JP2001192276A - 炭素繊維強化炭素複合材及びそれを得るための成形体並びに炭素繊維強化炭素複合材の製造方法 - Google Patents

炭素繊維強化炭素複合材及びそれを得るための成形体並びに炭素繊維強化炭素複合材の製造方法

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JP2001192276A
JP2001192276A JP37493399A JP37493399A JP2001192276A JP 2001192276 A JP2001192276 A JP 2001192276A JP 37493399 A JP37493399 A JP 37493399A JP 37493399 A JP37493399 A JP 37493399A JP 2001192276 A JP2001192276 A JP 2001192276A
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Takahiro Washimi
高弘 鷲見
Katsuyuki Toma
克行 当麻
Kuniaki Kubo
国昭 窪
Hidenobu Yamazaki
秀信 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高弾性の炭素繊維が多く含まれかつ均一に分
布しており、厚肉でも層間剥離がなく機械的特性にも優
れたC/C複合材及びそれを得るための比較的低圧で成
形できる成形体並びにそのようなC/C複合材の製造方
法を提供する。 【解決手段】 炭素質メソフェーズピッチ系炭素繊維と
炭素前駆体樹脂とからなる成形体を焼成してなることを
特徴とする炭素繊維強化炭素複合材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、層方向の亀裂が無
く強度に優れた炭素繊維強化炭素複合材及びそれを得る
ための成形体並びにそのような炭素繊維強化炭素複合材
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維強化炭素複合材(以下、C/C
複合材と記する)は、高い機械強度、耐熱性、耐衝撃
性、耐薬品性に優れるために、車のブレーキ・ライニン
グ、宇宙往還機の熱遮蔽、高温原子炉の熱交換器、アー
ク炉電極等に利用されてきている。一般にC/C複合材
は、炭素繊維二次元織物や炭素繊維三次元織物に炭素前
駆体樹脂を含浸又は添着させたクロスプリプレグ、炭素
フェルト状物に炭素前駆体樹脂を含浸又は添着させたフ
ェルトプリプレグ、炭素繊維束に炭素前駆体樹脂を含浸
させた後に一定長さに裁断したトウ・プリプレグ等を積
層又は金型内に充填し、高圧力下で加熱圧縮成形するこ
とにより成形体となし、これに非酸化性雰囲気中での焼
成と、必要に応じ炭素前駆体樹脂を含浸する緻密化処理
とを繰り返し施して製造されたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブレー
キ材等の用途に用いられる高品質のC/C複合材では、
通常5mm程度以上の厚さと高い繊維体積含有率(以
下、Vfと略す)が要求される。そのような場合に、上
記のようにして製造されたC/C複合材では、炭素繊維
同士の交絡が少ないため、加圧加熱成形時や焼成工程に
おいて、成形体中の繊維収縮や残留応力に起因する層方
向の亀裂(以下、層間剥離と記する)を生じやすいとい
う問題があった。
【0004】上記のような層間剥離の問題を解決する手
段として、例えば特開平6−1658号公報には、金型
内にUD(一方向)の炭素繊維チョップを充填・圧縮し
た後にニードルパンチで厚さ方向の繊維配向を施し、次
いで液状樹脂を金型内に注入して硬化させて成形体とし
たものを焼成して得られる厚肉炭素繊維強化炭素材料が
開示されている。しかし、金型を介して加熱するために
余分な加熱電力と長い成形時間を要し、さらに高いVf
を得るためには10MPaを超えるような高い成形圧力
を要することから、大型の厚肉炭素繊維強化炭素材料を
得るためには大型の金型と装置が必要となり、高コスト
のうえ量産が難しいという問題がある。
【0005】さらに、特開平10−167849号公報
には、繊維長30mmのピッチ系炭素繊維束と粒状のレ
ゾール型フェノール樹脂とから湿式抄紙法で得たシート
を積層し、これを鉄板で上下を挟んで熱盤プレスにセッ
トし、加圧・加熱成形して得た成形体を焼成・緻密化処
理するといった方法により、Vfの高い厚肉のC/C複
合材を製造することが開示されている。このような方法
で製造されるC/C複合材は、量産性には優れているも
のの、上記した層間剥離の問題を残している。すなわ
ち、後述するような繊維集合体の圧縮に対する反発力に
よる層間剥離を回避するためには、繊維長が比較的長
く、かつ弾性の低い炭素繊維を使用する必要が生じる。
その結果として、繊維長が長いために炭素繊維の分布ム
ラが生じ易く、部位による機械的特性のばらつきや表面
平滑性の低下、特にブレーキ材に要求される耐摩耗性の
低下といった品質の低下をもたらし、さらに、弾性の低
い繊維を使用することもあって、繊維含有率の割にC/
C複合材の強度や剛性が向上しないという問題があっ
た。
【0006】上記のような状況に鑑みて、本発明の課題
は、高弾性の炭素繊維が多く含まれかつ均一に分布して
おり、厚肉でも層間剥離がなく機械的特性にも優れたC
/C複合材及びそれを得るための比較的低圧で成形でき
る成形体並びにそのようなC/C複合材の製造方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記のよ
うな課題を解決するために鋭意研究を重ね、メソフェー
ズピッチ系炭素繊維の持つ特異な性質、すなわち、原料
段階で既に結晶性が高く、黒鉛になり易い構造を持って
いるため、比較的低温で短時間に結晶構造が炭素質から
黒鉛質に変化すると共に弾性が著しく向上する性質(工
業材料、1999年3月号、30頁)を利用して、原料とし
て弾性率の低い炭素質メソフェーズピッチ系炭素繊維を
使用することにより、さほど大きな圧力を必要とせずに
厚肉で繊維含有率の高い成形体が得られ、焼成時の層間
剥離も回避できることを見出し、さらに成形体の焼成後
にはメソフェーズピッチ系炭素繊維の結晶構造が炭素質
から黒鉛質に変化すると共に弾性率が著しく向上する結
果、高強度で高剛性なC/C複合材が得られることを見
出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、第1に、炭素
質メソフェーズピッチ系炭素繊維と炭素前駆体樹脂とか
らなる成形体を焼成してなることを特徴とする炭素繊維
強化炭素複合材である。
【0009】第2に、炭素質メソフェーズピッチ系炭素
繊維と炭素前駆体樹脂とからなる成形体である。
【0010】第3に、炭素質メソフェーズピッチ系炭素
繊維と炭素前駆体樹脂とからなる成形体を焼成すること
により、成形体中の炭素質メソフェーズピッチ系炭素繊
維を黒鉛質メソフェーズピッチ系炭素繊維に変化させる
ことを特徴とする炭素繊維強化炭素複合材の製造方法で
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を説明する。
本発明のC/C複合材は、炭素質メソフェーズピッチ系
炭素繊維と炭素前駆体樹脂とからなる成形体を焼成して
なるものである。本発明の成形体に用いられる炭素繊維
としては、炭素質メソフェーズピッチ系炭素繊維である
ことが必要である。メソフェーズピッチ系炭素繊維(以
下、MP系炭素繊維と略記する)としては、例えば、原
料として石炭ピッチや石油ピッチを精製・加熱処理し高
分子量化したメソフェーズピッチを溶融状態で紡糸して
繊維とした後、酸化雰囲気中で酸素による架橋を行う不
融化処理を行い、次いで不活性雰囲気中で焼成・炭化さ
れたものを挙げることができる。
【0012】炭素繊維はMP系炭素繊維に限らず、焼成
温度によって結晶構造が変化することが知られており、
一般に比較的低温(約1300℃以下)で焼成されたも
のは炭素質であり、黒鉛質はより高温(約3000℃以
下)で焼成されて製造されている。
【0013】本発明における炭素質MP系炭素繊維とし
ては、好ましくは300℃〜1300℃の温度で、より
好ましくは500〜1000℃の温度で焼成・炭化され
たMP系炭素繊維を用いることができる。
【0014】本発明においては、MP系炭素繊維として
黒鉛質に比べて低弾性である炭素質のものを用いること
が重要であり、炭素質MP系炭素繊維の引張り弾性率と
しては、200GPa以下が好ましく、150GPa以
下がより好ましく、80GPa以下が特に好ましい。引
張り弾性率が200GPaを超える場合には、圧縮に対
する繊維の集合体の反発力が強くなるため、本発明の成
形体を成形する際に大きな圧力を要することに加え、成
形体を焼成する際に成形体が厚み方向に膨張する傾向に
あり、C/C複合材に層間剥離が生じたり、C/C複合
材の繊維体積含有率が所望した値よりも小さくなる場合
があるので好ましくない。なお、上記したように成形体
が厚み方向に膨張する理由については、圧縮されて固定
された繊維の集合体において、その固定が失われ又は弱
められたときに、反発力によって圧縮前の状態に戻ろう
とするためと考えられる。すなわち、炭素繊維と樹脂と
からなる成形体においては、炭素繊維は圧縮された繊維
の集合体となり、これを樹脂がバインダーとなって固定
しており、厚み方向に膨張し易い残留応力を持っている
状態にあると言える。このときバインダーすなわち樹脂
による固定が弱いと、既に層間が剥離したり目標とした
成形体の厚みより膨張している場合もあるが、特に成形
体を焼成する過程において樹脂による固定が弱まり、反
発力による厚み方向への膨張(以下、ロフティングと記
する)が生じ易い状態となる。そしてこのロフティング
が大きいと層間剥離が生じるのである。
【0015】本発明において炭素質MP系炭素繊維を用
いる理由についてさらに詳しく説明する。通常知られて
いる炭素繊維には、MP系炭素繊維の他に、ポリアクリ
ロニトリル系(以下、PAN系と略す)炭素繊維と、等方
性ピッチ系炭素繊維がある。このうち、PAN系炭素繊
維は、炭素質、黒鉛質のいずれのものでも高弾性であ
り、C/C複合材を補強する効果は大きいが、上記した
圧縮に対する反発力が大きいという問題がある。また、
等方性ピッチ系炭素繊維は低弾性であり、圧縮に対する
反発力は小さいという利点はあるが、炭素質、黒鉛質と
もに低弾性で強度もPAN系やMP系炭素繊維に大きく
劣るため、C/C複合材の強度や剛性を向上させること
ができないという問題がある。
【0016】これに対して、MP系炭素繊維は、炭素質
の段階では低弾性であるが、焼成により炭素質MP炭素
繊維から黒鉛質MP炭素繊維に変化するに伴い、強度と
弾性、特に弾性が著しく向上する。このため、成形体の
原料として炭素質MP系炭素繊維を用いることにより、
比較的小さい圧力で成形でき、焼成時の層間剥離も回避
でき、焼成後には高弾性かつ高強度の黒鉛質MP系炭素
繊維となっているため、高強度で高剛性のC/C複合材
が得られるのである。
【0017】また、本発明の成形体に用いられる炭素前
駆体樹脂としては、焼成によってC/C複合材のマトリ
ックスを構成する炭素となり得る樹脂を言い、例えば、
フェノール類とアルデヒド類との反応により得られる熱
硬化性フェノール樹脂、フェノール類とアルデヒド類と
含窒素化合物との反応により得られる熱硬化性含窒素フ
ェノール樹脂、フラン樹脂、フルフラールもしくはフラ
ン樹脂変性フェノール樹脂又はコプナ樹脂等の熱硬化樹
脂、あるいは石油系もしくは石炭系ピッチ等の熱可塑性
樹脂を挙げることができる。上記した樹脂の中でも、焼
成の過程における樹脂の消失や軟化によるロフティング
を抑制できる点において、残炭率の高い熱硬化性樹脂、
特に架橋可能な官能基を多く有する熱硬化性フェノール
樹脂が好ましい。なお、炭素前駆体樹脂としては、一種
類のみで用いてもよく、二種類以上組み合わせて使用し
てもよい。
【0018】本発明の成形体における炭素質MP系炭素
繊維の体積含有率(以下、Vf0と記す)としては、5v
ol%〜80vol%が好ましく、20vol%〜60
vol%がより好ましい。Vf0が5vol%未満では、
十分な強度のC/C複合材が得られ難い傾向にあるので
好ましくない。一方、Vf0が80vol%を超える場合
には、繊維が多いため圧縮に対する反発力が強くなるこ
とに加え、成形体中でバインダーの役割をする樹脂の含
有率が相対的に小さくなるためロフティングが大きくな
って層間剥離が生じ易い傾向にあり、また、加圧加熱成
形時に極めて高い圧力を要するために大型の成形体が得
られ難く、高圧力により繊維が折れる場合もあるので好
ましくない。Vf0は炭素繊維と樹脂との混合比又は成形
体のかさ密度を調節することによってコントロールでき
る。
【0019】なお、Vf0の求め方としては、成形体の体
積をY(cm3)、成形体中に含まれる炭素質MP系炭
素繊維の質量をwf(g)、炭素質MP系炭素繊維の真
密度をdf(g/cm3)とするとき、下記数式(1)に
より求められる。
【0020】
【数1】
【0021】上記のYは成形体の寸法から求めることが
でき、wfは製造時に原料の配合比率から炭素質MP系
炭素繊維の質量含有率(%)を計算することにより求め
ることができる。
【0022】また、成形体の気孔率としては、10vo
l%〜45vol%が好ましく、15vol%〜40v
ol%がより好ましく、20vol%〜35vol%が
特に好ましい。気孔率が10vol%未満では、成形時
に極めて高い圧力を要するだけでなく、成形時や焼成時
に成形体の内部で発生するガスの通り道が塞がれ、結果
として成形体やC/C複合材が部分的に膨張したり、亀
裂が発生する場合があるので好ましくない。一方、気孔
率が45vol%を超えると、焼成後にたとえ緻密化処
理を行っても、緻密なC/C複合材が得られ難く強度も
不足する傾向にあるので好ましくない。なお、成形体の
気孔率の求め方としては、成形体の真密度をρ、かさ密
度をZとしたときに、下記数式(2)により求められ
る。
【0023】
【数2】
【0024】このときのZは、成形体の質量と体積から
求められる。また、ρは、成形体を構成する各成分の成
形体中における質量含有率とそれらの真密度により計算
して求めることができ、成形体中におけるそれらn個の
成分の質量含有率(%)をそれぞれP1,P2,・・・・・・,
nとし、真密度(g/cm3)をd1,d2,・・・・・・,d
nとすれば、ρは下記数式(3)により求めることがで
きる。
【0025】
【数3】
【0026】また、成形体の厚みとしては、目的に応じ
て決めればよく特に限定されないが、1mm〜100m
m以下であることが好ましく、5mm〜50mmがより
好ましく、厚肉で高品質のC/C複合材を得るという観
点からは30mm〜50mmが特に好ましい。厚みが1
mm未満では、後述する焼成時に反りを生じる場合があ
るので好ましくない。一方、厚みが100mmを超える
と、成形あるいは熱硬化樹脂を硬化させるのに長い時間
を要し経済的でないので好ましくない。
【0027】本発明の成形体を製造する方法としては、
特に限定されるものではないが、例えば以下に記す方法
によって製造することができる。まず、炭素質MP炭素
繊維が均一に分布しかつ炭素前駆体樹脂が含まれるシー
ト(以下、複合シートと記する)を得る。そのような複
合シートを得る方法としては、特に限定されず、公知の
方法を用いることができる。例えばあらかじめ炭素質M
P炭素繊維が均一に分布した炭素繊維シートを作り、溶
剤に溶解させる等して液状とした炭素前駆体樹脂にその
シートを含浸させ、しかる後に溶剤を揮散させる方法を
用いてもよい。また、短繊維状の炭素質MP炭素繊維と
粒状又は粉末状の炭素前駆体である熱硬化性樹脂とを乾
式で混合したものを堆積させて複合シートとする方法、
あるいはそれらを水性媒体中で分散・混合した後、抄紙
法により短繊維状の炭素質MP炭素繊維に粒状又は粉末
状の炭素前駆体樹脂が添着した複合シートとする方法
(以下、複合抄紙法と記する。)を用いてもよい。
【0028】複合抄紙法の好ましい例について詳細に説
明する。まず、短繊維状の炭素質MP系炭素繊維と粒状
又は粉末状の熱硬化性樹脂とを、水性媒体中で分散・混
合して、湿式抄紙用の水性スラリーを調製する。このと
き用いる炭素質MP系炭素繊維の平均繊維長としては、
1mm〜50mmが好ましく、3mm〜30mmがより
好ましい。平均繊維長が1mm未満の場合には、十分な
強度のC/C複合材を得られ難くなる傾向にあり、一
方、50mmよりも長い場合には、炭素繊維の繊維の分
布ムラが生じ易く、C/C複合材の表面平滑性が低下し
たり、部位による強度のばらつきが大きくなる。また、
炭素質MP系炭素繊維の平均繊維径としては、1μm〜
30μmが好ましく、5μm〜20μmがより好まし
い。平均繊維径が1μm未満の場合には、十分な強度の
C/C複合材を得られ難くなる傾向にあり、一方、30
μmを超える場合には、繊維の分布ムラが生じ易くなる
ばかりでなく、繊維の可とう性が不足して、成形体を得
る際の加圧により繊維が折れることがあり、その結果と
してC/C複合材の強度が低下する場合がある。
【0029】また、粒状又は粉末状の熱硬化性樹脂の平
均粒子径としては、5〜2000μmが好ましく、10
〜1000μmがより好ましく、20〜500μmが特
に好ましい。平均粒子径が5μm未満では、原料仕込み
時に飛散しやすく取り扱いが難しくなる傾向にあるので
好ましくなく、一方、2000μmを超えると複合シー
トの均一性が損なわれる傾向にあるので好ましくない。
【0030】水性媒体中で短繊維状の炭素質MP系と粒
状又は粉末状の熱硬化性樹脂とを分散・混合する際に
は、分散性を向上させて均一な複合シートを得るため
に、合成樹脂又は天然多糖類(例えばキサンタンガム
等)からなる増粘剤を用いることが好ましい。このよう
な増粘剤の添加量としては、複合シートの全質量に対し
て2質量%以下であることが好ましい。また、有機ポリ
マーラテックス等の結合剤を少量、すなわち複合シート
の全質量に対して好ましくは約3質量%未満、より好ま
しくは1質量%未満で用いることもできる。
【0031】また、抄紙スクリーンの網目よりも細かい
微粉末状の熱硬化性樹脂を用いる場合には、上記した結
合剤としてイオン電荷を有する結合剤を用い、さらにこ
の結合剤と反対のイオン電荷を有する凝集剤を併用し
て、前記スクリーンの網目以上の大きさのフロックに凝
集させることにより、抄紙スクリーンの網目から微粉末
状の熱硬化性樹脂がこぼれ落ちるのを防ぐことができ
る。そのようなイオン電荷を有する結合剤としては、結
合したスルホニウム基、イソチオウロニウム基、ピリジ
ニウム基、第四アンモニウム基、サルフェート基、スル
ホネート基もしくはカルボキシレート基を含有するアク
リルポリマー又はスチレン・ブタジエンポリマーのよう
な、結合した陰イオンもしくは陽イオン電荷を有する実
質的に水に不溶な有機ポリマーからなるポリマーラテッ
クス、あるいは酵素的又は化学的に変性したイオン澱粉
が挙げられる。また、好適な有機凝集剤としては、アル
ミニウム・ポリクロリド(アルミニウム・ヒドロオキシ
クロリド)、一部加水分解したポリアクリルアミド、変
性陽イオンポリアクリルアミド、ジアリルジエチルアン
モニウムクロリド等の種々の有機凝集剤が挙げられる。
このときの凝集剤の添加量としては、併用する結合剤の
添加量にもよるが、複合シートの全質量に対して約3質
量%未満が好ましく、1質量%未満がより好ましい。
【0032】なお、水性スラリー中には、種々の目的に
応じて複合シートや成形体又はC/C複合材に含有させ
るために、上記した以外の成分、例えば酸化ケイ素、炭
酸カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウ
ム、ケイ酸カルシウム(けい灰石)、マイカ、マグネタ
イト、ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライト、バリウム
フェライト、ストロンチウムフェライト等のマグネタイ
トブランバンド型フェライトといったような粒状もしく
は粉末状の無機物、あるいはMoSi2等の黒鉛化触媒
粉末、さらには他の添加剤、例えば、顔料、染料、紫外
線安定剤、酸化防止剤、発泡剤、消泡剤、殺菌剤、電磁
波吸収剤等を添加することもできる。
【0033】上記のようにして調製した水性スラリー
を、望ましくは抄紙機等を用いて、湿式抄紙の要領で水
性媒体中の固形分を固液分離する。次いで、この湿った
シートを乾燥して、連続(コイル状)又は枚葉(ボード
状)の複合シートが得られる。複合シートの基底質量
(坪量)としては、ハンドリングに必要なシート強度を
確保してかつ乾燥を容易にする点において、100〜2
000g/m2であることが好ましく、400〜150
0g/m2であることがより好ましい。
【0034】次に、上記のようにして得られた複合シー
トを加圧加熱成形する。本発明においては、目的とする
成形体を得るのに必要な枚数の複合シートを一度に積層
して成形してもよいが、厚肉の成形体を均質かつ効率よ
く成形するためには、以下に記すように2段階に分けて
成形する方法が好ましく採用される。
【0035】2段階に分けて成形する好ましい方法につ
いて説明すると、まず、坪量の合計が好ましくは100
0〜5000g/m2になるような枚数の複合シートを
積層して、第1段階の成形(以下、予備成形と記する)
を行う。予備成形は加圧加熱した後に加圧下で冷却する
ことによって行われるが、その加熱条件としては、樹脂
の融点以上の温度で、しかも樹脂が硬化してしまわない
条件、すなわち予備成形によって得られたシート(以
下、予備成形シートと記する。)を再び加熱した際に樹
脂が十分に流動性を有するような条件で、予備成形の加
熱温度と加熱時間を調節する。
【0036】また、予備成形における加圧条件として
は、得られる予備成形シートの気孔率が好ましくは50
vol%〜70vol%となるような条件で加圧すれば
よい。予備成形シートの気孔率が50vol%未満の場
合、後述する第2段階の加圧加熱成形において、予備成
形シート間の繊維の交絡や樹脂の融着が不十分となり、
層間剥離を起こし易くなる傾向にあるので好ましくな
い。一方、気孔率が70vol%を超えると、第2段階
の加圧加熱成形の生産効率が上がり難くなる傾向にある
ので好ましくない。このとき、予備成形シートの気孔率
を求める方法としては、既に述べた成形体の気孔率を求
めるのと同様の方法で求めることができる。なお、予備
成形においては、何枚かの複合シートをまとめて軽く接
着させると共にかさ高さを減ずればその目的を達するこ
とができるので、複合シートの層間が強固に接着されて
いる必要はなく、手で剥がすことができる程度の接着で
も一向に差し支えない。また、予備成形シートにおける
樹脂の状態としては、その多くが粒状もしくは粉末状の
ままであってもよい。
【0037】予備成形の手段としては、予備成形シート
が所望の厚みとなるよう、スぺーサー等を用いて所定の
クリアランスに設定した2枚の金属板間に積層した複合
シートを配し、好ましくは面圧0.5〜5MPaで加圧
加熱し、次いで加圧下で冷却することにより行うことが
できる。このとき、図1に示すように、所定の厚さのス
ペーサー4を挟んだ2枚の金属製セパレーター2間に積
層した複合シート1を配したものを、バッチプレス機の
熱盤3間に積み重ねて多段セットして加圧加熱してもよ
い。なお、所望の厚みとするための手段としては、スぺ
ーサーを用いるかわりに加圧する圧力によって調整して
もよい。
【0038】また、図2に示すように、二対のエンドレ
スベルト5を有し、加圧装置6が加熱ゾーン7と冷却ゾ
ーン8に個別に配され、加熱ゾーン7と冷却ゾーン8に
おけるベルト間クリアランス(上ベルトと下ベルトの間
の間隔)が個別に設定可能なダブルベルトプレス機を用
いて、積層した複合シート1を予備成形しても良い。
【0039】次に、上記の予備成形シートを用いて本発
明の成形体を成形する第2段階の成形(以下、本成形と
記する。)について説明する。本成形の好ましい方法と
しては、予備成形シート9を所望の枚数積層して、例え
ば、図3に示すように、所定の厚みのスペーサー4を設
けた2枚の金属製表面板10間に配し、好ましくは面圧
0.5〜10MPaの加圧下で、熱盤3の温度を好まし
くは室温から樹脂の融点以上の温度まで約10〜50℃
/minの昇温速度で上昇させ、樹脂が硬化してしまわ
ないうちに金属製表面板10とスペーサーが接するまで
圧縮する。次いで、この面圧を保持したまま、樹脂が十
分に硬化する温度まで熱盤3の温度を約10〜50℃/
minの昇温速度で上昇させる。そして樹脂を十分に硬
化させた後、好ましくは面圧を保持しつつ室温まで冷却
することにより、所望のVf0を有する本発明の成形体が
得られる。なお、スぺーサーを用いる代わりに面圧すな
わち成形圧力によって成形体の厚みを制御してもよい。
【0040】上記のように2段階に分けて成形すること
の利点としては、予備成形で複合シートが圧縮されてい
ることにより、本成形時の材料投入スペースが少なくて
すむこと、本成形時の材料中心への熱伝達が早く効率的
な加熱が行えることが挙げられる。また、加熱の均一性
が向上することにより、成形体表面付近だけが過剰に加
熱されるというようなことが防止され、厚肉でも厚さ方
向に均一な成形体が得られることが挙げられる。
【0041】以上のようにして得られる炭素質MP系炭
素繊維と炭素前駆体樹脂とからなる成形体を公知の焼成
方法によって焼成し、さらに必要に応じて公知の緻密化
処理を行うことによって、本発明のC/C複合材が得ら
れる。なお、焼成の前に成形体の樹脂の硬化をより強固
にする目的で、ポストキュアを行っておいてもよい。
【0042】好ましい焼成方法としては、例えばカーボ
ン等で構成された耐熱性板上に成形体を置き、窒素ガス
やアルゴンガス等の非酸化性雰囲気炉中にて焼成するこ
とにより行う。このときの焼成温度及び昇温速度として
は、目的とするC/C複合材に応じて適宜選択される
が、例えば、1〜100℃/hrの昇温速度で好ましく
は1500〜3000℃の焼成温度、より好ましくは2
000〜2800℃の焼成温度まで昇温して一定時間保
持した後、1〜200℃/hrの降温速度にて室温まで
冷却する。
【0043】このとき、焼成の前後もしくは途中の過程
で、ロフティングにより厚みが一時的に若干増加した
り、焼き締まりにより厚みが減少する場合もあるが、層
間剥離等のC/C複合材の品質を大きく低下させること
が起こらない限り差し支えない。本発明においては、ロ
フティングによる厚みの一次的な増加の量は少なく、か
つ焼成前後の厚み変化には再現性があるので、C/C複
合材の品質管理に支障をきたすことはない。
【0044】さらに、上記のように成形体を焼成するこ
とによって得られたC/C複合材には、多数の細孔が存
在しており、強度が不足する場合があるので、そのよう
な場合には、公知の方法で緻密化処理を施せばよい。そ
のような緻密化処理の方法としては、液体状の炭素前駆
体樹脂、例えば、ピッチ等の熱可塑性樹脂又はフェノー
ル樹脂やフラン樹脂等の熱硬化性樹脂ワニス等を含浸し
てC/C複合材の細孔を充填した後これを再焼成すれば
よく、必要に応じてこの細孔充填と再焼成とを繰り返す
ことができる。また、化学的気相蒸着法(CVD法)に
よる緻密化処理を行ってもよい。なお、本発明のC/C
複合材には、上記のような緻密化処理を行わないものと
緻密化処理を行ったものの両方が含まれる。
【0045】本発明のC/C複合材の製造方法において
重要なことは、上記した成形体を焼成もしくは再焼成す
る過程において、成形体中の炭素質MP系炭素繊維が、
黒鉛質MP系炭素繊維へと変化してその強度と弾性率、
特に弾性率が著しく向上することであり、その結果とし
て高強度かつ高剛性のC/C複合材が得られる。
【0046】本発明のC/C複合材の厚みとしては、厚
肉の成形体を用いることにより、5mm以上、さらには
20mm以上のものを容易に得ることができる。また、
本発明のC/C複合材の曲げ強度としては、その使用目
的にもよるが、50MPa以上さらには90MPa以上
であることが好ましく、曲げ弾性率としては、10GP
a以上さらには30GPa以上であることが好ましい。
本発明によれば、そのような高強度かつ高剛性のC/C
複合材を容易に得ることができる。
【0047】さらに、本発明のC/C複合材には、例え
ば、CVD法、含浸法、溶射被覆法等によって炭化ケイ
素、炭化ジルコニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素等の耐
酸化被覆が施されていてもよく、目的に応じて使用され
る。
【0048】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0049】実施例1〜2及び比較例1〜4 実施例及び比較例においては、下記の3つの工程を順番
に行って成形体及びC/C複合材を製造し、さらに緻密
化処理を行った。
【0050】[複合抄紙工程]水5000リットルを攪拌
しながら、これにスラリー粘度調整剤としてキサンタン
ガム540gを加えた後、下記表1に示す炭素繊維と、
炭素前駆体樹脂としての熱硬化性フェノール樹脂[鐘紡
(株)社製、ベルパールS−895]とを、上記繊維と
フェノール樹脂との質量の合計が50kgとなりかつ下
記表1に示す質量比となるように加え、30分間攪拌を
続けて混合分散させた。次いで、この混合分散液に、カ
チオン系固体アクリルポリマーラテックス[大日本イン
キ(株)社製、ボンコートSFA−55、濃度40質量
%]1.8kgを加えた後、陽イオン凝集剤[Betz Lab
oratories社製, Betz1260、濃度41質量%]475g
を徐々に加えることによって凝集させたスラリーを得
た。そして、連続湿式抄紙装置(井上金属社製)を用い
て、上記の凝集させたスラリーを固液分離した後135
℃で乾燥し、さらに切断することによって、、幅50c
m×長さ50cmで坪量が1000g/m2の複合シー
トを200枚得た。なお、用いた炭素繊維の名称、種類
及びそれらの特性、並びに複合シートにおける炭素繊維
とフェノール樹脂との質量比を下記表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】[加圧加熱成形工程]まず予備成形として、
上記で得た複合シートを3枚積層し、図2に示すような
ダブルベルトプレス機(サンドビック社製)を用い、そ
の加熱ゾーン及び冷却ゾーンにおけるベルト間クリアラ
ンスを共に5.0mmに設定し、ベルトスピード0.6
m/min、加熱温度120℃、加熱時間4分間という
条件で、加熱加圧と加圧下での冷却とを行い、厚みが
5.0mm、かさ密度が0.6g/cm3の予備成形シ
ートを得た。次いで本成形として、図3に示すように、
クロムメッキされた2枚の金属製表面板の間に、上記の
予備成形シート12枚を積層したものと、厚さ35mm
のステンレス製のスペーサーとを配し、これをバッチプ
レス機の熱盤間にセットした。そして、面圧2MPaの
圧力で加圧しつつ、熱盤温度を10℃/minの昇温速
度で室温(約25℃)から120℃まで昇温した後12
0℃で保持した。この状態での加熱と加圧を続けたとこ
ろ、昇温開始から約10分間経過した時点で、図4に示
すように金属製表面板とスペーサーとが接する状態にな
った。そこで熱盤温度を120℃から190℃まで10
℃/minの割合で昇温し、190℃で120分間保持
してフェノール樹脂を十分に硬化させた後、熱盤温度が
室温付近の温度になるまで冷却してから加圧を開放して
取り出すことにより、成形体を製造した。なお、このよ
うにして製造した成形体及びそれを製造する過程で得ら
れた予備成形シートの性状を下記表2に示す。このと
き、実施例及び比較例で製造した全ての成形体におい
て、フェノール樹脂が面方向に流れ出したりしてはいな
かった。
【0053】
【表2】
【0054】[焼成工程]上記で製造された成形体をカー
ボン製平板上に置き、カーボン製平板ごと焼成炉内にセ
ットした。次いで、焼成炉内をアルゴン雰囲気として、
5℃/hrの昇温速度で室温から1600℃まで昇温
し、1600℃で12時間保持した後、50℃/hrで
室温まで降温することにより、成形体を焼成してC/C
複合材を得た。なお、焼成して得られたC/C複合材の
性状を下記表3に示す。このとき、実施例1,2及び比
較例1,2において焼成して得られたC/C複合材は、
層間剥離が無くかつ表面平滑性が良好であり、炭素繊維
の偏在は認められなかった。これに対して比較例3及び
4で得られたものでは、焼成前の成形体と比べて厚みが
約1.6倍に膨張し、その結果として層間剥離が生じて
おり、実用に供し得ないものであった。
【0055】
【表3】
【0056】[緻密化処理]さらに、実施例1,2及び比
較例1,2においては、上記の焼成工程後に緻密化処理
を行った。緻密化処理としては、上記で焼成して得られ
たC/C複合材にフェノール樹脂ワニスを含浸し、アル
ゴン雰囲気下で10℃/hrの昇温速度で室温から16
00℃まで昇温し、1600℃で12時間保持した後、
50℃/hrで室温まで降温することにより焼成すると
いう方法で行い、2回繰り返した。なお、この緻密化処
理を施して得られたC/C複合材の性状を表4に示す。
このときの曲げ強度及び曲げ弾性率は、JIS−K70
74に準じた3点曲げ試験により測定して求めた。
【0057】
【表4】
【0058】以上の実施例及び比較例の結果から、成形
体の原料として炭素質MP系炭素繊維を使用した場合に
は、高弾性の黒鉛質MP系炭素繊維やPAN系炭素繊維
を使用した場合に見られたような層間剥離を生じず、等
方性ピッチ系炭素繊維をほぼ同じ繊維含有率で使用した
場合と比べて、約2倍の曲げ強度と3倍以上の剛性を有
する厚肉のC/C複合材が得られることがわかった。
【0059】
【発明の効果】本発明のC/C複合材は、焼成・黒鉛化
により高弾性率となったメソフェーズピッチ系炭素繊維
が均一に分布しているため、曲げ剛性等の機械的特性が
特に優れており、軽量で、耐熱性、耐薬品性にも優れて
いるので、各種の炉材やブレーキ材等に好適である。さ
らに、厚肉でも層間剥離がなく、特に短繊維を用いた場
合には切削加工等の加工性が良いことから、太径のボル
ト等に加工して耐熱部品用途に用いることができる。ま
た、本発明の成形体は、炭素繊維として弾性率の低い炭
素質メソフェーズピッチ系炭素繊維を用いているため、
比較的低い圧力で成形ができ、焼成時の層間剥離も防止
できることから、炭素繊維含有率の高い厚肉・大面積の
C/C複合材を低コストで得るための材料として好適で
ある。さらに、本発明の製造方法により、炭素質メソフ
ェーズピッチ系炭素繊維が黒鉛質へと容易に変化して弾
性率が著しく向上するので、上記の成形体から得られる
C/C複合材は機械的特性に優れたものとなり、また、
マトリックスと共に焼成して炭素繊維の黒鉛化が行われ
るため、もともと黒鉛化された高価な炭素繊維を用いる
場合に比べて低コストかつ省エネルギーでC/C複合材
を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バッチプレス機による予備成形の一方法を示す
概略側面図である。
【図2】予備成形を行うためのダブルベルトプレス機を
示す概略側面図である。
【図3】バッチプレス機による加圧加熱成形の一方法を
示す概略側面図である。
【図4】バッチプレス機による加圧加熱成形の一方法に
おける成形途中の一状態を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 複合シート 2 金属製セパレーター 3 熱盤 4 スペーサー 5 エンドレスベルト 6 加圧装置 7 加熱ゾーン 8 冷却ゾーン 9 予備成形シート 10 金属製表面板 11 成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 秀信 京都府宇治市宇治戸ノ内5番地 ユニチカ 株式会社宇治工場内 Fターム(参考) 4G032 AA09 AA52 BA01 GA06 4L055 AF03 AG79 AG94 AH50 AJ01 BD19 BE20 BF05 FA13 FA19 GA50

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素質メソフェーズピッチ系炭素繊維と
    炭素前駆体樹脂とからなる成形体を焼成してなることを
    特徴とする炭素繊維強化炭素複合材。
  2. 【請求項2】 炭素質メソフェーズピッチ系炭素繊維と
    炭素前駆体樹脂とからなる成形体。
  3. 【請求項3】 炭素質メソフェーズピッチ系炭素繊維と
    炭素前駆体樹脂とからなる成形体を焼成することによ
    り、成形体中の炭素質メソフェーズピッチ系炭素繊維を
    黒鉛質メソフェーズピッチ系炭素繊維に変化させること
    を特徴とする炭素繊維強化炭素複合材の製造方法。
JP37493399A 1999-12-28 1999-12-28 炭素繊維強化炭素複合材及びそれを得るための成形体並びに炭素繊維強化炭素複合材の製造方法 Pending JP2001192276A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011506248A (ja) * 2007-12-13 2011-03-03 スネクマ・プロピュルシオン・ソリド C/c複合材製のパーツ上に耐火性カーバイド層を作る方法
JP2013087367A (ja) * 2011-10-13 2013-05-13 Ibiden Co Ltd C/c複合材の製造方法
JP2014105148A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Cfc Design Inc 炭素繊維強化炭素複合材料用の中間材料

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