JP2001198111A - プローブおよび生体組織中吸光物質濃度測定装置 - Google Patents

プローブおよび生体組織中吸光物質濃度測定装置

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JP2001198111A JP2000293951A JP2000293951A JP2001198111A JP 2001198111 A JP2001198111 A JP 2001198111A JP 2000293951 A JP2000293951 A JP 2000293951A JP 2000293951 A JP2000293951 A JP 2000293951A JP 2001198111 A JP2001198111 A JP 2001198111A
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Takuo Aoyanagi
卓雄 青柳
Masayoshi Fuse
政好 布施
Boku Takeda
朴 武田
Shiyoutai Sha
承泰 謝
Michio Kanemoto
理夫 金本
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Nippon Koden Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無侵襲でかつ精度良く生体組織中の吸光物質
濃度を測定すること。 【解決手段】 プローブ1は、生体組織10を挟んで対
向配置される光照射装置2と受光装置3を備えている。
光照射装置2は、光源部5と、光源部5の前面に配置さ
れた光散乱板6を備え、受光装置3は、フォトダイオー
ド8と、光散乱部とを備えている。これにより生体組織
10の減光のうち、無吸収減光は波長に影響されず、吸
収減光度と血液層の厚みとの比が生体組織の厚みに影響
されず、かつ、吸収減光度が血液層の存在する深さによ
らないというようにすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】生体組織内の血液、特に動脈
血、に含まれる複数の吸光物質の相互の濃度比を、非侵
襲的に連続測定する手法、に関する。これが用いられる
のは主に医療においてである。
【0002】
【従来の技術】この種の技術の原理は、パルスフォトメ
トリと呼ばれる。パルスフォトメトリを以下に概説す
る。
【0003】生体組織内には動脈血があり、その組織内
における量は、心臓の周期的な収縮に基づいて周期的に
増減している。従って、生体組織に一定の光を照射した
場合に、その透過光は周期的に脈動している。この脈動
の振幅は動脈血中の複数の成分の光吸収特性を反映する
ものである。従って、適当な光波長の複数の光線を生体
組織に照射してそれらの透過光を測定すれば、その測定
値に適当な処理を加えることによって、動脈血中の複数
の吸光物質の濃度比を求めることができる。これがパル
スフォトメトリの原理である。
【0004】この種の手法を最初に述べたものは、197
4.3/27 出願の日本国特許である。そこで述べられてい
る具体的な応用は2つである。
【0005】1つは、動脈血中のヘモグロビンの酸素飽
和度を無侵襲連続測定するものである。この手法は、パ
ルスオキシメトリと呼ばれている。これに基づく装置は
パルスオキシメータと呼ばれて、今日の医療に広く普及
しており、例えば手術中の患者の安全の保持のためにな
くてはならないものになっている。
【0006】他の1つは、色素希釈曲線の測定をするも
のである。体外から血管中に注入された色素の、動脈血
中における濃度を、無侵襲連続測定するものである。こ
れによって、心拍出量、循環血液量、有効肝臓血流量、
などが容易に測定できる。これも商品化されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】パルスフォトメトリの
従来の応用は以上に述べたようである。ところで、次の
ような課題がある。
【0008】(1) 従来技術の測定精度を改善する:上記
のパルスオキシメータについて、例えば未熟児の呼吸機
能不全において酸素吸入を行う場合に、吸入する酸素の
濃度は必要最小限にすべきものとされている。この観点
から吸入酸素濃度を適切に調節するには、今日のパルス
オキシメータの精度では不足である。また、上記の色素
希釈曲線測定装置は、臨床の場において、医師がより早
くより正確な判断を下すためには、装置の精度がより高
いことが要求される。
【0009】(2) 更に広い応用の可能性を開拓する:
例えば、動脈血中に少量のCOヘモグロビン、あるいはMe
t ヘモグロビン、が存在する場合、あるいはビリルビン
が存在する場合に、それを非侵襲的にかつ正確に測定す
ることは重要である。しかし今日まだそれは不可能であ
る。また、色素希釈曲線の測定において、用いる色素に
よっては酸素飽和度の変動の影響を強く受ける。この問
題を解決しなくてはならない。以上の何れもが、その解
決には用いる光波長の数を増やすことが必要である。
【0010】しかし今日、光波長の数を増加して目的の
測定を正しく行う方法が知られていない。これが多波長
化の問題である。これが本発明の解決しようとする課題
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】多波長化においては、組
織透過光に複雑な計算を加えることが必要である。従っ
て、組織透過光に関する理論式が必要であり、しかもそ
れが実際とよく一致していることが必要である。一方、
装置は、もしあまりに複雑で使いにくい、あるいは高
価、であっては実用にならない。装置はできるだけ簡潔
な構造でなくてはならない。発明の解決しようとする課
題は、以上に述べたような意味において、パルスフォト
メトリの多波長化のための光学系が、どのような構造で
あればよいか、を示すことである。本発明の課題の解決
の手段を述べるにおいては、順を追って、まず理論を述
べ、次に、理論式と実際とが良く一致するための光学系
に対する要求事項を述べ、次に、それらの要求事項を満
たす光学系の構造を述べる。
【0012】<1.パルスフォトメトリの理論式>ある
試料の入射光の強度をIin とし、透過光の強度をIoutと
する。その試料の減光度A は次のように定義される。
【数1】 光散乱がなければ次のようになる。 A=ECD ;E は吸光係数、C は吸光物質の濃度、D は試料
の厚み。これをLambert-Beerの法則と呼ぶ。
【0013】試料の厚みがΔD だけ増加して、それよっ
て透過光がΔIoutだけ減少したとすると、減光度の増加
分ΔA は次のようになる。 A+ΔA=log[Iin/(Iout-ΔIout)] ΔA=log[Iout/(Iout- ΔIout)] (1) 光散乱がない場合には、次のようになる。 A+ΔA=EC( D+ΔD)、ΔA=ECΔD (2) 光散乱がある場合には、ΔA は多くの場合に次のよ
うになる。
【数2】
【0014】適当な2波長λ1,λ2,で測定する場合を考
える。それぞれの波長の透過光をI1,I2, として、試料
の厚み増加による透過光の減少をΔI1, ΔI2, とする
と、次のようになる:
【数3】
【0015】もし、厚み増加分の吸光物質が2種類あっ
て、それぞれの吸光係数がEa,Eb,それぞれの濃度がCa,C
b, である場合には、 (1) 散乱のない場合: ΔA=(EaCa+EbCb) ΔD これを2波長で測定してその比Φを求めると、ΔA が消
去されて、
【数4】 ここにおける添字1,2,はそれぞれの波長における吸光係
数であることを示す。従って、
【数5】 を測定することによって、2物質の濃度比Ca/Cb が得ら
れる。
【0016】(2) 散乱がある場合;血液においては、ヘ
モグロビンはO2HbとRHb との混合であるとして、それぞ
れの相対濃度をSo, Sr=1-So,とする。またそれぞれの吸
光係数をEo,Er,とする。
【数6】 Hbは血中ヘモグロビン濃度である。
【数7】 この場合も、
【数8】 を測定することによって、2物質の濃度比が得られる
し、それに基づいて動脈血の酸素飽和度
【数9】 が得られる。
【0017】<2.パルスフォトメトリの光学系>動脈
血は組織内にほぼ均一に分布しており、その実質的な厚
みは心臓の拍動に同期して周期的に増減している。これ
に伴って、血液以外の組織の実質的な厚みも増減してい
る。これらの総合として、組織の透過光は脈動してい
る。
【0018】一般に減光度は2成分に分けられる: (1) 1つは、散乱減光度であって、これは光吸収がない
場合に散乱だけによって生じる減光である。これを無吸
収減光度と呼ぶことにする。平行光が散乱される場合に
は波長依存性があって、散乱減光度は短波長で大、長波
長で小である。この事は、Rayleighによって初めて数理
的に明らかにされた。光線の散乱度が十分に大になると
この波長依存性はなくなる。
【0019】(2) 他の1つは、吸収減光度である。光の
経路は、透明試料においては直線である。しかし、散乱
性試料の中では反射および散乱の繰り返しによって光路
長が長くなっている。従って吸収減光度は透明試料にお
けるものより増加している。心臓拍動に同期した脈動に
基づいて
【数10】 を求めた場合に、これは次のように表される。 ΔA=ΔAa+ ΔAs ΔAaは吸収減光度、ΔAsは無吸収減光度、である。ΔAa
はその大部分が動脈血によるものであり、ΔAsはその大
部分が血液以外の組織によるものである。なお、動脈血
の厚さの増減に対し、そのときの動脈血以外の組織の厚
さの増減は反対となるのが一般的である。したがって減
光度の変化分もそれに対応し、例えば、ΔAa>0 のとき
は、ΔAs<0 となる場合が多い。ΔAsは吸光物質の情報
を持たないから、同一条件下ではΔAa/ ΔAsが大である
ことが望ましい。
【0020】以上により、パルスフォトメトリの光学系
に対する要求事項は以下のようになる。 (1) 無吸収減光度は、波長依存性のないこと。 (2) 吸収減光度は、試料の厚みや試料中の吸光物質の深
さによる影響が少ないこと。 (3) 吸収減光度/ 無吸収減光度 が大であること。
【0021】<3.パルスフォトメトリの光学系の構造
と特性>生体測定用の光学系の持つべき特性を検討する
においては、それを分光光度計で模擬した。また、生体
組織についてはそれを適当な材料で模擬した。以下の説
明はこの模擬で得られたデータを用いて行う。
【0022】図7(a)は、分光光度計を用いて通常の
パルスオキシメータの光学系を模擬したものである。こ
れはその他の構成と共通する点が多いので、やや詳しく
説明する。分光光度計は単一波長の光を出し、試料に照
射し、かつその波長を順次変えてゆく。この単一波長光
線が図の右から入射している。入射マスク50は入射光
を3mm φの光ビームにする。これはパルスオキシメータ
の光源のサイズが3mmφであるとしてこれを模擬してい
る。
【0023】試料51は生体組織を模擬するものであ
る。それは、アクリル乳白色の1mm 厚み板を重ねて相互
を透明粘着剤で接合したものである。この材料はその光
散乱特性が生体組織に近似していることが別の対比実験
でわかっている。試料51の厚みは1mm,2mm,3mm,4mm の
4種類とした。図15の(a)欄に各試料51の正面図
と側面図を示す。
【0024】また、図15の(b)欄に示すように、組
織内の光吸収物質を模擬するために色フイルム1枚を入
れた試料51を作成し、これも測定した。図中、色フィ
ルムは太線で示している。色フイルムの位置は、厚み 1
mmの場合はその外面に張り付けた。厚み 2mmの場合は2
枚のアクリル板の間に入れた。厚み 3mmの場合は一方の
接合部に入れた。厚み 4mmの場合は、端の接合部に入れ
たものと、中央の接合部に入れたものと、を作った。フ
イルム位置が中央でないものは、その向きを変えること
によって、2つの位置の役をさせた。したがって、厚み
1mmの場合は色フィルムが入射側にある場合(イ)と、
透過側にある場合(ロ)の2回の測定、厚み 2mmの場合
は色フィルムが中央にある場合の1回の測定、厚み 3mm
の場合は色フィルムが入射側の2枚のアクリル板の間に
ある場合(ハ)と、透過側の2枚のアクリル板の間にあ
る場合(ニ)の2回の測定、厚み 4mmの場合は色フィル
ムが入射側の2枚のアクリル板の間にある場合(ホ)
と、透過側の2枚のアクリル板の間にある場合(ヘ)
と、中央の2枚のアクリル板の間にある場合(ト)の合
計3回の測定を行なった。また、各フイルムの吸光度は
ほぼ同じ値にした。乳白色アクリル板の厚みは均一でな
いので、公称厚みの同じ試料同士は厚みが等しくなるよ
うにアクリル板の厚みを選んだ。
【0025】試料51を透過した光線の一部は透過マス
ク52の窓を通過する。透過マスク52はここでは4mm
φであり、パルスオキシメータの受光装置の光感受面の
面積を模擬している。透過マスク52を通過した光の強
度を測定するために積分球53を用いている。積分球5
3は、直径60mmの球の内面を白色にして、これに開けら
れた窓から入射する光を内部で繰り返し反射散乱させて
内面に均一分布させ、その光強度を光センサで測定す
る。この図ではその一部を示している。
【0026】なお、図では総ての要素が離して描かれて
いるが、入射マスク50だけが積分球53から離れて約
20mmの位置にあり、その他は相互に密着している。以後
の例でも同様である。
【0027】このような模擬装置で試験する内容は、無
吸収減光度の波長依存性および大きさと、吸収減光度の
大きさである。無吸収減光度の測定は、色フイルムなし
の試料51で、厚みを1mm-2mm-3mm-4mm と漸増させ、厚
さ1mm の乳白色アクリル板の1枚増加による減光度の増
加分の波長特性を求めた。吸収減光度の測定は、同じ厚
みにおける、色フイルムなしとありとの減光度の差とし
て求めた。図9がその特性である。図の左端が無吸収減
光度である。この図中、1-2 は試料51を構成する1mm
のアクリル板が1枚から2枚に増加したときの、その増
加分の減光度を示している。 2-3,3-4も同様にアクリル
板が2枚から3枚に、3枚から4枚にそれぞれ増加した
分の減光度を示している。これによれば、無吸収減光度
は、波長依存性のあること、また、厚みが小の場合に極
めて大きいことがわかる。これらはパルスフォトメトリ
における誤差の原因となる。
【0028】左端の図に隣接する図は、右に順次1mm-2m
m-3mm-4mm というように、色フィルムを含む試料51の
厚みが増加した場合の吸収減光度を示している。図中
(イ)〜(ト)は、上記の色フィルムの位置を示してい
る(以下の図でも同様である)。
【0029】これで示されるのは、厚みによって吸収減
光度が異なること、である。これもパルスフォトメトリ
における誤差の原因となる。
【0030】図7(b)は、試料の入射側に光散乱板5
5として厚さ0.5mm のアクリル白色板を置いた場合を示
したである。図10はその特性である。無吸収減光度
の波長特性も吸収減光度の厚み依存性も、多少改善して
いる。しかし、吸収減光度が著しい位置差を示してい
る。これは誤差の原因となる。
【0031】図7(c)は、試料の透過側に光散乱板5
5として厚さ0.5mm のアクリル白色板を置いた場合であ
る。図11はその特性である。図10の場合に比して大
きな違いはないが、位置の影響は逆転している。
【0032】図10および図11に示すように、吸収減
光度が大になるのは、光散乱板55に近いところでは光
路長の延長が著明だということである。ということは、
光散乱板55が反射板的な効果をしているということで
ある。
【0033】図8(a)は試料51の入射側、透過側、
の両方に光散乱板55として厚さ0.5mm のアクリル白色
板を置いた場合である。図12はその特性である。無吸
収減光度は左でやや上昇しているが、ここで用いた透明
な接着剤の光吸収特性による分があり、それを考慮に入
れるならば波長依存性は消去されたということがわか
る。吸収減光度は厚みの影響も位置の影響も消去され、
値は極めて大きくなっている。これらの特性はパルスフ
ォトメトリの多波長化に適している。
【0034】このように、試料の入射側、透過側、の両
方に適当な光散乱板55を置くことによる改善点は、無
吸収減光度の波長依存性の消去、吸収減光度の厚み依存
性と位置依存性の消去、吸収減光度が大きくなること、
などである。
【0035】図8(b)は、図8(a)の構成に加え
て、光混合器56を、透過側散乱板55と透過マスク5
2との間に入れた場合である。光混合器56は、円筒形
の空洞であって、内面を白色に塗り、また透過側マスク
52も白色に塗ることによって、透過側散乱板55の透
過光が混合されてから透過マスク52を通って受光され
る。図13はその特性である。無吸収減光度が小さくな
っている。また吸収減光度が大きくなっている。これら
は測定精度を高めるに寄与している。このような光混合
器を用いる目的は、透過側が生体に接触する面積に比し
て受光素子の面積が小である場合、である。
【0036】実際のプローブにおいては、いくつかの制
約があるので、図8(a),(b)の例に比べると性能
が下がる。というのは、まず、生体組織と接触する面積
は限られるから、散乱板の面積も限られる。また、散乱
板は光を減衰させるから、LED の限られた発光強度を有
効に使うには、できるだけ薄い散乱板を用いることが必
要である。
【0037】図8(c)は実際的なプローブを想定した
ものである。生体組織に接し得る光散乱板55の面積
は、それぞれ4mm φ(入射側)と10mmφ(透過側)とし
た場合である。光散乱板55は厚さ0.25mmのアクリル白
色板とした。なお、10mmφの散乱板の透過光はすべて受
光されるとしている。この図に示すように光学系の模擬
では、試料51の前の光散乱板55の試料51側に4mm
φのマスク57をつけ、試料51の後の光散乱板55の
試料側に10mmφのマスク58を付けている。なお、透過
側散乱板55の後のマスクは模擬において無用であるの
でつけてない。図14がその特性である。その特性は図
12、図13と似ているが、全体に少し劣っている。
【0038】測定値のゆれは分光器のSNが不足している
せいである。これを通常のパルスオキシメータの光学系
である図7(a)に比べると、無吸収減光度は、波長依
存性がほとんどなくなり、値もほぼ1/2 である。また吸
収減光度は、厚み依存性が大幅に減少している。吸収減
光度の厚み依存性がΦにどれほど影響するかについて
は、前記のようにΦ=(ΔAa1+ΔAs1)/(ΔAa2+ΔAs2) で
あるから、分子と分母とのそれぞれの誤差はわり算によ
ってかなり補正される。このようなわけで、この例の場
合でもかなりよい特性が得られる。
【0039】<4.パルスフォトメトリの多波長化のた
めの解決の手段>本発明は、パルスフォトメトリの多波
長化の上記問題点を解決するためになされたものであ
る。その解決手段は、上記の図8(a),(b),
(c)に示す構成を基礎としてなされたものである。
【0040】請求項1に係る発明は、生体組織に光を照
射する光照射装置と、前記生体組織からの光を受ける受
光装置とを備えたプローブにおいて、前記光照射装置
は、波長が異なる複数種の光を発生する光源部と、前記
光源部の前面に配置された第1の光散乱部を備え、前記
受光装置は、光感受面に受けた光の強度に応じた信号を
出力する光電変換部と、第2の光散乱部を備えたことを
特徴とする。
【0041】請求項2に係る発明は、前記受光装置は、
前記生体組織と前記光感受面との間に光混合部を備えた
ことを特徴とする。
【0042】請求項3に係る発明は、前記光混合部は、
前記第2の光散乱部の射出側表面と前記光感受面とを内
壁面の一部とする閉じた空間を備えているものであるこ
とを特徴とする。
【0043】請求項4に係る発明は、前記第1の光散乱
部は光散乱性の板を備えることを特徴とする。
【0044】請求項5に係る発明は、前記第2の光散乱
部は、光散乱性の板、あるいは光反射性の面により光を
散乱させるものを備えることを特徴とする。
【0045】請求項6に係る発明は、請求項1に係るプ
ローブと、前記プローブの前記光電変換部の出力に基づ
いて前記生体組織中の複数の吸光物質の濃度比を計算す
る濃度比計算部とを具備することを特徴とする。
【0046】請求項7に係る発明は、前記濃度比計算部
は、前記光電変換部の出力の脈動分に基づいて生体組織
の減光度の変動分を求め、これに基づいて複数の吸光物
質の濃度比を計算することを特徴とする。
【0047】請求項8に係る発明は、前記濃度比計算部
は、前記光照射部により照射された光の生体組織の透過
光または反射光の脈動から各波長の減光度変化分ΔA1,
ΔA2, …ΔAnを求める減光度変化分検出手段と、この減
光度変化分検出手段により求められたn個の減光度変化
分ΔA1, ΔA2, …ΔAnから予め決定された2つの組み合
わせの減光度変化分(ΔAi, ΔAj)のm組についてそれ
ぞれにその比Φijを求める変化分比検出手段と、前記減
光度変化分は吸収減光と無吸収減光のそれぞれの減光度
変化分との和であるとして前記各波長についてのm個の
連立方程式と、前記変化分比検出手段が求めたm個のΦ
ijと、に基づいて酸素飽和度またはその他の血中吸光物
質の濃度比を演算する演算部と、を具備することを特徴
とする。
【0048】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態とし
て、3波長式パルスオキシメータを述べる。従来のパル
スオキシメータは2波長式であるが、3波長式にするこ
とによって性能が改善する。
【0049】まず、この3波長式パルスオキシメータの
原理を説明する。従来のパルスオキシメータの誤差の原
因の主要な部分は、動脈血の脈動以外の脈動と考えられ
る。これは前記の無吸収減光度のΔAsであって、プロー
ブの装着状態その他の要因で変化する。これはまた体動
によって生じるアーテファクトの大きな成分である。こ
のΔAsの影響を低減するには、測定対象の生体組織に対
し光源からの光を光散乱部を介して照射し、生体組織か
ら受ける光を光散乱部を介して光電変換部の光感受面に
与えるようにすることである。
【0050】そしてこの光学系を用いて、適当な3波長
λ1,λ2,λ3,で組織透過光を測定し、それに基づいてΔ
A1, ΔA2, ΔA3, を求め、これらから
【数11】 を求め、次の式に代入する。
【数12】
【0051】この連立方程式を具体的に説明すると、例
えば次のようになる。まず、ΔAaが前述の (1)式で表さ
れるとするとΔAa1,ΔAa2,ΔAa3 は次式で表される。
【数13】 したがって、Φ12は次のようになる。
【数14】 同様に、Φ32は次のようになる。
【数15】 上述の光学系によればΔAs1,ΔAs2,ΔAs3 は理想的には
同じ値になる。したがって、ΔAs1/HbΔD, ΔAs1/HbΔ
D, ΔAs1/HbΔD も同じ値である。この値をExとする。
一方、Sr=1-So の関係があるから、上記 (2)式 (3)式
は、SoとExを2つの未知数とする連立方程式である。Φ
12, Φ32は測定から得られるΔA1, ΔA2, ΔA3から求め
ることができるので、この連立方程式を解くことができ
る。ここでSo=SaO2 (動脈血の酸素飽和度)である。こ
のようにして得られたSaO2はΔAsの影響を受けないの
で、精度のよい値になる。
【0052】次に、このような原理に基づき構成された
装置を説明する。まず、この装置が備えているプローブ
の断面図を図1に示す。
【0053】この図に示すようにプローブ1は、散乱光
を発生する光照射装置2と、受光装置3とから成る。光
照射装置2は、3個のLED4a,4b,4cから成る
光源部5と、この光源部5の光を散乱させる光散乱板6
を備えている。光源部5の3個のLED4a,4b,4
cは、ハウジング7の開口部に対向する内壁面に取り付
けられており、その開口部に光散乱板6が嵌合してい
る。3個のLED4a,4b,4cは、それぞれ異なる
波長λ1,λ2,λ3 の光を発生するものである。ここで、
各波長は例えばλ1=800nm,λ2=900nm,λ3=650nm を用い
るが、他の異なる波長でも良い。光散乱板6としては白
色のアクリル板等が好適である。光散乱板6が第1の散
乱部である。
【0054】図1に示すように光照射装置2と受光装置
3は生体組織(例えば指先や耳朶)10を挟んで対向す
る位置に配置されている。なお、プローブ1は、これら
光照射装置2と受光装置3を生体組織10に密着させる
ように保持する保持手段(図示せず)を備えている。
【0055】一方、受光装置3は、1つのフォトダイオ
ード(光電変換部)8と、このフォトダイオード8の光
感受面8Aの前面に設けられた光散乱板9と、これらを
保持するハウジング11を備えているものである。ハウ
ジング11は、一端が開口部となる円柱状の空洞部を有
し、フォトダイオード8は、ハウジング11のさらにそ
の底部に形成された凹部に嵌め込まれている。光散乱板
9は、円板形状でありハウジング11の開口部側に嵌め
込まれており、その外側の面とハウジング11の端面が
同一平面になっている。フォトダイオード8の光感受面
8Aの面積は光散乱板9の面積より小である。光散乱板
9を透過した散乱光は、ハウジング11の空洞部分を透
過する間に混合されて、光感受面8Aに入る光は光散乱
板9の透過光がほぼ均一にサンプリングされたものとな
る。この空洞部分を形成するハウジング11の内壁面を
白く塗ることにより受光量を増加させることができる。
この例では、散乱板9が第2の光散乱部であり、空洞部
分を形成するハウジング11の内壁面から光混合部が構
成される。
【0056】この装置の全体構成を図2に示す。プロー
ブ1のLED4a,4b,4cは、LED駆動回路15
によって交互に点灯するようになっている。プローブ1
のフォトダイオード8によって得られた電気信号は、増
幅器16によって増幅され、A/D変換器17によって
デジタル信号とされ、データ処理装置18によって処理
されるようになっている。
【0057】データ処理装置18は、対数変換部19、
Φ計算部20、SpO2計算部21およびタイミング制
御部22から構成される。対数変換部19は、A/D変
換器17から与えられる信号を対数変換するものであ
る。すなわち、ここで、A/D変換器17から与えられ
るのは、生体組織10の透過光の強度I1,I2,I3に応じた
信号であり、対数変換部19は、これらを対数変換して
logI1,logI2,logI3 を示す信号を出力するものである。
【0058】Φ計算部20は、これらの信号からΦ12,
Φ32を求めるものである。即ち、 Φ12= ΔA1/ ΔA2= ΔlogI1/ΔlogI2 Φ32= ΔA3/ ΔA2= ΔlogI3/ΔlogI2 を計算するものである。
【0059】SpO2計算部21は、SoとExを2つの未
知数とするΦ12, Φ32の連立方程式(上記(2) 式、(3)
式参照)、
【数16】 に基づく計算を行なって、Soすなわち酸素飽和度SpO2を
求めるものである。
【0060】タイミング制御部22は、上記の各部の動
作のタイミングを制御する回路である。
【0061】次にこのように構成された装置の動作を説
明する。まず、操作者は、被験者の例えば指先や耳朶な
どの生体組織10にプローブ1を装着する。このとき、
生体組織10は、光照射装置2の光散乱板6と、受光装
置3の光散乱板9とに挟持され、これらに密接した状態
となっている。
【0062】次に、操作者は本装置をオンとすると、タ
イミング制御部22により制御されるタイミングでLE
D駆動回路15はLED4a,4b,4cを交互に駆動
して点滅させる。LED4a,4b,4cから発生した
光は、光散乱板6、生体組織10および光散乱板9を経
て光混合部12に至る。この中で光は、混合されてフォ
トダイオード8の光感受面に至り、フォトダイオード8
により電気信号に変換される。この信号は増幅器16で
増幅され、A/D変換器17でデジタル化され、対数変
換部19に至る。対数変換部19では、これらを対数変
換してlogI1,logI2,logI3 を示す信号をΦ計算部20に
出力する。Φ計算部20では、これらの信号から前述の
計算を行ってΦ12, Φ32を求め、これらをSpO2計算
部21に出力する。SpO2計算部21は、上記の計算
を行って酸素飽和度SpO2を求める。求めた酸素飽和
度SpO2は、図示せぬ表示器により表示され、また図
示せぬ記録器により記録される。
【0063】次に、本発明の第2の実施の形態として、
色素希釈曲線の測定装置について述べる。この装置の場
合は、次の連立方程式が基礎になっており、使用する光
の波長は4波長となる。
【数17】
【0064】ここでEhi=EoiSo+Eri(1-So) (i=1,2,3,4)
としており、Edi (i=1,2,3,4) は血管に注入する色素の
吸光係数、Cdはその血中色素濃度、Hbはヘモグロビン濃
度を示している。これによれば、未知数は、So,Cd,Exの
3つである。この連立方程式を解くことによって、血中
色素濃度Cdを連続測定すれば色素希釈曲線が求められ
る。
【0065】この原理が用いられた装置の構成を図3に
示す。この装置は取り扱う光の波長が1つ増えている
が、基本的には図2に示した装置と同じである。図3に
示すプローブ1Aの具体的構成は、図1に示した構成に
おいて、LEDが1つ増えたもので(図3ではこれをL
ED4dで表す)、他の部分は同じであるので、その詳
細な図示は省略する。
【0066】図3を参照してこの装置を説明すると、デ
ータ処理装置18Aのタイミング制御部22Aは、各部
の動作のタイミングを制御するものである。このタイミ
ング制御部22Aにより制御されるタイミングでLED
駆動回路15AはLED4a,4b,4c,4dを交互
に駆動して点滅させる。LED4a,4b,4c,4d
から発生した光は、光散乱板6、生体組織10、光散乱
板9および光混合部(図示せず)を経てフォトダイオー
ド8の光感受面に至り、フォトダイオード8により電気
信号に変換される。この信号は増幅器16で増幅され、
A/D変換器17でデジタル化され、データ処理装置1
8Aに至る。データ処理装置18Aでは、まず対数変換
部19Aが、これらの信号を対数変換してlogI1,logI2,
logI3,logI4 の信号を求め、これらをΦ計算部20Aに
出力する。Φ計算部20Aでは、これらの信号からΔA1
= ΔlogI1,ΔA2= ΔlogI2,ΔA3= ΔlogI3,ΔA4= ΔlogI
4を求め、さらにΦ12= ΔA1/ ΔA2, Φ32= ΔA3/ ΔA2,
Φ42= ΔA4/ ΔA2を計算し、求めたΦ12, Φ32, Φ42
をCd計算部21Aに出力する。Cd計算部21Aは、
上記の連立方程式に基づく計算を行って、血管に注入し
た色素濃度Cdを求める。求めたCdは、図示せぬ表示器に
より表示され、また図示せぬ記録器により記録される。
【0067】このような構成を用いれば、他の血中吸光
物質COHb等の測定も行うことができる。
【0068】また、以上の実施の形態に用いたプローブ
は、いずれも、受光装置において、光混合部を設けたの
であるが、プローブを小さく、あるいは薄く形成するた
めには、光混合部を省略して図4に示す構成としても良
い。すなわち、受光装置30の光散乱板31の内側の面
とフォトダイオード8の光感受面とを密接させた状態に
構成する。この場合、ハウジング32の光散乱板31と
接する端面32Aは白く塗布されているものとする。他
の構成は図1に示したものと同様であるので同じ番号を
付している。このような構成によれば、光散乱板31か
らの光は、ハウジング32の端面32Aで反射されるの
で、透過光強度を大にするのに寄与する。この例では光
散乱板31と端面32Aが第2の光散乱部を構成する。
【0069】また、以上の実施の形態に用いたプローブ
はいずれも、第2の散乱部は、光散乱板を用いている
が、プローブの透過光を大にするためには、図1、図
4、における光散乱板の代わりに透明板を用いることも
できる。ただしその場合には、図1の光混合部の光反射
面、あるいは図4におけるハウジング面の光反射面が第
2の光散乱部となる。
【0070】また、以上の実施の形態で用いたプローブ
は、いずれも光透過式のプローブであるが、反射式のプ
ローブでも良い。反射式のプローブは、例えば図1に示
したプローブ1の光照射装置2と受光装置3を、図5に
示すように生体組織10表面の対向しない2点に配置さ
れるようにしたものである。また、例えば図4に示した
プローブ1の光照射装置2と受光装置30を、図6に示
すように生体組織10表面の対向しない2点に配置され
るようにしたものである。このようなプローブから得ら
れる信号を、上記の各実施の形態で述べた透過光の処理
と同じように処理すれば、酸素飽和度の測定や色素希釈
曲線の測定などを同様に行うことができる。
【0071】以上は組織透過光の脈動を利用した血中吸
光物質濃度の測定を例に説明したが、本発明を脈動によ
らない近赤外線分光測定(NIRS)に利用しても同様
に有効である。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、プローブの光照射装置
と受光装置の両方に光散乱部を設けたので、無吸収減光
は波長に影響されない。また、このようなプローブによ
れば、吸収減光度と血液層の厚みとの比が生体組織の厚
みに影響されず、かつ、吸収減光度が血液層の存在する
深さによらないというようにすることができる。このた
め、このようなプローブを用いた測定装置によれば、無
侵襲で簡単な計算式により精度良く生体組織中の吸光物
質濃度を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプローブの構成を示す断面図。
【図2】図1のプローブを用いたパルスオキシメータの
構成を示す図。
【図3】図1のプローブを用いた色素希釈曲線測定装置
の構成を示す図。
【図4】本発明の他のプローブの構成を示す断面図。
【図5】本発明の更に他のプローブの構成を示す断面
図。
【図6】本発明の更に他のプローブの構成を示す断面
図。
【図7】従来のプローブの光学系を模擬した装置の構成
を示す図。
【図8】本発明のプローブの光学系を模擬した装置の構
成を示す図。
【図9】図7(a)に示した装置により測定した試料の
減光度特性を示す図。
【図10】図7(b)に示した装置により測定した試料
の減光度特性を示す図。
【図11】図7(c)に示した装置により測定した試料
の減光度特性を示す図。
【図12】図8(a)に示した装置により測定した試料
の減光度特性を示す図。
【図13】図8(b)に示した装置により測定した試料
の減光度特性を示す図。
【図14】図8(c)に示した装置により測定した試料
の減光度特性を示す図。
【図15】図7、図8の装置による測定に用いた試料の
種類を説明するための図。
【符号の説明】
1、1A プローブ 2 光照射装置 3 受光装置 5 光源部 6、9 光散乱板 18、18A データ処理装置(濃度比計算部)
フロントページの続き (72)発明者 武田 朴 東京都新宿区西落合1丁目31番4号 日本 光電工業株式会社内 (72)発明者 謝 承泰 東京都新宿区西落合1丁目31番4号 日本 光電工業株式会社内 (72)発明者 金本 理夫 東京都新宿区西落合1丁目31番4号 日本 光電工業株式会社内 Fターム(参考) 4C038 KK01 KL07 KX01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織に光を照射する光照射装置と、
    前記生体組織からの光を受ける受光装置とを備えたプロ
    ーブにおいて、 前記光照射装置は、波長が異なる複数種の光を発生する
    光源部と、前記光源部の前面に配置された第1の光散乱
    部を備え、 前記受光装置は、光感受面に受けた光の強度に応じた信
    号を出力する光電変換部と、第2の光散乱部を備えたこ
    とを特徴とするプローブ。
  2. 【請求項2】 前記受光装置は、前記生体組織と前記光
    感受面との間に設けられた光混合部を備えたことを特徴
    とする請求項1に記載のプローブ。
  3. 【請求項3】 前記光混合部は、前記生体組織の透過側
    表面と前記光感受面とを内壁面の一部とする閉じた空間
    を備えているものであることを特徴とする請求項2記載
    のプローブ。
  4. 【請求項4】 前記第1の光散乱部は光散乱性の板を備
    えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    のプローブ。
  5. 【請求項5】 前記第2の光散乱部は、光散乱性の板、
    あるいは光反射性の面により光を散乱させるものを備え
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    プローブ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のプローブと、 前記プローブの前記光電変換部の出力に基づいて前記生
    体組織中の複数の吸光物質の濃度比を計算する濃度比計
    算部とを具備することを特徴とする生体組織中吸光物質
    濃度測定装置。
  7. 【請求項7】 前記濃度比計算部は、前記光電変換部の
    出力の脈動分に基づいて生体組織の減光度の変動分を求
    め、これに基づいて複数の吸光物質の濃度比を計算する
    ことを特徴とする請求項6に記載の生体組織中吸光物質
    濃度測定装置。
  8. 【請求項8】 前記濃度比計算部は、 前記光照射部により照射された光の生体組織の透過光ま
    たは反射光の脈動から各波長の減光度変化分ΔA1, ΔA
    2, …ΔAnを求める減光度変化分検出手段と、 この減光度変化分検出手段により求められたn個の減光
    度変化分ΔA1, ΔA2,…ΔAnから予め決定された2つの
    組み合わせの減光度変化分(ΔAi, ΔAj)のm組につい
    てそれぞれにその比Φijを求める変化分比検出手段と、 前記減光度変化分は吸収減光と無吸収減光のそれぞれの
    減光度変化分との和であるとして前記各波長についての
    m個の連立方程式と、前記変化分比検出手段が求めたm
    個のΦijと、に基づいて酸素飽和度またはその他の血中
    吸光物質の濃度比を演算する演算部と、 を具備することを特徴とする請求項7に記載の生体組織
    中吸光物質濃度測定装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009139028A1 (ja) 2008-05-12 2009-11-19 パイオニア株式会社 自発光型センサ装置
JP2010263931A (ja) * 2009-05-12 2010-11-25 Fujitsu Ltd 脈波取得装置及び脈拍測定装置
JP2011135986A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Tamaoka Sangyo Kk 生体光計測用プローブおよび生体光計測装置
JP2016047073A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 株式会社東芝 電子機器および制御方法

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