JP2001182833A - 金属ガスケット及びその製造方法 - Google Patents

金属ガスケット及びその製造方法

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JP2001182833A
JP2001182833A JP36852099A JP36852099A JP2001182833A JP 2001182833 A JP2001182833 A JP 2001182833A JP 36852099 A JP36852099 A JP 36852099A JP 36852099 A JP36852099 A JP 36852099A JP 2001182833 A JP2001182833 A JP 2001182833A
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spring
metal
jacket
heat treatment
annealing
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Miyuki Yamanaka
中 幸 山
Takahito Nishida
田 隆 仁 西
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Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
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Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相手のシール面が比較的小さい(Hv150
−Hv200程度)表面硬度を有する場合においても、
良好なシール性を有する金属ガスケット及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】 断面Cリング状の金属外被材からなる
外被(2)と外被(2)に装着されたバネ材からなるバ
ネ(3)とを備える金属ガスケット(1)であって、バ
ネ材が析出硬化型ステンレス鋼であることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属ガスケット及
びその製造方法に係り、特に、半導体の製造設備等のよ
うな真空雰囲気中におけるように、表面硬度が比較的小
さい(Hv150−Hv200程度)シール面で使用す
る金属ガスケット及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超高真空や毒性ガスを取り扱う装置、配
管、半導体製造装置などに使用されるガスケットには、
高い気密性が要求される。また、腐食性ガスを扱うライ
ンでは、ガス透過性や耐食性の面で、ゴムや樹脂などを
用いることができないケースも多い。
【0003】このため、通常、このような装置において
は、金属ガスケットが用いられている。金属ガスケット
のなかでも、反発力に富み、低い締付け力で高い気密性
能を有するバネ入りメタルCリングが有効である。
【0004】このようなバネ入りメタルCリングの外被
材として、図3に示すように、一般に柔らかい材料つま
り塑性変形が起こりやすいアルミや銅などの軟質金属が
多く使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、腐食性
ガスを扱うラインでは、耐食性の観点から、図4に示す
ように、比較的硬質であるニッケルやSUS316L等
の高硬度外被材を使用せざるを得ない場合がある。この
ような場合にも、相手となるフランジを鍛造したり研磨
を行うことでシール面の硬度を上昇させてガスケットと
フランジとの間に硬度差を設けることで、金属ガスケッ
トを塑性変性しやすくし、必要なシール性を達成させる
ことができる。
【0006】しかしながら、例えば、半導体製造装置の
ガス集積装置のように、相手となるフランジのシール面
硬度がHv170程度といったように通常の使用ライン
より著しく低い表面硬度のシール面が規定されることが
ある。
【0007】このような低硬度のシール面に対しては、
ガスケットを塑性変形しやすくするために、ガスケット
の表面硬度をHv170未満とする必要がある。さらに
好ましくは、ガスケットとフランジとの間の硬度差をH
v50程度もしくはそれ以上とするべくガスケット表面
硬度をHv120程度あるいはそれ以下とするのが望ま
しい。
【0008】比較的硬質なニッケルやSUS316Lを
用いた場合にも、固溶化熱処理や焼鈍を行うことによ
り、Hv80〜150程度まで低減することが可能であ
る。ここで、焼鈍と固溶化熱処理という用語は、一般に
熱処理の対象となる金属の種類によって熱処理による変
態や軟化のメカニズムが異なるため、これらを区別する
ために使用される用語である。すなわち、ニッケル系の
場合の熱処理を焼鈍といい、ステンレス系の場合を固溶
化熱処理というが、以下の本願発明の説明においては、
焼鈍と固溶化熱処理という用語を用いるのは、外被金属
の種類に限定せず適宜選択した外被に対応して焼鈍と固
溶化熱処理のいずれの熱処理をも含めるという趣旨であ
る。
【0009】一般にこのようなメタルCリングは、図5
に示すように、中心軸10を有するパイプ11を次のよ
うに加工して作られる。パイプ11を適当な寸法に切断
し(a)、次いで曲げ加工をし(b)、最終的に断面C
形状に成形する(c)。このとき、当初(a)の表面硬
度がHv80乃至150であったものが、加工硬化(加
工によって材料が硬化するという現象)によって表面硬
度が上昇し、成形完了後(c)の表面硬度はHv270
乃至280に達している。このため、成形完了後
(c)、焼鈍または固溶化熱処理により、表面硬度をH
v80乃至150に低減させて(d)、必要なシール性
を達成するようにしている。図5には、それぞれの工程
における表面硬度が付記されている。
【0010】一方、図6に示すように、バネ入りメタル
Cリングは次のようにして作成される。図6において、
中心軸10を適当な寸法に切断し(a)、パイプ11を
バネ12の回りにかしめ成形し(b)、次いで断面C形
状に成形する(c)。そして、断面C形状に成形完了後
に、図5に示すメタルCリングの場合と同様に、外被の
表面硬度を低下させるため、焼鈍または固溶化熱処理が
なされる(d)。
【0011】バネ入りメタルCリングの場合であって
も、上述したように、焼鈍または固溶化熱処理は断面C
形状に成形完了後(c)に行われる。このことは、図6
の下半部に示した比較する数値を参照すると理解するこ
とができる。すなわち、かしめ加工前のパイプ11切断
する段階(a)の前で、焼鈍または固溶化熱処理の熱処
理を行ったとしても、その後にかしめ成形(b)と断面
C形状成形(c)の後には、焼鈍または固溶化熱処理の
熱処理を行なわなかった場合と同程度(Hv270乃至
280程度)にまで上昇している。従って、パイプ11
切断する段階(a)の前で焼鈍または固溶化熱処理の熱
処理を行ったとしても、ほとんど外被硬度を低減させる
効果がなく、この熱処理を行う意義がない。実際に図6
の下半部に示されているように、断面C形状成形(c)
の後の外被硬度は、パイプ11切断する段階(a)前に
おける焼鈍または固溶化熱処理の有無に関係なくほとん
ど同程度であることが認められる。
【0012】従って、バネ入りメタルCリングの場合で
あっても、焼鈍または固溶化熱処理は断面C形状に成形
完了後(c)に行われる必要があるのである。
【0013】従って、このようにして作成したバネ入り
メタルCリングにおいては、かしめ成形後に焼鈍または
固溶化熱処理を行うため、外被材のみならず内部に装着
したバネ材が焼鈍または固溶化熱処理により弾性を失
う。このため、シールを得るための十分な反発力を得る
ことが不可能となり、良好なシールを達成することがで
きない、という問題を生じる。
【0014】一方、焼鈍または固溶化熱処理を行わず
に、このような加工硬化したガスケットを、Hv170
程度の比較的に小さい表面硬度を有するフランジ面で使
用した場合、より柔らかいフランジ側で塑性変形つまり
圧痕を生じ、良好なシール性が得られない場合がある。
さらに、同一フランジ面でガスケットを繰り返し使用し
た場合には、圧痕が原因で良好なシールが得られなくな
るといった問題がある。
【0015】そこで、本発明の目的は、上記従来技術の
有する問題を解消し、相手のシール面が比較的小さい
(Hv150乃至200程度)表面硬度を有する場合に
おいても、良好なシール性を有する金属ガスケット及び
その製造方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明の金属ガスケットは、断面Cリング状の金
属外被材からなる外被と前記外被に装着されたバネ材か
らなるバネとを備える金属ガスケットであって、前記バ
ネ材が析出硬化型ステンレス鋼であることを特徴とす
る。
【0017】ここで、前記金属外被材は焼鈍または固溶
化熱処理によって表面硬度がHv80乃至150まで低
減可能な外被材であることを特徴とする。
【0018】また、本願発明の金属ガスケットの製造方
法は、断面Cリング状の金属外被材からなる外被と前記
外被に装着されたバネとを備える金属ガスケットの製造
方法であって、前記外被をかしめ成形し、かしめ成形さ
れた前記外被に析出硬化型ステンレス鋼からなる前記バ
ネを組み付けて組み付け体を形成する工程と、次に前記
組み付け体を焼鈍または固溶化熱処理する工程と、次に
前記バネを形成する前記析出硬化型ステンレス鋼を析出
硬化させる析出硬化処理工程と、を備えることを特徴と
する。
【0019】ここで、前記析出硬化処理工程は、硬化さ
せる処理工程として、以下のような処理単体あるいはそ
の組合せにより得られる最終硬度が異なる。その処理と
は、例えば、Niを析出させる調整処理と、オーステナ
イト層からマルテンサイト層へ変態させる変態処理と、
所定温度で所定時間に渡って加熱する硬化処理を有する
ものである。
【0020】また、前記焼鈍または固溶化熱処理する工
程は、800〜1100℃の温度条件で行われる。
【0021】上述の発明は、析出硬化型ステンレス鋼は
焼鈍または固溶化熱処理の後、数段階の析出硬化処理を
施されることでその引張強度が1000〜2000N/
mm まで上昇するという特性を有する、という知見
に基づき、なされたものである。すなわち、組み付け体
を形成後に焼鈍または固溶化熱処理を施すことによって
外被の硬度を低減させることができる。しかし、同時
に、バネの硬度も低下して弾性力が低減するのである
が、バネを析出硬化型ステンレス鋼で構成したことによ
って、組み付け体を焼鈍または固溶化熱処理をした後
に、析出硬化処理を施すことによってバネを硬化させて
そのバネ弾性を向上させることができるのである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、本発明に
係る金属ガスケットであるバネ入りメタルCリングの実
施の形態について説明する。
【0023】図1に本発明に係るバネ入りメタルCリン
グ1のリング断面を示す。このバネ入りメタルCリング
1は、相手となるフランジのシール面がHv150−2
00程度の比較的小さい表面硬度を有する場合において
も、良好なシールを得ることを可能にするものである。
【0024】バネ入りメタルCリング1は、断面Cリン
グ状の外被2と、外被2の内部に装着したバネ3とから
構成されている。外被2を構成する外被材は比較的硬質
なニッケルやSUS316Lである。
【0025】ここで、特徴的なことは、バネ3を構成す
るバネ材が析出硬化型ステンレス鋼であることである。
析出硬化型ステンレス鋼としては、例えばSUS63
0、SUS631、SUS633、SUS420J2な
どが知られている。後述するように、これらの析出硬化
型ステンレス鋼では、固溶化熱処理後、数段階の熱処理
を施すことで、その引張強度は1000〜2000N/
mmまで上昇することが知られている。
【0026】以下に、図1に示す本発明に係るバネ入り
メタルCリング1を、図4に示す従来のバネ入りメタル
ガスケット101と比較して説明する。
【0027】従来のバネ入りメタルガスケット101に
おいては、図4に示すように、外被102に装着される
バネ103では、一般的なバネ材としてSUS304や
Inco.X750が使用されている。外被102を構
成する外被材の硬度を低減させるために行う成形加工後
の熱処理は、800〜1100℃の高温条件で行われる
焼鈍または固溶化熱処理である。バネ103のバネ材I
nco.X750等は比較的耐熱性が良好な合金である
ものの、800〜1100℃の高温条件で焼鈍または固
溶化熱処理が行われるため、外被102と同様に、バネ
材SUS304やInco.X750からなるバネ10
3も硬度が低減してしまい、バネ103はそのバネ弾性
を失ってしまう。例えば、従来品においては、成形加工
後の焼鈍または固溶化熱処理によって、バネ材の引張強
度は800N/mm程度以下に低減する。このため、
シールに必要な反発力が得られなくなり、良好なシール
を得ることができない。さらに、耐熱性の良好な合金材
として、ヘインズアロイ、Nimonicなどが知られ
ているが、これらも1000℃以上の高温下において、
強度つまりバネ弾性は低下し、良好なシールを得ること
はできないと考えられる。
【0028】これに対し、図1に示す本発明に係るバネ
入りメタルガスケット1では、バネ3が析出硬化型ステ
ンレス鋼で構成されているので、図6の(d)に示すよ
うな組み付け体に対し、外被材硬度を低減させるための
焼鈍または固溶化熱処理によって外被2を構成する外被
材の硬度を低減させることができるだけでなく、焼鈍ま
たは固溶化熱処理の後に数段階の析出硬化処理を施すこ
とによってバネ3を硬化させて高強度にすることができ
るのである。
【0029】図1に示すバネ入りCリングの場合を例に
し、以下に、図2を参照して、製造工程について説明す
る。
【0030】図6の(a)乃至(d)に示す工程を経
て、外被2をかしめ成形し、かしめ成形されたSUS3
16Lステンレス鋼の外被2に析出硬化型ステンレス鋼
からなるバネ3を組み付けて、図6の(d)に示すよう
な組み付け体が形成されている。組み付け体を800〜
1100℃の高温条件で固溶化熱処理した後に、数段階
の析出硬化が行われる。この数段階の析出硬化は、材質
および必要な強度により、温度条件、加熱時間が異な
る。ここでは、析出硬化処理工程例として、SUS63
1に関する一例を示す。
【0031】ST1において、図6の(a)乃至(d)
に示す工程を経て図6の(d)に示すような組み付け体
が形成されている。
【0032】次に、ST2において、800〜1100
℃の高温条件で固溶化熱処理を行う。これにより、外被
2は軟化し、硬度がHv120以下になる。一方、この
処理によりバネ材は本来の弾性を失う。なお、前記した
とおり、外被2がニッケル材等の場合に行う熱処理(焼
鈍)条件であってもバネ材に対しては同様の弾性低下を
生じさせる。
【0033】次にST3において、955±10℃の温
度で10分間空冷し、調整処理を行い、Niを析出させ
る。
【0034】次に、24時間以内にST4において、−
73±10℃の温度で8時間の間、変態処理を行い、オ
ーステナイト層からマルテンサイト層へ変態させる。
【0035】次に、ST5において、510±10℃の
温度で60分間空冷し、硬化処理を行う。
【0036】ST2の固溶化熱処理の後のST3乃至S
T5の数段階の熱処理の結果、バネ3は、SUS631
ではその引張強度を1400N/mm程度まで上昇
させることができ、そのバネ弾性を向上させることがで
きる。
【0037】図7に示す図表に、上述の実施の形態に係
るバネ入りメタルCリング(本発明品)のシール性と、
バネ入りメタルCリング(従来品)及びメタルCリング
のそれぞれとを比較した結果を示す。その漏洩量(Pa
・m/s)は所定の締め代である0.4mm圧縮時(溝
締め切り)に、ヘリウムリークディテクタを用いて測定
したものである。
【0038】バネ入りメタルCリング(本発明品)で
は、外被材としてSUS316L、バネ材として析出硬
化型ステンレス鋼であるSUS631J1を用い、バネ
入りメタルCリング(従来品)では、外被材としでSU
S316L、バネ材としてSUS304を用いた。ま
た、メタルCリングには、SUS316Lを用いた。
【0039】バネ入りメタルCリングに対しては、本発
明品と従来品のいずれの場合も、図6(d)に示す組み
立て体を形成した後、800〜1100℃の高温条件で
固溶化熱処理を行った結果、外被材の硬度はHv100
乃至120であった。本発明の場合、さらに固溶化熱処
理の後に析出硬化処理を施した。また、メタルCリング
に対しては、図6(c)に示す組み立て体を形成した
後、800〜1100℃の高温条件で固溶化熱処理を行
い、外被材の硬度はHv130乃至150であった。こ
れらのCリングは内径4.7mm、外径7.1mm、高
さ1.7mmの寸法を有する。
【0040】図7からわかるように、本発明のバネ入り
メタルCリングでは、漏洩量(Pa・m/s)はヘリウ
ムリークディテクタの検出感度10−11(Pa・m
/s)以下であったのに対し、バネ材としてSUS304
を用いた従来品では、漏洩量は6×10−7(Pa・m
/s)であり、メタルCリング(バネ入りでない)で
は、漏洩量は9.3×10−8(Pa・m/s)であっ
た。
【0041】これらの結果から、バネ材として析出硬化
型ステンレス鋼であるSUS631J1を用いた本発明
のバネ入りメタルCリングが、極めて優れたシール特性
を有することが認められる。
【0042】以上、説明したように、従来のバネ入りメ
タルCリング101では、成形加工後の固溶化熱処理に
よってバネ材の引張強度は800N/mm以下に低
減するのに対し、上述したバネ入りメタルCリング1の
バネ3を構成する析出硬化型ステンレス鋼では、焼鈍ま
たは固溶化熱処理後、例えば図2に示すような数段階の
熱処理を施すことで、その引張強度は1000〜200
0N/mmまで上昇させることができる。
【0043】また、バネ入りメタルCリング1の製造に
あたっては、従来品と同様に図6に示す(a)乃至
(d)の工程を経て、図6の(d)に示すような組み付
け体が形成し、これらのかしめ成形工程の後に、図2に
示すような熱処理工程を増すだけで容易に製造が可能で
ある。
【0044】この結果、外被材の硬度を低減させさせる
ことができるとともにバネ材を硬化させてバネ弾性を向
上させることができ、半導体製造装置のガス集積装置の
ように相手となるフランジのシールする表面硬度がHv
170程度といったように通常の使用ラインより著しく
低い表面硬度のシール面が規定される場合においても、
良好なシール性を有する金属ガスケットと、その製造方
法を提供することができる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明の構成によれば、
バネを析出硬化型ステンレス鋼で構成したので、成形加
工後、焼鈍または固溶化熱処理によって外被の硬度を低
減させることができるだけでなく、焼鈍または固溶化熱
処理の後に析出硬化処理を施すことによってバネを硬化
させてそのバネ弾性を向上させることができ、相手のシ
ール面が比較的小さい(Hv150−Hv200程度)
表面硬度を有する場合においても、良好なシール性を有
するようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属ガスケットの一実施形態を示
す断面図。
【図2】固溶化熱処理の後に行うバネを硬化させるため
の数段階の熱処理の一例を示す図。
【図3】従来の金属ガスケットの一例を示す断面図。
【図4】従来の金属ガスケットの他の例を示す断面図。
【図5】メタルCリングの製造工程を示す図。
【図6】バネ入りメタルCリングの製造工程を示す図。
【図7】シール特性を比較した結果を示す図表。
【符号の説明】
1 金属ガスケット(バネ入りメタルCリング) 2 外被 3 バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J040 BA02 BA05 EA18 EA47 FA02 HA01 HA15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面Cリング状の金属外被材からなる外被
    と前記外被に装着されたバネ材からなるバネとを備える
    金属ガスケットであって、 前記バネ材が析出硬化型ステンレス鋼であることを特徴
    とする金属ガスケット。
  2. 【請求項2】前記金属外被材は焼鈍または固溶化熱処理
    によって表面硬度がHv80乃至150まで低減可能な
    外被材であることを特徴とする請求項1に記載の金属ガ
    スケット。
  3. 【請求項3】断面Cリング状の金属外被材からなる外被
    と前記外被に装着されたバネとを備える金属ガスケット
    の製造方法であって、 前記外被をかしめ成形し、かしめ成形された前記外被に
    析出硬化型ステンレス鋼からなる前記バネを組み付けて
    組み付け体を形成する工程と、 次に前記組み付け体を焼鈍または固溶化熱処理する工程
    と、 次に前記バネを形成する前記析出硬化型ステンレス鋼を
    析出硬化させる析出硬化処理工程と、を備えることを特
    徴とする金属ガスケットの製造方法。
JP36852099A 1999-12-24 1999-12-24 金属ガスケット及びその製造方法 Withdrawn JP2001182833A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008190675A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Hitachi Metals Ltd メタルoリング
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