JP2001198799A - 半導体ウェーハの研磨方法 - Google Patents
半導体ウェーハの研磨方法Info
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- JP2001198799A JP2001198799A JP2000004724A JP2000004724A JP2001198799A JP 2001198799 A JP2001198799 A JP 2001198799A JP 2000004724 A JP2000004724 A JP 2000004724A JP 2000004724 A JP2000004724 A JP 2000004724A JP 2001198799 A JP2001198799 A JP 2001198799A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】加工時間を短縮できて生産性が高く、良好な面
粗さの半導体ウェーハを製造できる半導体ウェーハの研
磨方法を提供する。 【解決手段】回転する定盤5上に貼付された研磨布6
に、シリカを分散させた研磨剤Sを供給し、半導体ウェ
ーハWを研磨布6に押圧させることにより、半導体ウェ
ーハWの表面を研磨する半導体ウェーハの研磨方法にお
いて、研磨剤をコロイダルシリカ濃度1.0〜1.5重
量%、pH11.0〜11.5に調整し、加工温度30
〜33℃で加工を行う半導体ウェーハの研磨方法。
粗さの半導体ウェーハを製造できる半導体ウェーハの研
磨方法を提供する。 【解決手段】回転する定盤5上に貼付された研磨布6
に、シリカを分散させた研磨剤Sを供給し、半導体ウェ
ーハWを研磨布6に押圧させることにより、半導体ウェ
ーハWの表面を研磨する半導体ウェーハの研磨方法にお
いて、研磨剤をコロイダルシリカ濃度1.0〜1.5重
量%、pH11.0〜11.5に調整し、加工温度30
〜33℃で加工を行う半導体ウェーハの研磨方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体ウェーハの研
磨方法に係わり、特に、良好な面粗さの半導体ウェーハ
を製造できる半導体ウェーハの研磨方法に関する。
磨方法に係わり、特に、良好な面粗さの半導体ウェーハ
を製造できる半導体ウェーハの研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェーハはスライス処理後、ラッ
プ処理、エッチング処理を経てポリッシュ工程にて鏡面
研磨される。
プ処理、エッチング処理を経てポリッシュ工程にて鏡面
研磨される。
【0003】鏡面研磨は、一般的に図6に示すような研
磨装置21を用いて行われ、回転軸22に取り付けられ
たプレート23の下面に真空吸着、またはワックス等に
より保持された半導体ウェーハW1を、所定の速度で回
転する定盤24上に貼付された研磨布25に所定の力で
押圧し、さらに研磨剤供給ノズル26から研磨剤S
1を、研磨布25と半導体ウェーハW1間に供給しなが
ら、摺擦させることによって半導体ウェーハW1の下面
を研磨するものである。
磨装置21を用いて行われ、回転軸22に取り付けられ
たプレート23の下面に真空吸着、またはワックス等に
より保持された半導体ウェーハW1を、所定の速度で回
転する定盤24上に貼付された研磨布25に所定の力で
押圧し、さらに研磨剤供給ノズル26から研磨剤S
1を、研磨布25と半導体ウェーハW1間に供給しなが
ら、摺擦させることによって半導体ウェーハW1の下面
を研磨するものである。
【0004】従来、鏡面研磨は、粗面研磨、精面研磨、
仕上研磨からなる3段階の研磨が行われ、半導体ウェー
ハW1の加工面を所定の粗さに仕上げるのが通常であ
る。
仕上研磨からなる3段階の研磨が行われ、半導体ウェー
ハW1の加工面を所定の粗さに仕上げるのが通常であ
る。
【0005】このような研磨工程における鏡面加工メカ
ニズムは、一般には図5に示すようなものと考えられて
いる。すなわち、広く用いられているコロイダルシリカ
系研磨剤は主にアルカリで構成されており、図5(a)
に示すようにアルカリを示すOH−が最初にシリコン表
面層のエッチングを行う(化学的研磨)。このエッチン
グによってSi表面上にSi(OH)x中間体が生成
し、図5(b)に示すように、この生成体は、弱塩基で
は不安定で溶解せずにゲル状で残存する。この残存物を
図5(c)に示すようにコロイダルシリカにより剥離で
除去する(機械的研磨)。このように半導体ウェーハW
を鏡面研磨する方法は、機械的化学的研磨(メカノケミ
カル)で行われている。
ニズムは、一般には図5に示すようなものと考えられて
いる。すなわち、広く用いられているコロイダルシリカ
系研磨剤は主にアルカリで構成されており、図5(a)
に示すようにアルカリを示すOH−が最初にシリコン表
面層のエッチングを行う(化学的研磨)。このエッチン
グによってSi表面上にSi(OH)x中間体が生成
し、図5(b)に示すように、この生成体は、弱塩基で
は不安定で溶解せずにゲル状で残存する。この残存物を
図5(c)に示すようにコロイダルシリカにより剥離で
除去する(機械的研磨)。このように半導体ウェーハW
を鏡面研磨する方法は、機械的化学的研磨(メカノケミ
カル)で行われている。
【0006】従来の研磨剤として特開平1―15326
2号公報には、水溶性アミン:0.05〜0.2重量
%、研磨砥粒:0.05〜1.0重量%、残部が純水の
研磨剤が開示されている。この研磨剤の問題点として、
加工速度が遅く、このため多くの加工時間を必要とし、
生産性が低いという点が挙げられる。
2号公報には、水溶性アミン:0.05〜0.2重量
%、研磨砥粒:0.05〜1.0重量%、残部が純水の
研磨剤が開示されている。この研磨剤の問題点として、
加工速度が遅く、このため多くの加工時間を必要とし、
生産性が低いという点が挙げられる。
【0007】また、加工速度を挙げるために、種々の研
磨剤を用いた半導体ウェーハの研磨方法が提案されてい
るが、いずれの研磨方法も加工温度に対する配慮がなさ
れていないため、加工時間が短く、かつ良好な面粗さを
得ることができなかった。
磨剤を用いた半導体ウェーハの研磨方法が提案されてい
るが、いずれの研磨方法も加工温度に対する配慮がなさ
れていないため、加工時間が短く、かつ良好な面粗さを
得ることができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、加工時間を短
縮できて生産性が高く、良好な面粗さの半導体ウェーハ
を製造できる半導体ウェーハの研磨方法が要望されてい
る。
縮できて生産性が高く、良好な面粗さの半導体ウェーハ
を製造できる半導体ウェーハの研磨方法が要望されてい
る。
【0009】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、加工時間を短縮できて生産性が高く、良好な面
粗さの半導体ウェーハを製造できる半導体ウェーハの研
磨方法を提供することを目的とする。
もので、加工時間を短縮できて生産性が高く、良好な面
粗さの半導体ウェーハを製造できる半導体ウェーハの研
磨方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本願請求項1の発明は、回転する定盤上に貼
付された研磨布に、シリカを分散させた研磨剤を供給
し、半導体ウェーハを研磨布に押圧させることにより、
半導体ウェーハの表面を研磨する半導体ウェーハの研磨
方法において、前記研磨剤をコロイダルシリカ濃度1.
0〜1.5重量%、pH11.0〜11.5に調整し、
加工温度30〜33℃で加工を行うことを特徴とする半
導体ウェーハの研磨方法であることを要旨としている。
になされた本願請求項1の発明は、回転する定盤上に貼
付された研磨布に、シリカを分散させた研磨剤を供給
し、半導体ウェーハを研磨布に押圧させることにより、
半導体ウェーハの表面を研磨する半導体ウェーハの研磨
方法において、前記研磨剤をコロイダルシリカ濃度1.
0〜1.5重量%、pH11.0〜11.5に調整し、
加工温度30〜33℃で加工を行うことを特徴とする半
導体ウェーハの研磨方法であることを要旨としている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係わる半導体ウェーハの
研磨方法の実施の形態について図面を参照して説明す
る。
研磨方法の実施の形態について図面を参照して説明す
る。
【0012】図1に示すように、本発明に係わる半導体
ウェーハの研磨方法に用いられる半導体ウェーハの研磨
装置1は、回転軸2に取り付けられたプレート3と、こ
のプレート3の下方に配置され、モータ4により回転さ
れる定盤5と、この定盤5に設けられた研磨布6と、こ
の研磨布6の当接面(研磨面)とプレート3に貼付され
た半導体ウェーハW間に研磨剤Sを供給する研磨剤供給
ノズル7を有している。
ウェーハの研磨方法に用いられる半導体ウェーハの研磨
装置1は、回転軸2に取り付けられたプレート3と、こ
のプレート3の下方に配置され、モータ4により回転さ
れる定盤5と、この定盤5に設けられた研磨布6と、こ
の研磨布6の当接面(研磨面)とプレート3に貼付され
た半導体ウェーハW間に研磨剤Sを供給する研磨剤供給
ノズル7を有している。
【0013】この研磨剤供給ノズル7は研磨剤Sの温度
を制御する研磨剤温度調整装置8を介して研磨剤調合タ
ンク9に連通されており、研磨剤温度調整装置8には、
温度検知装置10が設けられており、研磨剤温度調整装
置8内の研磨剤Sの温度を検知し、電磁切替弁11を制
御して、研磨剤温度調整装置8を囲繞するように設けら
れた冷温パイプ12に、適宜冷水または温水を供給して
研磨剤供給ノズル7に供給される研磨剤Sの温度を制御
できるようになっている。
を制御する研磨剤温度調整装置8を介して研磨剤調合タ
ンク9に連通されており、研磨剤温度調整装置8には、
温度検知装置10が設けられており、研磨剤温度調整装
置8内の研磨剤Sの温度を検知し、電磁切替弁11を制
御して、研磨剤温度調整装置8を囲繞するように設けら
れた冷温パイプ12に、適宜冷水または温水を供給して
研磨剤供給ノズル7に供給される研磨剤Sの温度を制御
できるようになっている。
【0014】なお、研磨剤Sは、研磨工程時半導体ウェ
ーハWと研磨布6との摩擦熱により温度上昇するので、
研磨剤Sの温度は、加工温度よりも若干低めに設定され
るのが好ましい。
ーハWと研磨布6との摩擦熱により温度上昇するので、
研磨剤Sの温度は、加工温度よりも若干低めに設定され
るのが好ましい。
【0015】また、研磨剤調合タンク9に供給される研
磨剤Sは、半導体ウェーハの研磨装置1外で事前に、所
定のコロイダルシリカ濃度、pHに調整される。
磨剤Sは、半導体ウェーハの研磨装置1外で事前に、所
定のコロイダルシリカ濃度、pHに調整される。
【0016】なお、研磨剤を回収して一部再利用する場
合等には、コロイダルシリカ濃度検知装置とこれに制御
されてコロイダルシリカを供給するコロイダルシリカ供
給タンク、研磨剤調合タンクにpH検知装置とこれに制
御されて弱塩基性物質を供給する弱塩基性物質供給タン
クおよびこれに制御されて水を供給する水供給タンク等
を設け、研磨剤のコロイダルシリカ濃度およびpHを自
動的に管理するようにしてもよい。また、加工温度を直
接温度センサーにより検知し、電磁切替弁を制御して、
適宜冷温パイプに、冷水または温水を供給して研磨剤供
給ノズルに供給される研磨剤の温度を制御できるように
してもよい。
合等には、コロイダルシリカ濃度検知装置とこれに制御
されてコロイダルシリカを供給するコロイダルシリカ供
給タンク、研磨剤調合タンクにpH検知装置とこれに制
御されて弱塩基性物質を供給する弱塩基性物質供給タン
クおよびこれに制御されて水を供給する水供給タンク等
を設け、研磨剤のコロイダルシリカ濃度およびpHを自
動的に管理するようにしてもよい。また、加工温度を直
接温度センサーにより検知し、電磁切替弁を制御して、
適宜冷温パイプに、冷水または温水を供給して研磨剤供
給ノズルに供給される研磨剤の温度を制御できるように
してもよい。
【0017】研磨剤Sは、コロイダルシリカ、塩基性化
合物(例えば、KOH、NaOH、アンモニア、有機ア
ミン等)および水を含み、コロイダルシリカの濃度が
1.0〜1.5重量%であり、塩基性化合物はpHが1
1.0〜11.5になるように調整されている。
合物(例えば、KOH、NaOH、アンモニア、有機ア
ミン等)および水を含み、コロイダルシリカの濃度が
1.0〜1.5重量%であり、塩基性化合物はpHが1
1.0〜11.5になるように調整されている。
【0018】コロイダルシリカ濃度を1.0〜1.5重
量%にするのは、1.0重量%未満では機械的研磨性が
低下し、表面粗さ(Ra)が大きくなり、また、コロイ
ダルシリカ濃度が大きいほど面粗さが良くなるが、1.
5重量%を超えるとコロイダルシリカの凝縮によるキズ
の発生が懸念され、シリコンウェーハW面上に微細なキ
ズが多数発生するおそれがある。
量%にするのは、1.0重量%未満では機械的研磨性が
低下し、表面粗さ(Ra)が大きくなり、また、コロイ
ダルシリカ濃度が大きいほど面粗さが良くなるが、1.
5重量%を超えるとコロイダルシリカの凝縮によるキズ
の発生が懸念され、シリコンウェーハW面上に微細なキ
ズが多数発生するおそれがある。
【0019】研磨剤SのpHを11.0〜11.5にす
るのは、pHが11.0未満では化学的研磨性が低下
し、表面粗さが大きくなり、さらに、エッチング速度が
低下するので加工時間が長くなり、また、pHが11.
5を超えると化学的研磨性が強くなり過ぎて、面粗さが
大きくなり、表面粗さレベルの悪化が生じるからであ
る。
るのは、pHが11.0未満では化学的研磨性が低下
し、表面粗さが大きくなり、さらに、エッチング速度が
低下するので加工時間が長くなり、また、pHが11.
5を超えると化学的研磨性が強くなり過ぎて、面粗さが
大きくなり、表面粗さレベルの悪化が生じるからであ
る。
【0020】また、加工時の加工温度は、30〜33℃
に保たれるが、30℃未満では、化学的研磨性が低下
し、表面粗さが大きくなり、さらに、エッチング速度が
低下するので加工時間が長くなり、また、33℃を超え
ると、化学的研磨性が強くなり過ぎて、面粗さが大きく
なり、表面粗さレベルの悪化が生じる。
に保たれるが、30℃未満では、化学的研磨性が低下
し、表面粗さが大きくなり、さらに、エッチング速度が
低下するので加工時間が長くなり、また、33℃を超え
ると、化学的研磨性が強くなり過ぎて、面粗さが大きく
なり、表面粗さレベルの悪化が生じる。
【0021】次に本発明に係わる半導体ウェーハの研磨
方法を説明する。
方法を説明する。
【0022】ワックスを用いて半導体ウェーハの研磨装
置1のプレート3に半導体ウェーハ、例えばシリコンウ
ェーハWを貼付ける。研磨布6が貼付された定盤5を回
転させるとともに、研磨剤供給ノズル7から研磨剤Sを
研磨布6に供給する。さらに、シリコンウェーハWが貼
付されたプレート3を回転させながら降下させ、研磨剤
Sが供給されて湿潤した研磨布6に所定荷重で押付け研
磨する。
置1のプレート3に半導体ウェーハ、例えばシリコンウ
ェーハWを貼付ける。研磨布6が貼付された定盤5を回
転させるとともに、研磨剤供給ノズル7から研磨剤Sを
研磨布6に供給する。さらに、シリコンウェーハWが貼
付されたプレート3を回転させながら降下させ、研磨剤
Sが供給されて湿潤した研磨布6に所定荷重で押付け研
磨する。
【0023】半導体ウェーハWは研磨剤Sが含まれるア
ルカリ溶液によって半導体ウェーハWの表面に軟質なシ
リカ水和膜が形成され、その水和膜が研磨剤Sの研磨剤
粒子によって除去されて鏡面研磨される。
ルカリ溶液によって半導体ウェーハWの表面に軟質なシ
リカ水和膜が形成され、その水和膜が研磨剤Sの研磨剤
粒子によって除去されて鏡面研磨される。
【0024】図5(a)に示すように、半導体ウェーハ
Wは研磨剤Sが含まれる塩基性化合物OH−によって最
初にシリコン表面層のエッチングが行われ、このエッチ
ングによってSi表面上にSi(OH)x中間体が生成
し、図5(b)に示すように、この生成体は、弱塩基で
は不安定で溶解せずにゲル状で残存する。この残存物を
図5(c)に示すようにコロイダルシリカにより剥離で
除去する。このようにして半導体ウェーハWは機械的化
学的研磨(メカノケミカル)により研磨される。
Wは研磨剤Sが含まれる塩基性化合物OH−によって最
初にシリコン表面層のエッチングが行われ、このエッチ
ングによってSi表面上にSi(OH)x中間体が生成
し、図5(b)に示すように、この生成体は、弱塩基で
は不安定で溶解せずにゲル状で残存する。この残存物を
図5(c)に示すようにコロイダルシリカにより剥離で
除去する。このようにして半導体ウェーハWは機械的化
学的研磨(メカノケミカル)により研磨される。
【0025】研磨工程中、常時研磨剤Sのコロイダルシ
リカ濃度およびpHはチェックされ、また、加工温度も
温度検知装置10により研磨剤Sの温度を検知して、電
磁切替弁11を制御し、研磨剤温度調整装置8に設けら
れた冷温パイプ12に、適宜冷水または温水を供給し研
磨剤Sを所定範囲の温度に制御する。従って、研磨剤S
は、常時コロイダルシリカ濃度1.0〜1.5重量%、
pH11.0〜11.5、に維持され、加工温度も30
〜33℃に維持される。
リカ濃度およびpHはチェックされ、また、加工温度も
温度検知装置10により研磨剤Sの温度を検知して、電
磁切替弁11を制御し、研磨剤温度調整装置8に設けら
れた冷温パイプ12に、適宜冷水または温水を供給し研
磨剤Sを所定範囲の温度に制御する。従って、研磨剤S
は、常時コロイダルシリカ濃度1.0〜1.5重量%、
pH11.0〜11.5、に維持され、加工温度も30
〜33℃に維持される。
【0026】この研磨工程において、機械的化学的研磨
による研磨は、コロイダルシリカ濃度が増加するとこの
増加に伴って表面粗さレベルは良化するが、これは機械
的研磨要素の向上による加工取代の増加のためと考えら
れる。しかし、ある濃度を超えると、コロイダルシリカ
同士の凝縮により一つの大きな粒子が形成され、これが
微細なキズを発生させてしまうものと推察される。従っ
て、コロイダルシリカ濃度を一定の値以下に調整する必
要がある。
による研磨は、コロイダルシリカ濃度が増加するとこの
増加に伴って表面粗さレベルは良化するが、これは機械
的研磨要素の向上による加工取代の増加のためと考えら
れる。しかし、ある濃度を超えると、コロイダルシリカ
同士の凝縮により一つの大きな粒子が形成され、これが
微細なキズを発生させてしまうものと推察される。従っ
て、コロイダルシリカ濃度を一定の値以下に調整する必
要がある。
【0027】また、pHおよび加工温度を高くすること
による表面粗さレベルの良化は、化学的研磨要素の向上
によるものと考えられる。
による表面粗さレベルの良化は、化学的研磨要素の向上
によるものと考えられる。
【0028】しかし、この特性はある限界値を超えると
化学的研磨要素の方が強まり、過剰なエッチングによっ
て逆に表面を粗してしまう傾向が存在するものと推察さ
れる。従って、pHおよび加工温度を一定の値以下に調
整する必要があるが、pHおよび加工温度の値がある値
よりも小さいとエッチング速度が低下し、加工時間が長
くなるので、一定の値以上にすることが必要である。
化学的研磨要素の方が強まり、過剰なエッチングによっ
て逆に表面を粗してしまう傾向が存在するものと推察さ
れる。従って、pHおよび加工温度を一定の値以下に調
整する必要があるが、pHおよび加工温度の値がある値
よりも小さいとエッチング速度が低下し、加工時間が長
くなるので、一定の値以上にすることが必要である。
【0029】上述のような研磨工程において、研磨剤S
のコロイダルシリカ濃度が1.0〜1.5重量%である
ので、面粗さは良好であり、キズも発生せず、また、研
磨剤SはpH10.5〜11.6、加工温度は30〜3
3℃であるので、表面粗さは良化され、また、加工速度
の向上も図れて加工時間も短縮され、生産性が向上す
る。
のコロイダルシリカ濃度が1.0〜1.5重量%である
ので、面粗さは良好であり、キズも発生せず、また、研
磨剤SはpH10.5〜11.6、加工温度は30〜3
3℃であるので、表面粗さは良化され、また、加工速度
の向上も図れて加工時間も短縮され、生産性が向上す
る。
【0030】
【実施例】(試験1) 図1に示すような半導体ウェー
ハの研磨装置を用いて本発明に係わるシリコンウェーハ
の研磨方法を行ない、研磨剤のコロイダルシリカ濃度を
変化させ、微分干渉式表面粗さ計を用いて表面粗さを調
べた。
ハの研磨装置を用いて本発明に係わるシリコンウェーハ
の研磨方法を行ない、研磨剤のコロイダルシリカ濃度を
変化させ、微分干渉式表面粗さ計を用いて表面粗さを調
べた。
【0031】・加工条件: 研磨剤 :pH11.0〜
11.5 加工温度:30〜33℃ (結果) 測定結果を図2に示す。
11.5 加工温度:30〜33℃ (結果) 測定結果を図2に示す。
【0032】・コロイダルシリカ濃度が1.0重量%以
上では表面粗さRa0.45nm以下で極めて表面粗さ
が良いことがわかった。しかし、2.0重量%では、シ
リコンウェーハ面上に微細なキズが多数発生した。
上では表面粗さRa0.45nm以下で極めて表面粗さ
が良いことがわかった。しかし、2.0重量%では、シ
リコンウェーハ面上に微細なキズが多数発生した。
【0033】・0.8重量%以下では表面粗さRa0.
53nm以上となり、表面粗さが大きいことがわかっ
た。
53nm以上となり、表面粗さが大きいことがわかっ
た。
【0034】(試験2) 試験1と同様の試験を行い、
KOHを用いて研磨剤のpHを変化させ、面粗さを調べ
た。
KOHを用いて研磨剤のpHを変化させ、面粗さを調べ
た。
【0035】・加工条件: コロイダルシリカ濃度:
1.0〜1.5重量% 加工温度:30〜33℃ (結果) 測定結果を図3に示す。
1.0〜1.5重量% 加工温度:30〜33℃ (結果) 測定結果を図3に示す。
【0036】・研磨剤のpH11.0〜11.5の範囲
では、表面粗さRa0.42nm以下で極めて表面粗さ
が良いことがわかった。しかし、pH10.1では、R
a0.8となり、表面粗さが著しく劣化することがわか
った。また、pH12.5でも、Ra0.57となり、
表面粗さが劣化することがわかった。
では、表面粗さRa0.42nm以下で極めて表面粗さ
が良いことがわかった。しかし、pH10.1では、R
a0.8となり、表面粗さが著しく劣化することがわか
った。また、pH12.5でも、Ra0.57となり、
表面粗さが劣化することがわかった。
【0037】(試験3) 試験1と同様の試験を行い、
加工温度(研磨剤温度)を変化させ、面粗さを調べた。
加工温度(研磨剤温度)を変化させ、面粗さを調べた。
【0038】・加工条件: コロイダルシリカ濃度:
1.0〜1.5重量% 研磨剤:pH11.0〜11.5 (結果) 測定結果を図4に示す。
1.0〜1.5重量% 研磨剤:pH11.0〜11.5 (結果) 測定結果を図4に示す。
【0039】・加工温度が30〜33℃の範囲では、表
面粗さRa0.45nm以下で極めて表面粗さが良いこ
とがわかった。しかし、27℃では、Ra0.8とな
り、表面粗さが著しく劣化することがわかった。また、
35℃でもRa0.5となり劣化することがわかった。
面粗さRa0.45nm以下で極めて表面粗さが良いこ
とがわかった。しかし、27℃では、Ra0.8とな
り、表面粗さが著しく劣化することがわかった。また、
35℃でもRa0.5となり劣化することがわかった。
【0040】
【発明の効果】本発明に係わる半導体ウェーハの研磨方
法によれば、加工時間を短縮できて生産性が高く、良好
な面粗さの半導体ウェーハを製造できる半導体ウェーハ
の研磨方法を提供することができる。
法によれば、加工時間を短縮できて生産性が高く、良好
な面粗さの半導体ウェーハを製造できる半導体ウェーハ
の研磨方法を提供することができる。
【0041】すなわち、半導体ウェーハの研磨方法にお
いて、研磨剤をコロイダルシリカ濃度1.0〜1.5重
量%、pH11.0〜11.5に調整し、加工温度30
〜33℃で加工を行うので、表面粗さは良好であり、キ
ズもなく、また、加工速度の向上も図れて加工時間も短
縮され、生産性が向上する。
いて、研磨剤をコロイダルシリカ濃度1.0〜1.5重
量%、pH11.0〜11.5に調整し、加工温度30
〜33℃で加工を行うので、表面粗さは良好であり、キ
ズもなく、また、加工速度の向上も図れて加工時間も短
縮され、生産性が向上する。
【図1】本発明の半導体ウェーハの研磨方法に用いられ
る半導体ウェーハの研磨装置の概念図。
る半導体ウェーハの研磨装置の概念図。
【図2】本発明の半導体ウェーハの研磨方法による半導
体ウェーハのコロイダルシリカ−表面粗さの測定値図。
体ウェーハのコロイダルシリカ−表面粗さの測定値図。
【図3】本発明の半導体ウェーハの研磨方法による研磨
剤pH−表面粗さの測定値図。
剤pH−表面粗さの測定値図。
【図4】本発明の半導体ウェーハの研磨方法による加工
温度−表面粗さの測定値図。
温度−表面粗さの測定値図。
【図5】図5(a)〜(c)は機械的化学的研磨(メカ
ノケミカル)による加工メカニズムを説明する概念図。
ノケミカル)による加工メカニズムを説明する概念図。
【図6】従来の半導体ウェーハの研磨方法の説明図。
1 半導体ウェーハの研磨装置 2 回転軸 3 プレート 4 モータ 5 定盤 6 研磨布 7 研磨剤供給ノズル 8 研磨剤温度調整装置 9 研磨剤調合タンク 10 温度検知装置 11 電磁切替弁 12 冷温パイプ S 研磨剤 W シリコンウェーハ
Claims (1)
- 【請求項1】 回転する定盤上に貼付された研磨布に、
シリカを分散させた研磨剤を供給し、半導体ウェーハを
研磨布に押圧させることにより、半導体ウェーハの表面
を研磨する半導体ウェーハの研磨方法において、前記研
磨剤をコロイダルシリカ濃度1.0〜1.5重量%、p
H11.0〜11.5に調整し、加工温度30〜33℃
で加工を行うことを特徴とする半導体ウェーハの研磨方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000004724A JP2001198799A (ja) | 2000-01-13 | 2000-01-13 | 半導体ウェーハの研磨方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000004724A JP2001198799A (ja) | 2000-01-13 | 2000-01-13 | 半導体ウェーハの研磨方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001198799A true JP2001198799A (ja) | 2001-07-24 |
Family
ID=18533480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000004724A Pending JP2001198799A (ja) | 2000-01-13 | 2000-01-13 | 半導体ウェーハの研磨方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001198799A (ja) |
-
2000
- 2000-01-13 JP JP2000004724A patent/JP2001198799A/ja active Pending
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
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