JP2001189159A - 燃料電池セパレータ及び固体高分子型燃料電池 - Google Patents

燃料電池セパレータ及び固体高分子型燃料電池

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JP2001189159A
JP2001189159A JP2000314884A JP2000314884A JP2001189159A JP 2001189159 A JP2001189159 A JP 2001189159A JP 2000314884 A JP2000314884 A JP 2000314884A JP 2000314884 A JP2000314884 A JP 2000314884A JP 2001189159 A JP2001189159 A JP 2001189159A
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cell separator
graphite particles
particle size
mass
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JP2000314884A
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Kazuo Saito
一夫 斎藤
Atsushi Hagiwara
敦 萩原
Ayumi Horiuchi
歩 堀内
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Nisshinbo Holdings Inc
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Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度かつ低弾性であり、優れた可撓性を有
する燃料電池セパレータ及び優れた耐振動性及び耐衝撃
性を有する固体高分子型燃料電池を得る。 【解決手段】 熱硬化性樹脂と黒鉛粒子とを主成分とす
る燃料電池セパレータ用組成物を成形してなる片面又は
両面にガス供給排出用溝を有する燃料電池セパレータに
おいて、上記燃料電池セパレータのJIS K6911
に準拠した曲げ弾性率が20GPa以下であり、かつ曲
げ強度が50MPa以上であることを特徴とする燃料電
池セパレータ及びこの燃料電池セパレータを一部又は全
部に用いて組み立てた固体高分子型燃料電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度かつ低弾性
であり、優れた可撓性を有する燃料電池セパレータ及び
優れた耐振動性及び耐衝撃性を有する固体高分子型燃料
電池に関し、特に自動車、ハイブリッドカー、小型船舶
等の移動用電源として好適な燃料電池セパレータ及びこ
の燃料電池セパレータを一部又は全部に用いた固体高分
子型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】燃料電
池は、水素等の燃料と大気中の酸素とを電池に供給し、
これらを電気化学的に反応させて水を作り出すことによ
り直接発電させるものであり、高エネルギー変換可能
で、環境性に優れていることから、小規模地域発電、家
庭用発電、キャンプ場等での簡易電源、自動車、ハイブ
リッドカー、小型船舶等の移動用電源、人工衛星、宇宙
開発用電源等の各種用途に開発が進められている。
【0003】このような燃料電池、特に固体高分子型燃
料電池は、図1に示したように、板状体の両側面に水
素、酸素などのガス供給排出用溝4を形成するための凸
部1aを複数個備えた2枚のセパレータ1,1と、これ
らセパレータ間に固体高分子電解質膜2と、ガス拡散電
極(カーボンペーパー)3,3とを介在させてなる単電
池(単位セル)を数十個〜数百個並設して(これをスタ
ックという)なる電池本体(モジュール)から構成され
ている。
【0004】上記燃料電池セパレータには、各単位セル
に導電性を持たせると共に、単位セルに供給される燃料
及び空気(酸素)の通路確保、分離境界膜としての役割
を果たすため、高電気導電性、高ガス不浸透性、(電
気)化学的安定性などの諸性能が要求されている。この
場合、燃料電池では単位セルから取り出せる電圧が低
く、実用規模(〜数100kW)の電池出力を得るため
には、単位セルを数十個〜数百個並設することが必要と
なる。このように多数の単位セルを並設することからセ
パレータ等の構造部材には高い厚み精度が要求されると
共に、セパレータとガス拡散電極との間の導通性を確保
するため、セパレータには高い面精度及び寸法安定性が
必要とされる。
【0005】従来、燃料電池セパレータに用いられる材
料としてはステンレス、チタン等の金属材料やガラス状
カーボン等の炭素材料などが提案されているが、いずれ
も性能面、及び価格面などにおいて十分なものではなか
った。
【0006】また近年、熱硬化性樹脂と黒鉛粒子とを主
成分とする炭素材料により成形された燃料電池セパレー
タが提案されているが、かかる燃料電池セパレータで
は、必要な導電性を付与するため、黒鉛粒子を多量に添
加する必要があり、高導電性かつ高強度であっても歪み
量が小さく、可撓性に欠け、燃料電池に組立て時の締め
付けなどにより割れが生じたり、自動車、ハイブリッド
カー、小型船舶等の移動用電源として用いた場合、強い
振動や衝撃によりセパレータが破損してしまうという問
題があった。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、低弾性、かつ高強度であり、組立時の締め付けによ
り破損することがなく、高い電気導電性、高ガス不浸透
性、高強度、(電気)化学的安定性、高寸法精度などの
燃料セパレータに要求される諸性能を全て満たした高性
能な燃料電池セパレータ及びこの燃料電池セパレータを
一部又は全部に用いた耐振動性及び耐衝撃性に優れた固
体高分子型燃料電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため、熱硬化性樹脂と黒
鉛粒子とを主成分とする燃料電池セパレータ用組成物を
成形してなる燃料電池セパレータの曲げ強度と歪み量と
の関係について鋭意検討を重ねた結果、曲げ強度を大き
くするだけではなく、曲げ弾性率を小さく(歪み量を大
きく)することが可撓性に優れた燃料電池セパレータを
得る上で効果的であることを知見した。
【0009】即ち、図3に示した曲げ強度と歪み量との
関係から、曲げ強度が高く、歪み量の小さい比較例1、
及び曲げ強度及び歪み量がともに小さい比較例2は、い
ずれも材料の弾性限度内における曲げ応力と歪みとの比
である曲げ弾性率(即ち、図3の曲げ強度−歪み曲線に
おける傾きに相当する)がかなり大きく、このため、比
較例1,2は実施例1,2に比べて可撓性が低いことが
認められる。従って良好な可撓性を有し、高い厚み精
度、面精度、耐振動性及び耐衝撃性を備えた燃料電池セ
パレータを得るためには、曲げ強度を高くし、かつ曲げ
弾性率を小さく(歪み量を多く)することが重要である
ことを知見した。
【0010】また、従来から、熱硬化性樹脂と黒鉛粒子
とを主成分とする燃料電池セパレータ用組成物を成形し
てなる燃料電池セパレータにおいて、黒鉛粒子の平均粒
径を小さくすると導電性は低下するが強度は向上する傾
向がある一方、黒鉛粒子の平均粒径を大きくすると導電
性は高くなるが強度は低下する傾向があることは知られ
ており、高い導電性と高強度を有するように黒鉛粒子の
配合量とその平均粒径を調整することは試みられていた
が、本発明者は、単に黒鉛粒子の平均粒径と配合量を調
整するだけでなく、粒径の大きい黒鉛粒子の割合を多く
し、粒度分布の幅(最大粒径−最小粒径)を広くするこ
とが、高い曲げ強度を維持しつつ、曲げ弾性率を低下さ
せること(歪み量が多くなること)に効果的であること
を知見した。
【0011】即ち、図4に示したように、粒度分布の幅
(最大粒径−最小粒径)が狭く、最大粒径の小さい比較
例1〜3、特に鱗片状黒鉛粒子を用いた比較例1,2
は、黒鉛粒子の粒度分布の幅が広く、最大粒径が大き
く、粒径の大きい黒鉛粒子の割合が多い針状黒鉛粒子を
用いた実施例1,2に比べて、図3の結果から曲げ強
度、曲げ弾性率、歪み量が劣ることが認められる。従っ
て黒鉛粒子の最大粒径を大きくし、粒度分布の幅を広く
することが高い曲げ強度を維持しつつ、曲げ弾性率を低
下させること(歪み量が多くなること)に効果的である
ことを知見した。
【0012】そして、本発明者が、上記知見に基づき更
に鋭意検討を進めた結果、熱硬化性樹脂と黒鉛粒子とを
主成分とする燃料電池セパレータ用組成物を成形してな
る片面又は両面にガス供給排出用溝を有する燃料電池セ
パレータのJIS K6911に準拠した曲げ弾性率M
1(GPa)と曲げ強度M2(MPa)とが、900≦M
1×M2≦2000、2≦M2/M1≦10の関係式を満た
すと共に、曲げ弾性率が20GPa以下であり、かつ曲
げ強度が50MPa以上である可撓性に優れた燃料電池
セパレータが、意外にも、黒鉛粒子として平均粒径20
〜100μm、最大粒径240〜550μmの粒径の大
きい黒鉛粒子の割合を多くし、粒度分布の幅(最大粒径
−最小粒径)を広くした黒鉛粒子、好ましくは針状黒鉛
粒子を用いることにより達成し得、この可撓性に優れた
燃料電池セパレータは燃料電池を組み立てる際の締め付
けによる変形で割れたり、強い振動や衝撃が加わった場
合にもこの振動や衝撃を吸収して破損することがなく、
この燃料電池セパレータを一部又は全部に用いた固体高
分子型燃料電池は優れたガスシール性と耐振動性及び耐
衝撃性を備えており、特に自動車、ハイブリッドカー、
小型船舶等の移動用電源として好適なものであることを
見出し、本発明をなすに至った。
【0013】従って、本発明は、下記の燃料電池セパレ
ータ及び固体高分子型燃料電池を提供する。 請求項1:熱硬化性樹脂と黒鉛粒子とを主成分とする燃
料電池セパレータ用組成物を成形してなる片面又は両面
にガス供給排出用溝を有する燃料電池セパレータにおい
て、上記燃料電池セパレータのJIS K6911に準
拠した曲げ弾性率M1(GPa)と曲げ強度M2(MP
a)とが下記関係式を満たすことを特徴とする燃料電池
セパレータ。 900≦M1×M2≦2000 2≦M2/M1≦10 請求項2:熱硬化性樹脂と黒鉛粒子とを主成分とする燃
料電池セパレータ用組成物を成形してなる片面又は両面
にガス供給排出用溝を有する燃料電池セパレータにおい
て、上記燃料電池セパレータのJIS K6911に準
拠した曲げ弾性率が20GPa以下であり、かつ曲げ強
度が50MPa以上であることを特徴とする燃料電池セ
パレータ。 請求項3:熱硬化性樹脂と黒鉛粒子とを主成分とする燃
料電池セパレータ用組成物を成形してなる片面又は両面
にガス供給排出用溝を有する燃料電池セパレータにおい
て、上記黒鉛粒子として平均粒径が20〜100μmで
あり、かつ最大粒径が240〜550μmの黒鉛粒子を
用いたことを特徴とする燃料電池セパレータ。 請求項4:上記黒鉛粒子の粒度分布が下記の通りである
請求項3記載の燃料電池セパレータ。 粒径 割合 10μm未満 5〜20質量% 10μm以上50μm未満 15〜75質量% 50μm以上100μm未満 15〜60質量% 100μm以上200μm未満 5〜25質量% 200μm以上 残部 請求項5:上記黒鉛粒子が針状黒鉛粒子である請求項3
又は4記載の燃料電池セパレータ。 請求項6:黒鉛粒子の添加量が熱硬化性樹脂100質量
部に対して200〜900質量部である請求項3乃至5
のいずれか1項記載の燃料電池セパレータ。 請求項7:熱硬化性樹脂と黒鉛粒子とを主成分とする燃
料電池セパレータ用組成物を成形してなる片面又は両面
にガス供給排出用溝を有する燃料電池セパレータにおい
て、上記燃料電池セパレータのJIS K6911に準
拠した曲げ弾性率M1(GPa)と曲げ強度M2(MP
a)とが下記関係式を満たす請求項3乃至6のいずれか
1項記載の燃料電池セパレータ。 900≦M1×M2≦2000 2≦M2/M1≦10請求項8:熱硬化性樹脂と黒鉛粒子
とを主成分とする燃料電池セパレータ用組成物を成形し
てなる片面又は両面にガス供給排出用溝を有する燃料電
池セパレータにおいて、上記燃料電池セパレータのJI
S K6911に準拠した曲げ弾性率が20GPa以下
であり、かつ曲げ強度が50MPa以上である請求項3
乃至6のいずれか1項記載の燃料電池セパレータ。 請求項9:固体高分子電解質膜を挟む一対の電極と、該
電極を挟んでガス供給排出用流路を形成する一対のセパ
レータとから構成される単位セルを多数並設した構造を
有する固体高分子型燃料電池において、上記燃料電池中
の全セパレータの一部又は全部として請求項1乃至8の
いずれか1項記載の燃料電池セパレータを用いたことを
特徴とする固体高分子型燃料電池。
【0014】以下、本発明について更に詳しく説明す
る。本発明の燃料電池セパレータは、JIS K691
1の「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準じて測
定した曲げ弾性率M1(GPa)と曲げ強度M2(MP
a)とが下記関係式を満たすことを特徴とし、このよう
に曲げ強度を高くし、かつ曲げ弾性率を低めに設定する
ことにより、可撓性を顕著に高めることができるもので
ある。 900≦M1×M2≦2000 2≦M2/M1≦10
【0015】上記曲げ弾性率M1(GPa)と曲げ強度
2(MPa)との関係は、900≦M1×M2≦200
0であり、好ましくは1000≦M1×M2≦1900、
より好ましくは1100≦M1×M2≦1800である。
また、2≦M2/M1≦10であり、好ましくは2.3≦
2/M1≦8、より好ましくは3≦M2/M1≦6であ
る。
【0016】この場合、燃料電池セパレータのJIS
K6911の「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に
準じて測定した曲げ弾性率は20GPa以下であり、好
ましくは4〜20GPa、より好ましくは10〜20G
Pa、更に好ましくは15〜20GPaである。また、
曲げ強度は50MPa以上であり、好ましくは55MP
a以上、より好ましくは60〜100MPa、更に好ま
しくは60〜80MPaである。なお、歪み量は好まし
くは0.9mm以上、より好ましくは1.0mm以上、
更に好ましくは1.1〜2.0mmである。
【0017】曲げ弾性率及び曲げ強度が上記関係式及び
範囲を外れると、高強度であるが脆くなり、燃料電池に
組立て時の締め付けで割れたり、自動車、ハイブリッド
カー、小型船舶等の移動用電源として用いた場合の強い
振動や衝撃により破損してしまう。
【0018】このような燃料電池セパレータは、(A)
熱硬化性樹脂と(B)黒鉛粒子とを主成分とする燃料電
池セパレータ用組成物を成形することにより得ることが
できるが、これら(A),(B)成分の種類、配合量は
特に制限されず、上記曲げ弾性率及び曲げ強度の範囲を
達成するように選定することができる。これらの中では
(B)成分の黒鉛粒子の選定が重要であり、上記曲げ弾
性率及び曲げ強度の関係式及び範囲をより効果的に達成
する点からは、平均粒径が20〜100μmであり、か
つ最大粒径240〜550μmの黒鉛粒子を用いること
が好ましい。
【0019】上記(B)成分の黒鉛粒子は、上記平均粒
径、及び最大粒径を満たせば特に制限されず、天然に産
出したもの(天然黒鉛)であっても人工的に製造したも
の(人造黒鉛)であってもよい。この場合、平均粒径は
好ましくは25〜80μm、より好ましくは30〜60
μmであり、最大粒径は好ましくは300〜500μ
m、より好ましくは350〜500μmである。黒鉛粒
子の平均粒径及び最大粒径が上記範囲を外れると燃料電
池セパレータの可撓性が不十分となり、燃料電池に組立
時の締め付けによる変形で割れが生じたり、ガス不浸透
性が低下して本発明の目的を達成できなくなる。
【0020】また、黒鉛粒子の形状は層状、塊状、鱗片
状、及び球状のものよりも針状のものが好適に用いら
れ、中でもシャープな針状の黒鉛粒子よりも幅広い(ブ
ロード)針状の黒鉛粒子の方が好ましい。
【0021】本発明の(B)成分の黒鉛粒子は、上記性
状を有するものであるが、その粒度分布は、図4に示し
たように、粒径の大きいものの含有量が多く、かつ粒度
分布の幅(最大粒径−最小粒径)が広いことが好まし
く、具体的な粒度分布は下記の通りであることが好まし
い。 粒径 割合(質量%) 10μm未満 5〜20%、好ましくは10〜20% 10μm以上50μm未満 15〜75%、好ましくは20〜65% 50μm以上100μm未満 15〜60%、好ましくは15〜40% 100μm以上200μm未満 5〜25%、好ましくは5〜15% 200μm以上 残部
【0022】上記(B)成分の黒鉛粒子の添加量は、
(A)成分の熱硬化性樹脂100質量部に対して200
〜900質量部、好ましくは250〜700質量部、よ
り好ましくは300〜600質量部である。黒鉛粒子の
添加量が少なすぎると抵抗値が高くなり、導電性が不十
分となる場合がある。一方、多すぎると成形時の熱硬化
性樹脂と黒鉛粒子との混合物の流れ性が不良となる場合
がある。
【0023】上記(A)成分の熱硬化性樹脂としては、
特に制限されず、例えばレゾールタイプのフェノール樹
脂、ノボラックタイプのフェノール樹脂に代表されるフ
ェノール系樹脂、フルフリルアルコール樹脂、フルフリ
ルアルコールフルフラール樹脂、フルフリルアルコール
フェノール樹脂などのフラン系樹脂、ポリイミド樹脂、
ポリカルボジイミド樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、
ピレン−フェナントレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、エ
ポキシ樹脂、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂などが挙げられ、
これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用い
ることができる。中でも、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂又はこれらの混合樹脂が好ましい。
【0024】なお、本発明の燃料電池セパレータ用組成
物には、上記(A),(B)成分以外にも、強度、離型
性、耐加水分解性、導電性等の向上を目的として繊維基
材、離型剤、金属粉末、耐加水分解剤などを必要に応じ
て添加することができる。
【0025】上記繊維基材としては、例えば鉄、銅、真
鍮、青銅、アルミニウム等の金属繊維、セラミック繊
維、チタン酸カリウム繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ロ
ックウール、ウォラストナイト、セピオライト、アタパ
ルジャイト、人工鉱物質繊維等の無機質繊維、アラミド
繊維、ポリイミド繊維、ポリアミド繊維、フェノール繊
維、セルロース、アクリル繊維等の有機質繊維などが挙
げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わ
せて用いることができる。この場合、繊維基材の配合量
は(A)成分の熱硬化性樹脂100質量部に対して0〜
10質量部である。
【0026】離型剤としては、特に制限されず、シリコ
ーン系離型剤、フッ素系離型剤、脂肪酸金属系離型剤、
アマイド系離型剤、ワックス系離型剤などが挙げられ、
特にカルナバワックス、ステアリン酸、モンタン酸等の
内部離型剤が好適に用いられる。この場合、離型剤の配
合量は(A)成分の熱硬化性樹脂100質量部に対して
0〜3質量部である。
【0027】金属粉末としては、例えばステンレス、
金、銀、銅、白金、チタン、アルミニウム、ニッケル等
を用いることができる。この場合、金属粉末の平均粒径
は通常5〜30μmである。
【0028】本発明の燃料電池セパレータの製造方法
は、(A)成分の熱硬化性樹脂と(B)成分の黒鉛粒子
とを主成分とする燃料電池セパレータ用組成物を均一に
混合してコンパウンドとし、このコンパウンドをコンプ
レッション成形、インジェクション成形、又はトランス
ファ成形することにより製造することができる。
【0029】この場合、コンプレッション成形、インジ
ェクション成形、及びトランスファ成形は普通に行われ
ている方法及び条件を適宜採用することができる。例え
ば、(A)成分の熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂を
用いた場合には、コンパウンドを所定形状のセパレータ
成形用金型内に投入し、150〜160℃、10〜50
MPaで5〜10分間熱圧成形した後、130〜200
℃で0〜72時間熱処理することにより本発明燃料電池
セパレータが得られる。
【0030】なお、本発明の燃料電池セパレータの製造
方法は、上記コンプレッション成形、インジェクション
成形、又はトランスファ成形以外にも、射出−圧縮成
形、静水圧成形、ベルトプレス、ロール成形等の従来公
知の成形方法から選ばれる1種又は2種以上の成形方法
を組み合わせて行うことができる。
【0031】本発明の燃料電池セパレータは、JIS
K7126の「プラスチックフィルムのガス透過度評価
方法」のB法(等圧法)に準じて、燃料電池セパレータ
用組成物から2mm厚φ100の試験片を作製し、23
℃でのN2ガス透過度(cm3/m2・24hr・at
m)を測定した結果、20cm3/m2・24hr・at
m以下、好ましくは10cm3/m2・24hr・atm
以下、より好ましくは5cm3/m2・24hr・atm
以下である。ガス透過度が大きすぎると燃料電池セパレ
ータからガス漏れが生じて、本発明の目的及び作用効果
を達成することができない場合がある。
【0032】このようにして得られる燃料電池セパレー
タは、JIS H0602のシリコン単結晶及びシリコ
ンウェーハの4探針法による抵抗率測定方法に準拠して
測定した固有抵抗が200mΩ・cm以下、好ましくは
50mΩ・cm以下、より好ましくは2〜30mΩ・c
mである。
【0033】次に、本発明の固体高分子型燃料電池は、
固体高分子電解質膜を挟む一対の電極と、該電極を挟ん
でガス供給排出用流路を形成する一対のセパレータとか
ら構成される単位セルを多数並設した構造を有し、この
燃料電池中のセパレータとして上記本発明の燃料電池セ
パレータを用いたものである。
【0034】この場合、固体高分子型燃料電池は、図1
に示したように、板状体の両側面に複数個の水素、酸素
などのガス供給排出用溝4を形成するための凸部1aを
備えた2枚のセパレータ1,1と、これらセパレータ間
に固体高分子電解質膜2と、ガス拡散電極(カーボンペ
ーパー)3,3とを介在させてなる単電池(単位セル)
を数十個以上並設して(これをスタックという)なる電
池本体(モジュール)から構成されている。
【0035】本発明の燃料電池は、その燃料電池の全セ
パレータの一部又は全部として上記本発明の燃料電池セ
パレータを用いるものである。具体的には、燃料電池中
の全セパレータの50%以上、好ましくは50〜100
%、より好ましくは70〜100%、更に好ましくは8
0〜100%が本発明の燃料電池セパレータであること
が好ましい。燃料電池中の全セパレータに占める本発明
の燃料電池セパレータの割合が少なすぎると、ガスシー
ル性、耐振動性及び耐衝撃性が低下して、本発明の目的
及び作用効果を達成できなくなる場合がある。なお、本
発明燃料電池セパレータ以外のセパレータとしては燃料
電池に普通に用いられているセパレータを用いることが
できる。
【0036】ここで、上記固体高分子電解質膜として
は、固体高分子型燃料電池に普通に用いられているもの
を使用することができる。例えばフッ素系樹脂により形
成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であるポリトリ
フルオロスチレンスルフォン酸、パーフルオロカーボン
スルフォン酸(商品名:Nafion)などを用いるこ
とができる。この電解質膜の表面には、触媒としての白
金又は白金と他の金属からなる合金を担持したカーボン
粉を調製し、この触媒を担持したカーボン粉をパーフル
オロカーボンスルフォン酸を含む低級脂肪酸族アルコー
ルと水の混合溶液(Nafion117溶液)等の有機
溶剤に分散させたペーストを塗布している。
【0037】上記固体高分子電解質膜を挟む一対の電極
は、カーボンペーパー、カーボンフェルト、炭素繊維か
らなる糸で織成したカーボンクロスなどにより形成する
ことができる。
【0038】これら電解質膜及び電極は、一対の電極の
間に電解質膜を介在させ、120〜130℃で熱圧着す
ることにより一体化する。なお、接着剤を用いて電解質
膜と一対の電極とを接合して一体化することもできる。
【0039】このようにして一体化した電解質膜及び電
極を一対のセパレータの間に燃料ガスを供給排出可能な
流路を形成するように取り付けて、単位セルが得られ
る。この場合、セパレータの電極と接する部分(リブ)
に接着剤を塗布して取り付ける方法などを採用すること
ができる。
【0040】本発明の固体高分子型燃料電池は、この燃
料電池中の全セパレータの一部(好ましくは50%以
上)又は全部として本発明の燃料電池セパレータを用い
ることにより、高いガスシール性と優れた耐振動性及び
耐衝撃性を有し、特に自動車、ハイブリッドカー、小型
船舶等の移動用電源として好適なものである。
【0041】なお、本発明の固体高分子型燃料電池は、
自動車、ハイブリッドカー、小型船舶等の移動用電源以
外にも、小規模地域発電、家庭用発電、キャンプ場等で
の簡易電源、人工衛星、宇宙開発用電源等の各種用途に
幅広く用いることができるものである。
【0042】
【発明の効果】本発明の燃料電池セパレータは、曲げ強
度が高く、曲げ弾性率が低い優れた弾性体であり、この
セパレータと接する構造部材の面精度が低くても、導通
性のために必要な面接触を十分確保することができる。
また、セパレータの面精度が低くても、導通性のための
十分な面接触を確保し得、スタックのたわみを吸収する
ことができると共に、セパレータの厚み精度にバラツキ
があったり、反りがあっても、燃料電池に組立て時の締
め付けにより全体の厚みを調整することができるので、
高い精度で高性能な固体高分子型燃料電池を組立てるこ
とが可能なものである。
【0043】また、本発明の燃料電池セパレータを一部
又は全部に用いて組み立てた固体高分子型燃料電池は、
高いガスシール性と優れた耐振動性及び耐衝撃性を備え
ており、振動や衝撃を吸収することができ、特に定常的
に大小様々な振動や衝撃が加わる自動車、ハイブリッド
カー、小型船舶等の移動用電源として好適なものであ
る。
【0044】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を更
に具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限され
るものではない。
【0045】〔実施例1〕表1に示したように、ノボラ
ック型フェノール樹脂19質量部と、平均粒径30μ
m,最大粒径430μmの針状黒鉛(ブロード)81質
量部とをニーダーで混合し、コンパウンドを得た。この
コンパウンドを150℃、19.6MPaで5分間熱圧
成形して100mm×10mm×4mmの大きさの試験
片を作成した。なお、黒鉛粒子の粒度分布は図4及び下
記に示した通りである。 粒径 割合 10μm未満 13.4質量% 10μm以上50μm未満 52.6質量% 50μm以上100μm未満 24.0質量% 100μm以上200μm未満 8.5質量% 200μm以上 1.5質量%
【0046】得られた試験片についてJIS K691
1の熱硬化性プラスチックの一般試験方法に準じて支点
間距離80mmでの曲げ強度、曲げ弾性率、歪みを測定
した。また、JIS H0602のシリコン単結晶及び
シリコンウェーハの4探針法による抵抗率測定方法に準
拠して固有抵抗を測定した。結果を表2及び図3に示
す。
【0047】次に、実施例1のコンパウンドを図2
(A),(B)に示したような片面又は両面にガス供給
排出用溝4を有する形状に成形できるセパレータ成形用
金型内に投入し、150℃、19.6MPaで5分間熱
圧成形して長さ400mm、幅230mm、厚み2.3
mmの燃料電池セパレータを作成した。得られたセパレ
ータについて下記方法により諸性能を評価した。結果を
表2に示す。
【0048】<可撓性(弾性)>両端を固定したセパレー
タの中央部に静的荷重を加えた際の撓みの有無により下
記基準で評価した。 ○:あり △:僅かに撓む ×:なし
【0049】<組立時の安定性>セパレータ200枚を用
いて燃料電池を組み立て、その組立ての際の締め付けに
よる変形でのセパレータの割れ発生の有無を下記基準に
より評価した。 ○:割れ発生なし △:割れが少し発生 ×:割れ発生が多数あり
【0050】<ガス透過度>JIS K7126の「プラ
スチックフィルムのガス透過度評価方法」のB法(等圧
法)に準じて、セパレータから切り出した2mm厚φ1
00の試験片の23℃におけるN2ガス透過度(cm3
2・24hr・atm)を測定し、下記基準で評価し
た。 ○:20未満 △:20〜103 ×:103
【0051】〔実施例2〕表1に示したように、ノボラ
ック型フェノール樹脂をレゾール型フェノール樹脂にし
た以外は実施例1と同様にして試験片を作成し、同様に
物性値を測定した。結果を表2及び図3に示す。なお、
黒鉛粒子の粒度分布は図4に示したように実施例1と同
じであった。また、実施例1と同様に燃料電池セパレー
タを作成し、同様に性能評価を行った。結果を表2に示
す。
【0052】〔比較例1〕表1に示したように、針状黒
鉛の代わりに平均粒径30μm,最大粒径170μmの
鱗片状黒鉛を使用した以外は実施例1と同様にして比較
例1の試験片を作成した。なお、黒鉛粒子の粒度分布は
図4及び下記に示した通りである。 粒径 割合 10μm未満 8.4質量% 10μm以上50μm未満 62.9質量% 50μm以上100μm未満 24.7質量% 100μm以上200μm未満 4.0質量%
【0053】得られた試験片について同様に物性値を測
定した。結果を表2及び図3に示す。また、実施例1と
同様に燃料電池セパレータを作成し、同様に性能評価を
行った。結果を表2に示す。
【0054】〔比較例2〕表1に示したように、針状黒
鉛の代わりに平均粒径55μm,最大粒径350μmの
鱗片状黒鉛を使用した以外は実施例2と同様にして比較
例2の試験片を作成した。なお、黒鉛粒子の粒度分布は
図4及び下記に示した通りである。 粒径 割合 10μm未満 2.2質量% 10μm以上50μm未満 40.6質量% 50μm以上100μm未満 30.1質量% 100μm以上200μm未満 22.4質量% 200μm以上 4.7質量%
【0055】得られた試験片について同様に物性値を測
定した。結果を表2及び図3に示す。また、実施例1と
同様に燃料電池セパレータを作成し、同様に性能評価を
行った。結果を表2に示す。
【0056】〔比較例3〕表1に示したように、平均粒
径30μm,最大粒径230μmの針状黒鉛(シャー
プ)とした以外は実施例1と同様にして比較例3の試験
片を作成した。なお、黒鉛粒子の粒度分布は図4及び下
記に示した通りである。 粒径 割合 10μm未満 6.0質量% 10μm以上50μm未満 64.0質量% 50μm以上100μm未満 26.7質量% 100μm以上200μm未満 3.0質量% 200μm以上 0.3質量%
【0057】得られた試験片について上記同様に物性値
を測定した。結果を表2及び図3に示す。また、実施例
1と同様に燃料電池セパレータを作成し、同様に性能評
価を行った。結果を表2に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】表1,2及び図3,4の結果から、平均粒
径20〜100μm、最大粒径240〜550μmの針
状黒鉛粒子を用い、曲げ弾性率が20GPa以下であ
り、かつ曲げ強度が50MPa以上である実施例1,2
の燃料電池セパレータは優れた可撓性を有し、燃料電池
を組み立てる際にヒビや割れが発生することのない高品
質なものであることが認められる。
【0061】〔実施例3〕 固体高分子型燃料電池
(1) 固体高分子電解質膜(商品名:Nafion)を挟む一
対の電極としてカーボンペーパー(株式会社ケミックス
製)を用いた。これらを常法により接合して一体化電極
を作成した。この一体化電極を実施例1で作成した一対
の燃料電池セパレータで挟んで燃料ガス供給排出用流路
を有する単位セルを得た。この単位セルを50個並設
し、ボルトとナットで締め付けて燃料電池を組み立て
た。この燃料電池は、充放電可能であり、燃料電池とし
て有効に機能することが認められた。また、組み立てた
燃料電池について車載を想定した振動及び衝撃を100
0回加えたところ、セパレータに破損は見られなかっ
た。
【0062】〔実施例4〕 固体高分子型燃料電池
(2) 固体高分子電解質膜(商品名:Nafion)を挟む一
対の電極としてカーボンペーパー(株式会社ケミックス
製)を用いた。これらを常法により接合して一体化電極
を作成した。この一体化電極を実施例2で作成した一対
の燃料電池セパレータで挟んで燃料ガス供給排出用流路
を有する単位セルを得た。この単位セルを100個並設
し、ボルトとナットで締め付けて燃料電池を組み立て
た。この燃料電池は、充放電可能であり、燃料電池とし
て有効に機能することが認められた。また、組み立てた
燃料電池について車載を想定した振動及び衝撃を100
0回加えたところ、セパレータに破損は見られなかっ
た。
【0063】〔比較例4〕 固体高分子型燃料電池
(3) 固体高分子電解質膜(商品名:Nafion)を挟む一
対の電極としてカーボンペーパー(株式会社ケミックス
製)を用いた。これらを常法により接合して一体化電極
を作成した。この一体化電極を比較例1で作成した一対
の燃料電池セパレータで挟んで燃料ガス供給排出用流路
を有する単位セルを得た。この単位セルを100個並設
し、ボルトとナットで締め付けて燃料電池を組み立てた
ところ、セパレータに割れやヒビが多数発生し、ガス漏
れが生じ、燃料電池として有効に機能しなかった。ま
た、組み立てた燃料電池について車載を想定した振動及
び衝撃を1000回加えたところ、更にセパレータに破
損が大量に生じた。なお、比較例2,3の燃料電池セパ
レータを用いて組み立てた固体高分子型燃料電池につい
ても上記比較例4と同様の結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料電池の一例を示した斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係る燃料電池セパレータの
斜視図を示し、(A)は両面にガス供給排出用溝を有す
るもの、(B)は片面にガス供給排出用溝を有するもの
である。
【図3】実施例及び比較例の曲げ強度と歪みとの関係を
示したグラフである。
【図4】実施例及び比較例の黒鉛の粒度分布を示したグ
ラフである。
【符号の説明】
1 セパレータ 1a 凸部 2 固体高分子電解質膜 3 ガス拡散電極 4 ガス供給排出用溝(流路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀内 歩 千葉県千葉市緑区大野台1−2−3 日清 紡績株式会社研究開発センター内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC03 EE06 EE18 HH00 HH01 HH04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂と黒鉛粒子とを主成分とす
    る燃料電池セパレータ用組成物を成形してなる片面又は
    両面にガス供給排出用溝を有する燃料電池セパレータに
    おいて、上記燃料電池セパレータのJIS K6911
    に準拠した曲げ弾性率M1(GPa)と曲げ強度M2(M
    Pa)とが下記関係式を満たすことを特徴とする燃料電
    池セパレータ。 900≦M1×M2≦2000 2≦M2/M1≦10
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂と黒鉛粒子とを主成分とす
    る燃料電池セパレータ用組成物を成形してなる片面又は
    両面にガス供給排出用溝を有する燃料電池セパレータに
    おいて、上記燃料電池セパレータのJIS K6911
    に準拠した曲げ弾性率が20GPa以下であり、かつ曲
    げ強度が50MPa以上であることを特徴とする燃料電
    池セパレータ。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂と黒鉛粒子とを主成分とす
    る燃料電池セパレータ用組成物を成形してなる片面又は
    両面にガス供給排出用溝を有する燃料電池セパレータに
    おいて、上記黒鉛粒子として平均粒径が20〜100μ
    mであり、かつ最大粒径が240〜550μmの黒鉛粒
    子を用いたことを特徴とする燃料電池セパレータ。
  4. 【請求項4】 上記黒鉛粒子の粒度分布が下記の通りで
    ある請求項3記載の燃料電池セパレータ。 粒径 割合 10μm未満 5〜20質量% 10μm以上50μm未満 15〜75質量% 50μm以上100μm未満 15〜60質量% 100μm以上200μm未満 5〜25質量% 200μm以上 残部
  5. 【請求項5】 上記黒鉛粒子が針状黒鉛粒子である請求
    項3又は4記載の燃料電池セパレータ。
  6. 【請求項6】 黒鉛粒子の添加量が熱硬化性樹脂100
    質量部に対して200〜900質量部である請求項3乃
    至5のいずれか1項記載の燃料電池セパレータ。
  7. 【請求項7】 熱硬化性樹脂と黒鉛粒子とを主成分とす
    る燃料電池セパレータ用組成物を成形してなる片面又は
    両面にガス供給排出用溝を有する燃料電池セパレータに
    おいて、上記燃料電池セパレータのJIS K6911
    に準拠した曲げ弾性率M1(GPa)と曲げ強度M2(M
    Pa)とが下記関係式を満たす請求項3乃至6のいずれ
    か1項記載の燃料電池セパレータ。 900≦M1×M2≦2000 2≦M2/M1≦10
  8. 【請求項8】 熱硬化性樹脂と黒鉛粒子とを主成分とす
    る燃料電池セパレータ用組成物を成形してなる片面又は
    両面にガス供給排出用溝を有する燃料電池セパレータに
    おいて、上記燃料電池セパレータのJIS K6911
    に準拠した曲げ弾性率が20GPa以下であり、かつ曲
    げ強度が50MPa以上である請求項3乃至6のいずれ
    か1項記載の燃料電池セパレータ。
  9. 【請求項9】 固体高分子電解質膜を挟む一対の電極
    と、該電極を挟んでガス供給排出用流路を形成する一対
    のセパレータとから構成される単位セルを多数並設した
    構造を有する固体高分子型燃料電池において、上記燃料
    電池中の全セパレータの一部又は全部として請求項1乃
    至8のいずれか1項記載の燃料電池セパレータを用いた
    ことを特徴とする固体高分子型燃料電池。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001325967A (ja) * 2000-05-15 2001-11-22 Nisshinbo Ind Inc 燃料電池セパレータの製造方法、燃料電池セパレータ及び固体高分子型燃料電池
WO2003056648A1 (en) * 2001-12-27 2003-07-10 Hitachi Chemical Company, Ltd. Fuel cell-use separator
JP2005209641A (ja) * 2003-12-24 2005-08-04 Showa Denko Kk 燃料電池用セパレータ及びその製造方法
JP2006156080A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Nichias Corp 燃料電池用セパレータ用樹脂組成物及び燃料電池用セパレータ

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