JP2001181651A - 廃プラスチックの処理方法及び装置 - Google Patents
廃プラスチックの処理方法及び装置Info
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- JP2001181651A JP2001181651A JP36927099A JP36927099A JP2001181651A JP 2001181651 A JP2001181651 A JP 2001181651A JP 36927099 A JP36927099 A JP 36927099A JP 36927099 A JP36927099 A JP 36927099A JP 2001181651 A JP2001181651 A JP 2001181651A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Landscapes
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 廃プラスチックから所望の油又はガスが容易
に回収でき、しかも熱経済性が従来よりも格段に向上し
た廃プラスチック処理方法及び装置を提供する。 【解決手段】 バーナ3での燃焼反応により生じた燃焼
ガスB1の余熱により、燃焼用の空気E1を予め加熱す
る予熱器7を設ける。これにより、燃焼ガスB1の余熱
が、廃プラスチックのスラリA1の加熱と無関係に回収
されて、スラリA1加熱用の熱エネルギとして循環使用
される。このため、プラスチックの分解反応の処理条件
の設定に悪影響を及ぼすことなく、燃焼ガスB1の余熱
を十分に回収し、全体的な熱効率を格段に高めることが
できる。
に回収でき、しかも熱経済性が従来よりも格段に向上し
た廃プラスチック処理方法及び装置を提供する。 【解決手段】 バーナ3での燃焼反応により生じた燃焼
ガスB1の余熱により、燃焼用の空気E1を予め加熱す
る予熱器7を設ける。これにより、燃焼ガスB1の余熱
が、廃プラスチックのスラリA1の加熱と無関係に回収
されて、スラリA1加熱用の熱エネルギとして循環使用
される。このため、プラスチックの分解反応の処理条件
の設定に悪影響を及ぼすことなく、燃焼ガスB1の余熱
を十分に回収し、全体的な熱効率を格段に高めることが
できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超臨界水又は亜臨
界水を用いた廃プラスチックの処理方法及び装置に関す
る。
界水を用いた廃プラスチックの処理方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、廃プラスチックを再利用するため
の方法として、超臨界水又は亜臨界水によって廃プラス
チックを分解して、有用な油(例えば、重油等)或いは
ガスを回収することが試みられている。例えば、特開平
10−292177号公報、或いは特開平11−140
224号公報などには、廃プラスチックと水を混合して
なるスラリ(以下場合により、単にスラリという。)を
加熱し、このスラリ中の水を超臨界状態又は亜臨界状態
とすることによって、廃プラスチックの分解反応を生じ
させ、廃プラスチックを油化又はガス化する廃プラスチ
ックの処理方法及び装置が開示されている。
の方法として、超臨界水又は亜臨界水によって廃プラス
チックを分解して、有用な油(例えば、重油等)或いは
ガスを回収することが試みられている。例えば、特開平
10−292177号公報、或いは特開平11−140
224号公報などには、廃プラスチックと水を混合して
なるスラリ(以下場合により、単にスラリという。)を
加熱し、このスラリ中の水を超臨界状態又は亜臨界状態
とすることによって、廃プラスチックの分解反応を生じ
させ、廃プラスチックを油化又はガス化する廃プラスチ
ックの処理方法及び装置が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、水の超臨界
状態(温度;374℃以上、圧力;22MPa以上)、
或いはその近傍である亜臨界状態を作るためには、当然
に熱源を設ける必要があり、運転コストをできるだけ下
げて上記処理方法の実用化又は汎用化を図ろうとする
と、この熱源をどのように確保するか、或いはこの熱源
の熱をいかに効率よくかつ問題なく利用するかが、重要
な課題となる。しかしながら従来では、このような点で
検討が不十分であり、改善が望まれていた。
状態(温度;374℃以上、圧力;22MPa以上)、
或いはその近傍である亜臨界状態を作るためには、当然
に熱源を設ける必要があり、運転コストをできるだけ下
げて上記処理方法の実用化又は汎用化を図ろうとする
と、この熱源をどのように確保するか、或いはこの熱源
の熱をいかに効率よくかつ問題なく利用するかが、重要
な課題となる。しかしながら従来では、このような点で
検討が不十分であり、改善が望まれていた。
【0004】例えば、前述した特開平11−14022
4号公報の方法では、反応器における熱源として電気炉
を使用する構成であるため、そのための電力を外部から
供給する必要があり、その分運転コストがかさむ。特
に、同公報の図1に示されたように、反応器の後流に冷
却器を設けて、反応器から出た分解反応後のスラリをこ
の冷却器で単に冷却する構成(回収熱を再利用しない構
成)では、供給した電力による熱エネルギの多くが冷却
器における放熱で無駄に失われる。このため、熱経済的
に極めて不利であり、このままでは実用化は困難であ
る。なお、同公報の図3には、反応器から出た分解反応
後のスラリと、反応器に入る分解反応前のスラリとの間
で直接熱交換する熱交換器(熱回収部)を設けて、単純
に熱回収する態様が開示されているが、この場合には次
のような問題がある。即ち、超臨界状態を利用する方法
である関係上、反応器に出入りするスラリは両方とも非
常に高圧であり、このような高圧なスラリ間で直接熱交
換を行う熱交換器は、設備コストがかさむという点に加
えて、メンテナンス作業(内部の定期的な点検や洗浄、
内部の滞留物の除去作業など)が非常に困難かつ高価な
ものになるという点で、実用上実現困難であるという問
題がある。また、このような熱交換器を設けることによ
って、系外に無駄に捨てられる熱エネルギの相当量を回
収し再利用したとしても、外部からある程度の電力を供
給しなければならないという不利は残る。
4号公報の方法では、反応器における熱源として電気炉
を使用する構成であるため、そのための電力を外部から
供給する必要があり、その分運転コストがかさむ。特
に、同公報の図1に示されたように、反応器の後流に冷
却器を設けて、反応器から出た分解反応後のスラリをこ
の冷却器で単に冷却する構成(回収熱を再利用しない構
成)では、供給した電力による熱エネルギの多くが冷却
器における放熱で無駄に失われる。このため、熱経済的
に極めて不利であり、このままでは実用化は困難であ
る。なお、同公報の図3には、反応器から出た分解反応
後のスラリと、反応器に入る分解反応前のスラリとの間
で直接熱交換する熱交換器(熱回収部)を設けて、単純
に熱回収する態様が開示されているが、この場合には次
のような問題がある。即ち、超臨界状態を利用する方法
である関係上、反応器に出入りするスラリは両方とも非
常に高圧であり、このような高圧なスラリ間で直接熱交
換を行う熱交換器は、設備コストがかさむという点に加
えて、メンテナンス作業(内部の定期的な点検や洗浄、
内部の滞留物の除去作業など)が非常に困難かつ高価な
ものになるという点で、実用上実現困難であるという問
題がある。また、このような熱交換器を設けることによ
って、系外に無駄に捨てられる熱エネルギの相当量を回
収し再利用したとしても、外部からある程度の電力を供
給しなければならないという不利は残る。
【0005】また、前述した特開平10−292177
号公報の方法は、超臨界状態を作るための熱源として外
部から電力を供給する必要がないという点では優れてい
るが、やはり熱経済的に十分とはいえない。即ち、この
方法では、ガス又は油(この場合、プラスチックの分解
により回収されたもの)をバーナで燃焼させてその燃焼
ガスを加熱炉内に流通させ、この燃焼ガスの熱で加熱炉
内の管式連続反応器に供給されたスラリを加熱する構成
であり、外部から電力を供給する必要はない(この場合
基本的には、燃料も供給する必要がない)。しかしこの
場合は、放熱等により失われる熱エネルギ量(特に、加
熱炉から排出される燃焼ガスの余熱として系外に放出さ
れる熱エネルギ量)によっては、超臨界状態を作り出す
ために回収されたガスや油の多くを燃焼させる必要が生
じて、熱効率(回収される油等の熱量から消費される油
等の熱量を差し引いた値を、処理したプラスチックの熱
量で割った値)が実用化のレベルに到達困難となる問題
があることが、発明者らの研究で判明している。
号公報の方法は、超臨界状態を作るための熱源として外
部から電力を供給する必要がないという点では優れてい
るが、やはり熱経済的に十分とはいえない。即ち、この
方法では、ガス又は油(この場合、プラスチックの分解
により回収されたもの)をバーナで燃焼させてその燃焼
ガスを加熱炉内に流通させ、この燃焼ガスの熱で加熱炉
内の管式連続反応器に供給されたスラリを加熱する構成
であり、外部から電力を供給する必要はない(この場合
基本的には、燃料も供給する必要がない)。しかしこの
場合は、放熱等により失われる熱エネルギ量(特に、加
熱炉から排出される燃焼ガスの余熱として系外に放出さ
れる熱エネルギ量)によっては、超臨界状態を作り出す
ために回収されたガスや油の多くを燃焼させる必要が生
じて、熱効率(回収される油等の熱量から消費される油
等の熱量を差し引いた値を、処理したプラスチックの熱
量で割った値)が実用化のレベルに到達困難となる問題
があることが、発明者らの研究で判明している。
【0006】なお、一種の熱交換器である加熱炉の熱回
収量(つまり、スラリ側に移動する熱量)を増やすか、
或いは、バーナーの燃焼による発熱量を減らすことによ
って、加熱炉から排出される燃焼ガス(以下場合によ
り、排ガスという。)の温度を低くして、この排ガスの
熱として系外に放出される熱エネルギ量を単純に減らす
ことは原理的に可能である。しかし、この場合には、所
望の性状の油やガスを回収するという本来の目的が達成
困難になる問題があることが、発明者らの研究により分
かっている。というのは、廃プラスチックの超臨界水に
よる分解反応は、温度や時間などの条件によって微妙に
変化し、僅かな条件変化でも回収物(油やガス)の性状
(成分比等)が変化してしまうことが分かっており、例
えば所定範囲の割合で所定成分(例えば、重油)が含ま
れた油を回収しようとする場合、スラリが所定の反応温
度までなるべく速やかに昇温した後、その反応温度が一
定時間保持されるといった限定的な反応条件を実現する
必要がある。ところが、熱経済性を考慮して、前記排ガ
スの温度を低く設定しようとすると、当然に、特に加熱
炉内の燃焼ガスの出口側に位置する管式連続反応器の部
分は、それに応じて温度が必然的に低くなってしまい、
上述したような反応条件が実現困難になるからである。
収量(つまり、スラリ側に移動する熱量)を増やすか、
或いは、バーナーの燃焼による発熱量を減らすことによ
って、加熱炉から排出される燃焼ガス(以下場合によ
り、排ガスという。)の温度を低くして、この排ガスの
熱として系外に放出される熱エネルギ量を単純に減らす
ことは原理的に可能である。しかし、この場合には、所
望の性状の油やガスを回収するという本来の目的が達成
困難になる問題があることが、発明者らの研究により分
かっている。というのは、廃プラスチックの超臨界水に
よる分解反応は、温度や時間などの条件によって微妙に
変化し、僅かな条件変化でも回収物(油やガス)の性状
(成分比等)が変化してしまうことが分かっており、例
えば所定範囲の割合で所定成分(例えば、重油)が含ま
れた油を回収しようとする場合、スラリが所定の反応温
度までなるべく速やかに昇温した後、その反応温度が一
定時間保持されるといった限定的な反応条件を実現する
必要がある。ところが、熱経済性を考慮して、前記排ガ
スの温度を低く設定しようとすると、当然に、特に加熱
炉内の燃焼ガスの出口側に位置する管式連続反応器の部
分は、それに応じて温度が必然的に低くなってしまい、
上述したような反応条件が実現困難になるからである。
【0007】そこで本発明は、廃プラスチックから所望
の油又はガスが容易に回収でき、しかも熱経済性が従来
よりも格段に向上した廃プラスチックの処理方法及び装
置を提供することを主目的としている。またさらには、
熱経済性を高めるにあたって、実用上実現困難な熱交換
器を使用する必要がない、廃プラスチックの処理方法及
び装置を提供することを目的としている。
の油又はガスが容易に回収でき、しかも熱経済性が従来
よりも格段に向上した廃プラスチックの処理方法及び装
置を提供することを主目的としている。またさらには、
熱経済性を高めるにあたって、実用上実現困難な熱交換
器を使用する必要がない、廃プラスチックの処理方法及
び装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の廃プラスチックの処理方法は、燃料
を酸素含有ガスと燃焼反応させて生じる熱により、廃プ
ラスチックと水を混合してなるスラリを加熱し、このス
ラリ中の水を超臨界状態又は亜臨界状態とすることによ
って、前記廃プラスチックの分解反応を生じさせ、前記
廃プラスチックを油又はガスに変換する廃プラスチック
の処理方法において、前記燃焼反応により生じた燃焼ガ
スの余熱により、前記燃料又は/及び酸素含有ガスを前
記燃焼反応の前に予め加熱する構成としたことを特徴と
する。さらに、請求項2記載の廃プラスチックの処理方
法は、前記分解反応後のスラリと熱媒との間で熱交換を
行って熱回収するとともに、この熱回収により昇温され
た熱媒と前記分解反応前のスラリとの間で熱交換を行っ
て前記分解反応前のスラリを予め加熱することを特徴と
する。
め、請求項1記載の廃プラスチックの処理方法は、燃料
を酸素含有ガスと燃焼反応させて生じる熱により、廃プ
ラスチックと水を混合してなるスラリを加熱し、このス
ラリ中の水を超臨界状態又は亜臨界状態とすることによ
って、前記廃プラスチックの分解反応を生じさせ、前記
廃プラスチックを油又はガスに変換する廃プラスチック
の処理方法において、前記燃焼反応により生じた燃焼ガ
スの余熱により、前記燃料又は/及び酸素含有ガスを前
記燃焼反応の前に予め加熱する構成としたことを特徴と
する。さらに、請求項2記載の廃プラスチックの処理方
法は、前記分解反応後のスラリと熱媒との間で熱交換を
行って熱回収するとともに、この熱回収により昇温され
た熱媒と前記分解反応前のスラリとの間で熱交換を行っ
て前記分解反応前のスラリを予め加熱することを特徴と
する。
【0009】また、請求項3記載の廃プラスチックの処
理装置は、燃料を酸素含有ガスと燃焼反応させる燃焼器
と、この燃焼器の燃焼反応により生じた燃焼ガスが流通
する胴体と、この胴体内又は前記燃焼器の近傍に配設さ
れた管体とを有する加熱炉を備え、廃プラスチックと水
を混合してなるスラリを前記管体に流通させて前記スラ
リを加熱し、前記スラリ中の水を超臨界状態又は亜臨界
状態とすることによって、前記廃プラスチックの分解反
応を生じさせ、前記廃プラスチックを油又はガスに変換
する廃プラスチックの処理装置において、前記胴体を含
む前記燃焼ガスの流通過程における前記管体よりも後流
位置に設置され、前記燃焼ガスの余熱により、前記燃料
又は/及び酸素含有ガスを前記燃焼反応の前に予め加熱
する予熱器を設けたことを特徴とする。さらに、請求項
4記載の廃プラスチックの処理装置は、前記加熱炉の管
体から導出された分解反応後のスラリと熱媒との間で熱
交換を行って熱回収するスラリ冷却器と、このスラリ冷
却器での熱回収により昇温された熱媒と、前記加熱炉の
管体に導入される分解反応前のスラリとの間で熱交換を
行って、前記分解反応前のスラリを予め加熱するスラリ
予熱器とを、さらに設けたことを特徴とする。
理装置は、燃料を酸素含有ガスと燃焼反応させる燃焼器
と、この燃焼器の燃焼反応により生じた燃焼ガスが流通
する胴体と、この胴体内又は前記燃焼器の近傍に配設さ
れた管体とを有する加熱炉を備え、廃プラスチックと水
を混合してなるスラリを前記管体に流通させて前記スラ
リを加熱し、前記スラリ中の水を超臨界状態又は亜臨界
状態とすることによって、前記廃プラスチックの分解反
応を生じさせ、前記廃プラスチックを油又はガスに変換
する廃プラスチックの処理装置において、前記胴体を含
む前記燃焼ガスの流通過程における前記管体よりも後流
位置に設置され、前記燃焼ガスの余熱により、前記燃料
又は/及び酸素含有ガスを前記燃焼反応の前に予め加熱
する予熱器を設けたことを特徴とする。さらに、請求項
4記載の廃プラスチックの処理装置は、前記加熱炉の管
体から導出された分解反応後のスラリと熱媒との間で熱
交換を行って熱回収するスラリ冷却器と、このスラリ冷
却器での熱回収により昇温された熱媒と、前記加熱炉の
管体に導入される分解反応前のスラリとの間で熱交換を
行って、前記分解反応前のスラリを予め加熱するスラリ
予熱器とを、さらに設けたことを特徴とする。
【0010】ここで、上記廃プラスチックには、熱可塑
性プラスチック、架橋プラスチック、熱硬化性プラスチ
ック、或いはこれらの混合物が含まれる。また、上記燃
料には、ガス燃料及び液体燃料が含まれ、廃プラスチッ
クの分解反応により得られた油又はガスを上記燃料とし
て使用することもできる。また、上記酸素含有ガスに
は、空気や酸素ガスが含まれる。また、上記熱媒には、
例えば空気や水が含まれる。また、亜臨界状態とは、水
の温度及び圧力が臨界温度(374℃)及び臨界圧力
(22MPa)の近傍の状態であり、水が超臨界水とほ
ぼ同様の特性を示す状態である。具体的には、圧力が臨
界圧力の0.8倍以上、温度が300℃以上の領域が含
まれる。また、上記管体には、管式連続反応器の他、管
式の予熱器も含まれる。
性プラスチック、架橋プラスチック、熱硬化性プラスチ
ック、或いはこれらの混合物が含まれる。また、上記燃
料には、ガス燃料及び液体燃料が含まれ、廃プラスチッ
クの分解反応により得られた油又はガスを上記燃料とし
て使用することもできる。また、上記酸素含有ガスに
は、空気や酸素ガスが含まれる。また、上記熱媒には、
例えば空気や水が含まれる。また、亜臨界状態とは、水
の温度及び圧力が臨界温度(374℃)及び臨界圧力
(22MPa)の近傍の状態であり、水が超臨界水とほ
ぼ同様の特性を示す状態である。具体的には、圧力が臨
界圧力の0.8倍以上、温度が300℃以上の領域が含
まれる。また、上記管体には、管式連続反応器の他、管
式の予熱器も含まれる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の形態例で
ある廃プラスチックの処理装置を示す図である。この装
置は、廃プラスチックと水を混合してなるスラリA1を
送り出すスラリポンプ1と、このスラリポンプ1により
圧送されたスラリA1が導入され、スラリA1を所定の
反応温度まで昇温して所定の反応時間だけ保持するため
の加熱炉2と、この加熱炉2に付設されて熱源として機
能するバーナ3(燃焼器)とを備える。なお、スラリA
1は、図示省略した粉砕手段(例えば、カッターミルや
ハンマーミル等)によって廃プラスチックを粉砕してな
るプラスチック粉体と水を、図示省略した混合手段(例
えば、攪拌機付き混合槽等)で混合攪拌してなるもので
ある。プラスチック粉体の大きさは、直径約1mm以下
が好ましい。粉体があまりに大きいとスラリとしての搬
送が困難になる。但し、粉体があまりに小さいと粉砕の
ための動力や粉体の嵩が増えるので、通常0.1〜1m
m程度が適当である。また、廃プラスチックの種類によ
っては、異物の除去処理や洗浄処理などの前処理を行っ
てもよい。
を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の形態例で
ある廃プラスチックの処理装置を示す図である。この装
置は、廃プラスチックと水を混合してなるスラリA1を
送り出すスラリポンプ1と、このスラリポンプ1により
圧送されたスラリA1が導入され、スラリA1を所定の
反応温度まで昇温して所定の反応時間だけ保持するため
の加熱炉2と、この加熱炉2に付設されて熱源として機
能するバーナ3(燃焼器)とを備える。なお、スラリA
1は、図示省略した粉砕手段(例えば、カッターミルや
ハンマーミル等)によって廃プラスチックを粉砕してな
るプラスチック粉体と水を、図示省略した混合手段(例
えば、攪拌機付き混合槽等)で混合攪拌してなるもので
ある。プラスチック粉体の大きさは、直径約1mm以下
が好ましい。粉体があまりに大きいとスラリとしての搬
送が困難になる。但し、粉体があまりに小さいと粉砕の
ための動力や粉体の嵩が増えるので、通常0.1〜1m
m程度が適当である。また、廃プラスチックの種類によ
っては、異物の除去処理や洗浄処理などの前処理を行っ
てもよい。
【0012】スラリポンプ1は、加熱炉2内においてス
ラリA1の圧力が所定の反応圧力(例えば、250kg
f/cm2程度)になるように昇圧して送り出すポンプ
である。加熱炉2は、バーナ3の燃焼反応により生じた
燃焼ガスB1が流通する胴体4内に、スラリA1が流通
する管式連続反応器5が配設されてなるものである。こ
こで、管式連続反応器5は、スラリA1中の水が超臨界
状態又は亜臨界状態となる所定の反応条件(圧力及び温
度)において、スラリA1中のプラスチックを分解する
ためのものであるので、そのような使用環境に耐えうる
材料及び肉厚の管が使用される。図1の場合、管式連続
反応器5は、U字型に多段階に折り曲げられた形状とな
っているが、単純な直線状でもよいし、コイル状でもよ
い。また、この管式連続反応器5の長さや径寸法又は形
状等の仕様は、所定の反応温度までスラリA1の温度が
上昇するのに要する時間や、所定の反応温度に維持すべ
き反応時間などの処理条件が、プラスチックの種類や回
収しようとする油などの性状に対して好ましい範囲に調
整できるように、適宜設定される。また、加熱炉2の胴
体4の下部には、燃焼ガスB1が導入されるガス入口4
aが形成され、この胴体4の上端には、燃焼ガスB1が
排ガスB2として導出されるガス出口4bが形成されて
いる。
ラリA1の圧力が所定の反応圧力(例えば、250kg
f/cm2程度)になるように昇圧して送り出すポンプ
である。加熱炉2は、バーナ3の燃焼反応により生じた
燃焼ガスB1が流通する胴体4内に、スラリA1が流通
する管式連続反応器5が配設されてなるものである。こ
こで、管式連続反応器5は、スラリA1中の水が超臨界
状態又は亜臨界状態となる所定の反応条件(圧力及び温
度)において、スラリA1中のプラスチックを分解する
ためのものであるので、そのような使用環境に耐えうる
材料及び肉厚の管が使用される。図1の場合、管式連続
反応器5は、U字型に多段階に折り曲げられた形状とな
っているが、単純な直線状でもよいし、コイル状でもよ
い。また、この管式連続反応器5の長さや径寸法又は形
状等の仕様は、所定の反応温度までスラリA1の温度が
上昇するのに要する時間や、所定の反応温度に維持すべ
き反応時間などの処理条件が、プラスチックの種類や回
収しようとする油などの性状に対して好ましい範囲に調
整できるように、適宜設定される。また、加熱炉2の胴
体4の下部には、燃焼ガスB1が導入されるガス入口4
aが形成され、この胴体4の上端には、燃焼ガスB1が
排ガスB2として導出されるガス出口4bが形成されて
いる。
【0013】次に、バーナ3は、ガス燃料C1及び液体
燃料D1を空気E1(酸素含有ガス)と燃焼反応させ
て、高温の燃焼ガスB1を生成するものである。この場
合空気E1は、ファン6により圧送され、予熱器7を経
てバーナ3に供給される。ここで予熱器7は、燃焼ガス
B1及び排ガスB2の流通過程における管式連続反応器
5よりも後流位置(この場合、加熱炉2のガス出口4b
の外側)に設置され、燃焼ガスB1の余熱(即ち、排ガ
スB2の熱)により、空気E1を燃焼反応の前に予め加
熱する熱交換器である。なお、この予熱器7は、低圧の
ガスとガスの間で熱交換を行うものであるので、市販さ
れている汎用の熱交換器(例えば、プレート式のもの)
によって容易かつ安価に実現できる。
燃料D1を空気E1(酸素含有ガス)と燃焼反応させ
て、高温の燃焼ガスB1を生成するものである。この場
合空気E1は、ファン6により圧送され、予熱器7を経
てバーナ3に供給される。ここで予熱器7は、燃焼ガス
B1及び排ガスB2の流通過程における管式連続反応器
5よりも後流位置(この場合、加熱炉2のガス出口4b
の外側)に設置され、燃焼ガスB1の余熱(即ち、排ガ
スB2の熱)により、空気E1を燃焼反応の前に予め加
熱する熱交換器である。なお、この予熱器7は、低圧の
ガスとガスの間で熱交換を行うものであるので、市販さ
れている汎用の熱交換器(例えば、プレート式のもの)
によって容易かつ安価に実現できる。
【0014】また、加熱炉2の管式連続反応器5を通過
したスラリA1は、分解反応後のスラリA2として、フ
ラッシュバルブ8を経由して油水分離装置9に送られる
構成となっている。この油水分離装置9は、スラリA2
を、水F1と油G1(生成油)とオフガスH1とに分離
する装置である。また、この油水分離装置9で分離され
排出された油G1は、分留装置10に送られて、揮発性
の高い成分がオフガスH2としてさらに分離される構成
となっている。ここで、分留装置10は、下部に配設さ
れた加熱用管路10aに熱媒(例えば蒸気)が流通し、
上部に配設された冷却用管路10bに冷媒(例えば、冷
却水)が流通することによって、下側で加熱、上側で冷
却が行われ、これにより揮発性の低い所望の成分(例え
ば、重油)をより多く含む油G2(回収油)が分離回収
されるものである。なお、油水分離装置9及び分留装置
10で分離されたオフガスH1,H2(以下では、まと
めて、オフガスH3という。)は、例えばその全てを前
記バーナ3に供給するガス燃料C1として利用すること
ができる。また、分留装置10で分離された油G2は、
もちろんリサイクル製品として売却等することができる
し、例えばその一部を前記バーナ3に供給する液体燃料
D1として利用することもできる。また、油水分離装置
9で分離された水F1は、図示省略した前述の混合手段
に供給して、スラリA1を構成する水として循環使用す
ることができる。
したスラリA1は、分解反応後のスラリA2として、フ
ラッシュバルブ8を経由して油水分離装置9に送られる
構成となっている。この油水分離装置9は、スラリA2
を、水F1と油G1(生成油)とオフガスH1とに分離
する装置である。また、この油水分離装置9で分離され
排出された油G1は、分留装置10に送られて、揮発性
の高い成分がオフガスH2としてさらに分離される構成
となっている。ここで、分留装置10は、下部に配設さ
れた加熱用管路10aに熱媒(例えば蒸気)が流通し、
上部に配設された冷却用管路10bに冷媒(例えば、冷
却水)が流通することによって、下側で加熱、上側で冷
却が行われ、これにより揮発性の低い所望の成分(例え
ば、重油)をより多く含む油G2(回収油)が分離回収
されるものである。なお、油水分離装置9及び分留装置
10で分離されたオフガスH1,H2(以下では、まと
めて、オフガスH3という。)は、例えばその全てを前
記バーナ3に供給するガス燃料C1として利用すること
ができる。また、分留装置10で分離された油G2は、
もちろんリサイクル製品として売却等することができる
し、例えばその一部を前記バーナ3に供給する液体燃料
D1として利用することもできる。また、油水分離装置
9で分離された水F1は、図示省略した前述の混合手段
に供給して、スラリA1を構成する水として循環使用す
ることができる。
【0015】また本形態例の場合、スラリポンプ1と加
熱炉2との間には、スラリ予熱器11が設けられ、加熱
炉2とフラッシュバルブ8との間には、スラリ冷却器1
2が設けられており、これら熱交換器(スラリ冷却器1
2とスラリ予熱器11)にはファン13によって熱媒で
ある空気E2が順に供給される構成となっている。ここ
で、スラリ冷却器12は、管式連続反応器5から導出さ
れた分解反応後のスラリA2と空気E2(熱媒)との間
で熱交換を行って熱回収する熱交換器である。また、ス
ラリ予熱器11は、スラリ冷却器12での熱回収により
昇温された空気E2(熱媒)と、管式連続反応器5に導
入される分解反応前のスラリA1との間で熱交換を行っ
て、前記分解反応前のスラリA1を予め加熱する熱交換
器である。なお、これら熱交換器は、一方の流体(つま
り、スラリ側)のみが高圧であるため、メンテナンス作
業の容易性を確保しつつ、比較的安価なものとして実現
できる。例えば、管側に高圧のスラリが流通するシェル
アンドチューブ構造の熱交換器で構成し、全体(管側と
胴側)が長手方向において複数の部分に分離可能な分割
構造とすることによって、胴内及び管内の洗浄等が容易
に可能となる構成とすればよい。なお、スラリ予熱器1
1を出た後の空気E2は、この場合大気中に放出される
構成となっている。
熱炉2との間には、スラリ予熱器11が設けられ、加熱
炉2とフラッシュバルブ8との間には、スラリ冷却器1
2が設けられており、これら熱交換器(スラリ冷却器1
2とスラリ予熱器11)にはファン13によって熱媒で
ある空気E2が順に供給される構成となっている。ここ
で、スラリ冷却器12は、管式連続反応器5から導出さ
れた分解反応後のスラリA2と空気E2(熱媒)との間
で熱交換を行って熱回収する熱交換器である。また、ス
ラリ予熱器11は、スラリ冷却器12での熱回収により
昇温された空気E2(熱媒)と、管式連続反応器5に導
入される分解反応前のスラリA1との間で熱交換を行っ
て、前記分解反応前のスラリA1を予め加熱する熱交換
器である。なお、これら熱交換器は、一方の流体(つま
り、スラリ側)のみが高圧であるため、メンテナンス作
業の容易性を確保しつつ、比較的安価なものとして実現
できる。例えば、管側に高圧のスラリが流通するシェル
アンドチューブ構造の熱交換器で構成し、全体(管側と
胴側)が長手方向において複数の部分に分離可能な分割
構造とすることによって、胴内及び管内の洗浄等が容易
に可能となる構成とすればよい。なお、スラリ予熱器1
1を出た後の空気E2は、この場合大気中に放出される
構成となっている。
【0016】次に、上述した処理装置により実施される
廃プラスチックの処理方法について説明する。廃プラス
チックと水を混合してなる分解反応前のスラリA1は、
スラリポンプ1により圧送されてスラリ予熱器11を経
由する際に、熱媒である空気E2を介して分解反応後の
スラリA2から回収した熱によって予め加熱される。次
いでスラリA1は、加熱炉2の管式連続反応器5に導入
されて燃焼ガスB1の熱で所定の反応温度(例えば、4
80〜520℃)まで昇温され、所定時間(例えば、1
〜5分)その温度範囲に維持される。これにより、スラ
リA1中の水が超臨界状態又は亜臨界状態となった所定
の反応条件が実現され、スラリA1中のプラスチックが
所望の性状の油及びガスに分解される。その後スラリA
1は、分解反応後のスラリA2として加熱炉2から導出
され、スラリ冷却器12での熱回収により冷却された
後、前述した油水分離装置9及び分留装置10に順次導
入されて、このスラリA2から水F1やオフガスH3が
分離され、さらに所望の油G2が回収される。一方、燃
焼器であるバーナ3には、燃料としてガス燃料C1と液
体燃料D1(或いは、いずれか一方)が供給されるとと
もに、燃焼用の酸素含有ガスである空気E1がファン6
により供給される。この際、空気E1は、前述した予熱
器7において、燃焼ガスB1の余熱(即ち、排ガスB2
の熱)により予め加熱された後に、バーナ3に供給され
る。
廃プラスチックの処理方法について説明する。廃プラス
チックと水を混合してなる分解反応前のスラリA1は、
スラリポンプ1により圧送されてスラリ予熱器11を経
由する際に、熱媒である空気E2を介して分解反応後の
スラリA2から回収した熱によって予め加熱される。次
いでスラリA1は、加熱炉2の管式連続反応器5に導入
されて燃焼ガスB1の熱で所定の反応温度(例えば、4
80〜520℃)まで昇温され、所定時間(例えば、1
〜5分)その温度範囲に維持される。これにより、スラ
リA1中の水が超臨界状態又は亜臨界状態となった所定
の反応条件が実現され、スラリA1中のプラスチックが
所望の性状の油及びガスに分解される。その後スラリA
1は、分解反応後のスラリA2として加熱炉2から導出
され、スラリ冷却器12での熱回収により冷却された
後、前述した油水分離装置9及び分留装置10に順次導
入されて、このスラリA2から水F1やオフガスH3が
分離され、さらに所望の油G2が回収される。一方、燃
焼器であるバーナ3には、燃料としてガス燃料C1と液
体燃料D1(或いは、いずれか一方)が供給されるとと
もに、燃焼用の酸素含有ガスである空気E1がファン6
により供給される。この際、空気E1は、前述した予熱
器7において、燃焼ガスB1の余熱(即ち、排ガスB2
の熱)により予め加熱された後に、バーナ3に供給され
る。
【0017】以上説明した廃プラスチックの処理方法及
び装置では、燃焼器であるバーナ3での燃焼反応により
生じた燃焼ガスB1の余熱により、燃焼用の空気E1
(酸素含有ガス)を前記燃焼反応の前に予め加熱する。
このため、プラスチックの分解反応の処理条件の設定に
悪影響を及ぼすことなく、燃焼ガスB1の余熱を十分に
回収し、全体的な熱効率を格段に高めることができる。
即ちこの場合、燃焼器であるバーナ3での燃焼反応によ
り生じた熱エネルギが、排ガスB2の熱として仮に多量
に余っても、これを加熱炉2の熱交換とは別個独立の熱
交換(予熱器7での熱交換)によって十分回収するよう
な構成とすることができる。このため、燃焼反応や燃焼
ガスB1の温度条件、管式連続反応器5を含む加熱炉2
の仕様やスラリ流量など(加熱炉2内の熱交換の条件)
については、それ自体では熱経済性を無視して(つま
り、排ガスB2の熱として多量の熱エネルギが余ること
を考慮することなく)、プラスチックから所望のガス又
は油を回収するための最適条件に的を絞って設定でき
る。いいかえれば、燃焼反応や燃焼ガスB1の温度条
件、加熱炉2の仕様やスラリ流量などについては、それ
自体で熱経済性を特に考慮する必要がなくなるため、プ
ラスチックから所望のガス又は油を回収するための設計
や運転時の調整(例えば、スラリA1の流量調整やバー
ナ3の火力調整等)の自由度が高まり、プラスチックの
種類や濃度或いは処理流量が変動しても、所望のガス又
は油をより安定的に回収することが容易になる。したが
って、廃プラスチックから所望の油又はガスが容易に回
収でき、しかも熱経済性を従来よりも格段に向上させる
ことができる。
び装置では、燃焼器であるバーナ3での燃焼反応により
生じた燃焼ガスB1の余熱により、燃焼用の空気E1
(酸素含有ガス)を前記燃焼反応の前に予め加熱する。
このため、プラスチックの分解反応の処理条件の設定に
悪影響を及ぼすことなく、燃焼ガスB1の余熱を十分に
回収し、全体的な熱効率を格段に高めることができる。
即ちこの場合、燃焼器であるバーナ3での燃焼反応によ
り生じた熱エネルギが、排ガスB2の熱として仮に多量
に余っても、これを加熱炉2の熱交換とは別個独立の熱
交換(予熱器7での熱交換)によって十分回収するよう
な構成とすることができる。このため、燃焼反応や燃焼
ガスB1の温度条件、管式連続反応器5を含む加熱炉2
の仕様やスラリ流量など(加熱炉2内の熱交換の条件)
については、それ自体では熱経済性を無視して(つま
り、排ガスB2の熱として多量の熱エネルギが余ること
を考慮することなく)、プラスチックから所望のガス又
は油を回収するための最適条件に的を絞って設定でき
る。いいかえれば、燃焼反応や燃焼ガスB1の温度条
件、加熱炉2の仕様やスラリ流量などについては、それ
自体で熱経済性を特に考慮する必要がなくなるため、プ
ラスチックから所望のガス又は油を回収するための設計
や運転時の調整(例えば、スラリA1の流量調整やバー
ナ3の火力調整等)の自由度が高まり、プラスチックの
種類や濃度或いは処理流量が変動しても、所望のガス又
は油をより安定的に回収することが容易になる。したが
って、廃プラスチックから所望の油又はガスが容易に回
収でき、しかも熱経済性を従来よりも格段に向上させる
ことができる。
【0018】なお、排ガスB2の熱が回収され、その回
収熱により燃焼用の空気E1が昇温されると、その分必
要な燃料を削減することができる。例えば、液体燃料D
1の供給をほとんどゼロとし、オフガスH3をガス燃料
C1として供給するだけでバーナ3による所定温度の燃
焼ガスB1の生成が可能となる。このため、消費する油
等よりも回収される油等の量が格段に多くなって、全体
的な熱効率(回収される油等の熱量から消費される油等
の熱量を差し引いた値を、処理したプラスチックの熱量
で割った値)が格段に向上する。また、排ガスB2から
燃焼用の空気E1に熱を移動させて熱回収する構成であ
ると、そのための熱交換器(この場合、予熱器7)は、
前述したように、低圧のガスとガスの間で熱交換を行う
ものとなるので、市販されている汎用の熱交換器(例え
ば、プレート式のもの)によって容易かつ安価に実現で
きる。
収熱により燃焼用の空気E1が昇温されると、その分必
要な燃料を削減することができる。例えば、液体燃料D
1の供給をほとんどゼロとし、オフガスH3をガス燃料
C1として供給するだけでバーナ3による所定温度の燃
焼ガスB1の生成が可能となる。このため、消費する油
等よりも回収される油等の量が格段に多くなって、全体
的な熱効率(回収される油等の熱量から消費される油等
の熱量を差し引いた値を、処理したプラスチックの熱量
で割った値)が格段に向上する。また、排ガスB2から
燃焼用の空気E1に熱を移動させて熱回収する構成であ
ると、そのための熱交換器(この場合、予熱器7)は、
前述したように、低圧のガスとガスの間で熱交換を行う
ものとなるので、市販されている汎用の熱交換器(例え
ば、プレート式のもの)によって容易かつ安価に実現で
きる。
【0019】また、超臨界状態又は亜臨界状態を作る熱
源は、バーナ3でのガス燃料C1又は液体燃料D1の燃
焼であるため、そのために外部から電力を供給する必要
もないし、これら燃料として回収したオフガスH3や油
G2を使用すれば、そのために外部から燃料を供給する
必要もなく実用性が高い。しかも本形態例では、熱媒
(この場合、空気E2)を媒介として熱交換するスラリ
冷却器12とスラリ予熱器11が設けられており、分解
反応後のスラリA2と熱媒との間で熱交換を行って熱回
収するとともに、この熱回収により昇温された熱媒と分
解反応前のスラリA1との間で熱交換を行って分解反応
前のスラリA1を予め加熱する。このため、分解反応後
のスラリA2の熱の多くを系内で利用して、このスラリ
A2の熱として系外に捨てられる熱エネルギを最小限と
し、熱効率向上により貢献できる。しかも、このために
必要な熱交換器(この場合、スラリ冷却器12とスラリ
予熱器11)は、前述したように、一方の流体(つま
り、スラリ側)のみが高圧なものとなるため、メンテナ
ンス作業の容易性を確保しつつ、比較的安価なものとし
て実現できる。
源は、バーナ3でのガス燃料C1又は液体燃料D1の燃
焼であるため、そのために外部から電力を供給する必要
もないし、これら燃料として回収したオフガスH3や油
G2を使用すれば、そのために外部から燃料を供給する
必要もなく実用性が高い。しかも本形態例では、熱媒
(この場合、空気E2)を媒介として熱交換するスラリ
冷却器12とスラリ予熱器11が設けられており、分解
反応後のスラリA2と熱媒との間で熱交換を行って熱回
収するとともに、この熱回収により昇温された熱媒と分
解反応前のスラリA1との間で熱交換を行って分解反応
前のスラリA1を予め加熱する。このため、分解反応後
のスラリA2の熱の多くを系内で利用して、このスラリ
A2の熱として系外に捨てられる熱エネルギを最小限と
し、熱効率向上により貢献できる。しかも、このために
必要な熱交換器(この場合、スラリ冷却器12とスラリ
予熱器11)は、前述したように、一方の流体(つま
り、スラリ側)のみが高圧なものとなるため、メンテナ
ンス作業の容易性を確保しつつ、比較的安価なものとし
て実現できる。
【0020】なお図3(a)は、図1に示した装置構成
を前提として、発明者らが行ったシミュレーション結果
である。なお、図3(a)におけるストリームNO.
(S1〜S7)は、図1中の同符号部分の流体に対応し
ている。例えば、S1は、スラリ予熱器11の前流にお
けるスラリA1を意味しており、S2は、スラリ冷却器
12の前流におけるスラリA2を意味している。またこ
のシミュレーションでは、回収油G2(S3)として重
油を多く含む油が回収できるように条件設定しており、
スラリA1の反応圧力を250kgf/cm2とし、ま
た、各部の温度を図1の囲み線(長方形)内又は図3
(a)に示す如く想定している。例えば、スラリ予熱器
11の前流におけるスラリA1の温度を25℃とし、ス
ラリ予熱器11の後流(加熱炉2の前流)におけるスラ
リA1の温度を370℃とし、スラリ冷却器12の前流
におけるスラリA2の温度を520℃とし、スラリ冷却
器12の後流におけるスラリA2の温度を165℃と
し、燃焼ガスB1の入口温度を660℃とし、予熱器7
の前流における排ガスB2の温度を510℃とし、予熱
器7の後流における排ガスB2の温度を90℃とし、空
気E1の予熱器7の後流における温度を445℃として
いる。また、装置各部の寸法や材料等の仕様、或いは各
機器の具体的機種や容量等の仕様は、後述する実証機
(図2)と基本的に同等に想定している。
を前提として、発明者らが行ったシミュレーション結果
である。なお、図3(a)におけるストリームNO.
(S1〜S7)は、図1中の同符号部分の流体に対応し
ている。例えば、S1は、スラリ予熱器11の前流にお
けるスラリA1を意味しており、S2は、スラリ冷却器
12の前流におけるスラリA2を意味している。またこ
のシミュレーションでは、回収油G2(S3)として重
油を多く含む油が回収できるように条件設定しており、
スラリA1の反応圧力を250kgf/cm2とし、ま
た、各部の温度を図1の囲み線(長方形)内又は図3
(a)に示す如く想定している。例えば、スラリ予熱器
11の前流におけるスラリA1の温度を25℃とし、ス
ラリ予熱器11の後流(加熱炉2の前流)におけるスラ
リA1の温度を370℃とし、スラリ冷却器12の前流
におけるスラリA2の温度を520℃とし、スラリ冷却
器12の後流におけるスラリA2の温度を165℃と
し、燃焼ガスB1の入口温度を660℃とし、予熱器7
の前流における排ガスB2の温度を510℃とし、予熱
器7の後流における排ガスB2の温度を90℃とし、空
気E1の予熱器7の後流における温度を445℃として
いる。また、装置各部の寸法や材料等の仕様、或いは各
機器の具体的機種や容量等の仕様は、後述する実証機
(図2)と基本的に同等に想定している。
【0021】また、装置の規模(容量)としては、水の
流量が約125kg/hに対してプラスチック処理量が
定格で約42kg/h(スラリ濃度が約25重量%)の
ものを想定しているが、この場合には、図3(a)に示
す如く、水の流量が125.9kg/hに対してプラス
チック処理量が14.0kg/h(スラリ濃度が約10
重量%)としてシミュレーションを行っている(つま
り、悪条件を想定している)。また、オフガスH3の全
量をそのままガス燃料C1(S4)として使用し、液体
燃料D1(S5)としては外部から重油を供給する場合
を想定している。このシミュレーションの結果、図3
(a)に示すように、液体燃料D1として供給すべき重
油(S5)の量は1.0kg/hとなり、これに対し
て、油G2(回収油S3)として回収される油の量は
6.8kg/hとなった。この場合、熱効率は、約80
%と高い値となる。すなわち、このシミュレーションの
結果からも、図1のような構成とすれば、高い熱効率が
達成でき、しかも所望の成分(この場合重油)を多量に
含む油が回収できることが分かる。なお、このシミュレ
ーションでは、前述したように、装置の定格容量に対し
て格段に少ない量のプラスチックを処理する場合(放熱
の割合が大きく熱効率の点で不利な状況)を想定してい
るため、実際に規定量のプラスチックを処理する場合に
は、さらに高い熱効率が得られるものと考えられる。
流量が約125kg/hに対してプラスチック処理量が
定格で約42kg/h(スラリ濃度が約25重量%)の
ものを想定しているが、この場合には、図3(a)に示
す如く、水の流量が125.9kg/hに対してプラス
チック処理量が14.0kg/h(スラリ濃度が約10
重量%)としてシミュレーションを行っている(つま
り、悪条件を想定している)。また、オフガスH3の全
量をそのままガス燃料C1(S4)として使用し、液体
燃料D1(S5)としては外部から重油を供給する場合
を想定している。このシミュレーションの結果、図3
(a)に示すように、液体燃料D1として供給すべき重
油(S5)の量は1.0kg/hとなり、これに対し
て、油G2(回収油S3)として回収される油の量は
6.8kg/hとなった。この場合、熱効率は、約80
%と高い値となる。すなわち、このシミュレーションの
結果からも、図1のような構成とすれば、高い熱効率が
達成でき、しかも所望の成分(この場合重油)を多量に
含む油が回収できることが分かる。なお、このシミュレ
ーションでは、前述したように、装置の定格容量に対し
て格段に少ない量のプラスチックを処理する場合(放熱
の割合が大きく熱効率の点で不利な状況)を想定してい
るため、実際に規定量のプラスチックを処理する場合に
は、さらに高い熱効率が得られるものと考えられる。
【0022】(比較例)次に、図2及び図3(b)によ
り比較例を説明する。この比較例は、発明者らが実際に
行った実証試験(超臨界水によるプラスチック油化処理
の実用可能性を実証する試験)であり、図2はその試験
装置(実証機)の構成を示す図である。なお、図1に示
した装置と同様の構成要素については、同符号を付して
重複する説明を省略する。まず、装置構成を説明する。
図2に示した本試験装置は、図1に示した前述の装置に
比較して次のような特徴を有する。即ち、図1の装置に
おける予熱器7、スラリ冷却器12、及びスラリ予熱器
11の代わりに、スラリA1の第1予熱器21と第2予
熱器22、及び、スラリA2から熱回収して空気E1を
加熱する予熱器23を備えている。そして、バーナ3に
は、空気E1に加えて常温の空気E3(流量は300m
3N/h)を別途供給している。
り比較例を説明する。この比較例は、発明者らが実際に
行った実証試験(超臨界水によるプラスチック油化処理
の実用可能性を実証する試験)であり、図2はその試験
装置(実証機)の構成を示す図である。なお、図1に示
した装置と同様の構成要素については、同符号を付して
重複する説明を省略する。まず、装置構成を説明する。
図2に示した本試験装置は、図1に示した前述の装置に
比較して次のような特徴を有する。即ち、図1の装置に
おける予熱器7、スラリ冷却器12、及びスラリ予熱器
11の代わりに、スラリA1の第1予熱器21と第2予
熱器22、及び、スラリA2から熱回収して空気E1を
加熱する予熱器23を備えている。そして、バーナ3に
は、空気E1に加えて常温の空気E3(流量は300m
3N/h)を別途供給している。
【0023】ここで、第1予熱器21と第2予熱器22
は、スラリA1の流通路における管式連続反応器5の前
流側に順次直列に接続され、加熱炉2内に配置されたコ
イル状の管体よりなるもので、このうち第1予熱器21
は、加熱炉2の胴体4内の上部(ガス出口4bに最も近
い位置)に配置され、一方第2予熱器22は、加熱炉2
のガス入口4a内に配置されている。この場合、スラリ
A1は、まず第1予熱器21に導入されて、ガス出口4
b付近の比較的低温の燃焼ガスB1の熱で加熱され、次
いで第2予熱器22に導入されて、ガス入口4a内の高
温の燃焼ガスB1の熱で加熱され、所定の反応温度に到
達した状態で、管式連続反応器5に導入される。なお、
この場合の管式連続反応器5は、ここに導入されるスラ
リA1の温度が図1の装置に比べて高い(既に所定の反
応温度に到達している)ので、図1の装置に比べて例え
ば長さがその分短い。また、予熱器23は、ファン6に
より圧送される空気E1が流通する胴体23a内に、加
熱炉2を出た分解反応後のスラリA2が流通するコイル
状の管体23bが配設されてなる熱交換器であり、スラ
リA2の熱で空気E1を加熱する(空気E1への熱回収
でスラリA2を冷却する)。
は、スラリA1の流通路における管式連続反応器5の前
流側に順次直列に接続され、加熱炉2内に配置されたコ
イル状の管体よりなるもので、このうち第1予熱器21
は、加熱炉2の胴体4内の上部(ガス出口4bに最も近
い位置)に配置され、一方第2予熱器22は、加熱炉2
のガス入口4a内に配置されている。この場合、スラリ
A1は、まず第1予熱器21に導入されて、ガス出口4
b付近の比較的低温の燃焼ガスB1の熱で加熱され、次
いで第2予熱器22に導入されて、ガス入口4a内の高
温の燃焼ガスB1の熱で加熱され、所定の反応温度に到
達した状態で、管式連続反応器5に導入される。なお、
この場合の管式連続反応器5は、ここに導入されるスラ
リA1の温度が図1の装置に比べて高い(既に所定の反
応温度に到達している)ので、図1の装置に比べて例え
ば長さがその分短い。また、予熱器23は、ファン6に
より圧送される空気E1が流通する胴体23a内に、加
熱炉2を出た分解反応後のスラリA2が流通するコイル
状の管体23bが配設されてなる熱交換器であり、スラ
リA2の熱で空気E1を加熱する(空気E1への熱回収
でスラリA2を冷却する)。
【0024】次に、試験条件及び試験結果を説明する。
なお、図3(b)におけるストリームNO.(S1〜S
7)は、前述の形態例(シミュレーション)の場合と同
様に、図2中の同符号部分の流体に対応している。また
この実証試験(廃プラスチックの油化処理実験)は、前
述の形態例の場合と同様に、回収油G2(S3)として
重油を多く含む油が回収できるように条件設定してお
り、スラリA1の反応圧力を250kgf/cm2とし
ている。また各部の温度は、図2の囲み線(長方形)内
又は図3(b)に示す値とした。例えば、第1予熱器2
1の前流におけるスラリA1の温度は25℃、第1予熱
器21の後流(第2予熱器22の前流)におけるスラリ
A1の温度は350℃、第2予熱器22の後流(管式連
続反応器5の前流)におけるスラリA1の温度は500
℃、空気E1の予熱器23の前流におけるスラリA2の
温度は510℃、予熱器23の後流におけるスラリA2
の温度は220℃、排ガスB2の温度は370℃、空気
E1の予熱器23の後流における温度は210℃に設定
又は調整した。また、図示省略しているが、燃焼ガスB
1の温度は、第2予熱器22の後流(管式連続反応器5
の前流)で550℃程度となっていた。
なお、図3(b)におけるストリームNO.(S1〜S
7)は、前述の形態例(シミュレーション)の場合と同
様に、図2中の同符号部分の流体に対応している。また
この実証試験(廃プラスチックの油化処理実験)は、前
述の形態例の場合と同様に、回収油G2(S3)として
重油を多く含む油が回収できるように条件設定してお
り、スラリA1の反応圧力を250kgf/cm2とし
ている。また各部の温度は、図2の囲み線(長方形)内
又は図3(b)に示す値とした。例えば、第1予熱器2
1の前流におけるスラリA1の温度は25℃、第1予熱
器21の後流(第2予熱器22の前流)におけるスラリ
A1の温度は350℃、第2予熱器22の後流(管式連
続反応器5の前流)におけるスラリA1の温度は500
℃、空気E1の予熱器23の前流におけるスラリA2の
温度は510℃、予熱器23の後流におけるスラリA2
の温度は220℃、排ガスB2の温度は370℃、空気
E1の予熱器23の後流における温度は210℃に設定
又は調整した。また、図示省略しているが、燃焼ガスB
1の温度は、第2予熱器22の後流(管式連続反応器5
の前流)で550℃程度となっていた。
【0025】また、試験装置の規模(容量)は、水の流
量が約125kg/hに対してプラスチック処理量が定
格で約42kg/h(スラリ濃度が約25重量%)のも
のであるが、この場合にも、図3(b)に示す如く、水
の流量が125.9kg/hに対してプラスチック処理
量を14.0kg/h(スラリ濃度が約10重量%)と
して試験を行っている。また、オフガスH3の全量をそ
のままガス燃料C1(S4)として使用し、液体燃料D
1(S5)としては外部から重油を供給した。この試験
の結果は、図3(b)に示すように、液体燃料D1とし
て供給すべき重油(S5)の量は13.6kg/hとな
り、これに対して、油G2(回収油S3)として回収さ
れる油の量は6.8kg/hとなった。この場合、熱効
率は、マイナスの値となる。但し、得られた油G2(回
収油S3)は、所望の成分(この場合重油)を多量に含
む良質なものであった。すなわち、図2のような構成で
は、所望の成分(この場合重油)を多量に含む油が回収
できるものの、高い熱効率が達成困難であることが分か
る。なおこの試験は、前述したように、装置の定格容量
に対して格段に少ない量のプラスチックを処理する条件
(放熱の割合が大きく熱効率の点で不利な状況)で行っ
ているため、実際に規定量のプラスチックを処理する場
合には、ある程度の熱効率が得られるものと考えられる
が、それでも数十%程度あたりに熱効率の限界があるも
のと考えられる。この一番の原因は、排ガスB2(温度
370℃)の熱として系外に捨てられるエネルギの多大
な損失であり、本発明はこのエネルギの多大な損失を問
題なく解消しているものである。
量が約125kg/hに対してプラスチック処理量が定
格で約42kg/h(スラリ濃度が約25重量%)のも
のであるが、この場合にも、図3(b)に示す如く、水
の流量が125.9kg/hに対してプラスチック処理
量を14.0kg/h(スラリ濃度が約10重量%)と
して試験を行っている。また、オフガスH3の全量をそ
のままガス燃料C1(S4)として使用し、液体燃料D
1(S5)としては外部から重油を供給した。この試験
の結果は、図3(b)に示すように、液体燃料D1とし
て供給すべき重油(S5)の量は13.6kg/hとな
り、これに対して、油G2(回収油S3)として回収さ
れる油の量は6.8kg/hとなった。この場合、熱効
率は、マイナスの値となる。但し、得られた油G2(回
収油S3)は、所望の成分(この場合重油)を多量に含
む良質なものであった。すなわち、図2のような構成で
は、所望の成分(この場合重油)を多量に含む油が回収
できるものの、高い熱効率が達成困難であることが分か
る。なおこの試験は、前述したように、装置の定格容量
に対して格段に少ない量のプラスチックを処理する条件
(放熱の割合が大きく熱効率の点で不利な状況)で行っ
ているため、実際に規定量のプラスチックを処理する場
合には、ある程度の熱効率が得られるものと考えられる
が、それでも数十%程度あたりに熱効率の限界があるも
のと考えられる。この一番の原因は、排ガスB2(温度
370℃)の熱として系外に捨てられるエネルギの多大
な損失であり、本発明はこのエネルギの多大な損失を問
題なく解消しているものである。
【0026】なお、本発明は前述の形態例に限られず、
各種態様があり得る。例えば、図2に示した装置におけ
る第1予熱器21又は第2予熱器22のうち、いずれか
一方又は両方と同様の構成を、図1の装置において設置
してもよい。このような予熱器を設けて、例えば所定の
反応温度までの昇温をこの予熱器の部分で行うようにす
れば、管式連続反応器5が実現すべき機能が明確になり
(即ち、所定の反応温度を所定時間保持するだけの機能
でよくなり)、反応条件(特に温度条件)の設定や調整
が容易になる利点がある。また、図1の装置において、
スラリ予熱器11及びスラリ冷却器12の熱媒として使
用した空気E2は、スラリ予熱器11を出た後に大気放
出する態様に限られず、その一部又は全部をファン13
の吸気側に戻して循環させてもよいし、その一部又は全
部をファン6の吸気側に供給して空気E1として使用す
ることもできる。但し、排ガスB2やスラリA2からの
熱回収の容易性、或いは、各熱交換器7,11,12で
の熱の移動量や流体温度の設定又は調整の容易性の点で
は、温度が安定した常温の大気のみをファン6やファン
13で吸気する構成が好ましい。また、空気E2に代わ
る熱媒として、例えば水を使用してもよい。但し、水を
使用すると、排水処理が必要になるし、材料腐食の問題
も生じるので、その点では、そのような問題のない空気
が優れている。
各種態様があり得る。例えば、図2に示した装置におけ
る第1予熱器21又は第2予熱器22のうち、いずれか
一方又は両方と同様の構成を、図1の装置において設置
してもよい。このような予熱器を設けて、例えば所定の
反応温度までの昇温をこの予熱器の部分で行うようにす
れば、管式連続反応器5が実現すべき機能が明確になり
(即ち、所定の反応温度を所定時間保持するだけの機能
でよくなり)、反応条件(特に温度条件)の設定や調整
が容易になる利点がある。また、図1の装置において、
スラリ予熱器11及びスラリ冷却器12の熱媒として使
用した空気E2は、スラリ予熱器11を出た後に大気放
出する態様に限られず、その一部又は全部をファン13
の吸気側に戻して循環させてもよいし、その一部又は全
部をファン6の吸気側に供給して空気E1として使用す
ることもできる。但し、排ガスB2やスラリA2からの
熱回収の容易性、或いは、各熱交換器7,11,12で
の熱の移動量や流体温度の設定又は調整の容易性の点で
は、温度が安定した常温の大気のみをファン6やファン
13で吸気する構成が好ましい。また、空気E2に代わ
る熱媒として、例えば水を使用してもよい。但し、水を
使用すると、排水処理が必要になるし、材料腐食の問題
も生じるので、その点では、そのような問題のない空気
が優れている。
【0027】また、排ガスB2の熱(燃焼ガスB1の予
熱)で、空気E1の代わりに、或いは空気E1ととも
に、ガス燃料C1と液体燃料D1のいずれか一方又は両
方を予め加熱するようにしてもよい。例えば、排ガスB
2が高温側流体として順次流通する二つの予熱器を設け
て、上流側の予熱器でオフガスH3を加熱してガス燃料
C1(又はその一部)としてバーナ3に供給し、下流側
の予熱器でファン6から圧送される空気を加熱して空気
E1としてバーナ3に供給する構成などがあり得る。ま
た、例えば周辺のプラントなどから酸素ガスが供給可能
である場合などには、空気E1の代わりにその酸素ガス
を使用してもよいことはいうまでもない。また、バーナ
3の燃料としては、ガス燃料か液体燃料のいずれか一方
を使用してもよい。また、廃プラスチックの分解により
回収されたガスや油を、バーナ3の燃料としては使用せ
ず、バーナ3の燃料を別個に供給する構成でも当然よ
い。但し一般的には、系外から別途燃料を供給すること
は、好ましくない場合が多い。また、廃プラスチックの
分解により回収する成分は、必ずしも揮発性の低いもの
に限られない、極端なケースとしては、全てガスとして
回収するような態様もあり得るし、ガソリンなどの揮発
性の高い成分を多量に含む油として回収してもよい。但
し、重油のように揮発性が低く引火点の高い油は、ハン
ドリング性及び取り扱いの容易性の点では優れているの
で、そのような観点からは、なるべく重油を多く含むか
たちで回収すべきである。ちなみに、反応温度と反応時
間等の設定又は調整によって、このような回収成分の変
更や設定が可能であることは、周知のとおりである。ま
た、図1に示した予熱器7のような熱交換器(燃焼ガス
の予熱により酸素含有ガス等を加熱する本発明の予熱
器)は、必ずしも加熱炉2と別体として構成する必要は
なく、加熱炉2内(例えばガス出口4b内)に組み込む
こともできるのは、いうまでもない。
熱)で、空気E1の代わりに、或いは空気E1ととも
に、ガス燃料C1と液体燃料D1のいずれか一方又は両
方を予め加熱するようにしてもよい。例えば、排ガスB
2が高温側流体として順次流通する二つの予熱器を設け
て、上流側の予熱器でオフガスH3を加熱してガス燃料
C1(又はその一部)としてバーナ3に供給し、下流側
の予熱器でファン6から圧送される空気を加熱して空気
E1としてバーナ3に供給する構成などがあり得る。ま
た、例えば周辺のプラントなどから酸素ガスが供給可能
である場合などには、空気E1の代わりにその酸素ガス
を使用してもよいことはいうまでもない。また、バーナ
3の燃料としては、ガス燃料か液体燃料のいずれか一方
を使用してもよい。また、廃プラスチックの分解により
回収されたガスや油を、バーナ3の燃料としては使用せ
ず、バーナ3の燃料を別個に供給する構成でも当然よ
い。但し一般的には、系外から別途燃料を供給すること
は、好ましくない場合が多い。また、廃プラスチックの
分解により回収する成分は、必ずしも揮発性の低いもの
に限られない、極端なケースとしては、全てガスとして
回収するような態様もあり得るし、ガソリンなどの揮発
性の高い成分を多量に含む油として回収してもよい。但
し、重油のように揮発性が低く引火点の高い油は、ハン
ドリング性及び取り扱いの容易性の点では優れているの
で、そのような観点からは、なるべく重油を多く含むか
たちで回収すべきである。ちなみに、反応温度と反応時
間等の設定又は調整によって、このような回収成分の変
更や設定が可能であることは、周知のとおりである。ま
た、図1に示した予熱器7のような熱交換器(燃焼ガス
の予熱により酸素含有ガス等を加熱する本発明の予熱
器)は、必ずしも加熱炉2と別体として構成する必要は
なく、加熱炉2内(例えばガス出口4b内)に組み込む
こともできるのは、いうまでもない。
【0028】
【発明の効果】本発明の廃プラスチックの処理方法及び
装置によれば、燃焼ガスの余熱により、燃焼用の燃料又
は/及び酸素含有ガスが燃焼反応の前に予め加熱され
る。いいかえれば、燃焼ガスの余熱がスラリの加熱と無
関係に回収されて、スラリ加熱用の熱エネルギとして循
環使用される。このため、プラスチックの分解反応の処
理条件の設定に悪影響を及ぼすことなく、燃焼ガスの余
熱を十分に回収し、全体的な熱効率を格段に高めること
ができる。即ち、燃焼反応により生じた熱エネルギが、
スラリの加熱後に仮に多量に余っても、これをスラリ加
熱のための熱交換とは別個独立の熱交換(予熱器での熱
交換)によって十分回収する構成とすることができる。
このため、燃焼反応や燃焼ガスの温度条件、スラリを加
熱する加熱炉の仕様やスラリ流量などについては、それ
自体では熱経済性を無視して(つまり、燃焼ガスの余熱
として多量の熱エネルギが余ることを考慮することな
く)、プラスチックから所望のガス又は油を回収するた
めの最適条件に的を絞って設定できる。いいかえれば、
燃焼反応や燃焼ガスの温度条件、加熱炉の仕様やスラリ
流量などについては、それ自体で熱経済性を特に考慮す
る必要がなくなるため、プラスチックから所望のガス又
は油を回収するための設計や運転時の調整(例えば、ス
ラリの流量調整や燃焼反応の火力調整等)の自由度が高
まり、プラスチックの種類や濃度或いは処理流量が変動
しても、所望のガス又は油をより安定的に回収すること
が容易になる。したがって、廃プラスチックから所望の
油又はガスが容易に回収でき、しかも熱経済性を従来よ
りも格段に向上させることができる。
装置によれば、燃焼ガスの余熱により、燃焼用の燃料又
は/及び酸素含有ガスが燃焼反応の前に予め加熱され
る。いいかえれば、燃焼ガスの余熱がスラリの加熱と無
関係に回収されて、スラリ加熱用の熱エネルギとして循
環使用される。このため、プラスチックの分解反応の処
理条件の設定に悪影響を及ぼすことなく、燃焼ガスの余
熱を十分に回収し、全体的な熱効率を格段に高めること
ができる。即ち、燃焼反応により生じた熱エネルギが、
スラリの加熱後に仮に多量に余っても、これをスラリ加
熱のための熱交換とは別個独立の熱交換(予熱器での熱
交換)によって十分回収する構成とすることができる。
このため、燃焼反応や燃焼ガスの温度条件、スラリを加
熱する加熱炉の仕様やスラリ流量などについては、それ
自体では熱経済性を無視して(つまり、燃焼ガスの余熱
として多量の熱エネルギが余ることを考慮することな
く)、プラスチックから所望のガス又は油を回収するた
めの最適条件に的を絞って設定できる。いいかえれば、
燃焼反応や燃焼ガスの温度条件、加熱炉の仕様やスラリ
流量などについては、それ自体で熱経済性を特に考慮す
る必要がなくなるため、プラスチックから所望のガス又
は油を回収するための設計や運転時の調整(例えば、ス
ラリの流量調整や燃焼反応の火力調整等)の自由度が高
まり、プラスチックの種類や濃度或いは処理流量が変動
しても、所望のガス又は油をより安定的に回収すること
が容易になる。したがって、廃プラスチックから所望の
油又はガスが容易に回収でき、しかも熱経済性を従来よ
りも格段に向上させることができる。
【0029】また、燃焼ガスの余熱を回収する本発明の
予熱器は、排プラスチックのスラリに比較すれば格段に
低圧の流体間で熱交換を行うものとなるので、市販され
ている汎用の熱交換器(例えば、プレート式のもの、或
いはシェルアンドチューブ構造のもの)によって、容易
かつ安価に実現できる利点がある。また本発明では、超
臨界状態又は亜臨界状態を作る熱源が燃料の燃焼である
ため、そのために外部から電力を供給する必要もない
し、廃プラスチックを分解して得られたガスや油をこの
燃料として使用すれば、そのために外部から燃料を供給
する必要もなく実用性が高い。
予熱器は、排プラスチックのスラリに比較すれば格段に
低圧の流体間で熱交換を行うものとなるので、市販され
ている汎用の熱交換器(例えば、プレート式のもの、或
いはシェルアンドチューブ構造のもの)によって、容易
かつ安価に実現できる利点がある。また本発明では、超
臨界状態又は亜臨界状態を作る熱源が燃料の燃焼である
ため、そのために外部から電力を供給する必要もない
し、廃プラスチックを分解して得られたガスや油をこの
燃料として使用すれば、そのために外部から燃料を供給
する必要もなく実用性が高い。
【0030】また、請求項2又は4記載のように、分解
反応後のスラリと熱媒(例えば、空気)との間で熱交換
を行って熱回収するとともに、この熱回収により昇温さ
れた熱媒と分解反応前のスラリとの間で熱交換を行って
分解反応前のスラリを予め加熱する構成とした場合に
は、次のような効果がある。即ち、分解反応後のスラリ
の熱の多くを系内で利用して、このスラリの熱として系
外に捨てられる熱エネルギを最小限とし、熱効率向上に
より貢献できる。しかも、このために必要な熱交換器
は、一方の流体(つまり、スラリ側)のみが高圧なもの
となるため、メンテナンス作業の容易性を確保しつつ、
比較的安価なものとして実現できる。
反応後のスラリと熱媒(例えば、空気)との間で熱交換
を行って熱回収するとともに、この熱回収により昇温さ
れた熱媒と分解反応前のスラリとの間で熱交換を行って
分解反応前のスラリを予め加熱する構成とした場合に
は、次のような効果がある。即ち、分解反応後のスラリ
の熱の多くを系内で利用して、このスラリの熱として系
外に捨てられる熱エネルギを最小限とし、熱効率向上に
より貢献できる。しかも、このために必要な熱交換器
は、一方の流体(つまり、スラリ側)のみが高圧なもの
となるため、メンテナンス作業の容易性を確保しつつ、
比較的安価なものとして実現できる。
【図1】本発明の一例である廃プラスチック処理装置を
示す図である。
示す図である。
【図2】本発明の比較例である廃プラスチック処理装置
を示す図である。
を示す図である。
【図3】本発明の一例及び比較例の性能を示す図であ
る。
る。
2 加熱炉 3 バーナ(燃焼器) 4 胴体 5 管式連続反応器(管体) 7 予熱器 11 スラリ予熱器 12 スラリ冷却器 21 第1予熱器(管体) 22 第2予熱器(管体) A1 スラリ(分解反応前のスラリ) A2 スラリ(分解反応後のスラリ) B1 燃焼ガス B2 排ガス C1 ガス燃料 D1 液体燃料 E1 空気(酸素含有ガス) E2 空気(熱媒) G2 回収油(廃プラスチックから変換した油) H3 オフガス(廃プラスチックから変換したガス)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田畑 正敬 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 (72)発明者 今井 哲也 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 松原 亘 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 斎藤 喜久 宮城県仙台市青葉区中山七丁目2番1号 東北電力株式会社研究開発センター内 (72)発明者 永野 貢 宮城県仙台市青葉区中山七丁目2番1号 東北電力株式会社研究開発センター内 (72)発明者 小野塚 輝夫 宮城県仙台市青葉区中山七丁目2番1号 東北電力株式会社研究開発センター内 (72)発明者 守谷 武彦 宮城県仙台市青葉区中山七丁目2番1号 東北電力株式会社研究開発センター内 Fターム(参考) 4F301 CA09 CA24 CA32 CA34 CA41 CA52 CA61 CA72 CA73 4H029 CA01 CA05 CA12
Claims (4)
- 【請求項1】 燃料を酸素含有ガスと燃焼反応させて生
じる熱により、廃プラスチックと水を混合してなるスラ
リを加熱し、このスラリ中の水を超臨界状態又は亜臨界
状態とすることによって、前記廃プラスチックの分解反
応を生じさせ、前記廃プラスチックを油又はガスに変換
する廃プラスチックの処理方法において、 前記燃焼反応により生じた燃焼ガスの余熱により、前記
燃料又は/及び酸素含有ガスを前記燃焼反応の前に予め
加熱する構成としたことを特徴とする廃プラスチックの
処理方法。 - 【請求項2】 前記分解反応後のスラリと熱媒との間で
熱交換を行って熱回収するとともに、この熱回収により
昇温された熱媒と前記分解反応前のスラリとの間で熱交
換を行って前記分解反応前のスラリを予め加熱すること
を特徴とする請求項1記載の廃プラスチックの処理方
法。 - 【請求項3】 燃料を酸素含有ガスと燃焼反応させる燃
焼器と、この燃焼器の燃焼反応により生じた燃焼ガスが
流通する胴体と、この胴体内又は前記燃焼器の近傍に配
設された管体とを有する加熱炉を備え、廃プラスチック
と水を混合してなるスラリを前記管体に流通させて前記
スラリを加熱し、前記スラリ中の水を超臨界状態又は亜
臨界状態とすることによって、前記廃プラスチックの分
解反応を生じさせ、前記廃プラスチックを油又はガスに
変換する廃プラスチックの処理装置において、 前記胴体を含む前記燃焼ガスの流通過程における前記管
体よりも後流位置に設置され、前記燃焼ガスの余熱によ
り、前記燃料又は/及び酸素含有ガスを前記燃焼反応の
前に予め加熱する予熱器を設けたことを特徴とする廃プ
ラスチックの処理装置。 - 【請求項4】 前記加熱炉の管体から導出された分解反
応後のスラリと熱媒との間で熱交換を行って熱回収する
スラリ冷却器と、このスラリ冷却器での熱回収により昇
温された熱媒と、前記加熱炉の管体に導入される分解反
応前のスラリとの間で熱交換を行って、前記分解反応前
のスラリを予め加熱するスラリ予熱器とを、さらに設け
たことを特徴とする請求項3記載の廃プラスチックの処
理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36927099A JP2001181651A (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | 廃プラスチックの処理方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36927099A JP2001181651A (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | 廃プラスチックの処理方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001181651A true JP2001181651A (ja) | 2001-07-03 |
Family
ID=18494007
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36927099A Withdrawn JP2001181651A (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | 廃プラスチックの処理方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001181651A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013179786A1 (ja) * | 2012-06-01 | 2013-12-05 | 株式会社クレハ | 熱分解炉および熱分解生成物の製造方法 |
JP2016521292A (ja) * | 2013-03-15 | 2016-07-21 | テラパワー, エルエルシー | 炭素質原料のガス化を行う方法およびシステム |
US10144874B2 (en) | 2013-03-15 | 2018-12-04 | Terrapower, Llc | Method and system for performing thermochemical conversion of a carbonaceous feedstock to a reaction product |
US10760004B2 (en) | 2017-03-24 | 2020-09-01 | Terrapower, Llc | Method for recycling pyrolysis tail gas through conversion into formic acid |
US10787610B2 (en) | 2017-04-11 | 2020-09-29 | Terrapower, Llc | Flexible pyrolysis system and method |
-
1999
- 1999-12-27 JP JP36927099A patent/JP2001181651A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US11542437B2 (en) | 2013-03-15 | 2023-01-03 | Terrapower, Llc | Method and system for performing thermochemical conversion of a carbonaceous feedstock to a reaction product |
US10760004B2 (en) | 2017-03-24 | 2020-09-01 | Terrapower, Llc | Method for recycling pyrolysis tail gas through conversion into formic acid |
US10787610B2 (en) | 2017-04-11 | 2020-09-29 | Terrapower, Llc | Flexible pyrolysis system and method |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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