JP2001198208A - リン酸カルシウム系生体用セラミック焼結体およびその製造方法 - Google Patents
リン酸カルシウム系生体用セラミック焼結体およびその製造方法Info
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Abstract
り焼結体を表面修飾して、骨の再生成長を促す高分子
(たとえばコラーゲン)を焼結体表面に配置したリン酸
カルシウム系生体用セラミック焼結体とその製造方法。
Description
修復材、薬剤徐放性基材、骨もしくは軟骨組織等の培養
容器あるいは誘導容器として利用できるリン酸カルシウ
ム系生体用セラミック焼結体とその製造方法に関し、さ
らに詳しくは、生体との親和性や骨形成に必要な細胞侵
入性、強度などの特性が優れている多孔質構造を持つリ
ン酸カルシウム系生体用セラミック焼結体とその製造方
法に関する。
で、人工骨、人工歯、骨類の補填などに用いられる材料
(以下「骨補填材」という)としては、毒性がなく、機
械的強度が十分で、生体組織と親和性が高く結合しやす
いと共に、生体内で自然に消滅し、新生骨と自然に置き
かえられるものが好ましい。
合物からなる多孔質構造の骨補填材が用いられる。
て、原料粉末と熱分解物質を混合し、所定の形状に成形
した後、加熱して熱分解物質の除去と原料粉末の焼結を
行う方法が知られている(特開昭60−21763号公
報、特開昭60−16879号公報)。
法では、気孔を形成するために添加した熱分解物質が必
ずしも満遍なく接触するとは限らず、したがって、形成
された気孔の大部分は独立した気孔となり易い。また、
形成された隣接気孔同士が接しており、連続していたと
しても、各気孔の連通する部分(以下「連通部」又は
「連通部分」という)の断面積が小さくなる。このよう
な気孔構造では、生体内に補填しても、各気孔内に満遍
なく骨生成に必要な細胞(骨芽細胞等)を侵入させるこ
とが困難である。
で、可燃性の球状粒子の表面をバインダーで被覆し、こ
の粒子の集合物を成形型内に収納して加圧し、各粒子の
表面部分とその周囲に隣接配置される他の粒子の表面と
を接触固定した後、同粒子間に存在する隙間部分に、リ
ン酸カルシウム系粉末を懸濁させたスラリーを充填し、
これを乾燥して、固化した後、加熱して、可燃性の球状
粒子およびバインダーを熱分解して除去し、しかる後、
焼結する方法が知られている(特開平7−291759
号公報)。
材は、十分な連通部の断面積を持っている。
より接触固定する方法において、加圧する圧力を制限
し、スプリングバックによる多孔質構造の破壊について
は、一応考慮はされているものの、乾燥時に固定された
可燃性球状粒子の寸法変化はほとんど生じないにもかか
わらず、スラリーから水分が除かれ粉体の充填状態が変
化する際に大きな収縮が生じるために、多孔質体を構成
する骨格部分に破壊が生じ易いという問題は考慮されて
いない。
解され除去されるに至る温度上昇過程において固定され
た可燃性球状粒子は大きな熱膨張を起こすが、原料粉末
の充填体からなる多孔質体を構成する骨格部分にはあま
り熱膨張が生じず、そのため、熱膨張差が大きくなり、
その結果、多孔質体を構成する骨格部分に破壊が生じ易
いという問題も、考慮されていない。
分解する際に大量のガスが発生し、外部に逃げ切れず、
その圧力によって多孔質体の内部に亀裂が生じるという
問題についても考慮されていない。
な機械的強度を発現することは困難である。
は、細胞や組織との初期接着をよくすることである。
生体親和性が高く、大半の気孔が満遍なく連通状態にあ
り、かつ大半の気孔内に骨芽細胞等が侵入しやすい多孔
質構造を持つリン酸カルシウム系生体用セラミック焼結
体およびその製造方法を提供することを目的としてい
る。
求項1〜25に記載されたリン酸カルシウム系生体用セ
ラミック焼結体とその製造方法である。
亜鉛、マグネシウム、鉄、ニッケル、カドミウム、鉛、
カルシウム、ストロンチウム、バリウムのイオン)によ
り焼結体を表面修飾して、骨の再生成長を促す高分子
(たとえばコラーゲン)を焼結体の表面に配置したリン
酸カルシウム系生体用セラミック焼結体を提供する。
ルシウム系多孔質焼結体が、リン酸カルシウムからな
り、結晶体、同型固溶体、置換型固溶体、侵入型固溶体
のいずれかであり、非化学量論的欠陥を含み得るもので
あることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記
載のリン酸カルシウム系生体用セラミック焼結体によっ
て製造することができる。
生体用セラミックス焼結体の高分子コートについて説明
する。
焼結体あるいは多孔体を生体内に埋入するとき、治癒速
度を早めるため細胞や組織との初期接着をよくすること
が望ましい。そのため、リン酸カルシウムの表面をコラ
ーゲンの高分子で化学修飾する。安定にコラーゲン分子
をリン酸カルシウムの表面に結合させるのである。有機
物と結合しやすい金属イオンを化学修飾して、その上に
有機物を結合させるのである。
物、人工臓器などに利用され注目をあびている。コラー
ゲンとは、人間や動物の身体の中にあるタンパク質の1
種である。コラーゲンは細胞を支えたり、結びつけた
り、境目を作ったりする働きがある。コラーゲンは、骨
や皮膚、腱などに多く含まれている。その他にも、血管
や肺、肝臓、腎臓等にもコラーゲンは、含まれている。
は、保湿性があることと、もともと人体にあるものであ
るということである。
わけられている。その中で皮膚や骨の腱の主成分のコラ
ーゲンである1型コラーゲンの分解に注目している。1
型コラーゲンの分解は摘出しにくいので、抗原抗体反応
を利用して摘出するのが好ましい。たとえば、ウサギに
抗原を注射して、抗体を作らせて、その抗体を取り出し
て摘出することができる。魚のコラーゲンの分解も利用
可能である。
ラミック焼結体それ自体の好ましい例は、球状の気孔が
多孔質焼結体のほぼ全体にわたって連通している。その
気孔率は、55%以上90%以下(好ましくは60〜8
5%)である。かつ、気孔間の連通部分の平均的な直径
は、50μm以上(好ましくは100〜4000μm)
である。気孔径は、150μm以上(好ましくは200
〜5000μm)である。三点曲げ強さは、5MPa以
上(好ましくは10MPa以上)である。
孔質焼結体の好ましい例は、上記のような構成上の特徴
を持つために、機械的強度が十分で、生体組織と親和性
が高く結合しやすいと共に、生体内で自然に消滅し、新
生骨と自然に置きかえられる特性を持っている。
合にも、薬剤を十分に保持しうる大量の気孔と、薬剤を
徐々に放出するのに有効な、気孔間の連通部を有してお
り、かつ、十分な強度を保有している。
した理由を述べる。
にできる連通部の断面積が小さくなり、あるいは、独立
した気孔が過度に多く存在するようになり、骨補填材と
して用いられる場合、本発明のリン酸カルシウム系多孔
質焼結体の内部に十分な量の骨芽細胞等を取り込むこと
が困難となり、薬剤徐放性基材として用いられる場合、
薬剤を十分に保持しうる気孔が確保しがたくなる。
ウム系多孔質焼結体の強度が著しく低下する。
0μm以上としたのは、50μm未満であると、骨形成
に必要な細胞侵入性が得られないためである。気孔間の
連通部の平均的な直径の上限は特に限定されないが、8
mm程度の直径も実施可能である。
水銀圧入法で測定する。また、連通部の直径が大きすぎ
て水銀圧入法が適用できない場合、多孔質焼結体の断面
部を顕微鏡で観察し連通部の直径を観測して、気孔間の
連通部の平均的な直径を面積平均径として算出する。
を150μm以上としたのは、150μm未満では、気
孔間の連通部分の平均的な直径を50μm以上とするこ
とが困難であるためである。気孔径の上限は特に限定し
ていないが、10mm程度の気孔径も実施可能である。
好ましい気孔径は、200〜5000μmである。
げ強さを5MPa以上としたのは、5MPa未満では、
本発明のリン酸カルシウム系多孔質焼結体の所望の用途
において、機械的強度が不十分なためである。三点曲げ
強さの上限は特に限定されないが、100MPa程度の
強度も実施可能である。
焼結体においては、リン酸カルシウム系多孔質焼結体の
骨格部分が概略緻密化したリン酸カルシウム系焼結体か
らなり、その表面部分が、微細な凹凸、もしくはリン酸
カルシウム系の多孔質焼結体より成る層を有する。それ
により、リン酸カルシウム系多孔質焼結体の比表面積が
0.1m2 /g以上になっている。
材などの用途に使用される場合、骨生成を助ける薬剤を
吸着させることが一般的である。その際、十分な吸着量
を得るためには、比表面積を0.1m2 /g以上(とく
に0.2m2 /g以上)とすることが望ましい。この観
点から、リン酸カルシウム系多孔質焼結体の骨格部分が
概略緻密化したリン酸カルシウム系焼結体からなり、そ
の表面部分が、適度な微細な凹凸、もしくはリン酸カル
シウム系の多孔質焼結体より成る層を有する。そのよう
な表面部分の構造により、比表面積は増加するが、著し
い強度の低下は起こらない。そのため、良好な骨補填材
を得ることができる。
シウム多孔質焼結体の骨格部分の表面に微細な凹凸(気
孔も含む)が存在すると、そこに破骨細胞や骨芽細胞な
どがとりついて活動しやすくなり、ひいては、生体内で
自然に消滅し、新生骨と自然に置きかえられやすくな
る。リン酸カルシウム系多孔質焼結体の骨格部分の表面
が、適度に微細な凹凸、もしくは、リン酸カルシウム系
の多孔質焼結体より成る層を有すると、微細な凹凸が補
填骨について効果的に機能する。比表面積の上限は特に
限定されないが、100m2 /g程度の比表面積も実施
可能である。
ば、CaHPO4 、Ca3 (PO4)2 、Ca5 (PO
4 )3 OH、Ca4 O(PO4 )2 、Ca10(PO4 )
6 (OH)2 、CaP4 O11、Ca(PO3 )2 、Ca
2 P2 O7 、Ca(H2 PO 4 )2 、Ca2 P2 O7 、
Ca(H2 PO4 )2 ・H2 O等を主成分とする多孔質
焼結体であり、リン酸カルシウムと称される1群の化合
物からなる多孔質焼結体を含む。
体を構成する、リン酸カルシウムと称される1群の化合
物は、そのCa成分の一部が、Sr、Ba、Mg、F
e、Al、Y、La、Na、K、Ag、Pd、Zn、P
b、Cd、Hおよび、この他の希土類から選ばれる一種
以上で置換されてもよい。また、(PO4 )成分の一部
が、VO4 、BO3 、SO4 、CO3 、SiO4 などか
ら選ばれる一種以上で置換されても良い。さらに、(O
H)成分の一部が、F、Cl、O、CO3 、I、Brか
ら選ばれる一種以上で置換されても良い。
る1群の化合物は、通常の結晶体のほかに、同型固溶
体、置換型固溶体、侵入型固溶体のいずれかであっても
良く、非化学量論的欠陥を含むものであっても良い。
は、後述のリン酸カルシウム系多孔質焼結体の製造方法
により提供される。
は、リン酸カルシウム系粉末および架橋重合により硬化
し得る有機物質を溶媒に分散または溶解させたスラリー
を調整する工程と、このスラリーに起泡剤を添加し攪拌
および/または気体導入により所定の容積まで起泡し、
泡沫状態のスラリーとする工程と、泡沫状態のスラリー
に架橋剤および/または架橋開始剤を添加して混合し、
型内に導入して架橋重合により硬化し成形体とする工程
と、この成形体を乾燥し、焼結する工程を含むものであ
る。なお、前述のスラリー中には、分散剤、整泡剤、増
粘剤などを添加してもよい。
リビニルアルコール、メタクリル酸メチル、メチルセル
ローズ等のほか、種々の架橋重合性を有する物質を用い
ることが可能である。特に、アミノ基を含む線状、分枝
状、ブロック状形態を有するポリマーは、カチオン性に
富み、原料粉末の分散にも寄与して良好なスラリーを作
製することができ、かつ後述する架橋剤と併用して良好
な架橋重合体を得ることができるために好ましい。
する物であれば任意のものを使用することができる。特
に、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリプ
ロピレンイミン等のような、アミノ基を持つ架橋重合性
を有する有機物質を用いる場合には、ソルビトールポリ
グリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジル
エーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテ
ル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グルセロ
ールポリグリシジルエーテル、ポリメチロールプロパン
ポリグリシジルエーテル等のエポキシ基を2以上持つエ
ポキシ化合物を用いることが好ましい。
性、両イオン性、ノニオン性の界面活性剤を用いること
ができる。ただし、特に架橋重合性を有する有機物質に
ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、プロピレン
イミン等のようにアミノ基を含む線状、分岐状、ブロッ
ク状形態のポリマーを選択した場合、陰イオン性界面活
性剤を用いると、そのイオン性の違いから、イオンコン
プレックスを形成し、起泡操作が困難になる場合があ
り、この場合には、陰イオン界面活性剤を使用すること
は望ましくない。
分が概略緻密化したリン酸カルシウム系焼結体からな
り、その表面部分が微細な凹凸もしくはリン酸カルシウ
ム系の多孔質焼結体より成る層を有し、リン酸カルシウ
ム系多孔質焼結体の比表面積が0.1m2 /g以上であ
るリン酸カルシウム系多孔質焼結体は、次に説明する方
法によって製造できる。
体の、概略緻密化したリン酸カルシウム系焼結体より成
る骨格部分の表面を、酸によりエッチングし、骨格部分
の表面に微細な凹凸を設ける。概略緻密化したリン酸カ
ルシウム系焼結体の骨格部分の表面は酸によるエッチン
グを受けて、粒界部分が溶解し、その結果、微細な凹凸
が骨格部分の表面に形成される。エッチングに用いる酸
は、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、クエン酸などの
ほか、各種酸を用いることができる。また、エッチング
液のpHは特に規定しない。酸の種類、濃度によりエッ
チング速度が異なるため、条件を調節する。ただし、こ
こで述べた方法では、過度にエッチングを行うと、リン
酸カルシウム系多孔質焼結体の強度が低下するため、リ
ン酸カルシウム系多孔質焼結体を構成する結晶粒子の大
きさによっても異なるが、結晶粒子径が1μmの場合、
0.3m2 /g以下とすることが望ましい。
法は、次のようなエッチング法を採用するのが好まし
い。すなわち、酸によるエッチング工程が、酸流路内に
流路を遮るように設置されたリン酸カルシウム系多孔質
焼結体の気孔内に酸を流通させる工程から成るのが好ま
しい。酸中にリン酸カルシウム系多孔質焼結体を浸漬し
た場合、多孔質焼結体表面部分はエッチングが著しい
が、多孔質焼結体内部のエッチングはあまり進行しない
が、本発明のようなエッチング工程を採用すれば、リン
酸カルシウム系多孔質焼結体の内部まで均一にエッチン
グを施すことが容易である。
どを流通させ十分に酸を洗い流し、さらに、乾燥後に熱
処理を施して、表面に吸着残存している酸成分を除去す
る工程を設けることが更に望ましい。
法の別の好ましい形態においては、リン酸カルシウム系
多孔質焼結体の骨格部分の表面に、新たにリン酸カルシ
ウム系粉末を含むスラリーを付着させ、乾燥し、焼結す
る。このようにして、リン酸カルシウム系多孔質焼結体
の骨格部分の表面にリン酸カルシウム系焼結体の層を設
ける。その新たに設けたリン酸カルシウム系焼結体の層
は、リン酸カルシウム系粉末の組成によっても異なる
が、その焼結温度により多孔質にも緻密質にもすること
ができる。多孔質の場合、内部に概略緻密な骨格部分を
含んでいるために、強度の低下を引き起こすことなく、
骨格部分の表面にリン酸カルシウム系の多孔質焼結体よ
り成る層を設けることができ、本発明のリン酸カルシウ
ム系多孔質焼結体の比表面積を増やすことができる。緻
密質の場合、スラリーはエッジ形状を持つ連通部分に付
着しにくいために、リン酸カルシウム系多孔質焼結体の
断面形状が円形に近くなる。このために、連通部分の平
均的な直径を著しく小さくすることなく、機械的強度の
向上をはかることができる。
HPO4 、Ca3 (PO4 )2 、Ca5 (PO4 )3 O
H、Ca4 O(PO4 )2 、Ca10(PO4 )6 (O
H)2、CaP4 O11、Ca(PO3 )2 、Ca2 P2
O7 、Ca(H2 PO4 )2 、Ca2 P2 O7 、Ca
(H2 PO4 )2 ・H2 O等を主成分とする粉末であ
り、リン酸カルシウムと称される1群の化合物からなる
粉末も含む。
する、リン酸カルシウムと称される1群の化合物は、そ
のCa成分の一部が、Sr、Ba、Mg、Fe、Al、
Y、La、Na、K、Ag、Pd、Zn、Pb、Cd、
H、および、この他の希土類から選ばれる一種以上で置
換されても良い。また、(PO4 )成分の一部が、VO
4 、BO3 、SO4 、CO3 、SiO4 から選ばれる一
種以上で置換されても良い。
l、O、CO3 、I、Brから選ばれる一種以上で置換
されても良い。
る1群の化合物は、通常の結晶体のほかに、同型固溶
体、置換型固溶体、侵入型固溶体のいずれであっても良
く、非化学量論的欠陥を含むものであっても良い。
孔質焼結体の表面部分に、骨生成を促進する薬剤や他の
効果をもつ薬剤を吸着させることも可能である。さら
に、気孔の内部に骨生成を促進する薬剤や他の効果をも
つ薬剤を包含させることも可能である。
孔質焼結体の表面部分を、コラーゲンなどの蛋白質を含
む生体親和性の高い有機物質で被覆して使用することも
できる。
焼結体の生分解特性は、リン酸カルシウム系多孔質焼結
体の骨格部分を構成する結晶粒子の制御、あるいは、粒
子間境界に炭酸イオンなど析出させることにより、制御
することが可能である。例えば、骨新生に必要な期間、
多くの場合2ヶ月間から5年間の間に徐々に分解する、
生分解特性を付与することができる。
先ず、リン酸カルシウム系粉末および架橋重合により硬
化し得る有機物質を溶媒に分散または溶解させたスラリ
ーを調整する。ここで、ボールミル等を用いて原料粉末
を分散し、架橋重合により硬化し得る有機物質を溶媒に
分散または溶解させてスラリーとする。このスラリーに
起泡剤を添加し撹拌および/または気体導入により所定
の容積まで起泡し、泡沫状態のスラリーとする。次い
で、泡沫状態のスラリーに架橋剤および/または架橋開
始剤を添加して混合し、型内に導入して架橋重合により
硬化し成形体とする。起泡後、架橋重合により流動性を
失うまでの間に、隣接する泡間の接触部分から泡同士の
三重点(陵部)、四重点(頂点部分)に向けて原料粉末
や溶媒などの排出が起こり、スラリーが流動性を失う時
点と前後して、接触部分の液膜が壊れ、気孔間の連通部
分が形成される。
ルシウム系多孔質焼結体とする。その際、乾燥は、加湿
下で実施することが望ましい。急激な水分の減少により
成形体内部と外部の寸法差が生じ、亀裂が発生すること
を防止するためである。焼結は、800℃以上1300
℃以下で実施することが好ましい。
系多孔質焼結体全体に満遍なく起こるようにするには、
気孔率を55%以上とすることが好ましい。満遍なく気
孔が連通する条件は、パーコレーション現象が絡んでお
り、ある気孔率から劇的に連通部分が多くなるが、気孔
率55%以上では、安定してリン酸カルシウム系多孔質
焼結体全体に連通が満遍なく起こるようにしやすい。
は、主としてスラリー中への気体の導入量、乾燥による
収縮、焼結による収縮によって決まるが、乾燥収縮およ
び焼結収縮を予め求めておけば、リン酸カルシウム系多
孔質焼結体の気孔率は、スラリー中への気体の導入量で
制御できる。
は、起泡剤として添加する界面活性剤の種類や濃度、ス
ラリーの粘弾性や、架橋重合により泡沫状のスラリーが
流動性を失うまでの時間により制御できる。
多孔質焼結体の製造方法によれば、生体内に補填したと
きに各気孔内に満遍なく骨芽細胞等を侵入させることが
可能な骨補填材を容易に製造することができる。
ラーゲンとの結合強度の大きいことを考慮すると金属イ
オンは亜鉛イオンが最も適する。
キシル基・水酸基・アミン基・スルホニル基など)と各
種金属イオンとの化学結合を利用したセラミックス表面
への高分子修飾技術と得られた生体活性セラミックスを
提供するものである。
グネシウム・鉄・ニッケル・カドミウム・鉛・カルシウ
ム・ストロンチウム・バリウムなどを用いる。基材とな
る生体セラミックスとして、アパタイトなどのリン酸カ
ルシウム、アルミナ・ジルコニアなどの酸化物、あるい
は金属表面を酸化した改質金属でもよい。用いる基材セ
ラミックスとしては、リン酸カルシウムの焼結体・多孔
質体が望ましい。表面に修飾する高分子として、側鎖に
上記の官能基をもつタンパク質、多糖類などを用いる。
結合材の金属イオンと基材酸化物の表面におけるモル置
換比は0.01/0.99〜0.1/0.9を範囲とす
る。金属イオンはセラミックス基材の表面から0.1ナ
ノメートル以上、10ミクロン以下で分布させる。高分
子は単層でもよく多層でもよい。
スの表面部分にイオン交換による修飾または高温焼成に
より析出させる。基材の表面から0.1ナノメートル以
上、10ミクロン以下に各種金属イオンを分布させる。
高分子を水などの溶媒にとかし、表面に金属イオンが分
布した基材に浸漬して、高分子−金属−セラミックス基
材を配位結合・共有結合などで方向と結合強度を制御し
て結合させる。アパタイトの場合、高分子官能基と金属
イオンの結合は、Ca<<Mg=Fe<Znの順で大き
くなる。
に結合した表面修飾材料を提供することにより骨治癒の
効果を高めることができる。すなわち、材料の表面に各
種金属イオンを分布させることで、高分子材料とセラミ
ックス基材の問に強い配位結合・共有結合を導入するこ
とができ、セラミックス基材の上に高分子が強固に結合
した材料を作製することができる。得られた材料の表面
は生体組織に類似しているため細胞や組織を人工材料と
早期に結合させることが可能になる。術後2〜3ヶ月以
内の初期において細胞接着・組織の再生を促進する。
導能をもつ生体骨置換型骨再建材として利用法できる。
骨粗鬆症・骨欠損の補填材としても利用できる。人工骨
髄培養容器としても利用できる。さらに幹細胞や肝臓組
織などの培養容器や、抗癌剤などの生体融和型薬剤徐放
性基材としても利用できる。
亜鉛を加えることで、カルシウムの一部を金属イオンで
置換したリン酸カルシウム沈殿物を作成する。亜鉛とカ
ルシウムのモル比は0.01/99.99とする。得ら
れた沈殿を濾過、乾燥、仮焼、造粒を行なう。1次成形
した後、1200℃で焼成して亜鉛イオンを粒子表面に
偏析させた焼糖体を作製する。1次成形を行う際に緻密
体にすることも可能であり、多孔体にすることも可能で
ある。亜鉛イオンは粒界拡散により焼結体試料の表面あ
るいは多孔体の空孔表面に偏析する。2次イオン質量分
析法により表面ではリン酸カルシウムのカルシウムイオ
ンの1%が亜鉛イオンに置き換わる。
作製し、亜鉛イオンを含んだ溶液中に1分から24時間
浸漬した、表面のカルシウムイオンを亜鉛イオンで置換
する。24時間の処理の場合、表面のカルシウムイオン
の50%が亜鉛イオンに置換する。その材料を200℃
で乾燥した後、200℃〜14001℃で焼成して表面
に亜鉛イオンが置換した焼結体を作製する。亜鉛イオン
は内部に拡散するとともに非晶質化した表面を結晶化さ
せることができ、亜鉛イオンが表面に強固に固着する。
コラーゲンを液相吸着させて、リン酸カルシウムと高分
子の間に共有結合を形成する。
る。
化によりリン酸カルシウム系生体用セラミック焼結体を
表面修飾することについて説明する。
ると、アパタイト結晶(C軸)がコラーゲン繊維軸に沿
って配向して整列する。このことは電子線回折から明ら
かにできる。
シル基(−COO)を側鎖に持っている。このカルボキ
シル基がアパタイトと化学結合を形成して勝手に(自己
組織化的に)配向する。
ムが多い表面である。実際、水酸アパタイト単結晶の表
面を原子間力顕微鏡(AFM)で観察すると、約1/3
の周期を持ったステップテラスが観測される。結晶構造
から考えて、カルシウムイオンが表面Aに存在すると考
えられる。したがって、アパタイト表面Aとコラーゲン
は{リン酸イオンーカルシウム(金属イオン)一カルボ
キシル基}のように金属イオンを介して結合する。
ついて計算によって検討する。
図1を横から見た図である。図1において、紙面に対し
て垂直(見ている方向)にC軸が存在する。リン酸基は
四面体を形成し、図1の「surface c」の線上
(その下が表面)で黒く塗りつぶしてある。このリン酸
基(PO4 )の酸素原子の内、表面に最も近い2個の酸
素が紙面に対して垂直に配置している。この2個の酸素
原子に対してカルシウムイオン(灰色の○)が結合す
る。さらに、このカルシウムイオンはカルボキシル基
と、図1の下のように結合をつくる。カルシウムの周囲
に酸素が4個存在する。その4個の酸素は4面体を作っ
ている。カルシウムは4面体の中央に位置して、dsp
3混成軌道を形成することによってその周囲の4個の酸
素と結合する。すなわち、アパタイトとカルボキシル基
は共有結合を形成し、方向性をもっている。
ンの場合、カルボキシル基の炭素イオンから2.4オン
グストローム離れた位置にある。同様に、亜鉛・マグネ
シウム・鉄イオンなどに対しても計算を行なうと、結合
の強さはCa《Mg=Fe<Znの順に大きくなり、亜
鉛が最も強い結合を示す。亜鉛は、カルシウムと比べて
約3倍の結合強度を示す。結合距離はカルシウムイオン
に比べて少し短く、2.0オングストロームで最大であ
った。
面に修飾することによって、アパタイト・コラーゲンの
結合が強くなり、Ca《Mg=Fe<Znの順で表面修
飾に適していると結論される。
セラミック焼結体の製法1及び2を説明する。そして、
製法1及び2で得られた表面のイオン分布の厚さと形態
について説明する。
オンを含んだ塩を同時に加えることで、カルシウムの一
部が金属イオンに置換したリン酸カルシウム沈殿を得
る。加える金属イオンとカルシウムのモル比は0.01
/99.99〜0.1/0.9の範囲とする。
造粒する。仮焼すると、リン酸カルシウムの構造が安定
化するため、構造を不安定にする金属イオンは粒子表面
に偏析する。その結果、金属イオンはリン酸カルシウム
の表面に近いところで高くなり傾斜化された粒子とな
る。内部の含有量は少なくなる。金属イオンが偏析した
表面の厚さは0.1ナノメートルから10ミクロン以下
である。粒子系に依存する。
で、焼結体(緻密体、多孔体)を得る。金属イオンは前
述の(2)と同じ原理により、粒界拡散で焼結体試料の
表面あるいは空孔表面に偏析する。この時、焼結体表面
の金属イオン濃度はリン酸カルシウム粒子内部の金属イ
オンの濃度に比較して2倍〜100万倍になる。温度と
処理時間、及び金属イオンに依存して変化する。結晶面
ではリン酸カルシウム中のカルシウムの1〜100%が
金属イオンに置き換わった表面になる。
る。
だ水溶液中に1分〜24時間浸漬し、リン酸カルシウム
の焼結体表面のカルシウムイオンを目的とする金属イオ
ンに置換する。24時間の処理により焼結体表面のカル
シウムイオンの10〜50%が置換する。この時、金属
イオンの種類によっては最表面の結晶が非晶質化するこ
ともある。放置して乾燥するか、必要に応じて50℃〜
200℃で加熱する。
を200℃〜1400℃で焼成し、金属イオンの拡散を
行うと同時に非晶質化した表面を結晶化させる。金属イ
オンが表面に固体化される。(2)のままで使用するこ
とも可能。
結体に高分子を液相吸着させる。修飾した金属イオンに
よって、カルシウムイオンに比べて、無機/有機界面の
配位結合性が強くなり、高分子を焼結体表面に強固に修
飾することが可能となる。
《Mg=Fe<Znの順で結合が大きくなる。
製法の他の例を説明する。これらの製法により得られた
焼結体についても、金属イオン(たとえば亜鉛イオン)
により表面修飾して、骨の再生成長を促す高分子(たと
えばコラーゲン)を焼結体の表面に配置することが可能
である。
1 先ず、原料粉末として水酸アパタイト粉末100g、溶
媒としてイオン交換水80g、架橋重合性を有する有機
物質としてポリエチレンイミン(固形分60%、数平均
分子量8000〜10500)12gを用いて、それら
をボールミルで5時間混合してスラリーを作製した。上
記と同じ組成のスラリーを192g用意し、これに起泡
剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル(非イオ
ン性界面活性剤)を0.8g添加し、機械的な撹拌によ
り300cm3 になるまで起泡し、泡沫状のスラリーと
した。これに、架橋剤としてエポキシ化合物(ソルビト
ールポリグリシジルエーテル)を4g添加して、十分に
撹拌し、型内に導入して、静置し、架橋重合により流動
性を失いハンドリング可能な程度まで強度が発現した時
点で脱型した。脱型後、加湿乾燥器および乾燥器を使用
して十分に乾燥し、焼結を1200℃で行った。
孔質焼結体は、気孔率が70%、平均気孔径が200μ
mであり、連通部分の平均的な直径は70μmであっ
た。また、三点曲げ強さは、15MPaであり、骨補填
材用途として十分な強度を持っていた。
したところ、0.06m2 /gであった。
2 リン酸カルシウム系多孔質焼結体の製造例1の方法で作
製された水酸アパタイト多孔質焼結体を流路中に流れを
遮るように設置し、この流路中に、pH3に調製された
希塩酸を水酸アパタイト多孔体1cm2 あたり50cm
3 /分の流量で10時間流した。この水酸アパタイト多
孔質焼結体を100℃で乾燥した後、1000℃で熱処
理した。
酸アパタイト多孔質焼結体の概略緻密化した骨格部分の
表面に約1μmの結晶が認められた。その結晶周囲の粒
界部分がおおよそ1μm程度の深さでエッチングされて
いた。
率が70%で、平均気孔径が200μmであり、連通部
分の平均的な直径は75μmであった。また、三点曲げ
強さは、12MPaであり、骨補填材用途として十分な
強度を持っていた。
したところ、0.15m2 /gであった。
度の低下を引き起こすことなく、水酸アパタイト多孔質
焼結体の概略緻密化した骨格部分の表面に微細な凹凸構
造を設けて、比表面積を増加することができた。
3 原料粉末として水酸アパタイト粉末50g、溶媒として
イオン交換水100g、バインダとしてポリエチレンイ
ミン(固形分60%、数平均分子量8000〜1050
0)1gを用いて、それらをボールミルで5時間混合し
て、スラリーを作製した。
質焼結体の製造例1の方法で作製された水酸アパタイト
多孔質焼結体を浸漬し、余分なスラリーを脱液した後、
エアーブローにより更に脱液を実施して、乾燥した。
多孔質焼結体の骨格部分の表面に水酸アパタイト粉末成
形体が付着したものを作製した。
率は65%で、平均気孔径は200μmで、連通部分の
平均的な直径は68μmであった。また、三点曲げ強さ
は、20MPaであり、骨補填材用途として十分な強度
を持っていた。
ころ、骨格部分の表面に新たに追加された概略緻密な水
酸アパタイト焼結体の層が観察された。
孔質焼結体の製造例1の機構構造を大きく変化させるこ
となく、より強度の高いリン酸カルシウム系多孔質焼結
体を作成できた。
4 原料粉末として水酸アパタイト粉末50g、溶媒として
イオン交換水100g、バインダとしてポリエチレンイ
ミン(固形分60%、数平均分子量8000〜1050
0)1gを用いて、それらをボールミルで5時間混合し
て、スラリーを作製した。
質焼結体の製造例1の方法で作製された水酸アパタイト
多孔質焼結体を浸漬し、余分なスラリーを脱液した後、
エアーブローにより更に脱液を実施して乾燥した。
多孔質焼結体の骨格部分の表面に水酸アパタイト粉末成
形体が付着したものを作製した。
率が68%、平均気孔径が200μm、連通部分の平均
的な直径は68μmであった。また、三点曲げ強さは、
15MPaであり、骨補填材用途として十分な強度を持
っていた。
したところ、骨格部分の表面に新たに形成された多孔質
の水酸アパタイト焼結体の層が観察された。
したところ、0.5m2 /gであった。
骨格部分の表面に新たに多孔質のアパタイト焼結体の層
を設けることにより、強度の低下を引き起こすことな
く、水酸アパタイト多孔質焼結体の比表面積を増加する
ことができた。
製造例1〜4のリン酸カルシウム系多孔質焼結体により
構成された人工骨材は、十分な断面積を持つ連通部分に
より互いに接続された気孔が全体にわたり分布してい
る。したがって、この人工骨材は、生体内において十分
に骨芽細胞等を侵入させ、新生骨を形成することができ
る。
は、リン酸カルシウム系多孔質焼結体の製造例1〜4に
具体的に述べたものに限るものではない。
で測定する。あらかじめ、被測定物のリン酸カルシウム
系多孔質焼結体と同一組成を有する焼結体を作成し、真
密度計を用いて測定し真密度(ρ* )を求める。被測定
物のリン酸カルシウム系多孔質焼結体を直方体ももしく
は円柱に加工し、その寸法を測定し計算により体積を求
める。さらに、重量を測定し、重量を体積で除してその
密度(ρ)を求める。これらの値を用いて、気孔率
(P)は、次の式により算出される。
し、これを研磨して顕微鏡等で観察し、画像解析により
気孔部分の面積(Ap )および気孔部分の面積を測定し
た部分の面積(Am )を求める。これらの値を用いて、
気孔率(P)は、次式により算出される。
で測定する。リン酸カルシウム系多孔質焼結体を樹脂中
に包埋し、これを研磨して顕微鏡等で観察し、画像解析
によりほぼ球状の気孔面積を求める。ここで測定する気
孔数は精度上多いほど良いが、一般に300個以上の気
孔について測定を行えば良い。ここで求められる気孔面
積はほぼ球状の気孔の一部を通過する平面での断面であ
り、気孔の直径ではないために、三次元的な補正を行
う。
ltkov法を用いる。Johnson−Saltko
v法では、観測される気孔の面積から、直接気孔の直径
分布が得られるが、平均的な気孔径としては、気孔体積
の累積分布において総気孔体積の50%を占める気孔径
を算出する。
セラミック焼結体は、骨代替材料などとして生体内に埋
められたとき、治癒速度が速くなり、細胞や組織との初
期接着が極めて良好である。
により構成された人工骨材は、十分な断面積を持つ連通
部分により互いに接続された気孔が全体にわたり分布し
ている。したがって、この人工骨材は生体内において十
分に骨芽細胞等を侵入させ、新生骨を形成することがで
きる。
焼結体は、高い気孔率でかつ互いに連通した気孔を有
し、また、リン酸カルシウム系多孔質焼結体の比表面積
を大きくすることが可能であり、薬剤徐放性基材として
有用である。
焼結体は、生体骨中で見られる血管侵入のためのフォル
クマン管、及び栄養成分補給に必要なハーバース管の役
割を代替しうる気孔と連通孔を有しているため、生体内
においては骨組織、軟骨組織等を材料内部とその周囲に
誘導するための組織誘導容器として、また、生体外にお
いては骨組織、軟骨組織等を材料内部で培養する組織培
養容器として利用できる。
は、生体外部で組織培養した本発明のリン酸カルシウム
系多孔質焼結体を用いて、患部の補填などを実施するこ
とが可能である。
の製造方法によれば、本発明の前述のリン酸カルシウム
系多孔質焼結体を容易に製造することができる。
の投影図。
Claims (25)
- 【請求項1】 金属イオンにより焼結体が表面修飾され
ていて、骨の再生成長を促す高分子が焼結体の表面に配
置されていることを特徴とするリン酸カルシウム系生体
用セラミック焼結体。 - 【請求項2】 金属イオンが亜鉛、マグネシウム、鉄、
ニッケル、カドミウム、鉛、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウムのイオンの一種又は二種以上であり、骨の
再生成長を促す高分子がコラーゲンであることを特徴と
する請求項1に記載のリン酸カルシウム系生体用セラミ
ック焼結体。 - 【請求項3】 金属イオンが亜鉛イオンであることを特
徴とする請求項2に記載のリン酸カルシウム系生体用セ
ラミック焼結体。 - 【請求項4】 焼結体の気孔率が55%以上90%以下
であり、多数の球状の気孔が存在して、焼結体のほぼ全
体にわたってそれらの気孔が連通しており、それらの気
孔間の連通部分の平均的な直径が50μm以上であり、
かつ、気孔の直径が150μm以上であり、焼結体の三
点曲げ強さが5MPa以上であることを特徴とする請求
項1〜3のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム系生
体用セラミック焼結体。 - 【請求項5】 焼結体の骨格部分が概略緻密化したリン
酸カルシウム系焼結体からなり、その骨格部分の表面部
分が微細な凹凸もしくはリン酸カルシウム系の多孔質焼
結体より成る層を有し、リン酸カルシウム系多孔質焼結
体の比表面積が0.1m2 /g以上であることを特徴と
する請求項1〜4のいずれか1項に記載のリン酸カルシ
ウム系生体用セラミック焼結体。 - 【請求項6】 リン酸カルシウム系多孔質焼結体が、C
aHPO4 、Ca3(PO4 )2 、Ca5 (PO4 )3
OH、Ca4 O(PO4 )2 、Ca10(PO 4 )6 (O
H)2 、CaP4 O11、Ca(PO3 )2 、Ca2 P2
O7 、Ca(H2 PO4 )2 、Ca2 P2 O7 、Ca
(H2 PO4 )2 ・H2 Oからなる1群の化合物の1種
以上を主成分とすることを特徴とする請求項1〜5のい
ずれか1項に記載のリン酸カルシウム系生体用セラミッ
ク焼結体。 - 【請求項7】 Caの成分の一部が、Sr、Ba、M
g、Fe、Al、Y、La、Na、K、Ag、Pd、Z
n、Pb、Cd、H、および、この他の希土類から選ば
れる一種以上で置換され得るものであり、また、(PO
4 )成分の一部が、VO4 、BO3 、SO4 、CO3 、
SiO4 から選ばれる一種以上で置換され得るものであ
り、さらに、(OH)成分の一部が、F、Cl、O、C
O3 、I、Brから選ばれる一種以上で置換され得るも
のであることを特徴とする請求項6に記載のリン酸カル
シウム系生体用セラミック焼結体。 - 【請求項8】 リン酸カルシウム系多孔質焼結体が、リ
ン酸カルシウムからなり、結晶体、同型固溶体、置換型
固溶体、侵入型固溶体のいずれかであり、非化学量論的
欠陥を含み得るものであることを特徴とする請求項1〜
5のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム系生体用セ
ラミック焼結体。 - 【請求項9】 次の工程を有するリン酸カルシウム系生
体用セラミック焼結体の製造方法。リン酸カルシウムを
湿式合成する際に目的金属イオンを含んだ塩を加えて、
カルシウムの一部が金属イオンに置換したリン酸カルシ
ウム沈殿を得る工程と、その沈殿を乾燥及び仮焼してか
ら造粒し、リン酸カルシウムの構造が安定化され、かつ
構造を不安定にする金属イオンが粒子の表面に偏析する
粒子を得る工程と、その粒子を成型及び焼成して、緻密
かつ多孔の焼結体を得る工程と、この焼結体を金属イオ
ンにより表面修飾して、焼結体の表面に高分子を配置す
る工程。 - 【請求項10】 焼結体表面の金属イオン濃度はリン酸
カルシウム粒子内部の金属イオンの濃度に比較して2倍
〜100万倍になることを特徴とする請求項9に記載の
リン酸カルシウム系生体用セラミック焼結体の製造方
法。 - 【請求項11】 金属イオンとカルシウムのモル比が、
0.01/99.99〜0.1/0.9の範囲であるこ
とを特徴とする請求項9〜10のいずれか1項に記載の
リン酸カルシウム系生体用セラミック焼結体の製造方
法。 - 【請求項12】 金属イオンが偏析した表面の厚さは
0.1ナノメートル以上で10ミクロン以下であること
を特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載のリ
ン酸カルシウム系生体用セラミック焼結体の製造方法。 - 【請求項13】 リン酸カルシウム系粉末および架橋重
合により硬化し得る有機物質を溶媒に分散または溶解さ
せたスラリーを調整する工程と、このスラリーに起泡剤
を添加し撹枠および気体導入の両方または一方により所
定の容積まで起泡し、泡沫状態のスラリーとする工程
と、泡沫状態のスラリーに架橋剤および架橋開始剤の両
方または一方を添加して混合し、型内に導入して架橋重
合により硬化し成形体とする工程と、この成形体を乾燥
したあと、焼結して焼結体をつくる工程と、この焼結体
を金属イオンにより表面修飾して、焼結体の表面に高分
子を配置する工程を有することを特徴とするリン酸カル
シウム系生体用セラミック焼結体の製造方法。 - 【請求項14】 焼結体を金属イオンを含んだ水溶液中
に浸漬し、リン酸カルシウムの焼結体表面のカルシウム
イオンを目的とする金属イオンに置換することを特徴と
する請求項13に記載のリン酸カルシウム系生体用セラ
ミック焼結体の製造方法。 - 【請求項15】 焼結体表面のカルシウムイオンの10
〜50%が置換することを特徴とする請求項14に記載
のリン酸カルシウム系生体用セラミック焼結体の製造方
法。 - 【請求項16】 表面が金属イオンに置換した焼結体を
200℃〜1400℃で焼成し、金属イオンの拡散を行
うと同時に非晶質化した表面を結晶化させ、金属イオン
を表面に固体化させることを特徴とする請求項13〜1
5のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム系生体用セ
ラミック焼結体の製造方法。 - 【請求項17】 架橋重合により硬化し得る有機物質
が、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、または
ポリプロピレンイミンのアミノ基を含む線状、分枝状、
またはブロック状の形態を有するポリマーであり、架橋
剤が、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリ
セロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトー
ルポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシ
ジルエーテル、グルセロールポリグリシジルエーテル、
又はポリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルの
エポキシ基を2以上持つエポキシ化合物であることを特
徴とする請求項10記載のリン酸カルシウム系生体用セ
ラミック焼結体の製造方法。 - 【請求項18】 リン酸カルシウム系多孔質焼結体の骨
格部分の表面を酸によりエッチングし、骨格部分の表面
に微細な凹凸を設けることを特徴とする請求項17記載
のリン酸カルシウム系生体用セラミック焼結体の製造方
法。 - 【請求項19】 酸によるエッチング工程が、酸流路内
に流路を遮るように設置されたリン酸カルシウム系多孔
質焼結体の気孔内に酸を流通させる工程から成ることを
特徴とする、請求項13に記載のリン酸カルシウム系生
体用セラミック焼結体の製造方法。 - 【請求項20】 リン酸カルシウム系多孔質焼結体の、
概略緻密化したリン酸カルシウム系焼結体より成る骨格
部分の表面に、リン酸カルシウム系粉末を含むスラリー
を付着させ、乾燥し、焼結して、リン酸カルシウム系多
孔質焼結体の骨格部分の表面に概略緻密質のリン酸カル
シウム系焼結体の層を設けることを特徴とする、請求項
13〜19のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム系
生体用セラミック焼結体の製造方法。 - 【請求項21】 リン酸カルシウム系多孔質焼結体の、
概略緻密化したリン酸カルシウム系焼結体より成る骨格
部分の表面に、リン酸カルシウム系粉末を含むスラリー
を付着させ、乾燥し、焼結して、リン酸カルシウム系多
孔質焼結体の骨格部分の表面に多孔質のリン酸カルシウ
ム系焼結体の層を設けることを特徴とする、請求項13
〜20のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム系生体
用セラミック焼結体の製造方法。 - 【請求項22】 リン酸カルシウム系粉末が、CaHP
O4 、Ca3 (PO 4 )2 、Ca5 (PO4 )3 OH、
Ca4 O(PO4 )2 、Ca10(PO4 )6(O
H)2 、CaP4 O11、Ca(PO3 )2 、Ca2 P2
O7 、Ca(H2 PO4 )2 、Ca2 P2 O7 、Ca
(H2 PO4 )2 ・H2 Oからなる1群の化合物の1種
以上を主成分とすることを特徴とする請求項13〜21
のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム系生体用セラ
ミック焼結体の製造方法。 - 【請求項23】 Caの成分の一部が、Sr、Ba、M
g、Fe、Al、Y、La、Na、K、Ag、Pd、Z
n、Pb、Cd、H、および、この他の希土類から選ば
れる一種以上で置換され得るものであり、また、(PO
4 )成分の一部が、VO4 、BO3 、SO4 、CO3 、
SiO4 から選ばれる一種以上で置換され得るものであ
り、さらに、(OH)成分の一部が、F、Cl、O、C
O3 、I、Brから選ばれる一種以上で置換され得るも
のであることを特徴とする請求項22に記載のリン酸カ
ルシウム系生体用セラミック焼結体の製造方法。 - 【請求項24】 リン酸カルシウム系粉末が、リン酸カ
ルシウムからなり、結晶体、同型固溶体、置換型固溶
体、侵入型固溶体のいずれかであり、非化学量論的欠陥
を含み得るものであることを特徴とする請求項13〜2
0のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム系生体用セ
ラミック焼結体の製造方法。 - 【請求項25】 金属イオンが亜鉛イオンであり、高分
子がコラーゲンであることを特徴とする請求項13〜2
4のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム系生体用セ
ラミック焼結体の製造方法。
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