JP2001189863A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置

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JP2001189863A JP37553999A JP37553999A JP2001189863A JP 2001189863 A JP2001189863 A JP 2001189863A JP 37553999 A JP37553999 A JP 37553999A JP 37553999 A JP37553999 A JP 37553999A JP 2001189863 A JP2001189863 A JP 2001189863A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像におけるより詳細な明るさの判定パラメ
ータに基づいてその画像の明るさを判定し、その画像に
最適な補正の程度を定めることにより、画像データが示
す画像のより忠実な再現を行う。 【解決手段】 画像データが示す輝度値の画素数に関し
て求めたヒストグラムから、高輝度領域において累積度
数が所定の値となる輝度値であるハイライトポイントを
求め(S211)、このハイライトポイントに基づき、
画像をその全体的な明るさによって判別し(S21
2)、一方、所定の低輝度領域の累積度数がヒストグラ
ムの全画素数に占める割合を求め(S221、S22
2)、この割合と上記判別した明るさの種類に基づいて
上記輝度値をより明るい値に補正する程度を示すγ値を
定める。これにより、画像の明るさに応じた適切な補正
を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理方法およ
び画像処理装置に関し、例えば、デジタル写真画像など
のような画像データに対して補正処理を行うための画像
処理方法および画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット印刷技術の発展に
ともない、高画素のデジタルカメラとインクジェット印
刷方式などの印刷技術とを用いることにより、従来と比
較してより良好な印刷出力画像を得ることができるよう
になりつつある。
【0003】しかしながら、デジタル化したフォト画像
を印刷出力する場合、出力される画像の画質にはまだ改
善すべき点がある。これについて、例えば、画像の露出
のオーバーやアンダーという状態や、いわゆる「色かぶ
り」という現象によって画像全体の色バランスがくるう
ことが原因の1つとして考えられている。
【0004】例えば、カメラでオート撮影を行うと、A
E(自動露出)が機能するため、背景の大部分に例えば青
空が含まれているような場合、全体として暗くなる、露
出アンダーの撮像が行われ被写体が良好な状態で写らな
い状態となる。
【0005】また、デジタルカメラを例に取ると、CC
Dカメラで撮像が行われるため、肉眼では感じられない
波長の色も画像として取り込まれる。そして、その信号
が含まれた信号をR、G、B信号として処理すると、本
来肉眼では認識できない色が顕在化して色バランスが不
適切なものとなることもある。この場合、赤外カットフ
ィルタなどの処理が施されるが、必ずしも万全ではな
く、また、色補正バランスがリアルタイム補正であると
いう制約もあり、結果的に完全な処理ができ難く、全体
の色バランスは完全を期し難いものとなることが多い。
【0006】このような撮像画像における色バランスの
崩れは、結果として印刷画像に影響を及ぼすものであ
る。このため、良好な印刷出力結果を得るためには、撮
像等された入力画像そのものを色バランスのとれた適切
な画像に補正することが望ましい。
【0007】このような補正を行う方法として、本出願
人は、特開平10−177272号において、画像のヒ
ストグラムを解析し、これによって求めた最高輝度や最
低輝度に基づき補正条件を設定する方法を提案してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、印刷出力さ
れる画像の画質には、上述の「色かぶり」や露出による色
バランス以外にも次のような問題がある。
【0009】上述のように、近年のインクジェット印刷
技術の進歩によってインクによって形成されるドットが
微小化し肉眼の可視限界を越え、「粒状感ゼロ」の印刷が
可能となっている。この点で、インクジェット印刷技術
は銀塩写真による印刷技術と比肩し得るものとなってい
る。しかしながら、インクジェット印刷に用いるインク
特性などにより、図12に示すように、印刷画像におい
て実現される絶対的な濃度が銀塩写真に比較すると低い
という問題が残されている。
【0010】なお、このような問題は、インクジェット
印刷技術に特有の問題ではなく、他の方式の印刷あるい
はCRT等のディスプレーにおいても同様の問題があ
る。一般に、出力画像において濃度を適切に増すことに
よって画像がしまり、適切に色再現がなされた良好な画
像を得ることができることが知られている。
【0011】ここで、このように出力画像の濃度増大を
目的として一律な濃度の増大を行うと、暗い部分が多い
画像ではそのくらい部分の階調を潰してしまい、返って
画質を低下させる場合がある。
【0012】本発明は、画像の特性に応じて適切に補正
条件を設定することにより、出力画像の画質を向上させ
うことができる画像処理方法および画像処理装置を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
画像データが示す画像の明るさに関する成分の値の画素
数に関するヒストグラムから前記画像の明るさの度合い
を判別し、該判別に基づいて前記画像データの明るさに
関する成分を補正する程度を定め、該定められた補正の
程度に従い当該成分を補正する画像処理方法であって、
前記ヒストグラムにおいて、前記成分値の範囲において
その最大値または最小値からの累積度数が所定の値を示
す成分値を求め、前記ヒストグラムにおいて、前記最小
値または最大値から所定の成分値までの累積度数を求
め、前記求めた成分値および累積度数に基づいて前記明
るさの度合いを判別し、該判別に基づいて前記補正する
程度を定めるステップを有することを特徴とする。
【0014】好ましくは、前記補正する程度を定めるス
テップは、前記累積度数のヒストグラムの全画素数に占
める割合に基づいて前記明るさの度合いを判別すること
を特徴とする。
【0015】また、本発明の他の形態では、画像データ
が示す画像の明るさに関する成分の値の画素数に関する
ヒストグラムから前記画像の明るさの度合いを判別し、
該判別に基づいて前記画像データの明るさに関する成分
を補正する程度を定め、該定められた補正の程度に従い
当該成分を補正する画像処理装置であって、前記ヒスト
グラムにおいて、前記成分値の範囲においてその最大値
または最小値からの累積度数が所定の値を示す成分値を
求める成分値取得手段と、前記ヒストグラムにおいて、
前記最小値または最大値から所定の成分値までの累積度
数を求める累積度数取得手段と、前記成分値取得手段お
よび前記累積度数取得手段によって求めた成分値および
累積度数に基づいて前記明るさの度合いを判別し、該判
別に基づいて前記補正する程度を定める補正手段と具え
たことを特徴とする。
【0016】好ましくは、前記補正手段は、前記累積度
数のヒストグラムの全画素数に占める割合に基づいて前
記明るさの度合いを判別することを特徴とする。
【0017】以上の構成によれば、ヒストグラムにおい
て、画像データの明るさに関する成分値の範囲において
その最大値または最小値からの累積度数が所定の値を示
す成分値が求められるので、画像の全体的な明るさを知
ることができ、また、最小値または最大値から所定の成
分値までの累積度数のヒストグラムの全画素数に占める
割合が求められるので、画像の明るさの分布を知ること
ができる。そして、これらの成分値および割合に基づい
て明るさの度合いが判別され、その判別に基づいて補正
の程度が定められるので、画像の全体的な明るさ毎にそ
の明るさの分布と補正の程度との対応を異ならせること
ができる。これにより、例えば、全体的に暗い画像で
は、より暗くする(印刷画像においてより濃度を高くす
る)補正に対応する明るさの分布でより暗い範囲を示す
分布を、小さなものとでき、これにより、印刷画像にお
ける画像のつぶれる範囲をより少なくできる。一方、全
体的に明るい画像では、より暗くする(印刷画像におい
てより濃度を高くする)補正に対応する明るさの分布で
より暗い範囲を示す分布を、逆に大きなものとでき、こ
れにより、印刷デバイスが本来的に比較的低い濃度しか
実現できないという濃度出力特性を補って全体的に高い
濃度の印刷を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0019】<第1の実施形態>図1は、本発明の一実
施形態にかかる印刷システムの概略構成を示すブロック
図である。本システムは、概略、ホストコンピュータ1
00、プリンタ106およびモニタ105を有して構成
されるものである。すなわち、ホストコンピュータ10
0には、例えばインクジェット方式のプリンタ106と
モニタ105が双方向通信可能に接続されている。
【0020】ホストコンピュータ100は、OS(オペ
レーティングシステム)102を有し、また、このOS
100による管理下においてそれぞれの処理を行う、ワ
ードプロセッサ、表計算、画像処理、インターネットブ
ラウザ等のアプリケーション101、このアプリケーシ
ョンによって発行され、出力画像を示す各種描画命令群
(イメージ描画命令、テキスト描画命令、グラフィック
ス描画命令)を処理して印刷データを作成するプリンタ
ドライバ103、および同様にアプリケーション101
が発行する各種描画命令群を処理してモニタ106に表
示を行うモニタドライバ104を同様のソフトウエアと
して有している。
【0021】また、ホストコンピュータ100は、上述
のソフトウエアによって動作可能な各種ハードウエアと
して中央演算処理装置CPU108、ハードディスクド
ライバHD107、ランダムアクセスメモリ(RAM)1
09、リードオンリーメモリ(ROM)110等を備え
る。すなわち、CPU108は、上述のソフトウエアに
従った処理にかかる信号処理を実行し、ハードディスク
ドライバ107によって駆動されるハードディスクやR
OM110には、それらの各種ソフトウエアが予め格納
されており、必要に応じて読み出されて用いられる。ま
た、RAM109は、上記CPU108による信号処理
実行のワークエリア等として用いられる。
【0022】図1に示される実施形態として、例えば、
一般的に普及しているIBM社のAT互換機のパーソナ
ルコンピュータにMicrosoft社のWindows98をOSとして
使用し、任意の印刷処理が可能なアプリケーションをイ
ンストールし、モニタとプリンタを接続したものを挙げ
ることができる。
【0023】以上の構成を有したプリントシステムにお
いて、ユーザーは、アプリケーション101によってモ
ニタ105に表示された表示画像に基づき、同様にアプ
リケーションによる処理を介して文字などのテキストに
分類されるテキストデータ、図形などのグラフィックス
に分類されるグラフィックスデータ、自然画などに分類
されるイメージ画像データなどからなる画像データを作
成することができる。
【0024】そして、この作成した画像データの印刷出
力がユーザーによって指示されると、アプリケーション
101はOS102に印刷出力要求を行うとともに、グ
ラフィックスデータ部分をグラフィックス描画命令、イ
メージ画像データ部分をイメージ描画命令として構成し
た、出力画像を示す描画命令群をOS102に発行す
る。これに対し、OS102はアプリケーションの印刷
出力要求を受け、その印刷を行うプリンタに対応したプ
リンタドライバ103に描画命令群を発行する。
【0025】プリンタドライバ103は、OS102か
ら入力した印刷要求と描画命令群を処理しプリンタ10
5で印刷可能な形態の印刷データを作成してプリンタ1
05に転送する。この場合に、プリンタ105がラスタ
ープリンタである場合は、プリンタドライバ103はO
S102からの描画命令に対して、順次画像補正処理を
行い、そして順次RGB24ビットページメモリにラス
タライズし、すべての描画命令をラスタライズした後に
RGB24ビットページメモリの内容をプリンタ105
が印刷可能なデータ形式、例えばCMYKデータに変換
を行いプリンタに転送する。
【0026】図2は、プリンタドライバ103で行われ
る処理を示す図である。プリンタドライバ103の処理
は、大別して、画像補正処理とプリンタ用補正処理から
なる。
【0027】画像補正処理120は、OS102から入
力した描画命令群に含まれる輝度信号R、G、Bからな
る色情報に対して、画像補正処理を行う。詳しくは、レ
ッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の色情報を基に、
後述の自動階調補正処理を行う。一方、プリンタ用補正
処理部121は、まず画像補正処理120によって補正
された色情報の描画命令をラスタライズし、R、G、B
24ビットのページメモリにラスター画像を生成する。
そして、所定の画素毎に印刷を行うプリンタの色再現性
に依存したシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、
ブラック(K)データを生成し、プリンタ105に転送す
る。
【0028】次に、画像補正処理120の処理である自
動階調補正処理について説明する。自動階調補正処理
は、イメージ描画命令で示される画像データのうち、イ
メージ画像に対して行う。従って、例えば画像データの
中にグラフィックス画像やイメージ画像が含まれている
場合は、その画像データからイメージ画像部分を抽出
し、これに対して自動階調補正処理を行う。
【0029】図3は、この自動階調補正における主に各
信号の変換を概念的に示す図であり、また、図12は、
補正内容を示す図であり、さらに、図4はその処理手順
を示すフローチャートである。本実施形態の自動階調補
正は、画像データにおける各輝度値の度数を集計したヒ
ストグラムを用い印刷すべき画像の明るさに関する判定
を行い、適切な補正の程度(γ値)を定めることによって
行うものである。また、本実施形態の自動階調補正は、
図12に示すように、高濃度部つまりシャドー部が少な
い画像に対して、同図のようなγ曲線で画像を補正する
ことによって画像全体の濃度を増大させ、高濃度出力が
可能な出力デバイスである銀塩写真の出力濃度に全体と
して近づける処理である。以下、図4に示すフローチャ
ートを主に参照してこの処理を説明する。
【0030】(ヒストグラム集計)図4に示すように、最
初にステップS1のヒストグラム集計処理において、ま
ず、入力されたRGBの画像信号を、画像の明るさに関
する成分である輝度Yと色味に関する成分である色差信
号Cr、Cbに変換する(図3のB1)。その変換式は以
下のように表されるものである。 Y=0.299×R+0.587×G+0.114×B Cr=R−Y Cb=B−Y 次に、変換された各信号Y、Cr、Cbの内、輝度に相
当する信号Yについて、画像データにおける各画素毎の
輝度値(信号Yの値)を調べ、0〜255で示されるそれ
ぞれの輝度値毎にその輝度を有する画素の度数を集計
し、輝度のヒストグラム(度数分布)を作成する。この
ように作成されたヒストグラムは、例えば、画像データ
が全体的に明るい画像を示すときは図5に示すように高
輝度側に分布が偏り、一方、全体的に暗めの画像を示す
ときは図6に示すように低輝度側に分布が偏ったものと
なる。なお、上述の輝度ヒストグラムの作成は、画像全
体における輝度の度数分布を調べるのが目的としてなさ
れることから、度数の集計は必ずしも全画素について行
う必要はなく、例えば1600(画素)×1200(画素)
の画像データに対しては、横に15(画素)ずつ、縦に1
1(画素)ずつ間引いた画素について集計を行ってもよい
し、あるいはそれらの画素それぞれについて周囲画素と
の平均値を用いてもよい。
【0031】(γ判定)次に、ステップS2では、上述の
ようにして求めたヒストグラムに基づき補正条件設定処
理(γ判定処理)を行う。すなわち、輝度補正におけるγ
値をどのような大きさにするかについて判定するもので
ある。本実施形態のγ判定は、以下に述べる2つのパラ
メータ、すなわち、ハイライトポイントおよび低輝度領
域(シャドー領域)の画素数によって処理される画像の明
るさを判定し、これに基づいてγパラメータを定める。
【0032】図7は、このγ判定処理の詳細を示すフロ
ーチャートであり、これを参照して本実施形態のγ判定
処理を説明する。
【0033】ハイライトポイント判定部 ステップS21のハイライトポイント判定処理では、上
記ヒストグラムから処理対象である画像におけるハイラ
イトポイントを算出する(ステップS211)。
【0034】本実施形態では、輝度信号Yの上記ヒスト
グラムにおいて輝度範囲の最高輝度値(輝度値255)
から、順に低輝度側に向かいながら各輝度値の度数を累
積し、ここで求めた累積度数が、例えば、処理対象であ
る画像データの全画素数の1.0%と一致した輝度値、
または最初に全画素数の1.0%を越えた輝度値を求
め、この点をハイライトポイント(以下、「HLP」とも
いう)とする。
【0035】次に、このようにして求めたHLPと輝度
値について予め定めた閾値Thを用いてこれらの大きさ
を比較し、 HLP>Thとき、画像は明るい画像、H
LP≦Thときは、画像は暗い画像と判定する(ステッ
プS212)。すなわち、この処理によって明暗につい
て2種の画像に判別する。なお、本実施形態で用いる閾
値Thは、比較的高輝度の値を用い、例えば220等を
用いる。
【0036】例えば、図5に示す明るめの画像のヒスト
グラムでは、HLPが閾値Thを越えて(HLP>T
h)おり、従って、明るい画像と判定される。この場
合、前述したようにヒストグラムは全体的に高輝度側に
分布が偏っており、結果的にHLPも高輝度側に位置し
ている。一方、図6に示す暗めの画像のヒストグラムで
は、HLPが閾値Thよりも低く(HLP≦Th)、暗
い画像と判定される。この場合、全体的に低輝度側に輝
度分布が偏っており、HLPも低輝度側に位置すること
から、このような判定が行われる。
【0037】以上のように処理対象画像のヒストグラム
からハイライトポイントを求め、これに基づいて画像の
全体的な明暗を判別することにより、図8にて後述され
るように、判別された明暗に応じて、補正対象である画
像の低輝度領域の分布に関連させて補正の程度、すなわ
ち、γ値を異ならせることができる。例えば、暗い画像
と判別された場合は、同じ低輝度領域の分布(低輝度領
域の割合)でも明るい画像と判断される場合より、小さ
なγ値で補正する(濃度を高くする;暗くする)確率をよ
り低くすることができ、これにより、全体的に暗い画像
で、例えば低輝度領域の分布が比較的少ない画像につい
ては全体的に低濃度で印刷することが可能となり、印刷
画像における高濃度部のいわゆる潰れを防止できる。一
方、明るい画像と判断される場合は、逆に、小さなγ値
で補正する(濃度を高くする;暗くする)確率をより高く
することができ、これにより、プリンタ等の印刷デバイ
スが本来的に有している比較的低濃度の出力特性を補っ
た印刷を行うことができる。
【0038】なお、HLPの算出は、必ずしも上述した
方法によって求める必要はなく、従来知られている方式
を適宜用いてもよい。
【0039】また、他の画像補正処理、例えば前述した
いわゆる色かぶり補正、コントラスト補正、彩度補正と
組み合わせて本実施形態の自動階調補正処理を行う場合
には、この画像処理で予め用いたHLPを使用すること
もできる。なお、この場合、ハイライトポイントを用い
る代わりに、上記色かぶり補正等で同様に用いられるシ
ャドーポイントを用いて画像の明るさ(暗さを)判別する
ことができ、これに基づいて以下の処理を行うことがで
きることは、以下の説明からも自明なことである。
【0040】低輝度領域(シャドー領域)の画素数判定 次に、ステップS22において、ハイライトポイント判
定によって明暗2種に大別された画像について、同様に
ステップS1で求めたヒストグラムを用いて低輝度領域
分布の判定を行う。
【0041】この低輝度領域の画素数判定処理では、ま
ず、ステップS221で処理対象画像の全画素数に対す
る所定の低輝度領域の累積度数の割合であるSlowを求め
る。これは、低輝度領域の分布をより詳細に求めること
により、補正の程度、すなわちγ値について適切なもの
を求め、特に、印刷画像の低濃度部におけるいわゆる潰
れを生じさせることなく全体的な濃度の増大を図ること
を可能とするものである。
【0042】最初に、前処理として、低輝度領域での累
積度数Sを求める。この低輝度領域での累積度数Sは、
ヒストグラムにおいて輝度範囲の最低輝度値(輝度値
0)から高輝度側に向かって所定の輝度値までの累積度
数として求められるものである。本実施形態では、最大
輝度値(輝度値255)の1/4となる輝度値(輝度値
64)までの累積度数を低輝度領域の累積度数Sとして
求める。
【0043】次に、上述のように求めた低輝度領域の累
積度数Sが、全画素数に占める割合Slowを算出する。
【0044】すなわち、ここで、Slow=(低輝度領域の
累積度数S)/(全画素数)(%)である。
【0045】なお、前述のヒストグラム集計の際に、画
素を間引いて、間引きヒストグラムを作成した場合に
は、上記Slowの定義式での分母は、ヒストグラム作成の
対象となった画素数である。
【0046】次に、ステップS222において上記で求
めたSlowを用いてγ値(γパラメータ)の判定を行う。
【0047】この判定は、具体的には、図8に示すテー
ブルのSlowが属する範囲を決定する処理である。すなわ
ち、このSlowの範囲は、上述のHLP判定に応じた画像
の明暗により範囲を異ならせるものであり、明るい画像
と判定されたものについて、Slow=0〜30、Slow=3
1〜60、Slowが61以上の3種の範囲に分類される。
一方、HLP判定で、暗い画像と判定されたものについ
ては、 Slow=0〜15、Slow=16〜30、Slowが3
1以上の3種の範囲に分類される。
【0048】例えば、図5に示す明るめの画像の場合、
斜線で示した領域の全画素数に対する割合がSlowとな
る。この例では、Slowは全画素数の10%となり、従っ
て、上記HLP判定で明るい画像と判断されるととも
に、Slowは、0〜30の範囲と判定される。一方、図6
に示す暗めの画像の例では、斜線で示した領域Slowは、
全画素数の40%となり、したがって、上記HLP判定
で暗い画像と判断されるとともに、Slowは31以上の範
囲と判定される。
【0049】ここで、仮に、上述のように累積度数の割
合を用いず、前述のシャドウポイント(ヒストグラムに
おける最小輝度値から順番に高輝度側に向かいながらそ
れぞれの度数を累積し、例えば全画素数の1.0%と一
致または最初に越えた値となった輝度値)のみを用いて
低輝度部の分布を判定する方法を用いた場合には、低輝
度領域の実際の分布状態が適切に反映されない、画像の
明るさについての判定を行うこととなる。例えば、シャ
ドウポイント自体は比較的高めの輝度値を示しつつも、
実際には、シャドウポイント周辺の輝度値に度数分布の
ピークがあって低輝度領域の度数分布自体は少ない画像
の場合、明るめの画像であると誤った判定をして小さな
γ値(濃度を高くする輝度補正)が選択され、結果として
画像上の比較的大きな部分を占める暗い部分が潰れてし
まうことがある。
【0050】これに対し、上述の実施形態のように、低
輝度領域における累積度数を求め、この累積度数の全画
素数に占める割合Slowを用いることにより、より実際の
低輝度分布が反映された画像の明暗を判定を行うことが
でき、上述のような、暗めの画像についても適切な階調
補正を行うことができる。
【0051】なお、上記実施形態では、Slowの範囲につ
いて輝度値0〜60の範囲を均等に区分したが、より詳
しく低輝度領域の情報を求める場合は、低輝度領域をい
くつかに分割してそれぞれに対して場合分けを行っても
よいし、また、Slowが0〜30までは2倍、31〜60
までは1倍して足し合わせるといった重み付けをしても
よい。
【0052】補正γ値決定 以上の低輝度領域の画素数判定処理により、低輝度領域
の割合Slowが属する範囲が決定されることにより、処理
対象画像は、図8に示されるように、明3種、暗3種の
計6種に分類されることになる。そして、次のステップ
S23では、図8に示すテーブルを用いてγ値を決定す
る。
【0053】本実施形態のγ値は、図9に示す補正テー
ブルから明らかなように、0.8、1.0または1.2
が設定される。なお、このγ値は、前述したようにより
明るく(印刷画像において、より濃度が低く)補正する程
度を表すものであり、個々の入力輝度値に対する補正の
割合を示すものではない。個々の入力値に対する補正の
割合は、同図のそれぞれのテーブルを表す曲線で表され
るものである。
【0054】上記6種に分類された画像に関するγ値の
決定は、図8に示すテーブルを用い、例えば上記HLP
判定が明るい画像の判定の場合、Slow=0〜30のとき
はγ=0.8、Slow=31〜60のときはγ=1.0
(つまり補正せず)、Slowが61以上のときはγ=1.
2といったように設定される。具体的には、後述のよう
にそれぞれのγ値に応じた補正用ルックアップテーブル
(LUT)が用意される。
【0055】図5に示す明るめの画像の場合、HLPは
閾値Thより大きく且つSlowは10%であるので、図8
に示すテーブルより、この画像は明るい画像と判定さ
れ、γ値は0.8に設定される。このγ値決定により、
比較的高い輝度領域まで暗くする(印刷濃度を高くする)
補正がなされ、全体的に最適な濃度の印刷画像となる。
また、低輝度領域の画素に割合が少ないことから、画像
の潰れる部分が少なくて済む。
【0056】一方、図6に示す暗めの画像では、HLP
がThより小さく且つSlowが40%であるため、図8に
示すテーブルによって、γ値は1.2に設定される。こ
のγ値設定により、印刷される画像全体が明るくなり、
特に画像の40%を占める低輝度部分が明るくなり、濃
度のバランスがとれた印刷画像となる。
【0057】なお、上記の説明では、ハイライトポイ
ント判定において、画像の明るさの判定を2段階で行っ
たが、より最適なγ値を求めるために、明るい画像、中
間画像、暗い画像といった3段階以上に場合分けしてよ
り詳細な判定を行ってもよい。その場合、低輝度領域
の画素数判定は図8に示したSlowの閾値に加え、中間画
像の場合、例えばSlow=0〜20でγ=0.8、Slow
21〜40でγ=1.0、Slowが41以上でγ=1.2
とすることができる。
【0058】(LUT作成)以上説明したγ判定処理(図
4のステップS2)を終了すると、図4に示すステップ
S3でLUT作成を行う。すなわち、γ判定処理で得ら
れたγ値に基づいて輝度補正のためのルックアップテー
ブル(LUT)を作成する。
【0059】本実施形態のLUTは、上述のようにして
得られたγ値の逆数を各入力輝度信号の最大輝度に対す
る比に累乗したものに最大輝度値を乗じて得られるもの
を出力輝度信号とする補正を行うものであり、輝度範囲
の全ての値(輝度値0〜255)に対応して、上記γ値
を用いた補正関係で得られる全ての輝度値を記したもの
である。すなわち、LUT L[Y]は、入力輝度信号
をY、出力輝度信号をY‘とすると、Y’=255×
[(Y/255)1/ γ]なる式によって表される変換を
行い、動的に作成されるものである。すなわち、対象画
像の処理ごとに作成される。このように補正テーブルを
動的に作成することにより、必要となるメモリ量を削減
することができる。
【0060】なお、上記LUTは、動的に作成する代わ
りに上記γ値毎に、予めメモリ上に静的に用意してもよ
いことは勿論である。 (補正)次に、図4に示すステップS4において、輝度信
号Yの補正を行う。すなわち、上記のように作成したL
UT L[Y]によって、入力画像の輝度値YをY’=
L[Y]として変換し、輝度補正を行う(図3に示すB
2の処理)。
【0061】さらに、輝度補正された輝度信号Y’およ
び入力画像の色差信号Cr、CbをR、G、Bの各信号
に戻し(図3に示すB3の処理)、補正された画像信号
R’G’B’を作成する。
【0062】なお、上述の実施形態では、輝度値Yに関
する補正について説明したが、R、G、Bの各信号に対
して直接同様の補正を行っても良い。この際、上述のL
UTを用い、そのLUTにおいてYの代わりにR、G、
B、Y′の代わりにR′、G′、B′を用いて補正を行
うことができる。
【0063】このようなR、G、B信号に対する補正
は、RGB―YCrCb変換が不要であるため、処理速
度の向上を図ることができる。
【0064】<第2の実施形態>本実施形態は、逆光画
像に関する上記HLP判定の他の例に関するものであ
る。なお、本実施形態の印刷システムは、上述した第1
実施形態と同様のものであり、その説明は省略する。異
なる点は、以下に示す処理のみである。
【0065】(逆光画像に対する処理)デジタル写真等の
撮像画像の中には、画像中の背景領域が明るく、被写体
領域が暗い逆光画像がある。図10は、この逆光画像の
典型的なヒストグラムを示す図である。
【0066】図10に示すように、明るい背景に対応し
て、ヒストグラムの高輝度領域に大きなピークが現れ
る。この高輝度領域のピークに起因して、上記第1の実
施形態にて説明したHLPによる画像の明るさ判定で
は、HLP>Thとなり、被写体が暗くても、明るい画
像と誤判定されてしまうおそれがある。
【0067】そこで、本実施形態では、HLP判定を行
う前に、予め高輝度領域に現れる不自然なピークをカッ
トする処理を行う。
【0068】例えば、逆光画像を表す図10のヒストグ
ラムにおいて、高輝度領域の不自然なピークは逆光の背
景を表しており、予めこのピークをカットする処理を行
うことにより、高輝度の背景領域に左右されることな
く、被写体に重きを置いたγ判定を行うことができる。
図11は、図10の逆光画像のヒストグラムにおける、
背景領域にあたる不自然なピークをカットしたヒストグ
ラムを示す。
【0069】背景領域にあたるピークのカットは以下の
ようにして行う。
【0070】まず、ピークが画素値240付近の幅5画
素分(輝度値240〜244)に存在するとすると、高
輝度領域(例えば輝度値230〜255)において、ピ
ークの度数をその存在範囲の周辺の上記高輝度領域にお
ける輝度の度数の平均値に合わせて平滑化するため、ま
ずピークにおける度数の最も高い順から画素値をいくつ
か引き抜く。引き抜く数は、ピーク領域をすべてカット
するため、最低でもピークの画素数である5以上はなけ
ればならない。仮に、ここでは7つの画素値を引き抜く
とする。次に、残った輝度値(26−7=19)で度数
の平均値を求める。そして、先に抜き取ったピーク領域
の5つの各輝度値について、それらの度数を上記平均値
に置き換える。これにより、ピークが上記平均値によっ
て平滑化される。
【0071】以上のようにして逆光画像に存在する高輝
度領域のピークをカットし、平均化することができ、こ
れにより、図11に示すようにHLPを閾値Thよりも
低輝度側に下げることができる。すなわち、この画像を
本来の暗い画像と判定することができる。この結果、上
述のピーク補正前の図10に示すヒストグラムでは、例
えば設定されるγ値が0.8であるのに対し、図11に
示すようにハイライトポイントを本来の画像に対応させ
て下げることにより、γ値は1.0と設定され、不要な
補正を行わずに済む。
【0072】<他の実施形態>本発明は上述のように、
複数の機器(たとえばホストコンピュータ、インタフェ
ース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステ
ムに適用しても一つの機器(たとえば複写機、ファクシ
ミリ装置)からなる装置に適用してもよい。
【0073】また、前述した実施形態の機能を実現する
ように各種のデバイスを動作させるように該各種デバイ
スと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータ
に、前記実施形態機能を実現するための図4、図7に示
すようなソフトウェアのプログラムコードを供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるい
はMPU)を格納されたプログラムに従って前記各種デ
バイスを動作させることによって実施したものも本発明
の範疇に含まれる。
【0074】またこの場合、前記ソフトウェアのプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコード自体、およびそのプロ
グラムコードをコンピュータに供給するための手段、例
えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発
明を構成する。
【0075】かかるプログラムコードを格納する記憶媒
体としては例えばフロッピーディスク、ハードディス
ク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気
テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いるこ
とができる。
【0076】またコンピュータが供給されたプログラム
コードを実行することにより、前述の実施形態の機能が
実現されるだけではなく、そのプログラムコードがコン
ピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティング
システム)、あるいは他のアプリケーションソフト等と
共同して前述の実施形態の機能が実現される場合にもか
かるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれるこ
とは言うまでもない。
【0077】さらに供給されたプログラムコードが、コ
ンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続され
た機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後その
プログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボード
や機能格納ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一
部または全部を行い、その処理によって前述した実施形
態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言
うまでもない。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ヒ
ストグラムにおいて、画像データの明るさに関する成分
値の範囲においてその最大値または最小値からの累積度
数が所定の値を示す成分値が求められるので、画像の全
体的な明るさを知ることができ、また、最小値または最
大値から所定の成分値までの累積度数のヒストグラムの
全画素数に占める割合が求められるので、画像の明るさ
の分布を知ることができる。そして、これらの成分値お
よび割合に基づいて明るさの度合いが判別され、その判
別に基づいて補正の程度が定められるので、画像の全体
的な明るさ毎にその明るさの分布と補正の程度との対応
を異ならせることができる。これにより、例えば、全体
的に暗い画像では、より暗くする(印刷画像においてよ
り濃度を高くする)補正に対応する明るさの分布でより
暗い範囲を示す分布を、小さなものとでき、これによ
り、印刷画像における画像のつぶれる範囲をより少なく
できる。一方、全体的に明るい画像では、より暗くする
(印刷画像においてより濃度を高くする)補正に対応する
明るさの分布でより暗い範囲を示す分布を、逆に大きな
ものとでき、これにより、印刷デバイスが本来的に比較
的低い濃度しか実現できないという濃度出力特性を補っ
て全体的に高い濃度の印刷を行うことができる。
【0079】この結果、画像におけるより詳細な明るさ
の判定パラメータに基づいてその画像の明るさを判定
し、それぞれの画像に最適な補正の程度を求めることに
より、画像データが示す画像のより忠実な再現を行うこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるプリントシステム
の構成を示すブロック図である。
【図2】上記システムにおけるプリンタドライバの処理
を示す図である。
【図3】上記プリンタドライバの処理のうち画像補正処
理として行われる自動階調補正処理における主に信号変
換の構成を示す図である。
【図4】上記自動階調補正処理の手順を示すフローチャ
ートである。
【図5】上記自動階調補正処理の処理対象である画像が
明るい画像である場合のヒストグラムを示す図である。
【図6】上記自動階調補正処理の処理対象である画像が
明るい画像である場合のヒストグラムを示す図である。
【図7】図4に示す上記自動階調補正処理におけるγ判
定の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】上記γ判定処理で用いるテーブルの内容を示
し、画像の種類に応じたγ値の定め方を説明する図であ
る。
【図9】γ値に応じた輝度補正テーブルの変換特性曲線
を示す図である。
【図10】典型的な逆光画像のヒストグラムを示す図で
ある。
【図11】図10に示すヒストグラムにおいて逆光の影
響を除いたヒストグラムを示す図である。
【図12】本発明の一実施形態にかかる補正の内容を説
明する図である。
【符号の説明】
100 ホストコンピュータ 101 アプリケーション 102 ОS(オペレーティングシステム) 103 プリンタドライバ 104 モニタドライバ 105 モニタ 106 プリンタ 107 HD 108 CPU 109 RAM 110 ROM 120 画像補正処理 121 プリンタ用補正処理
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山添 学 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 秋山 勇治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5B057 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CE11 CH01 CH07 CH11 DB02 DB06 DB09 DC23 5C077 LL19 MP08 NN02 NP01 PP15 PP32 PP34 PP52 PP53 PQ12 PQ19 PQ22 PQ23 5C079 HB01 HB04 LA12 MA01 MA04 MA11 NA05 5L096 AA02 AA06 FA37 GA40 GA53 MA03

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データが示す画像の明るさに関する
    成分の値の画素数に関するヒストグラムから前記画像の
    明るさの度合いを判別し、該判別に基づいて前記画像デ
    ータの明るさに関する成分を補正する程度を定め、該定
    められた補正の程度に従い当該成分を補正する画像処理
    方法であって、 前記ヒストグラムにおいて、前記成分値の範囲において
    その最大値または最小値からの累積度数が所定の値を示
    す成分値を求め、 前記ヒストグラムにおいて、前記最小値または最大値か
    ら所定の成分値までの累積度数を求め、 前記求めた成分値および累積度数に基づいて前記明るさ
    の度合いを判別し、該判別に基づいて前記補正する程度
    を定めるステップを有することを特徴とする画像処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記補正する程度を定めるステップは、
    前記累積度数のヒストグラムの全画素数に占める割合に
    基づいて前記明るさの度合いを判別することを特徴とす
    る請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記成分値は、画像データが示す輝度値
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像
    処理方法。
  4. 【請求項4】 前記補正する程度を定めるステップは、
    前記成分値に基づいて当該画像を明るさに関して複数段
    階に判別し、該判別した複数段階の明るさ毎に当該補正
    する程度を異ならせて定めることを特徴とする請求項2
    または3のいずれかに記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記補正する程度を定めるステップは、
    前記割合に基づき、前記複数段階の明るさ毎に当該画像
    の明るさの分布を複数段階で判別し、該判別した複数段
    階の明るさの分布毎に当該補正する程度を異ならせて定
    めることを特徴とする請求項4に記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記累積度数が所定の値を示す成分値を
    求めるステップは、前記成分値の範囲における比較的大
    きな成分値の所定範囲にその周囲の累積度数より所定以
    上おおきな累積度数のピークが存在するとき、該ピーク
    を除いて当該累積度数が所定の値を示す成分値を求める
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の
    画像処理方法。
  7. 【請求項7】 画像データが示す画像の明るさに関する
    成分の値の画素数に関するヒストグラムから前記画像の
    明るさの度合いを判別し、該判別に基づいて前記画像デ
    ータの明るさに関する成分を補正する程度を定め、該定
    められた補正の程度に従い当該成分を補正する画像処理
    方法であって、 前記ヒストグラムにおいて、前記成分値の範囲において
    その最大値からの累積度数が所定の値を示す成分値であ
    るハイライトポイントであって、当該画像データの他の
    補正処理に用いられるハイライトポイントのデータを用
    意し、 前記ヒストグラムにおいて、前記成分値の範囲において
    その最小値から所定の成分値までの累積度数を求め、 前記求めた成分値および累積度数に基づいて前記明るさ
    の度合いを判別し、該判別に基づいて前記補正する程度
    を定めるステップを有することを特徴とする画像処理方
    法。
  8. 【請求項8】 画像データが示す画像の明るさに関する
    成分の値の画素数に関するヒストグラムから前記画像の
    明るさの度合いを判別し、該判別に基づいて前記画像デ
    ータの明るさに関する成分を補正する程度を定め、該定
    められた補正の程度に従い当該成分を補正する画像処理
    方法であって、 前記ヒストグラムにおいて、前記成分値の範囲において
    その最大値または最小値からの累積度数が所定の値を示
    す成分値を求め、 前記求めた成分値に基づいて前記明るさの度合いを判別
    し、該判別に基づいて前記補正する程度を定めるステッ
    プを有することを特徴とする画像処理方法。
  9. 【請求項9】 画像データが示す画像の明るさに関する
    成分の値の画素数に関するヒストグラムから前記画像の
    明るさの度合いを判別し、該判別に基づいて前記画像デ
    ータの明るさに関する成分を補正する程度を定め、該定
    められた補正の程度に従い当該成分を補正する画像処理
    方法であって、 前記ヒストグラムにおいて、前記最小値または最大値か
    ら所定の成分値までの累積度数を求め、 前記求めた累積度数に基づいて前記明るさの度合いを判
    別し、該判別に基づいて前記補正する程度を定めるステ
    ップを有することを特徴とする画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記補正する程度を定めるステップ
    は、前記累積度数のヒストグラムの全画素数に占める割
    合に基づいて前記明るさの度合いを判別することを特徴
    とする請求項9に記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 画像データが示す画像の明るさに関す
    る成分の値の画素数に関するヒストグラムから前記画像
    の明るさの度合いを判別し、該判別に基づいて前記画像
    データの明るさに関する成分を補正する程度を定め、該
    定められた補正の程度に従い当該成分を補正する画像処
    理装置であって、 前記ヒストグラムにおいて、前記成分値の範囲において
    その最大値または最小値からの累積度数が所定の値を示
    す成分値を求める成分値取得手段と、 前記ヒストグラムにおいて、前記最小値または最大値か
    ら所定の成分値までの累積度数を求める累積度数取得手
    段と、 前記成分値取得手段および前記累積度数取得手段によっ
    て求めた成分値および累積度数に基づいて前記明るさの
    度合いを判別し、該判別に基づいて前記補正する程度を
    定める補正手段と具えたことを特徴とする画像処理装
    置。
  12. 【請求項12】 前記補正手段は、前記累積度数のヒス
    トグラムの全画素数に占める割合に基づいて前記明るさ
    の度合いを判別することを特徴とする請求項11に記載
    の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 情報処理装置によって読取り可能にプ
    ログラムを格納する記憶媒体であって、 前記プログラムは、画像データが示す画像の明るさに関
    する成分の値の画素数に関するヒストグラムから前記画
    像の明るさの度合いを判別し、該判別に基づいて前記画
    像データの明るさに関する成分を補正する程度を定め、
    該定められた補正の程度に従い当該成分を補正する画像
    処理プログラムであって、 前記ヒストグラムにおいて、前記成分値の範囲において
    その最大値または最小値からの累積度数が所定の値を示
    す成分値を求め、 前記ヒストグラムにおいて、前記最小値または最大値か
    ら所定の成分値までの累積度数を求め、 前記求めた成分値および累積度数に基づいて前記明るさ
    の度合いを判別し、該判別に基づいて前記補正する程度
    を定めるステップを有する画像処理プログラムを格納し
    たことを特徴とする記憶媒体。
  14. 【請求項14】 入力画像に対して出力画像における濃
    度を上げるために、前記入力画像におけるシャドー領域
    の割合に応じて、該入力画像に対する補正条件を設定す
    る画像処理方法であって、 前記シャドー領域の割合が大きい場合は、前記シャドー
    領域の割合が小さい場合に比べて濃度の上げ具合を小さ
    くすることを特徴とする画像処理方法。
  15. 【請求項15】 前記補正条件は、明るさを示す成分に
    対するγパラメータであることを特徴とする請求項14
    に記載の画像処理方法。
  16. 【請求項16】 前記入力画像の明るさを示す成分に基
    づきヒストグラムを作成し、 前記ヒストグラムに基づき前記シャドー領域の割合を求
    めることを特徴とする請求項15に記載の画像処理方
    法。
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