JP2001179024A - ガスフィルターの逆洗方法およびガスフィルター装置 - Google Patents

ガスフィルターの逆洗方法およびガスフィルター装置

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JP2001179024A
JP2001179024A JP37240999A JP37240999A JP2001179024A JP 2001179024 A JP2001179024 A JP 2001179024A JP 37240999 A JP37240999 A JP 37240999A JP 37240999 A JP37240999 A JP 37240999A JP 2001179024 A JP2001179024 A JP 2001179024A
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Wataru Katayama
亘 片山
Yasuhiro Tanaka
泰宏 田中
Shinichi Yamaguchi
新一 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パルス管を通常の安価な金属管を用いて配管
できて、耐熱・耐食性を杞憂することがなく、逆洗効果
を高め得るガスフィルターの逆洗方法とガスフィルター
装置を提供する。 【解決手段】 筒状のセラミックフィルター10を用い
て高温排ガスの濾過を行うガスフィルター装置におい
て、一端をガス通過口13に繋がれて他端に逆洗空気吹
込み口14を備えるセラミックフィルター10のガス通
過口13側で、そのガス通過面積を中間部分よりも小さ
くし、逆洗空気がガス通過口13を通過する量を抑制し
て、濾過壁面からエアを吹出させ、付着するダストを払
い落とすようにする。また、このようにするために、前
記ガス通過口13を小さい口径にしたり、セラミックフ
ィルター10の端部にオリフィス板31を付す。そし
て、パルス管を外筒2の外側に配置して、分岐する逆洗
空気吹込み管21をフィルターの逆洗吹込み口1に臨ま
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物焼却炉、焼
却灰の溶融炉等にて発生するダストを含む高温の排ガス
を処理するガスフィルター装置にかかるものであって、
そのガスフィルターに付着蓄積されるダストを効率よく
除去できるようにするガスフィルターの逆洗方法および
ガスフィルター装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、廃棄物焼却炉や焼却灰などから発
生するダストを含む排ガスを集塵する際には、主として
電気集塵機もしくはバグフィルターが用いられてきた。
しかし、近年になって、電気集塵機ではダイオキシンが
再合成されるなどの問題点が指摘され、バグフィルター
が多用されるようになってきている。ところが、このバ
グフィルターを用いる場合、耐熱性に限界があることか
ら、排ガスをバグフィルターに導入する前にその温度を
150℃〜200℃程度に減温することが必要になる。
【0003】ところで、最近、高温ガスに対しても適用
可能なフィルターとして耐熱性を有する多孔質のセラミ
ックフィルターが開発され、実用に供されている。この
セラミックフィルターは、固体で10〜20μmの貫通
孔を持ち、この中に排ガスを通過させることによってそ
の排ガス中のダストを除去するもので、その形状として
は棒状、平板状など任意のものを製造することが可能で
ある。
【0004】そこで、このようなセラミックフィルター
を用いて高温排ガス中のダストを除去するガスフィルタ
ー装置が開発され、本出願人によって特願平10−33
0568号ならびに特願平11−37304号で提案さ
れている。
【0005】図7に、先出願のガスフィルター装置の水
平断面図(a)および外形(左半部)並びに垂直断面図
(右半部)(b)が示され、図8に図7(a)の部分拡
大図(a)および図7(b)の部分拡大図(P部拡大
図)(b)が示されている。
【0006】この先出願のガスフィルター装置51で
は、円筒状の胴部を有する外筒52とその外筒52の内
側に同心円状に設けられる円筒状の内筒53とを有する
ケーシング54を備えている。このケーシング54に
は、外筒52と内筒53とに囲まれた内部空間を画成す
るために、上部に蓋体55が、下部に断面逆三角形状の
環状ホッパ56がそれぞれ設けられ、前記蓋体55の一
部に排ガスを導入するガス導入口57が開口されてい
る。同様に、内筒53の内部空間を画成するために、下
部に蓋体58が設けられるとともに、上部に清浄ガスを
導出するガス導出口59が設けられている。なお、図に
は明示されていないが、環状ホッパ56の下部にはダス
ト搬出用のコンベア(例えばスクリューコンベア)が配
されている。
【0007】前記外筒52と内筒53との間には複数個
の円筒状(もしくは角筒状)のセラミックフィルター6
0が配されている。これらセラミックフィルター60
は、内筒53の中心軸を中心として水平方向に放射状
に、かつ上下方向に多段に配されている。本実施例の場
合、一段に18個ずつのセラミックフィルター60が上
下方向に25段配され、合計450個のセラミックフィ
ルター60が配設されていることになる。
【0008】前記セラミックフィルター60は、図8に
示されるように、一端部(外側端部)が栓体61によっ
てその開口を閉止されて他端部(内側端部)のみ開口す
るようにされている。このセラミックフィルター60の
固定部位には、外筒52の壁面に貫通穴62が穿設され
るとともに、内筒53の壁面に、セラミックフィルター
60の内径とほぼ同径のガス通路63が穿設され、この
ガス通路63の外側端部がやや大径とされてその大径部
にセラミックフィルター60の他端部が嵌合固定される
ように構成されている。
【0009】また、内筒53の内側空間に、各ガス通路
63に対向してパルス管71が設けられ、これらパルス
管71から個々のセラミックフィルター60に逆洗用の
空気が供給されるようになっている。このパルス管71
からの空気の供給によってセラミックフィルター60の
外表面や細孔内に付着したダストが定期的に逆洗され
る。
【0010】このように構成されているガスフィルター
装置51においては、ガス導入口57からダストを含む
排ガスが導入されると、この排ガスは各セラミックフィ
ルター60の内部に入り、ダストを濾過されて清浄ガス
となってそのセラミックフィルター60の開口端である
内側端部からガス通路63および内筒53の内部空間を
通ってガス導出口59から系外に排出される。ダストは
セラミックフィルター60の外表面および細孔内に蓄積
されるので、定期的にパルス管71より空気を送ってセ
ラミックフィルター60の逆洗が行われる。この逆洗に
よって生じたダストは外筒52と内筒53との間の内部
空間の下部に配されている環状ホッパ56に溜まり、ダ
スト搬出用のコンベアにて系外に排出される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ガスフィルター装置51においては、内筒53の内側空
間に、各ガス通路63に対向してパルス管71を設けら
れているが、内筒53と外筒52間の空間にダストを含
む排ガスが導入され、ときにはその排ガス温度が800
〜900℃の高温排ガスを導入される場合がある。その
ために、パルス管71には耐熱・耐食性の高いセラミッ
ク等の材料によるものが必要となり、非常に高価なもの
となるという問題点がある。しかも、このパルス管には
定期的に逆洗空気を供給されるが、常時空気が流れない
ために冷却することも困難である。
【0012】また、セラミックフィルターの逆洗には比
較的高い圧力のエア(294〜490KPa)を供給し
て行われるので、その逆洗による排気量が多くなると下
流側での負荷が増大して不都合である。そのために短時
間で効果的に処理する必要がある。
【0013】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、パルス管を通常の安価な金属管を
用いて配管できて、耐熱・耐食性を杞憂することがな
く、逆洗効果を高め得るガスフィルターの逆洗方法とガ
スフィルター装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述さ
れた目的を達成するために、第1発明によるガスフィル
ターの逆洗方法は、筒状のセラミックフィルターを用い
て高温排ガスの濾過を行うガスフィルター装置におい
て、一端をガス通過口に繋がれて他端に逆洗空気吹き込
み口を備えるガスフィルターのガス通過口側で、そのガ
ス通過面積を中間部分よりも小さくし、逆洗空気がガス
通過口を通過する量を抑制して、濾過壁面からエアを吹
出させ、付着するダストを払い落とすことを特徴とする
ものである。
【0015】このように構成される本発明のガスフィル
ターの逆洗方法によれば、ダストを含む排ガスがセラミ
ックフィルターの外周面から細孔を通って濾過され清浄
なガスとなってガス通過口から排出される過程で、その
フィルター外表面と細孔内に蓄積されるダストを除去す
るに際し、セラミックフィルターの内部にガス通過口と
反対端に設けられる逆洗空気吹き込み口から圧縮空気を
吹き込むと、前記ガス通過口側のガス通過面積が中間部
分より小さくされているので、そのガス通過口側で抵抗
を付加され、吹き込まれる逆洗空気(圧縮空気)が急速
に圧力開放されずフィルター内壁に逆洗圧力が作用し、
細孔を通過して付着しているダストの除去を効果的に行
わせることができるという効果を奏するのである。ま
た、フィルターの逆洗空気吹き込み口をガス通過口と反
対端に設けるようにすることで、その逆洗空気の供給管
(パルス管)をフィルター装置における外側(大気側)
に設けることが可能になって、パルス管の耐熱・耐食性
を杞憂する必要もなくなり、安価な材料を使用できるよ
うになってコストダウンを図ることができるという効果
がある。
【0016】次に、第2発明のガスフィルター装置は、
前記第1発明のガスフィルターの逆洗方法を実施するも
のであり、外筒とその外筒の内側に設けられる内筒を有
するケーシング内で、一端を前記内筒の壁部に固定され
てその開口が内筒の内部に開放され、他端を前記外筒の
壁部に固定されて筒状のセラミックフィルターが内外両
筒間に形成される内部空間を跨ぐように架設され、その
内外両筒間の内部空間に排ガスが導入され、前記内筒の
内部空間から除塵後の清浄ガスを外部に排出される構成
のガスフィルター装置において、前記セラミックフィル
ターの一端の内筒開口側にガス通過抑制手段が設けら
れ、他端には外筒の外側部でパルス管と接続される逆洗
空気吹き込み口が設けられていることを特徴とするもの
である。
【0017】このようにされるガスフィルター装置は、
セラミックフィルターの外表面や壁内細孔部に蓄積され
たダストを除去するに際して、パルス管から逆洗空気吹
き込み口を通じて筒状のセラミックフイルターの内部に
逆洗空気を吹き込まれると、前記内筒開口側にガス通過
抑制手段が設けられているので、その開口側から外部
(内筒内部)への流動に抵抗が付加される。したがっ
て、吹き込まれる逆洗空気(圧縮空気)は急速に圧力開
放されずフィルター内壁に逆洗圧力が作用し、細孔を通
過して付着しているダストの除去を効果的に行わせるこ
とができるという効果を奏するのである。また、逆洗空
気吹き込み口を外筒壁体側に設けるようにされるので、
パルス管をフィルター装置における外部側(大気側)に
設けられることになり、その材質について耐熱・耐食性
を考慮しなくて済み、その結果、安価な材料を使用でき
ることになってコストダウンを図ることができる。
【0018】前記セラミックフィルターのガス通過抑制
手段は、内筒内へのガス通過口の開口面積を小さく形成
されるのがよい。こうすると、フィルターを装着する内
壁部において設けるガス通過口をフィルターの内径より
小さく設定しておくことにより、そのガス通過口での通
路面積の縮小によって、逆洗操作時における吹込みエア
(逆洗空気)がガス通過口を高速で流れて縮流が発生す
る。その縮流によりセラミックフィルター内部への逆洗
空気の急速な圧力開放が阻止されて、逆洗圧力が保たれ
て過剰な逆洗空気を供給することなくダストの除去操作
が行えるという効果を奏するのである。また、こうする
ことによって、内筒壁部でのガス通過口寸法を所要寸法
に設定することで前記逆洗効果を得ることができ、フィ
ルターは所要寸法の直管を用いることができるのであ
る。
【0019】また、前記セラミックフィルターのガス通
過抑制手段は、そのセラミックフィルターのガス通過口
側にオリフィスを設けてなるものを用いるのがよい。こ
うすると、前記内筒壁体に設けられるガス通過口を小さ
くした場合と同様に逆洗空気の流出を縮流させて、逆洗
効果を高めることができる。しかも、このように、セラ
ミックフィルターにオリフィスを付設しておけば、内筒
側に設けられるガス通過口を従来同様にしておくことが
できる。
【0020】また、前記セラミックフィルターのガス通
過抑制手段としては、内筒壁体に設けられるガス通過口
乃至装着されるセラミックフィルター端部に抵抗体を挿
入するようにしてもよい。その抵抗体としては、内筒側
から棒状物を軸線方向に挿入保持させる。あるいは、セ
ラミックフィルターの壁体保持穴内にて端部に多孔板を
介在させて装着させるなどの構成とする。こうすること
によっても、ガス通過口を流れる逆洗空気の流動抵抗を
高めて逆洗効果を高めることができる。
【0021】なお、前記ガス通過口の通過面積を小さく
するに際しては、そのガス通過口の形状を平行な通路と
する他に、下流側を上流側に対して広がるテーパー孔に
することで、逆洗効果を高めるとともに、絞縮された通
過流体の圧力開放を徐々に行わせて通常時におけるガス
の流動を損なわないようにすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、第1発明によるガスフィル
ターの逆洗方法を実施できるようにされた第2発明のガ
スフィルター装置の具体的な実施の形態について、図面
を参照しつつ説明する。
【0023】図1に本発明の一実施例に係るガスフィル
ター装置の水平断面図(a)および外形(左半部)並び
に垂直断面図(右半部)(b)が示され、図2に図1
(a)の部分拡大図(a)および図1(b)の部分拡大
図(P部拡大図)(b)が、図3に要部の拡大図が、そ
れぞれ示されている。
【0024】本実施例のガスフィルター装置1は、円筒
状の胴部を有する外筒2とその外筒2の内側で同心円状
に設けられる内筒3を有するケーシング4を備えてい
る。このケーシング4には、外筒2と内筒3とに囲まれ
る環状の内部空間を画成され、上部に蓋体5が、下部に
断面逆三角形状の環状ホッパ6をそれぞれ設けられ、前
記蓋体5の一部に排ガスを導入するガス導入口7が設け
られている。また、内筒3の内部空間を画成するため
に、下部に蓋体8が設けられるとともに、上部に清浄ガ
スを導出するガス導出口9が設けられている。なお、図
には明示されていないが環状ホッパ6の下部にはダスト
搬出用のコンベア(例えばスクリューコンベア)が配さ
れている。
【0025】前記外筒2と内筒3との間には、複数個の
筒状のセラミックフィルター10が配されている。これ
らセラミックフィルター10は、内筒3の中心軸心を中
心として放射状に、かつ上下方向に多段に配されてい
る。本実施例の場合、一段につき18個のセラミックフ
ィルター10が上下方向に25段配され、合計で450
個収納されていることになる。
【0026】これらセラミックフィルター10は、図2
に示されるように、一端部に逆洗空気吹込み口14を設
けられ、他端部がガス通過口13に繋がるようにされて
いる。このセラミックフィルター10の装着固定部位に
は、外筒2の壁体部に貫通孔12が穿設されるととも
に、内筒3の壁体に、セラミックフィルター10の内径
とほぼ同径のガス通過口13が穿設され、このガス通過
口13の外側端部をやや大径にされて、その大径部分に
そのセラミックフィルター10の他端部を嵌合固定され
るように構成されている。
【0027】このようにして配設されるセラミックフィ
ルター10の逆洗空気吹込み口14には、外筒2の外側
面に沿って配管されるパルス管20から分岐されて逆洗
空気吹込み管21がその先端を挿入されて配されてい
る。この逆洗空気吹込み管21の装着部としては、図3
に示されるように、外筒2の外壁面に設けられる呼び出
し口23で、その呼び出し口23にフランジ部23′で
ボルト締結されて閉じるキャップ24の内部で外筒2の
壁体部の貫通孔12から突き出るセラミックフィルター
10の端面に、コイルバネ25によって押付力を付勢さ
れるガスケット26でシールされて前記キャップ24の
中央部を貫通挿入される逆洗空気吹込み管21が、その
先端をセラミックフィルター10の内部に臨ませるよう
にされている。なお、前記キャップ24の内部は、呼び
出し口23とのフランジ部における取付面でガスケット
27によりシールされており、セラミックフィルター1
0の端部はその突出し部分の外周と呼び出し口23との
間でグランドパッキン28によってシールされて濾過さ
れるガスならびに逆洗空気の漏出を防止するようにされ
ている。
【0028】また、セラミックフィルター10のガス通
過口13側には、その通過面積を小さくして逆洗空気の
通過を規制するガス通過抑制手段30が設けられてい
る。
【0029】このガス通過抑制手段30の実施例が図4
に示されている。図4(a)に示されるのは、内筒3の
壁体に設けられるガス通過口13をセラミックフィルタ
ー10の内径よりも小さくされたものである。また、図
4(b)に示されるのは、セラミックフィルター10の
ガス通過口側端部内側に、オリフィス板31が付設され
たもので、その絞り流通孔32が軸線に平行する内面に
されたものである。なお、そのオリフィス板31は、フ
ィルターと一体にされている。
【0030】図4(c)に示されるのは、前記オリフィ
ス板31をフィルター10と一体に端部に設けられたも
のの他の例であって、絞り流通孔32′が上流側よりも
下流側に広がるようにされてエッジを備える孔に形成さ
れている。また、図4(d)に示されるのは、内筒3の
壁体に設けられるガス通過口13aの内周面が上流側か
ら下流側へ次第に広がるテーパ孔に形成されたものであ
る。
【0031】このように構成されているガスフィルター
装置1においては、ガス導入口7からダストを含む排ガ
スが導入されると、この排ガスは環状の内部空間で各セ
ラミックフィルター10の細孔を通ってそのセラミック
フィルター10の内部に入り、ダストを濾過されて清浄
ガスとなってそのセラミックフィルター10の開口端で
ある内側端部からガス通過口13および内筒3の内部空
間を通ってガス導出口9から系外に排出される。ダスト
はセラミックフィルター10の外表面および細孔内に蓄
積されるので、定期的にパルス管20から空気を送って
逆洗する。この逆洗によって払い落とされたダストは環
状内部空間の下部に配されている環状ホッパ6に溜ま
り、ダスト搬出用のコンベアによって系外に排出され
る。
【0032】前記セラミックフィルター10の逆洗操作
に際しては、パルス管20に圧縮空気を供給して、各セ
ラミックフィルター10の逆洗空気吹込み口14に配さ
れる逆洗空気吹込み管21からフィルター内部に圧縮空
気(逆洗空気)を噴出させて逆洗を行わせる。
【0033】逆洗空気吹込み管21から逆洗空気が噴出
されると、その逆洗空気はまず直進して反対端のガス通
過口13に流れる。すると、そのガス通過口13は前述
のように通過面積を小さくされているので、通過する流
速が早められて高速で流動する縮流が生じる。そのため
に、セラミックフィルター10の管内部に送り込まれた
逆洗空気はガス通過口13において流量が絞られて急激
な圧力低下を起さず、そのセラミックフィルター10の
管内部で圧力状態を保たれることになる。したがって、
そのセラミックフィルター10は一端をガス通過口13
で開放されているにもかかわらず、その管内と外部との
圧力差を大きく保たれることになるので、逆洗空気は細
孔を通って外部に流れ出して付着したダストを払い落と
し除去できるのである。
【0034】所定時間逆洗を行ってダストの払い落とし
が行われた後は、逆洗空気の供給を停止して、再び排ガ
スの濾過操作を行わせる。この排ガスの濾過操作時に
は、セラミックフィルター10によって濾過されてガス
通過口13を通って内筒3内に流動する際、そのガスの
流動にガス通過抑制手段30により影響を与えることに
なるが、このガスの流動速度は逆洗時における逆洗空気
に較べて著しく小さいので殆ど影響を受けることがな
い。
【0035】前記ガス通過抑制手段30において、図4
(a),(d)に示されるように、内筒3の壁体に設け
られるガス通過口13をその内径が小さく形成されるよ
うにすれば、使用されるセラミックフィルター10とし
て特別なものを用いることなく目的を達成することがで
きる。そして、そのガス通過口13aの形状を図4
(d)に示されるように、上流側から下流側へ次第に広
がる形状にしておけば、縮流された通過ガスが圧力開放
されるときに発する振動を削減できる。また、図4
(b)または(c)に示されるように、セラミックフィ
ルター10の端部にオリフィス板31(31a)を取付
ける構成とすれば、ケーシング4の内筒3側には従来と
同様のガス通過口13を設けておけばよく、セラミック
フィルター10側で対処できることになる。
【0036】さらに、本実施例では、逆洗のためのパル
ス管30ならびに逆洗空気吹込み部を外筒2の外側に配
管設置することができるので、高温ガスの影響を受ける
ことがない。そのために、使用材質について特別な考慮
をすることなく、汎用の材料で構成すること可能にな
り、耐用性も高まって経済的効果が著しく向上すること
になる。
【0037】また、前記ガス通過抑制手段の他の例とし
て、図5(a)に示されるように、ガス通過口の内部に
耐食・耐熱性を有する材料にてなる棒状の抵抗体35を
挿入設置するようにして、ガス通過口を通過する逆洗空
気に縮流が発生するようにしてもよい。あるいは、図5
(b)で示すように、セラミックフィルター10の内筒
2の壁体に取付ける大径部で、そのセラミックフィルタ
ー10の端部と大径部内端との間に耐食性材料にてなる
網のような多孔体にてなる抵抗体35′を挟み込んで設
けるようにしてもよい。このようにガス通過口13を通
過する逆洗空気に抵抗を与えることにより、逆洗のため
の内部圧力を維持させることができる。
【0038】なお、前記実施例では、外筒2および内筒
3を円筒状に形成したものについて説明したが、図6に
示されるように、これら外筒2′および内筒3′は四角
筒に形成したケーシングを備えるガスフィルター装置に
おいても前記実施例と同様にセラミックフィルター10
を設けるとともに、ガス通過口にガス通過抑制手段を具
備させて構成することができ、同様の効果を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係るガスフィルタ
ー装置の水平断面図(a)および外形(左半部)並びに
垂直断面図(右半部)(b)である。
【図2】図2は、図1(a)の部分拡大図(a)および
図1(b)の部分拡大図(P部拡大図)(b)である。
【図3】図3は、要部の拡大図である。
【図4】図4は、ガス通過抑制手段の実施例を表わすも
ので、(a)はガス通過口を小さく絞った場合を、
(b)および(c)はセラミックフィルターの端部にオ
リフィス板を付した場合を、(d)はガス通過口を小さ
くしたものの他の例を、それぞれ示す図である。
【図5】図5は、ガス通過抑制手段の他の実施例を表わ
すもので、(a)は棒状の抵抗体を用いた場合を、
(b)は網状の抵抗体を用いた場合を、それぞれ示す図
である。
【図6】図6は、本発明の他の実施例に係るガスフィル
ター装置の水平断面図である。
【図7】図7は、従来のガスフィルター装置を示す水平
断面図(a)と一部縦断面で示す側面図(b)である。
【図8】図8は、図7におけるフィルター取付部を表わ
す図である。
【符号の説明】
1 ガスフィルター装置 2 外筒 3 内筒 4 ケーシング 5 蓋体 6 環状ホッパ 7 ガス導入口 9 ガス導出口 10 セラミックフィルター 12 外筒壁体部に設けられた貫通孔 13,13a ガス通過口 14 逆洗空気吹込み口 20 パルス管 21 逆洗空気吹込み管 30 ガス通過抑制手段 31 オリフィス板 32,32′ 絞り流通孔 35,35′ 抵抗体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠田 高明 兵庫県尼崎市金楽寺町2丁目2番33号 株 式会社タクマ内 (72)発明者 片山 亘 兵庫県尼崎市金楽寺町2丁目2番33号 株 式会社タクマ内 (72)発明者 田中 泰宏 鹿児島県国分市山下町1番1号 京セラ株 式会社鹿児島国分工場内 (72)発明者 山口 新一 鹿児島県国分市山下町1番1号 京セラ株 式会社鹿児島国分工場内 Fターム(参考) 4D019 AA01 BA05 BB06 CA03 4D058 JA02 JB06 KB05 MA15 MA18 MA25 MA60

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のセラミックフィルターを用いて高
    温排ガスの濾過を行うガスフィルター装置において、一
    端をガス通過口に繋がれて他端に逆洗空気吹き込み口を
    備えるガスフィルターのガス通過口側で、そのガス通過
    面積を中間部分よりも小さくし、逆洗空気がガス通過口
    を通過する量を抑制して、濾過壁面からエアを吹出さ
    せ、付着するダストを払い落とすことを特徴とするガス
    フィルターの逆洗方法。
  2. 【請求項2】 外筒とその外筒の内側に設けられる内筒
    を有するケーシング内で、一端を前記内筒の壁部に固定
    されてその開口が内筒の内部に開放され、他端を前記外
    筒の壁部に固定されて筒状のセラミックフィルターが内
    外両筒間に形成される内部空間を跨ぐように架設され、
    その内外両筒間の内部空間に排ガスが導入され、前記内
    筒の内部空間から除塵後の清浄ガスを外部に排出される
    構成のガスフィルター装置において、前記セラミックフ
    ィルターの一端の内筒開口側にガス通過抑制手段が設け
    られ、他端には外筒の外側部でパルス管と接続される逆
    洗空気吹き込み口が設けられていることを特徴とするガ
    スフィルター装置。
  3. 【請求項3】 前記セラミックフィルターのガス通過抑
    制手段は、内筒内へのガス通過口の開口面積を小さく形
    成してなる請求項2に記載のガスフィルター装置。
  4. 【請求項4】 前記セラミックフィルターのガス通過抑
    制手段は、そのセラミックフィルターのガス通過口側に
    オリフィスを設けてなる請求項2に記載のガスフィルタ
    ー装置。
  5. 【請求項5】 前記セラミックフィルターのガス通過抑
    制手段は、内筒壁体に設けられるガス通過口乃至装着さ
    れるセラミックフィルター端部に抵抗体を挿入介在して
    なる請求項2に記載のガスフィルター装置。
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