JP2001201332A - X線全反射による表面平滑性の評価方法 - Google Patents

X線全反射による表面平滑性の評価方法

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JP2001201332A
JP2001201332A JP2000017746A JP2000017746A JP2001201332A JP 2001201332 A JP2001201332 A JP 2001201332A JP 2000017746 A JP2000017746 A JP 2000017746A JP 2000017746 A JP2000017746 A JP 2000017746A JP 2001201332 A JP2001201332 A JP 2001201332A
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Koji Nozaki
浩司 野崎
Takeshi Yukino
健 雪野
Hiromoto Nakazawa
弘基 中沢
Fujio Okamura
富士夫 岡村
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National Institute for Research in Inorganic Material
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 探針法や原子間力顕微鏡法以外の方法による
原子配列のミクロなレベルでの基板表面の平滑性の評価
の方法の開発。 【解決手段】 X線ビームを検体表面にX線全反射臨界
角以下で入射させ、検体表面で全反射したX線ビームの
強度分布のプロファイルを、検体を介しない場合のプロ
ファイルまたは平滑な表面を有する参照反射体の反射プ
ロファイルと比較して、検体の全反射X線ビームのプロ
ファイルの半価幅の広がりから、検体表面の平滑性を原
子配列レベルで評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線全反射の性質
を利用して、検体表面、特に、鏡面研摩されたシリコン
基板や酸化物単結晶基板など原子配列レベルでの平滑性
が必要とされる検体表面、の平滑性を原子配列レベルで
評価する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】薄膜材料の創製やICの微細
加工技術の発展において、原子配列のミクロなレベルで
の基板表面の平滑性が必要とされるようになった。表面
の凹凸評価の方法には探針法があるが、100ナノメー
タ程度の分解能であり、かつ接触法であるため、検体を
損なう恐れがある。
【0003】0.1ナノメータの平滑性を評価する方法
として走査トンネル顕微鏡法や原子間力顕微鏡法がある
が、視野が限定されるため、大きい検体全体を調べるこ
とに適さない。また、この場合において、検体の大きさ
に制限があるため検体の一部を切り出さなければならな
いという欠点がある。
【0004】非接触法であるX線全反射は、曲率を与え
たガラスミラーの表面またはガラス細管の内部表面にお
ける全反射を利用してX線強度の増大を図り、後者の場
合には、走査型X線顕微鏡などに利用されている。これ
らの技術は、X線強度に着目しているのであって、強度
分布の形状を比較することによって表面の平滑性を評価
しようとする本発明の評価法とは、X線全反射の利用の
仕方において異なるものである。
【0005】X線全反射を利用して、表面の凹凸または
粗さを測定する方法が、いくつか提案されている。特開
平6−201615公報(特許第2580943号)の
「単結晶基板の凹凸の測定方法」は、入射X線を、単結
晶基板の表面に全反射の臨界角で入射させた後、入射X
線の波長を調整して単結晶基板の表面から回折X線を取
り出し、回折X線の回折強度プロファイルを測定するこ
とにより、単結晶基板の表面の凹凸を評価する方法であ
る。この方法は、単結晶基板の回折X線を測定する点に
特徴があり、そのために対象が単結晶に限定されること
になる。本発明は、全反射されたX線の半価幅を測定す
るという点において異なるものであるが、本発明では、
単結晶に対象が限定されるものではない。
【0006】特開平4−340407号公報の「X線に
よる表面粗さ測定法」は、CVD堆積面やエピタキシャ
ル成長面における数百Åの凹凸を対象とする方法であ
る。すなわち、被検体表面に、X線を浅い視斜角で入射
させ、全反射したX線の強度を測定し、全反射強度の理
論値に対する比率を求めて、その表面モホロジー評価値
とする方法である。
【0007】この方法は、全反射されたX線を測定する
ことにおいては、本発明の方法と共通である。しかしな
がら、測定した全反射強度を理論値と比較する観点から
反射強度に着目しているために、モデル計算が可能な数
百Åの凹凸に対象が限定されている。
【0008】それに対して、本発明の方法は、検体表面
で全反射されたX線の強度プロファイルの半価幅に注目
する方法である。すなわち、その半価幅と、検体を介し
ない場合のプロファイルの半価幅または平滑な表面を有
する参照反射体の反射プロファイルの半価幅とを比較し
て、検体の全反射X線ビームのプロファイルの半価幅の
広がりから、検体表面の平滑性を原子配列レベルで評価
する方法である。そのために、理論的モデルを前提にす
る必要は必ずしもなく、CVD堆積面やエピタキシャル
成長面における数百Åの凹凸などに、対象は限定されな
い。
【0009】特開平4−15933号(特許第2953
742号)公報の「表面粗さ評価方法」は、単色化され
た平行度の良い一次X線を試料表面に全反射臨界角以下
で入射させ、発生する二次X線強度のエネルギー依存性
を試料表面に対向して配置する検出器により測定する方
法であって、全反射されたX線プロファイルの半価幅を
測定する本発明の方法とは異なるものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】X線の波長は、検体表面
の原子配列周期と同程度であるため、その検体表面での
全反射は、原子配列レベルの凹凸を反映する。本発明
は、発散角が0.1度以下に絞ったX線ビームを検体表
面において全反射させ、表面の凹凸の程度に応じて反射
ビームの強度分布が変化すること、具体的には、半価幅
が変化することに着目してなされたものである。
【0011】すなわち、本発明は、X線ビームを検体表
面にX線全反射臨界角以下で入射させ、検体表面で全反
射したX線ビームの強度分布のプロファイルを、検体を
介しない場合のプロファイルまたは平滑な表面を有する
参照反射体の反射プロファイルと比較して、検体の全反
射X線ビームのプロファイルの半価幅の広がりから、検
体表面の平滑性を原子配列レベルで評価する方法であ
る。
【0012】また、本発明は、検体を検体の表面に平行
に移動、又は、表面への垂直軸に対して回転することに
より検体全体の表面の平滑性を評価することを特徴とす
る上記の方法である。
【0013】本発明は、X線を検体表面で全反射させる
だけであるから、探針を表面に接触させる必要はなく、
かつ、また検体の一部を小さく切り出したりする必要も
ない。すなわち、検体を損なうことなく、大気中におい
て測定することができる。また、検体を平行移動または
回転することにより、直径10cm程度の大きな検体表
面の全体を評価することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の表面平滑性の評価方法の
対象は、シリコンウエハーなど半導体研摩表面、MgO
やSrTiO3 などの化合物単結晶の研摩表面、または
ガラスミラーの研摩表面などであるが、それらに限ら
ず、原子配列レベルでの平滑性が要求されるその他の材
料表面に適用可能である。
【0015】以下に、X線ディフラクトメータの2軸ゴ
ニオメータを用いて評価法を実施する例を述べる。X線
全反射法による表面評価法の概念を図1に示す。線焦点
X線源1からのX線ビーム2の発散を、1)反射検体3
に近接した位置に20μm程度の隙間をもつスリット4
により制限して、全反射臨界角より小さい広がりを有す
るX線ビームとする。
【0016】2)反射検体3は、θ軸5および2θ軸
(θ軸5と同軸でシンチレイションカウンター6の回転
軸である)の2軸回転ゴニオメータの軸の位置に設置さ
れ、X線源1とθ軸5とを結ぶ直線およびθ軸5との2
直線がなす面内において回転又は平行移動が可能であ
る。
【0017】3)回転および平行移動を組み合わせて反
射検体3表面上のX線ビームを照射する位置を決める。
4)検体3をθ軸5の周りで回転させてX線ビームの検
体3表面への入射角がX線全反射臨界角以下に定置す
る。この時、検体表面は、X線全反射のミラー面8とな
る。
【0018】5)シンチレーションカウンター6(シン
チレーションカウンター6の前段には、50μmのスリ
ット幅の受光スリット7を設置した)を2θ軸上で回転
させ強度プロファイルを測定する。6)プロファイルの
ピーク位置にシンチレイションカウンター6を設置した
状態で検体3をθ軸5上で回転させて強度プロファイル
を測定する。7)この時に得られたプロファイルのピー
ク位置のθの値が、検体をθ軸5に関して固定すべき位
置であり、その後の本測定では、この位置に検体3を定
置する。
【0019】8)シンチレイションカウンター6を2θ
軸上で回転させ強度プロファイルを測定し、このプロフ
ァイルが検体3表面の当該位置のデータとなる。9)回
転および平行移動により検体3表面上の測定位置をずら
し、8の操作を行って、この位置のプロファイルデータ
を得る。10)前項二つの操作(8および9)の繰り返
しにより検体3表面全体のデータを得ることができる。
【0020】11)検体3の測定終了後、検体3を取り
去り、検体3を介さない直接X線ビームの強度プロファ
イルを測定する。検体3のプロファイルと直接X線のそ
れとの比較を行い、検体3の表面の各位置における平滑
性を評価する。
【0021】
【実施例】実施例1 市販の研摩ガラスミラー(面積=50mm×100m
m)を検体とした。CuKαをX線源とし、このX線ビ
ームの検体位置における広がりは、半価幅にして0.0
2°である。すなわち、検体に照射されるX線の面積
は、0.13mm×10mmであって、検体のそれより
十分小さい。X線ビームの検体表面への入射角がX線全
反射臨界角以下で、かつ[発明の実施の形態]で記述し
た仕方で決めたθ軸に検体を設置し、シンチレイション
カウンターを2θ軸上で回転させ、反射強度プロファイ
ルを得た。検体の平行移動又は回転は行っていない。
【0022】図2は、研摩ガラスミラーの検体表面でX
線全反射した反射X線ビームの強度プロファイル(2θ
=0.36°附近のプロファイル)と直接X線ビームの
強度プロファイル(2θ=0°附近のプロファイル)と
を比較した図である。図2に示すように、反射強度プロ
ファイルは、直接X線ビームの強度プロファイルと相似
な形状を示すが、半価幅は約1.3倍大きい。このこと
から、この検体の表面は完全ではないが良好な平滑表面
であることが判る。
【0023】実施例2 MgOは劈開性があるから、MgO単結晶の研摩面は光
反射に対して鏡面であっても、X線反射に対しては鏡面
でないと想像される。MgO単結晶(100)の研摩面
を検体とした。検体サイズは15mm×6mmであるた
め、X線ビームの一部は検体に照射しない。反射強度の
定量性を確保するために、実施例1のガラスミラーを検
体と同じサイズに切り出し、参照反射体とした。
【0024】図3は、MgO(100)の研摩表面を検
体とした場合のX線全反射の強度プロファイル(Χ
印)、及び、その研摩面を酸素気流中で焼鈍した場合の
X線全反射の強度プロファイル(○印)を、それぞれ研
摩ガラスミラーの参照反射体のX線全反射の強度プロフ
ァイル(◆印)と比較した図である。図3に示すよう
に、検体の半価幅は、参照反射体のそれに比べて約4倍
大きい。このことから、光反射に対して鏡面であって
も、原子配列レベルでは著しく平滑でないことが判る。
【0025】実施例3 MgO単結晶(100)の研摩面を酸素気流中において
1080℃で焼鈍したものを検体とした。検体サイズは
実施例2と同じである。図3に、検体の反射強度プロフ
ァイルを示す。プロファイルに二つのピークが見える
が、これは約0.6°傾きの異なる二つの(100)面
があるためであって、このことはX線回折法により確認
できる。個々のピークの半価幅は、参照反射体のそれと
ほぼ同じである。
【0026】このことから、この検体の表面は、完全で
はないが良好な平滑表面であることが判る。実際、原子
間力顕微鏡でこの表面を調べると、表面はテラスとステ
ップからなり、テラスでは原子配列レベルでの平滑面が
形成されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、X線全反射による表面平滑性評価の方
法の概念図。
【図2】図2は、研摩ガラスミラーの検体表面でX線全
反射した反射X線ビームの強度プロファイル(2θ=
0.36°附近のプロファイル)と直接X線ビームの強
度プロファイル(2θ=0°附近のプロファイル)とを
比較した図。
【図3】図3は、MgO(100)の研摩表面を検体と
した場合のX線全反射の強度プロファイル(Χ印)、及
び、その研摩面を酸素気流中で焼鈍した場合のX線全反
射の強度プロファイル(○印)を、それぞれ研摩ガラス
ミラーの参照反射体のX線全反射の強度プロファイル
(◆印)と比較した図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 富士夫 茨城県つくば市並木1−1 科学技術庁無 機材質研究所内 Fターム(参考) 2F067 AA45 AA46 BB01 CC17 GG07 HH04 KK08 LL14 RR24 2G001 AA01 BA15 CA01 DA01 GA13 JA04 JA08 KA03 KA12 KA20 LA06 LA11 MA05 PA11 PA12 RA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線ビームを検体表面にX線全反射臨界
    角以下で入射させ、検体表面で全反射したX線ビームの
    強度分布のプロファイルを、検体を介しない場合のプロ
    ファイルまたは平滑な表面を有する参照反射体の反射プ
    ロファイルと比較して、検体の全反射X線ビームのプロ
    ファイルの半価幅の広がりから、検体表面の平滑性を原
    子配列レベルで評価する方法。
  2. 【請求項2】 検体を検体の表面に平行に移動、又は、
    表面への垂直軸に対して回転することにより検体全体の
    表面の平滑性を評価することを特徴とする請求項1記載
    の方法。
JP2000017746A 2000-01-21 2000-01-21 X線全反射による表面平滑性の評価方法 Pending JP2001201332A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010139482A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Fuji Electric Holdings Co Ltd X線ビームの断面強度分布を測定するための方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010139482A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Fuji Electric Holdings Co Ltd X線ビームの断面強度分布を測定するための方法

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