JP2001175007A - 感光体、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

感光体、画像形成方法及び画像形成装置

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JP2001175007A
JP2001175007A JP2000320125A JP2000320125A JP2001175007A JP 2001175007 A JP2001175007 A JP 2001175007A JP 2000320125 A JP2000320125 A JP 2000320125A JP 2000320125 A JP2000320125 A JP 2000320125A JP 2001175007 A JP2001175007 A JP 2001175007A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用いる光の波長に応じて異なる残留電圧に光
放電する感光体、及び該感光体を備えた画像形成装置、
並びに、該感光体を用いた画像形成方法の提供。 【解決手段】 電荷輸送層7と、第1の光波長に感光す
る上部電荷発生層6aと、第2の光波長に感光する下部
電荷発生層6bと、基板2と、を有する感光体であっ
て、該電荷輸送層7は基板2より上の任意の場所に位置
し、該感光体は第1の光波長による露光に応じて第1の
残留電圧を有する第1の光放電曲線を呈し、更に、第2
の光波長による露光に応じて第2の残留電圧を有する第
2の光放電曲線を呈することを特徴とする感光体であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真の技術に
関し、特に、用いる光の波長に応じて異なる残留電圧に
光放電する感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】3レベルゼログラフィの概念は、ガンド
ラッハ(Gundlach)の名前で発行された米国特許第4,078,
929号で説明されている。
【0003】3レベルゼログラフィでは、感光体の電荷
保持面のゼログラフィックコントラストは、従来のゼロ
グラフィの場合のように二つではなく三つに分割されて
いる。感光体は一般的に900Vに帯電される。(帯電
領域現像、即ちCADによって連続的に現像される)帯
電した画像領域に対応する一方の画像が十分な感光体電
位(Vhigh又はVcad)を保つように、感光体が像様に
露光される。他方の画像は露光されて残留電位、即ちV
low又はVdad(一般に100V)に感光体を放電し、こ
の画像は、放電領域現像(DAD)によって連続的に現
像される放電領域画像に対応する。背景領域は、感光体
電位をVcadとVdadとの中間の電位(一般に500V)
まで減少させるように露光され、この電位はVw又はV
whiteと称される。CAD現像剤は、一般に、Vwhite
りも約100VだけVcadに近く(約600V)バイア
ス印加され、DAD現像剤システムは、Vwhiteよりも
約100VだけVdadに近く(約400V)バイアス印
加される。
【0004】電荷保持面上に現像された複合画像は正負
両方のトナーからなるため、全てのトナーを共通の極性
にするためにプレ転写コロナ放電ステップが必要であ
り、そうして逆の極性を有するコロナ帯電を使用して画
像を転写することができる。
【0005】本発明の幾つかの態様に関連し得る以下の
開示物によって例示されるように、静電潜像を現像する
ために種々の技術が用いられてきた。開示物とは、コバ
ックス(Kovacs)らによる米国特許第5,347,303号、ゲル
マイン(Germain)らによる米国特許第5,241,358号、ビッ
サー(Visser)らによる米国特許第5,849,445号、タナカ
による米国特許第5,534,980号、パイ(Pai)らによる米国
特許第5,230,974号、カン(Kan)らによる米国特許第5,21
3,927号、シムラらによる米国特許第5,002,845号、及び
ボウデン(Bowden)らによる米国特許第4,390,610号を含
む。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、用いる光の
波長に応じて異なる残留電圧に光放電する感光体、及び
該感光体を備えた画像形成装置、並びに、該感光体を用
いた画像形成方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 電荷輸送層と、第1の光波長に感光する上部電
荷発生層と、第2の光波長に感光する下部電荷発生層
と、基板と、を有する感光体であって、該電荷輸送層は
基板より上の任意の場所に位置し、該感光体は第1の光
波長による露光に応じて第1の残留電圧を有する第1の
光放電曲線を呈し、更に、第2の光波長による露光に応
じて第2の残留電圧を有する第2の光放電曲線を呈する
ことを特徴とする感光体である。また、本発明の感光体
は、第3の光波長に感光し、上部電荷発生層と下部電荷
発生層との間に配置される中間電荷発生層を更に含み、
該感光体は、第3の光波長による露光に応答して、第3
の残留電圧を有する第3の光放電曲線を呈する態様であ
ってもよい。
【0008】<2> (a)感光体を初期電圧に帯電す
る工程と、(b)感光体の第1の部分を第1の残留電圧
に放電し、感光体の第2の部分を第2の残留電圧に放電
することによって静電潜像を形成する工程と、(c)少
なくとも二色のマーキング粒子で静電潜像を現像する工
程と、を有することを特徴とする画像形成方法である。 <3> (a)電荷輸送層と、第1の光波長に感光する
上部電荷発生層と、第2の光波長に感光する下部電荷発
生層と、基板と、を有する感光体を備え、該電荷輸送層
は基板より上の任意の場所に位置し、該感光体は第1の
光波長による露光に応じて第1の残留電圧を有する第1
の光放電曲線を呈し、更に第2の光波長による露光に応
じて第2の残留電圧を有する第2の光放電曲線を呈し、
(b)少なくとも前記第1の光波長及び第2の光波長を
前記感光体に放射する光露光装置を備えることを特徴と
する画像形成装置である。
【0009】「シーケンス」という用語は、感光体にお
ける層の順序を示す。そうでないことが示されない限
り、本明細書中で説明する一つ以上の他の層を続けて挙
げられている二層の上、下又は二層の間に挿入すること
ができる。例えば上部電荷発生層に隣接する下部電荷発
生層を説明するために使用する「隣接する」という用語
は、上部電荷発生層と下部電荷発生層との間に他の層が
ないことを示す。
【0010】そうでないことが示されない限り、異なる
図面の同じ参照番号は同じ又は類似の特徴について言及
している。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明によって使用される3レベル画像形成の概
念をよりよく理解するために、図1〜2を参照して説明
する。図1は、本発明の3レベル静電潜像をより詳細に
例示している。図1は、二つの異なる光波長域の露光に
よって形成された光放電曲線1及び2からなる。ここで
highは暗(非露光)即ち高電位であり、Vwh iteは光
波長780nmの感光体残留電位(全露光)に相当する
ホワイト放電レベルであり、Vlowは光波長600nm
の感光体残留電位(全露光)である。残留電位及び残留
電圧という用語は交換可能に使用できる。
【0012】残留電圧即ち残留電位とは、さらなる光露
光によっても感光体はほとんど放電しない、光放電曲線
上の最小電圧をいう。
【0013】静電潜像の現像における色識別は、感光体
を、並列な二つの現像剤ハウジングを通過させることに
よって達成され、ハウジングは背景電圧Vwhiteからオ
フセットされた電圧に電気的にバイアス印加され、オフ
セットの方向はハウジング中のトナーの極性即ち符号に
依存する。一方のハウジング(例示のために、第2)
は、図2に示されるように感光体とVbb(Vブラックバ
イアス)にバイアス印加された現像ローラとの間の電界
によって、潜像の最も高く帯電された(Vhigh)領域に
トナーが誘導されるような摩擦電気特性を有するブラッ
クトナーを有する現像剤を含んでいる。逆に、感光体と
第1のハウジング中のバイアス電圧Vcb(Vカラーバイ
アス)の現像ローラとの間に存在する電界によって、ト
ナーが残留電位Vlowの潜像部分に付勢されるように、
第1のハウジングの着色トナーの摩擦電荷が選択され
る。
【0014】本発明を組み込んだコピー機又は印刷機
は、光導電性ドラム又はベルトの形態の電荷保持面を利
用し得る。以下に、図3に示すように、ベルトの形態に
ついて説明するが、当業者はこの説明をドラムの形態に
容易に適用できる。本発明を組み込んだ画像形成装置
は、帯電装置A、露光装置B、現像装置C、転写装置D
及びクリーニング装置Fを通過移動し、光導電性面及び
導電性基板からなる光導電性ベルト(感光体ベルト)1
0を利用し得る。ベルト10は矢印16の方向に移動
し、その連続する部分を前進させてベルトの移動経路の
周りに配置された種々の処理装置を連続的に通過させ
る。ベルト10は複数のローラ18、20及び22の周
りに巻きつけられ、ローラ18は駆動ローラとして使用
することができ、ローラ20、22は感光体ベルト10
に適切な張力を付与するために使用することができる。
モータ23はローラ18を回転させてベルト10を矢印
16の方向に前進させる。ローラ18はベルトドライブ
のような適切な手段によってモータ23に連結されてい
る。
【0015】最初に、ベルト10の連続部分は帯電装置
Aを通過する。帯電装置Aでは、一般にコロナ放電装置
24、例えばスコロトロン、コロトロン、帯電ローラ、
ブラシローラ又はジコロトロンが、感光体によって要求
されるように、ベルト10を選択的に高く均一な正又は
負の電位に帯電する。コロナ放電装置24を制御するた
めに、当業界で公知の任意の適切な制御手段を用いてよ
い。
【0016】次に、感光体面の帯電部分は露光装置Bに
前進される。露光装置Bでは、均一に帯電された感光体
即ち電荷保持面10は、電荷保持面を走査装置からの出
力に応じて放電させる、当業界で公知のフライングスポ
ットレーザビーム出力走査装置、LEDイメージバーな
どのような露光装置25で露光される。露光装置Bは、
単一波長ROS及び選択した光波長域の従来の光レンズ
露光装置からなることが好ましい。或いは、走査装置は
二波長レーザラスタ出力スキャナ(ROS)である。露
光装置Bは、感光体を所望の光波長に連続的に露光して
もよいし、同時に露光してもよい。
【0017】最初により高い電圧に帯電された感光体
は、レベルVhighまでの暗減衰を行う。露光装置Bで露
光されると、感光体は、一つの波長又は波長域によって
背景(ホワイト)画像領域においてVwhiteまで像様に
放電され、第2の波長(又は波長域)によって画像のハ
イライト(即ち、ブラック以外のカラー)カラー部分に
おいてゼロ付近又は接地電位のVlowまで放電される。
【0018】現像装置Cでは、一般に磁気ブラシ現像シ
ステム30が現像剤を前進させて静電潜像に接触させ
る。現像システム30は第1の及び第2の現像剤ハウジ
ング32及び34を含む。各磁気ブラシ現像剤ハウジン
グは、一対の現像剤ローラを含むのが好ましい。したが
って、現像剤ハウジング32は一対の磁気ブラシローラ
35、36を含み、一方、現像剤ハウジング34は一対
の磁気ブラシローラ37、38を含む。ローラの各対は
各々の現像剤を前進させて潜像に接触させる。各現像剤
ハウジング32及び34に電気的に接続する電源41及
び43を介して適切な現像剤バイアス印加が達成され
る。
【0019】静電潜像の現像における色識別は、感光体
が、二つの現像剤ハウジング32及び34をシングルパ
スで通過することによって達成され、磁気ブラシローラ
35、36、37及び38は、背景電圧Vwhiteからオ
フセットされた電圧に電気的にバイアス印加され、オフ
セットの方向はハウジング中のトナーの極性に依存す
る。一つのハウジング、例えば32(例示のために第
1)は、感光体と磁気ブラシ現像ローラ35、36との
間の静電界(現像フィールド)によって、電位VDA D
最も低く帯電された潜像の領域に赤色トナーが誘導され
るような摩擦電気特性を有する二成分赤色導電性磁気ブ
ラシ現像剤40を含む。これらのローラはさい断DCバ
イアスを使用して電源41によって交互にバイアス印加
される。逆に、感光体と磁気ブラシ現像ローラ37、3
8との間に存在する静電界(現像フィールド)によっ
て、最も高く帯電された電位VCADの潜像部分に向かっ
て黒色トナーが誘導されるように、第2のハウジングの
導電性黒色磁気ブラシ現像剤42の摩擦電荷が選択され
る。これらのローラは、さい断DCバイアスを使用して
電源43によって交互にバイアス印加される。
【0020】3レベル画像形成では、CAD及びDAD
現像剤ハウジングバイアスは、背景電圧から例えば約1
00Vオフセットされた値に設定される。現像剤バイア
ス電圧は、画像現像中に連続的に印加される。別な表現
をすると、バイアスは100%のデューティサイクルを
有する。さい断DC(CDC)バイアスがCAD及びD
AD両方の現像剤ハウジングに印加されてよい。さい断
DCとは、第1のバイアス電圧が所定の時間印加され、
第2の所定のより高い電圧が、第1の時間とは異なる第
2の時間印加されることを意味する。
【0021】感光体上に現像された複合画像は正負両方
のトナーからなるため、正のプレ転写コロナ放電部材5
6が設けられて、負のコロナ放電を使用して基板に有効
に転写するためにトナーを調整する。
【0022】転写装置Dは、適切な極性のイオンをシー
ト58の裏面に噴霧するコロナ生成装置60を含む。こ
れによって、帯電したトナー粉末画像がベルト10から
シート58に引き付けられる。転写後、シートは、矢印
62の方向に移動しつづけ、シートを定着装置Eに前進
させるコンベヤ(図示せず)へと移動させる。
【0023】定着装置Eは、一般に、転写した粉末画像
をシート58に永久に定着させる融着装置64を含む。
融着装置64は、加熱融着ローラ66及びバックアップ
ローラ68を含むのが好ましい。シート58は加熱融着
ローラ66とバックアップローラ68との間を通過し、
トナー粉末画像が加熱融着ローラ66に接触する。この
ようにして、トナー粉末画像が永久にシート58に定着
する。定着の後、図示しないシュートが前進するシート
58を図示しないキャッチトレイに案内し、オペレータ
によって画像形成装置から連続的に取り除かれる。
【0024】支持材料のシートがベルト10の光導電性
表面から分離された後、導電性面上の非画像領域が保持
する残留トナー粒子がベルトから取り除かれる。これら
の粒子はクリーニング装置Fで取り除かれる。クリーニ
ング装置Fには磁気ブラシクリーナハウジング70が配
置される。クリーナ装置は従来通りの磁気ブラシローラ
構造体を含み、クリーナハウジング中のキャリヤ粒子が
ローラ構造体及び電荷保持面に対してブラシ状の向きを
形成する。また、クリーナ装置は、残留トナーをブラシ
から取り除くための一対のデトーニングローラも含む。
クリーニングに続き、放電ランプ(図示せず)が光導電
性面を両波長の光で照射し、次の画像形成サイクルのた
めの光導電性面の帯電の前に、残留する静電荷をすべて
消散させる。
【0025】以下に、本発明の感光体の代表的な構造を
図4及び5に示す。感光体には、導電性支持基板2、電
荷ブロック層4、任意の接着層5、上部電荷発生層6
a、下部電荷発生層6b、電荷輸送層7及び任意の保護
オーバーコーティング層8を設けることができる。
【0026】電荷輸送層7は、基板より上のあらゆる場
所、例えば複数の電荷発生層の上又は下に位置すること
ができる。他の実施の形態では、電荷輸送層は電荷発生
層の間に位置することができる。
【0027】導電性支持基板には、金属面或いはさらな
る電気的接地面3を光散乱機能を用いて直接粗くするこ
とによってアンチプライウッド(antiplywood)面が設け
られてもよく、感光体の基板及び上面から反射するコヒ
ーレントなレーザ光が建設的に且つ破壊的に干渉して一
般にプライウッドと称される非均一な画像を形成するの
を防ぐ。感光体がベルトである場合、この感光体には任
意のカール防止層1、支持基板が絶縁性である場合は導
電性接地面3及び接地ストリップ9が設けられてもよ
い。
【0028】図4に示す感光体の作用を、好ましい材
料、装置及び技術を使用して説明する。下部電荷発生層
6bは、例えば長波長の赤〜赤外光に感光する。このよ
うな赤色感光下部電荷発生層中の感光性顔料としては、
フタロシアニン、チタニルフタロシアニン(「TiOP
c」)、ヒドロキシガリウムフタロシアニン(「OHG
aPc」)、クロロガリウムフタロシアニン(「ClG
aPc」)など、squaric acid誘導体又は当業界で公知
のあらゆる光生成顔料を用いることができる。下部電荷
発生層6bは任意で可視のより短い波長の光に感光する
ことができる。上部電荷発生層6aは、例えばより短い
波長に感光するが、実質的に透明なため、より長い波長
には感光しない。遷移波長があり、この波長は約450
nm〜約700nmの範囲の波長であり、この遷移波長
よりも短い波長はより短い(又は短い)波長とみなさ
れ、この遷移波長よりも長い波長がより長い(又は長
い)波長とみなされる。上部電荷発生層6aは主要な電
荷キャリヤ(典型的にはホール)をあまり運搬しないた
め、下部電荷発生層で生成された電荷の一部しか電荷輸
送層7に到達しない。上部電荷発生層の感光性顔料は、
ペリレン、アゾ顔料などの可視波長で吸収する任意の顔
料であってよい。特定の顔料の選択は、該顔料が透明に
なり光を下部電荷発生層に伝達するカットオフ波長によ
って決定される。
【0029】図4の感光体では、表面は均一な初期電圧
に帯電される。感光体は、赤色光(長波長)によって、
光レンズ光学系でコピーされた画像又はデジタルに生成
された画像に対応する光パターンに露光される。長波長
光は下部電荷発生層6bを通過し、図1のような第1の
残留電圧Vwhiteの全放電が得られる。生成されたホー
ルの一部分は上部電荷発生層6aに捕らえられるため、
この残留電圧は高電位である。具体的には、表面電荷に
等しい量の(容量平衡による)CV量のホールが生成さ
れた後、下部電荷発生層の電界はゼロに減少し、光露光
を更に与えても放電しない。画像の他の部分に対応する
感光体上の第2のパターンが可視(短波長)光に露光さ
れる。可視光は上部電荷発生層6aに吸収され、また、
0Vに近い第2の残留電圧Vlowに放電する。両波長域
をカバーする広域の光にさらすことによって、感光体は
消去される。下部電荷発生層が放電する残留電圧V
whiteはホール捕獲の程度によって制御され、与えられ
た電荷発生物質の場合は、電荷発生層の厚さによって制
御される。初期電圧、第1の残留電圧及び第2の残留電
圧を有する領域からなる静電潜像は、先に述べたような
方法で、二色のマーキング粒子で現像される。
【0030】本発明の他の実施の形態では、短波長に感
光する下部電荷発生層の顔料と組み合わせて、短波長に
は透明であるが長波長を吸収しこれに感光する適切な顔
料を上部電荷発生層で使用することができるが、長波長
の全露光によって低残留電圧Vlowが生成され、短波長
の全露光によって高残留電圧Vwhiteが生成される。
【0031】図5に示す感光体の作用を好適な材料、装
置及び技術を使用して説明する。電荷輸送層7が電荷発
生層の上にある図4に示される感光体が好ましい構造で
あるが、図5に示すように、電荷輸送層の上に電荷発生
層がある逆の構造を有することが望ましい場合もある。
上部電荷発生層6aは、例えば短波長光に感光するが、
実質的に透明なため、より長い波長に感光しない。上部
電荷発生層6aの感光性顔料は、可視波長で吸収する任
意の顔料、例えばペリレン、アゾ顔料などであってよ
い。特定の顔料の選択は、顔料が透明になり下部電荷発
生層6bに光を伝達するカットオフ波長によって決定さ
れる。このような赤色感光下部電荷発生層の感光性顔料
としては、フタロシアニン、例えばTiOPc、OHG
aPc、ClGaPcなど、squaric acid誘導体又は当
業界で公知の任意の光生成顔料を用いることができる。
下部電荷発生層6bは任意で可視のより短い波長光に感
光することができる。上部電荷発生層6aは、例えば、
より短い波長に感光する。下部電荷発生層6bは主要な
電荷キャリヤ(典型的にはホール)をあまり運搬しない
ため、上部電荷発生層で生成された電荷の一部分しか電
荷輸送層7に到達しない。
【0032】図5の感光体の場合、表面は均一な初期電
圧、好ましくは正の電圧に帯電される。感光体は、可視
光(短波長)によって、光レンズ光学系でコピーされる
画像(又はデジタルに生成されたCAD画像)に相当す
る光パターンに露光される。短波長光は上部電荷発生層
6aに吸収され、図1に示されるような第1の残留電圧
whiteまでの全放電が得られる。生成されたホールの
一部分は下部電荷発生層に捕われるため、この残留電圧
は高電位である。具体的には、表面電荷に等しい量のC
V量のホールが生成された後、上部電荷発生層の電界は
ゼロに減少し、さらなる光露光を与えてももう放電は起
こらない。画像のDAD部分に相当する感光体上の第2
のパターンが長波長光に露光される。赤色光は下部電荷
発生層6bを通過し、0Vに近い第2の残留電圧Vlow
に放電する。両波長域をカバーする広域光にさらすこと
によって、感光体を消去する。上部電荷発生層が放電す
る残留電圧Vwhiteは、下部電荷発生層のホール捕獲の
程度によって制御され、与えられた電荷発生物質の場合
は、下部電荷発生層の厚さによって制御される。初期電
圧、第1の残留電圧及び第2の残留電圧を有する領域か
らなる静電潜像は、先に述べたような方法で二色のマー
キング粒子で現像される。
【0033】図4及び5は3レベル感光体を例示する。
ガンドラッハによる米国特許第4,078,929号におけるよ
うに、図4及び5の二つの電荷発生層を部分的に放電す
るか又は更に電荷発生層を追加することによって、さら
なる電圧レベルを設けることができる。例えば、さらな
る他の中間電荷発生層を、図4の実施の形態の上部電荷
発生層6aと下部電荷発生層6bとの間に追加すること
によって、四色のマーキング粒子で現像することができ
る五つの電圧領域からなる静電潜像を有する4レベル感
光体を得ることができる。上部電荷発生層が約500n
mより長い波長に透明であり、中間電荷発生層が約70
0nmより長い波長に透明であるように、顔料のカット
オフ波長を選択する。
【0034】第1の残留電圧は、約50〜約800V、
好ましくは約200〜約600V、特に約300〜約5
00Vの範囲の値だけ、第2の残留電圧と異なってよ
い。
【0035】第3の残留電圧は、約50〜約800V、
好ましくは約200〜約600V、特に約300〜約5
00Vの範囲の値だけ、第1の及び第2の残留電圧と異
なってよい。
【0036】カール防止層 幾つかの用途のために、任意のカール防止層1を設ける
ことができ、この層は、電気的に絶縁又はやや半導体の
フィルム形成有機又は無機ポリマーを含む。カール防止
層によって平坦性及び/又は耐磨耗性が与えられる。
【0037】カール防止層1は、画像形成層と反対側の
基板2の裏面に形成されることができる。カール防止層
は、フィルム形成樹脂以外に、接着促進ポリエステル添
加剤を含んでよい。カール防止層として有用なフィルム
形成樹脂の例として、ポリアクリレート、ポリスチレ
ン、ポリ(4,4’−イソプロピリデンジフェニルカー
ボネート)、ポリ(4,4’−シクロヘキシリデンジフ
ェニルカーボネート)、及びこれらの混合物等が挙げら
れるが、これらに限定されない。
【0038】添加剤は、カール防止層に対して約0.5
〜約40重量%の範囲でカール防止層に存在してよい。
好適な添加剤は、耐磨耗性を更に向上させ、及び/又は
電荷緩和特性をもたらすことができる有機及び無機粒子
を含む。好適な有機粒子としては、テフロン(登録商
標)粉末、カーボンブラック及びグラファイト粒子が挙
げられる。好適な無機粒子としては、絶縁及び半導体酸
化金属粒子、例えばシリカ、酸化亜鉛、酸化錫などが挙
げられる。他の半導体添加剤は、米国特許第5,853,906
号で述べたような酸化オリゴマー塩である。好適なオリ
ゴマー塩は、酸化N,N,N’,N’−テトラ−p−ト
リル−4,4’−ビフェニルジアミン塩である。
【0039】添加剤として有用な一般的な接着促進剤と
しては、duPont 49,000(デュポン(duPont))、バイテ
ル(Vitel) PE-100、Vitel PE-200、Vitel PE-307(グッ
ドイヤー(Goodyear))、これらの混合物等が挙げられる
が、これらに限定されない。通常、フィルム形成樹脂の
重量に対して、約1〜約15重量%の接着促進剤がフィ
ルム形成樹脂への添加のために選択される。
【0040】カール防止層の厚さは、典型的には約3μ
m〜約35μmであり、好ましくは約14μmである。
しかし、これらの範囲外の厚さを使用することもでき
る。
【0041】フィルム形成樹脂及び接着促進剤を塩化メ
チレンのような溶媒に溶解することによって調製した溶
液を、カール防止層形成液として塗布することができ
る。例えば、ウェブコーティング又は当業界で公知の他
の方法によって、感光体装置の支持基板の裏面(画像形
成層の反対側)に溶液を塗布してもよい。電荷輸送層、
電荷発生層、接着剤層、ブロック層、接地面及び基板を
含む多層感光体上にウェブコーティングすることによっ
て、オーバーコーティング層及びカール防止層のコーテ
ィングを同時に達成することができる。湿ったフィルム
コーティングを乾燥してカール防止層1を形成する。
【0042】支持基板 上記のように、最初に基板2、即ち支持体を設けること
によって感光体を作製する。基板は不透明又は実質的に
透明であることができ、所与の要求された機械的特性を
有する多数の適切なあらゆる物質を含むことができる。
【0043】基板は、非導電性の物質からなる層又は導
電性の物質からなる層、例えば無機又は有機組成物を含
むことができる。非導電性物質を用いる場合、このよう
な非導電性物質の上に導電性接地面を設けることが必要
になる。導電性物質を基板として使用する場合、別個の
接地層はなくてもよい。
【0044】基板は可撓性であっても剛性であってもよ
く、例えばシート、スクロール、エンドレスフレキシブ
ルベルト、ウェブ、シリンダーなどの多数の異なる構造
をとることができる。感光体は剛性、不透明、導電性基
板、例えばアルミニウムドラム上に塗布され得る。
【0045】ポリエステル類、ポリカーボネート類、ポ
リアミド類、ポリウレタン類などを含む(がこれらに限
定されない)種々の樹脂を、非導電性物質として使用す
ることができる。このような基板は、E.I. duPont de N
emours & Co.から市販されているマイラー(MYLAR(商
標))、ICI Americas Inc.から市販されているメリネ
ックス(MELINEX(商標))又はAmerican Hoechst Corpo
rationから市販されているホスタファン(HOSTAPHAN
(商標))として公知の市販されている二軸延伸ポリエ
ステルを含むことが好ましい。基板を構成し得る他の物
質として、ポリマー物質、例えばE.I. duPont de Nemou
rs & Co.からテドラー(TEDLAR(商標))として市販さ
れている弗化ポリビニル、Phillips Petroleum Company
からマーレックス(MARLEX(商標))として市販されて
いるポリエチレン及びポリプロピレン、Phillips Petro
leum Companyからリトン(RYTON(商標))として市販さ
れているポリフェニレンスルフィド及びE.I. duPont de
Nemours & Co.からカプトン(KAPTON(商標))として
市販されているポリイミドが挙げられる。導電性接地面
が上記のように既に表面に塗布されている場合、感光体
は絶縁プラスチックドラム上に塗布され得る。このよう
な基板は継ぎ目があってもなくてもよい。
【0046】導電性基板を用いる場合、任意の適切な導
電性物質を使用することができる。例えば、導電性物質
としては、金属酸化物、硫化物、ケイ化物、第4アンモ
ニウム塩組成物、導電性ポリマー、例えばポリアセチレ
ン又はその熱分解及び分子ドープ生成物、電荷輸送錯
体、ポリフェニルシラン及びポリフェニルシランからの
分子ドープ生成物を含むバインダー樹脂の例えばアルミ
ニウム、チタン、ニッケル、クロム、黄銅、金、ステン
レススチール、カーボンブラック、グラファイトなどの
ような金属箔、粉末又はファイバが挙げられるがこれら
に限定されない。導電性プラスチックドラムを使用する
ことができ、また、アルミニウムのような物質から形成
される好適な導電性金属ドラムを使用することもでき
る。
【0047】基板の好ましい厚さは、要求された機械的
性能及び経済上の考慮を含む多数の因子に依る。基板の
厚さは、一般的には約65μm〜約150μmの範囲内
であり、小さな半径のローラ、例えば半径19mmの小
さな半径のローラの周りをサイクルする場合の最適な可
撓性及び最小の誘導面曲げ応力のためには約75μm〜
約125μmの範囲が好ましい。可撓性ベルトの基板の
実質的な厚さは、最終的な光導電性装置への悪影響がな
ければ、例えば、200μmを超えるかなりの厚さであ
ってもよいし、例えば50μm未満の最小の厚さであっ
てもよい。好適なアルミニウムドラムを使用する場合、
必要な剛性をもたらすのに十分な厚さであるべきであ
る。これは普通約1〜6mmである。
【0048】層が塗布される基板の表面は、このような
層の接着をより促進するためにクリーニングされている
ことが好ましい。例えば、基板の表面にプラズマ放電、
イオン衝撃などを施すことによって、クリーニングを実
施できる。溶媒クリーニングなどの他の方法を使用する
こともできる。
【0049】金属層を形成するために用いる技術とは無
関係に、空気にさらすと、普通、大部分の金属の外面に
酸化金属からなる薄い層が形成される。したがって、金
属層の上にある他の層が「隣接」層として特徴付けられ
る場合、これらの上にある隣接層は実際には酸化金属層
の外面に形成された薄い酸化金属層に接触することが意
図される。
【0050】拡散反射面が要求される場合、特定の物質
に適した公知の技術によって基板の表面を粗くしてもよ
い。したがって、例えば、一般的にはアルミニウムから
なる剛性金属管の場合、ホーニング又はサンドブラスチ
ング、即ち微粒子の衝突、又は特別な旋盤による処理、
化学エッチング、陽極酸化法などによって表面を粗くし
てもよい。電鋳によって基板を製造する場合、適切な電
気化学的処理条件によって粗さを形成してもよい。基板
が可撓性フレキシブルポリマーフィルムである場合は、
所望の粗さを形成する充填剤を組み込むことによって粗
さを形成することができる。
【0051】或いは、光分散粒子で充填された別個の層
によって、アンチプライウッド拡散光反射機能を形成し
てもよい。この層を導電性接地面と電荷ブロック層との
間に組み込んでもよい。
【0052】導電性接地面 上記のように、本発明によって製造した感光体は、導電
性又は非導電性のいずれかの基板を含む。非導電性基板
を用いる場合、導電性接地面3を用いなければならず、
接地面が導電層として作用する。導電性基板を用いる場
合、基板は導電層として作用することができるが、導電
性接地面を設けてもよい。
【0053】導電性接地面を使用する場合、基板の上に
配置する。導電性接地面に適する物質として、アルミニ
ウム、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、バナジウム、
ハフニウム、チタン、ニッケル、ステンレススチール、
クロム、タングステン、モリブデン、銅など、これらの
混合物及び合金が挙げられるが、これらに限定されな
い。実施の形態では、アルミニウム、チタン及びジルコ
ニウムが好ましい。
【0054】溶液コーティング、蒸着及びスパッタリン
グなどの公知のコーティング技術によって接地面に塗布
することができる。導電性接地面の好ましい塗布方法
は、真空蒸着による方法である。他の適切な方法を使用
することもできる。
【0055】接地面の好適な厚さは、光導電性部材に望
ましい光透明度及び可撓性に応じた実質的に広範囲内に
ある。したがって、可撓性のある光応答性画像形成装置
のためには、導電層(導電性接地面)の厚さは約20Å
〜約750Åであり、導電性、可撓性及び光透過の最適
な組み合わせのためには約50Å〜約200Åがより好
ましい。しかし、接地面は所望すれば不透明でもよい。
【0056】電荷ブロック層 導電性接地面層を接着した後、任意の電荷ブロック層4
を塗布することができる。正に帯電した感光体の電子ブ
ロック層によって、ホールが感光体の画像形成面からの
導電層に移動する。負に帯電した感光体の場合、導電層
から反対側の光導電層へのホール注入を防ぐための障壁
を形成することができる任意の適切なホールブロック層
を利用することができる。
【0057】ブロック層を用いる場合、導電層の上に位
置させるのが好ましい。多くの異なるタイプの層に関し
て本明細書中で使用する「上」という用語は、層が隣接
している例に限定しないものとして理解すべきである。
この用語は、層の相対的な配置を意味し、特定されてい
ない中間層を含むことを包含している。
【0058】ブロック層4は、米国特許第4,338,387
号、第4,286,033号及び第4,291,110号に開示されるよう
に、ポリマー類、例えばポリビニルブチラール、エポキ
シ樹脂類、ポリエステル類、ポリシロキサン類、ポリア
ミド類、ポリウレタン類など、窒素含有シロキサン又は
窒素含有チタン化合物、例えばトリメトキシシリルプロ
ピルエチレンジアミン、N−ベータ(アミノエチル)ガ
ンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン、イソプロピ
ル−4−アミノベンゼンスルホニルチタネート、ジ(ド
デシルベンゼンスルホニル)チタネート、イソプロピル
−ジ(4−アミノベンゾイル)イソステアロイルチタネ
ート、イソプロピル−トリ(N−エチルアミノ)チタネ
ート、イソプロピル−トリアントラニルチタネート、イ
ソプロピル−トリ(N,N−ジメチル−エチルアミノ)
チタネート、チタン−4−アミノベンゼンスルホネート
オキシアセテート、チタン−4−アミノベンゾエートイ
ソステアレートオキシアセテート、ガンマ−アミノブチ
ルメチルジメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン及びガンマ−アミノプロピルトリ
メトキシシランを挙げることができる。
【0059】好適なホールブロック層は、加水分解シラ
ンの反応生成物又は加水分解シランの混合物及び金属接
地面層の酸化面を含む。接着の後、空気にさらされる
と、大部分の金属接地面層の外面に元来酸化面が形成さ
れる。この組み合わせによって、低い相対湿度で電気安
定性が向上する。当業界で公知の加水分解シランを使用
することができる。例えば、トイスカー(Teuscher)らに
よる米国特許第5,091,278号を参照することができる。
【0060】ブロック層4は連続的であるべきで、使用
する物質のタイプに応じて2μmまでの厚さを有するこ
とができる。
【0061】しかし、厚さが厚いと所望しない高残留電
圧を招くかもしれないので、ブロック層は約0.5μm
未満の厚さであることが好ましい。露光ステップ後の電
荷中和が容易になり、優れた電気性能が得られるため、
約0.005μm〜約0.3μmのブロック層が大部分
の用途に対して好ましい。ブロック層の最適な電気挙動
のためには、約0.03μm〜約0.06μmの厚さが
好ましい。
【0062】ブロック層4は任意の適切な技術、例えば
噴霧、ディップコーティング、ドローバーコーティン
グ、グラビアコーティング、シルクスクリーニング、エ
アナイフコーティング、リバースロールコーティング、
真空蒸着、化学処理などによって塗布することができ
る。厚い層を得る便宜上、ブロック層は希釈溶液の形態
で塗布されるのが好ましく、溶媒は、真空、加熱などの
従来の技術によってコーティングの接着の後に取り除か
れる。一般に、約0.5:100〜約5.0:100の
ブロック層の材料と溶媒との重量比がスプレーコーティ
ングには好ましい。
【0063】接着層 接着を促進させるために、所望すればブロック層と電荷
発生層との間に任意の中間層5を設けてもよい。しか
し、本発明では、接着層なしのディップコートアルミニ
ウムドラムが利用され得る。
【0064】更に、隣接する層の接着を確保するため
に、必要ならば、感光体の層の間に接着層を設けること
ができる。接着される層の一方又は両方に接着物質を組
み込むことができる。このような任意の接着層は約0.
001μm〜約0.2μmの厚さを有するのが好まし
い。例えば、接着物質を適切な溶媒に溶解し、手、噴
霧、ディップコーティング、ドローバーコーティング、
グラビアコーティング、シルクスクリーニング、エアナ
イフコーティング、真空蒸着、化学処理、ロールコーテ
ィング、ワイヤ巻回ロッドコーティングなどによって塗
布し、乾燥させて溶媒を取り除くことによって、このよ
うな接着層を形成することができる。適切な接着剤とし
て、例えば、フィルム形成ポリマー、例えばポリエステ
ル、dupont 49,000(E.I. duPont de Nemours & Co.か
ら市販)、Vitel PE-100(Goodyear Tireand Rubber C
o.から市販)、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロ
リドン、ポリウレタン、ポリメチルメタクリレートなど
が挙げられる。
【0065】画像形成層(単数又は複数) 感光性画像形成部材を製造する場合、電荷発生物質(C
GM)即ち顔料(本明細書中では「顔料」と「電荷発生
物質」という用語は交換可能に使用されている)及び電
荷輸送物質(CTM)は、CGM及びCTMが異なる層
にある積層タイプの構造又はCGM及びCTMがバイン
ダー樹脂と共に同じ層にある単一層構造のいずれかの構
造で基板表面に接着される。導電層の上に電荷発生層及
び電荷輸送層を塗布することによって、本発明を具体化
する感光体を製造することができる。実施の形態では、
電荷発生層(6a、6b)及び電荷輸送層7は任意の順
序で塗布してよい。
【0066】例示的な有機光導電性電荷発生物質とし
て、アゾ顔料、例えばスーダンレッド、ダイアンブルー
(Dian Blue)、ヤヌスグリーンBなど、キノン顔料、例
えばアルゴルイエロー、ピレンキノン、インダンスレン
ブリリアントバイオレットRRPなど、キノシアニン顔
料、ペリレンビスイミド顔料、インディゴ顔料、例えば
インディゴ、チオインディゴなど、ビスベンゾイミダゾ
ール顔料、例えばインドファストオレンジトナーなど、
フタロシアニン顔料、例えばチタニルフタロシアニン、
アルミノクロロフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフ
タロシアニンなど、キナクリドン顔料、又はアズレン化
合物を挙げることができる。適切な無機光導電性電荷発
生物質として、例えば、硫化カドミウム、硫セレン化カ
ドミウム、セレン化カドミウム、結晶及びアモルファス
セレニウム、酸化鉛及び他のカルコゲナイドを挙げるこ
とができる。セレニウムの合金も本発明の実施の形態に
含まれ、例えば、セレニウム−ヒ素、セレニウム−テル
ル−ヒ素及びセレニウム−テルルが挙げられる。
【0067】露光光路における第1の層の顔料が、第2
の層に吸収され第2の層で電荷を生成する波長に対して
実質的に透明で、第2の層の顔料が、第1の層を通過す
るいくつかの波長に感光し電荷を光生成するように、二
つの電荷発生層の顔料即ち生成物質を選択する。本明細
書中で使用する「第1」及び「第2の層」という用語
は、露光光の方向に対する層の相対的配置についていう
ため、光が上部から入射する場合は、第1の層が上にあ
るのが好ましい設計であり、光が下部から、即ち基板を
通過して入射する場合は、第1の層が第2の層の下にあ
る。したがって、例えば、第1の層の顔料は短波長即ち
青色−緑色波長に感光しこれを吸収し、長波長即ち赤色
波長に対しては透明であり、一方第2の層の顔料は赤色
波長に感光する。或いは、第1の層の顔料は短波長に対
して透明で長波長を吸収しこれに感光し、一方第2の層
の顔料は透過した短波長に感光する。第1の層は、第2
の層に必ず到達し第2の層で電荷を生成する波長に透明
でなければならないのが好ましい。電荷発生層が三層の
場合は、最初の二層が、第3の層に必ず到達し第3の層
で電荷を生成する波長に透明でなければならず、四層の
場合も同様である。
【0068】短波長を吸収しこれに感光するが、長波長
に透明な顔料の例として、一般的には、黄色、橙色、又
は赤色顔料が挙げられ、長波長を吸収しこれに感光する
顔料は、一般的には、濃いマゼンタ、紫又は青色が挙げ
られる。短波長感光性顔料の例としては、ペリレンビス
イミド例えばフェニルビスイミド、アルキルビスイミド
例えばメチルビスイミド、ブチルビスイミドなど、ビス
アゾ顔料など、多環物例えばポリアセン、ジブロモ−ア
ンタントロンなどが挙げられる。長波長感光性顔料の例
としては、種々のフタロシアニン類全て、squaraine誘
導体及び幾つかの赤色近赤外感光性アゾが挙げられる。
第3の電荷発生層の顔料の例としては、アルキルビスイ
ミド例えば約620nmで感光し、650nm以上では
透明なn−プロピルビスイミドペリレン、760nmで
感光し、800nm以上では透明なベンゾイミダゾール
ビスイミドペリレン(ベンゾイミダゾールペリレン−
3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド)及び8
30nmで感光するチタニルフタロシアニンが挙げられ
る。
【0069】電荷発生層には任意の適切な樹脂バインダ
ー物質を用いてよい。典型的な有機樹脂バインダーとし
ては、ポリカーボネート類、アクリレートポリマー類、
メタクリレートポリマー類、ビニルポリマー類、セルロ
ースポリマー類、ポリエステル類、ポリシロキサン類、
ポリアミド類、ポリウレタン類、エポキシ類、ポリビニ
ルアセタール類、ポリビニルブチラール類などが挙げら
れる。
【0070】電荷輸送層に隣接する電荷発生層が、他の
電荷発生層(単数又は複数)で生成され、この層を通過
して電荷輸送層に至る電荷を部分的に捕獲するのが好ま
しい。上記の光励起電荷は普通ホールであるため、電荷
輸送層に隣接する電荷発生層は該電荷発生層を移動する
ホールを部分的に捕獲しなければならないが、電荷輸送
層が電荷を輸送すると電子捕獲となる。この機能は顔料
自体におけるものであり、即ち、顔料は優れた電子輸送
体であるが優れたホール輸送体ではない。このような顔
料はホール輸送、即ち電子供与性分子の存在を必要とす
るため、ときに外因性顔料と称される。外因性電子輸送
顔料の例としては、ペリレン及びアゾ顔料及びこれらの
誘導体が挙げられる。直接的に又は電荷輸送層からの拡
散のいずれかによってホール輸送分子を誘導することに
よって、ホール捕獲の程度を制御することができる。電
荷輸送物質の例を以下に挙げる。電荷捕獲を向上させる
ために、添加剤を選択的に又は組み合わせて使用するこ
とができる。フタロシアニンのような、外因性顔料とも
称される両極性顔料の場合、電荷輸送分子と組み合わせ
て捕獲添加剤を使用することができる。適切な添加剤
は、エネルギーレベルが初期電荷輸送分子と0.2eV
異なる他の電荷輸送物質である。
【0071】電荷輸送物質としては、光励起ホールの注
入をサポートでき、また光導電性物質から電子を輸送で
き、これらのホール又は電子を有機層を介して輸送し表
面電荷に選択的に消散させることができる有機ポリマー
又は非ポリマー物質が挙げられる。例示的な電荷輸送物
質として、例えば、主鎖又は側鎖に多環式芳香環を有す
る化合物、例えばアントラセン、ピレン、フェナントレ
ン、コロネンなど、又は窒素含有ヘテロ環を有する化合
物、例えばインドール、カルバゾール、オキサゾール、
イソオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾ
ール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾー
ル、トリアゾール、及びヒドラゾーン化合物から選択さ
れた正孔輸送物質が挙げられる。典型的なホール輸送物
質としては、電子供与性物質、例えばカルバゾール、N
−エチルカルバゾール、N−イソプロピルカルバゾー
ル、N−フェニルカルバゾール、テトラフェニルピレ
ン、1−メチルピレン、ペリレン、クリセン、アントラ
セン、テトラフェン、2−フェニルナフタレン、アゾピ
レン、1−エチルピレン、アセチルピレン、2,3−ベ
ンゾクリセン、2,4−ベンゾピレン、1,4−ブロモ
ピレン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリ(ビニ
ルピレン)、ポリ(ビニルテトラフェン)、ポリ(ビニ
ルテトラセン)、及びポリ(ビニルペリレン)が挙げら
れる。適切な電子輸送物質として、電子受容体、例えば
2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,
5,7−テトラニトロ−フルオレノン、ジニトロアント
ラセン、ジニトロアクリデン、テトラシアノピレン、及
びジニトロアントラキノン、ビフェニルキノン誘導体及
びフェニルキノン誘導体が挙げられる。
【0072】所望の機械的特性を有する任意の適切な不
活性樹脂バインダーが電荷輸送層に用いられ得る。塩化
メチレンに溶解する一般的な不活性バインダーとして
は、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルカルバゾール、
ポリエステル、ポリアリレート、ポリスチレン、ポリア
クリレート、ポリエーテル、ポリスルホンなどが挙げら
れる。分子量は約20,000〜1,500,000ま
で変化することができる。
【0073】電荷輸送層及び電荷発生層を塗布するため
に任意の適切な技術を用いてよい。一般的な塗布技術と
して、噴霧、ディップコーティング、ロールコーティン
グ、ワイヤ巻回ロッドコーティング、真空コーティング
などが挙げられる。付着した塗膜の乾燥は、オーブン乾
燥、赤外放射乾燥、空気乾燥などの任意の適切な従来技
術によって行われてよい。一般に、各電荷発生層の厚さ
は約0.1μm〜約3μmであり、電荷輸送層の厚さは
約5μm〜約100μmであるが、これらの範囲外の厚
さも使用することができる。電荷の要求された部分が捕
獲されて所望の電圧になるように、電荷輸送層に隣接す
る電荷発生層の厚さが選択される。所望の厚さは、電荷
輸送層に隣接する電荷発生層を移動する電荷部分によっ
て制御される。一般に、電荷輸送層の電荷発生層に対す
る厚さの比は約2:1〜約200:1で維持されるのが
好ましく、幾つかの場合では400:1ほどである。
【0074】オーバーコーティング層 本発明の実施の形態は、任意でオーバーコーティング層
8(単数又は複数)を更に含むことができ、このオーバ
ーコーティング層を用いる場合、電荷発生層の上又は電
荷輸送層の上に配置され、電子活性層に対する機械的又
は環境的な保護を提供する。この層は、電気的に絶縁で
あるか電荷を輸送する有機ポリマー又は無機ポリマーを
含む。
【0075】このような保護オーバーコーティング層
は、任意で電荷輸送物質でドープされたフィルム形成樹
脂バインダーを含む。
【0076】任意の適切なフィルム形成不活性樹脂バイ
ンダーを本発明のオーバーコーティング層において用い
ることができる。例えば、フィルム形成バインダーとし
て、任意の多数の樹脂例えばポリカーボネート類、ポリ
アクリレート類、ポリエステル類、ポリイミド類、ポリ
シロキサン類、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレ
ンビニレン及びポリアクリレートが挙げられる。オーバ
ーコーティングは、じん性のためには架橋可能なポリマ
ーであることが好ましい。オーバーコーティング層で使
用する樹脂バインダーは、カール防止層又はあってもよ
い任意の電荷輸送層で使用する樹脂バインダーと同じで
もよいし、異なってもよい。バインダー樹脂は、約2×
105psiより大きなヤング率を有し、10%以上の
破断伸びを有するのが好ましい。バインダーはバインダ
ーのブレンドであってもよい。好ましいポリマーフィル
ム形成バインダーとして、マクロロン(MAKROLON(商
標))、重量平均分子量約50,000〜約100,0
00で、Farbenfabriken Bayer A.G.から市販されてい
るポリカーボネート樹脂、三菱化学から市販されている
4,4’シクロヘキシリデンジフェニルポリカーボネー
ト、General Electric Companyから市販されている高分
子量レキサン(LEXAN(商標))135、Union Carbideから
市販されているアーデル(ARDEL(商標))ポリアリレー
トD-100及びマクロロン(MAKROLON(商標))とGoodyear
Tire and Rubber Co.から市販されているコポリエステ
ルのバイテル(VITEL(商標))PE-100又はバイテル(VIT
EL(商標))PE-200とのポリマーブレンドが挙げられ
る。
【0077】実施の形態では、約1重量%〜約10重量
%の範囲のバイテル(VITEL(商標))コポリマーからな
るオーバーコーティング層がブレンド組成物において好
ましく、約3重量%〜約7重量%がより好ましい。オー
バーコーティング層の樹脂として使用できる他のポリマ
ーとして、Celaneseからのデュレル(DUREL(商標))
ポリアリレート、General Electric Companyからのレキ
サン(LEXAN(商標))3250、レキサン(LEXAN(商標))P
PC4501、レキサン(LEXAN(商標))PPC4701ポリカーボネ
ートコポリマー及びDowからのカリブレ(CALIBRE(商
標))が挙げられる。
【0078】オーバーコーティング層の約0.5〜約4
0重量%の範囲で添加剤がオーバーコーティング層に存
在し得る。好適な添加剤として、耐磨耗性を更に向上さ
せることができ及び/又は電荷緩和特性を提供すること
ができる有機及び無機粒子が挙げられる。好適な有機粒
子として、テフロン粉末、カーボンブラック、グラファ
イト粒子が挙げられる。好適な無機粒子として、絶縁及
び半導体酸化金属粒子例えばシリカ、酸化亜鉛、酸化錫
などが挙げられる。電子供与性分子のような電荷輸送添
加剤は、オーバーコーティング層に存在してもよい。こ
れらの添加剤は電荷輸送層の添加剤と同じでも異なって
いてもよい。濃度は電荷輸送層よりも低いほうが好まし
い。或いは、電荷輸送添加剤はオーバーコーティングポ
リマーに組み込まれていてもよい。他の半導体添加剤
は、米国特許第5,853,906号で説明した酸化オリゴマー
塩である。好ましいオリゴマー塩は、酸化N,N,N’
N’−テトラ−p−トリル−4,4’−ビフェニルジア
ミン塩である。
【0079】電子供与性分子のような電荷輸送添加剤が
オーバーコーティング層に存在し得る。これらの添加剤
は電荷輸送層の添加剤と同じでも異なっていてもよい。
濃度は電荷輸送層より低いほうが好ましい。或いは、電
荷輸送添加剤をオーバーコーティングポリマーに組み込
んでもよい。
【0080】任意の適切な従来技術によってオーバーコ
ーティング層を形成することができ、多数の塗布方法に
よって塗布することができる。一般的な塗布方法とし
て、例えば、ハンドコーティング、スプレーコーティン
グ、ウェブコーティング、ディップコーティング、化学
蒸着、などが挙げられる。付着した塗膜の乾燥は、オー
ブン乾燥、赤外放射乾燥、空気乾燥などのような任意の
適切な従来技術によって実行することができる。
【0081】電荷輸送分子の浸出、結晶化、及び電荷輸
送層の裂けを防ぐ点から、約0.1μm〜約7μmのオ
ーバーコーティングが有効である。約3μm〜約5μm
の厚さを有する層を用いるのが好ましい。
【0082】接地ストリップ 絶縁基板を有する感光体の場合、接地面に電気接触させ
るために接地ストリップが必要になる。接地ストリップ
9はフィルム形成バインダー及び導電性粒子を含むこと
ができる。導電性粒子を分散させるためにセルロースを
用いてもよい。任意の適切な導電性粒子を、導電性接地
ストリップ層9で使用することができる。接地ストリッ
プ9は、例えば、米国特許第4,664,995号で列挙したよ
うな物質を含むことができる。典型的な導電性粒子とし
て、カーボンブラック、グラファイト、銅、銀、金、ニ
ッケル、タンタル、クロム、ジルコニウム、バナジウ
ム、ニオブ、インジウム酸化錫などが挙げられるが、こ
れらに限定されない。
【0083】導電性粒子は任意の適切な形状を有するこ
とができる。典型的な形状として、不規則な形状、粒、
球状、楕円状、立方体、フレーク、フィラメントなどが
挙げられる。過度に不規則な外面を有する導電性接地ス
トリップ層を防ぐために、導電性粒子は導電性接地スト
リップ層の厚さよりも小さな粒子サイズを有するのが好
ましい。一般に約10μm未満の平均粒子サイズによっ
て、導電性粒子が乾燥した接地ストリップ層の外面に過
度に突出するのを防ぎ、乾燥した接地ストリップ層のマ
トリックスにわたった粒子の比較的に均一な分散が確保
される。接地ストリップ層で使用する導電性粒子の濃度
は、利用する特定の導電性物質の導電率などの因子に依
存する。
【0084】実施の形態では、接地ストリップ層は約7
μm〜約42μmの厚さを有することができ、約14μ
m〜約27μmが好ましい。
【0085】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
尚、特に示さない限り、「%」及び「部」はすべて「重
量%」及び「重量部」を意味する。 (実施例1)厚さ3ミル(約76μm)のチタンコート
ポリエステル(ICI Americas Inc.から市販されている
メリネックス(Melinex))基板のウェブを用い、この基
板に、3−アミノ−プロピルトリエトキシシラン50
g、水41.2g、酢酸15g、200プルーフ変性ア
ルコール684.8g及びヘプタン200gを含有する
溶液をグラビアアプリケータを用いて塗布することによ
って、電荷ブロック層を形成した。この層をコーターの
強制空気乾燥機中で約5分間135℃で乾燥させた。得
られた電荷ブロック層は乾燥厚さが50nmであった。
【0086】ブロック層の上に、体積比70:30のテ
トラヒドロフランとシクロヘキサンの混合物のコポリエ
ステル接着剤(Morton International, Specialty Chem
icals Groupから市販されている49,000)溶液の総重量
に対して3.5重量%の湿ったコーティングを、グラビ
アアプリケーターを用いて塗布することによって接着剤
境界層を形成した。接着剤境界層を、コーターの強制空
気乾燥機で約5分間135℃で乾燥させた。得られた接
着剤境界層は乾燥厚さが62nmであった。
【0087】ヒドロキシガリウムフタロシアニンV型4
0体積%、ポリスチレン(90%)/ポリ−4−ビニル
ピリジン(10%)のコポリマー(Mw:15,00
0)60体積%を含有する顔料分散液から、第1の電荷
発生層(即ち下部電荷発生層)を以下のように形成し
た。ポリスチレン/ポリ−4−ビニルピリジン1.5g
を、4オンスのアンバーボトルの中で、トルエン50m
lに溶解した。この溶液にV型ヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン1.33g及び直径1/8インチのステンレ
ススチールショット300gを添加した。この混合物を
ロールミルで24時間攪拌した。その後、得られたスラ
リーを、バードアプリケーターを用いて接着剤境界に塗
布し、湿潤厚さ0.25ミル(約6.4μm)の層を形
成した。この層を強制空気オーブン中で5分間135℃
で乾燥し、乾燥厚さ0.4μmの電荷発生層を形成し
た。
【0088】ポリビニルブチルポリマー20%と5−3
−5イミドペリレンダイマー80%の顔料分散液から、
第2の電荷発生層(即ち上部電荷発生層)を以下のよう
に形成した。1/8インチのステンレススチールボール
70gを含有する30mlのガラスボトル中で、ペリレ
ンダイマー顔料0.2gをポリビニルブチラール(PV
B)ポリマー0.05g、テトラヒドロフラン(TH
F)3.5g、トルエン3.5gと混合した。ボトルを
ロールミルに配置し、分散液を4日間攪拌した。バード
アプリケーターを使用して、顔料分散液を塗布し、第1
の電荷発生層の上に湿潤厚さ0.25ミルの第2の電荷
発生層を形成した。この層を強制空気オーブンで5分間
135℃で乾燥し、乾燥厚さ0.4μmの電荷発生層を
形成した。電荷輸送層を電荷発生層の上に、以下のよう
にオーバーコーティングした。マクロロン(MAKROLON)
(登録商標))(ポリカーボネート樹脂)6.3g、N,
N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニ
ル)−(1、1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン
6.3g、及び塩化メチレン72gを混合することによ
って電荷輸送層溶液を調製した。この溶液を、10ミル
間隔のバードアプリケーターを使用して、第2の電荷発
生層の上に塗布した。得られた部材を強制空気オーブン
中で60分間135℃で乾燥し、電荷輸送層の最終的な
乾燥厚さは約25μmであった。
【0089】感光体を評価して青色光の410nmの波
長から近赤外光の900nmの波長までの単色光に応答
する光放電曲線を決定した。感光体を標準ゼログラフィ
ックスキャナで試験した。コロナ放電装置を用いて、4
0V/μmの電界に相当する約1000Vの初期電圧に
帯電し、高強度の広帯域(キセノン)消去光で消去し
た。数千サイクル帯電及び消去することによって、試料
を繰り返し速度20rpmでサイクルさせた。サイクル
中、試料を帯電後に単色光で露光し、露光後に対応する
表面電荷を32の異なる光強度に対して測定した。フィ
ルターをかけた単色光を用いて410nmから900n
mまで10nmごとに光放電曲線をとった。600nm
及び780nmの二つの波長の結果を図1に示す。
【0090】(実施例2)ペリレンダイマー顔料を含有
する第2の電荷発生層(即ち電荷輸送層に隣接する上部
電荷発生層)の厚さを、異なるミル間隔のバードアプリ
ケーターを用いて変化させて約0.2μm、約0.4μ
m及び約0.8μmの乾燥フィルム厚さとしたこと以
外、実施例1と同様に感光体を作製した。
【0091】感光体を評価して青色光の410nmの波
長から近赤外光の900nmの波長までの単色光に応答
する光放電曲線を決定した。各感光体を標準的なゼログ
ラフィックスキャナで試験した。コロナ放電装置を用い
て、40V/μmの電界に相当する約1000Vの初期
電圧に帯電し、高強度の広帯域(キセノン)消去光で消
去した。数千サイクル帯電及び消去することによって、
試料を繰り返し速度20rpmでサイクルさせた。サイ
クル中、試料を帯電後に単色光で露光し、露光後に対応
する表面電荷を32の異なる光強度で測定した。フィル
ターをかけた単色光を用いて410nmから900nm
まで10nmごとに光放電曲線をとった。得られた残留
電圧を図6に示す。
【0092】(ペリレン顔料を含有する)上部電荷発生
層の厚さが長波長放電の残留電圧レベルに影響を及ぼす
が可視放電には影響を及ぼさないことが分かった。
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、用いる光の波長に応じ
て異なる残留電圧に光放電する感光体、及び該感光体を
備えた画像形成装置、並びに、該感光体を用いた画像形
成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の感光体の3レベル静電潜像を例示す
る、二つの異なる光波長範囲の感光体電位電圧対露光の
プロットである。
【図2】 シングルパス、ハイライトカラー潜像特徴を
例示する、感光体電位電圧のプロットである。
【図3】 本発明の感光体を組み込んだ画像形成装置の
概略図である。
【図4】 本発明の感光体の第1の実施形態の概略構成
図である。
【図5】 本発明の感光体の第2の実施形態の概略構成
図である。
【図6】 光波長に応答する本発明の感光体の残留電圧
のプロットである。
【符号の説明】
2 基板 6a 上部電荷発生層 6b 下部電荷発生層 7 電荷輸送層 10 光導電性ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/04 (72)発明者 ポール エー.ハーマー アメリカ合衆国 14519 ニューヨーク州 オンタリオ ファーニス ロード 7625 (72)発明者 キャスリーン エム.カーマイケル アメリカ合衆国 14589 ニューヨーク州 ウィリアムソン ピーズ ロード 5689

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電荷輸送層と、第1の光波長に感光する
    上部電荷発生層と、第2の光波長に感光する下部電荷発
    生層と、基板と、を有する感光体であって、該電荷輸送
    層は基板より上の任意の場所に位置し、該感光体は第1
    の光波長による露光に応じて第1の残留電圧を有する第
    1の光放電曲線を呈し、更に、第2の光波長による露光
    に応じて第2の残留電圧を有する第2の光放電曲線を呈
    することを特徴とする感光体。
  2. 【請求項2】 (a)感光体を初期電圧に帯電する工程
    と、 (b)感光体の第1の部分を第1の残留電圧に放電し、
    感光体の第2の部分を第2の残留電圧に放電することに
    よって静電潜像を形成する工程と、 (c)少なくとも二色のマーキング粒子で静電潜像を現
    像する工程と、を有することを特徴とする画像形成方
    法。
  3. 【請求項3】 (a)電荷輸送層と、第1の光波長に感
    光する上部電荷発生層と、第2の光波長に感光する下部
    電荷発生層と、基板と、を有する感光体であって、該電
    荷輸送層が基板より上の任意の場所に位置し、該感光体
    が第1の光波長による露光に応じて第1の残留電圧を有
    する第1の光放電曲線を呈し、更に第2の光波長による
    露光に応じて第2の残留電圧を有する第2の光放電曲線
    を呈する感光体と、 (b)少なくとも前記第1の光波長及び第2の光波長を
    前記感光体に放射する光露光装置と、を備えることを特
    徴とする画像形成装置。
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