JP2001181215A - スルホン化物または硫酸化物の製造方法及び装置 - Google Patents

スルホン化物または硫酸化物の製造方法及び装置

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JP2001181215A
JP2001181215A JP37195499A JP37195499A JP2001181215A JP 2001181215 A JP2001181215 A JP 2001181215A JP 37195499 A JP37195499 A JP 37195499A JP 37195499 A JP37195499 A JP 37195499A JP 2001181215 A JP2001181215 A JP 2001181215A
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gas
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Takeshi Oishi
健 大石
Naomi Miyata
直実 宮田
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程において発生するミストを効率良く
回収し、作業性、生産性を向上させることができるスル
ホン化物または硫酸化物の製造方法及び装置を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 製造装置Aは、SO3ガスと有機化合物
との反応生成物を気液分離する分離装置2と、分離装置
2により生成された分離ガスG1に噴霧液L3を供給す
ることにより分離ガスG1に含まれるミストを捕集液L
2として捕集する捕集装置3と、捕集液L2の物性を測
定する物性測定装置13と、物性測定装置13の測定結
果に基づいて、捕集液L2の供給先を切り替える制御装
置20とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スルホン化物また
は硫酸化物の製造方法及び製造装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】脂肪酸アルキルエステル、アルキルベン
ゼン、α−オレフィン、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、高級アルコールなどの有機化合物を、三酸化硫
黄ガスでスルホン化または硫酸化して得られる生成物を
アルカリで中和したものは、種々のアニオン界面活性剤
などとして多用されている。これらの有機化合物のスル
ホン化または硫酸化を経て製造されるアニオン界面活性
剤は、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキル
硫酸塩などである。
【0003】このようなスルホン化物は、例えば、特開
平7−188154号公報に開示される方法によって生
成される。このスルホン化物の製造方法は、原料である
有機化合物を三酸化硫黄ガスでスルホン化する工程と、
得られた反応生成物を気液分離する工程を備えており、
気液分離工程で得られた分離ガスは装置外部に排出され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の分離ガス中に
は、原料である有機化合物や三酸化硫黄ガスなど(以
下、「ミスト」と称する)がわずかに含まれている。す
なわち、分離しきれなかった原料まで排出されてしまう
ため製造効率が悪かった。したがって、このミストを回
収して再利用することにより、製造効率は向上する。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、製造工程において発生するミストを効率良く
回収し、作業性、生産性を向上させることができるスル
ホン化物または硫酸化物の製造方法及び装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明のスルホン化物または硫酸化物の製造方法
は、三酸化硫黄ガスと有機化合物との反応生成物を気液
分離する工程を備えるスルホン化物または硫酸化物の製
造方法において、前記工程で生成された分離ガスに吸着
物質を供給し、該分離ガスに含まれるミストを前記吸着
物質に吸着させて捕集液を生成し、該捕集液の物性を測
定し、該測定結果に基づいて捕集液の供給先を切り替え
ることを特徴とする。
【0007】本発明によれば、分離ガスに含まれるミス
トを吸着物質に吸着させることにより、このミストを捕
集液として回収することができる。そして、この捕集液
の物性を測定することにより、回収した捕集液を再利用
するに際し、捕集液の供給先を適切に切り替えることが
できる。したがって、作業性、生産性を向上させること
ができる。
【0008】このとき、測定結果に基づいて、捕集液
を、下流の所定の工程に供給するか、吸着物質として捕
集液を生成するための捕集装置に供給するかを切り替え
ることにより、生産性を向上させることができる。つま
り、例えば、この捕集液の物性が所定のものである場合
には、アニオン界面活性剤を製造するためのスルホン化
物または硫酸化物に合流したり、吸着物質として捕集装
置に供給することができ、一方、物性が所定のものでな
い場合には、この捕集液を廃棄することができるので、
品質の良いスルホン化物を、効率良く確実に生産するこ
とができる。
【0009】このようなスルホン化物または硫酸化物の
製造方法は、三酸化硫黄ガスと有機化合物との反応生成
物を気液分離する分離装置を備えたスルホン化物または
硫酸化物の製造装置において、前記分離装置により生成
された分離ガスに吸着物質を供給して、該分離ガスに含
まれるミストを前記吸着物質に吸着させて捕集液を生成
する捕集装置と、前記捕集液の物性を測定する測定装置
と、該測定装置の測定結果に基づいて、前記捕集液の供
給先を切り替える制御装置とを備えることを特徴とする
スルホン化物または硫酸化物の製造装置によって行うこ
とができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による
スルホン化物または硫酸化物の製造方法及び装置を図面
を参照して説明する。図1は、本発明のスルホン化物ま
たは硫酸化物の製造装置の第1実施形態を示す構成図で
ある。
【0011】図1において、製造装置Aは、スルホン化
ガスである三酸化硫黄ガスと原料である有機化合物とを
反応させる反応器1と、この反応器1によって生成され
た反応生成物を気液分離して分離ガスG1と分離液L1
とを生成する分離装置2と、分離装置2によって生成さ
れた分離ガスG1に吸着物質L3を供給して、分離ガス
G1に含まれる液体成分を吸着物質L3に吸着させて捕
集液L2を生成する捕集装置3と、捕集装置3によって
生成された捕集液L2を一時的に収容する捕集容器7
と、捕集液L2の物性を測定する物性測定装置13とを
備えている。そして、製造装置A全体の動作は、制御装
置20によって制御されるようになっている。
【0012】反応器1は、導管21から供給される原料
(有機化合物)と、導管22から供給されるスルホン化
ガスとを反応させ、反応生成物(スルホン化物)を生成
するものである。原料は、目的とするスルホン化物によ
って選択されるが、例えば、アニオン界面活性剤を製造
する場合においては、脂肪酸アルキルエステル、アルキ
ルベンゼン、α−オレフィン、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、高級アルコールなどの有機化合物が用い
られる。また、スルホン化ガスとしては三酸化硫黄ガス
(以下、「SO3」と称する)、発煙硫酸などが挙げら
れるが、SO3ガスが好適である。そして、上記各原料
を用いた場合、スルホン化または硫酸化を経て製造され
るアニオン界面活性剤は、α−スルホ脂肪酸アルキルエ
ステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフ
ィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル硫酸塩、アルキル硫酸塩などとなる。
【0013】反応器1は、例えば、薄膜式反応器によっ
て構成される。この薄膜式反応器は、図4に示すよう
に、外筒41と、内筒42と、内筒42内部に設けら
れ、SO 3ガスを内筒42のほぼ軸線に沿って供給する
ガス流路43と、内筒42の壁面に沿うように原料を供
給する原料供給口44と、内筒42内において、SO3
ガスと有機化合物との間に空気を供給する空気供給口4
5とを備えている。そして、SO3ガスと原料とは、内
筒42内を流れつつ空気を介して反応し、反応生成物と
なる。
【0014】分離装置2は、反応器1によって生成され
た反応生成物を気相(分離ガスG1)と液相(分離液L
1)とに分離するためのものであって、例えば、サイク
ロン分離器によって構成される。つまり、分離装置2
は、反応生成物を円筒内に軸方向から案内羽根を通して
流入させることによって円筒内で旋回運動を与え、遠心
力の作用で気相と液相とに分離するものである。導管2
3を介して反応器1から反応生成物を供給された分離装
置2は、この反応生成物を気液分離し、スルホン化物で
ある分離液L1と分離ガスG1とを生成し、導管24に
分離液L1を供給するとともに、導管25に分離ガスG
1を供給する。
【0015】分離ガスG1は、SO3ガスや分離装置2
によって分離しきれなかった分離液(スルホン化物)L
1などの液体成分(以下、「ミスト」と称する)をわず
かに含んでいる。つまり、反応生成物は分離装置2によ
って完全には気液分離されず、したがって、分離ガスG
1はミストを含有している。
【0016】捕集装置3は、液体成分であるミストを含
んでいる状態で分離装置2から送り出された分離ガスG
1を気液分離するものであって、導管25に設けられた
噴霧装置4と気液分離装置6とを備えている。この捕集
装置3は、導管25を通りミストを含む分離ガスG1の
気液分離を行い、排ガスG2と捕集液L2とを生成する
ものである。
【0017】噴霧装置4は、導管25を通る分離ガスG
1に吸着物質L3を供給するものである。この吸着物質
L3は、原料(有機化合物)、スルホン化物あるいはミ
ストを溶解する特性を有する有機物あるいは無機物から
なる液体及び混合物であって、例えば、所定ミスト濃度
以下の原料液などである。あるいは、吸着物質として、
スルホン酸、硫酸エステルなどを用いることも可能であ
る。この吸着物質(噴霧液)L3は、噴霧装置4によっ
て気液分離装置6で分離捕集可能な液滴径以上の液滴
(液滴径は1〜50μmが好ましい)に変換された後、
分離ガスG1中に噴霧される。噴霧液L3は収容タンク
5に収容されており、ポンプ8の作用により導管26を
介して噴霧装置4に供給される。導管26のうち、収容
タンク5とポンプ8との間には、制御装置20の指示に
基づいて開閉されるバルブ9が設置されている。供給さ
れた噴霧液L3は、分離ガスG1中に含まれるミストを
吸着し、さらに大きな液滴となる。
【0018】気液分離装置6は、分離装置2同様、サイ
クロン分離器によって構成されており、噴霧装置4によ
って噴霧液L3を噴霧された分離ガスG1の気液分離を
行うものである。分離ガスG1に含まれているSO3
スや有機化合物などからなるミストは噴霧液L3に吸着
されてさらに大きな液滴となり、気液分離装置6は、こ
の液滴を含む分離ガスG1の気液分離を行う。気液分離
された後の気体成分(排ガス)G2は導管27によって
装置外部に放出され、一方、液体成分である捕集液L2
は導管28に導かれて捕集容器7に収容される。
【0019】捕集容器7は気液分離装置6によって生成
された捕集液L2を一時的に収容するためのものであっ
て、導管28に設けられている。この捕集容器7には、
例えばレベル計からなる液量検出装置12が設置されて
おり、捕集容器7内に収容された捕集液L2の量を検出
するようになっている。この液量検出装置12の検出信
号は制御装置20に出力される。
【0020】物性測定装置13は、気液分離装置6によ
って分離された捕集液L2の物性を測定するものであ
る。この物性測定装置13は、捕集液L2の色を測定
し、この測定結果に基づいて捕集液L2の物性を検出す
るものであって、例えば色彩計によって構成されてい
る。物性測定装置13の測定結果は制御装置20に出力
されるようになっており、制御装置20は、この測定結
果に基づいて、捕集液L2の物性を判別するようになっ
ている。なお、この物性測定装置13を、例えば、捕集
液L2の密度を測定可能な密度測定装置や、比重を測定
可能な比重測定装置によって構成することも可能であ
る。すなわち、捕集液L2の濃度に依存して変化する物
性値を測定可能な手段であればよい。
【0021】導管26のうちバルブ9の下流側からは導
管29が分岐しており、導管29の途中にはバルブ10
が設置されている。また、この導管29は導管28に連
結しており、この連結部分の下流側にはバルブ11が設
置されている。バルブ10及びバルブ11は、制御装置
20の指示に基づいて開閉するようになっている。
【0022】以上説明したような構成を持つスルホン化
物または硫酸化物の製造装置の動作について、図1、図
2を参照しながら説明する。初めに、導管21及び導管
22によって、原料及びSO3ガスが反応器1に供給さ
れる。反応器1は、SO3ガスによって原料をスルホン
化し、スルホン化物(反応生成物)を生成する。反応器
1によって生成された反応生成物は、導管23を介して
分離装置2に送られ、この分離装置2によって、スルホ
ン化物である分離液L1と、分離ガスG1とに分離され
る。分離液L1は導管24を通ってアニオン界面活性剤
を製造するためのスルホン化物として、装置外部に送ら
れ、一方、分離ガスG1は導管25を介して噴霧装置4
に送られる。
【0023】分離ガスG1が噴霧装置4に供給された
ら、制御装置20は、導管26に設けられたポンプ8を
駆動する(ステップS1)。次いで、制御装置20は、
導管26に設けられたバルブ9を開け、収容タンク5内
に収容されている噴霧液L3をポンプ8を介して噴霧装
置4に送り、分離ガスG1に対して噴霧液L3を所定量
噴霧させる。このとき、バルブ9の下流側から分岐して
いる導管29に設けられたバルブ10及びバルブ11は
閉じている(ステップS2)。
【0024】導管25を通る分離ガスG1に含まれてい
るミストは、供給された噴霧液L3に吸着されて液滴に
成長し、気液分離装置6によって捕集液L2として回収
される。すなわち、分離ガスG1中にわずかに含まれて
いる液体成分であるミストは噴霧液L3によって、気液
分離装置6によって気液分離されやすい液滴に成長され
る。このとき、ミストの回収が終了したか否かが、所定
のタイミングで判定される(ステップS3)。
【0025】回収されたミストである捕集液L2は捕集
容器7に収容される。このとき、捕集容器7に収容され
た分離液L2の量は液量検出装置12によって検出され
ている。液量検出装置12の検出信号は制御装置20に
送られ、制御装置20は液量検出装置12の検出結果に
基づいて、捕集容器7内の捕集液L2の量が所定値に達
したか否かを判別する。すなわち、捕集液L2のレベル
が下限以下か否かを判別する(ステップS4)。
【0026】捕集容器7内の捕集液L2の量が所定値以
上であると判別された場合(レベルが下限以下ではない
と判別された場合)、捕集液L2の物性が物性測定装置
13によって測定される。物性測定装置13の測定結果
は制御装置20に送られ、制御装置20は、この測定結
果に基づいて、捕集液L2の物性が所定のものであるか
否かを判別する。つまり、捕集液L2の物性値が所定範
囲内にあるか否かを判別する(ステップS5)。この所
定範囲は、制御装置20に予め記憶されているデータで
あって、制御装置20は、このデータと物性測定装置1
3の測定結果とを比較することによって、捕集液L2の
物性が所定のものであるか否かを判別する。また、この
所定範囲とは、捕集液L2が所望のスルホン化物として
許容されるか否かの範囲であって、許容範囲内であれ
ば、所望のスルホン化物として分離液L1と合流可能と
なる。
【0027】具体的には、物性測定装置13が色彩計に
よって構成されている場合、捕集液L2は捕集容器7内
に収容された状態で色を測定される。そして、この色が
所定値より濃い(あるいは薄い)場合には、所望のスル
ホン化物として許容されないものと判別される。
【0028】一方、ステップS4において、捕集容器7
内の捕集液L2の量が所定値に達していないと判別され
た場合には、バルブ9を開放した状態で、噴霧装置4か
らの分離ガスG1に対する噴霧液L3の噴霧を継続する
(すなわち、ステップS2に戻る)。この場合、分離ガ
スG1中のミストは、噴霧液L3が供給されることによ
って、液滴に成長する。
【0029】ステップS5において、捕集液L2の物性
値が許容範囲内にある場合、すなわち、この捕集液L2
の物性が所定のものであると判別された場合、制御装置
20は、導管26に設けられたバルブ9を閉じるととも
に、導管29に設けられたバルブ10を開ける(ステッ
プS6)。
【0030】このとき、ポンプ8は作動状態であり、バ
ルブ11は閉鎖状態にあるので、分離ガスG1に対する
噴霧液は、捕集容器7に捕集された液が導管26、29
を通って捕集装置3及び捕集容器7を含む系K内を循環
することになる。そして、分離ガスG1中に含まれる液
体成分は、気液分離装置6で分離されて捕集液L2とし
て回収され、徐々に捕集容器7に収容される。制御装置
20は、捕集液L2を系K内で循環させつつ、液量検出
装置12によって捕集容器7内の捕集液L2の量を検出
し、捕集容器7内の液量が所定値以上であるか否かを判
別する(ステップS7)。
【0031】捕集容器7内のレベルが所定値以下である
場合、すなわち、捕集容器7の容量に余裕がある場合、
制御装置20はポンプ8を作動させた状態で、ポンプ1
0を開けるとともに、バルブ9及びバルブ11を閉じ
る。すなわち、ステップ7の状態を継続させる(ステッ
プS8)。
【0032】一方、捕集容器7内のレベルが所定値以上
である場合、すなわち、捕集容器7の容量に余裕が無く
なってきた場合、制御装置20はバルブ11を開けて捕
集液L2を装置外OUTに放出させる(ステップS
9)。この場合、放出した液の物性値が所定範囲内であ
る場合には、分離液L1と合流させ、アニオン界面活性
剤を製造するためのスルホン化物として扱うことができ
る。
【0033】ステップS5において、捕集液L2の物性
値(色、密度、比重、屈折率など)が所定範囲外にある
と判別された場合(例えば、液体の色の測定結果が所定
値より濃すぎるなど)、バルブ9及びバルブ11を開放
するとともに、バルブ10を閉じる(ステップS1
0)。したがって、物性値が許容範囲にない捕集液L2
はバルブ11を通って装置外OUTに排出される。そし
て、新たな噴霧液L3が収容タンク5から噴霧装置4に
供給されることになるので、濃すぎると判別された捕集
液L2は薄まり、その物性値は所定範囲に収まる。この
とき、捕集液L2の物性は改善され、所定値より濃くな
る状態を回避されるので、各導管内にはこの捕集液L2
(あるいは分離ガスG1)の固形分が付着しづらくな
る。
【0034】所定のタイミングになったら、制御装置2
0は、ミスト回収操作を終了させるために、装置に信号
を送る(すなわち、ステップS3に戻る)。そして、ミ
スト回収操作終了の信号が発せられたら、バルブ9及び
バルブ10を閉じる(ステップS11)。このとき、噴
霧液L3の供給は停止されるが、ポンプ8は作動状態に
あるので、系K内にある捕集液L2は装置外に放出され
る。
【0035】そして、捕集液L2が装置外に放出された
ら、ポンプ8の作動を停止させる(ステップS12)。
こうして、捕集液L2の回収が終了する。この場合、回
収した捕集液L2の物性値が所定範囲である場合には、
分離液L1と合流させ、アニオン界面活性剤を製造する
ためのスルホン化物として扱うことができる。
【0036】以上説明したように、分離ガスG1に含ま
れるミストを噴霧液L3に吸着させることによって回収
した捕集液L2を再利用するに際し、この捕集液L2の
物性を測定することによって、例えば、捕集液L2の回
収動作を継続したり、分離液(スルホン化物)L1と合
流させたり、あるいは、物性が所定範囲ではない場合に
は廃棄したりするなどの所定の処理を、測定結果に基づ
いて安定して行うことができる。
【0037】また、捕集液L2の回収動作中に、この捕
集液L2の物性の測定を行うことにより、例えば、捕集
液L2(または、噴霧液L3を供給された分離ガスG
1)の濃度が所定値より高い場合などは、測定した濃度
に応じて新たな噴霧液L3を供給し、濃度を所定範囲に
おさめるようにする(濃度を低下させる)などの制御を
施すことができる。この場合、濃度上昇に起因する各導
管内への固形分の付着を防止することができる。すなわ
ち、測定した物性に基づいて生成物の物性を改善するこ
とができるとともに、導管内への付着物を低減すること
ができるので、メンテナンスの手間を省くことができ
る。
【0038】なお、上記実施形態において、物性測定装
置13による捕集液L2の物性(色、密度、比重、屈折
率)の測定は、捕集容器7内に所定値以上に捕集液L2
が収容されてから行われる、いわゆる回分式であるが、
捕集液L2を回収しながら連続的に物性の測定を行う、
いわゆる連続式で行うことも可能である。また、バルブ
9、10及び11の開度を調整し、噴霧液L3の一部を
循環する捕集液L2に連続して補給し、物性を連続的に
測定しながら、捕集容器7の液量を一定に保つよう捕集
液の一部を連続的に排出して、いわゆる連続式で行うこ
とも可能である。
【0039】次に、本発明のスルホン化物または硫酸化
物の製造方法及び装置の第2実施形態について図3を参
照しながら説明する。ここで、前述した第1実施形態と
同一もしくは同等の構成部分については、同一の符号を
用いるとともに、その説明を簡略もしくは省略するもの
とする。
【0040】図3において、製造装置A’は、SO3
スと有機化合物との反応生成物を気液分離して分離ガス
G1と分離液L1とを生成する分離装置2と、分離装置
2によって生成された分離ガスG1に吸着物質L3を供
給して、分離ガスG1に含まれるミストを吸着物質L3
に吸着させて捕集液L2を生成する捕集装置3’と、捕
集液L2の物性を測定する物性測定装置13とを備えて
いる。
【0041】分離装置2によって生成された分離ガスG
1は、導管30を介して捕集装置3’に直接供給され
る。また、収容タンク5に収容されている吸着物質L3
は、導管31を介して捕集装置3’に供給される。
【0042】捕集装置3’は、収容タンク5から供給さ
れる吸着物質L3に分離ガスG1中のミストを吸着させ
るとともに、吸着物質L3が供給された分離ガスG1の
気液分離を行うものであって、例えば、吸着物質L3を
流すための金網部材と、この金網部材に近接して設けら
れ分離ガスG1を通すための流路とを備えている。この
ような構成にすることにより、吸着物質L3と分離ガス
G1との接触面積が増加し、ミストの回収を効率良く行
うことができる。
【0043】そして、回収したミスト(捕集液L2)の
物性を測定し、この測定結果に基づいて、系K内に吸着
物質L3を供給したり、捕集液L2を分離液L1を合流
させたりするなど、所定の処理を行う。
【0044】このように、ミストの吸着と気液分離とを
同時に処理可能な捕集装置3’を備える構成とすること
も可能であり、製造装置A’は効率良く捕集液L2を回
収することができる。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、分離ガスに含まれるミ
ストを吸着物質に吸着させることにより、このミストを
捕集液として回収することができる。そして、この捕集
液の物性を測定することにより、回収した捕集液を再利
用するに際し、捕集液の供給先を適切に切り替えること
ができる。したがって、作業性、生産性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスルホン化物または硫化物の製造装置
の第1実施形態を説明するための構成図である。
【図2】本発明のスルホン化物または硫化物の製造方法
を説明するためのフローチャート図である。
【図3】本発明のスルホン化物または硫化物の製造装置
の第2実施形態を説明するための構成図である。
【図4】反応器を説明するための図である。
【符号の説明】
A、A’ 製造装置 1 反応器 2 分離装置 3、3’ 捕集装置 4 噴霧装置 5 収容タンク 6 気液分離装置 7 捕集容器 8 ポンプ 12 液量検出装置 13 物性測定装置 L1 分離液(スルホン化物) G1 分離ガス L2 捕集液 G2 排ガス L3 噴霧液(吸着物質)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D020 AA06 BA15 BB04 CB30 CC20 CC21 CD01 4H003 AB13 AB26 4H006 AA02 AC61 AD18 BB30 BD32 BD53 BD82 BE43

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三酸化硫黄ガスと有機化合物との反応生
    成物を気液分離する工程を備えるスルホン化物または硫
    酸化物の製造方法において、 前記工程で生成された分離ガスに吸着物質を供給し、該
    分離ガスに含まれるミストを前記吸着物質に吸着させて
    捕集液を生成し、 該捕集液の物性を測定し、該測定結果に基づいて捕集液
    の供給先を切り替えることを特徴とするスルホン化物ま
    たは硫酸化物の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスルホン化物または硫
    酸化物の製造方法において、 前記捕集液を、下流の所定の工程に供給するか、吸着物
    質として捕集液を生成するための捕集装置に供給するか
    を切り替えることを特徴とするスルホン化物または硫酸
    化物の製造方法。
  3. 【請求項3】 三酸化硫黄ガスと有機化合物との反応生
    成物を気液分離する分離装置を備えたスルホン化物また
    は硫酸化物の製造装置において、 前記分離装置により生成された分離ガスに吸着物質を供
    給して、該分離ガスに含まれるミストを前記吸着物質に
    吸着させて捕集液を生成する捕集装置と、 前記捕集液の物性を測定する測定装置と、 該測定装置の測定結果に基づいて、前記捕集液の供給先
    を切り替える制御装置とを備えることを特徴とするスル
    ホン化物または硫酸化物の製造装置。
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