2A)(92B)の高さHが15mm未満であると通気抵抗が十
分に小さくならず、35mmを越えるとフィン効率が低
下して熱抵抗Rが大きくなり、いずれの場合も放熱効率
を向上させることができない。なお、フィン高さHが1
5mm未満で通気抵抗が大きくなるのは、左右方向に隣
り合う放熱フィン(92A)(92B)間の通風間隙の面積が小さ
くなるからであると考えられる。
【0052】左右方向に隣り合う放熱フィン(92A)(92B)
のフィンピッチPは、熱抵抗RとフィンピッチPとの関
係を示す図13の曲線A5と、通気抵抗とフィンピッチP
との関係を示す図13の曲線B5とを重ね合わせて得られ
る曲線C5に基づいて1.5〜2.5mmに決定した。す
なわち、放熱フィン(92A)(92B)のフィンピッチPが1.
5mm未満では通気抵抗が大きくなり、2.5mmを越
えると通気抵抗が減少するものの必要な伝熱面積が得ら
れなくなって熱抵抗Rが増大し、いずれの場合も放熱効
率を向上させることができない。
【0053】さらに、フィンカバー(120)および冷却フ
ァン(122)が用いられる場合、放熱器(90)においては、
放熱フィン(92A)(92B)の基端から先端までの高さHと、
前後に隣り合う放熱フィン(92A)(92B)のフィン間スペー
ス(フィンピッチPから1つの放熱フィン(92A)(92B)の
肉厚を減じた寸法)との比を7〜44とすることが好ま
しい。上記比が下限値未満では十分な大きさの放熱面積
が確保されず、上限値を越えるとフィンピッチPが小さ
くなって圧力損失が大きくなり、いずれの場合も放熱効
率を向上させることができない。望ましくは、上記比は
10〜20である。
【0054】この実施形態において、放熱フィン(92A)
(92B)の高さおよびフィンピッチ、ならびに放熱フィン
(92A)(92B)の基端から先端までの高さHと、前後に隣り
合う放熱フィン(92A)(92B)のフィン間スペースとの比が
実施形態1と異なるのは、風速が異なるからである。
【0055】実施形態3 この実施形態は、図14〜図19に示すものである。な
お、この実施形態において、図14の上下を上下とい
い、同図の左側を前、これと反対側を後というものとす
る。また、図16の左右を左右というものとする。
【0056】この実施形態の場合、放熱器(5)は、上面
全体が平坦面となされるとともに、その中央部にCPU
(11)に接する受熱部(14a)が設けられたアルミニウム押
出形材製放熱基板(14)と、放熱基板(14)の下面に設けら
れ、かつ放熱基板(14)の押出方向(左右方向)に間隔を
おいて切り起こし状に一体に形成された多数の舌状放熱
フィン(15)からなる複数、ここでは5つのフィン列(15
A)とよりなる。これらのフィン列(15A)は、それぞれ左
右方向に伸びており、相互に前後方向に間隔をおいて設
けられている。各放熱フィン(15)は、高さの中央部が右
方に突出した略円弧状である。放熱器(5)の放熱基板(1
4)の上面には、左右方向に伸びるT字溝からなる内部拡
大溝(17)が、前後方向に間隔をおいて複数、ここでは2
つ形成されている。内部拡大溝(17)は、T字溝に限ら
ず、あり溝であってもよい。実施形態1の場合と同様
に、放熱器(5)の放熱フィン(15)は、内部拡大溝(17)を
有する放熱基板(14)を押出成形するさいに一緒に形成し
た左右方向に伸びるフィン成形用凸条に、切り起こし加
工を施すことにより形成されたものである。
【0057】放熱器(5)は、放熱器(5)側に配される2つ
の第1のクリップ(20)と、CPU装置(4)側に配される
第2のクリップ(30)とを用いてCPU装置(4)に固定さ
れている。
【0058】第1クリップ(20)は、内部拡大溝(17)内に
配置される水平帯板状ベース部(21)と、ベース部(21)に
左右方向に間隔をおいて一体に形成された複数、ここで
は2つの脚部(22)とを備えている。ベース部(21)の幅
は、内部拡大溝(17)の開口縁間の幅よりも大きく、かつ
溝底部、すなわち内部拡大溝(17)の底面の幅よりも狭く
なっており、これによりベース部(21)の内部拡大溝(17)
内からの上方への抜けが防止されて第1クリップ(20)が
放熱器(5)の放熱基板(14)に保持されている。ベース部
(21)の長さは内部拡大溝(17)の長さよりも若干長く、そ
の左端部に下方屈曲部(21a)が一体に形成されている。
下方屈曲部(21a)が放熱器(5)の放熱基板(14)の左側面に
係合することにより、第1クリップ(20)の左右方向の位
置決めがなされるとともに、右方への抜けが防止されて
いる。下方屈曲部(21a)には、左方に突出するように切
り曲げ部(23)が形成されている。また、ベース部(21)の
右端部は、放熱基板(14)の右側面から若干外方に突出し
ている。この右方突出部を(21b)で示す。第1クリップ
(20)の脚部(22)は内部拡大溝(17)の開口幅よりも小さな
幅を有する帯状であって、その幅方向を前後方向に向け
て形成されている。脚部(22)の上端部には、左右方向内
方への折り返し状爪部(22a)(係合部)が設けられてい
る。第1クリップ(20)は、ばね鋼やステンレス鋼等から
なる薄板にプレス加工を施すことにより製造されたもの
であり、ばね状弾性を有している。
【0059】第2クリップ(30)は、幅方向を左右方向に
向けるとともに長さ方向を前後方向に向け、かつ2つの
内部拡大溝(17)における前後方向外側の開口縁間の間隔
よりも大きな長さを有する互いに平行な2つの帯状板ば
ね部(31)と、両板ばね部(31)をその長さの中央部で互い
に連結する連結部(32)とよりなる。第2クリップ(30)の
各板ばね部(31)は、CPU装置(4)のカバー(13)の外面
に沿う平坦な水平状ベース部(31a)と、ベース部(31a)の
両端に連なってそれぞれ一体に形成され、かつ先端側、
すなわち前後方向外方に向かって上方に傾斜した2つの
第1傾斜部(31b)と、各第1傾斜部(31b)の先端に連なっ
て一体に形成されるとともに前後方向外方に伸びる2つ
の水平部(31c)と、各水平部(31c)の先端に連なって一体
に形成されるとともに前後方向外方に向かって下方に傾
斜し、かつ先端がCPU装置(4)のカバー(13)の外面に
当接する2つの第2傾斜部(31d)とよりなる。各板ばね
部(31)の2つの水平部(31c)に、それぞれ第1クリップ
(20)の脚部(22)の幅よりも長い長さを有する長穴(33)
(貫通穴)が、その長さ方向を前後方向に向けて形成さ
れている。長穴(33)の左右方向の幅は、第1クリップ(2
0)の脚部(22)先端の爪部(22a)が、閉じるように弾性変
形した状態で通過しうるような大きさとなされている。
第2クリップ(30)は、ばね鋼やステンレス鋼等からなる
薄板にプレス加工を施すことにより製造されたものであ
り、ばね状弾性を有している。
【0060】放熱器(5)は、次のようにしてCPU装置
(4)に固定されている。
【0061】まず、第1クリップ(20)のベース部(21)
を、その右端部側から放熱器(5)の放熱基板(14)の内部
拡大溝(17)内に左端開口を通して挿入することにより、
第1クリップ(20)を放熱器(5)に保持させる。ついで、
第1クリップ(20)の脚部(22)を、CPU装置(4)に形成
された貫通穴(4a)に下方から通し、その先端部をCPU
装置(4)のカバー(13)よりも上方に突出させる。このと
き、脚部(22)の爪部(22a)先端とカバー(13)上面との間
隔は、第2クリップ(30)のベース部(31a)下面と水平部
(31c)上面との間隔よりも小さくなる。また、放熱器(5)
の放熱基板(14)上面の受熱部(14a)に熱伝導性樹脂フィ
ルム(図示略)を接着しておき、この熱伝導性樹脂フィ
ルムをCPU装置(4)のCPU(11)に密着させるように
CPU装置(4)を組み合わせる。
【0062】ついで、第2クリップ(30)を、各板ばね部
(31)の水平部(31c)の長穴(33)が、各脚部(22)の真上に
来るようにCPU装置(4)の上側に配し、第2クリップ
(30)の各板ばね部(31)の水平部(31c)を下方に押圧する
ことにより、各脚部(22)を長穴(33)内に強制的に挿通さ
せる。すなわち、両第1クリップ(20)の左側脚部(22)を
第2クリップ(30)の左側板ばね部(31)の2つの長穴(33)
に、右側脚部(22)を第2クリップ(30)の右側板ばね部(3
1)の2つの長穴(33)にそれぞれ強制的に通す。このと
き、各脚部(22)先端の爪部(22a)は、一旦閉じるように
弾性変形し、長穴(33)を通過した後元の状態に戻る。一
方、第2クリップ(30)の各板ばね部(31)の水平部(31c)
ならびに第1および第2傾斜部(31b)(31d)は、図17に
鎖線で示す状態から実線で示すように、水平部(31c)が
下方に移動するように弾性変形する。その結果、第1ク
リップ(20)の爪部(22a)が、弾性変形させられた状態の
第2クリップ(30)の板ばね部(31)の水平部(31c)におけ
る長穴(33)の縁部に係合させられる。こうして、CPU
装置(4)に放熱器(5)が固定される。この状態では、弾性
変形した第2クリップ(30)の各板ばね部(31)によって、
第1クリップ(20)が上方、すなわちCPU装置(4)側に
付勢される。したがって、放熱器(5)の放熱基板(14)の
受熱部(14a)が熱伝導性樹脂フィルムを介してCPU装
置(4)のCPU(11)に対して強く密着させられ、その結
果CPU装置(4)のCPU(11)から放熱器(5)への伝熱効
率が向上し、十分な放熱性能が得られる。
【0063】なお、参考のために、放熱器(5)へのダク
ト(6)の取付方法について次に述べる。ダクト(6)は、放
熱器(5)がCPU装置(4)に固定された後、放熱器(5)に
取付けられる。
【0064】ダクト(6)の上壁(6a)の前部は全幅にわた
って切り欠かれており、上壁(6a)が切り欠かれた部分に
おいて左右両側壁(6b)(6c)の上端部間に、放熱器(5)の
放熱基板(14)がくるようになされている。ダクト(6)の
左側壁(6b)内面における内部拡大溝(17)と対応する部分
には、上下方向に伸びかつ第1クリップ(20)の下方屈曲
部(21a)が嵌まる凹所(6d)が形成されている。凹所(6d)
の底面から左側壁(6b)の外面にかけて、第1クリップ(2
0)の下方突出部(21a)の切り曲げ部(23)が嵌まる貫通穴
(6e)が形成されている。ダクト(6)の右側壁(6c)におけ
る内部拡大溝(17)と対応する部分には、第1クリップ(2
0)の突出部(21b)を差し込む差込穴(6f)が形成されてい
る。また、ダクト(6)の右側壁(6c)内面の上端部におけ
る差込穴(6f)よりも上方の部分は、上方に向かって右方
に傾斜した傾斜面(6g)となされている。
【0065】そして、ダクト(6)は、放熱器(5)の放熱基
板(14)が、上壁(6a)が切り欠かれた部分の左右両側壁(6
b)(6c)の上端部間にくるように、下方から放熱器(5)に
被せられる。このとき、第1クリップ(20)のベース部(2
1)の突出部(21b)は、ダクト(6)の右側壁(6c)の傾斜面(6
g)に沿ってダクト(6)に対して下方に移動し、その結果
ダクト(6)の右側壁(6c)は右方に弾性変形し、突出部(21
b)が差込穴(6f)に嵌まると、右側壁(6c)が自身の弾性に
より元の状態に戻る。一方、ベース部(21)の下方屈曲部
(21a)の切り曲げ部(23)は、ダクト(6)の左側壁(6b)内面
に押されて右方に弾性変形し、貫通穴(6e)の部分に至る
と自身の弾性により元の形状に復元して貫通穴(6e)内に
嵌まり、その上端部が左側壁(6b)における貫通穴(6e)の
上縁部分に係合する。こうして、ダクト(6)が放熱器(5)
に取付けられる。
【0066】実施形態4 この実施形態は、図20〜図22に示すものである。な
お、この実施形態における上下、前後および左右は、実
施形態3と同じ方向を意味するものとする。
【0067】この実施形態の場合、第1クリップ(20)の
2つの帯板状脚部(22)の先端部には爪部(22a)は設けら
れておらず、両脚部(22)の先端寄りの部分にそれぞれく
びれ部(24)が形成されている。また、CPU装置(4)側
には2つの第2クリップ(40)が配されるようになってい
る。
【0068】各第2クリップ(40)を形成する帯状板ばね
(41)は、放熱器(5)の放熱基板(14)の両内部拡大溝(17)
における左右方向外側の開口縁間の間隔よりも大きな長
さを有する。第2クリップ(40)の一方の傾斜部(43)に
は、第1クリップ(20)の脚部(22)の幅よりも長い長さを
有するとともにくびれ部(24)の幅よりも広い幅を有する
長穴(45)が、その長さ方向を第2クリップ(40)の幅方向
に向けて形成されている。他方の傾斜部(44)には、その
一側縁部から、脚部(22)の幅よりも狭くかつくびれ部(2
4)の幅よりも広い幅を有するスリット(46)が、第2クリ
ップ(40)の幅方向に伸びるように形成されている。な
お、長穴(45)およびスリット(46)の幅は、それぞれ脚部
(22)の厚さよりも大きくなっている。第2クリップ(40)
は、ばね鋼やステンレス鋼等からなる薄板にプレス加工
を施すことにより製造されたものである。
【0069】実施形態4におけるその他の構成は、実施
形態3と同じである。
【0070】放熱器(5)は、次のようにしてCPU装置
(4)に固定されている。
【0071】第1クリップ(20)の放熱器(5)への取付け
と、放熱器(5)およびCPU装置(4)の組み合わせは、実
施形態3の場合と同様にして行われる。なお、CPU装
置(4)の貫通穴(4a)に通した脚部(22)のくびれ部(24)と
カバー(13)上面との間隔は、弾性変形していない状態の
第2クリップ(40)におけるベース部(42)下面と長穴(45)
およびスリット(46)との垂直方向の間隔よりも小さくな
っている。
【0072】そして、第2クリップ(40)を、その長さ方
向が左右方向を向きかつ一方の傾斜部(43)が左側にくる
ように配し、長穴(45)に、一方、ここでは後側の第1ク
リップ(20)の左側脚部(22)を、そのくびれ部(24)が長穴
(45)に対応する部分にくるように通す。ついで、第2ク
リップ(40)を、くびれ部(24)の周りに回転させながら、
スリット(46)が前側の第1クリップ(20)の左側脚部(22)
のくびれ部(24)と対応する高さ位置にくるように弾性変
形させ、スリット(46)内にくびれ部(24)を嵌め入れる。
そして、両第1クリップ(20)の左側脚部(22)におけるく
びれ部(24)よりも先端側の部分を、弾性変形させられた
状態の第2クリップ(40)における一方の傾斜部(43)の長
穴(45)の縁部および他方の傾斜部(44)のスリット(46)の
縁部にそれぞれ係合させる。こうして、放熱器(5)がC
PU装置(4)に固定される。このとき、第2クリップ(4
0)は、図20に鎖線で示す状態から実線で示すように弾
性変形し、弾性変形した第2クリップ(40)の図20に矢
印Aで示す方向の弾発力によって、第1クリップ(20)が
上方、すなわちCPU装置(4)側に付勢される。したが
って、放熱器(5)の放熱基板(14)の受熱部(14a)が熱伝導
性樹脂フィルムを介してCPU装置(4)のCPU(11)に
対して強く密着させられ、その結果CPU装置(4)のC
PU(11)から放熱器(5)への伝熱効率が向上し、十分な
放熱性能が得られる。
【0073】実施形態5 この実施形態は、図23〜図25に示すものである。な
お、この実施形態における上下、前後および左右は、実
施形態3と同じ方向を意味するものとする。
【0074】この実施形態の場合、第2クリップの構成
を除いては実施形態4と同じ構成である。
【0075】第2クリップ(50)は、放熱器(5)の放熱基
板(14)の両内部拡大溝(17)における左右方向外側の開口
縁間の間隔よりも大きな長さを有する帯状板ばね(51)か
らなる。第2クリップ(50)を形成する板ばね(51)は、C
PU装置(4)のカバー(13)の外面に沿う逆V字状ベース
部(52)と、ベース部(52)の両端に連なってそれぞれ一体
に形成され、かつ先端側に向かって上方に傾斜した2つ
の傾斜部(53)(54)とよりなる。一方の傾斜部(53)に、第
1クリップ(20)の脚部(22)の幅よりも長い長さを有する
とともにくびれ部(24)の幅よりも広い幅を有する第1の
長穴(55)が、その長さ方向を第2クリップ(50)の幅方向
に向けて形成されている。また、他方の傾斜部(54)は一
方の傾斜部(53)よりも長く、ここに第1クリップ(20)の
脚部(22)の幅よりも長い長さを有する第2の長穴(56)
が、その長さ方向を第2クリップ(50)の長さ方向に向け
て形成されている。両長穴(55)(56)間の間隔は、前後の
第1クリップ(20)の左側脚部(22)どうしおよび右側脚部
(22)どうしの間隔よりも小さくなっている。なお、長穴
(55)(56)の幅は、脚部(22)の厚さよりも大きくなってい
る。第2クリップ(50)は、ばね鋼やステンレス鋼等から
なる薄板にプレス加工を施すことにより製造されたもの
である。
【0076】実施形態5におけるその他の構成は、実施
形態3と同じである。
【0077】放熱器(5)は、次のようにしてCPU装置
(4)に固定されている。
【0078】第1クリップ(20)の放熱器(5)への取付
と、放熱器(5)およびCPU装置(4)の組み合わせは、実
施形態3の場合と同様にして行われる。なお、CPU装
置(4)の貫通穴(4a)に通した脚部(22)のくびれ部(24)と
カバー(13)上面との間隔は、弾性変形していない状態の
第2クリップ(50)におけるベース部(52)下面と長穴(55)
およびスリット(56)との垂直方向の間隔よりも小さくな
っている。
【0079】そして、第2クリップ(50)を、その長さ方
向が左右方向を向きかつ一方の傾斜部(53)が左側にくる
ように配し、第1長穴(55)に、一方、ここでは後側の第
1クリップ(20)の左側脚部(22)を、そのくびれ部(24)が
第1長穴(55)に対応する部分にくるように通す。つい
で、第2クリップ(50)を、くびれ部(24)の周りに回転さ
せた後、第2長穴(56)が、前後方向に関して後側の第1
クリップ(20)の左側脚部(22)と対応する位置にくるよう
に、ベース部(52)をその長さ方向に収縮するように弾性
変形させ(図25矢印X参照)、第2長穴(56)に左側脚
部(22)を、そのくびれ部(24)が第2長穴(56)と対応する
高さ位置にくるまで通す。その後、第2クリップ(50)に
加えていた力を除去すると、後側の第1クリップ(20)の
脚部(22)におけるくびれ部(24)よりも先端側の部分が、
弾性変形させられた状態の第2クリップ(50)の第1傾斜
部(53)における第1長穴(55)の前後両側縁に係合すると
ともに、前側の第1クリップ(20)の脚部(22)におけるく
びれ部(24)よりも先端側の部分が、弾性変形させられた
状態の第2クリップ(50)の第2傾斜部(54)における第2
長穴(56)の後側縁部に係合する。こうして、放熱器(5)
がCPU装置(4)に固定される。このとき、第2クリッ
プ(50)は、図23に鎖線で示す状態から実線で示すよう
に弾性変形し、弾性変形した第2クリップ(50)の図23
に矢印Bで示す方向の弾発力によって、第1クリップ(2
0)が上方、すなわちCPU装置(4)側に付勢される。し
たがって、放熱器(5)の放熱基板(14)の受熱部(14a)が熱
伝導性樹脂フィルムを介してCPU装置(4)のCPU(1
1)に対して強く密着させられ、その結果CPU装置(4)
のCPU(11)から放熱器(5)への伝熱効率が向上し、十
分な放熱性能が得られる。
【0080】実施形態6 この実施形態は、図26〜図28に示すものである。な
お、この実施形態における上下、前後および左右は、実
施形態3と同じ方向を意味するものとする。
【0081】この実施形態の場合、第1クリップおよび
第2クリップの数、ならびに第1クリップの構成を除い
ては実施形態4と同じ構成である。
【0082】放熱器(5)の放熱基板(14)の上面における
前後方向の中央部には1つの内部拡大溝(17)が形成され
ており、この内部拡大溝(17)内に第1クリップ(100)の
水平帯板状ベース部(21)が嵌め入れられている。第1ク
リップ(100)のベース部(21)には、上方に突出した2つ
の脚部(101)が左右方向に間隔をおいて固着されてい
る。脚部(101)はベース部(21)よりも小さな幅を有する
帯板状であって、その幅方向が左右方向を向くように設
けられている。各脚部(101)の上端寄りの部分にくびれ
部(102)が形成されている。脚部(101)およびくびれ部(1
02)の寸法は実施形態2の脚部(22)およびくびれ部(24)
の寸法と同じである。第1クリップ(100)は、ばね鋼や
ステンレス鋼等からなる薄板にプレス加工を施すことに
より製造されたものであり、ばね状弾性を有している。
【0083】実施形態6におけるその他の構成は、実施
形態2と同じである。
【0084】第1クリップ(100)の放熱器(5)への取付け
と、放熱器(5)およびCPU装置(4)の組み合わせは、実
施形態4の場合と同様にして行われる。なお、CPU装
置(4)の貫通穴(4a)に通した脚部(101)のくびれ部(102)
とカバー(13)上面との間隔は、弾性変形していない状態
の第2クリップ(40)におけるベース部(42)下面と長穴(4
5)およびスリット(46)との垂直方向の間隔よりも小さく
なっている。
【0085】そして、1つの第2クリップ(40)を、その
長さ方向が前後方向を向きかつ一方の傾斜部(43)が前側
にくるように配し、長穴(45)に第1クリップ(100)の左
側脚部(101)を、そのくびれ部(102)が長穴(45)に対応す
る部分にくるように通す。ついで、第2クリップ(40)
を、くびれ部(102)の周りに回転させながら、スリット
(46)が右側脚部(101)のくびれ部(102)と対応する高さ位
置にくるように弾性変形させ、スリット(46)内にくびれ
部(102)を嵌め入れる。そして、第1クリップ(20)の脚
部(101)におけるくびれ部(102)よりも先端側の部分を、
弾性変形させられた状態の第2クリップ(40)における一
方の傾斜部(43)の長穴(45)の縁部および他方の傾斜部(4
4)のスリット(46)の縁部に係合させる。こうして、放熱
器(5)がCPU装置(4)に固定される。このとき、第2ク
リップ(40)は、図26に鎖線で示す状態から実線で示す
ように弾性変形し、弾性変形した第2クリップ(40)の図
26に矢印Cで示す方向の弾発力によって、第1クリッ
プ(100)が上方、すなわちCPU装置(4)側に付勢され
る。したがって、放熱器(5)の放熱基板(14)の受熱部(14
a)が熱伝導性樹脂フィルムを介してCPU装置(4)のC
PU(11)に対して強く密着させられ、その結果CPU装
置(4)のCPU(11)から放熱器(5)への伝熱効率が向上
し、十分な放熱性能が得られる。
【0086】図示は省略したが、上述した実施形態6に
おいて、実施形態4の第2クリップ(40)に代えて、実施
形態5の第2クリップ(50)を用いてもよい。
【0087】実施形態7 この実施形態は、図29〜図35に示すものである。な
お、この実施形態の説明においては、図29の右側を
前、これと反対側を後というものとする。また、図32
の上下、左右をそれぞれ上下、左右というものとする。
【0088】この実施形態の場合、マザーボード(2)に
設けられたコネクタ(3)はその長さ方向を上下方向に向
けており、このコネクタ(3)に、CPU装置(4)が、CP
U(11)が前方を向くとともにカバー(13)が後方を向くよ
うに垂直状態で取付けられている。そして、CPU装置
(4)の前面にアルミニウム製放熱器(60)が固定されてい
る。
【0089】放熱器(60)は、上下方向に長くかつ後面が
平坦面となされるとともに、その中央部にCPU(11)に
接する受熱部(61b)が設けられた放熱基板(61)と、放熱
基板(61)の前面に設けられ、かつ放熱基板(61)の押出方
向(上下方向)に間隔をおいて切り起こし状に一体に形
成された多数の舌状放熱フィン(62)からなる、ここでは
1つのフィン列(62A)とよりなる。各放熱フィン(62)は
高さの中央部が下方に突出した略円弧状である。
【0090】放熱器(60)の放熱フィン(62)は、実施形態
1の場合と同様に、放熱基板(61)を押出成形するさいに
一緒に形成した上下方向に伸びるフィン成形用凸条に、
切り起こし加工を施すことにより形成されたものであ
る。
【0091】ハウジング(1)内に、放熱器(60)側からハ
ウジング(1)の後壁(1b)に形成された空気流通口(9)に向
かって空気を導くように、ダクト(63)が設けられてお
り、ダクト(63)の空気流通口(9)側の端部内に冷却ファ
ン(7)が配置されている。そして、冷却ファン(7)を作動
させることにより、ハウジング(1)外の空気が前壁(1a)
の空気流通口(8)を通ってハウジング(1)内に流入し、ダ
クト(63)内に入って放熱器(60)の放熱フィン(62)を通過
した後、後壁(1b)の空気流通口(9)からハウジング(1)外
に送り出されるようになっている。
【0092】放熱器(60)は、放熱器(60)側に配される2
つの第1クリップ(70)と、CPU装置(4)側に配される
2つの第2クリップ(40)とを用いてCPU装置(4)に固
定されている。
【0093】放熱器(60)の放熱フィン(62)の周りには、
上下方向に長い方形状であるアルミニウム製放熱器押さ
え枠(80)が前方から嵌め被せられており、その左右両側
枠部分(80a)が、放熱器(60)の放熱基板(61)に一体に形
成された左右方向外方への張り出し部(61a)に係合させ
られている。
【0094】両第1クリップ(70)は、それぞれ幅方向を
左右方向に向けるとともに長さ方向を上下方向に向け、
かつ押さえ枠(80)の両側枠部分(80a)の前面に沿う帯板
状ベース部(71)と、ベース部(71)の後面に上下方向に間
隔をおいて固着されかつ後方に伸びた複数、ここでは2
つの脚部(72)とを備えている。第1クリップ(70)の脚部
(72)はベース部(71)よりも小さな幅を有する帯状であっ
て、その幅方向が上下方向を向くように設けられてい
る。各脚部(72)の後端寄りの部分にくびれ部(73)が形成
されている。脚部(72)およびくびれ部(73)の寸法は実施
形態4の脚部(22)およびくびれ部(24)の寸法と同じであ
る。第1クリップ(70)は、ばね鋼やステンレス鋼等から
なる薄板にプレス加工を施すことにより製造されたもの
であり、ばね状弾性を有している。
【0095】放熱器(60)は、次のようにしてCPU装置
(4)に固定されている。
【0096】まず、2つの第1クリップ(70)の脚部(72)
を、それぞれ押さえ枠(80)の両側枠部分(80a)に形成さ
れた貫通穴(81)、およびCPU装置(4)に形成された貫
通穴(4a)に前方から通し、その先端部をCPU装置(4)
のカバー(13)よりも後方に突出させるとともに、ベース
部(71)を押さえ枠(80)の両側枠部分(80a)の前面に沿わ
せる。このとき、脚部(72)のくびれ部(73)とカバー(13)
後面との間隔は、弾性変形していない状態の第2クリッ
プ(40)におけるベース部(42)前面と長穴(45)およびスリ
ット(46)との水平方向の間隔よりも小さくなっている。
また、放熱器(60)の放熱基板(61)の受熱部(61b)には熱
伝導性樹脂フィルム(図示略)を接着しておき、この熱
伝導性樹脂フィルムをCPU(11)に密着させる。
【0097】ついで、第2クリップ(40)を、その長さ方
向が左右方向を向くように配し、一方の傾斜部(43)の長
穴(45)に、第1クリップ(70)の上側の脚部(72)を、その
くびれ部(73)が長穴(45)に対応する部分にくるように通
す。ついで、この第2クリップ(40)を、くびれ部(73)の
周りに回転させながら、スリット(46)が他方の脚部(72)
のくびれ部(73)と対応する位置にくるように弾性変形さ
せ、スリット(46)内にこの脚部(72)のくびれ部(73)を嵌
め入れる。そして、両第1クリップ(70)の脚部(72)にお
けるくびれ部(73)よりも先端側の部分を、弾性変形させ
られた状態の第2クリップ(40)における一方の傾斜部(4
3)の長穴(45)の縁部および他方の傾斜部(44)のスリット
(46)の縁部にそれぞれ係合させる。こうして、放熱器(6
0)がCPU装置(4)に固定される。このとき、第2クリ
ップ(40)は、図31に鎖線で示す状態から実線で示す状
態に弾性変形し、弾性変形した第2クリップ(40)の図3
1に矢印Dで示す方向への弾発力によって、第1クリッ
プ(70)が後方、すなわちCPU装置(4)側に付勢され
る。したがって、放熱器(60)の放熱基板(61)の受熱部(6
1b)が熱伝導性樹脂フィルムを介してCPU装置(4)のC
PU(11)に対して強く密着させられ、その結果CPU装
置(4)のCPU(11)から放熱器(60)への伝熱効率が向上
し、十分な放熱性能が得られる。
【0098】図示は省略したが、上述した実施形態7に
おいて、実施形態4の第2クリップ(40)に代えて、実施
形態5の第2クリップ(50)を用いてもよい。
【0099】上記7つの実施形態においては、CPU装
置(4)は、CPU(11)を搭載したCPU搭載回路板(12)
と、CPU搭載回路板(12)の上側を覆うプラスチック製
カバー(13)とを備えており、CPU(11)は回路板(12)の
外面側に配置されているが、この発明の放熱器固定構造
は、上述した実用新案登録第3054704号公報に記
載されているCPU装置にも適用可能である。この場
合、放熱器の放熱基板の平坦面がCPU装置のケーシン
グのアルミニウム板外面に接触させられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態1の放熱器を備えたパーソ
ナルコンピュータの概略を示す垂直断面図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】実施形態1におけるCPU装置への放熱器の固
定方法を示す分解斜視図である。
【図4】放熱フィンを形成する前の押出成形された放熱
基板を示す斜視図である。
【図5】実施形態1における放熱基板の板厚を決めるた
めに行った実験方法を示す斜視図である。
【図6】図5の実験により得られたアルミニウム板の板
厚と熱抵抗および重量との関係を示すグラフである。
【図7】実施形態1における放熱フィンのフィン高さと
熱抵抗および通気抵抗との関係を示すグラフである。
【図8】同じく放熱フィンの肉厚と熱抵抗および通気抵
抗との関係を示すグラフである。
【図9】同じく放熱フィンのフィンピッチと熱抵抗およ
び通気抵抗との関係を示すグラフである。
【図10】第1クリップを示す斜視図である。
【図11】この発明の実施形態2の放熱器を示す斜視図
である。
【図12】実施形態2における放熱フィンのフィン高さ
と熱抵抗および通気抵抗との関係を示すグラフである。
【図13】同じく放熱フィンのフィンピッチと熱抵抗お
よび通気抵抗との関係を示すグラフである。
【図14】この発明の実施形態3の放熱器を備えたパー
ソナルコンピュータの概略を示す垂直断面図である。
【図15】図14のパーソナルコンピュータにおけるC
PU装置の部分を拡大して示す平面図である。
【図16】図14のJ−J線断面図である。
【図17】図15のK−K線断面図である。
【図18】実施形態3におけるCPU装置への放熱器の
固定方法を示す分解斜視図である。
【図19】同じくCPU装置へ放熱器を固定した状態を
示す斜視図である。
【図20】この発明の実施形態4を示す要部の垂直断面
図である。
【図21】実施形態4におけるCPU装置への放熱器の
固定方法を示す分解斜視図である。
【図22】同じく第2クリップを第1クリップに係合さ
せる方法を示す斜視図である。
【図23】この発明の実施形態5を示す図20相当の断
面図である。
【図24】実施形態5におけるCPU装置への放熱器の
固定方法を示す分解斜視図である。
【図25】同じく第2クリップを第1クリップに係合さ
せる方法を示す斜視図である。
【図26】この発明の実施形態6を示す図16相当の断
面図である。
【図27】実施形態6におけるCPU装置への放熱器の
固定方法を示す分解斜視図である。
【図28】同じく第2クリップを第1クリップに係合さ
せる方法を示す斜視図である。
【図29】この発明の実施形態7の放熱器を備えたパー
ソナルコンピュータの概略を示す水平断面図である。
【図30】図29の部分拡大図である。
【図31】図30のL−L線断面図である。
【図32】図31のM−M線断面図である。
【図33】放熱器と第1クリップとの組み合わせ方を示
す分解斜視図である。
【図34】同じくCPU装置への放熱器の固定方法を示
す分解斜視図である。
【図35】同じくCPU装置へ放熱器を固定した状態を
示す斜視図である。
【符号の説明】
(1):ハウジング (2):マザーボード(プリント回路基板) (4):CPU装置 (5)(60)(90):放熱器 (11):CPU (12):CPU搭載回路板 (14)(61)(91):放熱基板 (14a)(61b)(91a):受熱部 (15)(62)(92A)(92B):放熱フィン (15A)(62A)(93A)(93B):フィン列
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿久津 昇治 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニウ ム株式会社内 Fターム(参考) 5E322 AA01 AB04 BA01 BA03 BB03 EA11 FA04 5F036 AA01 BA04 BB06 BB35 BD03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーソナルコンピュータのCPU搭載回
    路板を有するCPU装置に固定され、かつCPUから発
    せられる熱を放熱する放熱器であって、片面にCPU装
    置と接触しかつCPUから発せられる熱を受ける平坦な
    受熱部が設けられた金属製放熱基板と、放熱基板の他面
    に切り起こし状に一体に形成された複数の放熱フィンと
    よりなるパーソナルコンピュータ用CPUの放熱器。
  2. 【請求項2】 放熱基板の板厚が3〜8mm、放熱フィ
    ンの基端から先端までの高さが20〜50mm、放熱フ
    ィンの肉厚が0.2〜0.7mm、放熱フィンのフィン
    ピッチが1.5〜4mmとなされている請求項1記載の
    パーソナルコンピュータ用CPUの放熱器。
  3. 【請求項3】 放熱フィンの基端から先端までの高さ
    と、隣り合う放熱フィンのフィン間スペースとの比が6
    〜62となされている請求項2記載のパーソナルコンピ
    ュータ用CPUの放熱器。
  4. 【請求項4】 放熱基板の板厚が3〜8mm、放熱フィ
    ンの基端から先端までの高さが15〜35mm、放熱フ
    ィンの肉厚が0.2〜0.7mm、放熱フィンのフィン
    ピッチが1.5〜2.5mmとなされており、冷却ファ
    ンが装着される請求項1記載のパーソナルコンピュータ
    用CPUの放熱器。
  5. 【請求項5】 放熱フィンの基端から先端までの高さ
    と、隣り合う放熱フィンのフィン間スペースとの比が7
    〜44となされている請求項4記載のパーソナルコンピ
    ュータ用CPUの放熱器。
  6. 【請求項6】 放熱基板がアルミニウム押出形材製であ
    り、放熱基板の押出方向に間隔をおいて切り起こし状に
    一体に形成された複数の放熱フィンからなるフィン列を
    備えている請求項1〜5のうちのいずれかに記載のパー
    ソナルコンピュータ用CPUの放熱器。
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