JP2001193023A - 防音装置 - Google Patents
防音装置Info
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Abstract
る。 【解決手段】多数の開口部11を有する前面部1と、遮
音性を有する背面部2とにより形成された中空内に吸音
材3を内装すると共に、前面部1と吸音材3との間に介
在されたスペーサー5により、前面部1と吸音材3との
間に前面空気層6を形成するに際して、前記スペーサー
5の側面部52を凹溝状とする。中空内に斜入射し、ス
ペーサー5の側面部52に到達した騒音Nは、スペーサ
ー5の凹溝状側面部52の相対向する内壁54間で反射
を繰り返して減衰されるため、スペーサー5の側面部5
2による斜入射吸音率の低下を抑制することができる。
Description
の走行に伴う騒音を遮音、吸音するために設置される防
音装置に関するものである。
ために、高速道路や鉄道の沿線や歩道と車道の間、中央
分離帯等に防音壁として、又高架橋や橋梁の桁裏面に取
付けられて桁裏面の騒音を低減させるための桁裏面吸音
板として、さらにその他掘割道路等の防音設備として、
図8に示される如く、多数の開口部aを有する前面部b
と、遮音性を有する背面部cとにより形成された中空内
に吸音材dが内装されると共に、吸音材dと背面部cと
の間に背面空気層eが設けられ、さらに前面部bと吸音
材dとの間に介在されたスペーサーfにより、前面部b
と吸音材dとの間に前面空気層gが形成された防音装置
が用いられる。そして前記スペーサーfは、一般的には
前面部b内面に取付けるための上面部hと、所定の前面
空気層gの奥行き寸法を確保するための側面部iと、吸
音材dを押さえるための下面部jとから構成されてい
る。
は、前面部bの開口部aより中空内に入射された騒音N
が、吸音材dにより吸音されると共に、背面部cにより
遮音されて背面部cより外部に漏れないようになされて
いると共に、背面空気層eにより低周波域の騒音Nが効
果的に低減されるようになされ、さらに前記の如く前面
部bと吸音材dとの間に前面空気層gが設けられている
ので、前面部bの開口部aより中空内に入射した騒音N
が、吸音材dを包んだ保護材kと前面部bとの間の前面
空気層g内で乱反射を繰り返し、吸音材dにより吸音さ
れると共に互いに干渉する等して減衰されること等か
ら、斜入射吸音率が高められている。
8に示される如く、側面部iが平坦となされた、いわゆ
る断面が四角状の角パイプが用いられているため、中空
内に斜入射した騒音Nが、前記スペーサーfの平坦側面
部iで吸音材dに向かって反射すると共に、その反射し
た騒音Nの一部が吸音材dを包んだ保護材kで再反射し
て外部に出射し、又防音装置に進んできた騒音Nが、ス
ペーサーfの上面部hで反射する等、スペーサーfにつ
いてだけで見ると、従来の四角状のスペーサーfは斜入
射吸音率に対して悪影響を及ぼしている。
防音装置の平均斜入射吸音率を測定した所、図9の如く
で有り、平均斜入射吸音率の平均値としては、0.86
2であった。
度を0度(垂直入射)、15度、30度、45度の4種
類とし、その角度毎に測定して得られる吸音率を算術平
均した値であり、1/3オクターブ中心周波数Hz毎に
その値を測定し、図9はその値をグラフ化したものであ
り、又平均斜入射吸音率の平均値はそれらの値を加重平
均したものである。
斜入射吸音率を向上させた防音装置を提供せんとするも
のである。
決するために、次のような構成としている。すなわち、
本発明に係る請求項1に記載の防音装置は、多数の開口
部を有する前面部と、遮音性を有する背面部とにより形
成された中空内に吸音材が内装されると共に、前面部と
吸音材との間に介在されたスペーサーにより、前面部と
吸音材との間に前面空気層が形成された防音装置であっ
て、前記スペーサーの側面部が凹溝状となされているこ
とを特徴とするものである。
凹溝状となされているので、中空内に斜入射し、スペー
サーの側面部に到達した騒音は、スペーサーの凹溝状側
面部の相対向する内壁間で反射を繰り返して減衰される
ため、スペーサーの側面部による斜入射吸音率の低下を
抑制することができる。
は、多数の開口部を有する前面部と、遮音性を有する背
面部とにより形成された中空内に吸音材が内装されると
共に、前面部と吸音材との間に介在されたスペーサーに
より、前面部と吸音材との間に前面空気層が形成された
防音装置であって、前記スペーサーの上面部及び側面部
に多数の開口部が形成されていることを特徴とするもの
である。
の開口部が形成されているので、騒音はスペーサーの上
面部や側面部で反射することがなく、開口部を通過する
ため、スペーサーの上面部や側面部による斜入射吸音率
の低下を抑制することができる。
て図面を参照し、具体的に説明する。先ず、図1は本発
明に係る請求項1記載の防音装置の実施の一形態を示す
断面図である。
面に穿設された多数の開口部11が形成された前面部1
と、遮音性を有する背面部2とによって形成された中空
内に、吸音材3が内装され、そして吸音材3と背面部2
との間に背面空気層4が形成されると共に、前面部1と
吸音材3との間に介在されたスペーサー5により、前面
部1と吸音材3との間に前面空気層6が形成されたもの
であって、前面部1の開口部11より中空内に入射した
騒音Nが吸音材3により吸音されると共に、背面部2に
より遮音され、且つ背面空気層4内の乱反射等により低
周波域の騒音が効果的に減衰され、さらに前面部1と吸
音材3との間の前面空気層6内で乱反射を繰り返し、そ
れが吸音材3により吸音されると共に互いに干渉する等
して減衰され、それらの相乗効果によって斜入射吸音率
が高められているものである。
金板、鉄板、ステンレス板から形成され、適宜それらの
表面に耐食性を向上させるための塗装等が施されるが、
特に限定されるものではない。又開口部11は、庇部を
設けたスリット孔であってもよく、特に限定されるもの
ではないが、パンチング孔にすれば、スリット孔に比べ
て前面部1の表面がほぼ平坦であるので、清掃や洗浄が
容易となる。なお、開口部11を形成した前面部1の開
口率は、好ましくは15〜50%とされるが、特に限定
されるものではない。
維状のものが適宜用いられるが特に限定されるものでは
ない。この吸音材3は、耐候性を高め、さらに雨水から
保護するために、保護材31で包んでおくのが好まし
い。保護材31としては、一般には防水性や耐久性に優
れたポリフッ化ビニールフイルムや四フッ化フロロエチ
レンフイルム等が用いられるが、これも限定するもので
はなく、ガラスクロス等であってもよく、さらに後記図
2で示される如く、前記例示のフイルム等を内部保護材
311としてこの内部保護材311でまず包み、さらに
ガラスクロス等の外部保護材312で覆うようにしても
よい。なお、吸音材3の厚さは、好ましくは50〜10
0mmとされるが、特に限定されるものではない。
透過しないように、要求する透過損失を満足できるよう
な厚みの前記前面部1で例示したような金属板からなる
板材等を使用して背面部2を形成し、前面部1と背面部
2とによって中空のパネル体を形成し、その背面部2と
吸音材3との間に背面空気層4を形成してもよいが、図
2の如く、高架橋や橋梁、掘割道路等の壁面、すなわち
構造物7の壁面等に取付ける場合は、背面部2は特に他
の板材等によって形成せず、その取付けられる構造物7
の壁面を背面部2としてもよい。例えば、防音装置を取
付金具71とアンカーボルト72とにより壁面に対して
不陸調整を行いつつ取付けると共に、吸音材3と前記壁
面である背面部2との間に背面空気層4を形成してもよ
い。なお、背面空気層4の奥行き寸法は、好ましくは5
〜50mmとされるが、特に限定されるものではない。
付けるための上面部51と、所定の前面空気層6の奥行
き寸法を確保するための側面部52と、吸音材3を押さ
えるための下面部53とから構成される断面が略逆Z字
状となされて、側面部52が凹溝状となされている。な
お、前記スペーサー5によって確保される前面空気層6
の奥行き寸法は、好ましくは5〜50mmとされるが、
特に限定されるものではない。
溝状とすることにより、中空内に斜入射してこの凹溝状
側面部52に到達した騒音Nは、その凹溝状側面部52
を構成する相対向する内壁54間で反射し、減衰するの
で、斜入射吸音率が向上する。
斜入射吸音率を測定した結果を図6に示した。測定は、
前記の如く四角状のスペーサーを使用した従来の防音装
置の所で説明した内容と同じである。この図6のグラフ
に示される如く、四角状のスペーサーを使用した場合に
比べて、2500Hz付近の吸音率の落ち込みが改善さ
れ、平均斜入射吸音率の平均値も0.876であり、平
均斜入射吸音率の平均値も向上している。
するために、断面が略逆Z字状のスペーサー5が用いら
れているが、側面部52が凹溝状であり、その相対向す
る内壁54間で騒音が繰り返し反射可能であれば、これ
に限定されず、例えば図3に示される如くコ字状であっ
てもよいし、図4に示される如く上面部51が下面部5
3に比べて幅広の略I字状であってもよい。
について、図5に基づいて説明する。この形態では、ス
ペーサー5が前記図1に示された形態と相違し、他の前
面部1、背面部2、吸音材3、背面空気層4、前面空気
層6等は前記図1で説明した内容とほぼ同一であるの
で、スペーサー5についてのみ説明する。すなわち、図
5に示された形態でのスペーサー5は上面部51及び側
面部52、下面部53に多数の開口部55が形成されて
いるものであり、騒音Nはスペーサー5の上面部51や
側面部52等で反射することがなく、開口部55を通過
するようになされている。
通過し、上面部51や側面部52等で反射することがな
いので、前記図1の如きその側面部52を凹溝状にする
必要がなく、任意の形状、例えば図5に示される如く側
面部52が平坦状である逆コ字状であってもよいし、四
角状等であってもよい。
限定されるものではないが、多数のパンチング孔が穿設
されたパンチング板を折曲してスペーサー5を作成すれ
ば、加工が容易であるので好ましい。
均斜入射吸音率を前記と同様にして測定し、その結果を
図7に示した。この図7のグラフに示される如く、四角
状のスペーサーを使用した場合に比べて、前記図1に示
された凹溝状側面部を有するスペーサーを使用した防音
装置と同様に、2500Hz付近の吸音率の落ち込みが
改善され、平均斜入射吸音率の平均値も0.876であ
り、平均斜入射吸音率の平均値も向上している。
ーの側面部は凹溝状となされているので、中空内に斜入
射し、スペーサーの側面部に到達した騒音は、スペーサ
ーの凹溝状側面部の相対向する内壁間で反射を繰り返し
て減衰されるため、スペーサーの側面部による斜入射吸
音率の低下を抑制することができる。
に多数の開口部が形成されているので、騒音はスペーサ
ーの上面部や側面部で反射することがなく、開口部を通
過するため、スペーサーの上面部や側面部による斜入射
吸音率の低下を抑制することができる。
面図である。
断面図である。
を示す断面図である。
を示す断面図である。
を示す断面図である。
ラフである。
ラフである。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 多数の開口部を有する前面部と、遮音性
を有する背面部とにより形成された中空内に吸音材が内
装されると共に、前面部と吸音材との間に介在されたス
ペーサーにより、前面部と吸音材との間に前面空気層が
形成された防音装置であって、前記スペーサーの側面部
が凹溝状となされていることを特徴とする防音装置。 - 【請求項2】 多数の開口部を有する前面部と、遮音性
を有する背面部とにより形成された中空内に吸音材が内
装されると共に、前面部と吸音材との間に介在されたス
ペーサーにより、前面部と吸音材との間に前面空気層が
形成された防音装置であって、前記スペーサーの上面部
及び側面部に多数の開口部が形成されていることを特徴
とする防音装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000007156A JP3806566B2 (ja) | 2000-01-14 | 2000-01-14 | 防音装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000007156A JP3806566B2 (ja) | 2000-01-14 | 2000-01-14 | 防音装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001193023A true JP2001193023A (ja) | 2001-07-17 |
JP3806566B2 JP3806566B2 (ja) | 2006-08-09 |
Family
ID=18535578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000007156A Expired - Lifetime JP3806566B2 (ja) | 2000-01-14 | 2000-01-14 | 防音装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3806566B2 (ja) |
-
2000
- 2000-01-14 JP JP2000007156A patent/JP3806566B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3806566B2 (ja) | 2006-08-09 |
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