JP2001156226A - パーソナルコンピュータ用cpuの放熱器 - Google Patents

パーソナルコンピュータ用cpuの放熱器

Info

Publication number
JP2001156226A
JP2001156226A JP2000059195A JP2000059195A JP2001156226A JP 2001156226 A JP2001156226 A JP 2001156226A JP 2000059195 A JP2000059195 A JP 2000059195A JP 2000059195 A JP2000059195 A JP 2000059195A JP 2001156226 A JP2001156226 A JP 2001156226A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiator
fin
heat
clip
cpu
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000059195A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryo Hashimoto
凉 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Aluminum Can Corp
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Aluminum Corp filed Critical Showa Aluminum Corp
Priority to JP2000059195A priority Critical patent/JP2001156226A/ja
Priority to KR1020000029456A priority patent/KR20010007146A/ko
Priority to CA002310358A priority patent/CA2310358A1/en
Priority to CN00121981A priority patent/CN1285537A/zh
Publication of JP2001156226A publication Critical patent/JP2001156226A/ja
Priority to US09/992,407 priority patent/US6504712B2/en
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
    • B21J5/00Methods for forging, hammering, or pressing; Special equipment or accessories therefor
    • B21J5/06Methods for forging, hammering, or pressing; Special equipment or accessories therefor for performing particular operations
    • B21J5/068Shaving, skiving or scarifying for forming lifted portions, e.g. slices or barbs, on the surface of the material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放熱性能の優れた放熱器を提供する。 【解決手段】 パーソナルコンピュータのハウジング内
のマザーボードに設けられているソケット46に固定さ
れ、かつソケット46に取り付けられているCPU43から
発せられる熱を放熱する放熱器60である。片面にCPU
43に接する平坦な受熱部が設けられたアルミニウム製放
熱基板61と、放熱基板61の他面に切り起こし状に一体に
形成された複数の放熱フィン62とよりなる。放熱基板61
の板厚を3〜8mm、放熱フィン62の基端から先端まで
の高さを15〜35mm、放熱フィン62の肉厚を0.2
〜0.7mm、放熱フィン62のフィンピッチを1.5〜
2.5mmとする。放熱フィン62上に冷却ファン69を配
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パーソナルコン
ピュータのハウジング内のプリント回路基板に設けられ
ているソケットに固定され、かつソケットに取り付けら
れているCPUから発せられる熱を放熱する放熱器に関
する。
【0002】この明細書において、「アルミニウム」と
いう用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金
を含むものとする。また、この明細書において、各図面
の上下を上下といい、図1の右斜め下側(図2の左
側)、図11の左斜め下側(図15および図16の左
側)および図24の左斜め下側を前、これと反対側を後
といい、前方から後方を見た場合の左右を左右というも
のとする。
【0003】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】たとえ
ば、パーソナルコンピュータにおいては、ハウジング内
に配されているマザーボードと称されるプリント回路基
板に設けられたソケットに、パッケージを有するCPU
(中央演算処理装置)が取付けられている。ところで、
最近では、パーソナルコンピュータの多機能化や処理速
度の高速化が著しく、その結果CPUの出力が増大し、
発熱量も著しく増加している。そのため、放熱器を、C
PUに接触するように配置し、この状態でクリップを用
いてマザーボードのソケットに固定することが行われる
ようになってきている。
【0004】図24および図25に示すように、従来の
放熱器(40)は、下面が平坦面となされたアルミニウム押
出形材製放熱基板(41)と、放熱基板(41)の上面に並列状
に一体に形成されかつ放熱基板(41)の押出方向(前後方
向)に伸びる複数のプレート状放熱フィン(42)とよりな
る。放熱基板(41)下面の左右両側縁部には、それぞれC
PU(43)のパッケージ(44)の左右両側面に係合する前後
方向に長い垂下壁(45)が、下方突出状に一体に形成され
ている。垂下壁(45)の長さは放熱基板(41)の長さよりも
短く、その後端は放熱基板(41)の後端よりも前方に位置
している。そして、両垂下壁(45)がそれぞれCPU(43)
のパッケージ(44)の左右両側面に係合するとともに、両
垂下壁(45)の後端がそれぞれマザーボード(M)のソケッ
ト(46)における後部上方突出部(46c)の前面の左右両端
部に当接することによって、放熱器(40)の左右方向およ
び前後方向の位置決めが行われるようになっている。
【0005】このような放熱器(40)は、下面が平坦面と
なされるとともにその両側縁部にそれぞれ前後方向に伸
びる垂下壁(45)が全長にわたって一体に形成された板状
のアルミニウム押出形材をつくった後、この押出形材の
垂下壁(45)の後端部を所定長さにわたって切除すること
により製造されている。
【0006】放熱器(40)をソケット(46)に固定するクリ
ップ(47)は、放熱基板(41)上面における放熱フィン(42)
が形成されていない左右の中央部に面接触する帯状水平
ベース部(48)と、帯状水平ベース部(48)の両端にそれぞ
れ上方突出状に一体に形成された円弧状湾曲部(49)と、
両湾曲部(49)の先端にそれぞれ一体に形成された垂直下
向きの脚部(50)とよりなる。脚部(50)の下部には、ソケ
ット(46)の前後両端面の左右方向の中央部にそれぞれ一
体に形成された突起(46a)(46b)が嵌め入れられる貫通穴
(51)が形成されている。また、脚部(50)における貫通穴
(51)よりも下側の部分は、前後方向外側に若干折り曲げ
られている。この折り曲げ部を(50a)で示す。クリップ
(47)は、ばね鋼やステンレス鋼等からなる薄板にプレス
成形を施すことにより製造されたものであり、ばね状弾
性を有している。
【0007】クリップ(47)を用いて放熱器(40)をソケッ
ト(46)に固定する方法は、次の通りである。すなわち、
放熱器(40)の放熱基板(41)の下面の所定位置に、熱伝導
性樹脂フィルム(図示略)を接着し、この熱伝導性樹脂
フィルムがCPU(43)上面に密着するように放熱器(40)
を配置する。このとき、放熱基板(41)の垂下壁(45)の働
きにより、放熱器(40)の左右方向および前後方向の位置
決めがなされ、熱伝導性樹脂フィルムが位置ずれするこ
となく、CPU(43)の上面に密着する。ついで、クリッ
プ(47)を、その帯状水平ベース部(48)が左右方向の中央
部における2つの放熱フィン(42)間にくるように放熱基
板(41)上に配し、両湾曲部(49)を下方に押圧し、両湾曲
部(49)および両脚部(50)を弾性変形させた状態で、前後
の脚部(50)の貫通穴(51)内に、ソケット(46)の前後両端
面に形成された突起(46a)(46b)をそれぞれ圧入する。こ
のとき、両脚部(50)は、その外方折り曲げ部(50a)が突
起(46a)(46b)に押されることにより一旦前後方向外側に
開くように弾性変形し、外方折り曲げ部(50a)が突起(46
a)(46b)を過ぎると、その弾性力により元の状態に戻
り、突起(46a)(46b)が貫通穴(51)内に嵌まり、突起(46
a)(46b)と貫通穴(51)の下縁部とが強固に係合する。こ
うして、放熱器(40)が、その放熱基板(41)の下面がCP
U(43)のパッケージ(44)上面に密着した状態でソケット
(46)に固定されている。
【0008】しかしながら、上述した放熱器(40)の場
合、押出形材製の放熱基板(41)の上面にその押出方向に
伸びるプレート状放熱フィン(42)が一体成形されている
ので、その製造技術上、放熱フィン(42)の厚さが比較的
大きくなるとともに、隣り合う放熱フィン(42)間の間隔
であるフィンピッチも比較的大きくなり、その結果パー
ソナルコンピュータのハウジング内のマザーボード(M)
に設けられているソケット(46)、およびソケット(46)に
取り付けられているCPU(43)により放熱基板(41)の大
きさに制限を受ける場合には、十分な放熱面積を得るこ
とができず、放熱性能が悪いという問題があった。
【0009】また、従来の放熱器(40)を製造するにあた
っては押出形材を形成した後、垂下壁(45)を部分的に切
除する必要があり、その作業が面倒であるという問題が
あった。また、放熱器(40)とクリップ(47)とが分離して
いるので、これらを別々に梱包しなければならず、その
作業が面倒であるという問題があった。
【0010】そこで、これらの問題を解決するために、
米国特許第5,570,271号に記載されたクリップ
付き放熱器が提案されている。このクリップ付き放熱器
は、放熱器と、放熱器に保持されたクリップとからな
り、放熱器が、下面が平坦面となされた放熱基板と、放
熱基板の上面に並列状に一体に形成されるとともに前後
方向に伸びる複数のプレート状放熱フィンとよりなり、
クリップが、帯状水平ベース部と、帯状水平ベース部の
両端部にそれぞれ一体に形成されて下方に伸びた垂直脚
部と、帯状水平ベース部の長さの中間部における両側縁
に一体に形成された垂下壁部とを備えており、左右方向
の中央部に形成されている2つのプレート状フィンの互
いに対向する面に形成された長さ方向に伸びる凸条に、
クリップの各垂下壁部の外面に形成された突起が係合す
ることにより、クリップが放熱器に保持されている。
【0011】このクリップ付き放熱器の場合、放熱器は
アルミニウム押出形材製であって、放熱基板、プレート
状放熱フィン、および凸条は、押出加工により一体に形
成されているので、その製造作業は簡単になる。また、
クリップは放熱器に保持されているので、これらを一緒
に梱包することができ、梱包作業が容易になる。しかし
ながら、クリップの保持を、放熱器の放熱フィンに形成
された凸条と、クリップに形成された突起との係合によ
り行っているので、保持強度を増大させるためには、凸
条を形成すべきフィンの厚さを大きくしなければなら
ず、しかも放熱器が押出形材製であるので、その製造技
術上、その他の放熱フィンの厚さも比較的大きくなると
ともに、フィンピッチも比較的大きくなる。したがっ
て、十分な放熱面積を得ることができず、放熱性能が比
較的低くなる。
【0012】この発明の目的は、上記問題を解決し、放
熱性能の優れた放熱器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段と発明の効果】請求項1の
発明によるパーソナルコンピュータ用CPUの放熱器
は、パーソナルコンピュータのハウジング内のプリント
回路基板に設けられているソケットに固定され、かつソ
ケットに取り付けられているCPUから発せられる熱を
放熱する放熱器であって、片面にCPUに接する平坦な
受熱部が設けられた金属製放熱基板と、放熱基板の他面
に切り起こし状に一体に形成された複数の放熱フィンと
よりなるものである。
【0014】請求項1の発明の放熱器は、片面にCPU
に接する平坦な受熱部が設けられた金属製放熱基板と、
放熱基板の他面に切り起こし状に一体に形成された複数
の放熱フィンとよりなるので、放熱基板に一体成形され
たプレート状放熱フィンを備えた従来の放熱器に比べ
て、放熱基板の大きさが同じ場合に多くの放熱フィンを
形成することができ、放熱面積が増大する。したがっ
て、ソケットおよびCPUにより放熱基板の大きさに制
限を受ける場合にも、CPUから発せられる熱の放熱効
率が優れたものになる。
【0015】請求項2の発明によるパーソナルコンピュ
ータ用CPUの放熱器は、請求項1の発明において、放
熱基板の板厚が3〜8mm、放熱フィンの基端から先端
までの高さが15〜35mm、放熱フィンの肉厚が0.
2〜0.7mm、放熱フィンのフィンピッチが1.5〜
2.5mmとなされており、放熱フィン上に冷却ファン
が配されるものである。
【0016】請求項3の発明によるパーソナルコンピュ
ータ用CPUの放熱器は、請求項2の発明において、放
熱フィンの基端から先端までの高さと、隣り合う放熱フ
ィンのフィン間スペースとの比が7〜44となされてい
るものである。
【0017】請求項4の発明によるパーソナルコンピュ
ータ用CPUの放熱器は、請求項1の発明において、放
熱基板の板厚が3〜8mm、放熱フィンの基端から先端
までの高さが20〜50mm、放熱フィンの肉厚が0.
2〜0.7mm、放熱フィンのフィンピッチが1.5〜
4mmとなされているものである。
【0018】請求項5の発明によるパーソナルコンピュ
ータ用CPUの放熱器は、請求項4の発明において、放
熱フィンの基端から先端までの高さと、隣り合う放熱フ
ィンのフィン間スペースとの比が6〜62となされてい
るものである。
【0019】請求項6の発明によるパーソナルコンピュ
ータ用CPUの放熱器は、請求項1〜5のうちのいずれ
かの発明において、放熱基板がアルミニウム押出形材製
であり、放熱基板の押出方向に間隔をおいて形成された
複数の放熱フィンからなるフィン列を備えているもので
ある。
【0020】なお、放熱器の製造が簡単であるととも
に、放熱器とクリップとを一緒に梱包することができ、
放熱器の放熱基板とCPUとの密着性を高め、しかも放
熱性能の優れたクリップ付き放熱器の具体例としては、
次のようなものがある。
【0021】第1のクリップ付き放熱器は、パッケージ
を有するCPUから発せられる熱を放熱する放熱器と、
放熱器に保持され、かつCPUが取付けられているソケ
ットに放熱器を固定するクリップとよりなるクリップ付
き放熱器であって、放熱器が、下面が平坦面となされる
とともに、上面に内部拡大溝が形成されている放熱基板
と、放熱基板の上面における内部拡大溝を除いた部分に
設けられた放熱フィンとよりなり、クリップが、内部拡
大溝内に配置されるベース部と、ベース部の前後両端部
にそれぞれ一体に形成されるとともに、内部拡大溝内か
ら出るように伸びて先端が放熱基板の上方でかつその前
後方向外側に至る突出部と、両突出部の先端にそれぞれ
一体に形成されるとともに下方に伸び、かつ先端にソケ
ットの一部分に係合しうる係合部を備えている脚部とよ
りなり、クリップのベース部に、左右方向の幅が内部拡
大溝の開口幅よりも広く、かつ底部幅よりも狭くなされ
た部分が設けられているものである。
【0022】第1のクリップ付き放熱器によれば、クリ
ップのベース部に、左右方向の幅が内部拡大溝の開口幅
よりも広く、かつ底部幅よりも狭くなされた部分が設け
られているので、クリップは放熱器から脱落することな
く、かつ左右方向に位置ずれすることなく保持される。
したがって、放熱器とクリップとを一緒に梱包すること
ができ、その作業が簡単になる。しかも、クリップが放
熱器に対して左右方向に位置ずれしないので、クリップ
を用いて放熱器をソケットに固定した場合、放熱器のソ
ケットに対する左右方向の位置が正確に決められる。ま
た、放熱器が、下面が平坦面となされるとともに、上面
に内部拡大溝が形成されている放熱基板と、放熱基板の
上面における内部拡大溝を除いた部分に設けられた放熱
フィンとよりなるので、放熱基板を押出成形することが
でき、その製造作業が簡単になる。さらに、クリップの
ベース部を内部拡大溝の溝底部に配置することにより、
クリップが放熱器に保持されるので、米国特許第5,5
70,271号に記載されているように、放熱フィンで
クリップを保持する必要はない。したがって、放熱フィ
ンとして放熱基板に切り起こし状に形成された薄肉の舌
状フィン、ピン状フィン、放熱基板にろう付された薄肉
のプレート状フィンを用いることが可能になり、その結
果押出成形されたプレート状フィンの場合に比べて、放
熱面積が大きくなって、放熱性能が向上する。
【0023】第2のクリップ付き放熱器は、第1のクリ
ップ付き放熱器において、クリップのベース部が、内部
拡大溝の開口幅よりも狭い幅を有する帯状部と、帯状部
の左右両側縁部にそれぞれ一体に形成された側方張出し
部とよりなり、左右の側方張出し部の先端間の幅が、内
部拡大溝の開口幅よりも広く、かつ底部幅よりも狭くな
されているものである。
【0024】第3のクリップ付き放熱器は、第1のクリ
ップ付き放熱器において、クリップのベース部の左右方
向の幅が、その全長にわたって内部拡大溝の開口幅より
も広く、かつ底部幅よりも狭くなされているものであ
る。
【0025】第4のクリップ付き放熱器は、第1、2ま
たは3のクリップ付き放熱器において、クリップのベー
ス部に貫通穴が形成され、放熱器の放熱基板における内
部拡大溝の底面部分に上方突出部が一体に形成され、上
方突出部が貫通穴に圧入されることによりクリップが放
熱基板に仮止めされているものである。この場合、放熱
器によるクリップの保持が一層確実に行われる。しか
も、放熱器とクリップとが、前後方向および左右方向に
正確に位置決めされるので、放熱器をソケットに固定す
るさいに、両者間で相対的位置ずれが起こることはな
く、放熱器をソケット、すなわちCPUに対して前後方
向および左右方向の両方向に関して正確な位置に固定す
ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、
全図面を通じて同一物および同一部分には同一符号を付
して重複する説明を省略する。
【0027】図1および図2はこの発明による放熱器を
示す。
【0028】図1および図2において、放熱器(60)は、
下面全体が平坦面となされるとともに、その中央部にC
PUに接する受熱部(図示略)が設けられたアルミニウ
ム製放熱基板(61)と、放熱基板(61)の上面に設けられ、
かつ放熱基板(61)の押出方向(前後方向)に間隔をおい
て一体に切り起こし状に形成された多数の舌状放熱フィ
ン(62)からなる複数、ここでは2つのフィン列(63)とよ
りなる。両フィン列(63)は、それぞれ放熱基板(61)の押
出方向(前後方向)に伸びており、相互に左右方向に間
隔をおいて設けられている。また、各フィン列(63)を構
成する放熱フィン(62)は高さの中央部が後方に突出した
略円弧状であり、各放熱フィン(62)にはその先端からス
リット(64)が入れられている。
【0029】放熱器(60)の放熱フィン(62)は、図3に示
すように、放熱基板(61)を押出成形するさいに左右方向
に間隔をおいて一体に形成された前後方向に伸びる2つ
のフィン成形用凸条(65)に、切り起こし加工を施すこと
により形成されたものである。フィン成形用凸条(65)の
上面には前後方向に伸びる凹溝(66)が形成されている。
この凹溝(66)は、放熱フィン(62)を切り起こし加工する
さいの切り起こし抵抗を減少させるとともに、潤滑油を
保持させる目的で形成されたものである。そして、凹溝
(66)の存在により、切り起こし加工により形成された放
熱フィン(62)にはスリット(64)が形成されることにな
る。
【0030】放熱器(60)は、その放熱基板(61)下面の受
熱部に熱伝導性樹脂フィルム(図示略)を接着した後、
この熱伝導性樹脂フィルムがCPU(43)に密着するよう
に適当な手段によりマザーボード(M)のソケット(46)に
固定される。
【0031】放熱器(60)の放熱フィン(62)は、左方およ
び右方から見て下方に開口した略U字状であるプラスチ
ック製フィンカバー(67)により覆われている。フィンカ
バー(67)の頂壁(67a)には開口(68)が形成されている。
また、フィンカバー(67)の頂壁(67a)の下側に冷却ファ
ン(69)が配置されている。フィンカバー(67)および冷却
ファン(69)は、図1に矢印で示すように、空気がフィン
カバー(67)内に吸引されて隣り合う放熱フィン(62)間を
左右方向内方に流れ、かつ上方に流れて開口(68)からカ
バー(67)外に排出されるようにするためのものである。
【0032】このような放熱器(60)においては、放熱基
板(61)の板厚Tを3〜8mm、放熱フィン(62)の基端か
ら先端までの高さHを15〜35mm、放熱フィン(62)
の肉厚を0.2〜0.7mm、各フィン列(63)における
放熱フィン(62)のフィンピッチPを1.5〜2.5mm
とすることが好ましい。
【0033】板厚Tは、発明者が行った次のような実験
から求められたものである。まず、Si0.2〜0.6
wt%、Mg0.45〜0.9wt%を含み、残部Alおよ
び不可避不純物よりなる合金から、縦80mm、横60
mmであり、板厚の異なるアルミニウム板(70)を複数枚
つくった。ついで、図4に示すように、各アルミニウム
板(70)の下面の中央部にヒータ(71)を取付け、ヒータ(7
1)によりアルミニウム板(70)を加熱しつつ、アルミニウ
ム板(70)下面の中央部S1の温度X1を測定した。これと同
時に、アルミニウム板(70)上面における4つの角部近傍
部分S2〜S5および上面中央部分S6の温度を測定し、5箇
所S2〜S6の温度の平均温度X2を求めた。そして、ヒータ
(71)による入力熱量Q(W)と、上記温度X1、X2に基づい
て、(X1−X2)/Qという式により熱拡散抵抗R0(℃/W)
を求めた。その結果、アルミニウム板(70)の板厚Tと熱
拡散抵抗R0との関係は図5に曲線Aで示すようになっ
た。また、アルミニウム板(70)の板厚Tと重量との関係
は、同図に直線Bで示すようになり、曲線Aと直線Bと
を重ね合わせて得られる曲線Cに基づいて、放熱器(60)
の放熱基板(61)の板厚を3〜8mmに決定した。すなわ
ち、板厚Tが3mm未満であると熱拡散抵抗R0が十分に
小さくならず、放熱基板(61)の上面全体に熱が伝わりに
くくなって全ての放熱フィン(62)が有効に働かず、8m
mを越えると重量が大きくなる。なお、板厚Tが3mm
未満では熱拡散抵抗R0が大きくなるのは、板厚Tが小さ
いと熱は放熱基板(61)の上面の中央部に集中して伝わ
り、上面全体に伝わりにくくなるからであると考えられ
る。また、板厚Tが3〜8mmの範囲内では、板厚Tが
大きくなるほど熱拡散抵抗R0も小さくなるが、さらに大
きくなると熱拡散抵抗R0も増大する。
【0034】放熱フィン(62)の基端から先端までの高さ
Hは、発明者が行った次のような実験から求められたも
のである。まず、Si0.2〜0.6wt%、Mg0.4
5〜0.9wt%を含み、残部Alおよび不可避不純物よ
りなる合金から、縦80mm、横60mm、板厚6mm
である放熱基板(61)の上面に、肉厚0.3mmの放熱フ
ィン(62)がフィンピッチ2mmとなるように一体に形成
されており、かつフィン高さHの異なる複数の放熱器(6
0)をつくった。ついで、各放熱器(60)にフィンカバー(6
7)および冷却ファン(69)(最大風量0.5m/min、
定格回転数4400rpm)を装着するとともに、放熱基
板(61)下面の中央部にヒータを取付け、冷却ファン(69)
を作動させるとともにヒータにより放熱基板(61)を加熱
しつつ、放熱基板(61)の下面における中央部および4つ
の角部近傍の温度を測定し、5箇所の温度の平均温度Y1
を求めた。これと同時に、放熱フィン(62)に導入される
前の冷却用空気の温度Y2を測定した。そして、ヒータに
よる入力熱量Q(W)と、上記温度Y1、Y2に基づいて、(Y1
−Y2)/Qという式により熱抵抗R(℃/W)を求めた。
また、前後に隣り合う放熱フィン(62)間の空間の通気抵
抗を測定した。その結果、放熱フィン(62)の基端から先
端までの高さHと熱抵抗Rとの関係は図6に曲線A1で示
すようになった。また、放熱フィン(62)の基端から先端
までの高さHと通気抵抗との関係は同図に曲線B1で示す
ようになり、曲線A1と曲線B1とを重ね合わせて得られる
曲線C1に基づいて、放熱器の放熱フィン(62)の基端から
先端までの高さHを15〜35mmに決定した。すなわ
ち、放熱フィン(62)の高さHが15mm未満であると通
気抵抗が十分に小さくならず、35mmを越えるとフィ
ン効率が低下して熱抵抗Rが大きくなり、いずれの場合
も放熱効率を向上させることができない。なお、フィン
高さHが15mm未満で通気抵抗が大きくなるのは、前
後に隣り合う放熱フィン(62)間の通風間隙の面積が小さ
くなるからであると考えられる。
【0035】放熱フィン(62)の肉厚は、発明者が行った
次のような実験から求められたものである。まず、Si
0.2〜0.6wt%、Mg0.45〜0.9wt%を含
み、残部Alおよび不可避不純物よりなる合金から、縦
80mm、横60mm、板厚6mmである放熱基板(61)
の上面に、肉厚の異なる放熱フィン(62)がフィンピッチ
2mmとなるように一体に形成された複数の放熱器(60)
をつくった。ついで、上記フィン高さHの場合と同様に
して熱抵抗Rを求めるとともに、前後に隣り合う放熱フ
ィン(62)間の通気抵抗を測定した。その結果、放熱フィ
ン(62)の肉厚と熱抵抗Rとの関係は図7に曲線A2で示す
ようになった。また、放熱フィン(62)の肉厚と通気抵抗
との関係は同図に曲線B2で示すようになり、曲線A2と曲
線B2とを重ね合わせて得られる曲線C2に基づいて、放熱
器(60)の放熱フィン(62)の肉厚を0.2〜0.7mmに
決定した。すなわち、放熱フィン(62)の肉厚が0.2m
m未満ではフィン効率が低下して熱抵抗Rが大きくな
り、0.7mmを越えると通気抵抗が増大し、いずれの
場合も放熱効率を向上させることができない。なお、放
熱フィン(62)の肉厚が0.7mmを越えると通気抵抗が
大きくなるのは、前後に隣り合う放熱フィン(62)間の通
風間隙の面積が小さくなるからであると考えられる。
【0036】放熱フィン(62)のフィンピッチPは、発明
者が行った次のような実験から求められたものである。
まず、Si0.2〜0.6wt%、Mg0.45〜0.9
wt%を含み、残部Alおよび不可避不純物よりなる合金
から、縦80mm、横60mm、板厚6mmである放熱
基板(61)の上面に、肉厚0.3mmの放熱フィン(62)が
異なるフィンピッチPで一体に形成された複数の放熱器
(60)をつくった。ついで、上記フィン高さHの場合と同
様にして熱抵抗Rを求めるとともに、前後に隣り合う放
熱フィン(62)間の通気抵抗を測定した。その結果、放熱
フィン(62)のフィンピッチPと熱抵抗Rとの関係は図8
に曲線A3で示すようになった。また、放熱フィン(62)の
フィンピッチPと通気抵抗との関係は同図に曲線B3で示
すようになり、曲線A3と曲線B3とを重ね合わせて得られ
る曲線C3に基づいて、放熱器(60)の放熱フィン(62)のフ
ィンピッチPを1.5〜2.5mmに決定した。すなわ
ち、放熱フィン(62)のフィンピッチPが1.5mm未満
では通気抵抗が大きくなり、2.5mmを越えると通気
抵抗が減少するものの必要な伝熱面積が得られなくなっ
て熱抵抗Rが増大し、いずれの場合も放熱効率を向上さ
せることができない。
【0037】さらに、放熱器(60)においては、放熱フィ
ン(62)の基端から先端までの高さHと、前後に隣り合う
放熱フィン(62)のフィン間スペース(フィンピッチPか
ら1つの放熱フィン(62)の肉厚を減じた寸法)との比を
7〜44とすることが好ましい。上記比が下限値未満で
は十分な大きさの放熱面積が確保されず、上限値を越え
るとフィンピッチPが小さくなって圧力損失が大きくな
り、いずれの場合も放熱効率を向上させることができな
い。望ましくは、上記比は10〜20である。
【0038】また、放熱器(60)は、フィンカバー(67)お
よび冷却ファン(69)が装着されないで使用される場合も
ある。この場合、放熱器(60)の放熱基板(61)の板厚Tを
3〜8mm、放熱フィン(62)の基端から先端までの高さ
Hを20〜50mm、放熱フィン(62)の肉厚を0.2〜
0.7mm、放熱フィン(62)のフィンピッチPを1.5
〜4mmとすることが好ましい。
【0039】放熱基板(61)の板厚Tは、フィンカバー(6
7)および冷却ファン(69)を用いる場合と同様な実験によ
り求められたものである。放熱フィン(62)の基端から先
端までの高さH、放熱フィン(62)の肉厚および放熱フィ
ン(62)のフィンピッチPは、フィンカバー(67)および冷
却ファン(69)を用いないことを除いては、フィンカバー
(67)および冷却ファン(69)を用いた場合と同様な実験に
より求められたものである。その結果、放熱基板(61)の
板厚Tと放熱フィン(62)の肉厚は、冷却ファンを用いる
場合と同じになった。
【0040】放熱フィン(62)の基端から先端までの高さ
Hは、熱抵抗Rとフィン高さHの関係を示す図9の曲線
A4と、通気抵抗とフィン高さHの関係を示す図9の曲線
B4とを重ね合わせて得られる曲線C4に基づいて20〜5
0mmに決定した。すなわち、放熱フィン(62)の高さH
が20mm未満であると通気抵抗が十分に小さくなら
ず、50mmを越えるとフィン効率が低下して熱抵抗R
が大きくなり、いずれの場合も放熱効率を向上させるこ
とができない。なお、フィン高さHが20mm未満で通
気抵抗が大きくなるのは、前後に隣り合う放熱フィン(6
2)間の通風間隙の面積が小さくなるからであると考えら
れる。
【0041】放熱フィン(62)のフィンピッチPは、熱抵
抗RとフィンピッチPとの関係を示す図10の曲線A5
と、通気抵抗とフィンピッチPとの関係を示す図10の
曲線B5とを重ね合わせて得られる曲線C5に基づいて1.
5〜4mmに決定した。すなわち、放熱フィン(62)のフ
ィンピッチPが1.5mm未満では通気抵抗が大きくな
り、4mmを越えると通気抵抗が減少するものの必要な
伝熱面積が得られなくなって熱抵抗Rが増大し、いずれ
の場合も放熱効率を向上させることができない。
【0042】さらに、フィンカバー(67)および冷却ファ
ン(69)が装着されないで使用される場合、放熱器(60)に
おいては、放熱フィン(62)の基端から先端までの高さH
と、前後に隣り合う放熱フィン(62)のフィン間スペース
(フィンピッチPから1つの放熱フィン(62)の肉厚を減
じた寸法)との比を6〜62とすることが好ましい。上
記比が下限値未満では十分な大きさの放熱面積が確保さ
れず、上限値を越えるとフィンピッチPが小さくなって
圧力損失が大きくなり、いずれの場合も放熱効率を向上
させることができない。望ましくは、上記比は10〜3
0である。
【0043】ここで、冷却ファンを用いる場合と用いな
い場合とで放熱フィン(62)の高さHおよびフィンピッチ
P、ならびに放熱フィン(62)の基端から先端までの高さ
Hと、前後に隣り合う放熱フィン(62)のフィン間スペー
スとの比が異なるのは、風速が異なるからである。
【0044】図11はこの発明の放熱器を利用したクリ
ップ付き放熱器の全体構成を示し、図12はその要部を
示し、図13はクリップを示す。また、図14はクリッ
プを放熱器に保持させる方法を示し、図15および図1
6は放熱器をソケットに固定する方法を示す。
【0045】図11において、クリップ付き放熱器は、
下面が平坦面となされるとともに、上面に前後方向に伸
びるT字溝からなる内部拡大溝(2)が形成されているア
ルミニウム押出形材製放熱基板(3)、および放熱基板(3)
の上面における内部拡大溝(2)の左右両側部分にそれぞ
れ設けられ、かつ放熱基板(3)の押出方向(前後方向)
に間隔をおいて一体に切り起こし状に形成された多数の
舌状放熱フィン(4)からなるフィン列(20)を備えた放熱
器(1)と、一部分が内部拡大溝(2)内に嵌め入れられた状
態で放熱器(1)に保持されたクリップ(5)とよりなる。各
フィン列(20)を構成する放熱フィン(4)は高さの中央部
が前方に突出した略円弧状である。
【0046】放熱器(1)の放熱フィン(4)は、放熱基板
(3)を押出成形するさいに一緒に形成した前後方向に伸
びるフィン成形用凸条に、切り起こし加工を施すことに
より形成されたものである。
【0047】図11〜図13に示すように、クリップ
(5)は、内部拡大溝(2)内に配置される水平状のベース部
(6)と、ベース部(6)の前後両端部にそれぞれ一体に形成
されるとともに、内部拡大溝(2)内から出るように前後
方向外側に向かって斜め上方に伸びて先端が放熱基板
(3)の上方でかつその前後方向外側に至る帯状傾斜突出
部(7)(8)と、両帯状傾斜突出部(7)(8)の先端にそれぞれ
一体に形成されるとともに下方に伸び、かつ先端に方形
貫通穴(10)(11)(係合部)を有する脚部(12)(13)とより
なる。クリップ(5)のベース部(6)は、内部拡大溝(2)の
開口幅(W1)、すなわち放熱基板(3)における内部拡大溝
(2)の開口の左右両側縁の内方突出部(2a)の先端間の間
隔よりも狭い幅を有する前後方向に長い帯状部(15)と、
帯状部(15)の左右両側縁部に、それぞれ前後方向に間隔
をおいて一体に形成された複数、ここでは2つの側方張
出し部(14)とよりなる。側方張出し部(14)は帯状部(15)
の前後両端部に位置している。クリップ(5)の左右の側
方張出し部(14)の先端間の幅(W2)は、内部拡大溝(2)の
開口幅(W1)よりも大きくかつ溝底部、すなわち内部拡大
溝(2)における内方突出部(2a)よりも下方の部分の幅(W
3)よりも狭くなっている(図12参照)。また、左右の
側方張出し部(14)の先端間の幅(W2)は、内部拡大溝(2)
の一方、ここでは右側内方突出部(2a)の下縁部の先端
と、溝底部の左側縁との距離(W4)よりも小さくなってい
る(図14参照)。クリップ(5)の前後両帯状傾斜突出
部(7)(8)の左右方向の幅は、ベース部(6)の帯状部(15)
の左右方向の幅と等しくなっている。後側の傾斜突出部
(8)は前側傾斜突出部(7)よりも長くなされているととも
にその途中で斜め上方に折曲げられており、その先端は
前側の傾斜突出部(7)の先端よりも上方に位置してい
る。前側の脚部(12)は垂直状である。後側の脚部(13)
は、下方に向かって前方に傾斜している。両脚部(12)(1
3)の下端は、放熱基板(3)の下面よりも下方に位置して
いる。また、両脚部(12)(13)における貫通穴(10)(11)よ
りも下方の部分は、前後方向外側に若干折り曲げられて
いる。この折り曲げ部を(12a)(13a)で示す。このような
クリップ(5)は、ばね鋼やステンレス鋼等からなる薄板
にプレス加工を施すことにより製造されたものであり、
ばね状弾性を有している。
【0048】クリップ(5)は、図14に示すようにして
放熱器(1)に保持される。
【0049】すなわち、ベース部(6)が斜めになるよう
にクリップ(5)を傾けた状態で、一方、ここでは左側の
側方張出し部(14)を内部拡大溝(2)の開口を通して左側
の内方突出部(2a)よりも下方の溝底部内に挿入する。つ
いで、他方、ここでは右側の側方張出し部(14)が開口を
通して右側の内方突出部(2a)よりも下方の溝底部内に入
るように、ベース部(6)を水平状態に戻す。その後、ク
リップ(5)を他方、すなわち右側の側方張出し部(14)側
にずらし、両側方張出し部(14)の先端をそれぞれ内方突
出部(2a)よりも左右方向外側に位置させる。こうして、
クリップ(5)が放熱器(1)に保持され、放熱器(1)に対す
るクリップ(5)の左右方向の位置が決められる。
【0050】次に、放熱器(1)を、これに保持されたク
リップ(5)を用いてソケット(46)に固定する方法につい
て、図15および図16を参照して説明する。なお、図
15および図16において、図24および図25に示す
ものと同一物および同一部分には同一符号を付してい
る。
【0051】まず、クリップ付き放熱器を、その後端部
が下側にくるように斜めに傾け、後側の脚部(13)の貫通
穴(11)内にソケット(46)の後端面に形成された突起(46
b)を嵌め入れ、脚部(13)における貫通穴(11)の下縁部と
突起(46b)とを係合させる(図15参照)。ついで、ク
リップ(5)の前端部を下方に押圧し、後側の傾斜突出部
(8)および脚部(13)と、前側の傾斜突出部(7)および脚部
(12)とを弾性変形させた状態で、前側の脚部(12)の貫通
穴(10)内にソケット(46)の前端面に形成された突起(46
a)を嵌め入れる。このとき、前側の脚部(12)は、その外
方折り曲げ部(12a)が突起(46a)に押されることにより一
旦前方に開くように弾性変形し、外方折り曲げ部(12a)
が突起(46a)を過ぎると、その弾性力により元の状態に
戻り、突起(46a)が貫通穴(10)内に嵌まり、脚部(12)に
おける貫通穴(10)の下縁部と突起(46a)とが強固に係合
する。こうして、放熱基板(3)下面に接着された熱伝導
性樹脂フィルム(図示略)が圧縮されてCPU(43)の上
面に密着した状態で、放熱器(1)がソケット(46)に固定
される。このとき、クリップ(5)のベース部(6)も弾性変
形して上方に弓形に反り、その結果両側方張出し部(14)
が内部拡大溝(2)の内方突出部(2a)を上方に押圧するこ
とになる。したがって、放熱器(1)およびクリップ(5)に
は上向きの力が作用し、その結果ソケット(46)の両突起
(46a)(46b)とクリップ(5)の両脚部(12)(13)における貫
通穴(10)(11)の下縁部との係合が一層強固になって、放
熱器(1)およびクリップ(5)のソケット(46)からの外れが
確実に防止される。
【0052】CPU(43)を交換する場合のように、放熱
器(1)をソケット(46)から取り外す必要がある場合に
は、クリップ(5)の弾性力に抗して、クリップ(5)の後端
部を後方から前方に押圧する。すると、クリップ(5)が
前方に移動し、その結果ソケット(46)の前端面の突起(4
6a)が前側脚部(12)の貫通穴(10)から抜ける。その後、
ソケット(46)の後端面の突起(46b)を、後側脚部(13)の
貫通穴(11)から抜く。こうして、放熱器(1)がソケット
(46)から取り外される。したがって、取り外し作業も極
めて簡単に行うことができる。
【0053】図17〜図19は、この発明の放熱器を利
用したクリップ付き放熱器の他の具体例を示す。
【0054】この場合、クリップ(5)のベース部(6)の帯
状部(15)には、前後方向に間隔をおいて複数、ここでは
2つの円形貫通穴(21)が形成されている(図8参照)。
そして、上述した第1の実施形態の場合と同様にして、
クリップ(5)を放熱器(1)に保持させた後、円形貫通穴(2
1)よりも若干小さな直径を有するポンチ(22)を用いて、
円形貫通穴(21)を通して内部拡大溝(2)の底面にポンチ
マーク(23)を付ける。すると、ポンチ(22)先端部の外周
面と円形貫通穴(21)の内周面との間に、上方に突出した
バリ(24)(上方突出部)が形成され、このバリ(24)が円
形貫通穴(21)内に圧入されることになる(図17参
照)。したがって、放熱器(1)によるクリップ(5)の保持
が一層確実に行われる。しかも、放熱器(1)とクリップ
(5)とが、前後方向および左右方向に正確に位置決めさ
れるので、放熱器(1)をソケット(46)に固定するさい
に、両者間で相対的位置ずれが起こることはなく、放熱
器(1)をソケット(46)、すなわちCPU(43)に対して前
後方向および左右方向の両方向に関して正確な位置に固
定することができる。その他の構成は、上述した第1の
実施形態と同じであり、上述したのと同様な方法で、放
熱器(1)がソケット(46)に固定される。
【0055】クリップ(5)により放熱器(1)をソケット(4
6)に固定した場合には、図19に示すように、第1の具
体例の場合と同様に、クリップ(5)のベース部(6)も弾性
変形して上方に弓形に反り、その結果バリ(24)が円形貫
通穴(21)から抜ける。したがって、放熱器(1)をソケッ
ト(46)から取り外す場合には、クリップ(5)を放熱器(1)
に対して前方に移動させることができ、放熱器(1)の取
り外しに支障を来すことはない。
【0056】図20は、この発明の放熱器を利用したク
リップ付き放熱器の第3の具体例を示す。
【0057】この場合、放熱器(1)の放熱基板(3)の上面
における内部拡大溝(2)の左右両側部分には、多数のピ
ン状放熱フィン(25)が一体に形成されている。その他の
構成は、上述した第1の具体例と同じである。
【0058】ピン状放熱フィン(25)は、放熱基板(3)と
一体に押出成形された前後方向に伸びるプレートに、多
数のスリットを入れることにより形成されている。
【0059】この具体例の場合、図20に示すように、
ピン状放熱フィン(25)を利用して、放熱器(1)上に冷却
ファン(26)を設置することが可能になる。
【0060】図21は、クリップの変形例を示す。
【0061】この場合、クリップ(30)のベース部(6)の
後端に一体に形成された帯状傾斜突出部(31)は、前側の
帯状傾斜突出部(7)と前後対称形である。また、帯状傾
斜突出部(31)の後端に、前側の脚部(12)と前後対称形で
あり、かつ下部に方形貫通穴(32)を有する垂直状脚部(3
3)が一体に形成されている。その他の構成は、第1の実
施形態のクリップ(5)と同様である。
【0062】図22は、クリップの他の変形例を示す。
【0063】この場合、クリップ(35)のベース部(6)
は、帯状部(15)と、帯状部(15)の左右両側縁部における
前後方向の中央部に一体に形成された側方張出し部(36)
とよりなる。左右の側方張出し部(36)の先端間の幅は、
第1の実施形態の側方張出し部(14)の先端間の幅と同一
である。その他の構成は、図21のクリップ(30)と同様
である。
【0064】図23は、クリップのさらに他の変形例を
示す。
【0065】この場合、クリップ(38)のベース部(39)の
左右方向の幅は全長にわたって等しくなっている。そし
て、ベース部(39)の左右方向の幅は、第1の実施形態の
側方張出し部(14)の先端間の幅と同一である。その他の
構成は、図21のクリップ(30)と同様である。
【0066】図21〜図23に示すクリップ(30)(35)(3
8)の場合も、上記第2の具体例の場合と同様にして、ベ
ース部(6)(39)に円形貫通穴を形成し、ここにバリを圧
入させることにより、クリップ(30)(35)(38)を放熱器
(1)に確実に保持させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による放熱器を示す斜視図である。
【図2】この発明による放熱器を示す側面図である。
【図3】放熱フィンを形成する前の押出成形された放熱
基板を示す斜視図である。
【図4】放熱基板の板厚を決めるために行った実験方法
を示す斜視図である。
【図5】アルミニウム板の板厚と熱抵抗および重量との
関係を示すグラフである。
【図6】放熱フィンのフィン高さと熱抵抗および通気抵
抗との関係を示すグラフである。
【図7】放熱フィンの肉厚と熱抵抗および通気抵抗との
関係を示すグラフである。
【図8】放熱フィンのフィンピッチと熱抵抗および通気
抵抗との関係を示すグラフである。
【図9】冷却ファンを用いない放熱器における放熱フィ
ンのフィン高さと熱抵抗および通気抵抗との関係を示す
グラフである。
【図10】冷却ファンを用いない放熱器における放熱フ
ィンのフィンピッチと熱抵抗および通気抵抗との関係を
示すグラフである。
【図11】クリップ付き放熱器の全体構成を示す斜視図
である。
【図12】図11のXII−XII線拡大断面図である。
【図13】図11のクリップ付き放熱器のクリップを示
す斜視図である。
【図14】図11のクリップ付き放熱器において、クリ
ップを放熱器に保持させる方法を示す図12相当の断面
図である。
【図15】図11のクリップ付き放熱器において、クリ
ップにより放熱器をソケットに固定する方法を示す一部
切欠き側面図である。
【図16】図11のクリップ付き放熱器において、クリ
ップにより放熱器をソケットに固定した状態を示す一部
切欠き側面図である。
【図17】クリップ付き放熱器の他の具体例の要部を示
す拡大垂直断面図である。
【図18】図17のクリップ付き放熱器に用いられるク
リップを示す斜視図である。
【図19】図17のクリップ付き放熱器において、クリ
ップにより放熱器をソケットに固定した状態を示す部分
拡大垂直断面図である。
【図20】クリップ付き放熱器のさらに他の具体例の全
体構成を示す分解斜視図である。
【図21】クリップの変形例を示す斜視図である。
【図22】クリップの他の変形例を示す斜視図である。
【図23】クリップのさらに他の変形例を示す斜視図で
ある。
【図24】クリップにより放熱器をソケットに固定する
従来の方法における途中の状態を示す斜視図である。
【図25】クリップにより放熱器をソケットに固定する
従来の方法における図24とは異なる途中の状態を示す
斜視図である。
【符号の説明】
(60):放熱器 (61):放熱基板 (62):放熱フィン (63):フィン列 (43):CPU (46):ソケット (M):マザーボード(プリント回路基板)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーソナルコンピュータのハウジング内
    のプリント回路基板に設けられているソケットに固定さ
    れ、かつソケットに取り付けられているCPUから発せ
    られる熱を放熱する放熱器であって、片面にCPUに接
    する平坦な受熱部が設けられた金属製放熱基板と、放熱
    基板の他面に切り起こし状に一体に形成された複数の放
    熱フィンとよりなるパーソナルコンピュータ用CPUの
    放熱器。
  2. 【請求項2】 放熱基板の板厚が3〜8mm、放熱フィ
    ンの基端から先端までの高さが15〜35mm、放熱フ
    ィンの肉厚が0.2〜0.7mm、放熱フィンのフィン
    ピッチが1.5〜2.5mmとなされており、放熱フィ
    ン上に冷却ファンが配される請求項1記載のパーソナル
    コンピュータ用CPUの放熱器。
  3. 【請求項3】 放熱フィンの基端から先端までの高さ
    と、隣り合う放熱フィンのフィン間スペースとの比が7
    〜44となされている請求項2記載のパーソナルコンピ
    ュータ用CPUの放熱器。
  4. 【請求項4】 放熱基板の板厚が3〜8mm、放熱フィ
    ンの基端から先端までの高さが20〜50mm、放熱フ
    ィンの肉厚が0.2〜0.7mm、放熱フィンのフィン
    ピッチが1.5〜4mmとなされている請求項1記載の
    パーソナルコンピュータ用CPUの放熱器。
  5. 【請求項5】 放熱フィンの基端から先端までの高さ
    と、隣り合う放熱フィンのフィン間スペースとの比が6
    〜62となされている請求項4記載のパーソナルコンピ
    ュータ用CPUの放熱器。
  6. 【請求項6】 放熱基板がアルミニウム押出形材製であ
    り、放熱基板の押出方向に間隔をおいて形成された複数
    の放熱フィンからなるフィン列を備えている請求項1〜
    5のうちのいずれかに記載のパーソナルコンピュータ用
    CPUの放熱器。
JP2000059195A 1999-06-01 2000-03-03 パーソナルコンピュータ用cpuの放熱器 Withdrawn JP2001156226A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000059195A JP2001156226A (ja) 1999-06-01 2000-03-03 パーソナルコンピュータ用cpuの放熱器
KR1020000029456A KR20010007146A (ko) 1999-06-01 2000-05-31 퍼스널 컴퓨터용 cpu의 방열기
CA002310358A CA2310358A1 (en) 1999-06-01 2000-05-31 Heat sinks for cpus for use in personal computers
CN00121981A CN1285537A (zh) 1999-06-01 2000-06-01 个人计算机使用的cpu散热器
US09/992,407 US6504712B2 (en) 1999-06-01 2001-11-26 Heat sinks for CPUs for use in personal computers

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15340699 1999-06-01
JP11-153406 1999-06-01
JP2000059195A JP2001156226A (ja) 1999-06-01 2000-03-03 パーソナルコンピュータ用cpuの放熱器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001156226A true JP2001156226A (ja) 2001-06-08

Family

ID=26482040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000059195A Withdrawn JP2001156226A (ja) 1999-06-01 2000-03-03 パーソナルコンピュータ用cpuの放熱器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001156226A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6515862B1 (en) * 2000-03-31 2003-02-04 Intel Corporation Heat sink assembly for an integrated circuit
CN100433315C (zh) * 2005-02-02 2008-11-12 株式会社电装 半导体散热器
JP2014154772A (ja) * 2013-02-12 2014-08-25 Aru Techno:Kk ヒートシンクの製造方法及びヒートシンク
CN108319350A (zh) * 2018-04-28 2018-07-24 张家港润盛科技材料有限公司 一种用于电脑主板的铝型材散热组件

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6515862B1 (en) * 2000-03-31 2003-02-04 Intel Corporation Heat sink assembly for an integrated circuit
CN100433315C (zh) * 2005-02-02 2008-11-12 株式会社电装 半导体散热器
JP2014154772A (ja) * 2013-02-12 2014-08-25 Aru Techno:Kk ヒートシンクの製造方法及びヒートシンク
CN108319350A (zh) * 2018-04-28 2018-07-24 张家港润盛科技材料有限公司 一种用于电脑主板的铝型材散热组件

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6504712B2 (en) Heat sinks for CPUs for use in personal computers
US7753106B2 (en) Heat dissipation device
US7855889B2 (en) Resilient fastener and thermal module incorporating the same
EP0888708B1 (en) Fan attachment clip for heat sink
US6672379B1 (en) Positioning and buckling structure for use in a radiator
EP0833578B1 (en) Fan attachment clip for heat sink
US7284597B2 (en) Heat sink with combined parallel fins and the method for assembling the same
KR100663139B1 (ko) 전자기기용 방열 장치
US20020075649A1 (en) Structure of computer cpu heat dissipation module
US6973962B2 (en) Radiator with airflow guiding structure
JP2001358482A (ja) 放熱モジュール
US6595275B1 (en) Heat sink assembly
US6088917A (en) Method for making heat sink device and a heat sink made thereby
JP2001156226A (ja) パーソナルコンピュータ用cpuの放熱器
JP3862861B2 (ja) 電装部品用ヒートシンクの製造方法
US20190215946A1 (en) Memory heat dissipation unit
JPH1174429A (ja) 放熱器
JP2001203485A (ja) パーソナルコンピュータ用cpuの放熱器
US20070084583A1 (en) Structure for connecting radiating fins
JP2003198171A (ja) ヒートシンクおよび放熱器
JP2001250895A (ja) Cpu装置への放熱器固定構造
JP2001230356A (ja) クリップ付き放熱器
JP2001053204A (ja) クリップ付き放熱器
US6452800B2 (en) Heat sink assembly for dissipating heat of an electronic package mounted on an electrical socket
JP2000133977A (ja) 電子機器用放熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070605