JP2001175864A - 画像マッチング装置および画像マッチング方法 - Google Patents

画像マッチング装置および画像マッチング方法

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JP2001175864A JP36330799A JP36330799A JP2001175864A JP 2001175864 A JP2001175864 A JP 2001175864A JP 36330799 A JP36330799 A JP 36330799A JP 36330799 A JP36330799 A JP 36330799A JP 2001175864 A JP2001175864 A JP 2001175864A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度な位置合わせを必要とする画像のマッ
チング処理に際して、演算量を少なくすることができる
と共に移動量推定の精度を高めることができる画像マッ
チング技術を提供する。 【解決手段】 フーリエ変換手段13によりフーリエ変
換された2つの画像の位相差を位相差算出手段14によ
って求め、投票手段15により、その位相差に従って、
画像間の移動量に対応するパラメータ空間で投票を行い
投票画像を作成する。投票画像上のピークをピーク検出
手段16で検出することにより、移動量推定や画像間の
類似性判定などの画像のマッチングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像マッチング装
置および画像マッチング方法に関し、特に、フーリエ変
換を用いた画像マッチング装置および画像マッチング方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画像マッチング技術の一例とし
て、小林らによる論文(小林他、「位相限定相関法の原
理とその応用」、テレビジョン学会技術報告Vol.2
0,No.41,pp.1−6)がある。ここでは、位
相限定相関法として画像マッチング技術が紹介されてい
る。
【0003】図5は、この位相限定相関法を説明するた
めの図である。図に示すように、位相限定相関法では、
2枚の画像f1(m,n)と画像f2(m,n)のマッ
チングを行う場合、それぞれを離散フーリエ変換し、そ
れぞれの位相成分exp(jθ(u,v))およびex
p(jφ(u,v))を取り出し、その位相差exp
(j(θ−φ))を求め、逆フーリエ変換することで、
2枚の画像f1とf2の間の相関による画像のマッチン
グを行う。
【0004】以下、位相限定相関法の原理について、詳
細に説明する。M×N画素からなる2つの画像をf1
(m,n)、f2(m,n)とする。ここで、m=0,
1,2,...,M−1;n=0,1,2,...,N
−1である。そこで、f1(m,n)、f2(m,n)
のフーリエ変換F1(u,v),F2(u,v)は、そ
れぞれ次式によって表される。
【0005】 〔数1〕 F1(u,v)=Σm=0 M-1 Σn=0 N-1f1(m,n)exp(-j2π(mu/M+nv/N)) = A(u,v)exp(jθ(u,v))
【0006】 〔数2〕 F2(u,v)=Σm=0 M-1 Σn=0 N-1f2(m,n)exp(-j2π(mu/M+nv/N)) = B(u,v)exp(jφ(u,v))
【0007】但し、u=0,1,2,...,M−1、
v=0,1,2,...,N−1、A(u,v),B
(u,v)は振幅スペクトル、θ(u,v)、φ(u,
v)は位相スペクトルである。
【0008】位相限定相関法では、F1(u,v),F
2(u,v)の振幅スペクトルA(u,v),B(u,
v)を定数に置き換え、例えば、振幅値を1とする。つ
まり、
【0009】〔数3〕 F1'(u,v)=exp(jθ(u,v)) F2'(u,v)=exp(jφ(u,v))
【0010】とする。以下、これらの画像を位相画像と
呼ぶこととする。位相差画像H(u,v)は、この位相
画像F1' (u,v)に位相画像F2' (u,v)の複
素共役を乗ずることによって求められる。これは、〔数
4〕に示すように、周波数空間の画素(u,v)毎に位
相の差を計算することと等価となる。
【0011】〔数4〕 H(u,v)= F1'(u,v)(F2'(u,v))* = exp(j θ) exp(-jφ) = exp(j (θ- φ))
【0012】位相差画像H(u,v)を逆フーリエ変換
することによって得られる相関強度画像G(r,s)
は、次式で示される。
【0013】〔数5〕 G(r,s) =Σu=0 M-1 Σv=0 N-1H(u,v)exp(j2π(ur/M+vs/
N))
【0014】但し、r=0,1,2,...,M−1、
s=0,1,2,...,N−1である。
【0015】上式で逆フーリエ変換後に元の値に戻すた
めに通常使われる定数1/MNは簡単のため省略した。
ここで、f2(m,n)=f1(m,n)とすると、θ
=φとなるので、位相差画像H(u,v)は1となり、
その逆フーリエ変換である相関強度画像G(r,s)
は、(r,s)=(0,0)のときにはMN、それ以外
のときには0となる。
【0016】また、画像f2(m,n)が画像f1
(m,n)を移動量(a,b)だけ平行移動したもので
あるとするならば、そのフーリエ変換F2(u,v)
は、フーリエ変換の平行移動に関する性質から、
【0017】〔数6〕 F2(u,v)=exp(-j2 π(ua+vb))F1(u,v)
【0018】と書き表される。この場合のフーリエ変換
F1とF2の位相差H(u,v)は、exp(−j2π
(ua+vb))となり、その逆フーリエ変換である相
関強度画像G(r,s)は、(a,b)のみに値を持つ
デルタ関数となる。
【0019】従って、位相限定相関法ではこのピークの
位置を検出することで、画像f1と画像f2の2つの画
像の移動量を推定したり、あるいはそのピークの大きさ
を評価することで、画像f1と画像f2の類似性を判定
するという画像のマッチング処理を行う。
【0020】なお、上述のフーリエ変換や逆フーリエ変
換はM,Nの値を2の冪乗など適当な値に設定すること
により、高速フーリエ変換(FFT)により処理するこ
とができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の位相限定相関法によれば、以下のような問題が
あった。 (1)第1に、相関強度画像Gを得てその画像からピー
クを検出するためには、逆フーリエ変換を行わなければ
ならないために、演算量が多くなるという問題があっ
た。 (2)第2に、逆フーリエ変換として通常離散系の変換
を用いるため、例えば、位置の空間的な解像度が制限さ
れ、移動量推定の精度が得にくいという問題があった。
つまり、画像マッチングを移動量推定のために行う場
合、1画素よりも高い精度を得るためには、例えば、位
相差画像H(u,v)の高周波成分に0の値などで埋め
合わせることで拡大した位相画像を作りその拡大した位
相差画像を逆フーリエ変換することで、G(r,s)の
空間的な解像度をあげる方法、あるいは、ピアソンらに
よる論文(J.J. Pearson, et.al. “Video-rate image
correlation processor", Proceedings of SPIE Vol. 1
19 Application of Digital ImageProcessing, 1977)
に示されているように、検出されたピークの近傍につい
て、離散値でない(r,s)に対しても〔数5〕により
相関強度G(r,s)を計算することで1画素より高い
空間的解像度でピークを求める方法、を適用しなければ
ならない。しかし、このような方法はいずれも膨大な演
算量の増加をもたらしてしまう。
【0022】従って、本発明の目的は、画像のマッチン
グ処理に際して、演算量を少なくすることができると共
に移動量推定の精度を高めることができる画像マッチン
グ装置および画像マッチング方法を提供することにあ
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、画像間のマッチングを行う画像マッチン
グ装置において、入力された2つの画像をそれぞれフー
リエ変換するフーリエ変換手段と、前記フーリエ変換手
段によって得られる2つのフーリエ成分の位相差を算出
する位相差算出手段と、前記位相差算出手段によって得
られる位相差に基づき、前記2つの画像の移動量に対応
する離散化された2次元パラメータ空間上で投票を行い
投票画像を作成する投票手段と、前記投票手段における
投票によって作成された投票画像上のピークを検出する
ピーク検出手段と、を少なくとも備えたことを特徴とす
る画像マッチング装置を提供するものである。
【0024】以上の構成において、前記ピーク検出手段
によって検出された前記ピークのパラメータ空間上での
座標値に応じて前記2つの画像間の移動量を推定するこ
とが望ましく、前記ピーク検出手段によって検出された
前記ピークの大きさに応じて前記2つの画像間の類似性
を判定することが望ましい。
【0025】前記画像マッチング装置は、更に、前記フ
ーリエ変換手段によってフーリエ変換されたフーリエ成
分を記憶するデータ記憶手段を有することが望ましく、
また更に、前記画像マッチング装置は、前記ピーク検出
手段によって検出されたピークの大きさに応じて前記2
つの画像の一致,不一致を照合判定する照合判定手段を
有することが望ましい。
【0026】また、本発明は、上記の目的を達成するた
め、画像間のマッチングを行う画像マッチング方法にお
いて、入力された2つの画像をそれぞれフーリエ変換す
るフーリエ変換工程と、前記フーリエ変換工程によって
得られる2つのフーリエ成分の位相差を算出する位相差
算出工程と、前記位相差算出工程によって得られる位相
差に基づき、前記2つの画像の移動量に対応する離散化
された2次元パラメータ空間上で投票を行い投票画像を
作成する投票工程と、前記投票工程における投票によっ
て作成された投票画像上のピークを検出するピーク検出
工程と、を少なくとも備えたことを特徴とする画像マッ
チング方法を提供するものである。
【0027】以上の構成において、前記ピーク検出工程
によって検出されたピークのパラメータ空間上での座標
値に応じて前記2つの画像間の移動量を推定することが
望ましく、前記ピーク検出工程によって検出されたピー
クの大きさに応じて前記2つの画像間の類似性を判定す
ることが望ましい。
【0028】前記画像マッチング方法は、更に、前記フ
ーリエ変換工程によってフーリエ変換されたフーリエ成
分を記憶するデータ記憶工程を有することが望ましく、
また更に、前記画像マッチング方法は、前記ピーク検出
工程によって検出されたピークの大きさに応じて前記2
つの画像の一致,不一致を照合判定する照合判定工程を
有することが望ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態による画像マ
ッチング装置および画像マッチング方法の説明を行う前
に本発明の原理について説明する。
【0030】まず、画像f1(m,n)、画像f2
(m,n)が(a,b)だけ移動したとする。このと
き、それぞれの画像のフーリエ変換F1(u,v)=|
F1(u,v)|exp(jθ1 (u,v))、F2
(u,v)=|F2(u,v)|exp(jθ2 (u,
v))の周波数領域(u,v)における位相差θ
2 (u,v)−θ1 (u,v)と移動量(a,b)との
関係は〔数7〕に示す通りとなる。
【0031】〔数7〕 exp(-j2 π(ua+vb)) = exp(j(θ2(u,v)-θ1(u,v))) つまり、
【0032】〔数8〕 -2π(ua+vb) = θ2(u,v)- θ1(u,v) + 2πk
【0033】ここで、kは整数である。従って、各
(u,v)におけるフーリエ変換の位相差θ2 (u,
v)−θ1 (u,v)毎に〔数8〕で表される直線を
(a,b)のパラメータ空間上に投票し、そのピークを
検出することで、移動量を検出することができる。
【0034】<第1の実施の形態>次に、添付図面を参
照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図
1は、本発明の実施の形態による画像マッチング装置の
構成を示す図である。図に示すように、この画像マッチ
ング装置は、画像11,12の画像をそれぞれフーリエ
変換するフーリエ変換手段13と、フーリエ変換手段1
3で得られた画像11,12のフーリエ変換を用いてそ
の位相差を算出する位相差算出手段14と、位相差算出
手段14で得られた位相差に基づき離散化された2次元
のパラメータ空間上で投票を行い投票画像を作成する投
票手段15と、投票画像上のピークを検出し2枚の画像
の移動量を推定するピーク検出手段16と、から構成さ
れている。
【0035】以上の構成を有する画像マッチング装置に
よって移動量推定を行う場合について説明する。ここで
は、CCDカメラ等で入力された位置がずれた2枚のデ
ジタル画像である画像11,12の移動量を推定する場
合について説明する。
【0036】いま、画像11,12は256×256画
素の画像サイズであるとし、これらをそれぞれf1
(m,n)、f2(m,n)と表記することとする。但
し、m=0,1,2,...,255、n=0,1,
2,...,255とする。
【0037】フーリエ変換手段13では、f1(m,
n)およびf2(m,n)を〔数1〕,〔数2〕で示し
たようにそれぞれ離散フーリエ変換する。フーリエ変換
の結果をそれぞれF1(u,v)、F2(u,v)(但
し、u=0,1,2,...,255;v=0,1,
2,...,255)とする。
【0038】位相差算出手段14では、フーリエ変換F
1(u,v)とF2(u,v)の各成分(u,v)毎の
位相差Θ(u,v)(u=0,1,2,...,25
5;v=0,1,2,...,255)を算出する。こ
こで、位相差の算出方法としては、例えば、〔数9〕,
〔数10〕に従って計算すればよい。
【0039】〔数9〕 H(u,v) = F1(u,v)F2(u,v) */|F1(u,v)||F2(u,v)*|
【0040】〔数10〕 Θ(u,v) = tan-1(Im[H(u,v)]/Re[H(u,v)])
【0041】ここで、Re[z]、Im[z]は、それ
ぞれ複素数zの実数成分および虚数成分を表す。なお、
H(u,v)の計算においては、前述した〔数4〕に従
って、F1(u,v),F2(u,v)のそれぞれの位
相を算出した後に位相の差を計算しても構わない。
【0042】投票手段15では、位相差Θ(u,v)に
基づき、平行移動量のパラメータ空間(a,b)中にお
いて投票操作を行う。例えば、予め想定される画像間の
移動量が、水平・垂直方向にそれぞれプラスマイナス5
画素以内であることが分かっており、かつ、移動量の精
度を1/4画素単位で求めたい場合について説明する。
【0043】図2は、投票手段15における必要な投票
操作用の配列領域を示す図である。図に示すように、投
票手段15における必要な投票操作用の配列領域は、
(5×2×4)×(5×2×4)=40×40の大きさ
の配列である。なお、図2では、位相差Θ(u,v)の
各成分に対して、本発明の原理において説明した〔数
8〕に従って、線を投票している様子の一例も示してい
る。つまり、〔数8〕はΘ(u,v)を用いると、〔数
11〕のように書き表される。
【0044】〔数11〕 ua+vb = Θ(u,v)/(2π) - k
【0045】投票を行う際には、具体的には次のように
投票を行う。まず、直線の傾きα=−u/vを調べる。
−1≦α≦1のときには、aの値域内のある離散化され
た値a0 に対して、〔数12〕の条件式を満たす整数k
の値を求める。
【0046】〔数12〕 -5≦b = (-u/v)a0+(Θ/(2π)-k)/v≦+5 即ち、
【0047】〔数13〕 -5v-ua0+Θ/(2π) ≦ k≦ 5v-ua0+Θ/(2 π)
【0048】例えば、この条件を満たす整数が3つある
として、それぞれk1,k2,k3とする。ここで、a
の値域の離散化されたaの値とは、図2に示すような配
列の場合には、a=0.25i+0.125(i=−2
0,−19,−18,..,19)で表される40個の
値とすればよい。次に整数値k1,k2,k3のそれぞ
れに対して、b=(−u/v)a0 +(Θ/(2π)−
k)/vに従い、bの値を計算する。計算された値がb
の値域内の離散化された値(aと同様に、b=0.25
j+0.125(j=−20,19,18,...,1
9)で表される40個の値)の中の最も近いbの値b0
を選び、(a0 ,b0 )に対応する配列要素に投票値と
して、1の値を加算する。なお、初期状態において投票
用の配列領域は予め0クリアしておくことはいうまでも
ない。
【0049】α≦−1,1≦αの場合には、a=(−v
/u)b+(Θ/(2π)−k)/uという直線を考
え、離散化されたbの値b0 に対して、−5≦a=(−
v/u)b0 +(Θ/(2π)−k)/u≦5を満たす
整数kを求め、−1≦α≦1の場合にbの値を求めたと
きと同様に離散化されたaの値a0 を求めることで、配
列要素へ投票値を投票する。
【0050】このように各(u,v)における位相差Θ
(u,v)に対して、移動量(a,b)に対応するパラ
メータ空間へ投票を行うことで、投票画像を得ることが
できる。なお、各投票値を1とする代わりに、フーリエ
成分の大きさ|F1(u,v)||F2(u,v)|な
どを投票値にし、投票毎に投票する重みを変えても良
い。
【0051】図3は、このような投票処理を行った結果
の投票画像の一例を示す図である。ピーク検出手段16
では、このようにして得られた投票画像における投票数
が最大の画素をピークとして検出することで、そのピー
ク位置に対応する移動量パラメータ(apeak,bpeak
を求めることができる。このピーク位置に対応する移動
量(apeak,bpeak)を画像マッチング装置の出力とし
て出力する。
【0052】このように、投票する移動量に相当するパ
ラメータ空間をサブピクセルオーダー(前述の例では1
/4画素)に分割しているので、移動量推定の空間的な
解像度がサブピクセルオーダーとなり、高い精度で移動
量推定を行うことができる。但し、過度に投票空間の解
像度を上げると、検出されるピーク位置の解像度は上が
るものの、ピークにおける投票数が少なくなり、最大投
票数を示すピークが本来の移動によるピークによるもの
でない場合も出てきて誤りを生じる可能性が高くなるの
で、注意が必要である。
【0053】また、予め想定される移動範囲内のみにお
いて投票操作を行っているので、不必要なパラメータ空
間への投票を行う必要がなく、高速に投票操作を行うこ
とができる。しかも、不必要なパラメータ空間分の投票
用の記憶領域を確保する必要がないので、記憶領域の削
減を行うこともできる。
【0054】更に、サブピクセルオーダーのような高精
度な移動量推定を必要としない場合には、投票のパラメ
ータ空間の解像度を粗く設定することで、解像度を落
し、投票用の記憶領域を削減し、かつ、投票の演算量を
削減することもできる。
【0055】<第2の実施の形態>次に、本発明の実施
の形態による画像マッチング装置を用いて画像の照合を
行う場合について説明する。ここでは、画像として指紋
画像を用い、指紋照合を行う例について説明する。
【0056】図4は、本発明の画像マッチング装置を用
いて指紋照合を行う指紋照合装置の構成を示す図であ
る。この指紋照合装置は、指紋を入力する指紋入力手段
45と、指紋入力手段45から入力された指紋画像をフ
ーリエ変換するフーリエ変換手段41と、フーリエ変換
手段41によってフーリエ変換されたフーリエ成分を記
憶するデータ記憶手段46と、照合時にデータ記憶手段
46に記憶されたフーリエ成分と新たに入力された指紋
画像のフーリエ変換手段41によるフーリエ成分の位相
差を算出する位相差算出手段42と、このフーリエ成分
の位相差に基づきパラメータ空間上で投票を行い投票画
像を作成する投票手段43と、投票手段43で作成され
た投票画像上のピークを検出するピーク検出手段44
と、ピーク検出手段44によって検出されたピークの大
きさに応じて指紋の一致,不一致を判定する照合判定手
段47と、から構成されている。
【0057】指紋入力手段45は、例えば、特開昭63
−124177に記載されたようなプリズム式の指紋入
力装置などを用いて構成し、指紋画像を入力する。この
際の画像の解像度は例えば500dpiである。この際
の画像サイズを512×512dpiとする。
【0058】フーリエ変換手段41では、指紋入力手段
45で入力された指紋画像f1(m,n)をフーリエ変
換する。得られるフーリエ成分をF1(u,v)とす
る。
【0059】データ記憶手段46では、登録時にフーリ
エ成分を登録する。この際、そのフーリエ成分の位相成
分のみを登録すればよい。即ち、位相画像F1' (u,
v)=exp(jθ1 (u,v))=F1(u,v)/
|F1(u,v)|を登録する。登録の際に、指画像に
対応づけて個人情報(氏名など)を登録ID番号ととも
にデータを記憶しておいてもよい。照合時には、指紋入
力手段45より入力された指紋画像f2(m,n)をフ
ーリエ変換手段41によりフーリエ変換し、得られるフ
ーリエ成分F2(u,v)とデータ記憶手段46に登録
されている指紋データとの照合を行う。
【0060】位相差算出手段42では、登録された指紋
の位相画像F1' (u,v)とフーリエ成分F2(u,
v)の位相差を算出する。まず、F2(u,v)の位相
画像F2' (u,v)=exp(jθ2 (u,v))=
F2(u,v)/|F2(u,v)|を求め、次に、位
相画像F1' (u,v)に位相画像F2' (u,v)の
共役複素数を乗ずることで、位相差を算出することがで
きる(〔数14〕)。得られる位相差画像をΘ(u,
v)とする(〔数15〕)。
【0061】〔数14〕 H(u,v) = F1'(u,v)(F2'(u,v))*
【0062】〔数15〕 Θ(u,v) = tan-1(Im[H(u,v)]/Re[H(u,v)])
【0063】投票手段43では、位相差画像Θ(u,
v)を用いて、第1の実施の形態と同様に投票を行い投
票画像を作成する。但し、指の移動量としては指の押捺
位置のぶれを考慮して、少なくとも30画素程度は確保
しておいた方がよいので、それに応じてパラメータ空間
を合わせる必要がある。例えば、最大前後32画素程度
指の押捺位置がぶれることを想定し、サブピクセルオー
ダーの位置合わせは1/2画素として、(32×2×
2)×(32×2×2)=128×128のパラメータ
空間を構成して、その中で投票を行う。
【0064】ピーク検出手段44では、投票画像中のピ
ークの最大値を検出し、2つの指紋画像f1,f2間の
類似度として出力する。
【0065】照合判定手段47では、ピーク検出手段4
4で出力されたピークの最大が既定のしきい値よりも大
きいならば、一致した指紋と判定し、そうでなければ不
一致指紋とする判定する。
【0066】このように、照合判定手段47より得られ
た照合結果を用いて、例えば、ドアロックを制御した
り、コンピュータのログインを制御することができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の画像マッ
チング装置および画像マッチング方法によれば、入力さ
れた2つの画像をそれぞれフーリエ変換するフーリエ変
換手段(フーリエ変換工程)と、フーリエ変換手段(フ
ーリエ変換工程)によって得られる2つのフーリエ成分
の位相差を算出する位相差算出手段(位相差算出工程)
と、位相差算出手段(位相差算出工程)によって得られ
る位相差に基づき、2つの画像の移動量に対応する離散
化された2次元パラメータ空間上で投票を行い投票画像
を作成する投票手段(投票工程)と、投票手段(投票工
程)における投票によって作成された投票画像上のピー
クを検出するピーク検出手段(ピーク検出工程)と、を
少なくとも備えるようにしたので、画像のマッチング処
理に際して、演算量を少なくすることができると共に移
動量推定の精度を高めることができる。
【0068】即ち、基本的には投票のためのパラメータ
空間の解像度を変更するだけで、ピーク位置の空間的な
解像度を上げることができるので、移動量推定の空間的
な解像度をサブピクセルオーダーにすることが容易に実
施することができる。
【0069】また、特に移動量が予測できる場合には、
投票のパラメータの範囲を削減することができるので、
容易に高速化や投票に必要な記憶領域を削減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による画像マッチング装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】投票手段における動作を説明するための図であ
る。
【図3】投票手段により得られる投票画像の一例を示す
図である。
【図4】本発明の実施の形態による画像マッチング装置
を用いた指紋照合装置の構成を示す図である。
【図5】従来の画像マッチング技術を説明するための図
である。
【符号の説明】
11、12 入力画像 13 フーリエ変換手段 14 位相差算出手段 15 投票手段 16 ピーク検出手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像間のマッチングを行う画像マッチン
    グ装置において、 入力された2つの画像をそれぞれフーリエ変換するフー
    リエ変換手段と、 前記フーリエ変換手段によって得られる2つのフーリエ
    成分の位相差を算出する位相差算出手段と、 前記位相差算出手段によって得られる位相差に基づき、
    前記2つの画像の移動量に対応する離散化された2次元
    パラメータ空間上で投票を行い投票画像を作成する投票
    手段と、 前記投票手段における投票によって作成された投票画像
    上のピークを検出するピーク検出手段と、 を少なくとも備えたことを特徴とする画像マッチング装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ピーク検出手段によって検出された
    前記ピークのパラメータ空間上での座標値に応じて前記
    2つの画像間の移動量を推定することを特徴とする請求
    項1に記載の画像マッチング装置。
  3. 【請求項3】 前記ピーク検出手段によって検出された
    前記ピークの大きさに応じて前記2つの画像間の類似性
    を判定することを特徴とする請求項1に記載の画像マッ
    チング装置。
  4. 【請求項4】 前記画像マッチング装置は、更に、前記
    フーリエ変換手段によってフーリエ変換されたフーリエ
    成分を記憶するデータ記憶手段を有することを特徴とす
    る請求項1から3のいずれか1項に記載の画像マッチン
    グ装置。
  5. 【請求項5】 前記画像マッチング装置は、更に、前記
    ピーク検出手段によって検出されたピークの大きさに応
    じて前記2つの画像の一致,不一致を照合判定する照合
    判定手段を有することを特徴とする請求項1から4のい
    ずれか1項に記載の画像マッチング装置。
  6. 【請求項6】 画像間のマッチングを行う画像マッチン
    グ方法において、 入力された2つの画像をそれぞれフーリエ変換するフー
    リエ変換工程と、 前記フーリエ変換工程によって得られる2つのフーリエ
    成分の位相差を算出する位相差算出工程と、 前記位相差算出工程によって得られる位相差に基づき、
    前記2つの画像の移動量に対応する離散化された2次元
    パラメータ空間上で投票を行い投票画像を作成する投票
    工程と、 前記投票工程における投票によって作成された投票画像
    上のピークを検出するピーク検出工程と、 を少なくとも備えたことを特徴とする画像マッチング方
    法。
  7. 【請求項7】 前記ピーク検出工程によって検出された
    ピークのパラメータ空間上での座標値に応じて前記2つ
    の画像間の移動量を推定することを特徴とする請求項6
    に記載の画像マッチング方法。
  8. 【請求項8】 前記ピーク検出工程によって検出された
    ピークの大きさに応じて前記2つの画像間の類似性を判
    定することを特徴とする請求項6に記載の画像マッチン
    グ方法。
  9. 【請求項9】 前記画像マッチング方法は、更に、前記
    フーリエ変換工程によってフーリエ変換されたフーリエ
    成分を記憶するデータ記憶工程を有することを特徴とす
    る請求項6から8のいずれか1項に記載の画像マッチン
    グ方法。
  10. 【請求項10】 前記画像マッチング方法は、更に、前
    記ピーク検出工程によって検出されたピークの大きさに
    応じて前記2つの画像の一致,不一致を照合判定する照
    合判定工程を有することを特徴とする請求項6から9の
    いずれか1項に記載の画像マッチング方法。
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