JP2001181945A - 緯糸センサ異常検出装置 - Google Patents

緯糸センサ異常検出装置

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JP2001181945A
JP2001181945A JP37031899A JP37031899A JP2001181945A JP 2001181945 A JP2001181945 A JP 2001181945A JP 37031899 A JP37031899 A JP 37031899A JP 37031899 A JP37031899 A JP 37031899A JP 2001181945 A JP2001181945 A JP 2001181945A
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signal
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Zenji Tamura
善次 田村
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Tsudakoma Corp
Tsudakoma Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緯入れ経路に配置される複数の緯糸センサの
検出機能の異常を早期に検出できるようにする。 【解決手段】 緯糸センサ異常検出装置2であって、測
長貯留装置5から緯入れ下流側の緯糸経路上に配置され
る複数の緯糸センサ22(23、24、38)、少なく
とも2つの緯糸センサ22(23、24、38)からの
検出信号が入力され、いずれか一方の検出信号の入力に
対応して定められるチェック期間内に前記他方の緯糸セ
ンサ22(23、24、38)からの検出信号が発生し
なかったとき、緯糸センサに対する異常検出信号を出力
する異常検出回路29を有し、前記一方の緯糸センサ2
2(23、24、38)からの検出信号の入力時期と、
緯入れ正常時における緯糸4が緯入れ上流側に配置され
た緯糸センサ22(23、24、38)の検出域から緯
入れ下流側に配置した緯糸センサ22(23、24、3
8)の検出域に達するまでの所要時間と、前記一方また
は前記他方の緯糸センサ22(23、24、38)の応
答遅れに対応して定められる許容範囲とに対応して、異
常検出回路29に定めるチェック期間を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、緯糸経路に配置さ
れる複数の緯糸センサの異常を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】織機では、複数の緯糸センサを緯糸の飛
走経路に沿って設けておき、緯入れの成否を判断した
り、緯糸の織り端に到達する時期を一定とするために、
緯糸の検出時期に基づいて緯入れ用の流体の噴射タイミ
ングや、流体の圧力を制御することによって、緯入れの
制御が行われている。
【0003】緯糸センサの内部の信号処理系の回路定数
が何らかの理由で変わったり、光学式の緯糸センサの投
受光面に汚れなどが発生したりして、緯糸が緯糸センサ
の検出領域に達してから、その検出信号を出力するまで
の時間が変わる現象すなわち応答遅れが発生することが
ある。これらの緯糸センサの検出機能の異常を報知する
ものは今までなかった。
【0004】一方、特開昭62−162050号公報
は、緯糸解舒位置で解舒巻数毎に解舒タイミングを測定
する解舒センサと、飛走する緯糸の先端の到達タイミン
グを測定する到達センサと、緯入れ時に実際の解舒タイ
ミングと目標の解舒タイミングとのタイミング差、実際
の緯糸到達タイミングと目標の緯糸到達タイミングとの
タイミング差から緯入れ異常の原因を判別する比較演算
装置とを具備する緯入れ自己診断装置を開示している。
【0005】上記の緯入れ自己診断装置は、緯入れ時に
検出した最終巻解舒タイミングをもとに、緯糸がこれに
より下流側の到達センサに到達する目標到達範囲を予め
設定し、実際の緯入れ過程で、到達センサからの検出信
号を許容期間から外れて検出したとき、緯入れ異常と判
断する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の技術では、最終
ターン(巻数)の解舒タイミングに基づき定められる到
達センサの目標到達範囲が正常な緯入れを想定して定め
られているものであり、上記した緯糸センサが原因とな
る出力遅れについては一切考慮されていない。したがっ
て、上記の問題が発生しても、緯入れ側に問題があると
して処理されるため、真の原因(緯糸センサの検出異
常)を突き止め、それを修復するまでに時間がかかる。
【0007】本発明の目的は、緯入れ経路に配置される
複数の緯糸センサの検出機能の異常を早期に検出できる
ようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的のもとに、本
発明は、測長貯留装置から緯入れ下流側の緯糸経路上に
配置される複数の緯糸センサと、上記複数の緯糸センサ
のうち少なくとも2つの緯糸センサからの検出信号が入
力され、前記2つの緯糸センサのうちいずれか一方の検
出信号の入力に対応して定められるチェック期間内に前
記他方の緯糸センサからの検出信号が発生しなかったと
き、緯糸センサに対する異常検出信号を出力する異常検
出回路とを有する緯糸センサ異常検出装置であり、前記
一方の緯糸センサからの検出信号の入力時期と、緯入れ
正常時における緯糸が前記複数の緯糸センサのうち緯入
れ上流側に配置された緯糸センサの検出域から緯入れ下
流側に配置した緯糸センサの検出域に達するまでの所要
時間と、前記一方または他方の緯糸センサの応答遅れに
対応して定められる許容範囲とに対応して、前記異常検
出回路に定めるチェック期間を設定している。
【0009】前記複数の緯糸センサのうち、少なくとも
2つの緯糸センサは、測長貯留装置からの解舒された緯
糸を検出する解舒センサと、緯糸飛走路に対して配置さ
れ到達した緯糸を検出する緯糸フィーラおよび到達セン
サのうちいずれか1つとで構成する。緯糸フィーラは、
緯入れの成否を判定する。また、到達センサは、緯糸飛
走路で開口内に配置される。
【0010】また、前記チェック期間は、緯入れ正常時
における前記他方の緯糸センサの検出域への到達時期の
ばらつき範囲に基づいて設定するか、または緯糸飛走速
度に関連するパラメータに対応して異なる値に設定す
る。チェック期間の設定に利用する緯糸センサの検出時
期は、1または2以上であり、1つの緯糸センサのみな
らず、複数の緯糸センサからの検出時期を用いてもよ
い。
【0011】少なくとも2つの緯糸センサのうち、一方
の緯糸センサは基準側とし、他方の緯糸センサは監視対
象側とする。緯糸センサについての基準側、監視対象側
の振り分けは、検出信号の出力時期の前後関係により制
限されない。つまり、検出時期の後の緯糸センサがこれ
より検出時期の先の緯糸センサの検出信号を監視する組
み合わせも含まれる。緯糸センサ、検出時期が上記以外
複数なら組み合わせの数はさらに増える。
【0012】緯入れ正常時における緯糸が緯入れ上流側
の緯糸センサの検出域から下流側の緯糸センサの検出域
に達するまでの所要時間は、緯入れ正常時であればほぼ
一定に保たれることから、経験値のほか実際に入力され
た複数の検出時期と各緯糸センサの配置位置の関係から
回帰分析など統計的手法で予測した予測値としてもよ
い。
【0013】緯糸センサの応答遅れに対して定められる
許容範囲は、前記選出した2つの緯糸センサのうち少な
くとも1つすなわちいずれか1つまたは全てに対して、
検出方式や経年変化例えば受光部の汚れなどの特性変化
を考慮して設定する。
【0014】チェック期間について、飛走状態の緯糸を
利用するため、緯入れ糸種により緯糸の飛走状態、例え
ば他方の緯糸センサへの到達時期にばらつきが生じるな
ら、そのばらつき幅と応答遅れに対応する許容範囲とを
考慮して設定すればよい。緯糸センサの異常の検出は、
同一サイクルの緯入れされる緯糸を利用して、緯糸検出
機能の異常を検知するものであり、2以上の緯入れサイ
クルにまたがって異常を検出する内容は対象外となる。
【0015】前記の検出信号の発生時期、所要時間、許
容範囲は、例えば時間を基準として考えるが、これをク
ランク角度に換算して設定してもよい。なお、織機は、
流体噴射式織機すなわちエアジェット織機またはウォー
タジェット織機に適用可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、エアジェット織機の緯入
れ装置1に本発明の緯糸センサ異常検出装置2を組み込
んだ例を示す。図1で、給糸体3から引き出された緯糸
4は、例えばドラム式の測長貯留装置5に導かれ、静止
状態のドラム7の外周面で係止ピン8により係止され、
回転糸ガイド6の回転運動によって、ドラム7に巻き付
けられることによって、測長され、かつ緯入れ時まで貯
留されている。緯入れ時点で、係止ピン8が操作器9に
よって駆動されて、ドラム7の外周面から後退すると、
ドラム7の外周に巻き付けられていた緯糸4は、1回の
緯入れに必要な長さだけドラム7上で解舒され、緯入れ
用のメインノズル10に導かれる。
【0017】メインノズル10は、緯入れタイミング
で、圧力流体源11から電磁式の開閉弁12を経て供給
される圧力流体13を経糸14の開口15の内部に噴射
することによって、1回の緯入れに必要な長さの緯糸4
を開口15内に緯入れする。このとき、緯糸4の飛走経
路に沿って設けられている複数のサブノズル16は、圧
力流体源11から電磁式の開閉弁17を経て供給される
圧力流体13を飛走方向に向けて一斉噴射またはリレー
噴射を行うことによって、開口15内で飛走中の緯糸4
を緯入れ方向に加勢する。正常に緯入れされた緯糸4
は、筬18によって織り前19に筬打ちされ、織布20
となり、緯入れ側で給糸カッタ21によって切断され
る。
【0018】なお、圧力流体源11から開閉弁12およ
び開閉弁17までの間には、それぞれ図示しない圧力調
整手段が設けられており、メインノズル10に対する圧
力流体13の圧力やサブノズル16に対する供給圧力を
所定圧にそれぞれ設定することができる。
【0019】測長貯留装置5の位置で、解舒センサ23
は、ドラム7の周面に対向して緯糸経路に設けられ、解
舒された緯糸4の通過を検出して、検出信号としてパル
ス状の解舒信号を発生する。また、緯糸フィーラ24
は、反緯入れ側の織り端部分の近傍で、緯糸飛走路に対
向し、正常に緯入れされた緯糸4の到達し得る位置に設
けられ、所定のチェック期間内に緯糸4が到達したか否
かを検出し、緯入れの成否を判断して、図示しない緯止
め信号を出力するとともに、これとは別に、緯糸4を検
出すると、検出信号として緯糸到達信号を出力する。こ
れらの解舒センサ23および緯糸フィーラ24は、とも
に緯糸センサ22として用いられる。
【0020】なお、解舒センサ23は、光電式であっ
て、投光素子および受光素子をドラム7の周面に向けて
配置されており、ドラム7からの反射光量により緯糸4
の通過を検出して、パルス状の解舒信号を出力する。ま
た、緯糸フィーラ24は、緯糸飛走路(変形筬の筬溝)
に向けて投光素子、受光素子を配置し、反射光量の変化
により緯糸4の検出時に緯糸到達信号を出力する。もち
ろん、この解舒センサ23や緯糸フィーラ24は、反射
型または透過型のものとして構成することもできる。
【0021】緯入れ制御装置25は、主軸26に連結さ
れたエンコーダ27から主軸26のクランク角度θに対
応する角度信号および設定器28によって設定された製
織条件の設定データに基づいて、電磁式の開閉弁12、
17の噴射(開閉)タイミング、測長貯留装置5の係止
ピン8を制御するために、操作器9の解舒・係止タイミ
ングを設定されたクランク角度θで動作させるほか、解
舒信号を利用して、係止ピン8の係止タイミングを適切
に制御し、また緯糸到達信号を利用して、緯入れ用のメ
インノズル10および複数のサブノズル16の噴射時期
(噴射開始・噴射終了)を変更したり、前記した圧力調
整手段を介して、圧力流体13の圧力を調節したりす
る。
【0022】そして、本発明の緯糸センサ異常検出装置
2は、複数の緯糸センサ22と、異常検出回路29とに
よって構成されている。緯糸センサ22は、測長貯留装
置5より緯入れ下流側の緯糸経路上に配置されるもので
あり、この例によれば、既述の通り、測長貯留装置5で
の解舒位置の解舒センサ23と、これより緯入れ方向下
流の緯糸飛走路上の緯糸フィーラ24とによって構成さ
れている。また、異常検出回路29は、エンコーダ27
からの角度信号を入力するほか、緯糸センサ22として
の解舒センサ23からの解舒信号、緯糸フィーラ24か
らの緯糸到達信号を入力として、2つの緯糸センサ22
のうちいずれか一方の信号の入力に対応して定められる
チェック期間内に、他方の緯糸センサ22からの検出信
号が発生しなかったとき、異常検出信号を出力する。
【0023】図2は、異常検出回路29の一例を示して
いる。この例において、異常検出回路29は、解舒セン
サ23を基準側として、解舒信号の発生時点から、監視
対象側の緯糸フィーラ24からの緯糸到達信号が発生し
得る期間をチェック期間として設定し、そのチェック期
間内に対象とする緯糸到達信号が発生したか否かを検出
する。
【0024】図2において、異常検出回路29は、設定
器31およびチェック期間設定回路32からなるチェッ
ク期間設定手段30、ならびに論理回路34および異常
信号出力回路35からなる異常信号出力手段33によっ
て構成されている。設定器31には、緯糸センサ22と
しての解舒センサ23の応答遅れに対応する許容範囲が
設定される。また、チェック期間設定回路32には、解
舒信号、角度信号が入力され、緯入れ開始角度(打ち出
しタイミング60度)以降の解舒信号の発生を監視す
る。
【0025】チェック期間設定回路32は、解舒信号の
入力時期に、織機のクランク角度θ(解舒タイミング)
を記憶し、緯入れ正常時における1以上の解舒タイミン
グのデータから緯糸フィーラ24が緯糸到達信号を出力
し得る時期を統計的手法により予測する。仮に、測長貯
留装置5より緯入れ1ピックにつき、ドラム7の外周で
3巻(ターン)解舒されるなら、解舒信号は、緯入れの
進行にともなって打ち出しタイミング60度から緯糸フ
ィーラ24への到達の間で3回出力される。
【0026】そこで、チェック期間設定回路32は、解
舒信号の出力時期と、緯糸4の先端位置との関係を回帰
分析で解析し、緯糸フィーラ24の位置に達する緯糸到
達時期を予測する。さて、正常な緯入れ時には、クラン
ク角度θと緯糸4の先端位置との関係を示す緯糸飛走曲
面は、図3に示すように、緯入れ開始タイミング(打ち
出しタイミング)を基点とする2次関数に近似できるこ
とがこれまでの経験からわかっている。したがって、こ
の関数を母体とする回帰式の諸係数を緯入れ開始タイミ
ングや、3回の解舒タイミング出力とその出力時におけ
る緯糸先端位置との関係から求め、緯糸フィーラ24の
位置関係に従って緯糸到達時期の予測値を求めることが
できる。この緯糸到達時期の予測値は、解舒センサ23
と緯糸フィーラ24との間の飛走時間、換言すれば、緯
入れ正常時における緯糸4が緯入れ上流側に配置された
緯糸センサ22の検出域から緯入れ下流側に配置した緯
糸センサ22の検出域に達するまでの所要時間が加味さ
れた値である。
【0027】このようにして、チェック期間設定回路3
2は、緯糸到達時期の予測値に設定器31からの許容範
囲(応答遅れ)を加算し、緯糸フィーラ24から緯糸到
達信号が発生し得るチェック期間を定め、そのチェック
期間の開始に対応するクランク角度θからチェック期間
の終了に対応するクランク角度θまでの区間にわたって
チェック期間の信号を出力する。
【0028】つぎに、論理回路34は、チェック期間設
定回路32からのチェック期間の信号の出力中に、緯糸
到達信号の入力がないとき、論理出力として異常信号を
出力する。また、異常信号出力回路35は、フリップフ
ロップにより構成され、論理回路34からの異常信号を
異常検出信号としてラッチ出力し、織機起動時などの外
的操作時のリセット信号によりリセットされるまで、そ
の異常検出信号の出力状態を維持する。
【0029】図3は、横軸にクランク角度θをとり、ま
た、縦軸に緯糸4の先端位置をメインノズル10の設置
位置および緯糸フィーラ24の設置位置との対応関係で
緯糸4の飛走曲線を示している。解舒センサ23は、1
回の緯入れ動作ごとに緯糸4の解舒時点を検出し、解舒
信号を発生する。緯糸4の飛走曲線は、正常な緯入れ時
において、解舒信号の全発生時期から統計的手法(回帰
分析)により求められる。前記のように、チェック期間
設定回路32は、統計的手法(回帰分析)による解析結
果から、緯糸フィーラ24の設置位置に対応する緯糸到
達時期を予測して、その緯糸到達時期の予測値を中心と
し、設定された応答遅れに対応する許容範囲を加算し
て、チェック期間を設定する。なお、このように求めた
緯糸フィーラ24に対する到達時期の予測値は、緯入れ
毎に到達時期のばらつきがほとんどない状態を想定した
が、ばらつき範囲が無視できない場合には、これを考慮
してチェック期間を定めることができる。具体的には、
設定器31に、前記応答遅れに対応する許容範囲に加え
て、緯糸到達時期のばらつき範囲を設定する。チェック
期間設定回路32は、前記同様に求めた予測値に緯糸到
達時期のばらつき範囲を前後に按分し、さらには応答遅
れに対応する許容範囲を加えてチェック期間を設定する
こともできる。
【0030】前記の例にしたがえば、1ピックの緯入れ
が3巻(ターン)であるから、解舒センサ23は、その
取り付け位置の関係から、1/2、3/2、5/2ター
ン解舒ごとに、合計3つの解舒信号を発生する。チェッ
ク期間設定回路32は、この解舒信号の入力を受けて前
記手法により求めた緯糸フィーラ24への緯糸到達時期
の予測値、および設定器31からの応答遅れに対応する
許容範囲からチェック期間を求め、そのチェック期間に
相当するクランク角度θになると、論理回路34にチェ
ック期間の信号(タイミング信号)を出力する。緯糸フ
ィーラ24からの緯糸到達信号がチェック期間に入って
いるとき、論理回路34は、出力を発生しない。しか
し、緯糸到達信号がチェック期間から外れた位置に発生
しているとき、論理回路34は、異常信号を発生し、異
常信号出力回路35をセット状態とする。したがって、
異常信号出力回路35は、異常検出信号を発生する。な
お、異常検出信号の出力端には表示ランプ36が接続さ
れており、その信号の発生にともなって表示ランプ36
を点灯させて異常の状態を外部、例えば作業者に知らせ
ることもできる。
【0031】この異常検出信号の発生状態から、2つの
緯糸センサ22としての解舒センサ23または緯糸フィ
ーラ24のいずれかに異常があるものと、換言すれば応
答遅れが許容範囲を越えて発生しているものと予測でき
る。したがって、作業者は、応答遅れの要因、例えば2
つの緯糸センサ22のうち、発生頻度などの統計的なデ
ータや、緯糸センサ22の特性を考慮して定めた順に、
修復処置することができる。例えば下流側の緯糸センサ
22である緯糸フィーラ24の投受光面の汚れがその要
因の大半を占めるなら、これを優先して処置すればよ
い。
【0032】このように、上記の例は、解舒センサ23
からの解舒信号の検出時期から緯糸フィーラ24に到達
するまでの所要時間を求め、これをもとにしてチェック
期間を定め、緯糸フィーラ24を監視している。このも
とになる所要時間の設定方法として以下のものが考えら
れる。
【0033】(1)解舒センサ23の1検出時期から所
要時間を定める。解舒センサ23から特定のターン数解
舒時から設定する。ドラム3巻解舒なら解舒信号は3回
出力されるが、そのうちいずれかを検出信号として、そ
の発生時期から設定する所要時間は、回帰分析を用いて
予測するほか、緯入れ正常時には、この所要時間がほぼ
一定であることを利用して予め得た経験値を採用しても
よい。
【0034】(2)解舒センサ23の2以上の検出時期
から所要時間を定める。解舒センサ23からの解舒信号
の発生時期(ドラム3巻解舒なら特定する2回あるいは
3回出力全て)から設定する。基準側センサからの信号
出力時点および各センサの位置関係を回帰分析などの統
計的手法を用いて、対象とするセンサの出力時期を予測
し、所要時間を求める。
【0035】(3)解舒センサ23に加えて経糸14の
開口15内に設けた緯糸センサ22としての到達センサ
38(図1参照)からの検出時期を含む複数の検出時期
から所要時間を求めてもよい。この場合にも、前記と同
様に、統計的手法を用いて求める。
【0036】上記のものは、解舒センサ23からの3回
の解舒信号をもとに緯糸フィーラ24の緯糸到達信号の
出力を監視する例だが、その監視対象はこれ以外のも
の、例えば到達センサ38とすることもできる。上記と
同様、解舒信号の発生時期をもとにチェック期間を定め
到達センサ38からの緯糸信号出力を監視することもで
きる。また好ましくは、到達センサ38が、解舒センサ
23からの信号の1〜3回目出力時における緯糸4の先
端を検出しうる位置に配置されている場合には、前記所
要期間を極めて小さい値とすることができ、これにより
緯糸飛走ばらつきの影響が抑えられるため、より精度の
高い応答遅れの検出が可能となる。
【0037】図4は、異常検出回路29の主要部分をM
PU37を用いて、解舒信号、角度信号、および緯糸到
達信号をソフトウエアにより処理する例である。MPU
37は、緯糸センサ22(解舒センサ23および緯糸フ
ィーラ24)からの検出信号が入力されたタイミング
(クランク角度θ)を記憶し、緯入れ後の所定時期に、
緯糸フィーラ24からの緯糸到達信号の発生時期から緯
入れ条件などのデータも利用して、解舒信号が発生すべ
きチェック期間を求め、内蔵のメモリから解舒センサ2
3の信号発生時期(クランク角度θ)を読み出して、比
較し、チェック期間内に発生していなければ、緯糸フィ
ーラ24からの緯糸到達信号の発生時期についての異常
検出信号を発生する処理を行う。
【0038】さて、前記の所要時間は、製織条件の変更
(緯糸飛走速度に関連するパラメータ)に対応して複数
設定し、運転中の変更にともなって対応する時間を選択
的に設定したり、製織条件(織機回転数・電磁式開閉弁
の動作遅れ)などを考慮して設定できる。飛走速度に関
連するパラメータとして、緯入れ条件(各緯入れノズル
の噴射タイミング・圧力、および係止ピン8の解舒タイ
ミング)、緯糸4の種類などがある。
【0039】緯糸センサ22の監視は、上記解舒センサ
23から緯糸フィーラ24に対する例に限らず、前記の
図4のように、逆方向に監視する例も考えられる。チェ
ック期間内に発生したか否かの判断手法は、前述の内容
(論理回路)に限定されず、公知の手段を採用して行う
こともできる。
【0040】また、緯糸センサ22は、既述の通り、解
舒センサ23、緯糸フィーラ24に限らず、経糸14の
開口15内に設ける到達センサ38など、緯糸飛走路に
沿って配置するものが適用できる。これらの複数の緯糸
センサ22からいずれか2つを適宜組み合わせてもよ
い。センサの検出方式も、前述した光学式(反射・透過
型)に限定されないが、非接触式のセンサが好ましい。
緯糸センサ異常検出装置2をセンサの組み合わせに対応
して複数設け、各異常検出信号の出力組み合わせに対応
して、異常状態のセンサを特定するようにしてもよい。
緯糸センサ異常検出装置2と緯糸センサ22の本来の機
能(緯糸フィーラ、緯入れミス時、停止信号出力や、こ
れ以外の異常検出技術による出力)とを組み合わせて、
異常のセンサを特定するようにしてもよい。解舒センサ
23もドラム7の周面に対向させて配置される以外に、
緯糸4の解舒状況を検出するもの、メインノズル10と
測長貯留装置5との間で解舒バルーンによる遮光を検出
するものも考えられ、配置場所を問わない。
【0041】
【発明の効果】本発明では、つぎの効果が得られる。緯
入れ中に、1サイクル毎に緯入れされた緯糸を検出し
て、リアルタイムで、しかも緯糸センサの応答遅れに対
応する許容範囲を考慮して、チェック期間が設定され、
そのチェック期間内に他方のセンサからの検出信号が発
生しなかったとき、緯糸センサに対する異常出力信号を
出力するから、この異常出力信号の出力により、選びだ
した緯糸センサのうちいずれか一方に、検出機能の異常
(応答遅れ)が発生していることが分かるので、速やか
に異常の修復などの対処が可能となる。
【0042】チェック期間は、一方の緯糸センサからの
検出信号の発生時期をもとに、緯入れ正常時における緯
糸が緯入れ上流側の緯糸センサの検出域から下流側の緯
糸センサの検出域に達するまでの所要時間や、各緯糸セ
ンサの応答遅れに対応する許容範囲に対応して適正な範
囲に設定されるから、軽度の機能異常も検出できる。従
来の技術によると、真の停台原因をつかめないまま運転
停止を繰り返すことにより、織物品質を損なうという不
都合が生じるが、本発明では、そのよう不都合が未然に
防止できる。しかも、織機上に配置された緯糸センサの
出力を利用するため、簡略化した構成で実現でき、安全
性を期すが故に緯糸センサを複数系設ける必要がなく、
コスト削減にもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアジェット織機の緯入れ装置に本発明の緯糸
センサ異常検出装置を組み込んだ状態の系統図である。
【図2】異常検出回路のブロック線図である。
【図3】緯糸の飛走曲線、解舒信号、設定期間、緯糸到
達信号および異常信号の説明図である。
【図4】異常検出回路のブロック線図である。
【符号の説明】
1 エアジェット織機の緯入れ装置 2 緯糸センサ異常検出装置 3 給糸体 4 緯糸 5 測長貯留装置 6 回転糸ガイド 7 ドラム 8 係止ピン 9 操作器 10 メインノズル 11 圧力流体源 12 電磁式の開閉弁 13 圧力流体 14 経糸 15 開口 16 サブノズル 17 電磁式の開閉弁 18 筬 19 織り前 20 織布 21 給糸カッタ 22 緯糸センサ 23 解舒センサ 24 緯糸フィーラ 25 緯入れ制御装置 26 主軸 27 エンコーダ 28 設定器 29 異常検出回路 30 チェック期間設定手段 31 設定器 32 チェック期間設定回路 33 異常信号出力手段 34 論理回路 35 異常信号出力回路 36 表示ランプ 37 MPU 38 到達センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測長貯留装置から緯入れ下流側の緯糸経
    路上に配置される複数の緯糸センサと、上記複数の緯糸
    センサのうち少なくとも2つの緯糸センサからの検出信
    号が入力され、前記2つの緯糸センサのうちいずれか一
    方の検出信号の入力に対応して定められるチェック期間
    内に前記他方の緯糸センサからの検出信号が発生しなか
    ったとき、緯糸センサに対する異常検出信号を出力する
    異常検出回路とを有してなり、 前記一方の緯糸センサからの検出信号の入力時期と、緯
    入れ正常時における緯糸が前記複数の緯糸センサのうち
    緯入れ上流側に配置された緯糸センサの検出域から緯入
    れ下流側に配置した緯糸センサの検出域に達するまでの
    所要時間と、前記一方または他方の緯糸センサの応答遅
    れに対応して定められる許容範囲とに対応して、前記異
    常検出回路に定めるチェック期間を設定することを特徴
    とする緯糸センサ異常検出装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の緯糸センサのうち、少なくと
    も2つの緯糸センサは、測長貯留装置からの解舒された
    緯糸を検出する解舒センサと、緯糸飛走路に対して配置
    され到達した緯糸を検出する緯糸フィーラおよび到達セ
    ンサのうちいずれか1つとで構成することを特徴とする
    請求項1記載の緯糸センサ異常検出装置。
  3. 【請求項3】 前記チェック期間を、緯入れ正常時にお
    ける前記他方の緯糸センサの検出域への到達時期のばら
    つき範囲に対応して設定することを特徴とする請求項1
    記載の緯糸センサ異常検出装置。
  4. 【請求項4】 前記チェック期間を、緯糸飛走速度に関
    連するパラメータに対応して異なる値に設定することを
    特徴とする請求項1記載の緯糸センサ異常検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103205849A (zh) * 2012-01-17 2013-07-17 株式会社丰田自动织机 多条纬纱被同时插入的喷流式织机中的纬纱断裂检测装置
JP2017057516A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 株式会社豊田自動織機 エアジェット織機における緯糸飛走状態監視方法

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