JP2001202917A - 質量分析方法及び質量分析装置 - Google Patents

質量分析方法及び質量分析装置

Info

Publication number
JP2001202917A
JP2001202917A JP2000010104A JP2000010104A JP2001202917A JP 2001202917 A JP2001202917 A JP 2001202917A JP 2000010104 A JP2000010104 A JP 2000010104A JP 2000010104 A JP2000010104 A JP 2000010104A JP 2001202917 A JP2001202917 A JP 2001202917A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum chamber
opening
low
chamber
atmospheric pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000010104A
Other languages
English (en)
Inventor
清美 ▲吉▼成
Kiyomi Yoshinari
Tomoyuki Hida
朋之 飛田
Yoshiaki Kato
義昭 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2000010104A priority Critical patent/JP2001202917A/ja
Publication of JP2001202917A publication Critical patent/JP2001202917A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】大気圧から高真空室までの間に設けた、徐々に
低圧力化した各室間の開口部分を、圧力変化に依存せず
にイオンが高い透過率で通過可能な、質量分析方法及び
装置を提供することにある。 【解決手段】大気圧イオン化部により生成したイオン
が、徐々に低圧力化した低真空室,中間真空室を通過さ
せて、高真空の質量分析室に導入する差動排気系におい
て、高い割合でイオンが透過可能となるように、電極細
孔径や細孔径間距離などの差動排気系の形状や配置を最
適化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、質量分析方法及び
質量分析装置、特に大気圧下でイオンを生成し、質量分
析するのに好適な質量分析方法及び質量分析装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液体クロマトグラフ(LC)などから流
出する試料成分と溶媒成分を含む流体を質量分析するた
めのイオン化法として、大気圧イオン化(API)が多
く用いられている。大気圧イオン化では、試料分子に過
剰なエネルギーを与えないため、試料イオンの分解が少
なく、分子イオンを観測しやすい。また、高圧(大気圧)
下でのイオン化であるため、イオン化ポテンシャルの低
い物質に対してもイオン化率が高く、高感度分析が期待
できる。大気圧イオン化に関しては、アナリティカル・
ケミストリー(Analytical Chemistry)の1990年
第62巻 第13号 第713A〜第725A頁に詳述
されている。
【0003】大気圧下で生成したイオンを質量分析する
ためには、イオンを真空度の高い質量分析室に導入する
必要がある。しかし、大気圧下で生成したイオンを直ち
に高真空室に導入すると、高真空室内の汚れ易さや、ノ
イズ発生や真空ポンプの故障等を配慮する必要がある。
そこで、通常は、大気圧と高真空室の間に低真空室と中
間真空室を設け、大気圧から高真空に至るまで、徐々に
圧力が低下するいわゆる差動排気が用いられる。この
際、日本特許第2882402号や日本特許第2913924号のよう
に、排気系を簡略化するため、低真空室と中間真空室間
の隔壁に、イオン通過用の開口とは別に通気部を設け、
低真空室と中間真空室を共通の排気ポンプにより排気す
るなどの簡略排気法なども検討されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最終的に試料イオンを
高感度分析するためには、この圧力勾配を付けた各真空
室間の開口部分でのイオンの透過率を向上させる必要が
ある。しかし、これまでは、各真空室間の開口部分で、
高いイオン透過率を得るための各真空室間の開口径や各
開口部間の距離については充分に検討されていなかっ
た。例えば、ダイオキシン類や、ダイオキシン前駆体で
あるクロロフェノール類などの超極微量の試料を計測・
分析する場合などは、感度不足に配慮する必要がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、大気圧から高真
空室までの間に設けた、徐々に低圧力化した各室間の開
口部分を、イオンが高い透過率で通過可能な、質量分析
方法及び質量分析装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の実施の態様で
は、大気圧イオン化部により生成したイオンが、徐々に
低圧力化した低真空室,中間真空室を通過させて、高真
空の質量分析室に導入する排気系の形状や配置に対し、
以下に示す手段によって、上記目的を達成する。 (1)低真空室と中間真空室間に設けたイオン通過用の
開口径を、大気圧イオン化部と前記低真空室間に設けた
開口径の3倍以上の大きさにする。
【0007】(2)大気圧イオン化部と低真空室間に設
けた開口部から、低真空室と中間真空室間に設けたイオ
ン通過用の開口部までの、低真空室内での距離を、大気
圧イオン化部と低真空室間開口径の35倍値以下の距離
にする。
【0008】(3)中間真空室と高真空室の間に設けた
開口径を、大気圧イオン化部と低真空室の間に設けた開
口径より大きく設定する。
【0009】本発明の上記特徴及びその他の特徴は、以
下の記載によりさらに説明される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施の形態について説明する。各図において、同一符号で
示す部分は、同一物又は相当物である。
【0011】図1は、本発明の実施の形態で用いられる
質量分析装置の一例の全体概略図である。質量分析対象
の混合物試料は、液体クロマトグラフ(LC)1から溶
出液としてイオン化部2の噴霧のためのノズル3に送り
込まれ、大気圧の状態の領域を示す大気圧4中に噴霧イ
オン化される。このイオン化は、エレクトロスプレーイ
オン化(ESI)と呼ばれ、このイオン化の原理を次に
簡単に示す。液滴は、大気圧4を飛行中、液滴表面から
溶媒が蒸発し、その大きさは次第に小くなる。噴霧され
た液滴表面には多くの電荷が帯電しているため、液滴の
大きさの減少に伴って、表面に帯電した同極性の電荷の
反発が表面張力を上回り、液滴は一気に細分化し、気相
イオンになる。このように、大気圧イオン化された試料
イオンは、第一細孔6,中間電極細孔9を通って、大気
圧4よりも低圧力の低真空室7,低真空室7よりも低圧
力の中間真空室10の順に、徐々に圧力勾配を付けた二
段の差動排気系を介して、中間電極細孔9を通って質量
分析部16のある高真空室14に入射する。但し、低真
空室7は、中間電極に設けられた通気口13を介して中
間真空室10と共に、排気ポンプ23により排気され
る。このとき、低真空室7は通気口13からでしか排気
されないため、その圧力P1は、中間真空室10の圧力
P2に比べ高くなる(P1>P2)。また、高真空室1
4に対しては、排気ポンプ23よりも高い排気速度を持
つ排気ポンプ24により排気され、その圧力P3は、中
間真空室10の圧力P2に比べ低くなる(P2>P
3)。この場合、各真空室毎に排気ポンプを設置する必
要が無いため、安価で、機構を大幅に簡略化可能な排気
系となる。もっとも、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、
各真空室毎に排気ポンプを設置しても良い。この場合
は、各真空室毎により精度良く圧力調整ができ、排気に
要する時間を短縮することも可能となる。高真空室14
内に入射したイオンは、アインツェルレンズ系15など
の静電レンズの収束作用を受けて、質量分析部16に入
射される。質量分析部16に入射したイオンのうち、質
量分析部16内で質量選択されたイオンが検出器22に
よって検出され、データ処理部25で処理される。この
一連の質量分析過程−試料の前処理,試料のイオン化,
差動排気系への印加電圧調整等によるイオン輸送,質量
分析部16内での質量分析,検出,データ処理等の全体
を制御部26で制御している。
【0012】次に、図2を用いて、本実施の形態の特徴
の一つである差動排気系で、特に大気圧から低真空室内
へ流入時のガスの挙動について説明する。大気圧4下で
イオン化された試料イオンは、第一細孔6を通って、大
気圧より低い圧力の低真空室7に入射する。このとき、
図2に示すように、気体分子は超音速の噴流となり、低
真空室7内の圧力P1に依存する衝撃波29,マッハデ
ィスク30が生じる。つまり、大気圧から細孔6を通し
て低真空室7に入射した気体分子は、断熱膨張により急
激に冷やされ、マッハディスク30面で断熱圧縮され、
急激に加熱される。このような衝撃波の形状に関して、
日本機会学会論文集(B編)50巻449号(昭和59
−1)の223−240頁に詳述されているように、衝
撃波の径d(バレルショック径)、マッハディスク
面の位置XM を求める実験式が次式のように得られてい
る。
【0013】 dB=0.78・d1×(P0/P1)0.41 (数1) XM=0.28・d1×(P0/P1)0.68 (数2) ここで、P0は大気圧、P1は低真空室7内圧力、d1
は第一細孔径を表す。このように、衝撃波の大きさdB
及びマッハディスクの生成位置XM は、第一細孔径d1
及び低真空室7内圧力P1に依存する。この衝撃波の内
側、つまり噴流中では、イオンや他の分子は断熱膨張に
伴い急激に冷やされ、水やアルコールなどの溶媒分子が
イオンに付加し、クラスタイオンが生成される。このよ
うなクラスタイオンのまま質量分析されると、本来のイ
オンの分子量情報が得られないという問題が発生する。
従って、このようなクラスタイオンから付加した水やア
ルコールなどの分子を取り除くこと(脱溶媒)が必要と
なる。脱溶媒方法として、本発明では、図1に示すよう
に、次に示す脱溶媒方法に特に着目し、採用する。 (1)加熱 低真空室7に導入する気体を予め加熱し、さらに細孔を
含む差動排気系全体をヒータ31などにより加熱する
と、断熱膨張による冷却をある程度軽減でき、水などの
付加を防止できる。しかし、多くの有機化合物は熱分解
を受けやすいため、高温加熱は避ける必要がある。その
ため、加熱だけによる脱溶媒は不完全となる可能性が高
い。
【0014】(2)イオン加速衝突 高圧力下で気体分子流体的挙動をしていたイオンは、徐
々に圧力が低下すると、平均自由行程が長くなる。この
とき、イオンを加速する方向に電界を生成すると、イオ
ンは、電界中を加速飛行し、中性分子との衝突を繰り返
すようになる。この衝突により、水分子などを脱離させ
ることができる。そこで、低真空室7,中間真空室1
0,高真空室14内にイオン加速電界を生成するため、
イオン加速電源28から、第一細孔電極5,中間電極
8,第二細孔電極11に各々V1,V2,V3の電圧を
印加する。ここで、イオンが正イオンの場合は、V1>
V2>V3となるように、イオンが負イオンの場合は、
V1<V2<V3となるように印加する。このとき、こ
れらV1,V2,V3間の電位差を調整することによ
り、イオンと中性分子との衝突による脱溶媒の程度を変
化させることができる。 (3)マッハディスク面での断熱圧縮 断熱膨張によって冷却された分子流は、(数2)で表さ
れる位置に生成されるマッハディスク面30で断熱圧縮
され、急激に加熱されるため、クラスタイオンの脱溶媒
が促進される。これは、特別なエネルギー供給などが不
要であり、最も容易に達成可能であるが、マッハディス
クの後方で分子の流れが分散し、中間電極細孔9に入射
するイオン量が減少するという欠点もある。従って、生
成される衝撃波の形状(衝撃波の大きさdB 及びマッハ
ディスク生成位置XM )に基づいて、イオンの脱溶媒が
促進され、しかも、中間電極細孔9へのイオン入射量
(イオン透過率)が向上するように、中間電極細孔9の
穴径d2、及び、中間電極細孔9の位置L1を最適化す
る。
【0015】(第一の実施例)本実施例では、上記
(3)の脱溶媒法の具体的な実施方法として、イオンの
脱溶媒が促進され、更に、中間電極細孔9へのイオン入
射量(イオン透過率)が向上するように、中間電極細孔
9の穴径d2を最適化した。以下、本実施例の差動排気
系の形状について、図3〜図8を用いて説明する。本実
施例では、図3に示すように、中間電極8の細孔径d2
に対して、第一細孔径d1の3倍以上の大きさに設定す
る。実際に、中間電極8の細孔径d2が、差動排気系に
おけるイオン透過率に与える影響を、図3に示すr−z
体系の数値解析により求めた。但し、用いた数値解析用
プログラムでは、第一細孔6から低真空室7に入射して
きたイオンが噴流中を飛行する間に受ける抵抗力を、噴
流ガスとの衝突による撃力でモデル化し、その速度・圧
力分布は衝撃波形状(数1,数2)に基づいて求めてい
る。第一細孔6から中間電極細孔9までの距離L1をL
1=16.5・d1 に固定し、中間電極8の細孔径d2
を、第一細孔径d1の2倍値(d2=2・d1)、第一細
孔径d1の3倍値(d2=3・d1)とした場合のイオ
ン軌道を、低真空室7,中間真空室10,高真空室14
内の圧力(P1,P2,P3)を様々に変えた9ケース
に対して求めた。結果を図4,図5に示す。但し、イオ
ン透過率は、第一細孔6を通過したイオンが、中間電極
細孔9,第二細孔12を通過し、静電レンズ電極15に
まで到達した割合[%]で示す。d2=2・d1(図
4)では、9圧力ケースの平均透過率が0.62 %であ
るのに対し、d2=3・d1(図5)では、平均透過率
が6.7 %と向上している。次に、第一細孔6から中間
電極細孔9までの距離L1をL1=26.5・d1 と
し、中間電極8の細孔径d2を、第一細孔径d1の2倍
値(d2=2・d1)、第一細孔径d1の5倍値(d2
=5・d1)とした場合のイオン軌道も同様に求めた。
結果を図6,図7に示す。d2=2・d1(図6)で
は、9圧力ケースの平均透過率が0.61%で、ほぼ図
4の結果とほぼ同程度の透過率になっているのに対し、
d2=5・d1(図7)では、平均透過率が11.7%
と、d2=3・d1の場合(図5)よりも透過率は向上
している。つまり、中間電極細孔9の細孔径d2は第一
細孔6の細孔径d1の3倍値以上で、イオン透過率は向
上し、中間電極細孔9の細孔径d2が大きくなるほどイ
オン透過率の向上が期待できることがわかった。これ
は、低真空室7に生成される噴流の大きさdB の半値
(マッハディスク面の半径)が、(数1)によると、9
つの圧力ケースの場合、d1値の2.4〜4.6倍の大き
さとなり、それに合わせて、中間電極細孔9の細孔径d
2も大きく設定することにより、イオン透過率が向上す
るためである。従って、中間電極細孔9は、2.4・d
1〜4.6・d1の範囲内の大きさに設定させても良
い。あるいは、図8a,図8bに示すように、低真空室
に生成されるマッハディスク面の大きさdB を中間電極
8面上に射影した範囲において、中間電極8の中心にあ
る中間電極細孔9の周りに開口を設けたり(図8a)、
中間電極細孔9の形状を放射状に突起した穴を持つよう
に変形(図8b)しても、イオン透過率の向上は期待で
きる。以上に示したように、中間電極細孔9の細孔径d
2を第一細孔6の細孔径d1の3倍値以上に設定すると
いう本実施例によると、イオン透過率の向上が期待でき
る。しかし、中間電極細孔9の細孔径d2を大きくしす
ぎると、中間真空室10の圧力P2が増加、あるいは、
低真空室7内の圧力P1が低下してしまう可能性があ
る。このとき、低真空室7内圧力P1,中間真空室10
の圧力P2に対し、P1>P2の関係が満たされなくな
ってしまう。従って、常に、P1>P2の関係が成り立
つように、中間電極細孔9の穴径d2を設定する必要が
ある。
【0016】(第二の実施例)次に、図9〜図11を用
いて、本発明の第二の実施例について説明する。本実施
例では、上記(3)の脱溶媒法の具体的な実施方法とし
て、イオンの脱溶媒が促進され、さらにイオン透過率が
向上するように、中間電極細孔9の位置L1を最適化し
た。ここでは、図9に示すように、第一細孔6から中間
電極細孔9までの距離L1に対して、第一細孔径d1の
5倍値以上で35倍値以下の距離に設定する。実際に、
第一細孔6から中間電極細孔9までの距離を、L1=3
6.5d1,L1=26.5d1 とした場合の、差動排気
系におけるイオン透過率を、第一の実施例で示した数値
解析と同様に、低真空室7,中間真空室10,高真空室
14内の圧力(P1,P2,P3)を様々に変えた9ケ
ースに対して、数値解析により求めた。結果を図10,
図11に示す。但し、このとき、中間電極細孔9の細孔
径d2に対しては、細孔径d1の5倍値(d2=5・d
1)に固定している。L1=36.5d1(図10)で
は、圧力P1が比較的低いケース1〜6では、非常に高
い透過率でイオンは透過しているが、低真空室7内の圧
力P1が比較的高いケース7〜9では、透過率が非常に
低い値(図10)となり、低真空室内7の圧力P1に大
きく依存している。一方、L1=26.5d1(図11)
の場合、低真空室7内の圧力P1が比較的高いケース7
〜9でも、安定に高いイオン透過率が得られている。こ
の原因は以下のように説明できる。
【0017】低真空室7に生成されるマッハディスク面
の位置XM 、つまり、第一細孔からマッハディスク面ま
での距離は、(数2)によると低真空室7内の圧力P1
が高くなるほど短くなる。従って、低真空室7に生成さ
れるマッハディスク面の位置XM が、低真空室7内の圧
力P1が比較的高いケース7〜9で、XM≒5.5d1と
短いのに対し、中間電極細孔位置L1がL1=36.5
d1 と、はるかに大きい値になってしまっているた
め、マッハディスク面の後方で分子流の分散が顕著にな
り、中間電極細孔9に入射するイオン量が減少する。ま
た、中間電極細孔位置L1がL1=36.5d1 と長い
距離であるため、中性ガスとの衝突によって、イオンの
運動エネルギーが消費されやすく、中間電極細孔9まで
イオンが到達しにくくなり、図10の結果のように、低
真空室内の圧力依存性が高くなる。従って、本実施例の
ように、中間電極細孔9の位置L1を、第一細孔径d1
の35倍値以下の距離に設定することにより、低真空室
7内圧力P1や、マッハディスクの生成位置に対するイ
オン透過率の依存性が低減されるため、安定して高いイ
オン透過率が得られる。ここで、(数2)によると、9
つの圧力ケースの場合、XM は、d1の5.5〜16.5
倍の値となるため、その範囲内の距離となるように、中
間電極細孔9の位置L1を設定しても良い。以上に示し
たように、本実施例によれば、試料を長時間連続してモ
ニター計測するなど、差動排気系内圧力が変化する可能
性が高い場合でも、圧力変化に依存せずに、安定して高
いイオン透過率が得られるため非常に有効である。
【0018】(第三の実施例)図12〜図14を用い
て、本発明の第三の実施例について説明する。ここで
は、図12に示すように、差動排気系の形状のうち、第
二細孔12の細孔径d3について、第一細孔6の細孔径
d1より大きい径に設定する。実際に、第二細孔12の
細孔径d3を、第一細孔径d1と同じ値(d3=d
1)、第一細孔径d1の4倍値(d3=4・d1)とし
た場合の、差動排気系におけるイオン透過率を、第一の
実施例で示した数値解析と同様に、低真空室7,中間真
空室10,高真空室14内の圧力(P1,P2,P3)
を様々に変えた9ケースに対して、数値解析により求め
た。結果を図13,図14に示す。但し、このとき、中
間電極細孔9の細孔径d2に対しては、細孔径d1の5
倍値(d2=5・d1)に固定し、中間電極細孔9の位
置L1に対しては、細孔径d1の16.5 倍値(L1=
16.5d1)に固定している。d3=d1(図13)で
は、9圧力ケースの平均透過率が2.2%であるのに対
し、d3=4・d1(図14)では、平均透過率が68.
0%と大きく向上している。d3=d1(図13)のよ
うに第二細孔12の細孔径d3が小さいとき、中間真空
室の圧力が最も低い場合(ケース1,4,7)に、中間真
空室内でイオンが広がってしまうために、イオン透過率
が低下する。従って、第二細孔12の細孔径d3に対し
て、第一細孔9の細孔径d1より大きい径(例えば、d
1の1.5 倍など)に設定することにより、中間真空室
10内の圧力P2に依存せずに、安定して高いイオン透
過率が得られる。即ち、第二細孔12の細孔径d3を、
第一細孔9の細孔径d1の1.5 倍以上に設定すること
が望ましい。
【0019】(第四の実施例)図15及び図16を用い
て、本発明の第四の実施例について説明する。ここで
は、図1における質量分析部16として、リング状のリ
ング電極17と、それを挟むように配置された二つのエ
ンドキャップ電極18,19から構成されるイオントラ
ップ型質量分析計32や、4本のロッド状電極である四
重極電極33から成る四重極質量分析計34を採用す
る。イオントラップ型質量分析計32では、試料イオン
を、入射口20から、リング電極17と、二つのエンド
キャップ電極18,19間の空間(イオントラップ電
極)内部に入射させ、高周波電界が生成された内部で安
定振動する。このときのイオンの固有振動数がイオン質
量数に応じて異なることを利用して、質量分離し、質量
選択されたイオンはイオン出射口21を通過して、検出
器22により検出される。四重極質量分析計34では、
四重極電極間を、或る特定の質量数イオンしか安定に透
過できないような高周波電界を生成し、その中を試料イ
オンに通過させて質量分離する。イオントラップ型質量
分析計32や、四重極質量分析計34は、比較的コンパ
クトな大きさの質量分析計であるため、装置全体の大き
さを小型化でき、また構成の簡略化も可能となる。
【0020】(第五の実施例)図17を用いて、本発明
の第五の実施例について説明する。ここでは、アインツ
ェルレンズなどの静電レンズ系15と質量分析部16の
間に偏向電極系35を設置する。大気圧でイオン化され
たイオンは、第一細孔6,中間電極細孔9,第二細孔1
2,静電レンズ系15を、その他の中性ガスとともに通
過し、質量分析部16に入射する可能性がある。このよ
うな質量分析部16へ流入してきた中性ガスは、質量分
析部16内の汚れや、ノイズの原因となり得る。従っ
て、本実施例によると、試料イオンを、質量分析部16
に入射する前に、偏向電極系35により偏向するため、
中性分子が質量分析部16内へ流入するのを回避するこ
とができ、S/N比の高い分析結果を得ることができ
る。特に、ダイオキシン類や、ダイオキシン前駆体であ
るクロロフェノール類などの超極微量の試料を、長時間
モニター計測する場合などは、質量分析部16内の汚れ
が激しく、また汚れによる影響度大きくなるため、本実
施例のような中性分子の除去機構を備えた方法は非常に
有効となる。
【0021】(第六の実施例)図18を用いて、本発明
の第六の実施例について説明する。ここでは、イオン化
部2でのイオン化方法として、エレクトロスプレイイオ
ン化法(ESI)以外にも、大気圧化学イオン化(AP
CI),電子イオン化(EI)等の方法を用いても良
い。図18では、コロナ放電用電源37から、ニードル
状の放電電極であるニードル36に高電圧を印加して、
コロナ放電させることにより、大気圧4中の試料を電子
イオン化させる場合の本実施例の概略図を示している
が、このように分析対象とする試料に合わせて最適なイ
オン化法を選択しても、同様な効果が得られる。
【0022】(第七の実施例)図19を用いて、本発明
の第七の実施例について説明する。これまで示した実施
例では、大気圧4から高真空室14に至るまでの間に、
低真空室7,中間真空室10の二段の差動排気室を設け
ていたが、ここでは、図19に示すように、大気圧4か
ら高真空室14に至るまでの間に、低真空室7、あるい
は、中間真空室10のどちらかだけを設ける。このと
き、第一細孔6の次に来る細孔に対して、第一細孔径d
1の3倍以上の細孔径となるように設定し、また、第一
細孔6とその次に来る細孔間の距離を第一細孔径d1の
35倍値以下の距離に設定する。例えば、図19のよう
に、大気圧4から高真空室14に至るまでの間に中間真
空室10のみを設置した場合、第二細孔12の細孔径d
3に対し、d3≧3d1とし、第一細孔6と第二細孔1
2との距離L1に対し、L1≦35d1となるように設
定する。このとき、差動排気室を一つ排除できるため、
さらに差動排気系を簡略化が可能となる。
【0023】なお、本発明のイオン化として、ESI,
APCI,グロー放電イオン化,誘導結合プラズマイオ
ン化(ICP),マイクロ波誘導プラズマイオン化(M
IP)など概ね大気圧下でのイオン化が用いられる。質
量分析計も、四重極質量分析計(QMS),トリプルス
テージQMS,磁場形質量分析計,イオントラップ質量
分析計,飛行時間差質量分析計(TOF)等を用いるこ
とができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、大気圧イオン化部
により生成したイオンが、徐々に低圧力化した低真空
室,中間真空室を通過させて、高真空の質量分析室に導
入する、差動排気系の形状や配置を最適化することによ
り、差動排気系の圧力変化に依存せず、試料イオンが安
定に高い透過率で差動排気系を通過でき、高感度分析が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における質量分析装置の一
例の全体概略図である。
【図2】大気圧から低真空室内へ流入時のガス挙動の概
念図である。
【図3】本発明の第一実施例における中間電極細孔径を
第一細孔径の3倍以上に設定した差動排気系形状を示
す。
【図4】中間電極細孔径を第一細孔径の2倍に設定した
際の差動排気系内イオン軌道を数値解析した結果であ
る。
【図5】中間電極細孔径を第一細孔径の3倍に設定した
際の差動排気系内イオン軌道を数値解析した結果であ
る。
【図6】中間電極細孔径を第一細孔径の2倍に設定した
際の差動排気系内イオン軌道を数値解析した結果であ
る。
【図7】中間電極細孔径を第一細孔径の5倍に設定した
際の差動排気系内イオン軌道を数値解析した結果であ
る。
【図8】中間電極細孔に対して、単一の円形以外の形状
を持つ細孔を設けた場合の中間電極を示す。
【図9】本発明の第二実施例における第一細孔と中間電
極細孔間の距離を、第一細孔径の35倍値以下に設定し
た差動排気系形状を示す。
【図10】第一細孔と中間電極細孔径間の距離を、第一
細孔径の36.5 倍値の距離に設定した際の差動排気系
内イオン軌道を数値解析した結果である。
【図11】第一細孔と中間電極細孔径間の距離を、第一
細孔径の26.5 倍値の距離に設定した際の差動排気系
内イオン軌道を数値解析した結果である。
【図12】本発明の第三実施例における第二細孔径を第
一細孔径より大きく設定した差動排気系形状を示す。
【図13】第二細孔径を第一細孔と同じ大きさに設定し
た際の差動排気系内イオン軌道を数値解析した結果であ
る。
【図14】第二細孔径を第一細孔径の4倍に設定した際
の差動排気系内イオン軌道を数値解析した結果である。
【図15】本発明の第四実施例におけるイオントラップ
型質量分析計を用いた場合の質量分析装置全体の概略図
である。
【図16】本発明の第四実施例における四重極質量分析
計を用いた場合の質量分析装置全体の概略図である。
【図17】本発明の第五実施例における偏向電極系を用
いた場合の質量分析装置全体の概略図である。
【図18】本発明の第六実施例におけるコロナ放電によ
り試料をイオン化させる場合の質量分析装置全体の概略
図である。
【図19】本発明の第七実施例に基づいた一段差動排気
系を用いた場合の質量分析装置全体の概略図である。
【符号の説明】
1…液体クロマトグラフ、2…イオン化部、3…ノズ
ル、4…大気圧、5…第一細孔電極、6…第一細孔、7
…低真空室、8…中間電極、9…中間電極細孔、10…
中間真空室、11…第二細孔電極、12…第二細孔、1
3…通気口、14…高真空室、15…アインツェルレン
ズ系、16…質量分析部、17…リング電極、18,1
9…エンドキャップ電極、20…イオン入射口、21…
イオン出射口、22…検出器、23,24…排気ポン
プ、25…データ処理部、26…制御部、27…質量分
析部電源、28…イオン加速電源、29…衝撃波、30
…マッハディスク、31…ヒーター、32…イオントラ
ップ型質量分析計、33…四重極電極、34…四重極質
量分析計、35…偏向電極系、36…ニードル、37…
コロナ放電用電源。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大気圧下のイオン源に隣接する、前記大気
    圧より低い圧力の低真空室と、前記低真空室より低い圧
    力の中間真空室とを有し、前記イオン源によりイオン化
    された試料イオンを、前記大気圧イオン化部と前記低真
    空室の間に設けられた第1の開口部、及び、前記低真空
    室と前記中間真空室の間に設けられた第2の開口部を通
    して、前記低真空室と前記中間真空室を通過させ、更
    に、前記中間真空室より低い圧力の高真空室に、前記中
    間真空室と前記高真空室の間に設けられた第3の開口部
    を通して導入させて、前記高真空室内で質量分析する質
    量分析方法において、 前記第2の開口部の開口径が、前記第1の開口部の開口
    径の3倍以上であることを特徴とする質量分析方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記第1の開口部から、前記第2の開口部までの、前記
    低真空室内での距離が、前記第1の開口部の開口径の3
    5倍以下となることを特徴とする質量分析方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記第1の開口部から、前記第2の開口部までの、前記
    低真空室内での距離が、前記第1の開口部の開口径の5
    倍以上で、前記第1の開口部の開口径の35倍以下とな
    るような前記低真空室を持つことを特徴とする質量分析
    方法。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記第2の開口部の開口径が、前記第1の開口部の開口
    径より大きいことを特徴とする質量分析方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記第2の開口部の開口径が、前記第1の開口部の開口
    径の1.5 倍以上であることを特徴とする質量分析方
    法。
  6. 【請求項6】請求項1において、 試料イオンが前記大気圧イオン化部で生成された後、前
    記低真空室,前記中間真空室および前記高真空室を通過
    する際に、各真空室内で試料イオンを加速する方向に電
    界を印加することを特徴とする質量分析方法。
  7. 【請求項7】請求項6において、 前記大気圧イオン化部と前記低真空室の間の隔壁部,前
    記低真空室と前記中間真空室の間の隔壁部、及び、前記
    中間真空室と前記高真空室の間の隔壁部に対して、各隔
    壁部間で電位差が生じるように、各隔壁部に電圧を印加
    することを特徴とする質量分析方法。
  8. 【請求項8】大気圧下のイオン源に隣接する、前記大気
    圧より低い圧力の低真空室と、前記低真空室より低い圧
    力の中間真空室が、前記低真空室と前記中間真空室の間
    に設けられた通気部を介して共通排気系によって排気さ
    れ、前記イオン源によりイオン化された試料イオンを、
    前記大気圧イオン化部と前記低真空室の間に設けられた
    開口部、及び、前記低真空室と前記中間真空室の間に設
    けられた、前記通気部とは異なる開口部を通して、前記
    低真空室と前記中間真空室を通過させ、更に、前記中間
    真空室より低い圧力の高真空室に、前記中間真空室と前
    記高真空室の間に設けられた開口部を通して導入させ
    て、前記高真空室内で質量分析する質量分析方法におい
    て、前記低真空室と前記中間真空室の間にイオン通過の
    ために設けられた開口部の開口径が、前記大気圧イオン
    化部と前記低真空室の間に設けられた開口部の開口径の
    3倍以上である質量分析方法。
  9. 【請求項9】大気圧下のイオン源に隣接する、前記大気
    圧より低い圧力の低真空室と、前記低真空室より低い圧
    力の中間真空室が、前記低真空室と前記中間真空室の間
    に設けられた通気部を介して共通排気系によって排気さ
    れ、前記イオン源によりイオン化された試料イオンを、
    前記大気圧イオン化部と前記低真空室の間に設けられた
    開口部、及び、前記低真空室と前記中間真空室の間に設
    けられた、前記通気部とは異なる開口部を通して、前記
    低真空室と前記中間真空室を通過させ、更に、前記中間
    真空室より低い圧力の高真空室に、前記中間真空室と前
    記高真空室の間に設けられた開口部を通して導入させ
    て、前記高真空室内で質量分析する質量分析装置であっ
    て、前記低真空室と前記中間真空室の間にイオン通過の
    ために設けられた開口部の開口径が、前記大気圧イオン
    化部と前記低真空室の間に設けられた開口部の開口径の
    3倍以上である質量分析装置。
  10. 【請求項10】イオン化部に接続し、順次圧力が低下す
    るような圧力を有する第一の室,第二の室,第三の室
    と、 前記イオン化部と前記第一の室の間に設けられた第1の
    開口部と、前記第一の室と前記第二の室の間に設けられ
    た第2の開口部と、前記第二の室と前記第三の室の間に
    設けられた第3の開口部と、 前記第三の室に設けられた質量分析部とを有し、 前記第2の開口径が、前記第1の開口径の3倍以上であ
    り、 前記イオン化部でイオン化された試料イオンを第1の開
    口部と前記第2の開口部と前記第3の開口部を経由して
    質量分析部へ輸送する質量分析装置。
JP2000010104A 2000-01-14 2000-01-14 質量分析方法及び質量分析装置 Pending JP2001202917A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000010104A JP2001202917A (ja) 2000-01-14 2000-01-14 質量分析方法及び質量分析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000010104A JP2001202917A (ja) 2000-01-14 2000-01-14 質量分析方法及び質量分析装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001202917A true JP2001202917A (ja) 2001-07-27

Family

ID=18538155

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000010104A Pending JP2001202917A (ja) 2000-01-14 2000-01-14 質量分析方法及び質量分析装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001202917A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018225423A1 (ja) * 2017-06-08 2018-12-13 株式会社日立ハイテクノロジーズ 質量分析装置およびノズル部材

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018225423A1 (ja) * 2017-06-08 2018-12-13 株式会社日立ハイテクノロジーズ 質量分析装置およびノズル部材
CN110462784A (zh) * 2017-06-08 2019-11-15 株式会社日立高新技术 质量分析装置和管嘴部件
GB2576850A (en) * 2017-06-08 2020-03-04 Hitachi High Tech Corp Mass spectrometer and nozzle member
US20210159063A1 (en) 2017-06-08 2021-05-27 Hitachi High-Technologies Corporation Mass Spectrometer and Nozzle Member
US11049706B2 (en) 2017-06-08 2021-06-29 Hitachi High-Tech Corporation Mass spectrometer and nozzle member
CN110462784B (zh) * 2017-06-08 2021-09-17 株式会社日立高新技术 质量分析装置和管嘴部件
DE112018002258B4 (de) 2017-06-08 2022-03-17 Hitachi High-Tech Corporation Massenspektrometer mit düsenelement
GB2576850B (en) * 2017-06-08 2022-06-15 Hitachi High Tech Corp Mass spectrometer and nozzle member

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2192915C (en) Electrospray and atmospheric pressure chemical ionization mass spectrometer and ion source
JP3299335B2 (ja) 時間変調が課される電気的噴霧装置および方法
US5432343A (en) Ion focusing lensing system for a mass spectrometer interfaced to an atmospheric pressure ion source
EP2463891B1 (en) Miniature mass spectrometer system
EP2587521B1 (en) Atmospheric-pressure ionization mass-spectrometer
EP2530702B1 (en) Mass spectrometry device
JP4178110B2 (ja) 質量分析装置
JPH0785834A (ja) 質量分析計および静電レンズ
US9177775B2 (en) Mass spectrometer
CN108538700B (zh) 一种质子转移反应离子源、质谱仪及其检测方法
GB2302984A (en) Ion trap mass spectrometer
WO2017013609A1 (zh) 一种用于质谱仪离子化以及离子引入装置
US20030062474A1 (en) Electrospray ion source for mass spectrometry with atmospheric pressure desolvating capabilities
JP3300602B2 (ja) 大気圧イオン化イオントラップ質量分析方法及び装置
EP2715774B1 (en) Ion inlet for a mass spectrometer
JPH07260765A (ja) 質量分析装置
JP3559736B2 (ja) 質量分析計
US10734213B2 (en) Intermittent mass spectrometer inlet
JP2001202917A (ja) 質量分析方法及び質量分析装置
JP2000306545A (ja) 質量分析計および分析方法
JP2010027622A (ja) 質量分析装置
JPH1173911A (ja) イオントラップ質量分析装置
CA2920013C (en) Intermittent mass spectrometer inlet
JP2006189299A (ja) ガスクロマトグラフ質量分析装置
JP2007285789A (ja) 質量分析装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040401

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041019

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050301