JP2001176769A - 露光方法 - Google Patents

露光方法

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JP2001176769A
JP2001176769A JP35527099A JP35527099A JP2001176769A JP 2001176769 A JP2001176769 A JP 2001176769A JP 35527099 A JP35527099 A JP 35527099A JP 35527099 A JP35527099 A JP 35527099A JP 2001176769 A JP2001176769 A JP 2001176769A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度なアライメントを行いつつ、スループ
ットの向上を図ることが可能な露光方法を提供する。 【解決手段】 基板上に形成された第n層目のパターン
に重ね合わせてパターン露光を行う露光方法であり、基
板上の全面における第1層目のパターンの形成位置歪み
を示す初期歪みデータを、第n層目のアライメントパタ
ーンの検出位置から得たアライメント係数に重畳し(S
15)、次に基板に対して施される処理に起因する第n
層目のアライメントパターンの検出位置の変化を示すプ
ロセスデータで補正し(S16)、さらに露光装置に特
有の露光パターンの位置ズレを示す装置データで補正し
(S17)、この補正した値に基づいて露光位置の補正
を行いながらパターン露光を行う(s18)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光方法に関し、
特には下地のパターンに重ね合わせたパターン露光を行
う場合の露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程においては、リソ
グラフィー処理によって、エッチングや不純物の注入な
どを行う際のマスクとなるレジストパターンを形成して
いる。一連のリソグラフィー処理においては、下地に形
成されたアライメントパターンの検出位置に基づいて露
光位置を補正する、いわゆるアライメントを行いながら
下地のパターンに重ね合わせたパターン露光が行われて
いる。
【0003】このようなアライメント方法としては、ダ
イ・バイ・ダイアライメント方式とグローバルアライメ
ント方式とがある。ダイ・バイ・ダイアライメント方式
は、チップ毎にアライメントパターンの位置を検出して
位置決めを行う方法であり、グローバルアライメント方
式は、基板上の数チップに設けられたアライメントパタ
ーンの位置を検出して位置決めを行う方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
アライメントを行う露光方法には、次のような課題があ
った。すなわち、ダイ・バイ・ダイアライメント方式を
行う露光方法では、ウェハ上の全チップのアライメント
パターンを検出する必要があるため、露光工程のスルー
プットが低下する。一方、グローバルアライメント方式
を行う露光方法では、露光工程のスループットの向上は
図られるものの、基板上における局所的な歪み形状を検
出することができず、ダイ・バイ・ダイアライメント方
式と比較して高精度なアライメントを行うことができな
い。このため、下地パターンに対する重ね合わせ精度が
低下する。
【0005】そこで本発明は、高精度なアライメントを
行いつつ、スループットの向上を図ることが可能な露光
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明の露光方法は、基板上に形成された第n
層目(nは自然数)のパターンに重ね合わせてパターン
露光を行う方法であり、第1層目のパターンの初期歪み
データに基づいて露光位置の補正を行うことを特徴とし
ている。初期歪みデータとは、基板上の全面における第
1層目のパターンの形成位置歪みを示すデータであるこ
ととする。
【0007】このような露光方法では、基板上の全面に
おける第1層目のパターンの形成位置歪みが、第n層目
のパターンに重ね合わせて行われる各パターン露光にお
ける露光位置の補正(すなわちアライメント)に反映さ
れることになる。ここで、第1層目のパターン露光にお
いては、基板上に基準となるアライメントパターンがな
く、露光装置に特有の位置ズレが生じ、この位置ズレが
第2層目以降のアライメントパターンの形成位置に影響
を及ぼすことになる。そこで、上述のようにして生じる
第1層目のパターンの形成位置歪みを示す初期歪みデー
タを、その後のパターン露光におけるアライメントに反
映させるようにしたことで、第1層目のパターンの形成
位置歪みに起因する第2層目以降のアライメントパター
ンの形成位置歪みが、これらの各層のアライメントパタ
ーンを検出することなく当該アライメントに反映される
ことになる。したがって、その分のアライメントパター
ンの検出数を削減しつつも、アライメント精度を保つこ
とができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の露光方法の一例
を説明するためのフロー図であり、この図に基づいて本
発明の一実施形態例を説明する。このフロー図は、例え
ば半導体装置の製造工程において、基板(すなわち、ウ
ェハ)上に形成されたパターンに重ね合わせてパターン
露光を行う場合の手順の一例を示している。
【0009】先ず、重ね合わせのパターン露光を行うに
先立ち、ステップS1〜S3に示すように、このパター
ン露光の際のアライメントを行うために必要な各種のデ
ータベースの作成を行う。ここで作成するデータベース
は、初期歪みデータベース001、プロセスデータベー
ス002、装置データベース003の3種類であり、以
下のようにしてこれらのデータベースを作成する。
【0010】ステップS1で作成する初期歪みデータベ
ース001は、基板上の全面に形成された第1層目のパ
ターンの形成位置歪みを示す初期歪みデータを格納して
なるデータベースである。この初期歪みデータベース0
01に格納される初期歪みデータは、例えば、実デバイ
スを形成するための基板に形成した第1層目のパターン
の形成位置を測定することによって採取される。
【0011】このため例えば、先ず、フロー図のステッ
プS11に示す第1層目のパターン露光において、基板
上の第1層目のパターニングマスクとなるレジストパタ
ーンを形成するためのパターン露光を行い、次に、ステ
ップS12に示す第1層目のパターン形成において、こ
のレジストパターンをマスクに用いて第1層目のエッチ
ング処理を行うことで第1層目のパターンを基板上に形
成する。この際、第1層目のパターンとして、実デバイ
スの機能パターンと共に、基板上の全面に位置精度測定
パターンを形成する。尚、ここでの図示を省略したが、
ステップS11でパターン露光を行った後には、このパ
ターン露光を含む一連のリソグラフィー処理を行うこと
で上記レジストパターンが形成される。
【0012】図2には、位置精度測定パターン1の一例
を示す。この図に示すように、位置精度測定パターン1
は、例えば上方から見た平面形状が十字型のものであ
り、各チップ3内に多数設けることとする。尚、各チッ
プ3内に位置精度測定パターン1を配置するスペースが
ない場合には、この位置精度測定パターン1は、例えば
各チップ3内に設けられたアライメントパターンを兼ね
るものであっても良い。また、この図においては、実デ
バイスのための機能パターンの図示は省略している。
【0013】以上の後、基板上の全面に形成された位置
精度測定パターン1の形成位置を、光学式絶対位置精度
測定器(例えば、ニコン社製光波61)を用いて測定す
る。そして、この測定結果から、基板全面における第1
層目のパターンの形成位置歪みを示す初期歪みデータを
得る。
【0014】図3には、このようにして得られた初期歪
みデータの一例として、光ステッパを露光装置に用いた
場合の初期歪みデータを示す。この初期歪みデータに示
すように、図中破線で示す歪みのない基板座標5に対し
て、図中実線で示す位置精度測定パターンの形成位置か
ら得られた基板座標7(すなわち初期歪みデータ)には
歪みが生じていることがわかる。
【0015】このようにして得られた初期歪みデータに
は、第1層目のパターン露光に用いられる露光装置に特
有の、糸巻き状のレンズ歪み、2μrad程度のレチク
ル回転、1ppm程度の倍率オフセット、ミラー曲がり
などのステージ系統誤差、マスク歪みなどの要因による
系統誤差がそのまま反映されることになる。
【0016】また、ステップS2で作成されるプロセス
データベース002は、第n層目のパターンを形成した
後に基板に対して施される、成膜、熱処理、CMP(ch
emicalmechanical polishing)などの各処理が、第n層
目のアライメントパターン検出位置に及ぼす影響(検出
位置の変化)を示すプロセスデータを格納してなるデー
タベースである。このようなプロセスデータの具体的例
としては、熱処理による基板の変形に起因するアライメ
ントパターンの位置ズレや、成膜の際の膜厚バラツキに
起因するアライメントパターンの検出位置のだまされ等
が挙げられる。
【0017】ここでは一例として、電子線露光装置を用
いて露光を行う場合のアライメントパターンの検出位置
のだまされについて説明する。図4に示すように、基板
9の上方に形成された第n層目のパターン(アライメン
トパターン11を含む)を覆う状態で、例えば電子線散
乱断面積の大きい物質であるタングステン(W)膜13
をスパッタ法によって成膜すると、スパッタ粒子がウェ
ハ中心から外側に向かって照射されるため、基板9の周
辺部分においてはアライメントパターン11の側壁にお
ける成膜膜厚が非対称になる。尚、図4(1)はアライ
メントパターン11の平面図であり、図4(2)は図4
(1)のA−A部に対応する断面図であり、ウェハの左
端におけるタングステン膜の成膜状態を示している。た
だし、図4(1)では、説明のために基板9及びタング
ステン膜13の図示を省略している。
【0018】そして、例えば、第n層のパターンに重ね
合わせてタングステン膜13をパターニングする場合に
は、このタングステン膜13のマスクとなるレジストパ
ターンを形成するためパターン露光が行われる。この
際、図5に示すように、第n層のアラントパターン11
の検出位置に基づいたアライメントを行う必要がある。
尚、この図においては、膜厚0.1μmのタングステン
膜上にレジスト膜を形成した後、このレジスト膜に対し
て電子線によるパターン露光を行う場合の、電子線走査
によるアラメントパターン11の検出波形を示した。電
子線の走査位置は、図4(1)のA−A部に対応してい
る。
【0019】ところが、タングステン膜13上からこの
アライメントパターン11を検出した場合には、上述し
たように、アライメントパターン11の側壁における成
膜膜厚が非対称であり、側壁部分からの反射電子が段差
分だけ積算されるので電子線走査した場合のシグナルが
図5に示したように非対象になる。このため、実際のア
ライメントパターン11の位置に対して、アライメント
パターン11の検出位置にズレが生じる、すなわち検出
位置のだまされが生じるのである。
【0020】そこで、基板上の全面におけるスパッタ成
膜後のアライメントパターンの検出位置のズレの傾向を
検知し、これをスパッタ成膜に関するプロセスデータと
して得る。図6には、第n層のパターンを覆うタングス
テン膜を成膜した後に、このタングステン膜下の第n層
のパターンに重ね合わせてパターン露光を行った場合の
重ね合わせ精度の測定結果であり、この結果を解析する
ことによって、上述のプロセスデータを得る。尚、図中
の矢印の方向は各チップにおける検出位置のズレ方向を
示し、矢印の大きさは検出位置のズレ量を示している。
【0021】さらに、ステップS3で作成する装置デー
タベース003は、第n層のパターンに重ね合せて行わ
れるパターン露光の際に用いる露光装置に特有の、系統
誤差(すなわち、露光パターンの位置ずれの傾向)に関
する装置デースを格納してなるデータベースである。装
置データベース003に格納される装置データは、光ス
テッパのような投影露光装置においては、基板座標系デ
ータとチップ座標系データとの2階層で構成され、電子
線露光装置のような直接描画露光装置においては、基板
座標系データとフィールド座標系データとの2階層で構
成される。以下に、各露光装置における各データの採取
方法を説明する。
【0022】(1) 投影露光装置 基板座標系データ 先ず、パターンが形成されていない基板上の全面に位置
精度測定パターンを形成する。この位置精度測定パター
ンを形成するためのパターン露光では、露光装置のレン
ズ中心でステージをステップandリピートさせることと
する。そして、これらの位置精度測定パターンの形成位
置を光学式絶対位置精度測定器を用いて測定することに
より、例えば図7に示すような基板座標系データを得
る。この図に示すように、図中破線で示す歪みのない基
板座標15に対して、図中実線で示す位置精度測定パタ
ーンの形成位置から得られた基板座標17(すなわち基
板座標系データ)には歪みが生じていることがわかる
【0023】この基板座標系データは、投影露光装置に
おけるステージのミラー曲がりや送り精度等のステージ
系統誤差や、静電チャック機構などによって基板が露光
装置に固定されることによる基板の変形など系統誤差を
含み、各投影露光装置に固有の基板単位のデータにな
る。
【0024】チップ座標系データ 先ず、パターンが形成されていない基板上の1チップ内
に位置精度測定パターンを形成する。この位置精度測定
パターンを形成するためのパターン露光では、位置精度
測定パターン用の投影パターンが多数形成されているレ
チクルを用い、投影露光装置の最大画角で露光パターン
を投影し、この画角内に多数の位置精度測定パターンが
形成されるようにする。そして、これらの位置精度測定
パターンの形成位置を光学式絶対位置精度測定器を用い
て測定し、その結果から基板座標系データを差し引き、
さらにチップ間の平均処理を行うことにより、例えば図
8に示すようなチップ座標系データを得る。この図に示
すように、図中破線で示す歪みのないチップ座標19に
対して、図中実線で示す位置精度測定パターンの形成位
置から得られたチップ座標21(すなわちチップ座標系
データ)には歪みが生じていることがわかる。
【0025】このチップ座標系データは、ステッパレン
ズ歪み、倍率オフセット等の系統誤差を含み、各投影露
光装置に固有のチップ単位のデータになる。尚、基板の
高さ測定の系統誤差などに起因してレンズ歪みに基板面
内分布があるときには、基板座標もこのチップ座標系デ
ータのパラメータとして用いることとする。
【0026】(2) 直接描画露光装置 基板座標系データ 先ず、パターンが形成されていない基板上の全面に位置
精度測定パターンを形成する。この位置精度測定パター
ンを形成するためのパターン露光では、直接描画露光装
置の偏向領域(フィールド)中心でステージをステップ
andリピートさせることとする。そして、これらの位置
精度測定パターンの形成位置を光学式絶対位置精度測定
器を用いて測定することにより、例えば図9に示すよう
な基板座標系データを得る。この図に示すように、図中
破線で示す歪みのない基板座標23に対して、図中実線
で示す位置精度測定パターンの形成位置から得られた基
板座標25(すなわち基板座標系データ)には歪みが生
じていることがわかる。
【0027】この基板座標系データは、直接描画露光装
置におけるステージのミラー曲がりや送り精度等のステ
ージ系統誤差や、静電チャック機構などによって基板が
露光装置に固定されることによる基板の変形など系統誤
差を含み、各直接描画露光装置に固有の基板単位のデー
タになる。
【0028】フィールド座標系データ 先ず、パターンが形成されていない基板上の1フィール
ド内に位置精度測定パターンを形成する。この位置精度
測定パターンを形成するためのパターン露光では、直接
描画露光装置のフィールド内に多数の位置精度測定パタ
ーンが形成されるようにする。そして、これらの位置精
度測定パターンの形成位置を光学式絶対位置精度測定器
を用いて測定し、その結果から基板座標系データを差し
引き、さらにフィールド間の平均処理を行うことによ
り、例えば図10に示すようなフィード座標系データを
得る。この図に示すように、図中破線で示す歪みのない
フィールド座標27に対して、図中実線で示す位置精度
測定パターンの形成位置から得られたフィールド座標2
9(すなわちフィールド座標系データ)には歪みが生じ
ていることがわかる。
【0029】このフィールド座標系データは、各直接描
画露光装置に固有のフィールド単位のデータになる。
尚、基板表面の電位分布などによって、フィールド形状
が基板面内において分布を有している場合には、基板座
標もこのフィールド座標系データのパラメータとして用
いることとする。
【0030】このような装置データベース003に格納
される各データは、経時変化に対するパラメータも設定
できることとする。例えば、投影露光装置のレンズがパ
ターン露光の際の熱で劣化していく場合、当該投影露光
装置における総合露光時間をパラメータとしてレンズ歪
みの変化を関数化し、総合露光時間をフィードバックし
て対応するデータに反映させることとする。
【0031】以上のようにして、図1に示すステップS
1〜S3の各データベース001〜003を作成した
後、基板上に形成された第n層目(ここでは、先ず第1
層目)のパターンに重ね合わせて、以下のようにパター
ン露光を行う。尚、第1層目のパターンは、ステップS
1の初期歪みデータベースの作成で説明したように、ス
テップS11及びステップS12を経ることで基板上に
形成されていることとする。
【0032】また、このフロー図での図示は省略した
が、ステップS12の後には、一例としてスパッタ法に
よるタングステン膜(膜厚0.1μm)の成膜工程が行
われ、次のパターン露光は、このタングステン膜をパタ
ーニングする際のマスク形成のためのリソグラフィー処
理において行われることとする。
【0033】そして、第1層目のパターンに重ね合わせ
たパターン露光を行う場合、先ず、ステップS13で
は、タングステン膜上にレジストが塗布された基板を、
パターン露光に用いる露光装置に対して搬送固定する。
そして、第1層目のパターンのうちのアライメントパタ
ーンを検出する。この際、図11に示すように、基板3
1上における離れた位置のチップ33a,33bに設け
られたアライメントパターン35の形成位置を検出する
こととする。尚、これらのアライメントパターン35
は、第1層目のパターンとして形成されたものであるこ
とする。
【0034】次に、ステップS14においては、ステッ
プS13で得られたアライメントパターンの検出位置に
基づいて、アライメント係数を算出する。このアライメ
ント係数は、露光装置への基板の固定状態(基板回転角
度、基板中心位置等)を示すラフアライメントのための
値であることとする。
【0035】その後、ステップS15においては、ステ
ップS14で算出したアライメント係数を、ステップS
1で作成した初期歪みデータベース001に格納された
初期歪みデータに重畳させる。
【0036】しかる後、ステップS16においては、ス
テップS2で作成したプロセスデータベース002から
必要なプロセスデータを取り出し、このプロセスデータ
とアライメント係数を重畳させた初期歪みデータとを加
算することで初期歪みデータを補正する。ここで必要な
プロセスデータとは、ステップS12の後で基板に施さ
れた処理のうち、第1層目のアライメントパターンの検
出に位置の変化に影響を及ぼす全てのプロセスデータで
あり、ここでは、スパッタ法による膜厚0.1μmのタ
ングステン膜の成膜によるアライメントマークの検出位
置のだまされに関するプロセスデータであることとす
る。
【0037】次に、ステップS17においては、ステッ
プS3で作成した装置データベース003から、基板が
搬送固定されている露光装置に関する全ての装置データ
を取り出し、この装置データとステップS16で補正し
た初期歪みデータとを加算することで、さらに初期歪み
データを補正する。
【0038】以上のようにして初期歪みデータを段階的
に補正した後、ステップS18においては、露光装置に
搬送固定された基板表面のレジスト膜に対して、第1層
目のパターンに重ね合わせたパターン露光を行う。この
際、ステップS17で補正された初期歪みデータに基づ
いて、露光位置を補正しながら(すなわちアライメント
を行いながら)、第1層目のパターンに重ね合わせた目
的の位置に対してパターン露光を行うこととする。
【0039】以上の後、ここでの図示は省略したが、パ
ターン露光に続く一連のリソグラフィー工程を行い、第
1層目のパターンを覆うタングステン膜上にレジストパ
ターンを形成する。しかる後、このレジストパターンを
マスクに用いたエッチングによってタングステン膜をパ
ターニングし、タングステンからなる第2層目のパター
ンを形成する。
【0040】その後、さらに必要な成膜処理やその他の
処理を行った後、第2層目以降のパターンに重ね合わせ
たパターン露光を行う場合には、ステップS13に戻
り、ステップS13〜ステップS18までの工程を順次
繰り返し行うこととする。
【0041】以上実施形態で説明したパターン露光で
は、先ず、第1層目のパターン露光においては基板上に
基準となるアライメントパターンがないため、このパタ
ーン露光に用いられる露光装置に特有の露光パターンの
形成位置歪みが生じ、これが第2層目以降のアライメン
トパターンの形成位置に影響を及ぼすことになる。
【0042】ここで、各層のパターンに対する重ね合わ
せのパターン露光においては、第1層目のパターンの形
成位置に関する初期歪みデータ001に基づいてアライ
メントが行われる。このため、第1層目のパターンの形
成位置歪みに起因する各層のアライメントパターンの形
成位置歪みの傾向を、各層のアライメントパターンを検
出することなく各アライメントに反映させることができ
る。したがって、第2層目以降のアライメントパターン
を用いたアライメントにおいては、第1層目のパターン
の形成位置歪みの影響を検知するためのアライメントマ
ークの検出を省略することができる。
【0043】また同様に、予め採取されたプロセスデー
タ及び装置データに基づいてアライメントが行われるた
め、これらのデータに示される各アライメントパターン
の位置ズレの傾向を、このアライメントパターンを検出
することなくアライメントに反映させることができる。
【0044】以上の結果、高精度なアライメントを行い
ながらも、第2層目以降のアライメントマークの検出数
を大幅に少なくしてパターン露光におけるスループット
の向上を図ることが可能になる。
【0045】しかも、本実施形態で説明したパターン露
光においては、予め採取されたプロセスデータに基づい
てアライメントが行われるため、リソグラフィー以外の
各処理の影響を除去したアライメントを行うことができ
る。したがって、アライメント精度の向上を図ることが
できる。
【0046】また、この実施形態においては、初期歪み
データ001、プロセスデータ002、装置データ00
3をデータベース化しているため、パターン露光におけ
るロット処理数の増加によるデータの蓄積によって各デ
ータベースの高精度化が図られる。このデータベースの
高精度化によって、アライメント精度のさらなる向上を
図ることができる。
【0047】さらに、データを蓄積することによって、
信頼性の向上を図ることができるため、パターン露光の
条件出しを不要にすることも可能になる。
【0048】尚、各データベースのうち、初期歪みデー
タベース001と装置データベース003とは互換性を
有しており、露光装置が同一であれば、装置データベー
ス003に格納された装置データのうちの基板座標系デ
ータとチップ座標データ(投影露光装置の場合)、また
は基板座標系データとフィールド座標系データ(直接描
画露光装置の場合)とに基づいて初期歪みデータを得る
ことができる。
【0049】したがって、第1層目のパターンを形成す
るために用いられた露光装置に関する装置データが既に
採取されている場合には、初期歪みデータを得るために
第1層目の位置精度測定パターンの形成位置を検出する
必要はなく、第1層目のパターンに重ね合わせるパター
ン露光のスループットの向上を図ることが可能になる。
【0050】また、上述の実施形態においては、ステッ
プS15〜ステップS17において、アライメント係数
を重畳した初期歪みデータをプロセスデータにて補正
し、さらに装置データにて補正する場合を説明した。し
かし、本発明においては、データ補正の手順は順不同で
あり、また、各データに基づいて一度にデータ補正が成
されるような構成であっても良い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明の露光方法に
よれば、第2層目以降のパターン露光において、第1層
目のパターンの形成位置歪みに基づいてアライメントを
行うようにしたことで、第1層目のパターンの形成位置
歪みに起因する第n層目のアライメントパターンの形成
位置歪みの傾向を、このアライメントパターンを検出す
ることなくアライメントに反映させることが可能にな
る。したがって、高精度なアライメントを行いながら
も、第2層目以降のアライメントマークの検出数を大幅
に少なくしてパターン露光におけるスループットの向上
を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の露光方法の一例を説明するためのフロ
ー図である。
【図2】初期歪みデータを得るための位置精度測定パタ
ーンの一例を示す図である。
【図3】初期歪みデータの一例を示す図である。
【図4】アライメントパターンの検出位置のだまされを
説明するための図である。
【図5】タングステン膜上からのアライメントパターン
の検出波形を示す図である。
【図6】タングステン膜で覆われたパターンに対する重
ね合わせ精度の測定結果を示す図である。
【図7】投影露光装置の装置データを構成する基板座標
系データの一例を示す図である。
【図8】投影露光装置の装置データを構成するチップ座
標系データの一例を示す図である。
【図9】直接描画露光装置の装置データを構成する基板
座標系データの一例を示す図である。
【図10】直接描画露光装置の装置データを構成するフ
ィールド座標系データの一例を示す図である。
【図11】第n層目のパターン露光におけるラフアライ
メントのためのアライメントパターンを示す図である。
【符号の説明】
9,31…基板、11,35…アライメントパターン
フロントページの続き Fターム(参考) 2H097 AA03 AB09 BB10 CA16 GB01 KA03 KA13 KA20 KA29 LA10 5F046 BA03 DA05 DA13 DB05 DB10 EB01 FC04 FC06 FC07 5F056 BA08 BC04 CC02 CC03 CC05 EA06 EA14 FA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された第n層目(nは自然
    数)のパターンに重ね合わせてパターン露光を行う場合
    の露光方法であって、前記基板上の全面における第1層
    目のパターンの形成位置歪みを示す初期歪みデータに基
    づいて露光位置の補正を行うことを特徴とする露光方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の露光方法において、前記
    初期歪みデータと共に、前記第n層目のアライメントパ
    ターンの検出結果に基づいて前記露光位置の補正を行う
    ことを特徴とする露光方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の露光方法において、前記
    初期歪みデータと共に、前記基板に対して施される処理
    に起因する前記第n層目のアライメントパターンの検出
    位置の変化を示すプロセスデータに基づいて前記露光位
    置の補正を行うことを特徴とする露光方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の露光方法において、 前記初期歪みデータと共に、露光装置に特有の露光パタ
    ーンの位置ズレを示す装置データに基づいて前記露光位
    置の補正を行うことを特徴とする露光方法。
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