JP2001186876A - 体細胞より発生したウシ初期胚由来継代細胞株の樹立法 - Google Patents

体細胞より発生したウシ初期胚由来継代細胞株の樹立法

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JP2001186876A
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Yukio Tsunoda
幸雄 角田
Yoko Kato
容子 加藤
Tetsuya Tani
哲弥 谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成ウシ体細胞の核移植胚からの継代培養細胞
株の効率のよい樹立法を提供する。 【解決手段】 成ウシ体細胞をドナー細胞とし、レシピ
エント細胞たる除核未受精卵へ核移植し、得られた胚盤
胞を内細胞塊と栄養外胚葉に区別することなく、そのま
ま継代培養をくり返すことを特徴とするウシ初期胚由来
継代細胞株の樹立法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体細胞より発生し
たウシ初期胚由来継代細胞株の樹立法、さらに詳しく
は、成ウシ体細胞を核移植して初期化した後に発生させ
た初期胚から継代細胞株を樹立する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】家畜の育種や改良のために核移植技術が
研究、開発されており、哺乳類の初期胚や胎子あるいは
成体由来の培養細胞を除核未受精卵に核移植して初期化
後、発育した胚盤胞(クローン胚)を受胚雌へ移植し
て、個体へ発生させることが行われている。いわゆるク
ローン家畜の生産である。初期胚由来の継代細胞株の樹
立は、このような発生の仕組みを解明したり、遺伝子発
現の解析のために重要である。これまでに、初期胚に由
来するつぎのような細胞株が樹立されている。 胚性幹細胞(ES細胞) 胚盤胞内細胞塊細胞を継代培養することによって、マウ
スで多数樹立されており、ハムスター、ウサギ、ヒツ
ジ、ブタ、ウシ、サルやヒトでES細胞様細胞株が樹立
されたことが報告されている。 胚盤由来細胞 発生の進んだ羊胚盤胞の胚盤部分を継代培養して樹立さ
れた細胞であり、核移植後産子が得られている。(Camp
bell et al.,Nature,380,64-66, 1996; Wellset al.,B
iol.Reprod.,57,385-393, 1997)。 胚盤胞栄養外胚葉細胞 ブタ胚盤胞を不活性STO細胞と共培養し、培養皿に接
着後、栄養外胚葉部分を集めてトリプシン処置を行なっ
て単離し、STO細胞と共培養して継代を繰り返して樹
立させた栄養外胚葉由来の細胞株(Flechon et al., Pl
acenta,16,643-658, 1995)。 ヒト体細胞を除核ウシ未受精卵に核移植後樹立したES
細胞様細胞 ニュースとしてScience 282, 1390-1391 (1998)に紹介
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ウシの場合、成体から
採取した体細胞を除核未受精卵に核移植して初期化し、
発育した胚盤胞(体細胞クローン胚)を受胚雌へ移植
し、個体を発生させると、通常の受精卵移植の場合と異
なって、妊娠後期に流産したり、早産、死産、分娩直後
の死亡や形態形成異常などがしばしば観察されることが
知られている。このような異常が生じる原因として、
(1)細胞の分化に伴って核に非可逆的なDNAの変化
が起きていること、(2)核移植技術が不完全なために
核の初期化や、その後のDNA複製過程が不十分である
こと、の2点が考えられる。この原因を解明するために
は、受胚雌へ移植する前の体細胞由来核移植胚における
遺伝子発現の状態を受精卵と比較すれば良いが、1個の
胚から得られる蛋白量やRNA量は限られているため技
術的に困難である。ウシにおける成体から採取された体
細胞の核移植胚から樹立した培養細胞があれば、遺伝子
発現の解析が可能となり、体細胞クローン胚の移植によ
って生じる流死産や奇型などの原因が明らかにできる。
かくして、本発明は、成ウシ体細胞の核移植胚からの継
代培養細胞株の効率のよい樹立法を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】初期胚由来の継代細胞株
の樹立においては、例えば、上記ES細胞におけるごと
く、通常、胚盤胞を内細胞塊と栄養外胚葉に分けて継代
培養されている。本発明者らは、継代培養した成ウシ体
細胞を除核未受精卵へ核移植し、得られた胚盤胞を内細
胞塊と栄養外胚葉に区別することなく、そのまま継代培
養をくり返して細胞株を樹立できることを見出し、本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明は、成ウシ体
細胞を除核未受精卵へ核移植し、得られた胚盤胞を内細
胞塊と栄養外胚葉に区別することなく、そのまま継代培
養をくり返すことを特徴とするウシ初期胚由来継代細胞
株の樹立法を提供するものである。さらに詳しくは、成
ウシ組織から採取した体細胞を核のドナー細胞として用
い、これを培養後、レシピエント細胞たる除核未受精卵
へ核移植して胚盤胞へ発生させる。ついで、この体細胞
由来胚盤胞を胚盤胞を内細胞塊と栄養外胚葉に区別する
ことなく、そのまま体外で継代培養をくり返して細胞株
を樹立し、核の発生能力を核移植法を用いて確認する。
【0005】本発明者らが、175個の体外受精由来の
凍結保存胚を用いてウシES様細胞株の樹立を行なった
ところ、94個(54%)が培養皿底面に接着した。こ
のうちの70個(40%)で、内細胞塊部分を解離して
培養した結果、9〜19回継代をくり返すことができた
が、上記マウスの場合とは異なって細胞数はほとんど増
加せず、最長150日間維持後消失した。しかしなが
ら、内細胞塊部分と栄養外胚葉部分とを分離せずにその
まま継代培養したところ、体細胞を核移植した卵子から
発生した胚盤胞から細胞株を樹立することに成功した。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のウシ初期胚由来継代細胞
株の樹立法におけるドナー細胞として用いる成ウシ体細
胞としては、成ウシ組織から採取された体細胞であれば
特に限定するものではなく、例えば、卵丘細胞、卵管上
皮細胞、耳や皮膚の細胞等が挙げられる。入手の容易
さ、レシピエント細胞への核移植の融合率の高さから、
卵丘細胞や耳の細胞を用いることが好ましい。ドナー細
胞の培養は、個々のドナー細胞に適した自体公知の方法
で行うことができ、例えば、採取してドナー細胞を生理
食塩水で洗浄後、適宜の細胞培養培地を入れた培養ディ
シュで39℃で5〜7日間培養し、細胞浮遊液を回収
し、同様な培地で継代する培養操作を2〜10回繰り返
すことにより行うことができる。通常、ドナー細胞は、
血清飢餓培養または接触阻止培養により、細胞周期を休
止期(G0/1期)に同調させるか、細胞培養中の培地
にノコダゾールのような微小管阻害剤を適宜の量、例え
ば、1〜5μg/ml添加して2〜24時間培養するこ
とにより、分裂期(M期)に同調させる。細胞周期がM
期になると、細胞の形態が丸くなるので、培養細胞は、
培養ディシュより剥がれる。M期の細胞はG0/1期の
細胞に比べて大きいので、核移植における融合操作が比
較的容易に行える。
【0007】レシピエント細胞として使用するウシ未受
精卵の除核も、物理的または紫外線照射等の自体公知の
方法で行うことができる。
【0008】ドナー細胞からレシピエント細胞への核移
植は、融合促進剤の使用、センダイウイルス等の不活化
ウイルスの使用、電気刺激による方法等公知の方法が使
用できるが、ウシ体細胞をドナー細胞とする場合、電気
刺激による方法が一般的である。例えば、ドナー細胞
を、レシピエント細胞の囲卵腔に注入後、融合液を満た
した2本の平行電極の間に入れ、レシピエント細胞とド
ナー細胞の接触面が電極に対して平行になるように移動
させた後、直流電流を通電して両方の細胞膜に小穴を空
けて膜融合を起こさせる。これにより核移植が起こる。
融合した卵子を発生培地で培養し、極体を放出している
卵子を選別し、さらに低酸素条件下で培養して体外発生
をさせ、胚盤胞を得る。
【0009】得られた胚盤胞を内細胞塊と栄養外胚葉に
区別することなく、トリプシン処理を行わずに、例え
ば、マウス胎子線維芽細胞のようなフィーダー細胞と共
に、そのまま3〜5回程度初期胚培養培地で継代培養を
くり返す。継代培養を行った細胞を、トリプシン処理し
て分散させてさらに継代後、目的とする細胞株を樹立す
る。樹立した細胞株は、要すれば、自体公知の方法で染
色体を検査し、また、それをドナー細胞として用いてレ
シピエント細胞に核移植することにより、発生能力を検
討できる。
【0010】
【実施例】つぎに実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 体細胞由来核移植卵の作製 卵丘細胞の採取および培養 ウシ卵巣を屠畜場で採取し、30〜35℃に保温した生
理的食塩水に入れて持ち帰り、卵巣表面にある直径1〜
5mmの小卵胞から21ゲージ針を用いて、3mg/m
lのウシ血清アルブミン(BSA;Sigma)加TC
M−199(Gibco)中に卵胞液を吸引して採取し
た。採取した卵胞液を実体顕微鏡下で検査して、卵胞卵
を採取した。緊密に卵丘細胞が付着した卵胞卵を選抜し
て、10%非働化ウシ胎児血清(FBS;Gibco)
を含むTCM−199(Gibco)で3回洗浄した。
ついで、10%FBS添加修正D−MEMで2回洗浄
後、1%ゼラチン溶液で表面処理した4穴マルチディシ
ュ(Nunc)に1穴あたり5〜10個の卵胞卵を移
し、7日間培養した。培養ディシュの底面を70〜80
%占める程度まで増殖した細胞は、0.1%トリプシ
ン、0.05%EDTAを含みカルシウムとマグネシウ
ムを含まないPBS(−)(トリプシン溶液)を培養デ
ィシュに加えて細胞を培養ディシュ表面から浮遊させ
た。細胞浮遊液は、15ml遠心管(Falcon)に
回収して、1200rpmで5分間遠心後、上澄を捨
て、少量の培養液を加えて細胞数を計測した。ついで、
細胞数が7.5×104〜3.6×105個/mlになる
ように培養液を加えて、これを4穴マルチディシュにま
いた(これを継代回数1とした)。この方法で、培養細
胞が培養ディシュ底面の70〜80%を占めるまで増殖
した時点で継代を繰り返した。核移植実験には、継代回
数が3〜5回目の細胞を用いて、39℃、5%CO2
95%空気の気相条件下で細胞培養を行った。
【0011】ドナー細胞 3〜5回継代した培養細胞は、継代後細胞が培養ディシ
ュ底面の50〜60%を占める程度まで増殖した時点
で、培養液を除去し、PBS(−)を加えて培養液と入
れ換えた。この操作を3回繰り返した後、血清濃度が
0.5%になるように調整した培地を添加して、10日
間培養することにより細胞周期をG0期に同調してドナ
ー細胞とした。また、G0期の確認として、フローサイ
トメーターを用いた結果、90%以上がG0期であるこ
とが明らかとなった。
【0012】レシピエント卵細胞質 レシピエント卵細胞質には、屠畜場由来卵巣の小卵胞か
ら吸引採取した緊密に卵丘細胞の付着した卵胞卵を、1
0%FBSを含むTCM−199で3回洗浄後、750
μlあたり約50個の割合で4穴ディッシュに移して、
39℃、5%CO2、95%空気の気相条件下で22〜
24時間成熟培養したものを用いた。成熟培養後、ヒア
ルロニダーゼ(300IU/ml、Sigma)を用い
てピペッティング操作により卵丘細胞を除去し、第一極
体を放出している卵子を成熟の指標として選抜した。そ
して、それらの卵子から第2減数分裂中期の染色体を除
去し、残りの卵細胞質をレシピエント卵細胞質として用
いた。すなわち、第一極体を放出した卵子を7.5μg
/mlのサイトカラシンB(Sigma)を含む胚操作
培地(20%FBSを含むTCM−199)に移し、倒
立顕微鏡下でマイクロマニプレーターに取り付けたガラ
ス針を用いて極体付近の透明帯を10〜20%切開し、
切開部分が上部になるようにマイクロマニプレーターに
取り付けたホールディングピペットに卵子を固定し、そ
のままガラス針を用いて上から押さえつけることによっ
て、切り口部分から卵細胞質の一部(10〜20%)を
第一極体とともに押し出した。押し出した細胞質は1μ
g/mlのヘキスト33342(Calbioche
m)液で2〜3分間染色後、蛍光顕微鏡下で染色体の有
無を検査した。染色体が確認できた場合のみ、残りの卵
細胞質をレシピエント卵細胞質として用いた。
【0013】核移植および核移植卵の体外培養 あらかじめ準備したドナー細胞とレシピエント卵細胞質
をそれぞれ注入用培地の小滴へ移し、インジェクション
ピペットにドナー細胞を1個吸引し、レシピエント卵細
胞質の囲卵腔に注入した。注入卵は、直ちにZimme
rman液に移して電気融合処理を施した。すなわち、
1mm幅で2本のワイヤー型電極を貼り付けたスライド
ガラスを10cmシャーレに入れて、融合液を満たし、
電極間へ注入卵子を移した。ついで、倒立顕微鏡下でマ
ニプレータに取り付けたガラス針を用いてドナー細胞と
レシピエント卵細胞質の接着面が電極と平行となるよう
に動かした後、電気融合装置(BEX)を用いて150
v/mm、25μsecの直流電流を2回与えて膜融合
を誘起した。さらに、20v/mm、20μsecの電
気刺激を15分間隔で2回与えて活性化処理を施した。
融合がみられた卵子は、10μg/mlシクロヘキシミ
ドを添加した発生培地(CR1aa液)で6時間培養
後、5%O2、5%CO2、90%N2の低酸素条件下の
BSAを含むCR1aa液で3日間培養した。ついで、
マイトマイシン処理したマウス胎子繊維芽細胞とともに
10%FBSを添加したCR1aa液でさらに3日間、
10%FBSを添加した修正D−MEMで2日間共培養
して体外培養8日目に胚盤胞を得た。
【0014】初期胚の培養 体細胞由来核移植で得られた胚盤胞は、マイトマイシン
処理したマウス胎子繊維芽細胞とともに10%FBSを
添加した修正D−MEMで10〜20日間培養した。結
果に示すようにすべての胚盤胞は、底面に接着し、これ
らの細胞を機械的に剥離し新しいフィーダー細胞上へ継
代した。3〜5回継代した細胞は、0.1%トリプシ
ン、0.05%EDTAを含みカルシウムとマグネシウ
ムを含まないPBS(−)(トリプシン溶液)を用いて
分散後、15mm遠心管(Falcon)に回収して、
1200rpmで5分間遠心し、上澄を捨て、少量の培
養液を加えてこれをゼラチン処理した4穴マルチディシ
ュにまいた。
【0015】樹立した細胞株の染色体検査と核移植後の
発生能の検討 樹立された細胞株は、継代回数が3回目の時点で、染色
体数の分析を行った。まず、細胞培養中の培地に最終濃
度が3μg/mlとなるように、ノコダゾール(Ald
rich)を添加して5〜6時間培養した。ノコダゾー
ル処理によって培養ディシュ底面より剥がれてきた細胞
を回収し、1200rpmで5分間遠心後、常法に従っ
て染色体数を分析した。すなわち、回収された細胞は、
PBS(−)で洗浄後0.075MKCL溶液を2ml添
加して、10分間低張処理を行った。次いで、カルノア
液(メタノール:酢酸=3:1)を2ml添加後、ゆっ
くり撹拌して10分間固定を行った。続いて、1200
rpmで5分間遠心後上澄を除去し、再度カルノア液を
0.5〜2ml添加した後、スライドガラス上に滴下し
た。さらに、風乾法により乾燥させたのち、3%ギムザ
溶液で染色して、染色体数を計測した。また、体細胞核
移植法と同様に血清濃度が0.5%になるように調整し
た培地を添加して、10日間培養することにより細胞周
期をG0期に同調するか否かを確認したところ、90%
以上がG0期であることをフローサイトメーターで確認
した。これらの細胞を核移植のドナー細胞として用いて
体外における発生能を検討した。また、核移植後8〜9
日目に得られた胚盤胞を、3μg/mlノコダゾールを
含む10%FBS添加CR1aa液に移し、5〜6時間
培養した後、ドナー細胞と同様に伸展固定を行い、乾燥
後、3%ギムザ液で染色して中期像が確認された場合染
色体数を計測した。
【0016】老化細胞からの細胞株の樹立 体外で40〜63回継代培養ご分裂が認められなくなっ
た卵丘細胞を、上記に準じて核移植後、細胞株を樹立し
た。結果はつぎのとおりである。 1. 細胞株の樹立成績 供試胚数 18 接着胚数 18(100%) 樹立細胞株数 1(6%) 2. 細胞株の染色体構成 検査細胞数 53 正常2倍体(60本)の 53(100%) 染色体を持つ細胞数 3. 体外での発生率 核移植卵数 140 融合数 112(80%) 培養数 103 分割数 79(77%) 8細胞数 60(58%) 胚盤胞数 56(54%) 4. 胚盤胞の染色体検査 検査胚盤胞数 19 正常2倍体数のみを持つ胚 10(53%) 異常染色体数のみを持つ胚 1( 5%) 混在する胚 8(42%) 5. 老化体細胞の核移植と細胞株の樹立 核移植卵数 140 融合数 123(88%) 培養数 118 分割数 55(47%) 8細胞数 31(26%) 胚盤胞数 15(13%) 樹立に用いた胚盤胞数 15 樹立細胞株数 1( 7%)
【0017】
【発明の効果】本発明のウシ初期胚由来継代細胞株の樹
立法は、以下のような効果がある。 1.本発明によって核移植胚から樹立した培養細胞を用
いれば、遺伝子発現の解析が可能となり、体細胞クロー
ン胚の移植によって生じる流死産や奇型などの原因が明
らかにできる。 2.通常、体細胞は一定回数の分裂をへれば死ぬように
プログラムされている。体外で培養を継代して増殖を停
止した体細胞を、除核未受精卵へ核移植すると分裂を再
開して胚盤胞へ発生する。また、この胚盤胞から培養細
胞を樹立できる。このような培養細胞を用いて遺伝子発
現の解析を行なえば、老化機構を解明し、老化の研究に
寄与できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月25日(2000.1.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】初期胚由来の継代細胞株
の樹立においては、例えば、上記ES細胞におけるごと
く、通常、胚盤胞を内細胞塊と栄養外胚葉に分けて継代
培養されている。本発明者らは、継代培養した成ウシ体
細胞を除核未受精卵へ核移植し、得られた胚盤胞を内細
胞塊と栄養外胚葉に区別することなく、そのまま継代培
養をくり返して細胞株を樹立できることを見出し、本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明は、成ウシ体
細胞を除核未受精卵へ核移植し、得られた胚盤胞を内細
胞塊と栄養外胚葉に区別することなく、そのまま継代培
養をくり返すことを特徴とするウシ初期胚由来継代細胞
株の樹立法を提供するものである。さらに詳しくは、成
ウシ組織から採取した体細胞を核のドナー細胞として用
い、これを培養後、レシピエント細胞たる除核未受精卵
へ核移植して胚盤胞へ発生させる。ついで、この体細胞
由来胚盤胞を内細胞塊と栄養外胚葉に区別することな
く、そのまま体外で継代培養をくり返して細胞株を樹立
し、核の発生能力を核移植法を用いて確認する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成ウシ体細胞を除核未受精卵へ核移植
    し、得られた胚盤胞を内細胞塊と栄養外胚葉に区別する
    ことなく、そのまま継代培養をくり返すことを特徴とす
    るウシ初期胚由来継代細胞株の樹立法。
  2. 【請求項2】 得られた細胞株の核発生能力を核移植に
    より確認する請求項1記載の樹立法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の樹立法により樹立された
    ウシ初期胚由来の継代細胞株。
  4. 【請求項4】 核移植により核の発生能力を示す請求項
    3記載の細胞株。
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