JP2001189709A - マルチメディア情報装置およびその伝送方法 - Google Patents

マルチメディア情報装置およびその伝送方法

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JP2001189709A
JP2001189709A JP37502799A JP37502799A JP2001189709A JP 2001189709 A JP2001189709 A JP 2001189709A JP 37502799 A JP37502799 A JP 37502799A JP 37502799 A JP37502799 A JP 37502799A JP 2001189709 A JP2001189709 A JP 2001189709A
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Takeshi Yamaguchi
武史 山口
Osamu Yamagishi
治 山岸
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  • Television Systems (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】TV電話の映像、音声を含むパケットの多重化効
率を向上させる。 【解決手段】回線交換網に接続されるマルチメディア情
報装置であって所定容量単位で伝送する第1メディア情
報(AD)と、フレーム単位で多重化パケットを終結する必
要のある第2メディア情報(VD)を少なくとも伝送対象と
し多重化パターンを示す多重化コード情報を格納したヘ
ッダと、伝送対象メディア情報を多重化コード情報対応
の多重化パターンで多重化しペイロードに格納した形式
でパケット化し伝送する装置において、AD及びVDを保持
する一時保持手段(FIFO) 122,132と、FIFOに保持された
メディア情報を取出し多重化すると共にADがあるときは
所定容量から当該ADの伝送容量を差引いた伝送容量残存
量をVDを含む他情報の伝送に供してADと共に多重化しパ
ケット伝送に供し、伝送VDのフレームの残容量が伝送容
量残存量以上のときは伝送VDのフレームの残容量全てを
FIFOから取出し多重化し1パケットとして伝送に供すべ
く処理する多重化手段143を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マルチメディア
情報を扱う端末において、マルチメディア情報を多重化
し伝送路を介して通信し、伝送路を介して受信した情報
をマルチメディア情報に分離し出力するマルチメディア
情報装置およびその伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチメディア情報通信には、オーディ
オ情報(音声情報)、ビデオ情報(映像情報)などが含
まれるが、これらはリアルタイム性が重要となる。すな
わち、映像と音声が関連していて同期関係を維持する必
要がある場合、その同期が崩れると受信側では内容が掴
みにくくなるからである。
【0003】従って、このようなことのないようにする
には、マルチメディア情報通信におけるオーディオ情報
(音声情報)、ビデオ情報(映像情報)のリアルタイム
伝送技術が必須である。
【0004】これに対し、従来のデータ系の通信におけ
るプロトコルは、正しく情報を伝送することに力点を置
いていた。そのため、マルチメディア情報を扱うために
は、リアルタイム性を確保するために、規定時間内に情
報を伝送すると云う条件が加わる。
【0005】マルチメディア情報としては、オーディオ
情報、ビデオ情報、データ情報、制御情報と云った各情
報が含まれて構成されており、これらと、さまざまな通
信インフラの組み合わせで、マルチメディア情報通信の
対象となるさまざまなプロトコルが存在する。
【0006】ところで、マルチメディア情報通信の対象
となるプロトコルの1つとして、ITU‐Tで標準化さ
れた“H.324”は、GSTN(一般交換電話網)に
おける低ビットレートマルチメディア電話端末を規定し
ている。すなわち、これはテレビ電話の規格であり、こ
の“H.324”を採用したシステムの要部機能構成図
を図8に、また、このシステムを用いたネットワーク構
成例を図7に示す。
【0007】図7において、590はGSTN(一般交
換電話網:公衆網)であり、500はそれぞれマルチメ
ディア情報端末であって、GSTN 590を介して回
線接続され、通信可能となる。マルチメディア情報端末
500は、ここでは例えばテレビ電話であり、話者を撮
像するカメラ500a、画像を表示するモニタ500
b、音声を入力するためのマイクロフォン500c、音
声を出力するためのスピーカ500d、データを取り扱
うための機能要素であるデータアプリケーション500
e、マルチメディア情報端末500の各構成要素の各種
制御を司るシステムコントロール部500f、電話網に
おける各種シグナル信号の受け渡して呼制御をするため
のプロトコルであるシグナリングプロトコル部500
g、電話網における制御信号の受け渡しのためのプロト
コルであるコントロールプロトコル部540、映像信号
を符号化し、また、符号化されている映像信号を復号化
してもとの映像信号に戻す映像コーデック部510、音
声信号を符号化し、また、符号化されている音声信号を
復号化してもとの音声信号に戻す音声コーデック部52
0、データの受け渡しのためのプロトコルであるデータ
プロトコル部530、映像コーデック510や音声コー
デック520から与えられるそれぞれでの符号化された
データおよびシグナリングプロトコル部500gやコン
トロールプロトコル部540やデータプロトコル部53
0より与えられる各種の情報などを多重化して多重化信
号(ディジタル信号)としてモデムに出力し、モデムか
ら受けたディジタルの多重化信号を分離して映像、音
声、シグナル、制御信号、データに戻し、これらを映像
コーデック部510や音声コーデック部520およびシ
グナリングプロトコル部500gやコントロールプロト
コル部540やデータプロトコル部530などのうちの
種別対応のものに振り分けて与える多重化部580、多
重化部580の出力(ディジタル信号)を電話網用のア
ナログ信号に変調してGSTN 590に出力し、GS
TN 590から受け取ったアナログ信号をディジタル
信号に復調して多重化部580に与えるモデム580等
からなる。
【0008】マルチメディア情報端末500の要部をも
う少し詳しく説明する。マルチメディア情報端末500
の要部構成は、図8の如きであって、映像コーデック部
510は、ビデオ情報(映像情報)を符号化/復号化す
る“H.263”あるいは“H.261”の規格に準拠
した映像コーデックであり、この映像コーデック部51
0は、撮像装置としてのカメラ500aで撮像されて入
力された画像データ列であるビデオストリームを符号化
し、多重化部570に出力し、また、多重化部570よ
り入力される情報を復号化してビデオストリームを生成
し、モニタ(モニタディスプレイ)500bに出力す
る。
【0009】音声コーデック部520は“G.723”
の規格に準拠しており、音声を受けてこれを音声信号に
変換するマイクロフォン500cから入力される音声情
報(音声信号)を符号化し、多重化部570に出力し、
また、多重化部570より入力される情報を復号化して
音声情報を生成し、スピーカ500dに出力する。
【0010】音声の入力経路には信号に遅延を与える遅
延回路550が設けてあり、この遅延回路550の遅延
時間を調整することにより、映像と音声の同期を保持す
ることができる。
【0011】データプロトコル部530は、データアプ
リケーションをサポートする。
【0012】制御プロトコル部(コントロールプロトコ
ル部)540は“H.245”の規格に準拠しており、
端末間の能力情報交換や、論理チャネルの開設などのコ
マンドや手順を規定している。制御プロトコル部540
と多重化部570の間には、SRPやLAPMなどのデ
ータプロトコル560が介在する。
【0013】多重化部570は“H.223”の規格に
準拠しており、音声情報、映像情報、データ情報、制御
情報の各々の情報をシリアル信号へ多重化およびシリア
ル信号から各々の情報を分離を行なう。
【0014】モデム580は、多重化部570から出力
されるデジタル信号をGSTN590のアナログ信号へ
インタフェースする。
【0015】多重化部570は多重化レイヤ部575と
アダプテーションレイヤ部571,572,573,5
74で構成される。
【0016】多重化部570における多重化レイヤ部5
75でのパケットフォーマット610(MUX‐PD
U)を図9に示す。多重化レイヤ部575でのパケット
フォーマットであるMUX‐PDU 610は、1バイ
トのヘッダ630と、0バイト以上のペイロード640
とで構成される。そして、HDLCフラグ620を使用
してパケットの区切りを示すようにしている。HDLC
フラグ620がMUX‐PDU 610内で現れないこ
とを保証するために、送信側ではMUX‐PDU610
内の5個連続して現れる“1”の後には“0”を挿入
し、受信側ではMUX‐PDU 610内の5個連続し
て現れる“1”の後の“0”を削除する。
【0017】ヘッダ630は、多重化コード領域63
2、ヘッダ誤り制御領域631、パケットマーカ領域6
33で構成される。多重化コード領域632は4ビット
構成であって、この多重化コード領域632は、4ビッ
トで表現可能な十進数“0”から“15”までの16種
あるうちの、どの多重化コードを適用するかを知らせる
ために、該当のものを埋め込んで送受するために用いる
領域で、MUX‐PDU610のペイロード640の各
バイトが属する論理チャネルの多重化パターンのエント
リを指定する。
【0018】ヘッダ誤り制御領域631は3ビット構成
であって、このヘッダ誤り制御領域631は、3ビット
CRCによる多重化コード領域の誤り検出のために使用
する。
【0019】ヘッダ誤り制御領域631は、多重化コー
ドの内容とx3 との積について生成多項式x3 +x+1
で除算した剰余を含む。
【0020】ヘッダ630のパケットマーカ領域633
は、MUX‐PDU 610の最終バイトが、AL‐P
DU 710または810の最終バイトである場合に
“1”を表示する領域である。0番目の多重化パターン
のエントリは、デフォルトで制御チャネルに割り当てら
れる。また、1番目から15番目までの多重化パターン
のエントリは、制御プロトコル(“H.245”の規格
準拠)により、端末間で交換される。
【0021】アダプテーションレイヤは第1のアダプテ
ーションレイヤ部であるAL1 573,574、第2
のアダプテーションレイヤ部であるAL2 572およ
び第3のアダプテーションレイヤ部であるAL3 57
1までの計3つが規定されている。
【0022】第1のアダプテーションレイヤ部であるA
L1 573,574はデータプロトコルおよび制御情
報を転送するために使用する。また、第2のアダプテー
ションレイヤ部であるAL2 572はオーディオコー
デック部(音声コーデック部)520の情報を転送する
ために使用する。
【0023】第2のアダプテーションレイヤ部であるA
L2 572のパケット710(AL2‐PDL)のフ
ォーマットを図10に示す。図10に示すように、AL
‐PDU 710は1バイトのシーケンス番号領域72
0、1バイト以上のペイロード730、1バイトのCR
C領域740で構成される。
【0024】これらのうち、シーケンス番号領域720
はオプションであって、当該オプションを使用する場合
はAL2‐PDU 710の欠落の検出などに使用され
る。
【0025】ぺイロード730部分は情報の送受用領域
であり、当該ペイロード730を使用してオーディオコ
ーデック部(音声コーデック部)520の情報が送受さ
れる。CRC領域740部分は、シーケンス番号領域7
20(但し、使用される場合)とペイロード730の内
容とx8 との積を生成多項式 x8 +x2 +x+1 で除算した剰余を含む。
【0026】第3のアダプテーションレイヤ部であるA
L3 571は映像コーデック部510の情報を転送す
るために使用する。第3のアダプテーションレイヤ部で
あるAL3 571のパケット810(AL3‐PD
U)のフォーマットを図11に示す。
【0027】第3のアダプテーションレイヤパケットで
あるAL3‐PDU 810は15ビットのシーケンス
番号領域820と、1ビットのペイロードタイプ領域8
30と、1バイト以上のペイロード840と、2バイト
のCRC領域850とで構成される。これらのうち、シ
ーケンス番号領域820はオプションであって、ここは
AL3‐PDU 810の欠落の検出などに使用され
る。
【0028】また、ペイロードタイプ領域830はAL
3‐PDU 810のペイロードタイプを示す情報領域
として使用される。そして、ペイロードタイプが“1”
の場合は、ぺイロード840にて映像コーデック410
の情報が送受されることを示し、また、ペイロードタイ
プが“0”の場合は、監視メッセージが送受されること
を示す。
【0029】CRC領域850は、シーケンス番号領域
820の内容(使用される場合)とペイロード840の
内容とx16との積を、生成多項式 x16+x12+x5 +1 で除算した剰余を含む。
【0030】多重化レイヤ部575でのパケットフォー
マットであるMUX‐PDU 610のペイロード64
0に各メディアのAL‐PDU 710または 810
が多重化されるパターンを図12に示す。
【0031】多重化パターンは多種あるので、いずれを
用いているかを知らせる必要があり、そのためのエント
リは、マルチプレックス・エントリ・ディスクリプタ(M
ultiplex Entry Descriptior)にて表現する。
【0032】たとえば、Multiplex Entry Descriptio
nが“{LCN1,RC4},{{LCN2,RC1},{LCN3,RC2},RC UC
F}”であるとする。“LCNn”はロジカルチャネルナ
ンバーであって、どのロジカルチャネルを使用するかを
定めており、ロジカルチャネルと情報の対応はユーザが
規定する。“RCn”はリピートカウンタで、何バイト
のデータが続くかを示しており、“RC UCF”はア
ンテイルクロージングフラグで、最後まで繰り返すこと
を示している。すなわち、“{LCN1,RC4},{{LCN2,RC
1},{LCN3,RC2},RC UCF}”なる内容は、第1番目の項目
であるロジカルチャネルナンバー1番(LCN1)は、
その中身は4バイト構成であり、ロジカルチャネルナン
バー2番(LCN2)は、その中身は1バイト構成であ
り、ロジカルチャネルナンバー3番(LCN3)は、そ
の中身は2バイト構成であり、このパターンを繰り返す
ことを示している。
【0033】今、図12の如きの多重化パケットが伝送
されたとする。
【0034】ここでは多重化パケットのうち、最初の多
重化パケットであるMUX‐PDU960はそのヘッダ
に“{LCN1,RC4},{{LCN2,RC1},{LCN3,RC2},RC UC
F}”、そして、2番目のパケットであるMUX‐PDU
961にはそのヘッダに“{LCN1,RC UCF}”なる内容
を示す多重化コード情報が記述されているが、ここで
は、ロジカルチャネルナンバー1番“LCN1”が音
声、ロジカルチャネルナンバー2番“LCN2”がデー
タ、ロジカルチャネルナンバー3番“LCN3”が映像
にそれぞれ割り当てられているものとする。
【0035】そして、今、音声のパケットであるAL2
‐PDU 910が4バイト分、データのパケットであ
るAL1‐PDU 920が3バイト分、映像のパケッ
トであるAL3‐PDU 930が3バイト分、発生し
たと仮定する。
【0036】MUX‐PDU 960はそのヘッダ95
0に“{LCN1,RC4},{{LCN2,RC1},{LCN3,RC2},RC UC
F}”を示す多重化コード情報を記述して、まず、4バイ
トの容量のあるLCN1に、4バイト音声情報のパケッ
トAL2‐PDU 910を挿入し、そして、3バイト
分のデータ情報パケットAL1‐PDU 920のうち
の1バイト分を挿入し(図ではLCN2 921がこれ
に対応する)、3バイト分の映像情報のパケットAL3
‐PDU 930のうちの2バイト分を挿入する(図で
はLCN3 931がこれに対応する)。
【0037】そして、さらに続けて、3バイト分のデー
タ情報パケットAL1‐PDU 920の残り2バイト
のうちの1バイト分を挿入し(図ではLCN2 922
がこれに対応する)、3バイト分の映像情報のパケット
AL3‐PDU 930の残り1バイト分を挿入(図で
はLCN3 932がこれに対応する)するが、当該映
像情報のパケットAL3‐PDU 930の残り1バイ
ト分の挿入時点で、AL3‐PDU 930が最終バイ
トに達するので、多重化パケットMUX‐PDU 96
0を閉じる。
【0038】この時点で、音声と映像の伝送は終わって
いるが、データについては、発生した3バイト分のデー
タ情報パケットAL1‐PDU 920のうち残り1バ
イトがまだ伝送されていない。従って、これを送るべ
く、次の多重化パケットであるMUX‐PDU 961
を用意する。そして、この多重化パケットMUX‐PD
U 961のヘッダ951のパケットマーカーを“1”
として、データ用のパケットAL1‐PDU 920の
最終バイト分の伝送であることを表示し、また、MUX
‐PDU 961のヘッダ951には“{LCN1,RC UC
F}”なる内容の多重化コード情報を記述し、最後の1バ
イト分を挿入(図ではLCN2 923がこれに対応す
る)する。これでデータ用のパケットAL1‐PDU
920の最終バイト分の伝送も終了するので多重化パケ
ットMUX‐PDU 961を終結し、そして、HDL
Cフラグ943を最後に付加する。
【0039】“G.723.1”規格による音声コーデッ
ク部520は30[msec]のインターバルで周期的に20
[byte](5.3Kbps)もしくは24[byte](6.3K
bps)のAL‐SDUを生成する。モデム580によ
り提供される伝送路の速度を56[Kbps]と考えた時
の、状況を図13に示す。
【0040】例えば、“G.723.1”規格による音
声コーデックにて5.3[Kbps]速度を選択した場合、
第2のアダプテーションレイヤ部であるAL2 572
でのパケットであるAL2‐PDU 1010(シーケ
ンス番号のオプションを使用しない場合)は、30[mse
c]の音声フレーム・インターバル毎に21[byte](音声
ストリーム+CRC)の音声フレームが発生する。
【0041】従って、伝送速度を56[kbps]と仮定した
場合、発生する音声フレーム間に約180[byte]分の他
のマルチメディア情報の送信に割り当て可能な期間が存
在する。
【0042】従って、この期間に約180[byte]分の映
像ストリームの伝送が可能である。映像ストリームの多
重化を映像フレーム単位で終結させる場合、映像コーデ
ック部510の発生する可変長フレームが、30[msec]
の音声フレーム・インターバル内で伝送可能な180[b
yte]分の整数倍ある場合には、映像フレーム終了ととも
に多重化パケットを終結させても、多重化パケットにお
けるオーバヘッドの増加、または、フラグ挿入による伝
送効率の低下を引き起こすことはないが、映像は画像内
容によってデータ量が大きく異なるので、映像フレーム
は任意長であり、従って、必ずしも上記の条件を満たせ
るとは限らない。
【0043】例えば、表1に示すMultiple Entry Desc
riptorを適用した場合、映像フレームが終了した場合、
一度多重化パケットを閉じ、新たな多重化パケットを形
成しなければならない。
【0044】このように、音声と映像の情報の他にデー
タなどを多重化して伝送する場合に、それぞれを所定の
容量ずつ伝送することができるが、映像の1フレームの
最後で一旦多重化パケットを閉じる必要があり、そのた
めに、音声パケット発生毎に多重化を行なう方式の場
合、次の音声パケットが発生するまでの余裕期間を利用
して、データや新たな映像フレームの映像を伝送しよう
とすると、そのためには新たに多重化ヘッダを付加し、
映像情報やデータを多重化する必要がある。
【0045】この音声の情報を含まない映像やデータの
多重化パケットを生成すると、音声を含んだ多重化パケ
ットを利用して多重化する場合にくらべ、多重化ヘッダ
が増加することになり、伝送効率が低下する。
【0046】
【0047】
【発明が解決しようとする課題】映像と音声の同期伝送
が要求されるテレビ電話では、映像や音声は例えば、
“G.723.1”規格による音声コーデックにて5.
3[kbps]速度を選択した場合、第2のアダプテーション
レイヤAL2 572のパケットであるAL2‐PDU
6010(シーケンス番号のオプションを使用しない
場合)は、30[msec]の音声フレーム・インターバル毎
に21[byte](音声ストリーム+CRC)の音声フレー
ムが発生する。
【0048】従って、伝送速度を56[kbps]と仮定した
場合、発生する音声フレーム間に約180[byte]分の余
裕が存在することとなるので、この期間毎に約180[b
yte]分ずつ、映像ストリームを伝送することとすると、
映像ストリームの多重化を映像フレーム単位で終結させ
る場合、伝送効率の点で問題が生じる。
【0049】すなわち、映像コーデック部510の発生
する可変長フレームが、180[byte]の整数倍である場
合には、丁度、きりが良いので、映像フレーム終了とと
もに多重化パケットを終結させても、多重化パケットに
おけるオーバヘッドの増加、または、フラグ挿入による
伝送効率の低下を引き起こすことはないが、映像は画像
内容によってデータ量が大きく異なるので、映像フレー
ムが180[byte]の整数倍で無い場合には、映像フレー
ムの最後の部分が180[byte]より少なくなり、結果と
して、そこにフラグ挿入が生じ、そして、更に次の多重
化パケットのヘッダなどが挿入され、と云う具合になる
ことが多いので、多重化パケットにおけるオーバヘッド
の増加、または、フラグ挿入による伝送効率の低下を引
き起こす原因となる。
【0050】従って、テレビ電話の伝送方式のように、
映像フレームが終了した場合に、一旦、多重化パケット
を閉じ、新たな多重化パケットを形成しなければならな
い伝送方式の場合に、音声パケット発生毎に多重化を行
なうと、次の音声情報が発生するまで、新たに多重化ヘ
ッダを付加し映像情報を多重化しなければならず、この
映像のみの多重パケットを生成することになると、音声
・映像を含んだ多重パケットのみを利用して多重する場
合にくらべ、多重化ヘッダが増加することになって、伝
送効率が低下すると云う問題の改善技術の開発が嘱望さ
れる。
【0051】そこで、この発明の目的とするところは、
音声データの発生毎に空き領域を利用して映像データを
フレーム単位で多重化してパケット伝送する場合におい
ても、多重化パケットにおけるオーバヘッドの増加、ま
たは、フラグ挿入による伝送効率の低下を引き起こすこ
となく効率的に映像データを伝送可能にしたマルチメデ
ィア情報端末装置およびマルチメディア情報伝送方法を
提供することにある。
【0052】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成する。すなわち、所定容量
を所定周期単位で伝送する第1のメディア情報と、フレ
ーム単位で多重化パケットを終結する必要のある第2の
メディア情報を少なくとも伝送対象とし、多重化パター
ンを示す多重化コード情報を格納したヘッダと、伝送対
象のメディア情報を前記多重化コード情報対応の多重化
パターンに従い多重化してペイロードに格納した形式の
パケットとして伝送するマルチメディア情報装置におい
て、前記第1のメディア情報および第2のメディア情報
を一時保持する一時保持手段と、この一時保持手段より
保持された前記メディア情報を取り出し、多重化すると
共に、第1のメディア情報の所定周期に回線で伝送でき
る所定容量から当該第1のメディア情報の伝送容量を差
し引いた伝送容量残存量を第2のメディア情報を含む他
の情報の伝送に利用して第1のメディア情報とともに多
重化してパケット伝送に供し、伝送すべき第2のメディ
ア情報のフレームの残り容量が前記伝送容量残存量以下
のときは、伝送すべき第2のメディア情報のフレームの
残り容量全てを前記一時保持手段から取り出して多重化
し、多重化パケット終結させ、一時保持している第1の
メディア情報と第2のメディア情報との多重を開始する
多重化手段とを備えたことを特徴とする。
【0053】このような構成においては、回線交換網に
対し、マルチメディア情報装置は、所定容量単位で伝送
する第1のメディア情報(例えば、音声情報)と、フレ
ーム単位で多重化パケットを終結する必要のある第2の
メディア情報(例えば、映像情報)を少なくとも伝送対
象とし、多重化パターンを示す多重化コード情報を格納
したヘッダと、伝送対象のメディア情報を前記多重化コ
ード情報対応の多重化パターンに従い多重化してペイロ
ードに格納した形式のパケットとして伝送するが、前記
第1のメディア情報および第2のメディア情報を一時保
持手段に一時保持させ、多重化手段では、この一時保持
手段に一時保持された前記メディア情報を取り出して多
重化すると共に、第1のメディア情報の所定周期に回線
で伝送できる所定容量から当該第1のメディア情報の伝
送容量を差し引いた伝送容量残存量を第2のメディア情
報を含む他の情報の伝送に利用して第1のメディア情報
とともに多重化してパケット伝送に供し、伝送すべき第
2のメディア情報のフレームの残り容量が前記伝送容量
残存量以下のときは、伝送すべき第2のメディア情報の
フレームの残り容量全てを前記一時保持手段から取り出
して多重化し、多重化パケットを終結させ、一時保持し
ている第1のメディア情報と第2のメディア情報との多
重を開始するように処理する。
【0054】音声と映像の同期再生を必要とする通信の
場合、映像符号化・復号処理時間は音声符号化・復号処
理時間に比べ大きいため、多重化手段の送信側で音声情
報用に送信バッファを設けても支障は生じない。この音
声情報用の送信バッファを利用して多重化パケット長を
柔軟に変化させることで、映像フレームの終了において
も余分な映像情報のみの多重化パケットをつくることが
無いようにしたことで、多重化パケットのオーバヘッド
を削減できるようにし、以て、フラグやヘッダの出現を
従来より少なくして多重化効率の低下を防止する。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて添付図面を参照して詳細に説明する。
【0056】ここでは、マルチメディア情報通信の対象
となるプロトコルの1つとして、ITU‐Tで標準化さ
れた“H.324”を適用したマルチメディア電話端末
システムについて説明する。“H.324”は、GST
N(一般交換電話網)における低ビットレートマルチメ
ディア電話端末(テレビ電話)の規格であり、この
“H.324”を採用したシステムの要部機能構成図を
図2に、また、このシステムを用いたネットワーク構成
例を図1に示す。
【0057】図1において、156はGSTN(一般交
換電話網:公衆網)であり、100はそれぞれ本発明の
マルチメディア情報端末であって、GSTN 156を
介して回線接続され、通信可能となる。
【0058】マルチメディア情報端末100はここでは
例えば、テレビ電話であり、話者を撮像するカメラ10
0a、画像を表示するモニタ100b、音声を入力する
ためのマイクロフォン100c、音声を出力するための
スピーカ100d、データを取り扱うための機能要素で
あるデータアプリケーション100e、マルチメディア
情報端末100の各構成要素の各種制御を司るシステム
コントロール100f、電話網における各種シグナル信
号の受け渡しのためのプロトコルであって、電話網との
間での呼制御を司るシグナリングプロトコル部(呼制御
部)154、映像信号を符号化し、また、符号化されて
いる映像信号を復号化してもとの映像信号に戻す映像コ
ーデック部150、音声信号を符号化し、また、符号化
されている音声信号を復号化してもとの音声信号に戻す
音声コーデック部151、データの受け渡しのためのプ
ロトコルであるデータプロトコル部152、電話網にお
ける制御信号の受け渡しのためのプロトコルであるコン
トロールプロトコル部153などを有している。
【0059】更にまた、マルチメディア情報端末100
は、映像コーデック部150や音声コーデック部151
から与えられるそれぞれでの符号化されたデータおよび
シグナリングプロトコル部(呼制御部)154やコント
ロールプロトコル部(制御データプロトコル部)153
やデータプロトコル部152より与えられる各種の情報
などを多重化して多重化パケット(ディジタル信号)と
してモデムに出力し、モデムから受けたディジタルの多
重化パケットを分離して映像、音声、シグナル、制御信
号、データに戻し、これらを映像コーデック部150や
音声コーデック部151およびシグナリングプロトコル
部154やコントロールプロトコル部153やデータプ
ロトコル部152などのうちの種別対応のものに振り分
けて与える多重化部140や、この多重化部140の出
力(ディジタル信号)を電話網用のアナログ信号に変調
してGSTN 156に出力し、GSTN 156から
受け取ったアナログ信号をディジタル信号に復調して多
重化部140に与えるモデム155等を有する。
【0060】マルチメディア情報端末100の要部をも
う少し詳しく説明する。ネットワークであるGSTN
156を介して接続されるマルチメディア情報端末10
0の要部構成は、図2の如きであって、映像コーデック
部150は、ビデオ情報(映像データ)を符号化/復号
化する“H.263”あるいは“H.261”の規格に
準拠した映像コーデックであり、この映像コーデック部
150は、映像I/O機器の一つである撮像装置として
のカメラ100aで撮像されて入力された画像データ列
であるビデオストリームを符号化し、多重化部140に
出力し、また、多重化部140より入力される情報を復
号化してビデオストリームを生成し、映像I/O機器の
一つであるモニタ(モニタディスプレイ)100bに出
力する。
【0061】音声コーデック部151は“G.723.
1”の規格に準拠しており、音声I/O機器の一つであ
る音声を受けてこれを音声信号に変換するマイクロフォ
ン100cから入力される音声情報(音声信号)を符号
化し、多重化部140に出力し、また、多重化部140
より入力される音声情報を復号化して音声ストリームを
生成し、音声I/O機器の一つであるスピーカ100d
に出力する。
【0062】データプロトコル部152は、データアプ
リケーションをサポートしており、データストリームを
データ送信バッファ112に出力し、また、データ受信
バッファ111より、情報を取り込み、上位プロトコル
へデータを受け渡すと云った機能を有する。
【0063】コントロールプロトコル部153(制御プ
ロトコル部)153は“H.245”の規格に準拠して
おり、端末間の能力情報交換や、論理チャネルの開設な
どのコマンドや手順を規定している。このコントロール
プロトコル部153は制御データストリームを制御デー
タ送信バッファ115に出力する。またコントロールデ
ータプロトコル部153は、データ受信バッファ114
より、情報を取り込み、上位プロトコルへデータを受け
渡すと云った機能を有する。また、シグナリングプロト
コル部(呼制御部)154は、電話網との間での呼制御
を司る機能を有するもので、ネットワークのパス接続/
解放を制御するものである。
【0064】多重化部140は“H.223”の規格に
準拠しており、音声情報、映像情報、データ情報、制御
情報の各々の情報をシリアル信号へ多重化およびシリア
ル信号から各々の情報を分離を行なう。
【0065】モデム155は、多重化部140から出力
されるデジタル信号をGSTN 156のアナログ信号
へインタフェースする。
【0066】多重化部140は多重化レイヤ143とア
ダプテーションレイヤ部110,113,120,13
0と先入れ先出し方式の受信バッファ(FIFO)11
1,114,121,131と、先入れ先出し方式の送
信バッファ(FIFO)112,115,122,132
および多重化テーブル141とで構成される。
【0067】これらのうち、多重化部140における多
重化レイヤ部143とアダプテーションレイヤ部11
0,113,120,130は、従来技術で詳細に説明
した多重化部570での多重化レイヤ部574とアダプ
テーションレイヤ部571,572,573,574に
相当する。
【0068】従来技術における多重化レイヤ部575で
のパケットフォーマット610(MUX‐PDU)と同
様、多重化部140における多重化レイヤ部143での
パケットフォーマット(MUX‐PDU)も図9に示す
如く、1バイトのヘッダ630と、0バイト以上のペイ
ロード640とで構成される。そして、HDLCフラグ
620を使用してパケットの区切りを示すようにしてい
る。HDLCフラグ620がMUX‐PDU 610内
で現れないことを保証するために、送信側ではMUX‐
PDU 610内の5個連続して現れる“1”の後には
“0”を挿入し、受信側ではMUX‐PDU 610内
の5個連続して現れる“1”の後の“0”を削除する。
【0069】ヘッダ630は、多重化コード領域63
1、ヘッダ誤り制御領域632、パケットマーカ領域6
33で構成される。多重化コード領域632は4ビット
構成であって、この多重化コード領域632は、4ビッ
トで表現可能な十進数“0”から“15”までの16種
あるうちの、どの多重化コードを適用するかを知らせる
ために、該当のものを埋め込んで送受するために用いる
領域で、MUX‐PDU610のペイロード640の各
バイトが属する論理チャネルの多重化パターンのエント
リを指定する。
【0070】ヘッダ誤り制御領域631は3ビット構成
であって、このヘッダ誤り制御領域631は、3ビット
CRCによる多重化コード領域の誤り検出のために使用
する。
【0071】ヘッダ誤り制御領域631は、多重化コー
ドの内容とx3 との積について生成多項式 x3 +x+1 で除算した剰余を含む。
【0072】ヘッダ630のパケットマーカ領域633
は、MUX‐PDU 610の最終バイトが、AL‐P
DU 710または910の最終バイトである場合に
“1”を表示する領域である。0番目の多重化パターン
のエントリは、デフォルトで制御チャネルに割り当てら
れる。また、1番目から15番目までの多重化パターン
のエントリは、制御プロトコル(“H.245”の規格
準拠)により、端末間で交換される。
【0073】多重化部140のアダプテーションレイヤ
部110,113,120,130も、従来技術でのア
ダプテーションレイヤ部571,572,573,57
4と同様であり、110,113が第1のアダプテーシ
ョンレイヤ部(AL1)であって、AL1 573,7
54に相当し、120が第2のアダプテーションレイヤ
部(AL2)であって、AL2 572に相当し、13
0が第3のアダプテーションレイヤ部(AL3)であっ
て、AL3 571に相当する。
【0074】第1のアダプテーションレイヤ部AL1
110,113はデータプロトコルおよび制御情報を転
送するために使用する。また、第2のアダプテーション
レイヤ部AL2 120はオーディオコーデック部(音
声コーデック部)151の情報を転送するために使用
し、第3のアダプテーションレイヤ部AL3 130は
映像コーデック部150の情報を転送するために使用す
る。
【0075】第2のアダプテーションレイヤ部AL2
120のパケットAL2‐PDLのフォーマットは従来
同様、図10に示す如きである。すなわち、図10に示
すように、AL‐PDU 710は1バイトのシーケン
ス番号領域720、1バイト以上のペイロード730、
1バイトのCRC領域740で構成される。
【0076】これらのうち、シーケンス番号領域720
はオプションであって、当該オプションを使用する場合
はAL2‐PDU 710の欠落の検出などに使用され
る。
【0077】ぺイロード730部分は情報の送受用領域
であり、当該ペイロード730を使用してオーディオコ
ーデック部(音声コーデック部)151の情報が送受さ
れる。CRC領域740部分は、シーケンス番号領域7
20(但し、使用される場合)とペイロード730の内
容とx8 との積を生成多項式 x8 +x2 +x+1 で除算した剰余を含む。
【0078】映像コーデック部150の情報を転送する
ために使用する第3のアダプテーションレイヤ部AL3
130のパケットAL3‐PDUのフォーマットも従
来同様であって図11に示す如きである。
【0079】すなわち、第3のアダプテーションレイヤ
パケットAL3‐PDU 810は15ビットのシーケ
ンス番号領域820と、1ビットのペイロードタイプ領
域830と、1バイト以上のペイロード840と、2バ
イトのCRC領域850とで構成される。これらのう
ち、シーケンス番号領域820はオプションであって、
ここはAL3‐PDU 810の欠落の検出などに使用
される。
【0080】また、ペイロードタイプ領域830はAL
3‐PDU 810のペイロードタイプを示す情報領域
として使用される。そして、ペイロードタイプが“1”
の場合は、ぺイロード840にて映像コーデック部15
0の情報が送受されることを示し、また、ペイロードタ
イプが“0”の場合は、監視メッセージが送受されるこ
とを示す。
【0081】CRC領域850は、シーケンス番号領域
820(使用される場合は)とペイロード840の内容
とx16との積を、生成多項式 x16+x12+x5 +1 で除算した剰余を含む。
【0082】多重化部140の構成要素である先入れ先
出し方式の受信バッファ(FIFO)111は、多重化レ
イヤ部143で分離されて第1のアダプテーションレイ
ヤ部であるAL1 110に与えられることにより、こ
のAL1 110で処理された出力を一時保持するもの
であり、先入れ先出し方式の受信バッファ(FIFO)1
14は、多重化レイヤ部143で分離されて第1のアダ
プテーションレイヤ部であるAL1 110に与えらる
ことにより、このAL1 110で処理された出力を一
時保持するものであり、先入れ先出し方式の受信バッフ
ァ(FIFO)121は、多重化レイヤ部143で分離さ
れ第2のアダプテーションレイヤ部であるAL2 12
0に与えられることにより、このAL2 120で処理
された出力を一時保持するものであり、先入れ先出し方
式の受信バッファ(FIFO)131は多重化レイヤ部1
43で分離され第3のアダプテーションレイヤ部である
AL3 130に与えられることにより、このAL3
130で処理された出力を一時保持するものである。
【0083】また、先入れ先出し方式の送信バッファ
(FIFO)112は、データプロトコル部152の出力
を一時保持するものであり、先入れ先出し方式の送信バ
ッファ(FIFO)115は、コントロールプロトコル1
53部の出力を一時保持するものであり、先入れ先出し
方式の送信バッファ(FIFO)122は、音声コーデッ
ク部151の出力を一時保持するものであり、先入れ先
出し方式の送信バッファ(FIFO)132は映像コーデ
ック部150の出力を一時保持するものである。
【0084】なお、上述した映像送信バッファ132お
よび受信バッファ131は、AL3‐SDUをパケット
単位で格納するFIFOであるが、パケットの区切りお
よび処理前の格納されているパケット数を保持する機能
を有する。また、音声送信バッファ122および受信バ
ッファ121は、AL2‐ADUをパケット単位で格納
するFIFOであるが、これもパケットの区切りおよび
処理前の格納されているパケット数を保持する機能を有
する。
【0085】多重化部140の第1のアダプテーション
レイヤ部であるAL1 110は、多重化レイヤ部14
3の要求に従い、送信バッファ112および115に保
持されていたデータを読み出して多重化レイヤ143に
渡すことで、データプロトコルおよび制御情報の転送に
携わる。また、多重化部140の第2のアダプテーショ
ンレイヤであるAL2 120は、多重化レイヤ部14
3の要求に従い、送信バッファ122に保持されていた
音声情報を読み出して多重化レイヤ143に渡すこと
で、オーディオコーデック部(音声コーデック部)15
1の情報転送に携わり、また、多重化部140の第3の
アダプテーションレイヤ部であるAL3130は、多重
化レイヤ部143の要求に従い、送信バッファ132に
保持されていた映像情報を読み出して多重化レイヤ部1
43に渡すことで、映像コーデック部150の情報転送
に携わる。
【0086】多重化テーブル141は、112,11
5,120,130のうち、いずれかの送信バッファに
データが存在する場合に、データの存在するメディアに
対応したロジカルチャネルを含む多重化パターンを与え
るための情報を保持させたテーブルであって、多重化レ
イヤ部143は送信バッファにデータが存在する場合
に、データの存在するメディアに対応したロジカルチャ
ネルを含む多重化パターンを当該多重化テーブル141
より得てその多重化パターンに従い、対応のアダプテー
ションレイヤ部にデータの読み出しの要求を行い、これ
によって、当該アダプテーションレイヤ部を介して対応
の送信バッファよりデータを受け取り、前記多重化パタ
ーンに従って多重化してパケットを形成し、これを多重
化パケットMUX‐PDUとして送信することができ
る。
【0087】映像と音声を多重化して伝送する場合に、
従来のように、音声の遅延を許さない方式とした場合
は、所定周期T1,T2,T3,…毎に発生する音声
を、音声の発生の都度、新たな多重化パケットを用いて
送るようにし、その際に生じた余裕期間を利用して映像
を送るようにしていて、映像のフレームの終わり毎に多
重化パケットを一旦終結し、残りの余裕期間分はそれ利
用して再度、新たな多重化パケットを用い、映像の伝送
に供すると云った処理を実施していると(図5参照)、
多重化ヘッダが増加することになって、伝送効率の低下
を招く危険性があるが、この問題を解決するために、本
発明では、多重化部140内に送信バッファおよび受信
バッファを設けて、音声コーデック151や映像コーデ
ック150、そして、データプロトコル152やコント
ロールプロトコル153およびシグナリングプロトコル
(呼制御部)154との入出力をバッファリングして入
出力のタイミング調整ができるようにし、以て、図6に
示すように、映像フレームの終了時においても映像情報
のみの多重化パケットをつくることがないようにして、
多重化ヘッダの増加を抑制するようにする。
【0088】音声と映像の同期再生を必要とする通信に
おいては、映像符号化・復号処理時間は音声符号化・復
号処理時間に比べ大きいため、多重化手段の送信側で音
声情報をバッファリングして遅れを容認させるようにし
ても支障は生じない。本発明はこのことを利用してお
り、この音声情報のバッファリングを利用して多重化パ
ケット長を柔軟に変化させることで、映像フレームの終
了においても余分な映像情報のみの多重化パケットをつ
くることが無いようにする。そして、これにより、多重
化パケットのオーバヘッドを削減できるようにし、フラ
グやヘッダの出現を従来より少なくできることで、多重
化効率の低下を防止できるようにしている。
【0089】処理の詳細を説明する。ここでは、第1の
アダプテーションレイヤAL1がデータ、第2のアダプ
テーションレイヤAL2が音声、第3のアダプテーショ
ンレイヤAL3が映像であり、また、ロジカルチャネル
ナンバー1番“LCN1”が音声、ロジカルチャネルナ
ンバー2番“LCN2”がデータ、ロジカルチャネルナ
ンバー3番“LCN3”が映像にそれぞれ割り当てられ
ているものとして説明する。
【0090】映像コーデック部150は、“H.26
3”あるいは“H.261”の規格に準拠した映像コー
デックであり、この映像コーデック部150は、撮像装
置としてのカメラ100aで撮像されて入力された画像
データ列であるビデオストリームを符号化し、多重化部
140の送信バッファ132に出力し、また、多重化部
140の受信バッファ131より取り込んだ情報を復号
化してビデオストリームを生成し、モニタ(モニタディ
スプレイ)100bに出力する。
【0091】“G.723”の規格に準拠した音声コー
デック151からは、マイクロフォン100cから入力
された話者の音声を符号化し、多重化部140の送信バ
ッファ122に出力し、また、多重化部140の受信バ
ッファ121から読み込んだ情報を復号化して音声情報
を生成し、スピーカ100dに出力する。
【0092】また、データプロトコル部152は、サポ
ートするデータアプリケーションと情報を授受するため
に送信バッファ112および受信バッファ111を利用
する。
【0093】“H.245”の規格に準拠した制御プロ
トコル部153は送信バッファ115および受信バッフ
ァ114を介して、端末間の能力情報交換や、論理チャ
ネルの開設などのコマンドや手順を授受する。
【0094】多重化部140は“H.223”の規格に
準拠しており、音声情報、映像情報、データ情報、制御
情報の各々の情報を対応それぞれの対応する送信バッフ
ァ132,122,112,115を介して取り込み、
シリアル信号へ多重化処理してモデム155に渡し、ま
た、モデム155を介してGSTN 156から受け取
ったシリアル信号から音声情報、映像情報、データ情
報、制御情報の各々の情報に分離し、対応する受信バッ
ファ131,121,111,114に一時蓄える。
【0095】また、モデム155は、多重化部140か
ら出力されるデジタル信号をGSTN 156のアナロ
グ信号へインタフェースし、GSTN 156から受信
したアナログ信号をディジタル信号化してシリアル信号
として多重化部140に引き渡す。
【0096】ここで、本発明は、音声と映像の同期再生
を必要とする通信においては、映像の符号化・復号化処
理に要する時間は、音声の符号化・復号化処理に要する
時間に比べ大きいため、多重化部における送信系統側で
音声情報をバッファリングして遅れを容認させるように
しても支障は生じないと云う現実を利用しており、その
ために送信バッファと受信バッファを設けてこれらを旨
く利用し、音声コーデック部151や映像コーデック部
150、そして、データプロトコル部152やコントロ
ールプロトコル部153およびシグナリングプロトコル
部(呼制御部)154との入出力タイミングを調整しな
がら、図6に示すように、映像フレームの終了時におい
ても映像情報の多重化パケットをつくることがないよう
にし、音声に途切れが生じないようにして、多重化ヘッ
ダの増加を抑制するようにしている。この点を次に詳細
に説明する。
【0097】図3は、多重化部140の動作を示すフロ
ーチャートである。多重化部140の多重化レイヤ部1
43では、送信バッファ132,122,112,11
5に送信データが格納されたかを監視している。そし
て、送信データが存在しない場合には、多重化レイヤ部
143はHDLCフラグの送出を繰り返す(ステップS
210,S220を繰り返す)。
【0098】送信バッファにデータが存在すると、多重
化レイヤ部143はデータの存在するメディアに対応し
たロジカルチャネルを含む多重化パターンを多重化テー
ブル141よりロードし(ステップS230)、その多
重化パターンに従い、対応のアダプテーションレイヤ部
を介して対応の送信バッファよりデータを受け取り、多
重化処理して多重化パケットであるMUX‐PDU 6
10の送信を開始する。
【0099】多重化テーブル141の内容として、例え
ば、表1に示す如きの多重化テーブルを使用する場合を
考える。
【0100】映像情報および音声情報の同時通信を行な
う場合、送信開始直後、音声コーデック部151より2
1[byte]分の音声データが音声送信バッファ122に書
き込まれ、送信バッファ内に21[byte]×N(Nは
“2”以上の整数)以上の情報が蓄積された状況に至っ
た際に、第2アダプテーションレイヤ部であるAL2
120は、音声パケット送信準備完了を多重化レイヤ部
143に通知する。
【0101】多重化レイヤ部143は、第2アダプテー
ションレイヤ部であるAL2 120の送信準備完了を
受け取り、送信データありと判断する(ステップS22
0)。多重化レイヤ部143は、送信準備完了通知のメ
ディアの種別により、多重化テーブルのエントリを選択
してヘッダにロードする。
【0102】音声のみの送信準備完了である場合は、表
1の多重化エントリ値MC=1で定まる多重化パターン
(Mu1tiplex Entry Descripter)をロードする(ステ
ップS230)。これは“{LCN1,RC21}”な
るものであって、当該多重化パターンは音声情報を21
[byte]分、送信すると云う記述であるので、多重化レイ
ヤ部143は音声情報に対応するロジカルチャネルを選
択し(ステップS240)、音声情報を21[byte]分、
送信バッファ122から取り出すように第2アダプテー
ションレイヤ部であるAL2 120に通知し、これに
従ってAL2120は音声情報を21[byte]分、送信バ
ッファ122から取り出し、多重化レイヤ部143に与
える。多重化レイヤ部143はこれを多重化処理し、多
重化パケットにして送信する(ステップS270,S2
71,S272)。
【0103】パケットの送信が終了した時点で、伝送す
べき映像情報がない場合は、多重化レイヤ部143は伝
送レート×音声フレーム(多重化パケット長)分の容量
だけ、HDLCフラグを送信する。
【0104】このフラグ送信終了後、音声送信用のバッ
ファ132の蓄積量を確認して(音声コーデック部15
1より21[byte]の音声データが音声フレーム単位で音
声送信バッファ122に書き込まれる)その結果、21
[byte]以上情報が存在し、このとき、既に映像コーデッ
ク部150より映像データが映像送信用のバッファ13
2に書き込まれ、第3アダプテーションレイヤ部である
AL3 130は、映像パケット送信送信準備完了を多
重化部140に通知している状態であったと仮定する。
【0105】この場合、多重化部140の多重化レイヤ
部143は、送信準備完了通知のメディアの種別によ
り、多重化テーブル141における対応の多重化テーブ
ルエントリを選択してロードする。現時点では、音声送
信および映像の送信準備完了であるので、表1の多重化
エントリ値MCとしてMC=3なるエントリの多重化パ
ターン(Mu1tiple Entry Descriptor)をロードする。
【0106】このMC=3なるエントリの多重化パター
ンにおける記述内容は“{LCN1,RC21},{L
CN3,RC UCF}”であるから、音声情報(LC
N1)を21[Byte]送信し(RC21)、映像情報(L
CN3)を次のヘッダまで送信する(RC UCF)
(この場合、HDLCフラグまで)と云うものであるの
で、多重化レイヤ部143は、はじめに、音声情報に対
応するロジカルチャネルを選択し(ステップS24
0)、音声用送信バッファ122から音声情報を21[b
yte]分、取り出して送信するように制御する(ステップ
S270,S271,S272)。
【0107】そして、音声情報を21[byte]分、送信終
了すると、次に多重化レイヤ部143は、映像情報に対
応するロジカルチャネルを選択し、映像用の送信バッフ
ァ132から映像情報を180[byte]分取り出し、送信
するように制御する。映像フレーム情報が180[byte]
を超える場合は、HLDCフラグを送信し(ステップS
210)、一旦、MUX‐PDUを終了させてから、新
たに音声情報の送信を開始するように制御する(ステッ
プS270,S271,S272)。
【0108】これにより、音声情報の送信タイミングの
シフトを抑えるることができる。映像情報フレームが1
80[byte]未満で終了した場合は、多重化レイヤ部14
3はただちにHLDCフラグを送信するように制御し
(ステップS210)、一旦、MUX‐PDUを終了さ
せる。
【0109】そして、音声用の送信バッファ132内の
蓄積量を判定し、21[byte]分を取り出して送信すべく
制御し(ステップS270,S271,S272)、次
に、前多重化フレームでの映像多重領域180[byte]に
実際に多重化した映像情報の差分に更に180[byte]分
を加えたバイト数だけ映像情報を多重化するように制御
する。
【0110】この処理方法により、多重化されていない
映像フレームが180[byte]未満で終了して、新たに映
像だけの多重化パケットを形成することなく、多重化パ
ケット長を適応的に変えることができるようになり、こ
のことにより、多重化オーバヘッドの増加を防止するこ
とができるようになる。
【0111】本発明方式による多重化処理の効果を図4
に示す。
【0112】図4(a)に従来方式を、図4(b)に本
発明方式を示す。従来方式の場合、多重化部には音声コ
ーデック部側との間での情報の授受に際してバッファリ
ングできるようにする仕組みをを持たない。従って、所
定の音声フレーム周期毎に、音声と映像を多重化して伝
送することになるが、映像は映像フレームの最後でパケ
ットを一旦終了しなければならないから、例えば、T1
の音声フレーム周期において、映像は映像フレームの最
後に達したとすれば、T1でのヘッダとHDLCフラグ
が入り、そして、T1での音声と、映像の最後の部分が
多重化され、そこで、一旦終結し(t1)、再び、ヘッ
ダとHDLCフラグが入り、T1の残りの時間を利用し
て映像を送ることになる(t2)。そして、次のT2の
音声フレーム周期において、ヘッダとHDLCフラグが
入り、音声と映像が多重化されて伝送に供される。すな
わち、T1では時刻t1とt2の2回分、ヘッダとHD
LCフラグが入る。
【0113】一方、本発明の方式では、T1の音声フレ
ーム周期において、映像は映像フレームの最後に達した
としても、T1の音声フレーム周期において、T1での
ヘッダとHDLCフラグが入り、そして、T1での音声
と、映像の最後の部分が多重化され、そこで、一旦終結
し(t21)、再び、ヘッダとHDLCフラグが入り、
T1の残りの時間を利用して映像を送ることになるもの
の(t22)、音声はバッファリングされているため、
直ちに伝送態勢に入る必要がないから、次のT2の音声
フレーム周期は引き続いて映像のみの伝送に割り当て
る。つまり、t22はT1の音声フレーム周期の途中か
ら次のT2の音声フレーム周期に跨って伝送され続け、
ヘッダとHDLCフラグは入らない。このように、音声
フレーム周期の区切り毎に、必ず音声を伝送するといっ
た制限を開放して、音声を更に次の音声フレーム周期に
先延ばしするようにした結果、ヘッダとHDLCフラグ
の挿入される回数が従来に比べて少なくなり、伝送効率
が向上する。
【0114】一方、受信側では、例えば、音声と映像を
考えた場合、多重化部140の多重化レイヤ部143で
分離され、AL2を介して音声用の受信バッファ121
に与えられた音声情報はこの受信バッファ121に蓄え
られ、また、多重化部140の多重化レイヤ143で分
離され、AL3を介して映像用の受信バッファ131に
与えられた音声情報はこの受信バッファ131に蓄えら
れているので、音声コーデック部151や映像コーデッ
ク部150は対応の受信バッファ121,131から順
次情報を読み出して復号する。その復号のタイミングと
して1乃至数音声フレーム周期分の遅れを以て再生する
よう制御すれば、ある程度、受信バッファ121,13
1の容量が確保されていることを条件に、再生開始の時
間遅れはあるものの、バッファリング効果によって、映
像もまた、音声も途切れなく再生可能になる。
【0115】具体的に本発明方式の適用効果を考察して
みる。
【0116】ビデオパケットの平均バイト数を256[b
yte]、音声符号化方式を“G.729”,1フレーム当
たり10[byte],フレーム間隔は10[ms]、伝送レート
を64[kbps]、と仮定した場合に、音声に遅延を許さな
いで10[ms]単位での多重化を行うと、 64[kbps]×10[ms]=640[bit]=80[byte] であり、多重化方式として“H223”を想定すると、
ヘッダ+フラグが2[byte]、音声が10[byte]、残り6
8[byte]が映像となる。
【0117】こ組み合わせで多重化していくと、ビデオ
パケットの平均バイト数を256[byte]と考えた場合、 256[byte]/68[byte]=3.76… となり、多重パケット数4個に一度程度、ビデオパケッ
ト終了によるヘッダ+フラグが2[byte]分、付加される
ことになる。
【0118】これに対し、本方式のように、音声に遅延
を許してビデオパケットの長さを可変長とすることで、
ビデオパケット終了による2[byte]分のヘッダ+フラグ
挿入が発生しないので、伝送効率は2/(80[byte]×
4)=0.00625(約0.6[%])改善される。
【0119】多重化方式として、“H223 Anne
x A”を選択した場合にはヘッダ+フラグは3[byte]
分に、そして、“H223 Annex B,C,D”
を選択した場合にはヘッダ+フラグは5[byte]分にもな
るので、それぞれの効率は、“H223 Annex
A”の場合で3/(80[byte]×4)=0.00945
(約0.9[%])改善され、そして、“H223 An
nex B,C,D”の場合で5/(80[byte]×4)
=0.0156(約1.6[%])もの改善となる。
【0120】以上、本発明は、回線交換網に接続される
マルチメディア情報装置であって、所定容量を所定周期
単位で伝送する第1のメディア情報と、フレーム単位で
多重化パケットを終結する必要のある第2のメディア情
報を少なくとも伝送対象とし、多重化パターンを示す多
重化コード情報を格納したヘッダと、伝送対象のメディ
ア情報を前記多重化コード情報対応の多重化パターンに
従い多重化してペイロードに格納した形式のパケットと
して伝送するマルチメディア情報装置において、前記第
1のメディア情報および第2のメディア情報を一時保持
する一時保持手段と、この一時保持手段より保持された
前記メディア情報を取り出し、多重化すると共に、第1
のメディアの所定周期に、回線で伝送できるときは所定
容量から当該第1のメディア情報の伝送容量を差し引い
た伝送容量残存量を第2のメディア情報を含む他の情報
の伝送に利用して第1のメディア情報とともに多重化し
てパケット伝送に供し、伝送すべき第2のメディア情報
のフレームの残り容量が前記伝送容量残存量以下のとき
は、伝送すべき第2のメディア情報のフレームの残り容
量全てを前記一時保持手段から取り出して多重化し、多
重化パケットを終結させ、直ちに一時保持している第1
のメディア情報と第2のメディア情報との多重化を開始
する多重化手段とを備えた構成としたことを特徴とす
る。
【0121】そして、このような構成においては、回線
交換網に対し、マルチメディア情報装置は、所定容量単
位で伝送する第1のメディア情報(例えば、音声情報)
と、フレーム単位で多重化パケットを終結する必要のあ
る第2のメディア情報(例えば、映像情報)を少なくと
も伝送対象とし、多重化パターンを示す多重化コード情
報を格納したヘッダと、伝送対象のメディア情報を前記
多重化コード情報対応の多重化パターンに従い多重化し
てペイロードに格納した形式のパケットとして伝送する
が、前記第1のメディア情報および第2のメディア情報
を一時保持手段に一時保持させ、多重化手段では、この
一時保持手段に一時保持された前記メディア情報を取り
出して多重化すると共に、第1のメディア情報の所定周
期に回線で伝送でき、所定容量から当該第1のメディア
情報の伝送容量を差し引いた伝送容量残存量を第2のメ
ディア情報を含む他の情報の伝送に利用して第1のメデ
ィア情報とともに多重化してパケット伝送に供し、伝送
すべき第2のメディア情報のフレームの残り容量が前記
伝送容量残存量より少ないときは、伝送すべき第2のメ
ディア情報のフレームの残り容量全てを前記一時保持手
段から取り出して多重化し、多重化パケット終結させ、
直ちに一時保持している第1のメディア情報と第2のメ
ディア情報との多重を開始するするように処理する。
【0122】音声と映像の同期再生を必要とする通信の
場合、映像符号化・復号処理時間は音声符号化・復号処
理時間に比べ大きいため、多重化手段の送信側で音声情
報用に送信バッファを設けても支障は生じない。この音
声情報用の送信バッファを利用して多重化パケット長を
柔軟に変化させることで、映像フレームの終了において
も余分な映像情報のみの多重化パケットをつくることが
無いようにし、これにより、多重化パケットのオーバヘ
ッドを削減できるようにして、フラグやヘッダの出現を
従来より少なくできるようにしたことで多重化効率の低
下を防止できるになる。
【0123】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、種々変形して実施可能であり、例え
ば、本発明の実施例ではITU‐Tで標準化されたH.
324の規格準拠の端末に使用される多重化プロトコル
である“H.223”をもとに説明しているが、“H.
223”の規格におけるANNEX A/ANNEXB
/ANNEX C/ANNEX Dの多重方式を適用す
る場合においてもHDLCフラグ、送信データがない場
合のスタッフィング処理等が異なるだけで適用すること
ができる。
【0124】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、音声と映像の同期再生を必要とする通信において
は、映像符号化・復号処理時間は音声符号化・復号処理
時間に比べ大きいため、多重化手段の送信側で音声情報
をバッファリングして遅れを容認させるようにしても支
障は生じないことを利用し、この音声情報のバッファリ
ングを利用して多重化パケット長を柔軟に変化させるこ
とで、映像フレームの終了においても余分な映像情報の
みの多重化パケットをつくることが無いようにしたの
で、これにより、多重化パケットのオーバヘッドを削減
できるようになり、フラグやヘッダの出現を従来より少
なくできることから多重化効率の低下を防止できる効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図であって、本発明の
一具体例の全体構成を示す図である。
【図2】本発明を説明するための図であって、本発明に
よるマルチメディア情報端末の要部構成を示すブロック
図である。
【図3】本発明を説明するための図であって、本発明に
よるマルチメディア情報端末における多重化部の動作例
を説明するフローチャートである。
【図4】本発明を説明するための図であって、本発明方
式の作用を従来技術と対比して説明するための図であ
る。
【図5】本発明の効果を説明するために対比する従来技
術の説明図である。
【図6】本発明を説明するための図であって、本発明方
式の効果を説明するための図である。
【図7】従来技術を説明するための図である。
【図8】従来技術を説明するための図である。
【図9】MUX‐PDUのフォーマットを説明するため
の図である。
【図10】AL2‐PDUのフォーマットを説明するた
めの図である。
【図11】AL3‐PDUのフォーマットを説明するた
めの図である。
【図12】従来技術を説明するための図である。
【図13】従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
100…マルチメディア情報端末、100a…カメラ、
100b…モニタ、100c…マイクロフォン、100
d…スピーカ、110,113,120,130…アダ
プテーションレイヤ部、111,114,121,13
1…先入れ先出し方式の受信バッファ(FIFO)、11
2,115,122,132…先入れ先出し方式の送信
バッファ(FIFO)、141…多重化テーブル、154
…シグナリングプロトコル部(呼制御部)、150…映
像コーデック部、151…音声コーデック部、デー15
2…データプロトコル部、153…コントロールプロト
コル部(呼制御部)、140…多重化部、143…多重
化レイヤ部、155…GSTN(一般交換電話網:公衆
網)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C063 AB07 AC01 AC05 AC10 CA11 CA23 CA38 5C064 AA01 AC06 AC12 AC16 AD02 AD08 AD14 5K028 AA11 EE03 EE07 KK01 LL11 MM05 SS26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定容量を所定周期単位で伝送する第1の
    メディア情報と、フレーム単位で多重化パケットを終結
    する必要のある第2のメディア情報を少なくとも伝送対
    象とし、多重化パターンを示す多重化コード情報を格納
    したヘッダと、伝送対象のメディア情報を前記多重化コ
    ード情報対応の多重化パターンに従い多重化してペイロ
    ードに格納した形式のパケットとして伝送するマルチメ
    ディア情報装置において、 前記第1のメディア情報および第2のメディア情報を一
    時保持する一時保持手段と、 この一時保持手段より保持された前記メディア情報を取
    り出し、多重化すると共に、第1のメディア情報の所定
    周期に回線で伝送できる所定容量から当該第1のメディ
    ア情報の伝送容量を差し引いた伝送容量残存量を第2の
    メディア情報を含む他の情報の伝送に利用して第1のメ
    ディア情報とともに多重化してパケット伝送に供し、伝
    送すべき第2のメディア情報のフレームの残り容量が前
    記伝送容量残存量以下のときは、伝送すべき第2のメデ
    ィア情報のフレームの残り容量全てを前記一時保持手段
    から取り出して多重化し、多重化パケットを終結させ、
    一時保持している第1のメディア情報と第2のメディア
    情報との多重を開始する多重化手段とを備えたことを特
    徴とするマルチメディア情報装置。
  2. 【請求項2】前記第1のメディア情報は音声情報であ
    り、前記第2のメディア情報は映像情報であることを特
    徴とする請求項1記載のマルチメディア情報装置。
  3. 【請求項3】所定容量を所定周期単位で伝送する第1の
    メディア情報と、フレーム単位で多重化パケットを終結
    する必要のある第2のメディア情報を少なくとも伝送対
    象とし、多重化パターンを示す多重化コード情報を格納
    したヘッダと、伝送対象のメディア情報を前記多重化コ
    ード情報対応の多重化パターンに従い多重化してペイロ
    ードに格納した形式のパケットとして伝送するマルチメ
    ディア情報伝送方法において、 前記第1のメディア情報および第2のメディア情報を一
    時保持手段に一時保持させ、この一時保持された前記メ
    ディア情報を取り出して多重化すると共に、第1のメデ
    ィア情報の所定周期に回線で伝送できる所定容量から当
    該第1のメディア情報の伝送容量を差し引いた伝送容量
    残存量を第2のメディア情報を含む他の情報の伝送に利
    用して第1のメディア情報とともに多重化してパケット
    伝送に供し、伝送すべき第2のメディア情報のフレーム
    の残り容量が前記伝送容量残存量以下のときは、伝送す
    べき第2のメディア情報のフレームの残り容量全てを前
    記一時保持手段から取り出して多重化し、多重化パケッ
    トを終結させ、一時保持している第1のメディア情報と
    第2のメディア情報との多重を開始するようにしたこと
    を特徴とするマルチメディア情報の伝送方法。
  4. 【請求項4】前記第1のメディア情報は音声情報であ
    り、前記第2のメディア情報は映像情報であることを特
    徴とする請求項3記載のマルチメディア情報の伝送方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009189008A (ja) * 2001-08-06 2009-08-20 Qualcomm Inc 受信機においてフレーム同期を改良するためのフレーム構造

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