JP2001196844A - バルーン型アンテナ - Google Patents

バルーン型アンテナ

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JP2001196844A JP2000008334A JP2000008334A JP2001196844A JP 2001196844 A JP2001196844 A JP 2001196844A JP 2000008334 A JP2000008334 A JP 2000008334A JP 2000008334 A JP2000008334 A JP 2000008334A JP 2001196844 A JP2001196844 A JP 2001196844A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルーン型アンテナを提供する。 【解決手段】 バルーン102は、膨張した場合、内面
もしくは外面の一部が放物面をなし、当該放物面は電気
的反射体104であり、充填部(ポンプ)103は、バ
ルーン102に気体を充填し、給電部105は、バルー
ン102が膨張した場合、放物面の焦点位置に配置さ
れ、バルーン102は、充填部103により充填される
気体により硬化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルーン(風船)
により放物面を構成し、当該放物面をパラボラアンテナ
として利用するバルーン型アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】従来から、バルーンを利用したアンテナが
提案されている。バルーンは折り畳みが可能であり、軽
量であることから、人工衛星など宇宙空間での利用に好
適と考えられており、研究が進められている。また、地
球上での利用においても、運搬が容易であることから、
僻地におけるテレビジョン放送やラジオ放送、携帯電話
やPHSの基地局の通信に利用するなど、種々の応用分
野が期待されている。
【0004】このようなバルーン型アンテナとして、特
開昭61−93706号公報には、バルーンが膨張した
ときの内面が回転放物面となり、当該回転放物面の焦点
はバルーン内部に位置し、当該位置に給電部が配置され
るアンテナが提案されている。
【0005】また、特開平7−66623号公報には、
バルーンが膨張したときのバルーンの外面凹部が回転放
物面となり、バルーンの外部に給電部を配置するアンテ
ナや、膨張したバルーン内部に回転放物面を配置し、バ
ルーン外殻に配置されたワイヤで回転放物面を支持する
アンテナが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
バルーン型アンテナでは、時間の経過とともにバルーン
を膨張させていた気体が抜けてしまい、その形状を保持
することが難しい、という問題があった。また、より構
成が簡単で、折り畳み時のサイズが小さく、軽量で、低
コストなバルーン型アンテナに対する要望は大きい。
【0007】本発明は、以上の課題を解決するためにな
されたもので、バルーンにより放物面を構成し、当該放
物面をパラボラアンテナとして利用するバルーン型アン
テナを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示す
る。
【0009】本発明の第1の観点に係るバルーン型アン
テナは、バルーンと、充填部と、給電部と、を備えるよ
うに構成する。
【0010】ここで、バルーンは、膨張した場合、内面
の一部が放物面をなし、当該放物面は電気的反射体であ
る。
【0011】一方、充填部は、バルーンに気体を充填す
る。
【0012】そして、給電部は、バルーンが膨張した場
合、放物面の焦点位置に配置される。
【0013】さらに、給電部は、放物面に相対するバル
ーンの内面に接する。
【0014】本発明の第2の観点に係るバルーン型アン
テナは、バルーンと、充填部と、給電部と、を備えるよ
うに構成する。
【0015】ここで、バルーンは、内部に境界壁を有
し、膨張した場合、当該境界壁の少なくとも一方の面が
放物面をなし、当該放物面は電気的反射体である。
【0016】一方、充填部は、バルーンに気体を充填す
る。
【0017】そして、給電部は、バルーンが膨張した場
合、放物面の焦点位置に配置される。
【0018】本発明の第3の観点に係るバルーン型アン
テナは、バルーンと、充填部と、給電部と、を備えるよ
うに構成する。
【0019】ここで、バルーンは、内部に境界壁を有
し、膨張した場合、当該バルーンの内面の一部が放物面
をなし、当該放物面、および、これと当該境界壁を挟ん
だバルーンの内面の一部は電気的反射体である。
【0020】一方、充填部は、バルーンに気体を充填す
る。
【0021】そして、給電部は、境界壁に支持され、バ
ルーンが膨張した場合、給電部は、電気的反射体の焦点
に配置される。
【0022】本発明の第4の観点に係るバルーン型アン
テナは、バルーンと、充填部と、給電部と、を備えるよ
うに構成する。
【0023】ここで、バルーンは、膨張した場合、内面
もしくは外面の一部が放物面をなし、当該放物面は電気
的反射体である。
【0024】一方、充填部は、バルーンに気体を充填す
る。
【0025】そして、給電部は、バルーンが膨張した場
合、放物面の焦点位置に配置される。
【0026】さらに、バルーンは、充填部により充填さ
れる気体により硬化する。
【0027】また、本発明に係るバルーン型アンテナに
おいて、バルーンの気体が充填される側の面には当該気
体と反応して硬化する溶剤が塗布されるように構成する
ことができる。
【0028】また、本発明に係るバルーン型アンテナに
おいて、放物面とその裏面とのうち、充填部により気体
が充填される側の面には、当該気体と反応して、硬化す
る溶剤が塗布されるように構成することができる。
【0029】また、本発明に係るバルーン型アンテナに
おいて、充填部は、バルーンに充填された気体を吸い出
すように構成することができる。
【0030】また、本発明に係るバルーン型アンテナ
は、排気部をさらに備えるように構成することができ
る。
【0031】ここで、排気部は、充填部によりバルーン
に充填された気体を吸い出す。
【0032】また、本発明に係るバルーン型アンテナに
おいて、バルーン、放物面、放物面の裏面のいずれかも
しくはすべては、バルーンが膨張した後に硬化するよう
に構成することができる。
【0033】また、本発明に係るバルーン型アンテナに
おいて、当該硬化は、時間の経過により生ずるように構
成することができる。
【0034】また、本発明に係るバルーン型アンテナに
おいて、当該硬化は、光もしくは電波の照射を受けるこ
とにより生ずるように構成することができる。
【0035】また、本発明に係るバルーン型アンテナに
おいて、充填部は、ポンプにより気体を充填するように
構成することができる。
【0036】また、本発明に係るバルーン型アンテナに
おいて、充填部は、当該気体を圧縮もしくは液化して貯
蔵するタンクと、当該タンクからの気体の充填を開始も
しくは停止させるバルブと、を有するように構成するこ
とができる。
【0037】また、本発明に係るバルーン型アンテナに
おいて、充填部は、外部から注入される気体を受け付
け、当該気体をバルーンに充填する注入孔であるように
構成することができる。
【0038】また、本発明に係るバルーン型アンテナに
おいて、電気的反射体は、金属メッシュを有するように
構成することができる。
【0039】また、本発明に係るバルーン型アンテナに
おいて、電気的反射体は、金属箔を有するように構成す
ることができる。
【0040】また、本発明に係るバルーン型アンテナ
は、さらに、ワイヤと、支持体と、を備えるように構成
することができる。
【0041】ここで、ワイヤは可撓性であり、膨張した
バルーンを支持する。
【0042】一方、支持体は、ワイヤに接続され、ワイ
ヤを支持する。
【0043】また、本発明に係るバルーン型アンテナ
は、当該バルーン(電気的反射体を有するバルーン)の
ほか、第2のバルーンを備えるように構成することがで
きる。
【0044】ここで、第2のバルーンは、当該バルーン
の外面に配置され、当該バルーンが膨張すると膨張し
て、当該バルーンを支持補強する。第2のバルーンの形
状を種々の状況や用途に合わせて調製することにより、
バルーン型アンテナの外形寸法や外形形状を所望のもの
にすることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を説明
する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのも
のであり、本発明の範囲を制限するものではない。した
がって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素
をこれと均等なものに置換した実施形態を採用すること
が可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含
まれる。
【0046】(第1の実施形態)図1は、本発明のバル
ーン型アンテナの第1の実施形態の概要構成を示す断面
図である。以下、本図を参照して説明する。
【0047】バルーン型アンテナ101の外殻はバルー
ン102が構成する。バルーン102は、ポンプ103
が充填する気体によって膨張する。膨張すると、バルー
ン102の内面には、金属箔もしくは金属メッシュ等に
よる電気的反射体104が配置され、これが回転放物面
をなす。電気的反射体104の放物面の焦点位置には、
給電部(一次放射器)105を配置する。
【0048】バルーン102は電波透過特性を有し、こ
れを通過した電波(可視光、赤外線、紫外線であっても
よい。以下同様。)は、電気的反射体104で反射さ
れ、給電部105に集積される。
【0049】電気的反射体104は、上述のように、金
属箔もしくは金属メッシュ等の電波反射特性を有するも
ので構成され、折り畳みもしくは巻き込みができる。こ
のため、バルーン型アンテナ101を運搬する場合に
も、バルーン102を折り畳みもしくは巻き込むことが
でき、サイズを小さくすることができる。
【0050】ポンプ103が気体を充填すると、この気
体が電気的反射体104に接する。電気的反射体104
が気体に接する面には、気体と反応して硬化する溶剤が
塗布されている。このような溶剤としては、たとえば、
以下のようなものが考えられる。 ・エポキシ系接着剤の溶剤と、硬化剤を気化もしくはゾ
ル化したもの ・瞬間接着剤で使用される溶剤と、水蒸気
【0051】このほか、紫外線で硬化する溶剤を塗布し
ておき、太陽光を受けることで硬化するようにしてもよ
い。この場合は、ポンプ103が充填する気体として任
意のものを利用することができる。
【0052】ポンプ103は、充填する気体を圧縮し、
場合によっては液化させて貯蔵したタンクにより構成す
ることもできる。この場合、当該タンクのバルブ(栓)
を開くだけで、バルーン102内に気体が充填される。
【0053】バルーン102内に気体が充填されると、
バルーン102の内外で圧力差が生じ、バルーン102
が膨張する。これとともに、バルーン102の少なくと
も電気的反射体104の部分が硬化して、回転放物面を
なす。
【0054】特に宇宙空間での利用では、内外の気圧差
があると時間の経過とともに気体が抜けていくことを考
慮しなければならないが、本実施形態では、充填した気
体が抜けても、回転放物面の形状を維持することができ
る。
【0055】一方、硬化したら、充填した気体をポンプ
103にて積極的に回収・排気して、他の用途(たとえ
ばガスジェットによる人工衛星の姿勢制御など)に利用
することもできる。
【0056】なお、回転放物面は、放物線をその軸の回
りに回転させた形状であり、式x2+y 2=4az (a>0)によ
って表現することができる。本発明のバルーン型アンテ
ナでは、電気的反射体104の形状を、回転放物面にか
えて、式x2=4az (a>0)や、式bx2+cy2=4az (a,b,c>
0)によって表現できるような放物面の形状としてもよ
い。また、所定の精度の範囲内であれば、必ずしも精密
に上記のような放物面でなくともよい。
【0057】また、ポンプ103をバルーン102と一
体に構成するのではなく、バルーン102に気体注入孔
を設けて、これにポンプから気体を注入してバルーン1
02を膨張させるような実施形態をとることもできる。
気体注入孔としては、蓋や栓などにより開閉可能なもの
であれば、公知の任意のものを利用することができる。
【0058】(第2の実施形態)図2は、本発明のバル
ーン型アンテナの第2の実施形態の概要構成を示す断面
図である。なお、本図において、上述の図と同様の機能
を果たす要素には、同じ符号を付してある。以下、本図
を参照して説明する。
【0059】本実施形態では、電気的反射体104の回
転放物面の焦点がバルーン102の電気的反射体104
に対面する面に位置するようにする。給電部105は、
バルーン102の当該対面の焦点位置に接するように、
もしくは、バルーン102の当該対面の焦点位置を占め
ることにより外殻の一部となるように配置する。給電部
105としてはパッチアンテナを用いることができる。
【0060】本実施形態では、バルーン102の内面す
べてに硬化のための溶剤を塗布しておき、バルーン10
2全体の形状が気体放出後も維持されるようにする。
【0061】また、本実施形態は、たとえば僻地での一
時利用や旅行先での一時利用などに応用することもでき
る。この場合、バルーン102を硬化させる必要はな
い。ポンプ103としては足踏みポンプなどを利用する
ことができ、ゴムボートなどと同じように空気を充填す
るだけでアンテナを構成することができる。また、スプ
レー缶をポンプ103として用いて気体を充填してもよ
い。
【0062】空気を抜けばバルーン型アンテナ101を
折り畳み、あるいは、巻き込むことができ、運搬に便利
である。
【0063】(第3の実施形態)図3は、本発明のバル
ーン型アンテナの第3の実施形態の概要構成を示す断面
図である。なお、本図において、上述の図と同様の機能
を果たす要素には、同じ符号を付してある。以下、本図
を参照して説明する。なお、本実施形態は、上記の実施
形態と合わせて利用することができる。また、理解を容
易にするため、以下の図では、ポンプ103および給電
部105は図示を適宜省略する。
【0064】本実施形態では、バルーン102が2つ用
意されており、これらが接する境界に電気的反射体10
4が配置される。
【0065】2つのバルーン102に気体を充填する際
のそれぞれの内圧は、バルーン102の形状設計に基づ
いて定められる。したがって、両者は、等しい場合もあ
るし異なる場合もある。たとえば、図示する断面図右側
のバルーン102は、左側のバルーン102の方へ凸状
に膨らんでいるため、右側の内圧を左側の内圧よりも高
くすると、容易に図示するような形状をとることができ
る。
【0066】電気的反射体104の両面に硬化する溶剤
を塗布しておき、両バルーン102に気体を充填する
と、電気的反射体104の両面が硬化する。これによ
り、形状維持のための強度を向上させることができる。
【0067】なお、電気的反射体104の両面のみなら
ず、図示するバルーン102の右側と左側のいずれか一
方、もしくは、双方の内面も硬化させることにより、さ
らに強度を向上させることができる。
【0068】(第4の実施形態)図4は、本発明のバル
ーン型アンテナの第4の実施形態の概要構成を示す断面
模式図である。なお、本図において、上述の図と同様の
機能を果たす要素には、同じ符号を付してある。以下、
本図を参照して説明する。本実施形態は、上記実施形態
をさらに発展させたもので、複数の風船を多重化するも
のである。
【0069】図4(a)は、小さいバルーン102を多
数組み合わせて放物面の形状を構成した場合の断面図で
ある。各バルーン102が小さいため、必要な気体の量
を減らすことができる。
【0070】図4(b)は、小さい多数のバルーン10
2aと、これを囲む大きいバルーン102bと、を組み
合わせて放物面の形状を構成した場合の断面図である。
放物面のほか、小さいバルーン102a自体をも硬化さ
せることができ、さらなる強度向上を図ることができ
る。
【0071】図4(c)は、図4(a)の実施形態と図
4(b)の実施形態とを組み合わせた実施形態で、小さ
いバルーン102aと、これより大きいバルーン102
bと、をそれぞれ複数組み合わせて放物面を構成するも
のである。
【0072】本実施形態では、多数のバルーンを用意す
ることにより放物面を構成する。したがって、各バルー
ンの内圧を調製すれば、当該放物面の形状を変化させる
ことができる。たとえば、放物面焦点側のバルーンの気
圧を下げて、その反対側のバルーンの気圧を上げれば、
放物面の焦点距離を短く変化させることができる。逆も
また同様である。また、電気的反射体の形状を放物面以
外の形状にすることもできる。
【0073】また、多数のバルーンにより放物面を構成
するため、穴が開くなど、一部のバルーンが密閉性を失
った場合であっても、他のバルーンにより形状が保たれ
る。このように、バルーンの数を増すことにより、冗長
性を増し、信頼性の高いバルーン型アンテナを実現する
ことができる。
【0074】(第5の実施形態)図5は、本発明のバル
ーン型アンテナの第5の実施形態の概要構成を示す断面
図である。なお、本図において、上述の図と同様の機能
を果たす要素には、同じ符号を付してある。以下、本図
を参照して説明する。
【0075】バルーン型アンテナ101のバルーン10
2内部には境界壁106が配置される。バルーン102
は、境界壁106を挟んで主反射鏡をなす電気的反射体
104と、副反射鏡をなす電気的反射体107と、が配
置されている。
【0076】入射した電波は、主反射鏡(電気的反射体
104)と副反射鏡(電気的反射体107)で反射さ
れ、境界壁106に配置された給電部105に集められ
る。
【0077】バルーン102と境界壁106の両方を硬
化させることにより、宇宙空間における長時間の使用に
適するバルーン型アンテナ101とすることができる。
【0078】(第6の実施形態)図6は、本発明のバル
ーン型アンテナの第6の実施形態の概要構成を示す断面
図である。なお、本図において、上述の図と同様の機能
を果たす要素には、同じ符号を付してある。以下、本図
を参照して説明する。
【0079】バルーン型アンテナ101は、気体を充填
するためのポンプ103と、気体を吸い出すためのポン
プ108と、を備える。
【0080】ポンプ103でバルーン102内に気体を
充填し、バルーンが硬化して放物面が形成された後、気
体をポンプ108で吸い出す。
【0081】ポンプ103とポンプ108とは、いずれ
も気体タンクにより構成することができる。この場合
は、気体の充填と排気はバルブの開閉によって制御す
る。
【0082】バルーン102外部の気圧をp0、当初のポ
ンプ103のタンク内の気圧をp1とする。ポンプ103
のタンクのバルブを空けると、バルーン102内に気体
が充填され、バルーン102内の気圧がp2となる。ここ
で、p1>p2>p0が成立する。一方、当初のポンプ108
内のタンク内の気圧がp3であるとすると、バルーン10
2から気体を回収するためには、p2>p3でなければなら
らい。このような関係を満たすように、各タンクの気圧
を決める。
【0083】(第7の実施形態)図7は、本発明のバル
ーン型アンテナの第7の実施形態の概要構成を示す断面
図である。なお、本図において、上述の図と同様の機能
を果たす要素には、同じ符号を付してある。以下、本図
を参照して説明する。本実施形態は、上記実施形態のバ
ルーン型アンテナを固定・支持するためのものである。
【0084】バルーン型アンテナ101は、ワイヤ10
9にて支持される。ワイヤ109は、放物面の電気的反
射体104の外縁に配置されるものと、放物面の中心か
ら放射状に配置されるものと、放物面の中心から同心円
状に配置されるされるものとがある。このワイヤ109
は形状記憶合金など、可撓性の線材によって構成する。
可撓性の線材を利用することにより、バルーン102と
一体に折り畳んだり、巻き込んだりでき、運搬等も容易
である。
【0085】支持体110は、ワイヤ109と人工衛星
などの構造体111とを接続して、バルーン型アンテナ
101全体を支持・固定する。
【0086】なお、本図では、放物面の電気的反射体1
04(バルーン102の一部)が硬化した後に気体が放
出され、バルーン102の残りの部分がたるんでいる様
子を図示している。
【0087】図8は、ワイヤ109をバルーン102に
取り付ける様子を示す模式断面図である。以下、本図を
参照して説明する。
【0088】図8(a)に示す実施形態では、ワイヤ1
09は、バルーン102の外面に貼り付ける。図8
(b)に示す実施形態では、バルーン102を2層構造
とし、外層と内層の間を通すような実施形態をとること
もできる。
【0089】また、ワイヤ109を反射させたい電波の
波長に応じた密度で配置することにより電気的反射体1
04を構成することができる。この場合、ワイヤ109
が電気的反射体104の機能を果たす。
【0090】(第8の実施形態)本実施形態は、上図に
示すバルーン型アンテナの実施形態に対して、さらに形
状維持のための補強を加えるものである。図9は、本発
明のバルーン型アンテナの第8の実施形態の概要構成を
示す説明図である。図9(a)は、断面図であり、図9
(b)は、外観の斜視図である。以下、本図を参照して
説明する。
【0091】本実施形態では、2つのバルーン102
a、102bの境界に電気的反射体104が配置されて
いる。2つのバルーン102a、102bの境界は、接
続部であることから、強度を向上させることが望まし
い。そこで、本実施形態では、この2つのバルーン10
2a、102bの境界を囲むように、ドーナツ状のバル
ーン102cを配置する。
【0092】バルーン102a、102b、102cの
内圧をそれぞれp1、p2、p3とすると、それぞれのバルー
ンを構成する材質が同一である場合、凹凸の形状を維持
するために、p1>p2>p3のような圧力の差を設けるとよ
い。
【0093】本実施形態においても、電気的反射体10
4のほか、バルーン102a、102b、102cのい
ずれか、もしくは、すべての内面を、硬化させると、形
状維持のための強度向上を図ることができる。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
バルーンにより放物面を構成し、当該放物面をパラボラ
アンテナとして利用するバルーン型アンテナを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルーン型アンテナの第1の実施形態
の概要構成を示す断面図である。
【図2】本発明のバルーン型アンテナの第2の実施形態
の概要構成を示す断面図である。
【図3】本発明のバルーン型アンテナの第3の実施形態
の概要構成を示す断面図である。
【図4】本発明のバルーン型アンテナの第4の実施形態
の概要構成を示す断面図である。
【図5】本発明のバルーン型アンテナの第5の実施形態
の概要構成を示す断面図である。
【図6】本発明のバルーン型アンテナの第6の実施形態
の概要構成を示す断面図である。
【図7】本発明のバルーン型アンテナの第7の実施形態
の概要構成を示す断面図である。
【図8】本発明のバルーン型アンテナのワイヤとバルー
ンの関係を示す断面図である。
【図9】本発明のバルーン型アンテナの第9の実施形態
の概要構成を示す断面図である。
【符号の説明】
101 バルーン型アンテナ 102 バルーン 103 ポンプ 104 電気的反射体 105 給電部 106 境界壁 107 電気的反射体 108 ポンプ 109 ワイヤ 110 支持体 111 構造体

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】膨張した場合、内面の一部が放物面をな
    し、当該放物面は電気的反射体であるバルーンと、 前記バルーンに気体を充填する充填部と、 前記バルーンが膨張した場合、前記放物面の焦点位置に
    配置される給電部と、を備え、 前記給電部は、前記放物面に相対する前記バルーンの内
    面に接することを特徴とするバルーン型アンテナ。
  2. 【請求項2】内部に境界壁を有するバルーンであって、
    膨張した場合、当該境界壁の少なくとも一方の面が放物
    面をなし、当該放物面は電気的反射体であるバルーン
    と、 前記バルーンに気体を充填する充填部と、 前記バルーンが膨張した場合、前記放物面の焦点位置に
    配置される給電部と、を備えることを特徴とするバルー
    ン型アンテナ。
  3. 【請求項3】内部に境界壁を有するバルーンであって、
    膨張した場合、当該バルーンの内面の一部が放物面をな
    し、当該放物面、および、これと当該境界壁を挟んだバ
    ルーンの内面の一部は電気的反射体であるバルーンと、 前記バルーンに気体を充填する充填部と、 前記境界壁に支持される給電部とを備え、 前記バルーンが膨張した場合、前記給電部は、前記電気
    的反射体の焦点に配置されることを特徴とするバルーン
    型アンテナ。
  4. 【請求項4】膨張した場合、内面もしくは外面の一部が
    放物面をなし、当該放物面は電気的反射体であるバルー
    ンと、 前記バルーンに気体を充填する充填部と、 前記バルーンが膨張した場合、前記放物面の焦点位置に
    配置される給電部と、を備え、 前記バルーンは、前記充填部により充填される気体によ
    り硬化することを特徴とするバルーン型アンテナ。
  5. 【請求項5】前記バルーンの気体が充填される側の面に
    は当該気体と反応して硬化する溶剤が塗布されることを
    特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のバル
    ーン型アンテナ。
  6. 【請求項6】前記放物面とその裏面とのうち、前記充填
    部により気体が充填される側の面には、当該気体と反応
    して、硬化する溶剤が塗布されることを特徴とする請求
    項1から4のいずれか1項に記載のバルーン型アンテ
    ナ。
  7. 【請求項7】前記充填部は、前記充填部により前記バル
    ーンに充填された気体を吸い出すことを特徴とする請求
    項5または6に記載のバルーン型アンテナ。
  8. 【請求項8】前記充填部により前記バルーンに充填され
    た気体を吸い出す排気部をさらに備えることを特徴とす
    る請求項5または6に記載のバルーン型アンテナ。
  9. 【請求項9】前記バルーン、前記放物面、前記放物面の
    裏面のいずれかもしくはすべては、前記バルーンが膨張
    した後に硬化することを特徴とする請求項1から3のい
    ずれか1項に記載のバルーン型アンテナ。
  10. 【請求項10】当該硬化は、時間の経過により生ずるこ
    とを特徴とする請求項9に記載のバルーン型アンテナ。
  11. 【請求項11】当該硬化は、光もしくは電波の照射を受
    けることにより生ずることを特徴とする請求項9に記載
    のバルーン型アンテナ。
  12. 【請求項12】前記充填部は、ポンプにより気体を充填
    することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項
    に記載のバルーン型アンテナ。
  13. 【請求項13】前記充填部は、当該気体を圧縮もしくは
    液化して貯蔵するタンクと、 当該タンクからの気体の充填を開始もしくは停止させる
    バルブと、 を有することを特徴とする請求項1から11のいずれか
    1項に記載のバルーン型アンテナ。
  14. 【請求項14】前記充填部は、外部から注入される気体
    を受け付け、当該気体を前記バルーンに充填する注入孔
    であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1
    項に記載のバルーン型アンテナ。
  15. 【請求項15】前記電気的反射体は、金属メッシュを有
    することを特徴とする請求項1から14のいずれか1項
    に記載のバルーン型アンテナ。
  16. 【請求項16】前記電気的反射体は、金属箔を有するこ
    とを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載
    のバルーン型アンテナ。
  17. 【請求項17】当該膨張したバルーンを支持する可撓性
    のワイヤと、 前記ワイヤに接続され、前記ワイヤを支持する支持体
    と、 をさらに備えることを特徴とする請求項1から16のい
    ずれか1項に記載のバルーン型アンテナ。
  18. 【請求項18】前記バルーンの外面に配置され、前記バ
    ルーンが膨張すると膨張する第2のバルーンをさらに備
    えることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項
    に記載のバルーン型アンテナ。
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