JP2001190184A - ルアー - Google Patents

ルアー

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(57)【要約】 【課題】 水中で滑らかかつ自然なアクションを付け得
る中空ルアーを提供する。 【解決手段】 ルアー本体1は合成樹脂からなる中空の
魚形部材である。ルアー本体1内の中空には、ルアー本
体1の背部から腹部乃至頭部から尾部へ至るように板状
の錘10が配置される。錘10は、真鍮,アルミニウ
ム,鉛,ステンレススチール,チタン等の金属からな
り、ほぼルアー本体1の半割部材の開口形状に合致する
ように連続的な板状に加工されている。その厚みは0.
5〜2.0mm程度に均一化されて板状に加工されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は魚釣りに用いるルア
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のルアーは、外形を魚に似せて形成
された合成樹脂からなる中空のルアー本体と、ルアー本
体の頭部付近に設けられ釣糸を係止可能な釣糸係止部
と、ルアー本体の尾部付近及び腹部付近に連結されたフ
ック(釣針)とを有している。そして、ルアー本体内部
の頭部や腹部付近には鉛等からなる球状の錘が配置され
ている。
【0003】このようなルアーでは中空のルアー本体が
適度な浮力を演出している。そして、ルアー本体内に配
置された錘が全体のバランスをとりつつ、ルアー全体の
重さを保ち水面で必要な沈降力を作り出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の合成樹脂からな
る中空のルアー本体を有するルアーの多くはアクション
が良くなることが多いが、ペンシルベイトと呼ばれる種
類のルアーでは、水面でのアクションが不自然になりや
すい。というのは、従来のルアーでは、中空のルアー本
体が十分な浮力を演出する一方で、錘がルアー本体内に
局所的に配置されるに留まるため、重たい部分と軽い部
分との差が大きい(部分的な重さの偏りが大きい)。こ
のため、水面を泳動するルアーを左右上下に振動させる
等のアクションを加えた場合に、まるで「おきあがりこ
ぼし」のおもちゃのように、安定泳動姿勢への復元力が
過度に作用して不自然な振りが生じてしまう。
【0005】本発明の課題は、水面で滑らかかつ自然な
アクションを付けることが可能な、合成樹脂製の中空の
ルアー本体を有するルアーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明1にルアーは、魚釣
りに用いるルアーであって、合成樹脂からなる中空のル
アー本体と、ルアー本体内に背部から腹部に至るように
連続して配置された板状の錘とを備えている。このルア
ーでは、まず、中空のルアー本体が十分な浮力を演出し
ている。その上で、ルアー本体内に背部から腹部に至る
ように連続して板状の錘が配置され、この板状の錘がル
アー本体内に広く重さを加えている。この結果、水面に
おいてルアーにアクションを加えた場合に、安定泳動姿
勢への復元力が過度に作用することを抑えられる。そし
て、ルアーの一連の動作が比較的自然な滑らかな動きと
なる。
【0007】発明2にかかるルアーは、発明1のルアー
であって、板状の錘はルアー本体の頭部から尾部にかけ
て連続して配置されている。この場合には、板状の錘が
背部から尾部及び頭部から尾部にわたって連続してルア
ー本体内に配置されており、ルアー本体内において背部
から腹部,頭部から尾部まで広く重さを加えている。そ
して、水面においてルアーにアクションを加えた場合に
安定泳動姿勢への復元力が過度に作用することを抑え、
ルアーの一連の動作が比較的自然な滑らかな動きにす
る。
【0008】発明3にかかるルアーは、発明1または2
のルアーであって、板状の錘は部分的に厚さが異なる。
この場合には、板状の錘が部分的にその厚さが変化して
いる。例えば、腹部付近の板状錘の厚さを厚くすること
で、腹部付近に部分的に加重をかけることもでき、ルア
ー全体のバランスを良好なものとすることが可能であ
る。
【0009】発明4にかかるルアーは、発明1〜3のい
ずれかのルアーであって、ルアー本体は透明または半透
明の合成樹脂からなり、板状の錘には光反射性シートが
貼付されている。この場合には、透明または半透明のル
アー本体を透過した光が板状錘の光反射性シートに当た
る。この光反射性シートは、その光の一部を透過して屈
折させ、また光の一部を乱反射する。このように半透明
シートが光を屈折・乱反射して、魚の興味を十分に引き
立てることが可能である。
【0010】なお、板状の錘自体をメッキ加工するなど
によっても同様の効果を得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]以下、本発明の
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。本発
明の第1実施形態を採用したルアーは、図1及び図2に
示すように、外形を魚に似せて形成した中空のルアー本
体1と、ルアー本体1の頭部付近に設けられ釣糸を係止
可能な釣糸係止部2と、ルアー本体1の腹部底面付近及
び尾部付近にそれぞれ設けられたアイ(止輪)3,4と
を有している。そして、アイ3,4にはそれぞれスプリ
ットリング5,6を介してフック(釣針)7,8が連結
されている。そして、ルアー本体1内の中空には板状の
錘10が配置されている。
【0012】ルアー本体1は、透明または半透明の合成
樹脂からなる部材であって、外周面には魚に似せて目や
鱗の模様が塗装されている。図2に示すように、このル
アー本体1は所定の形状に形成された左右一対の半割部
材を開口側の貼り合わせ面で貼り合わせて一体化して製
造されている。この一対の半割部材の貼り合わせ面には
それぞれ頭部,腹部及び尾部において、釣糸係止部2及
びアイ3,4の一部を収納可能な収納窪みが形成されて
いる。この収納窪みに釣糸係止部2及びアイ3,4等の
一部を収納して、一対の半割部材を貼り合わせること
で、釣糸係止部2等がルアー本体1に固定される。ま
た、図3に示すように、一対の半割部材の貼り合わせ面
の背部分(貼り合わせ面の上辺に該当する)と腹部分
(貼り合わせ面の下辺に該当する)とには、それぞれ後
述の錘10の周辺部分を収納可能な窪み1a,1bが連
続的に形成されている。
【0013】錘10は、真鍮,アルミニウム,鉛,ステ
ンレススチール,チタン等の金属からなり、ほぼルアー
本体1の半割部材の開口形状に合致するように、即ち、
ルアー本体1の上下方向においては背部から腹部にかけ
て連続的な、またルアー本体1の前後方向においては頭
部から尾部にかけて連続的な板状に加工されている。そ
の厚みは0.5〜2.0mm程度に均一化されて板状に
加工されている。図3に示すように、錘10の上辺と下
辺はそれぞれルアー本体1の貼り合わせ面の窪み1a,
1bにはめ込まれており、錘10は一対の半割部材に挟
み込まれて固定されることになる。
【0014】このように構成されたルアーでは、まず、
中空のルアー本体1が十分な浮力を演出している。一方
で、ルアー本体1内にルアー本体1を形成する半割部材
の貼り合わせ面開口に合致するように、ルアー本体1の
背部から腹部及び頭部から尾部に至るように連続して板
状の錘10が配置され、この板状の錘10がルアー本体
1内において全体に広く重さを加えている。この結果、
ルアー本体内において部分的な重さの偏りが生じ難く、
水面において釣糸を巻き上げたり,釣竿を振上げる等し
てルアーにアクションを加えた場合にも、安定泳動姿勢
への復元力が過度に作用することを抑えられる。そし
て、ルアーの一連の動作が比較的自然な滑らかな動きと
なる。
【0015】また、透明な合成樹脂製のルアー本体を通
過した光が錘10に反射されて煌めいて、魚の興味を強
く引きつけることにもなる。 [第2実施形態]以下、本発明の第2実施形態について
図面を参照しつつ説明する。本発明の第2実施形態を採
用したルアーは、図4に示すように、外形を魚に似せて
形成した中空のルアー本体11と、ルアー本体11の頭
部付近に設けられ釣糸を係止可能な釣糸係止部12と、
ルアー本体11の腹部底面付近及び尾部付近にそれぞれ
設けられたアイ(止輪)13,14とを有している。そ
して、ルアー本体21内の中空には板状の錘10が配置
されている。
【0016】ルアー本体11は、第1実施形態と同様
に、所定の形状に形成された左右一対の半割部材を開口
側の貼り合わせ面で貼り合わせて一体化して製造されて
いる。そして、図4に示すように、この一対の半割部材
の貼り合わせ面の背部分と腹部分には、ルアー本体11
の頭部側から軸方向中央よりやや尾部側にかけて、それ
ぞれ錘20の周辺部分を収納可能な窪み11a,11b
が連続的に形成されている。
【0017】錘20は、第1実施形態と同様に、真鍮,
アルミニウム,鉛,ステンレススチール,チタン等の金
属からなる。その厚みはルアー本体11の背部側が0.
5〜2.0mm程度に、そしてルアー本体11の腹部側
が徐々に肉厚化し2.0〜5.0mm程度になるような
板状に加工されている。なお、錘20の上辺と下辺は、
それぞれルアー本体11の貼り合わせ面の窪み11a,
11bにはめ込まれており、錘20は一対の半割部材に
挟み込まれて固定されることになる。
【0018】このように構成されたルアーは、第1実施
形態と同様の作用効果を奏する。さらに、錘20はルア
ー本体11の腹部付近側において肉厚化しており、ルア
ー本体11の腹部付近に過重な重さをかける。こうし
て、錘20はルアー本体11に広く重さをかけると共に
特に腹部付近に加重な重さをかけて、ルアーの水面での
泳動姿勢を安定させることにもなる。
【0019】[他の実施形態] (a)ルアー本体を透明または半透明な合成樹脂で形成
する際に、錘表面に鱗模様等を加工することで、さらに
光の反射による魚へのアピール性を向上させることも可
能である。また、錘表面に光反射性のシートを貼り付け
てもよい。 (b)板状錘の肉厚はルアー本体の大きさ形状に合わせ
て任意に設定可能である。
【0020】
【発明の効果】本発明に係るルアーによれば、十分な浮
力をルアーに与えつつも自然な動きを演出可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を採用したルアーの全体
図。
【図2】図1のルアーの半割部材の開口面を示した図。
【図3】図1のIII−III断面図。
【図4】本発明の第2実施形態を採用したルアーの半割
断面図。
【図5】図4のV−V断面の状態を示した図。
【符号の説明】
1,11 ルアー本体 10,20 錘

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚釣りに用いるルアーであって、 合成樹脂からなる中空のルアー本体と、 前記ルアー本体内に背部から腹部に至るように連続して
    配置された板状の錘とを備えたルアー。
  2. 【請求項2】前記板状の錘は前記ルアー本体の頭部から
    尾部にかけて連続して配置されている、請求項1に記載
    のルアー。
  3. 【請求項3】前記板状の錘は部分的に厚さが異なる、請
    求項1または2に記載のルアー。
  4. 【請求項4】前記ルアー本体は透明または半透明の合成
    樹脂からなり、 前記板状の錘には光反射性シートが貼付されている、請
    求項1〜3のいずれかに記載のルアー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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