JP4791115B2 - マーク検知装置 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体ウェハやガラス基板などの検査対象に付された位置決め用のマークなどを検知するマーク検知装置に関するものである。
本出願人は、先に、空間周波数特性に基づいて指紋などのパターンの照合を行うパターン照合装置を提案した(例えば、特許文献1参照)。このパターン照合装置では、照合画像にフーリエ変換を施して照合フーリエパターンデータを作成する。そして、この照合フーリエパターンデータと同様の処理を施して作成されている登録画像の登録フーリエパターンデータとを合成し、この合成フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理(log処理など)を行ったうえ、フーリエ変換を施して相関データとする。
この相関データは、周波数空間における振幅が抑制されたデータを元に作成されるものの、基本的には照合画像と登録画像とを畳み込んだデータと考えることができ、照合画像と登録画像との相関を表すものである。この相関データ上に定められた所定の相関成分エリアの個々の画素毎の相関成分の強度に基づいて、登録画像と照合画像とを照合する。この照合アルゴリズムを振幅抑制相関法と呼んでいる。
このパターン照合装置において、振幅抑制相関法の1形態として、照合フーリエパターンデータと登録フーリエパターンデータとをそれぞれ、振幅と位相とによる複素数で表現し、全ての振幅情報を1にする位相限定相関法(Phase-Only Correlation:POC)がある。この位相限定相関法は、フーリエ変換データのうち振幅情報は不要で、かつ、照合パターンの種類に拘わらず同じアルゴリズムが適用でき、しかも登録時/照合時の照度差や位置ずれが生じても照合精度に影響を受け難く、他の照合アルゴリズムよりも高い照合精度を誇るという長所を持つ。
このパターン照合装置は、例えば、半導体や液晶の製造工程において、半導体ウェハやガラス基板などの自動位置決めを行うために使用されている。この場合、半導体ウェハやガラス基板などの検査対象に、刻印したり、印刷するなどして、位置決め用のマークを検査マークとして付しておく。この検査対象に付された検査マークを所定の位置で撮像し、この撮像した検査マークを含む照合画像(「検査マーク」+「背景」)と予め登録されている検査マークを含む登録画像(「登録検査マーク」+「背景」)とを位相限定相関法を用いて照合する。この照合結果に基づいて、検査対象に付された検査マークを検知し、この検査マークの位置ずれが零となるように、検査対象の位置を調整する。なお、検査対象に付された検査マークの位置ずれは、相関データ中の相関成分エリアの個々の画素毎の相関成分の強度のうち、その強度が最も高い相関ピークの位置に基づいて検知する。
特開平9−22406号公報 コンピュータ画像処理入門(日本工業技術センター編、総研出版(株)発行、P.44〜45)
しかしながら、半導体や液晶の製造工程において、半導体やガラス基板などの検査対象は多様な化学プロセスを経るため、最初鮮明に付された検査マークも変形,コントラストの低下,振幅の大きなノイズの重畳といった影響を受ける。典型的な例として、液晶製造工程における透明電極(ITO)印刷によるマーク、不透明な導電シート(ACF)を通して見たマークなどが挙げられる。
一般的に、検査マークは、単純な幾何学形状(十字形、星形、多角形など)であることが多い。検査マークのような単純な図形では、フーリエ変換したときの振幅(エネルギー)が特定の周波数成分に偏る。このため、検査マークは、独特な周波数特性を持ったものが使われると言える。
一方、ノイズは一般に広い範囲の周波数成分を持つので、検査マークを含む画像にノイズが重畳されると、フーリエ変換後の画像中、振幅の小さな周波数成分ではノイズにより位相が乱れる。単純な図形では振幅の小さい周波数の方が多数を占める。
このため、例えば照合画像にノイズが重畳されていた場合、フーリエ変換された登録画像とフーリエ変換された照合画像とを合成して得られる合成フーリエ画像において、振幅の小さな周波数成分でのノイズによる位相の乱れが大きくなる。
位相限定相関法では、この合成フーリエ画像に対し、全ての周波数の振幅を1とした後、フーリエ変換を施して相関データとするので、合成フーリエ画像中のノイズによる位相の乱れが相関データに大きく影響する。これにより、相関ピークが容易に崩れてしまうことになり、位置決めができなくなる虞れが生じ、照合精度も低下する。また、位相の乱れが急激なノイズが多数存在すると、検査マークを認識できず、照合精度を落としてしまう可能性がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、照合画像にノイズが多少混入していても、精度よく登録画像と照合画像とを照合し、検査対象上のマークを確実に検知することができるマーク検知装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、第1発明(請求項1に係る発明)は、検査対象上のマークを撮像し、この撮像したマークを含む照合画像と予め登録されているマークを含む登録画像とを照合し、この照合結果に基づいて検査対象上のマークを検知するマーク検知装置において、登録画像にフーリエ変換を施して登録フーリエパターンデータを作成する登録フーリエパターンデータ作成手段と、照合画像にフーリエ変換を施して照合フーリエパターンデータを作成する照合フーリエパターンデータ作成手段と、登録フーリエパターンデータと照合フーリエパターンデータとを合成し、これによって得られる合成フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理を行い、振幅抑制処理された合成フーリエパターンデータを作成する合成フーリエパターンデータ作成手段と、登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数を求め、この求められた登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数を振幅抑制処理された合成フーリエパターンデータの複素数成分にそれぞれ掛け、更にフーリエ変換および逆フーリエ変換の何れか一方を施して相関データとするパターン処理手段と、このパターン処理手段によって得られた相関データ上に定められた所定の相関成分エリアの個々の画素毎の相関成分の強度に基づいて登録画像と照合画像とを照合する照合手段とを設けたものである。
この発明によれば、登録画像(登録されているマークを含む画像)にフーリエ変換が施されて登録フーリエパターンデータが作成され、照合画像(検査対象上のマークを含む画像)にフーリエ変換が施されて照合フーリエパターンデータが作成され、登録フーリエパターンデータと照合フーリエパターンデータとが合成され、合成フーリエパターンデータが得られる。そして、この合成フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理が行われ、振幅抑制処理された合成フーリエパターンデータの複素数成分に登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数がそれぞれ掛けられ、更にフーリエ変換および逆フーリエ変換の何れか一方が施されて相関データとされる。そして、この相関データ上に定められた所定の相関成分エリアの個々の画素毎の相関成分の強度に基づいて、登録画像と照合画像とが照合される。
この発明において、登録画像にノイズが含まれていない、あるいはノイズが含まれていても少量であるものとした場合、振幅抑制処理された合成フーリエパターンデータの複素数成分に登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数をそれぞれ掛けることによって、登録されているマークの特徴的な周波数特性部分ほど位相エネルギーが強調され、照合画像に含まれるノイズにより生じる影響が相対的に小さくなる。
第2発明(請求項2に係る発明)は、検査対象上のマークを撮像し、この撮像したマークを含む照合画像と予め登録されているマークを含む登録画像とを照合し、この照合結果に基づいて検査対象上のマークを検知するマーク検知装置において、登録画像にフーリエ変換を施し、これによって得られる登録フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理を行い、振幅抑制処理された登録フーリエパターンデータを作成する登録フーリエパターンデータ作成手段と、照合画像にフーリエ変換を施し、これによって得られる照合フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理を行い、振幅抑制処理された照合フーリエパターンデータを作成する照合フーリエパターンデータ作成手段と、振幅抑制処理された登録フーリエパターンデータと振幅抑制処理された照合フーリエパターンデータとを合成し合成フーリエパターンデータを作成する合成フーリエパターンデータ作成手段と、振幅抑制処理される前の登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数を求め、この求められた振幅抑制処理される前の登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数を合成フーリエパターンデータの複素数成分にそれぞれ掛け、更にフーリエ変換および逆フーリエ変換の何れか一方を施して相関データとするパターン処理手段と、このパターン処理手段によって得られた相関データ上に定められた所定の相関成分エリアの個々の画素毎の相関成分の強度に基づいて登録画像と照合画像とを照合する照合手段とを設けたものである。
この発明によれば、登録画像(登録されているマークを含む画像)にフーリエ変換が施され、これによって得られる登録フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理が行われ、照合画像(検査対象上のマークを含む画像)にフーリエ変換が施され、これによって得られる照合フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理が行われ、振幅抑制処理された登録フーリエパターンデータと振幅抑制処理された照合フーリエパターンデータとが合成され、合成フーリエパターンデータが得られる。そして、この合成フーリエパターンデータの複素数成分に振幅抑制処理される前の登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数がそれぞれ掛けられ、更にフーリエ変換および逆フーリエ変換の何れか一方が施されて相関データとされる。そして、この相関データ上に定められた所定の相関成分エリアの個々の画素毎の相関成分の強度に基づいて、登録画像と照合画像とが照合される。
この発明において、登録画像にノイズが含まれていない、あるいはノイズが含まれていても少量であるものとした場合、合成フーリエパターンデータ(合成前に振幅抑制処理された合成フーリエ画像データ)の複素数成分に振幅抑制処理される前の登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数をそれぞれ掛けることによって、登録されているマークの特徴的な周波数特性部分ほど位相エネルギーが強調され、照合画像に含まれるノイズにより生じる影響が相対的に小さくなる。
第3発明(請求項3に係る発明)は、第1発明又は第2発明において、登録対象のマークを撮像する手段と、撮像された登録対象のマークを含む画像を登録対象画像として取り込む手段と、登録対象のマークの形状を基本としその形を少しずつ異ならせた登録候補のマークを含むノイズのない複数の理想登録画像候補と登録対象画像とを個々に相関法により照合し、最も相関値の高かった理想登録画像候補を登録画像とする手段とを設けたものである。
この発明によれば、撮像された登録対象画像(登録対象のマークを含む画像)と複数の理想登録画像候補(登録対象のマークの形状を基本としその形が少しずつ異なる登録候補のマークを含むノイズのない画像)とが個々に相関法により照合され、最も相関値の高かった理想登録画像候補が登録画像(予め登録されているマークを含む画像)とされる。これにより、登録対象のマークに最もその形状が一致する登録候補のマークを含むノイズのない理想登録画像候補が登録画像とされる。
第3発明において、第1発明の照合方式を用い、登録対象画像にフーリエ変換を施して登録フーリエパターンデータとし、理想登録画像候補にフーリエ変換を施して照合フーリエパターンデータとし、この登録フーリエパターンデータと照合フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理を行い、振幅抑制処理された合成フーリエパターンデータの複素数成分に登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数をそれぞれ掛け、更にフーリエ変換および逆フーリエ変換の何れか一方を施して相関データとし、この相関データ上に定められた所定の相関成分エリアの個々の画素毎の相関成分の強度に基づいて理想登録画像候補と登録対象画像とを照合するようにしてもよい。この場合、登録対象画像が第1発明における照合画像となり、理想登録画像候補が第1発明における登録画像となり、この照合画像と登録画像との照合が行われるものとなる。
第3発明において、第2発明の照合方式を用い、登録対象画像にフーリエ変換を施して登録フーリエパターンデータとし、理想登録画像候補にフーリエ変換を施して照合フーリエパターンデータとし、振幅抑制処理した登録フーリエパターンデータと振幅抑制処理した照合フーリエパターンデータとを合成し、これによって得られる合成フーリエパターンデータの複素数成分に振幅抑制処理される前の登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数をそれぞれ掛け、更にフーリエ変換および逆フーリエ変換の何れか一方を施して相関データとし、この相関データ上に定められた所定の相関成分エリアの個々の画素毎の相関成分の強度に基づいて理想登録画像候補と登録対象画像とを照合するようにしてもよい。この場合、登録対象画像が第2発明における照合画像となり、理想登録画像候補が第2発明における登録画像となり、この照合画像と登録画像との照合が行われるものとなる。
第1発明によれば、登録画像(登録されているマークを含む画像)にフーリエ変換を施して登録フーリエパターンデータを作成し、照合画像(検査対象上のマークを含む画像)にフーリエ変換を施して照合フーリエパターンデータを作成し、登録フーリエパターンデータと照合フーリエパターンデータとを合成し、これによって得られる合成フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理を行い、振幅抑制処理された合成フーリエパターンデータの複素数成分に登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数をそれぞれ掛けるようにしたので、登録画像にノイズが含まれていない、あるいはノイズが含まれていても少量であるものとした場合、登録されているマークの特徴的な周波数特性部分ほど位相エネルギーが強調され、照合画像に含まれるノイズにより生じる影響が相対的に小さくなり、照合画像にノイズが多少混入していても、精度よく登録画像と照合画像とを照合し、検査対象上のマークを確実に検知することができるようになる。
第2発明によれば、登録画像(登録されているマークを含む画像)にフーリエ変換を施し、これによって得られる登録フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理を行い、照合画像(検査対象上のマークを含む画像)にフーリエ変換を施し、これによって得られる照合フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理を行い、振幅抑制処理した登録フーリエパターンデータと振幅抑制処理した照合フーリエパターンデータとを合成し、これによって得られる合成フーリエパターンデータ(合成前に振幅抑制処理された合成フーリエ画像データ)の複素数成分に振幅抑制処理される前の登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数をそれぞれ掛けるようにしたので、登録画像にノイズが含まれていない、あるいはノイズが含まれていても少量であるものとした場合、登録されているマークの特徴的な周波数特性部分ほど位相エネルギーが強調され、照合画像に含まれるノイズにより生じる影響が相対的に小さくなり、照合画像にノイズが多少混入していても、精度よく登録画像と照合画像とを照合し、検査対象上のマークを確実に検知することができるようになる。
第3発明によれば、撮像された登録対象画像(登録対象のマークを含む画像)と複数の理想登録画像候補(登録対象のマーク形状を基本としその形が少しずつ異なる登録候補のマークを含むノイズのない画像)とを個々に相関法により照合し、最も相関値の高かった理想登録画像候補を登録画像とするようにしたので、登録対象のマークに最もその形状が一致する登録候補のマークを含むノイズのない理想登録画像候補が登録画像とされ、登録対象画像にノイズが混入することが避けられない場合でも、精度よく登録画像と照合画像とを照合し、検査対象上のマークを確実に検知することができるようになる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明の一実施の形態を示すマーク検知装置のブロック構成図である。同図において、1はカメラ(CCDカメラ)、2は照合部である。照合部2は、CPU2−1と、ROM2−2と、RAM2−3と、ハードディスク(HD)2−4と、フレームメモリ(FM)2−5と、外部接続部(I/F)2−6とを備えており、ROM2−2には本実施の形態特有のプログラムとして登録プログラムと照合プログラムが格納されている。
なお、このマーク検知装置は、半導体ウェハやガラス基板などの検査対象の位置決め用として用いられる。また、このマーク検知装置では、位置決め用の検査マークとして、十字形の検査マークMが用いられる。また、ハードディスク2−4には、検査マークMの形状を基本とし、その形を少しずつ異ならせた登録候補の検査マークを含むノイズのない複数の理想登録画像候補が格納されている。
本実施の形態では、検査マークMの形状パラメータを線幅W、十字の突起部の長さLとし、この形状パラメータWおよびLの値を少しずつ変えた登録候補の検査マークM1〜Mn(図2(a)参照)を作成し、この登録候補の検査マークM1〜Mnを含むノイズのない画像(「マーク」+「背景」)を理想登録画像候補G1〜Gnとしてその画像データをハードディスク2−4に格納している。なお、登録候補の検査マークM1〜Mnには、検査マークMとその線幅Wおよび十字の突起部の長さLが等しい同一形状のものも含まれていることは言うまでもない。
以下、合成した後に振幅抑制処理を行う方式を実施の形態1とし、合成する前に振幅抑制処理を行う方式を実施の形態2とし、これら実施の形態1,2における検査マークの登録および検査マークの照合について説明する。
〔実施の形態1:合成した後に振幅抑制処理を行う方式〕
〔検査マークの登録〕
実施の形態1では、次のようにして検査マークの登録を行う。先ず、カメラ1で、検査対象上の検査マークM(登録対象の検査マークM0)を撮像し(図3:ステップ101)、登録対象の検査マークM0を含む登録対象画像G0(図4(a)参照)を得る。この登録対象画像G0は照合部2へ送られる。
照合部2のCPU2−1は、カメラ1からの登録対象画像G0をフレームメモリ2−5を介して取り込み(ステップ102)、登録対象画像G0の画像データに2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施す(ステップ103)。これにより、登録対象画像G0の画像データは、フーリエ画像データ(照合フーリエパターンデータ)F0とされる(図4(b)参照)。なお、2次元離散的フーリエ変換については、例えば非特許文献1等に説明されている。
次に、CPU2−1は、i=1とし(ステップ104)、ハードディスク2−4からi=1番目の理想登録画像候補G1を読み出し(ステップ105)、この理想登録画像候補G1の画像データに2次元離散的フーリエ変換を施す(ステップ106)。これにより、理想登録画像候補G1の画像データは、フーリエ画像データ(登録フーリエパターンデータ)F1とされる(図4(c),(d)参照)。
そして、CPU2−1は、ステップ103で得た登録対象画像G0のフーリエ画像データF0とステップ106で得た理想登録画像候補G1のフーリエ画像データF1とを合成し、合成フーリエ画像データ(合成フーリエパターンデータ)F01を得る(ステップ107:図4(e)参照)。
本実施の形態において、合成フーリエ画像データF01は、登録対象画像G0のフーリエ画像データF0をA・exp(jθ)とし、理想登録画像候補G1のフーリエ画像データF1をB・exp(jφ)とした場合、登録対象画像G0のフーリエ画像データF0に理想登録画像候補G1のフーリエ画像データF1の複素共役を乗じることによって得られるA・B・exp(j(θ−φ))で表される。但し、A,B,θ,φとも空間周波数(フーリエ)空間(u,v)の関数とする。
そして、A・B・exp(j(θ−φ))は、
A・B・exp(j(θ−φ))=A・B・cos(θ−φ)+j・A・B・sin(θ−φ) ・・・(1)
として表され、A・exp(jθ)=α1 +jβ1 、B・exp(jφ)=α2 +jβ2 とすると、A=(α1 2+β1 21/2,B=(α2 2+β2 21/2,θ=tan-1(β1 /α1 ),φ=tan-1(β2 /α2 )となる。この(1)式を計算することにより合成フーリエ画像データを得る。
なお、A・B・exp(j(θ−φ))=A・B・exp(jθ)・exp(−jφ)=A・exp(jθ)・B・exp(−jφ)=(α1 +jβ1 )・(α2 −jβ2 )=(α1 ・α2 +β1 ・β2 )+j(α2 ・β1 −α1 ・β2 )として、合成フーリエ画像データを求めるようにしてもよい。
そして、CPU2−1は、このようにして得た合成フーリエ画像データF01に対し、振幅抑制処理を行う(ステップ108)。これは、各画素値のうち(1)式の振幅A・Bの大きさの違いによるばらつきを抑えるためのもので、この実施の形態では、振幅抑制処理として、全ての振幅を1とする。すなわち、前述した合成フーリエ画像データの演算式であるA・B・exp(j(θ−φ))の振幅A・Bを全て1とし、位相のみとする。
なお、振幅抑制処理として、A・B・exp(j(θ−φ))の振幅A・Bのlogをとり、log(A・B)・exp(j(θ−φ))とすることにより、振幅であるA・Bをlog(A・B)に抑制するようにしてもよい(A・B>log(A・B))。また、√処理を行うようにしてもよく、log処理や√処理に限らず、振幅を抑制することができればどのような処理でもよい。振幅抑制処理で全ての振幅を1にすると、log処理や√処理等に比べ、計算量を減らすことができるという利点とデータが少なくなるという利点がある。
CPU2−1は、ステップ108で振幅抑制処理を行った後、その振幅抑制処理された合成フーリエ画像データF01r(図4(f)参照)の複素数成分に、ステップ106で得た理想登録画像候補G1のフーリエ画像データF1の振幅成分に比例した係数(空間周波数強度に応じた重み)をそれぞれ掛けてF01r′とし(ステップ109:図4(g))、このF01r′にもう一度、2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施す(ステップ110)。これにより、登録対象画像G0と理想登録画像候補G1との相関を表す相関データD01(図4(h)参照)が得られる。
次に、CPU2−1は、ステップ110で得た相関データD01上に定められる所定の相関成分エリアS01の各画素の強度(振幅)をスキャンし、登録対象画像G0と理想登録画像候補G1との各画素の相関成分の強度のヒストグラムを求め、このヒストグラムより相関成分の強度が最も高い上位n画素を抽出し、この抽出したn画素の相関成分の平均を登録対象画像G0と理想登録画像候補G1との相関値として求める(ステップ111)。
以下同様にして、ステップ105〜113を繰り返すことにより、理想登録画像候補G2〜Gnと登録対象画像G0との照合を行い(以下、この照合方式をACPOCと呼ぶ)、登録対象画像G0と理想登録画像候補G2〜Gnとの相関値を求める。
このACPOCによる理想登録画像候補Giと登録対象画像G0との照合では、振幅抑制処理された合成フーリエ画像データF0irの複素数成分に理想登録画像候補Giのフーリエ画像データFiの振幅成分に比例した係数をそれぞれ掛けることにより、理想登録画像候補Giに含まれている登録候補の検査マークMiの特徴的な周波数特性部分ほど位相エネルギーが強調され、登録対象画像G0に含まれるノイズにより生じる影響が相対的に小さくなる。
これにより、登録対象画像G0にノイズが多少混入していても、精度よく登録対象画像G0と理想登録画像候補Giとを照合することができ、登録対象の検査マークM0と登録候補の検査マークMiとの類似度を確実に検知することが可能となる。この検査マークの登録過程でのACPOCにおいて、登録対象画像G0が本発明で言う照合画像に対応し、理想登録画像候補Giが本発明で言う登録画像に対応する。
CPU2−1は、理想登録画像候補G1〜Gnについて登録対象画像G0との相関値を求めた後(ステップ112のYES)、その相関値が最大の理想登録画像候補Gx(図2(b)参照)を登録画像GRとしてその画像データをハードディスク2−4内に登録する(ステップ114)。
これにより、登録対象の検査マークM0に最もその形状が一致する登録候補の検査マークMxを含むノイズのない理想登録画像候補Gxが登録画像GRとして登録されるものとなり、登録対象画像G0に含まれるノイズの影響を排除することができるようになる。
すなわち、登録対象画像G0にノイズが含まれている場合、この登録対象画像G0をそのまま登録画像GRとして登録すると、照合時に入力される照合画像中の検査マークと登録対象画像G0中の検査マークM0とが一致する場合でもノイズの影響で一致せずと誤判断する可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、登録対象の検査マークM0に最もその形状が一致する登録候補の検査マークMxを含むノイズのない理想登録画像候補Gxが登録画像GRとして登録されるので、登録対象画像G0に含まれるノイズによる誤判断を排除することができるようになる。
〔検査マークの照合〕
実施の形態1では、次のようにして検査マークの照合を行う。先ず、カメラ1で、検査対象上の検査マークM(検出対象の検査マークMC)を撮像し(図5:ステップ201)、検査マークMCを含む照合画像GC(図6(a)参照)を得る。この照合画像GCは照合部2へ送られる。
照合部2のCPU2−1は、カメラ1からの照合画像GCをフレームメモリ2−5を介して取り込み(ステップ202)、照合画像GCの画像データに2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施す(ステップ203)。これにより、照合画像GCの画像データは、フーリエ画像データ(照合フーリエパターンデータ)FCとされる(図4(b)参照)。
次に、CPU2−1は、ハードディスク2−4から登録画像GRを読み出し(ステップ204)、登録画像GRの画像データに2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施す(ステップ205)。これにより、登録画像GRの画像データは、フーリエ画像データ(登録フーリエパターンデータ)FRとされる(図6(c),(d)参照)。
そして、CPU2−1は、ステップ203で得た照合画像GCのフーリエ画像データFCとステップ205で得た登録画像GRのフーリエ画像データFRとを合成し、合成フーリエ画像データ(合成フーリエパターンデータ)FCRを得る(ステップ206:図6(e)参照)。そして、この合成フーリエ画像データFCRに対し、振幅抑制処理を行う(ステップ207)。この実施の形態では、振幅抑制処理として、全ての振幅を1とし、位相のみとする。
CPU2−1は、ステップ207で振幅抑制処理を行った後、その振幅抑制処理された合成フーリエ画像データFCRr(図6(f)参照)の複素数成分に、ステップ205で得た登録画像GRのフーリエ画像データFRの振幅成分に比例した係数(空間周波数強度に応じた重み)をそれぞれ掛けてFCRr′とし(ステップ208:図6(g))、このFCRr′にもう一度、2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施す(ステップ209)。これにより、照合画像GCと登録画像GRとの相関を表す相関データDCRが得られる。
次に、CPU2−1は、ステップ209で得た相関データDCR上に定められる所定の相関成分エリアSCRの各画素の強度(振幅)をスキャンし、照合画像GCと登録画像GRとの各画素の相関成分の強度のヒストグラムを求め、このヒストグラムより相関成分の強度が最も高い上位n画素を抽出し、この抽出したn画素の相関成分の平均を照合画像GCと登録画像GRとの相関値として求める(ステップ210)。
そして、この求めた相関値と予め定められているしきい値とを比較し(ステップ211)、相関値がしきい値よりも大きければ(ステップ211のYES)、照合画像GCと登録画像GRとが一致したと判断し(ステップ212)、すなわち照合画像GC中に登録画像GR中の検査マーク(登録検査マーク)MRと同一の検査マークMCがあることを検知し、上記n画素の相関成分の強度のうち、その強度が最も高い相関ピークの位置に基づいて、登録検査マークMRと検査マークMCとの位置ずれ量を求める(ステップ213)。
このACPOCによる照合画像GCと登録画像GRとの照合では、振幅抑制処理された合成フーリエ画像データFCRrの複素数成分に登録画像GRのフーリエ画像データFRの振幅成分に比例した係数をそれぞれ掛けることにより、登録画像GRに含まれている登録検査マークMRの特徴的な周波数特性部分ほど位相エネルギーが強調され、照合画像GCに含まれるノイズにより生じる影響が相対的に小さくなる。
これにより、照合画像GCにノイズが多少混入していても、精度よく照合画像GCと登録画像GRとを照合し、検査マークMCを確実に検知し、その位置ずれ量をより正確に求めることが可能となる。この検査マークの照合過程でのACPOCにおいて、照合画像GCが本発明で言う照合画像に対応し、登録画像GRが本発明で言う登録画像に対応する。
〔実施の形態2:合成する前に振幅抑制処理を行う方式〕
実施の形態2では、次のようにして検査マークの登録を行う。先ず、カメラ1で、検査対象上の検査マークM(登録対象の検査マークM0)を撮像し(図7:ステップ301)、登録対象の検査マークM0を含む登録対象画像G0(図8(a)参照)を得る。この登録対象画像G0は照合部2へ送られる。
照合部2のCPU2−1は、カメラ1からの登録対象画像G0をフレームメモリ2−5を介して取り込み(ステップ302)、登録対象画像G0の画像データに2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施す(ステップ303)。これにより、登録対象画像G0の画像データは、フーリエ画像データ(照合フーリエパターンデータ)F0とされる(図8(b)参照)。
そして、このフーリエ画像データF0に対して振幅抑制処理を行い(ステップ304)、振幅抑制処理されたフーリエ画像データF0rを得る(図8(c)参照)。この実施の形態では、振幅抑制処理として、全ての振幅を1とし、位相のみとする。
次に、CPU2−1は、i=1とし(ステップ305)、ハードディスク2−4からi=1番目の理想登録画像候補G1を読み出し(ステップ306)、この理想登録画像候補G1の画像データに2次元離散的フーリエ変換を施す(ステップ307)。これにより、理想登録画像候補G1の画像データは、フーリエ画像データ(登録フーリエパターンデータ)F1とされる(図8(d),(e)参照)。
そして、このフーリエ画像データF1に対して振幅抑制処理を行い(ステップ308)、振幅抑制処理されたフーリエ画像データF1rを得る(図8(f)参照)。この実施の形態では、振幅抑制処理として、全ての振幅を1とし、位相のみとする。
そして、CPU2−1は、ステップ304で得た登録対象画像G0の振幅抑制処理されたフーリエ画像データF0rとステップ308で得た理想登録画像候補G1の振幅抑制処理されたフーリエ画像データF1rとを合成し、合成フーリエ画像データ(合成フーリエパターンデータ)F01rを得る(ステップ309:図8(g)参照)。
そして、CPU2−1は、この合成フーリエ画像データF01rの複素数成分に、ステップ307で得た理想登録画像候補G1の振幅抑制処理前のフーリエ画像データF1の振幅成分に比例した係数をそれぞれ掛けてF01r′とし(ステップ310:図8(h))、このF01r′にもう一度、2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施す(ステップ311)。これにより、登録対象画像G0と理想登録画像候補G1との相関を表す相関データD01が得られる。(図8(i)参照)
次に、CPU2−1は、ステップ311で得た相関データD01上に定められる所定の相関成分エリアS01の各画素の強度(振幅)をスキャンし、登録対象画像G0と理想登録画像候補G1との各画素の相関成分の強度のヒストグラムを求め、このヒストグラムより相関成分の強度が最も高い上位n画素を抽出し、この抽出したn画素の相関成分の平均を登録対象画像G0と理想登録画像候補G1との相関値として求める(ステップ312)。
以下同様にして、ステップ306〜314を繰り返すことにより、理想登録画像候補G2〜Gnと登録対象画像G0との照合(ACPOC)を行い、登録対象画像G0と理想登録画像候補G2〜Gnとの相関値を求める。
このACPOCによる理想登録画像候補Giと登録対象画像G0との照合では、合成フーリエ画像データF0irの複素数成分に理想登録画像候補Giの振幅抑制処理される前のフーリエ画像データFiの振幅成分に比例した係数をそれぞれ掛けることにより、理想登録画像候補Giに含まれている登録候補の検査マークMiの特徴的な周波数特性部分ほど位相エネルギーが強調され、登録対象画像G0に含まれるノイズにより生じる影響が相対的に小さくなる。
これにより、登録対象画像G0にノイズが多少混入していても、精度よく登録対象画像G0と理想登録画像候補Giとを照合することができ、登録対象の検査マークM0と登録候補の検査マークMiとの一致度を確実に検知することが可能となる。この検査マークの登録過程でのACPOCにおいて、登録対象画像G0が本発明で言う照合画像に対応し、理想登録画像候補Giが本発明で言う登録画像に対応する。
CPU2−1は、理想登録画像候補G1〜Gnについて登録対象画像G0との相関値を求めた後(ステップ313のYES)、その相関値が最大の理想登録画像候補Gx(図2(b)参照)を登録画像GRとしてその画像データをハードディスク2−4内に登録する(ステップ315)。
これにより、登録対象の検査マークM0に最もその形状が一致する登録候補の検査マークMxを含むノイズのない理想登録画像候補Gxが登録画像GRとして登録されるものとなり、登録対象画像G0に含まれるノイズの影響を排除することができるようになる。
〔検査マークの照合〕
実施の形態2では、次のようにして検査マークの照合を行う。先ず、カメラ1で、検査対象上の検査マークM(検出対象の検査マークMC)を撮像し(図9:ステップ401)、検査マークMCを含む照合画像GC(図10(a)参照)を得る。この照合画像GCは照合部2へ送られる。
照合部2のCPU2−1は、カメラ1からの照合画像GCをフレームメモリ2−5を介して取り込み(ステップ402)、照合画像GCの画像データに2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施す(ステップ403)。これにより、照合画像GCの画像データは、フーリエ画像データ(照合フーリエパターンデータ)FCとされる(図10(b)参照)。
そして、このフーリエ画像データFCに対して振幅抑制処理を行い(ステップ404)、振幅抑制処理されたフーリエ画像データFCrを得る(図10(c)参照)。この実施の形態では、振幅抑制処理として、全ての振幅を1とし、位相のみとする。
次に、CPU2−1は、ハードディスク2−4から登録画像GRを読み出し(ステップ405)、登録画像GRの画像データに2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施す(ステップ406)。これにより、登録画像GRの画像データは、フーリエ画像データ(登録フーリエパターンデータ)FRとされる(図10(d),(e)参照)。
そして、このフーリエ画像データFRに対して振幅抑制処理を行い(ステップ407)、振幅抑制処理されたフーリエ画像データFRrを得る(図10(f)参照)。この実施の形態では、振幅抑制処理として、全ての振幅を1とし、位相のみとする。
そして、CPU2−1は、ステップ404で得た照合画像GCの振幅抑制処理されたフーリエ画像データFCrとステップ407で得た登録画像GRの振幅抑制処理されたフーリエ画像データFRとを合成し、合成フーリエ画像データ(合成フーリエパターンデータ)FCRrを得る(ステップ408:図10(g)参照)。
そして、この合成フーリエ画像データFCRrの複素数成分に、ステップ406で得た登録画像GRの振幅抑制処理前のフーリエ画像データFRの振幅成分に比例した係数をそれぞれ掛けてFCRr′とし(ステップ409:図10(h))、このFCRr′にもう一度、2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施す(ステップ410)。これにより、照合画像GCと登録画像GRとの相関を表す相関データDCRが得られる(図10(i)参照)。
次に、CPU2−1は、ステップ410で得た相関データDCR上に定められる所定の相関成分エリアSCRの各画素の強度(振幅)をスキャンし、照合画像GCと登録画像GRとの各画素の相関成分の強度のヒストグラムを求め、このヒストグラムより相関成分の強度が最も高い上位n画素を抽出し、この抽出したn画素の相関成分の平均を照合画像GCと登録画像GRとの相関値として求める(ステップ411)。
そして、この求めた相関値と予め定められているしきい値とを比較し(ステップ412)、相関値がしきい値よりも大きければ(ステップ412のYES)、照合画像GCと登録画像GRとが一致したと判断し(ステップ413)、すなわち照合画像GC中に登録画像GR中の検査マーク(登録検査マーク)MRと同一の検査マークMCがあることを検知し、上記n画素の相関成分の強度のうち、その強度が最も高い相関ピークの位置に基づいて、登録検査マークMRと検査マークMCとの位置ずれ量を求める(ステップ414)。
このACPOCによる照合画像GCと登録画像GRとの照合では、合成フーリエ画像データ(合成前に振幅抑制処理された合成フーリエ画像データ)FCRrの複素数成分に登録画像GRの振幅抑制処理される前のフーリエ画像データFRの振幅成分に比例した係数をそれぞれ掛けることにより、登録画像GRに含まれている登録検査マークMRの特徴的な周波数特性部分ほど位相エネルギーが強調され、照合画像GCに含まれるノイズにより生じる影響が相対的に小さくなる。
これにより、照合画像GCにノイズが多少混入していても、精度よく照合画像GCと登録画像GRとを照合することができ、検査マークMCを確実に検知し、その位置ずれ量を正確に求めることが可能となる。この検査マークの照合過程でのACPOCにおいて、照合画像GCが本発明で言う照合画像に対応し、登録画像GRが本発明で言う登録画像に対応する。
なお、上述した実施の形態1では、図3に示したステップ110および図5に示したステップ209において、上述した実施の形態2では、図7に示したステップ311および図9に示したステップ410において、2次元離散的フーリエ変換を行うようにしたが、2次元離散的フーリエ変換ではなく2次元離散的逆フーリエ変換を行うようにしてもよい。2次元離散的フーリエ変換と2次元離散的逆フーリエ変換とは、定量的にみて照合精度は変わらない。
また、上述した実施の形態1,2では、検査マークの登録において、相関値が最大の理想登録画像候補Gxを登録画像GRとしてその画像データを登録するようにしたが、その画像データに対して2次元離散的フーリエ変換を施した登録フーリエパターンデータFxを登録するようにしてもよい。このようにすれば、検査マークの照合において、その登録フーリエパターンデータFxを登録フーリエパターンデータFRとして読み出すことにより、登録画像GRに対して2次元離散的フーリエを施す必要がなくなり、処理が簡単となる。
また、上述した実施の形態1,2では、検査マークの登録において、ACPOCによって照合を行うようにしたが、必ずしもACPOCによらなくてもよい。すなわち、登録対象の検査マークM0を撮像する際には、意識的にノイズの少ないものを撮像することが可能であり、通常のPOCなど他の相関法で照合を行うようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1,2では、登録対象の検査マークM0を撮像し、この登録対象の検査マークM0に最もその形状が一致する登録候補の検査マークMxを含む理想登録画像候補Gxを探し出すようにしたが、登録対象の検査マークM0をノイズを含まない状態で撮像し、この撮像した画像を登録画像として登録するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1,2では、その形状パラメータWおよびLの値を少しずつ変えた理想登録画像候補G1〜Gnをハードディスク2−4に格納しておくようにしたが、人為的に作成した理想登録画像候補G1〜Gnをハードディスク2−4に格納しておくようにしてもよく、形状パラメータWおよびLの値を変えて自動的に作成した理想登録画像候補をG1〜Gnをハードディスク2−4に格納しておくようにしてもよい。また、登録対象画像G0との照合の度に、理想登録画像候補を自動作成するようにしてもよい。
また、実施の形態1おいて、実施の形態2で説明した図7に従うフローチャートによって検査マークの登録を行うようにしてもよく、実施の形態2において、実施の形態1で説明した図3に従うフローチャートによって検査マークの登録を行うようにしてもよい。
同様に、実施の形態1おいて、実施の形態2で説明した図9に従うフローチャートによって検査マークの照合を行うようにしてもよく、実施の形態2において、実施の形態1で説明した図5に従うフローチャートによって検査マークの照合を行うようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1,2では、検査マークMを十字形としたが、星形、多角形などのマークとしてもよいことは言うまでもない。また、半導体ウェハやガラス基板などの検査対象の位置決め用として利用できるだけではなく、文字の読み取り用としても利用することが可能である。すなわち、紙面に書かれた文字をマークとみなし、この文字を撮像した照合画像と予め登録されている文字を含む登録画像とを照合することによって、紙面に書かれた文字を認識することが可能である。
本発明の一実施の形態を示すマーク検知装置のブロック構成図である。 このマーク検知装置において用いる理想登録画像候補およびこの理想登録画像候補から探し出された登録画像を例示する図である。 実施の形態1の検査マークの登録を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1の検査マークの登録に際する相関値の算出過程を説明する図である。 実施の形態1の検査マークの照合を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1の検査マークの照合に際する相関値の算出過程を説明する図である。 実施の形態2の検査マークの登録を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2の検査マークの登録に際する相関値の算出過程を説明する図である。 実施の形態2の検査マークの照合を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1の検査マークの照合に際する相関値の算出過程を説明する図である。
符号の説明
1…カメラ、2…照合部、2−1…CPU、2−2…ROM、2−3…RAM、2−4…ハードディスク(HD)、2−5…フレームメモリ(FM)、2−6…外部接続部(I/F)、M…検査マーク、M0…登録対象の検査マーク、MC…検出対象の検査マーク、G0…登録対象画像、G1〜Gn…理想登録画像候補、M1〜Mn…登録候補の検査マーク、GC…照合画像、GR…登録画像。

Claims (3)

  1. 検査対象上のマークを撮像し、この撮像したマークを含む照合画像と予め登録されているマークを含む登録画像とを照合し、この照合結果に基づいて前記検査対象上のマークを検知するマーク検知装置において、
    前記登録画像にフーリエ変換を施して登録フーリエパターンデータを作成する登録フーリエパターンデータ作成手段と、
    前記照合画像にフーリエ変換を施して照合フーリエパターンデータを作成する照合フーリエパターンデータ作成手段と、
    前記登録フーリエパターンデータと前記照合フーリエパターンデータとを合成し、これによって得られる合成フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理を行い、振幅抑制処理された合成フーリエパターンデータを作成する合成フーリエパターンデータ作成手段と、
    前記登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数を求め、この求められた登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数を前記振幅抑制処理された合成フーリエパターンデータの複素数成分にそれぞれ掛け、更にフーリエ変換および逆フーリエ変換の何れか一方を施して相関データとするパターン処理手段と、
    このパターン処理手段によって得られた相関データ上に定められた所定の相関成分エリアの個々の画素毎の相関成分の強度に基づいて前記登録画像と前記照合画像とを照合する照合手段と
    を備えたことを特徴とするマーク検知装置。
  2. 検査対象上のマークを撮像し、この撮像したマークを含む照合画像と予め登録されているマークを含む登録画像とを照合し、この照合結果に基づいて前記検査対象上のマークを検知するマーク検知装置において、
    前記登録画像にフーリエ変換を施し、これによって得られる登録フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理を行い、振幅抑制処理された登録フーリエパターンデータを作成する登録フーリエパターンデータ作成手段と、
    前記照合画像にフーリエ変換を施し、これによって得られる照合フーリエパターンデータに対して振幅抑制処理を行い、振幅抑制処理された照合フーリエパターンデータを作成する照合フーリエパターンデータ作成手段と、
    前記振幅抑制処理された登録フーリエパターンデータと前記振幅抑制処理された照合フーリエパターンデータとを合成し合成フーリエパターンデータを作成する合成フーリエパターンデータ作成手段と、
    前記振幅抑制処理される前の登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数を求め、この求められた振幅抑制処理される前の登録フーリエパターンデータの振幅成分に比例した係数を前記合成フーリエパターンデータの複素数成分にそれぞれ掛け、更にフーリエ変換および逆フーリエ変換の何れか一方を施して相関データとするパターン処理手段と、
    このパターン処理手段によって得られた相関データ上に定められた所定の相関成分エリアの個々の画素毎の相関成分の強度に基づいて前記登録画像と前記照合画像とを照合する照合手段と
    を備えたことを特徴とするマーク照合装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたマーク照合装置において、
    登録対象のマークを撮像する手段と、
    撮像された前記登録対象のマークを含む画像を登録対象画像として取り込む手段と、
    前記登録対象のマークの形状を基本としその形を少しずつ異ならせた登録候補のマークを含むノイズのない複数の理想登録画像候補と前記登録対象画像とを個々に相関法により照合し、最も相関値の高かった理想登録画像候補を前記登録画像とする手段と
    を備えたことを特徴とするマーク検知装置。
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