JP2001193657A - ポンプ及びその駆動方法 - Google Patents

ポンプ及びその駆動方法

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JP2001193657A
JP2001193657A JP2000282234A JP2000282234A JP2001193657A JP 2001193657 A JP2001193657 A JP 2001193657A JP 2000282234 A JP2000282234 A JP 2000282234A JP 2000282234 A JP2000282234 A JP 2000282234A JP 2001193657 A JP2001193657 A JP 2001193657A
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潤 篠原
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B43/00Machines, pumps, or pumping installations having flexible working members
    • F04B43/02Machines, pumps, or pumping installations having flexible working members having plate-like flexible members, e.g. diaphragms
    • F04B43/04Pumps having electric drive
    • F04B43/043Micropumps
    • F04B43/046Micropumps with piezoelectric drive

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Reciprocating Pumps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送液量を多くするために、ポンピング部の容
積変化量を大きくする必要があり、この場合ポンプのサ
イズが大きくなり、同時に送液時の脈流が大きくなる。
また、ポンプの吐出体積を変化させるためには、電圧可
変機構等を用いてアクチュエータに印加する電圧値を変
化させる必要があり、システム全体が複雑になるという
問題点を解決したポンプを提供すること。 【解決手段】 バルブダイアフラム4とポンピングダイ
アフラム5を有する2枚の基板1を、2つの連絡管路1
3を有する中間基板2を挟む形態とし、送液は中間基板
2の両面でそれぞれ位相をずらしておこなうものとす
る。また中間基板2の両面に位置するポンピング部14
の容積や、ダイアフラムの厚みを異なるものとし、アク
チュエータに印加する電圧値を変えることなく、吐出体
積を切り替えることが可能である構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医療分野や分析分野
において用いられている、小型でかつ高精度に流体制御
をおこなうマイクロポンプやマイクロバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小型で高精度な流体制御をおこな
うポンプとしては、例えば、図2の特開平5−1669
号公報に記載されているマイクロポンプがあり、この場
合、シリコン基板1上の酸化膜の犠牲層上に金属または
ポリシリコン19の薄膜を形成し、さらにエッチングに
よって犠牲層を除去することにより金属またはポリシリ
コンの逆止弁を構成し、ガラス基板2上に設けた圧電素
子3によりポンプを構成している。
【0003】また、図3の特開平9−072270号公
報に記載されているポンプでは、バルブダイアフラム4
を有したシリコン基板1とガラス基板2が接合してあ
り、バルブダイアフラム4上に形成された弁座7にパッ
キン6が形成してある。バルブダイアフラム4に設置し
てある圧電素子3に電圧を印加することによってバルブ
ダイアフラム4を変形させ、液体出入口のバルブの開閉
をおこなう構造となっている。
【0004】また、図4の特開平4−66784号公報
に記載されているポンプでは、2つの弁7と流体出入口
11の位置関係により、それぞれが一方向バルブとして
働く構造となっている。そのため、中央部の圧電素子3
に電圧を印加して、ポンプ内部の容積変化を発生させる
ことによって一方向に送液を実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のポンプにはいく
つかの課題がある。図2から図4に示したポンプ構造の
場合、送液量を多くするためには、ポンピング部の容積
変化量を大きくするか、もしくは駆動周波数を高くする
必要があった。
【0006】容積変化量を大きくするためには、ポンピ
ングダイアフラムの変位量を大きくする方法があるが、
ポンピングダイアフラムの変位量はアクチュエータの変
位量に依存しているため、同種類のアクチュエータを用
いた上で変位量を大きくすることは容易でない。また、
ポンピングダイアフラムの面積を大きくすることによっ
て変位量を大きくする方法もあるが、この場合ポンプの
サイズが大きくなり、同時に送液時の脈流が大きくなっ
てしまう問題点がある。また少量の送液時には精度が低
下するという問題点もある。
【0007】一方、ポンプを小型化した場合、流体がポ
ンプ内部を移動する際に生じる粘性抵抗により、ある一
定の周波数以上になると流量が増えなくなるため、駆動
周波数によって流量を調節できる範囲も限られる。ま
た、図2あるいは図4に示すポンプの場合、2つの一方
向弁を用いた構造となっているため、特に入口側から出
口側への順方向の圧力が働いた時に、入口側から出口側
へ流れが生じてしまうため、精度の高い流量調整が困難
であるという問題点を有している。
【0008】また従来のポンプ構造では、駆動電圧を一
定とした場合、1サイクルあたりの吐出体積は常に一定
であり流量が固定されてしまう。このため、吐出体積を
変更するためには、電圧源からアクチュエータに供給さ
れる電圧を駆動状況に応じて電圧可変機構を用いて変化
させる必要があり、システム全体が複雑になるという問
題点を有していた。
【0009】
【課題を解決する手段】これらの課題を解決するため、
本発明のポンプにおいては、入口側バルブダイアフラ
ム、ポンピングダイアフラム、出口側バルブダイアフラ
ムを同一の基板上に形成した2枚の基板を中間基板の両
面に接合し、流体入口と中間基板両面の2つの入口側バ
ルブ、流体出口と中間基板両面の2つの出口側バルブを
接続する流路を設けることで、中間基板の両面に独立し
た2つの送液経路が形成される。また、これら2つの入
口側バルブおよび2つの出口側バルブはすべてアクチュ
エータによって任意に開閉が可能であるアクティブバル
ブとなっており、かつエネルギを供給しない状態でもバ
ルブが閉じる構造となっている。このため、ポンプ外部
の圧力変化の影響を受けることなく、精度の高い送液を
おこなうことが可能である。
【0010】さらに、このような構造のポンプの駆動方
法として、少ない流量の場合は2つの送液経路のいずれ
か一方を使用し、流量が多い場合には両方の送液経路
を、同時あるいは任意のタイミングで使用して送液する
ことにより、従来とおなじ流量精度を維持しながら、選
択可能な流量範囲を大きくすることができる。
【0011】また、これら2つの送液経路で送液するタ
イミングを適切に選択すれば、送液時の脈流を小さくす
ることも可能である。
【0012】また、中間基板の両面に位置するポンピン
グ部の体積やダイアフラムの厚みを異なるものとするこ
とによって、アクチュエータに印加する電圧を変えるこ
となく、すなわち、特別な電圧可変機構を使用すること
なく、流量の変更が可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のポンプでは、ポンピング
用アクチュエータとポンピングダイアフラムを有するポ
ンピング部と、バルブ用アクチュエータとバルブダイア
フラムを有する入口側バルブ部が形成された第一の基板
及び第二の基板が、中間基板を介して対向するよう中間
基板の両側に接合されている。さらに、バルブダイアフ
ラムと中間基板の間に流体の移動を阻害可能なパッキン
を備えており、アクチュエータを駆動しない状態で常に
バルブが閉じた状態となっている構成とした。このよう
な構成により、中間基板の両側に独立した2つの液送経
路が設けられることとなる。そのため、ポンプのサイズ
を大きくすることなく単位時間あたり2倍の送液量を実
現することができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (実施例1)本発明による実施例1のポンプとして、中
間基板としてガラス基板、中間基板の両面に接合する基
板としてシリコン基板を用い、シリコン基板上にバルブ
ダイアフラムおよびポンピングダイアフラムを有し、か
つバルブダイアフラム上にパッキンが形成され、ガラス
基板に二つのバルブ部を連結する連結口を有した構造に
ついて述べる。
【0015】図1は本発明のポンプ構造の一例を示す断
面図であり、図5はその分解図である。2枚のシリコン
基板1は2つのバルブダイアフラム4、1つのポンピン
グダイアフラム5、流路12、2つの流体出入口11を
有し、ガラス基板2の両面に接合することによって、ポ
ンピング部14およびバルブ部15を構成している。ま
た流体出入口11、バルブダイアフラム4、ポンピング
ダイアフラム5はそれぞれシリコン基板1上に形成され
た流路12によって接続された構造となっている。
【0016】本実施例では、流体の流れを止めるパッキ
ン6として弾性体を用いており、このパッキン6はシリ
コン基板1におけるバルブダイアフラム4上に形成され
ている。このパッキン6はバルブ部15内おいて帯状に
形成されており、その厚みはバルブ部15のエッチング
深さと同じか、もしくはそれ以上に形成されている。
【0017】このためシリコン基板1とガラス基板2と
を接合することによって、パッキン6がガラス基板2と
密着し、バルブ部15内部における流体の流れを堰き止
める構造となっている。
【0018】また、ガラス基板2においては、パッキン
6と流体出入口11の中間に、連結口13が形成されて
おり、ガラス基板2の両面にシリコン基板1を接合する
ことによって、流体出入口11とガラス基板2の両面に
あるバルブ部15が連結口13によって連結される構造
となっている。
【0019】本実施例では、厚さ500μmのシリコン
基板の両面を異方性エッチングすることにより、厚さ6
0μmのダイアフラムを形成している。またシリコン基
板におけるガラス基板との接合面では深さ50μmのエ
ッチングをおこなっている。バルブダイアフラムの平面
サイズは5×5mmであり、ポンピングダイアフラムの
平面サイズは10×10mmである。また、ガラス基板
の厚みは300μmとし、ガラス基板に形成された連結
口は直径500μmとした。この連結口はサンドブラス
ト加工によって形成している。このように形成された2
枚のシリコン基板とガラス基板の3つの基板を重ね合わ
せることによって、全体の厚みは1.3mmとなる。
【0020】本実施例では各要素のサイズを上記のよう
にしているが、特に上記の値に限定されるわけではな
く、必要とされるポンプの仕様に応じて適切な値を用い
るべきである。また加工方法についても上記のものに限
定されるわけではなく、必要な各要素が製作できる加工
方法であるならばどのような方法を用いても構わない。
【0021】また、バルブダイアフラム4およびポンピ
ングダイアフラム5には、圧電素子3が設置されてお
り、ダイアフラムと圧電素子のユニモルフ効果によっ
て、ダイアフラムの変形をおこなっている。本実施例で
はダイアフラムを変形させるアクチュエータとして、上
記のように圧電ユニモルフを用いているが、積層型圧電
素子や形状記憶合金アクチュエータなどを用いることも
可能である。また静電力、磁力、空気圧、などを用いる
ことも可能であり、ダイアフラムを変形させる方法につ
いては特に限定されることはない。
【0022】続いてバルブの開閉について図6を用いて
説明する。
【0023】図6(a)はバルブ部分における流体移動
と垂直方向の断面図を示したものである。ガラス基板2
とバルブダイアフラム4の間にパッキン6が存在し、紙
面における垂直方法の流れをパッキン6で阻害する構造
となっている。
【0024】本実施例では、アクチュエータとしてユニ
モルフ型圧電素子を使用しており、この場合、圧電素子
に印加する電圧の方向を変えることによりダイアフラム
の変位方向を変えることが可能である。
【0025】そこで、図6(b)に示すようにバルブダ
イアフラム4を下向きに変位させると、パッキン6とガ
ラス基板2の間に間隙16が生じ、この間隙16を流体
が通過することによってバルブが開いた状態となる。電
圧の印加を停止するとバルブダイアフラム4の変位がな
くなり、弾性体であるパッキン6とガラス基板2が密着
するために流体の移動が阻害され、バルブが閉じた状態
(図6a)となる。このようにダイアフラムが変位して
いない、すなわちアクチュエータにエネルギを加えてい
ない状態でもバルブが閉じた状態が実現されるようにな
っている。
【0026】さらに、図6(c)のようにバルブダイア
フラム4を上向きに変位させることによって、強固にバ
ルブを閉じることも可能である。
【0027】以上のように、本発明のポンプではバルブ
の開閉を能動的に制御することができる。
【0028】また同様にユニモルフアクチュエータでポ
ンピングダイアフラムを変位させることによって、ポン
ピング部の容積変化をおこない、ポンピング動作をおこ
なう。
【0029】図1で示したように、ポンピング部14と
バルブ部15は流路12で接続されているため、以上の
バルブの開閉動作とポンピング動作を組み合わせること
によって、流体入口から流体出口への送液を実現するこ
とができる。
【0030】本実施例におけるポンプの場合、図1に示
したように、ガラス基板2の両面に、ポンピング部1
4、バルブ部15、流路12が形成されている。このた
め流体入口から吸入された流体は、ガラス基板2の両面
に配置された2つの経路をたどることが可能である。
【0031】すなわち、流体入口からバルブ部、ポンピ
ング部さらにバルブ部を経て流体出口から吐出される経
路と、流体入口から連結口、バルブ部、ポンピング部、
バルブ部、連結口、流体出口の経路を経て流体出口から
吐出される2つの経路である。
【0032】このように本発明のポンプは、シリコン基
板と中間基板が重ねられた構造となっており、かつ流体
出入口とパッキンの中間に貫通穴が存在している。この
貫通穴によって2つの経路が連結されており、さらにバ
ルブはアクチュエータによって任意に開閉が可能なアク
ティブバルブとなっているため、ガラス基板両面の2つ
の経路において独立した送液をおこなうことが可能とな
っている。
【0033】よって上記の2つの経路を独立して用いる
ことにより、ポンプのサイズを大きくすることなく単位
時間あたり2倍の送液量を実現することができる。ま
た、すべてのバルブが、アクチュエータにエネルギを加
えていない状態で常にバルブが閉じた状態となっている
ため、ポンプ外部の圧力の影響を受けることなく、精度
の高い送液が実現可能である。また、各バルブの開閉お
よびポンピング動作を任意に決めることが出来るため、
駆動シーケンスを変えることによって、双方向の送液が
可能である。 (実施例2)本実施例では、中間基板としてガラス基
板、中間基板の両面に接合する基板としてシリコン基板
を用い、シリコン基板上にバルブダイアフラムおよびポ
ンピングダイアフラムを有し、かつガラス基板上にパッ
キンと、二つのバルブ部を連結する連結口を有したポン
プの構造について述べる。
【0034】図7は本発明のポンプ構造の一例を示す分
解図である。2枚のシリコン基板1は2つのバルブダイ
アフラム4、1つのポンピングダイアフラム5、流路1
2、2つの流体出入口11を有し、ガラス基板2の両面
に接合することによって、ポンピング部14およびバル
ブ部15を構成している。また流体出入口11、バルブ
ダイアフラム4、ポンピングダイアフラム5はそれぞれ
シリコン基板1上に形成された流路12によって接続さ
れた構造となっている。
【0035】本実施例では流体の流れを止めるパッキン
6として弾性体を用いており、このパッキン6はバルブ
ダイアフラム4と対向する位置のガラス基板2上に形成
されている。このパッキン6は帯状に形成されており、
その厚みはバルブ部15のエッチング深さと同じか、も
しくはそれ以上に形成されている。
【0036】このためシリコン基板1とガラス基板2と
を接合することによって、パッキン6がバルブダイアフ
ラム4と密着し、バルブ部15内部における流体の流れ
を堰き止める構造となっている。
【0037】また、ガラス基板2においては、パッキン
6と流体出入口11の中間に、連結口13が形成されて
おり、ガラス基板2の両面にシリコン基板1を接合する
ことによって、流体出入口11とガラス基板2の両面に
あるバルブ部15が連結口13によって連結される構造
となっている。
【0038】各要素のサイズ、加工方法、ダイアフラム
を変形させるアクチュエータに関しては、さまざまなも
のが考えられるが、これらはすべて実施例1で説明した
ものと同様のものを用いることができる。
【0039】またバルブの開閉をおこなう際は、図8
(b)に示すようにバルブダイアフラム4を下向きに変
位させることによって、パッキン6とバルブダイアフラ
ム4の間に間隙16が生じ、この間隙16を流体が通過
することによってバルブが開いた状態となる。電圧の印
加を停止するとバルブダイアフラム4の変位がなくな
り、弾性体であるパッキン6とバルブダイアフラム4が
密着するために流体の移動が阻害され、バルブが閉じた
状態(図8(a))となる。
【0040】さらに、図8(c)のようにバルブダイア
フラム4を上向きに変位させることによって、強固にバ
ルブを閉じることも可能である。
【0041】以上のように、本発明のポンプではバルブ
の開閉を能動的に制御することができ、同様にユニモル
フアクチュエータでポンピングダイアフラムを変位させ
ることによって、ポンピング部の容積変化をおこない、
ポンピング動作をおこなう。また、ポンピング部14と
バルブ部15は流路12で接続されているため、以上の
バルブの開閉動作とポンピング動作を組み合わせること
によって、流体入口から流体出口への送液を実現するこ
とができる。
【0042】本発明のポンプでは、ガラス基板2の両面
に、ポンピング部14、バルブ部15、流路12が形成
されており、流体入口から吸入された流体は、ガラス基
板2の両面に配置された2つの経路をたどることが可能
である。
【0043】すなわち、流体入口からバルブ部、ポンピ
ング部、バルブ部を経て流体出口から吐出される経路
と、流体入口から連結口、バルブ部、ポンピング部、バ
ルブ部、連結口、流体出口の経路を経て流体出口から吐
出される経路である。
【0044】このように本発明のポンプは、シリコン基
板と中間基板が重ねられた構造となっており、かつ流体
出入口とパッキンの中間に貫通穴が存在している。この
貫通穴によって2つの経路が連結された構造となってお
り、さらにバルブはアクチュエータによって任意に開閉
が可能なアクティブバルブとなっているため、2つの経
路において独立した送液をおこなうことが可能となって
いる。
【0045】よって上述した2つの経路を独立して用い
ることにより、ポンプの平面サイズを大きくすることな
く単位時間あたり2倍の送液量を実現することができ
る。また、すべてのバルブが、アクチュエータにエネル
ギを加えていない状態で常にバルブが閉じた状態となっ
ているため、ポンプ外部の圧力の影響を受けることなく
精度の高い送液が実現可能である。
【0046】また、実施例1ではパッキンがバルブダイ
アフラム上に形成されている例を説明し、本実施例では
パッキンがガラス基板上に形成されている例について説
明したが、パッキンがバルブダイアフラムおよびガラス
基板と別体となっている構造を用いた場合においても、
同様の効果を得ることができる。この場合、ユニモルフ
アクチュエータによってバルブダイアフラムを変形させ
た場合、パッキンとバルブダイアフラム、パッキンとガ
ラス基板の間にそれぞれ間隙が生じることによって、バ
ルブが開いた状態となる。 (実施例3)本実施例では、実施例1および2における
ポンプについて、特にシリコン基板1上に流体出入口と
なる貫通穴を形成しない例について説明する。
【0047】図9は本発明のポンプ構造の一例を示す断
面図である。2つのバルブダイアフラム4、1つのポン
ピングダイアフラム5、流路12をそれぞれに有する2
枚のシリコン基板1を、ガラス基板2の両面に接合する
ことによって、ポンピング部14およびバルブ部15を
構成している。また、バルブダイアフラム4、ポンピン
グダイアフラム5はそれぞれシリコン基板1上に形成さ
れた流路12によって接続された構造となっている。さ
らに流路12はシリコン基板1の端面にまで達してお
り、この流路12により、ポンプ側面において流体出入
口11が形成される構造となっている。
【0048】本実施例におけるバルブ構造は実施例1お
よび2で説明したいずれの方法を用いることができる。
また各要素のサイズ、加工方法、ダイアフラムを変形さ
せるアクチュエータに関しては、さまざまなものが考え
られるが、これらはすべて実施例1で説明したものと同
様のものを用いることができる。よってバルブダイアフ
ラムによるバルブの開閉動作とポンピングダイアフラム
によるポンピング動作を組み合わせることによって、流
体入口から流体出口への送液が可能となる。また、ガラ
ス基板2の両面に、ポンピング部14、バルブ部15、
流路12が形成されており、流体入口から吸入された流
体は、ガラス基板2の両面に配置された2つの経路をた
どることができる。
【0049】このように本発明のポンプは、シリコン基
板と中間基板が重ねられた構造となっており、かつ流体
出入口とパッキンの中間に貫通穴が存在している。この
貫通穴によって2つの経路が連結された構造となってお
り、2つの経路において独立した送液をおこなうことが
可能となっている。よってポンプのサイズを大きくする
ことなく単位時間あたり2倍の送液量を実現することが
できる。また、すべてのバルブが、アクチュエータにエ
ネルギを加えていない状態で常にバルブが閉じた状態と
なっているため、ポンプ外部の圧力の影響を受けること
なく、精度の高い送液が実現可能である。
【0050】さらに、本実施例におけるポンプ構造を用
いた場合、シリコン基板に貫通穴形成をおこなう必要が
なくなり、かつポンプ側面に流体出入口が存在する構造
となっているため、より構造が単純になり、製作工程が
容易になるという利点を有している。 (実施例4)本実施例では、貫通穴および溝穴加工を施
した2枚のガラス基板を接合して中間基板として用い、
中間基板の両面に接合する基板としてシリコン基板を用
い、シリコン基板上にバルブダイアフラム、ポンピング
ダイアフラム、流体出入口が形成され、かつバルブダイ
アフラム上には弁座が形成され、さらに弁座上にパッキ
ンが形成されているポンプの構造について述べる。
【0051】図10は本実施例におけるポンプの分解図
であり、図11は断面図である。中間基板を構成する2
枚のガラス基板2にはそれぞれ溝穴加工および貫通穴加
工をおこない、接合することによって3つに分岐した流
路を有した中間基板が形成される。
【0052】この中間基板の両面に2枚のシリコン基板
1を接合する。この接合により、3つに分岐した流路の
うちの2つは、バルブダイアフラム4上に形成されたパ
ッキン6によって直接ふさがれた状態となる。また、残
りのひとつの貫通穴はそのままシリコン基板1上の流体
出入口11と連結した状態となる。
【0053】各要素のサイズ、加工方法、ダイアフラム
を変形させるアクチュエータに関しては、さまざまなも
のが考えられるが、これらはすべて実施例1で説明した
ものと同様のものを用いることができる。
【0054】また各ダイアフラムも実施例1と同様の方
法によって変形され、バルブダイアフラム4を中間基板
と反対の方向に変形させた場合、パッキン6と貫通穴9
の間に間隙が生じ、バルブが開いた状態が実現される。
またバルブダイアフラムをガラス基板側に変位させるこ
とによって、強固にバルブを閉じることも可能である。
【0055】以上のように、本発明のポンプではバルブ
の開閉を能動的に制御することができる。同様に、ポン
ピングダイアフラムも変位させることによってポンピン
グ部の容積変化を生じさせ、ポンピング動作を行う。こ
れらバルブの開閉動作とポンピング動作を組み合わせる
ことによって、流体入口から流体出口への送液を実現す
ることができる。
【0056】本実施例におけるポンプの場合、図11に
示したように、ガラス基板2の両面に、ポンピング部1
4、バルブ部15、流路12が形成されている。このた
め流体入口から吸入された流体は、中間基板の両面に配
置された2つの経路をたどることが可能である。
【0057】またバルブはアクチュエータによって任意
に開閉が可能なアクティブバルブとなっているため、2
つの送液経路において、互いに影響を及ぼすことのない
独立した送液をおこなうことができる。このため2つの
経路を独立して用いることにより、ポンプのサイズを大
きくすることなく単位時間あたり2倍の送液量を実現す
ることができる。さらに、すべてのバルブが、アクチュ
エータにエネルギを加えていない状態で常にバルブが閉
じた状態となっているため、ポンプ外部の圧力の影響を
受けることなく、精度の高い送液が実現可能である。
【0058】本実施例ではバルブダイアフラム上に弁座
を形成し、この弁座上にパッキンを形成し、貫通穴を塞
ぐ構造について説明をおこなったが、実施例1と同様に
弁座を用いず、バルブダイアフラム上に直接パッキンを
形成する方法を用いても同様の効果を得ることができ
る。
【0059】また実施例4で示したように、流体出入口
をポンプ側面に位置するような構造としても、同様の効
果を得ることができる。この時のポンプの構造をあらわ
す断面図を図12に示す。 (実施例5)次に本実施例におけるポンプの送液方法の
一例について説明する。ここではポンプの構造として実
施例1で説明したものを用いるが、他の構造のものを用
いても同様の送液方法を実現することができる。
【0060】まず、2つの経路の一方のみを用いて送液
をおこなった場合の送液方法について図13を用いて説
明する。まず始めに図13(a)に示すように、吸入側
バルブを開の状態にし、ポンピング部の容積を増やすこ
とによって流体入口側から流体の吸引をおこなう。次に
図13(b)に示すように、吸入側バルブを閉じ、吐出
側バルブを開き、ポンピング部の容積を減らすことによ
って流体出口側から流体の吐出をおこなう。以上の二つ
の送液手順を繰り返すことによって入口側から出口側へ
の送液が実現される。
【0061】図14は、入口側から出口側への送液をお
こなった際のポンピングダイアフラム変位量の時間変化
をあらわしたグラフである。ユニモルフアクチュエータ
に電圧を印加していないときのダイアフラムの変位量を
ゼロとし、流体が吐出されるときのポンピングダイアフ
ラムの変位量をプラス、流体が吸引されるときのポンピ
ングダイアフラムの変位量をマイナスとしている。この
図に示したように、送液をおこなう際にはポンピングダ
イアフラムは周期的な動作を繰り返すことになる。図1
4では、ユニモルフアクチュエータに電圧を印加してい
ない場合を中立点とし、ダイアフラムが流体吸引および
吐出で対称的な動作をしているが、この変位量が吸引時
と吐出時で非対称であったとしても、ポンピング部の容
積変化が実施されれば、送液において問題はない。
【0062】図13で示した駆動手順を用いた場合の吐
出量の時間変化を図15(a)に示す。この送液を実現
した経路を経路Aとする。これに対し、中間基板の反対
側にあるもう一方の経路を経路Bとすると、経路Bにお
ける送液も上記の送液手順を用いることによって実現さ
れる。ただし送液をおこなう際には、図14に示した経
路Aの送液とは位相が逆になるような駆動をおこない、
経路Bでは図15(b)に示す吐出がおこなわれるよう
に送液をおこなう。
【0063】以上の2つの経路による送液を同時に行っ
た場合、バルブの開閉とポンピング動作は図16に示す
手順をとる。すなわち図16(a)と図16(b)のよ
うに、それぞれ対向するダイアフラムの変位方向は対称
となる。
【0064】これら2つの経路は、パッキンと流体出入
口の中間に位置するガラス基板上の貫通穴によって連結
しており、かつ送液手順の位相が逆になっている。ま
た、バルブはアクチュエータによって任意に開閉が可能
なアクティブバルブとなっているため、2つの経路にお
ける送液が互いに影響を及ぼすことなく、独立して流体
入口側から流体出口側へ、同時に送液することが可能と
なる。
【0065】このように2つの経路における送液を同時
に実施した場合の総吐出量は、図15(a)と図15
(b)の和に等しくなり、図17のようになる。図17
では図15と比較して、単位時間当たりの送液量は倍に
なっており、かつ送液時における脈流も減少している。
このように二つの経路における送液の位相を逆にするこ
とによって単位時間当たりの送液量の増加と、脈流間隔
の減少を実現することが可能となる。
【0066】なお、本実施例では図16で示したよう
に、第一段階で吸入側バルブを開く動作と、ポンピング
部の容積を増やす動作を同時に行い、また第二段階で吸
入側バルブを閉じる動作と、吐出側バルブを開く動作
と、ポンピング部の容積を減らす動作を同時におこなっ
た。しかし流体入口側から流体出口側へ送液をおこなう
方法は、この動作手順に限ったものではない。例えば、
用いる流体の粘度の違い、用いるアクチュエータの応答
性の違いなどによっては、各バルブの開閉動作とポンピ
ング動作の間に時間的なずれを設けることにより、より
効率の良い送液を実現することも可能となる。
【0067】また本実施例では、2つの経路における送
液の位相を完全に逆とし、駆動周波数も同じにしている
が、送液量や脈流間隔が最適化される駆動方法はこれに
限られるわけではない。2つの経路は長さが若干異なる
ため、管路抵抗や粘性抵抗によっては送液に差が生じる
場合がある。2つの経路における送液の位相や周波数を
変化させることによって、送液量や脈流を最適化するこ
とが可能となる。特に本発明におけるポンプでは、アク
チュエータによって任意に開閉が可能であるアクティブ
バルブを用いているため、2つの経路が完全に独立され
ている。このため、送液量や脈流の最適化が容易であ
る。
【0068】また本実施例で示したポンプは、2つの流
体出入口に関して対称な構造となっている。このため各
アクチュエータの駆動手順を入れ替えることによって、
送液の向きを任意に選択することもできる。このように
本発明のポンプでは、流体出入口とパッキンの中間に貫
通穴が存在し、かつこの貫通穴によって二つの経路が連
結された構造となっているため、各経路において独立し
て送液をおこなうことが可能である。よって2つの経路
をもちいて送液をおこなうことで単位時間当たり2倍の
送液量を実現することができる。
【0069】また、2つの経路における送液シーケンス
の位相を逆にすることによって、送液時における脈流を
減少させることができる。 (実施例6)本実施例では、中間基板としてガラス基
板、中間基板の両面に接合する基板としてシリコン基板
を用い、シリコン基板上に形成されたポンピングダイア
フラムによるポンピング部の容積が、中間基板の両面に
おいて異なるポンプの構造について述べる。なお、バル
ブ部の構造については実施例1で説明したものを用いる
が、他の構造のバルブを用いても、同様の効果を得るこ
とができる。
【0070】図18に本実施例のポンプの断面構造を示
す。2枚のシリコン基板1におけるポンピングダイアフ
ラムのエッチング深さを異なるものとしている。このた
めガラス基板2の両面にシリコン基板1を接合した際
に、それぞれ容積の異なる粗動ポンピング部17と微動
ポンピング部18の2つが形成されることになる。両者
の容積を比較すると、容積の少ない方が微動ポンピング
部となる。これらの容積の違いはシリコン基板1におけ
るエッチングの深さによって容易に設定することが可能
であるが、このポンピングダイアフラム5の加工方法は
エッチングに限定されたものではない。
【0071】本実施例のポンプでは、実施例1と同様に
アクチュエータによって変位するが、微動ポンピング部
18におけるガラス基板2とポンピングダイアフラム5
の距離は、アクチュエータによるダイアフラムの変位量
よりも小さくなっている。
【0072】例えばシリコンダイアフラムと圧電素子に
よるユニモルフ型アクチュエータの場合、シリコンダイ
アフラムの大きさが10×10mm、厚み60μmに対
し、圧電素子の大きさが9×9mm、厚みが80μm程
度であればダイアフラムの変位量は数十μmのレベルと
なる。この場合、微動ポンピング部におけるガラス基板
とポンピングダイアフラムの距離は数μmとしておく。
【0073】このような構造の場合には、図19(a)
に示すように圧電素子3に電圧を印加すると、ポンピン
グダイアフラム5の変位量はガラス基板2によって制限
されるために、微動ポンピング部18における体積変化
量が制限されることになる。一方、図19(b)に示す
ように、粗動ポンピング部17ではガラス基板2とポン
ピングダイアフラム5の距離が十分に確保されているた
め、粗動ポンピング部17の体積変化量が制限されるこ
とはない。このような構造を有する2つのポンピング部
では、同一の印加電圧によって同一のアクチュエータを
駆動したとしても、粗動ポンピング部17と微動ポンピ
ング部18とで流体の吐出体積が異なることになる。こ
のような構造を本発明のポンプに用いることによって、
2つの経路に対し、同じ特性を有するアクチュエータ
に、同一の印加電圧を用いても1サイクルあたりの吐出
体積を異なるものとすることが可能となった。
【0074】実施例1で述べたように、本発明のポンプ
では各アクチュエータを選択的に駆動することにより、
2つの送液経路の選択を任意におこなうことが可能であ
る。このため、例えば多量の送液を短時間でおこないた
い時には粗動ポンピング部による送液をおこない、吐出
量の微妙な調整が必要である時には微動ポンピング部に
よる送液を用いるなど、用途に応じて少なくとも二つの
送液経路を選択することが可能である。
【0075】従来のポンプでは1サイクルあたりの送液
量を変えるために、電圧可変機構を用いて各アクチュエ
ータに印加する電圧値を変える必要があった。もしく
は、同じ印加電圧で変位量の異なるアクチュエータを用
いる必要があった。さらに、一方向バルブを用いたポン
プの場合は、外界の圧力によって送液量が変化してしま
うという問題点を有していた。しかし本構造のポンプで
は、アクティブバルブを用いているため、二つの送液経
路が完全に独立しており、かつこれらの経路を粗動ポン
ピング部と微動ポンピング部とに分けている。このた
め、同じ特性を有するアクチュエータを用い、かつ各ア
クチュエータに印加する電圧値を変えることなく、送液
経路を変更するだけで、1サイクルあたりの送液量を切
り替えることができる。
【0076】このため、同一の電圧源を用いても、単純
なスイッチングによるON/OFFを行うことだけで1
サイクルあたりの送液量を変えることが可能であり、全
体のシステムを非常に簡易なものとすることができる。
また、駆動回路の単純化により、ポンプシステム全体の
小型化も実現できる。さらに各ダイアフラムに対して同
じ特性を有するアクチュエータを用いることができるた
め、低コスト化も実現できる。
【0077】また本実施例のポンプでは、粗動ポンピン
グ部を形成するシリコン基板と、微動ポンピング部を形
成するシリコン基板が別体となっている。このため粗動
ポンピング部と微動ポンピング部でエッチングの深さを
変える場合も、それぞれのシリコン基板を別工程にて加
工すればよく、制作工程が容易になる。 (実施例7)本実施例では、中間基板としてガラス基
板、中間基板の両面に接合する基板としてシリコン基板
を用い、これら2枚のシリコン基板に形成されたポンピ
ングダイアフラムの厚みがそれぞれ異なるポンプの構造
について述べる。なお、バルブ部の構造については実施
例1で説明したものを用いるが、他の構造のバルブを用
いても、同様の効果を得ることができる。
【0078】図20は本実施例のポンプ構造の一例を示
す断面図であるが、2枚のシリコン基板1におけるポン
ピングダイアフラム5の厚みが異なる構造となってい
る。
【0079】実施例1で述べたように、ポンピングダイ
アフラムの変形はアクチュエータによってなされてお
り、同一のアクチュエータを用いてもダイアフラムの厚
みによってその変位量は異なる。例えば、図20に示し
たポンプ構造の場合、粗動ポンピング部17よりも微動
ポンピング部18の方が、厚いポンピングダイアフラム
を有している。このため図21に示したように、同一の
性能を有するアクチュエータで同一の駆動をおこなった
場合、図21(a)で示す微動ポンピング部18におけ
る吐出体積は、図21(b)で示す粗動ポンピング部1
7における吐出体積よりも少なくなる。
【0080】このような構造を本発明のポンプに用いる
ことによって、2つの経路において、同一のアクチュエ
ータで、同一の印加電圧を用いて1サイクルあたりの吐
出体積を異なるものとすることが可能となる。
【0081】実施例1で述べたように、本発明のポンプ
では各アクチュエータの駆動シーケンスを変えることに
よって、2つの送液経路の選択を任意におこなうことが
可能である。このため、例えば多量の送液を短時間でお
こないたい時には粗動ポンピング部による送液をおこな
い、吐出量の微妙な調整が必要である時には微動ポンピ
ング部による送液を用いるなど、用途に応じて少なくと
も二つの送液経路を選択することが可能である。
【0082】従来のポンプでは1サイクルあたりの送液
量を変えるために、電圧可変機構を用いて各アクチュエ
ータに印加する電圧値を変える必要があった。もしく
は、同じ印加電圧で変位量の異なるアクチュエータを用
いる必要があった。さらに、一方向バルブを用いたポン
プの場合は、外界の圧力によって送液量が変化してしま
うという問題点を有していた。しかし本構造のポンプで
は、アクティブバルブを用いているため、二つの送液経
路が完全に独立しており、かつこれらの経路を粗動ポン
ピング部と微動ポンピング部とに分けている。このた
め、同じ特性を有するアクチュエータを用い、かつ各ア
クチュエータに印加する電圧値を変えることなく、送液
経路を変更するだけで、1サイクルあたりの送液量を切
り替えることができる。
【0083】このため同一の電圧源を用い、単純なスイ
ッチングによるON/OFFだけによって1サイクルあ
たりの送液量を変えることが可能であり、全体のシステ
ムを非常に簡易なものとすることができる。また駆動回
路の単純化により、ポンプシステム全体の小型化も実現
できる。さらに各ダイアフラムに対して同じ特性を有す
るアクチュエータを用いることができるため、低コスト
化も実現できる。
【0084】また本発明のポンプでは、粗動ポンピング
部を形成するシリコン基板と、微動ポンピング部を形成
するシリコン基板が別体となっている。このため粗動ポ
ンピング部と微動ポンピング部でエッチングの深さを変
える場合も、それぞれのシリコン基板を別工程にて加工
すればよく、制作工程が非常に容易になるという特長を
持っている。 (実施例8)本実施例では、実施例1で説明した2つの
独立した経路を有するポンプを複数枚重ねあわせた例に
ついて説明する。
【0085】まず、実施例1で説明したポンプを基本単
位とし、この基本単位を複数枚用い、各流体入口および
流体出口が接続されるように重ね合わせる。図22に断
面図を示す。ここでは基本単位22の流体出口および流
体入口がそれぞれ接続されるように、2枚の基本単位が
重ね合わされているが、この基本単位の少なくとも一枚
は、ポンプ内部と外界をつなぐための流体出入口を有し
ている必要がある。このようなポンプは各基本単位ごと
に2つの独立した送液経路を有しており、さらにこの基
本単位が2枚重ね合わされているため、全体として4つ
の独立した送液経路を有することになる。このため、従
来のポンプと比較して4倍の送液量を実現することがで
きるようになっている。
【0086】また、本実施例では基本単位22を重ね合
わせた時に、各基本単位22の接合面側に存在するアク
チュエータへのエネルギ供給が困難になるため、接合面
側のシリコン基板1にエネルギ供給用のコードを通す溝
を形成してある。また、この溝は2つの基本単位22が
重ね合わされた時に、完全に密封された空間が生じない
ようにする働きもしている。対向したアクチュエータ同
士が完全に密封された空間で駆動した場合、一方のアク
チュエータの動きが他方のアクチュエータの動きに影響
を及ぼす可能性があるが、この溝が存在していれば、こ
のような問題が生じることはない。もちろん、エネルギ
供給やアクチュエータの干渉の問題が生じない場合に
は、この溝はなくても構わない。
【0087】また、実施例5では2つの独立した送液経
路に対して移送をずらして送液をおこなうことにより、
脈流を減少させる例について説明をおこなったが、本実
施例におけるポンプでは、4つの独立した送液経路につ
いてそれぞれ位相をずらして送液をおこなうことによっ
て、さらに脈流を減少させることが可能となった。
【0088】なお、本実施例では基本単位を2枚重ね合
わせた例について説明をおこなったが、この重ね合わせ
枚数は何枚でも可能であり、重ね合わせ枚数が増えるほ
ど、送液量は増大し、逆に脈流は減少する。
【0089】このように本実施例におけるポンプでは、
ポンプの平面サイズを大きくすることなく、送液量を増
大することができ、かつ脈流を減少させることが可能と
なった。 (実施例9)本実施例では、実施例8と同様に基本単位
を2枚重ねたポンプを用い、各ポンピングダイアフラム
の厚みもしくはエッチング深さを変えた例について説明
をおこなう。
【0090】前述の実施例6および実施例7では、基板
Aおよび基板Bに対して、ポンピングダイアフラムの厚
みやポンピング部分の容積を変えることによって、粗動
ポンピング部と微動ポンピング部を形成する方法につい
て説明をおこなった。
【0091】本実施例におけるポンプでは4つの独立し
た送液経路を有している。この各経路をそれぞれ経路
A、経路B、経路C、経路Dとする。ここで各アクチュ
エータに100Vの電圧を印加した場合の1サイクルあ
たりの送液量が、それぞれ1マイクロリットル、2マイ
クロリットル、4マイクロリットル、8マイクロリット
ルになるように、ポンピングダイアフラムの厚みを調整
した。これらの経路のうち少なくとも1つの経路を用い
て送液をおこなうことにより、15段階の送液量の切り
替えが可能である。例えば、経路Aと経路Bを使用すれ
ば3マイクロリットルの送液が可能であるし、経路Aと
経路Bと経路Cを使用すれば、7マイクロリットルの送
液が可能である。図23に1から15マイクロリットル
まで15段階の切り替えをおこなう場合の組み合わせ例
を示す。
【0092】従来のポンプでは1サイクルあたりの送液
量を変えるために、電圧可変機構を用いて各アクチュエ
ータに印加する電圧値を変える必要があった。もしく
は、特性の異なるアクチュエータを用いなければならな
かった。このためシステムが複雑になり、コストも増大
するという問題点を有していた。しかし、本構造のポン
プでは、同一のアクチュエータを用い、かつ印加する電
圧値を変えることなく、送液経路を組み合わせるだけ
で、1サイクルあたりの送液量を15段階に切り替える
ことできる。この場合、同一のアクチュエータ、同一の
電圧源を用い、単純なスイッチングによるON/OFF
だけでよいため、全体のシステムを非常に簡易なものと
することができる。また駆動回路の単純化により、ポン
プシステム全体の小型化、低コスト化も実現できる。
【0093】なお、本実施例では、各経路における1サ
イクルあたりの送液量を変えるために、各ポンピングダ
イアフラムの厚みを調整しているが、実施例6と同様に
ポンピング部分の容積を調整することによって、同様の
効果を有するポンプを実現することができる。
【0094】なお、本実施例では基本単位を2枚重ね合
わせた例について説明をおこなったが、この重ね合わせ
枚数は何枚でも可能であり、重ね合わせ枚数が増えるほ
ど、送液量を他段階に切り替えることが可能となる。
【0095】本実施例では独立した経路が4つの例につ
いて説明したが、独立した経路がn個の場合、各経路の
1サイクルあたりの送液量をそれぞれ20、21、22
・・・2n-1マイクロリットルとすることによって、
(20+21+22+・・・+2n- 1)段階の送液量の切り
替えが、電圧可変機構を用いることなく、単純なスイッ
チングによるON/OFFによって実現できることをこ
こに記しておく。
【0096】
【発明の効果】本発明のポンプでは、アクティブバルブ
を用い、完全に独立した2つの経路が上下に重なった構
造となっているため、ポンプ全体のサイズを大きくする
ことなく、送液性能を2倍に向上させることができる。
また、2つの経路における送液シーケンスの位相を逆に
することによって、送液時における脈流間隔を減少させ
ることもできる。
【0097】一方、2つのポンピング部の容積、または
ポンピングダイアフラムの厚みを異なるものとすること
によって、同一のアクチュエータを用い、かつ印加する
電圧値を変えることなく、送液経路を変更するだけで1
サイクルあたりの送液量を切り替えることが可能であ
る。電圧可変電源を用いることなく、ポンプの送液量を
切換えることが可能であるため、電源も含めた全体のシ
ステムを非常に小型で簡易化することができる。
【0098】またこのポンプを基本単位として、複数枚
重ね合わせることにより、ポンプの平面上のサイズは一
定のまま、上記の特徴をすべて向上させることが可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポンプの一例を示す断面図である。
【図2】従来のポンプの構造を示す断面図である。
【図3】従来のポンプの構造を示す断面図である。
【図4】従来のポンプの構造を示す分解図である。
【図5】本発明のポンプの一例を示す分解図である。
【図6】バルブの開閉状態の一例を示す断面図である。
【図7】本発明のポンプの一例を示す分解図である。
【図8】バルブの開閉状態の一例を示す断面図である。
【図9】本発明のポンプの一例を示す断面図である。
【図10】本発明のポンプの一例を示す分解図である。
【図11】本発明のポンプの一例を示す断面図である。
【図12】本発明のポンプの一例を示す断面図である。
【図13】一方の経路のみを用いて送液をおこなう場合
の説明図である。
【図14】ダイアフラム変位量の時間変化をあらわすグ
ラフである。
【図15】各経路における吐出量を示すグラフである。
【図16】2つの経路を用いた時のポンプの送液方法を
示す説明図である。
【図17】2つの経路を用いた時の吐出量を示すグラフ
である。
【図18】本発明のポンプの一例を示す断面図である。
【図19】ダイアフラムの変位の様子を示した説明図で
ある。
【図20】本発明のポンプの一例を示す断面図である。
【図21】ダイアフラムの変位の様子を示した説明図で
ある。
【図22】基本単位を2枚重ね合わせたポンプである。
【図23】送液経路の組合せによる1サイクルあたりの
送液量をあらわした表である。
【符号の説明】
1. シリコン基板 2. ガラス基板 3. 圧電素子 4. バルブダイアフラム 5. ポンピングダイアフラム 6. パッキン 7. 弁 8. 管路 9. 貫通穴 10.溝穴 11.流体出入口 12.流路 13.連結口 14.ポンピング部 15.バルブ部 16.間隙 17.粗動ポンピング部 18.微動ポンピング部 19.ポリシリコン 20.弁座 21.基本単位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 一吉 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 Fターム(参考) 3H075 AA01 AA09 BB04 CC11 CC34 CC35 DA05 DB02 3H077 AA07 AA08 CC02 CC09 DD06 EE05 EE36 EE37 FF07 FF36

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の吸入をおこなう流体入口と、 流体の吐出をおこなう流体出口と、 ポンピング用アクチュエータとポンピングダイアフラム
    を有し、流体の移動をおこなうポンピング部と、 前記流体入口と前記ポンピング部の中途に設けられると
    ともに、バルブ用アクチュエータ、バルブダイアフラム
    及びパッキンを有する入口側バルブ部と、 前記流体出口と前記ポンピング部の中途に設けられると
    ともに、バルブ用アクチュエータ、バルブダイアフラム
    及びパッキンを有する出口側バルブ部と、 前記入口側バルブダイアフラム、前記ポンピングダイア
    フラム、および、前記出口側バルブダイアフラムが同一
    基板上に構成された第一の基板および第二の基板を、両
    面に接合する中間基板と、 前記中間基板の両面に、入口側バルブ部、ポンピング
    部、出口側バルブ部が構成され、前記流体入口と前記中
    間基板両面の入口側バルブ部を接続する流路と前記流体
    出口部と前記中間基板両面の出口側バルブ部を接続する
    流路とが設けられることにより、前記中間基板の両面に
    形成された2つの独立した送液経路と、 を備えることを特徴とするポンプ。
  2. 【請求項2】 前記第一の基板により形成されたポンピ
    ング部の吐出容積と前記第二の基板により形成されたポ
    ンピング部の吐出容積が、各々のポンピング部のポンピ
    ングアクチュエータに加わる印加電圧が同一の場合でも
    異なることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  3. 【請求項3】 前記第一の基板と前記中間基板により形
    成されるポンピング部の容積と前記第二の基板と前記中
    間基板により形成されるポンピング部の容積が、それぞ
    れ異なることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  4. 【請求項4】 前記第一の基板に形成されたポンピング
    ダイアフラムと前記第二の基板に形成されたポンピング
    ダイアフラムは、厚みが異なることを特徴とする請求項
    1に記載のポンプ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のポンプを基本単位と
    し、前記基本単位が複数枚重ね合わされるとともに、前
    記基本単位における前記流体入口および前記流体出口が
    接続され、2つ以上の独立した送液経路が形成されたこ
    とを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  6. 【請求項6】 流体の吸入をおこなう流体入口と、 流体の吐出をおこなう流体出口と、 ポンピング用アクチュエータとポンピングダイアフラム
    を有し、流体の移動をおこなうポンピング部と、 前記流体入口と前記ポンピング部の中途に設けられると
    ともに、バルブ用アクチュエータ、バルブダイアフラム
    及びパッキンを有する入口側バルブ部と、 前記流体出口と前記ポンピング部の中途に設けられると
    ともに、バルブ用アクチュエータ、バルブダイアフラム
    及びパッキンを有する出口側バルブ部と、 前記入口側バルブダイアフラム、前記ポンピングダイア
    フラム、および、前記出口側バルブダイアフラムが同一
    基板上に構成された第一の基板および第二の基板を、両
    面に接合する中間基板と、 前記中間基板の両面に、入口側バルブ部、ポンピング
    部、出口側バルブ部が構成され、前記流体入口と前記中
    間基板両面の入口側バルブ部を接続する流路と前記流体
    出口部と前記中間基板両面の出口側バルブ部を接続する
    流路とが設けられることにより、前記中間基板の両面に
    形成された2つの独立した送液経路と、を備え、 前記バルブ用アクチュエータによる前記バルブダイアフ
    ラムの変形に伴い、前記パッキンによって流体の移動を
    阻害するとともに、前記ポンピング用アクチュエータに
    よる前記ポンピングダイアフラムの変形に伴う容積変化
    によって流体の移送を行うポンプの駆動方法であって、 前記第一の基板上の入口側バルブ用アクチュエータ、出
    口側バルブ用アクチュエータ、ポンピング用アクチュエ
    ータの駆動手順と、前記第二の基板上の入口側バルブ用
    アクチュエータ、出口側バルブ用アクチュエータ、ポン
    ピング用アクチュエータの駆動手順を独立して設定で
    き、前記第一の基板上のアクチュエータを駆動すること
    による送液と、前記第二の基板上のアクチュエータを駆
    動することによる送液を、任意のタイミングで組み合わ
    せたことを特徴とするポンプの駆動方法。
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