JP2001181070A - 焼成材の製造方法および焼成材 - Google Patents
焼成材の製造方法および焼成材Info
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Abstract
有する優れた機能を損なわず、調湿性や脱臭性に優れた
焼成材を提供する。 【解決手段】 粉粒炭を含有する焼成材原料を成形して
成形体を得る工程と、成形体を、800〜1000℃の
焼成温度で、成形体中の炭を非酸化性雰囲気に維持して
焼成する工程とを含み、上記焼成条件の設定によって、
炭が有する機能を損なわずに焼成材を製造することがで
きる。
Description
および焼成材に関し、詳しくは、建材に利用されるタイ
ルなどの焼成材を製造する方法とそのような方法で得ら
れる焼成材に関する。
を有しているため、ある程度の吸湿性を示し、建築物の
内装壁面に用いたときに、室内環境の湿度を一定に維持
する調湿機能が発揮できる。
量の湿気を迅速に吸放湿する機能はないので、調湿機能
の点で不十分である。
めの材料すなわち調湿材を配合しておくことが考えられ
た。調湿材としては、ゼオライトやシリカゲル、珪藻土
などの無機材料、澱粉やポリアクリル酸ソーダなどの有
機材料、その他の建築材料用の各種調湿材が用いられ
る。これらの調湿材には、脱臭性やガス吸着性にも優れ
た材料があり、このような脱臭機能を有する調湿材を前
記粘土焼成品に配合しておけば、施工空間の脱臭や有害
ガスの吸収機能をも果たすことができる。
に、脱臭性、ガス吸着性にも優れた材料として炭があ
る。炭は、前記した各種の調湿材に比べて、吸湿性能に
優れているとともに、脱臭あるいは吸着できるガス成分
の種類が多く、生活環境における悪臭成分あるいは有毒
ガスの脱臭、吸着機能が非常に優れている。
湿機能および脱臭・ガス吸着機能などに優れた炭を粘土
焼成品に配合しておいても、製造された粘土焼成品の調
湿機能や脱臭機能などはあまり向上しないという問題が
あった。
関わらず、粘土焼成品に配合したときには、炭が有する
機能が十分に発揮されないのである。
て、炭の特性や性状に変化が生じてしまい、前記した調
湿性や脱臭性が低下してしまっているものと推測でき
る。
の焼成材の製造方法において、前記した炭が有する優れ
た機能を損なわず、調湿性や脱臭性に優れた焼成材を提
供できるようにすることである。
製造方法は、粉粒炭を含有する焼成材原料を成形して成
形体を得る工程と、成形体を、800〜1000℃の焼
成温度で、成形体中の炭を非酸化性雰囲気に維持して焼
成する工程とを含む。
術において、調湿材や脱臭材として利用されている炭と
同様の材料が用いられる。
の炭や活性炭のほか、食品,パルプ,紙などの廃棄物を
炭化処理したものも用いられる。食品廃棄物は、人体に
対する安全性に優れている。食品廃棄物として、コーヒ
ー、茶、おから、食物等を用いることができる。炭の成
分としてフェライトを含むものは、静電気防止や電磁波
吸収の機能を発揮できる。例えば、切符やテレホンカー
ド、磁気テープなどを焼却して得られる炭はフェライト
を多量に含み、好ましいものとなる。
料に含有させ易く、焼成材の特性を損なうことなく、炭
が有する機能を十分に発揮できる。粉粒炭として、粒径
2mm以下のものが好ましく、0.5mm以下がより好まし
い。粒径が大きすぎると、焼成材表面の平滑性が劣り、
粉粒炭の一部が焼失したときにできる燃え滓の穴が目立
って外観が悪くなる。
能と脱臭性能を発揮させるという点を考慮すると、たと
えばその平均細孔半径が1.5〜100Åで比表面積が
50〜600m2/gのもの、好ましくはその平均細孔半
径が10〜50Åで比表面積が100〜300m2/gの
ものが使用される。
以下の割合で配合されているのが好ましい。粉粒炭の配
合量が少なすぎると調湿効果などの粉粒炭が有する機能
が十分に発揮できず、粉粒炭の配合量が多すぎると、焼
成材の製造が行い難くなり、焼成材の強度などの特性に
も悪影響を与え、焼成材の表面に炭の黒さが目立って外
観性が悪くなる。
を用いることで、焼成材の特性をさらに向上させること
ができる。
用いられている各種の調湿材料が使用できる。多孔性の
無機材料が調湿性に優れたものとなる。例えば、ゼオラ
イト、セピオライトを包含する多孔質鉱物や、アタバル
ジャイト、モンモリロナイト、アロフェン、イモゴライ
ト、ゾノトライト、活性白土を包含する粘土鉱物、珪藻
土、珪質頁岩、シリカゲルなどが挙げられる。これらの
材料を、単独あるいは複数種を組み合わせて使用でき
る。粉粒炭に珪藻土やゼオライトを組み合わせると、特
に調湿性の高い珪藻土やゼオライトの特性と、特にガス
吸着性の高い粉粒炭の特性とを相乗的に発揮させること
ができる。
用いられ、粉粒炭と同程度のものが好ましい。
能と脱臭性能を発揮させるには、例えば平均細孔半径が
20〜100Åで比表面積が20〜200m2/gのも
の、好ましくは20〜60Åで比表面積が20〜200
m2/gのものが使用される。
は粒状であれば、不定形、球状、棒状、楕円球状などい
ずれでも良い。
で、バランスのとれた調湿性能および脱臭性能が発揮で
きる。例えば、無機調湿材は調湿性が高く、特定のガス
に対する吸着性にも優れている場合があるが、生活環境
に存在する多数の悪臭成分あるいは有害ガス成分を全て
一つの無機調湿材で吸着することは難しい。これに対
し、粉粒炭は、吸着ガス成分に対する選択性があまりな
く、ほとんど全てのガス成分を有効に吸着することがで
きる。粉粒炭と無機調湿材とを組み合わせることで、湿
度変化に対する迅速な対応と吸湿容量の増大という、1
種類の調湿材では実現困難な機能を発揮させることがで
きる。
粒炭の割合は、20〜80重量%であることが好まし
い。粉粒炭の割合が80重量%を越えるときには、吸湿
した水分をなかなか放出せず、調湿性能の欠如をきた
し、結露発生などの問題が生じる。粉粒炭の割合が20
重量%未満では、粉粒炭に顕著な効果である、脱臭効果
や地球に対するマイナスイオン効果、人間に対する健康
的な環境の維持効果などの改善が行い難い。
たは両方に、日本工業規格Z8801で規定する5mmの
篩を通過するものを用いることができる。
て、通常の焼成材原料の中から適宜に選択あるいは組み
合わせて使用することができる。通常の粘土物質や、硼
砂、長石、ソーダ灰、ガラスなどのセラミック物質が用
いられる。これらの焼成材原料は、粉粒炭や無機調湿材
および水とともに混練されて、スラリー状あるいは粘土
状にしたものを用いる。
様の成形工程が採用される。焼成材原料を単に層状に堆
積させて適当な形状に切断したものであってもよいし、
焼成材原料を型に充填して成形してもよい。成形時に高
い圧力を加えれば、緻密な成形体を得ることができる。
分を除去する乾燥工程を行うことができる。成形体内で
焼成材原料の硬化作用を進行させるための養生工程を行
うこともできる。
みで構成してもよいし、粉粒炭を含有する焼成材原料
と、粉粒炭を含有しない焼成材原料とを組み合わせて使
用することもできる。
炭含有原料と、粉粒炭を含まない炭非含有原料とを準備
し、成形工程で、炭含有原料からなる内層と、内層の外
側に配置され炭非含有原料からなる外層とが積層された
成形体を得ることができる。この場合、内層の両面に外
層が積層された3層構造の成形体となる。また、内層の
外周を外層で覆った二重構造の成形体も構成できる。こ
の技術は、焼成工程において、粉粒炭を還元性雰囲気に
維持するのに有効である。また、製造された焼成材の表
面に粉粒炭が露出せず、通常の粉粒炭を含有しない焼成
材と同様の外観を呈するものが提供できる。
的に同様の工程および処理条件が採用される。
0℃に設定する。焼成温度が高すぎると、調湿材の機能
が損なわれる。焼成温度が低すぎると、焼成が十分に行
われず、焼成材の特性が低下する。より好ましくは85
0〜950℃で焼成する。
活性ガス雰囲気すなわち非酸化性雰囲気に維持する。こ
のことで、炭が本来有する調湿機能や脱臭機能などが損
なわれることを防止できる。炭が酸化雰囲気に曝される
と、炭の酸化が起こったり完全に焼失してしまったりす
る結果、調湿性や脱臭性が低下してしまう。前記した焼
成温度の設定も、このような炭の酸化や焼失を防止する
のに寄与している。
しては、焼成炉などの環境全体を非酸化性雰囲気に維持
してもよいし、焼成される成形体のみ、あるいは、成形
体中の粉粒炭の含有部分だけを非酸化性雰囲気にしても
よい。
層の外側に配置され炭非含有原料からなる外層とが積層
された成形体を用いると、焼成工程で、外層が外部から
内層への酸素の供給を遮断するため、炭を含有する内層
が還元性雰囲気に維持されることになる。
の焼成材製造技術と同様に必要な仕上げ加工などを施さ
れて、焼成材製品となる。
焼成材は、タイルや瓦、陶板などとして、各種の建築材
に用いられる。
酸化したり焼失したりしておらず、調湿機能や脱臭機能
に優れた状態の粉粒炭が分散配置されているため、これ
らの粉粒炭が有する各種機能を有効に利用することがで
きる。
性および防臭性やガス吸着性が要求される用途に有効に
利用することができる。
焼成材原料に配合された粉粒炭を、その優れた調湿性や
脱臭性が損なわれないように、特定の焼成条件で焼成し
ていることにより、製造された焼成材中で粉粒炭が有す
る優れた機能を有効に発揮させることができる。
として、建築物の室内環境を快適な湿度条件に維持でき
たり、建材から放出される揮発成分を効率的に吸収除去
して居住環境を向上させたりすることができる。
Claims (8)
- 【請求項1】粉粒炭を含有する焼成材原料を成形して成
形体を得る工程と、 前記成形体を、800〜1000℃の焼成温度で、成形
体中の炭を非酸化性雰囲気に維持して焼成する工程とを
含む焼成材の製造方法。 - 【請求項2】前記焼成材原料に、粉粒炭に加えて粉粒炭
以外の無機調湿材を含有させる請求項1に記載の焼成材
の製造方法。 - 【請求項3】前記無機調湿材が、珪藻土、珪質頁岩、ア
ロフェン、イモゴライトおよびゼオライトのうちの少な
くとも1種を含む請求項2に記載の焼成材の製造方法。 - 【請求項4】前記粉粒炭が、フェライトを含む炭からな
る請求項1〜3の何れかに記載の焼成材の製造方法。 - 【請求項5】前記粉粒炭が、粒径2mm以下である請求項
1〜4の何れかに記載の焼成材の製造方法。 - 【請求項6】前記焼成材原料が、前記粉粒炭を50重量
%以下含む請求項1〜5の何れかに記載の焼成材の製造
方法。 - 【請求項7】前記焼成材原料として、粉粒炭を含む炭含
有原料と、粉粒炭を含まない炭非含有原料とを準備し、 前記成形体を得る工程が、炭含有原料からなる内層と、
前記内層の外側に配置され炭非含有原料からなる外層と
が積層された成形体を得る請求項1〜6の何れかに記載
の焼成材の製造方法。 - 【請求項8】請求項1〜7の何れかに記載の方法で得ら
れ、 調湿・脱臭機能を有する粉粒炭が分散配置されている焼
成材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36654899A JP2001181070A (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | 焼成材の製造方法および焼成材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP36654899A JP2001181070A (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | 焼成材の製造方法および焼成材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001181070A true JP2001181070A (ja) | 2001-07-03 |
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ID=18487067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36654899A Abandoned JP2001181070A (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | 焼成材の製造方法および焼成材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001181070A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007238336A (ja) * | 2006-03-03 | 2007-09-20 | Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science & Technology | 炭含有多孔質ガラスセラミックス及びその製造方法 |
JP2011507783A (ja) * | 2007-08-28 | 2011-03-10 | エルジー ハウシス リミテッド | フォルムアルデヒド吸着性能を有するタイル及びその製造方法 |
JP2012232239A (ja) * | 2011-04-28 | 2012-11-29 | Nippon Mesaraito Kogyo Kk | 脱臭剤及びその製造方法 |
KR101711008B1 (ko) * | 2016-03-18 | 2017-03-03 | (주)메가크리에이트 | 원두커피 찌꺼기를 활용한 항균 다공성 세라믹의 제조방법 |
-
1999
- 1999-12-24 JP JP36654899A patent/JP2001181070A/ja not_active Abandoned
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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