JP2001174949A - 熱現像感光材料の塗布製造方法、塗布製造装置および熱現像感光材料 - Google Patents

熱現像感光材料の塗布製造方法、塗布製造装置および熱現像感光材料

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JP2001174949A
JP2001174949A JP36261799A JP36261799A JP2001174949A JP 2001174949 A JP2001174949 A JP 2001174949A JP 36261799 A JP36261799 A JP 36261799A JP 36261799 A JP36261799 A JP 36261799A JP 2001174949 A JP2001174949 A JP 2001174949A
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photosensitive layer
coating
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photothermographic material
coater
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JP36261799A
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English (en)
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Keiichi Aoki
圭一 青木
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Konica Minolta Inc
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱現像感光材料の塗膜中の残留溶媒量を効率
的に削減し、感光層の塗布面を良好に安定に塗布する塗
布製造方法及び塗布製造装置を提供することである。ま
た、耐久性のある感光層塗布用のコータを有する塗布製
造装置を提供することである。 【解決手段】 支持体の片側の表面に感光層を有し、前
記支持体の前記感光層とは反対側の裏面に非感光層を有
する熱現像感光材料の塗布製造方法において、まず感光
層を塗布し、その後、非感光層を塗布することを特徴と
する塗布製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱現像感光材料の
塗布製造方法、塗布製造装置および熱現像感光材料に関
する。
【0002】
【従来の技術】像様に露光して潜像を形成した後、熱に
より現像処理する熱現像感光材料は、写真感光材料の分
野において長年知られてきた。中でも、諸性能を満足さ
せる上で、支持体の片側の表面に感光層を有し、その反
対側の裏面に非感光層を有するタイプが好ましい。
【0003】特開平6−301140号には、こうした
タイプの熱現像感光材料が開示されているが、支持体上
に塗布液を塗布した後の乾燥条件によっては、塗膜中の
残留溶媒量が多くなってしまう。この塗膜中の残留溶媒
は、熱現像性や保存性に影響を与えるため、なるべく削
減することが求められている。
【0004】また、感光層と非感光層では、特に感光層
の塗膜の厚みや塗膜面の平滑性等の精度に対する要求は
厳しく、精密な塗布が求められている。
【0005】さらに、感光層の塗布液中には感光性ハロ
ゲン化銀や有機銀等の反応性の高い成分が多く含有され
るため、通常用いられる金属製のコータでは、その金属
と塗布液とが化学反応を起こし、コータの耐久性を損な
うことがわかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱現
像感光材料の感光層中の残留溶媒量を効率的に削減する
製造方法及び塗布製造装置を提供することである。ま
た、熱現像感光材料の感光層の塗布面を良好に、且つ、
安定に塗布するための塗布製造方法及び塗布製造装置を
提供することである。さらには、熱現像感光材料の塗布
製造において、耐久性のある感光層塗布用のコータを有
する塗布製造装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成することが出来た。
【0008】1.支持体の片側の表面に感光層を有し、
前記支持体の前記感光層とは反対側の裏面に非感光層を
有する熱現像感光材料の塗布製造方法において、連続走
行する長尺の前記支持体の表面に感光層を塗布乾燥する
感光層塗布乾燥工程と、前記感光層塗布乾燥工程の後
に、前記支持体を巻き取る巻き取り工程と、前記巻き取
り工程の後に、前記支持体裏面に非感光層を塗布乾燥す
る非感光層塗布乾燥工程とを有し、前記巻き取り工程完
了から前記非感光層塗布乾燥工程開始までが10日以下
であることを特徴とする熱現像感光材料の塗布製造方
法。
【0009】2.支持体の片側の表面に感光層を有し、
前記支持体の前記感光層とは反対側の裏面に非感光層を
有する熱現像感光材料の塗布製造方法において、連続走
行する長尺の前記支持体の表面に感光層を塗布乾燥する
感光層塗布乾燥工程と、前記感光層塗布乾燥工程に引き
続いて、前記支持体裏面に非感光層を塗布乾燥する非感
光層塗布乾燥工程とを有することを特徴とする熱現像感
光材料の塗布製造方法。
【0010】3.支持体の片側の表面に感光層を有し、
前記支持体の前記感光層とは反対側の裏面に非感光層を
有する熱現像感光材料の塗布製造方法において、連続走
行する長尺の前記支持体の表面に感光層を塗布する感光
層塗布工程と、前記感光層塗布工程にて塗布された感光
層を乾燥する前に、前記支持体裏面に非感光層を塗布す
る非感光層塗布工程と、前記感光層塗布工程および前記
非感光層塗布工程の後に、前記感光層と前記非感光層を
同時に乾燥する両面乾燥工程とを有することを特徴とす
る熱現像感光材料の塗布製造方法。
【0011】4.支持体の片側の表面に感光層を有し、
前記支持体の前記感光層とは反対側の裏面に非感光層を
有する熱現像感光材料の塗布製造方法において、連続走
行する長尺の前記支持体の裏面を接触式クリーニング手
段により清掃するクリーニング工程と、前記クリーニン
グ工程の後に、前記支持体の表面に感光層を塗布する感
光層塗布工程と、前記感光層塗布工程の後に、前記支持
体の裏面に非感光層を塗布する非感光層塗布工程とを有
することを特徴とする熱現像感光材料の塗布製造方法。
【0012】5.支持体の片側の表面に感光層および保
護層を有し、前記支持体の前記感光層および保護層とは
反対側の裏面に非感光層を有する熱現像感光材料の塗布
製造を行う塗布製造装置において、連続走行する長尺の
前記支持体の表面に少なくとも感光層と保護層を同時重
層塗布する第1コータと、前記第1コータにより塗布さ
れた前記感光層および前記保護層を乾燥する第1ドライ
ヤと、その下流に、前記支持体の裏面に非感光層を塗布
する第2コータと、前記第2コータにより塗布された非
感光層を乾燥する第2ドライヤとを有することを特徴と
する熱現像感光材料の塗布製造装置。
【0013】6.支持体の片側の表面に感光層および保
護層を有し、前記支持体の前記感光層および保護層とは
反対側の裏面に非感光層を有する熱現像感光材料の塗布
製造を行う塗布製造装置において、連続走行する長尺の
前記支持体の裏面をバックロールに当てて支持しつつ前
記支持体の表面に少なくとも感光層と保護層を同時重層
塗布する第1コータと、その下流に、前記第1コータに
より同時重層塗布された表面側を支持せずに前記支持体
の裏面に非感光層を塗布する第2コータと、前記第1コ
ータにより同時重層塗布された表面側および前記第2コ
ータにより塗布された裏面側の両面とも非接触で搬送し
つつ乾燥する非接触ドライヤとを有することを特徴とす
る熱現像感光材料の塗布製造装置。
【0014】7.支持体の片側の表面に感光層および保
護層を有し、前記支持体の前記感光層および保護層とは
反対側の裏面に非感光層を有する熱現像感光材料の塗布
製造を行う塗布製造装置において、連続走行する長尺の
前記支持体の裏面と接触してクリーニングを行う粘着ロ
ールと、その下流に、前記裏面をバックロールに当てて
支持しつつ前記支持体の表面に少なくとも感光層と保護
層を同時重層塗布する第1コータを有することを特徴と
する熱現像感光材料の塗布製造装置。
【0015】8.支持体の少なくとも片側の表面に、感
光性ハロゲン化銀、有機銀塩およびバインダを含む感光
層を有する熱現像感光材料の塗布製造装置において、前
記感光層を塗布するコータがセラミック製であることを
特徴とする熱現像感光材料の塗布製造装置。
【0016】9.支持体の少なくとも片側の表面に、感
光性ハロゲン化銀、有機銀塩およびバインダを含む感光
層を有する熱現像感光材料の塗布製造装置において、前
記感光層を塗布するコータの少なくとも先端部に表面コ
ーティング処理を施したことを特徴とする熱現像感光材
料の塗布製造装置。
【0017】10.上記1〜4のいずれか1項に記載の
塗布製造方法によって塗布製造された熱現像感光材料。
【0018】11.上記5〜9のいずれか1項に記載の
塗布製造装置によって塗布製造された熱現像感光材料。
【0019】以下、本発明について詳述する。上述のよ
うに、熱現像感光材料は諸性能を満足させるために、支
持体の片側の表面に感光層を、その反対側の裏面に非感
光層(バックコート層)を有するタイプが好ましい。こ
のように支持体の表面に感光層を、その反対側の裏面に
非感光層を塗布した熱現像感光材料については、塗布製
造の詳細はあまり知られていない。ウェット処理を行う
コンベンショナルな感光材料の塗布製造における通例か
らすると、支持体の片面ずつに順次、塗布液を塗布する
ことになるが、このとき、最初にバックコート層を塗布
し、その後、感光層を塗布することが通常であった。こ
れは、コスト的に高い感光層側を後で塗布した方が、不
良品発生率が低減出来るという観点からである。
【0020】しかしながら、現像性に影響を及ぼす塗膜
中の残留溶媒は、特に感光層中に残存し易く、またその
現像性に及ぼす影響もバックコート層に比べて大きいの
で、より高性能の熱現像材料が求められる状況では問題
が大きいことがわかってきた。
【0021】従って感光層中の残留溶剤を適正量以下に
削減することが重要になってくるが、従来のまずバック
コート層を塗布乾燥し、次に感光層を塗布乾燥を行う塗
布製造方法では、感光層中の残留溶剤を所望の量まで削
減するのに、総乾燥時間が長くなり、長大なドライヤを
必要とすることとなる。または、乾燥時間を稼ぐため
に、塗布製造の速度を落とさなければならず、生産効率
も低下してしまう。
【0022】よって、従来普遍的に行われていたバック
コート層からの塗布とせず、最初感光層側を塗布し、そ
の後、バックコート層側を塗布する方法によって、同じ
塗布製造装置および塗布製造条件であっても、感光層の
残留溶剤量を削減できることがわかったものである。
【0023】コータとドライヤとを有する塗布製造のラ
インで、このような熱現像感光材料を塗布製造する場合
には、感光層とバックコート層各々の塗布乾燥を行うの
に、2回、このような塗布製造のラインを通して製造す
る必要がある。その際、上記理由より感光層面を先に塗
布乾燥し(感光層塗布乾燥工程)、巻き取り(巻き取り
工程)、該巻き取ったものから再度繰り出してバックコ
ート層を塗布乾燥する(非感光層塗布乾燥工程)こと
が、感光層の残留溶媒削減に有効である。しかしなが
ら、感光層の残留溶剤量が充分低減していない状態で巻
き取り工程を行うので、巻き取った状態で長期に保管し
ておくとブロッキング現象(ひっつき)を生じ、感光層
が重なっている支持体裏面に転写してしまう不具合を生
じやすいことがわかった。そのため、巻き取り工程を終
了した後、10日以内にバックコート層の塗布乾燥(非
感光層塗布乾燥工程)を開始することがよいことがわか
った。
【0024】また、生産効率的には、巻き取り工程を有
さずに、1つのラインで感光層および非感光層両面の塗
布乾燥を仕上げることが好ましく、感光層を塗布乾燥
し、巻き取ること無く引き続いてバックコート層を塗布
乾燥するのが好ましい。
【0025】熱現像感光材料は一般的には片側の表面に
感光層と保護層、その反対側の裏面にバックコート層
(非感光層)を有するので、表面側の感光層と保護層は
同時重層塗布にて塗布乾燥した後、バックコート層を塗
布乾燥するのが好ましい。同時重層塗布が可能な塗布方
式としては複数のスリットを有するエクストルージョン
塗布方式、スライド塗布方式などが採用できる。また、
バックコート層の塗布方式については特に限定されず、
エクストルージョン塗布方式、スライド塗布方式、ロー
ル塗布方式、ナイフ塗布方式などが採用される。また感
光層側または非感光層側のそれぞれの塗布面の乾燥方式
についても特に限定されず、熱風乾燥方式、赤外線乾燥
方式等公知の乾燥方式を用いることができる。この乾燥
を行うためのドライヤの中では、支持体の片側を搬送ロ
ーラで支持するロールサポート式や、支持体の両面から
熱風を吹き付け、浮かせて搬送するフローティング式
(非接触ドライヤ)などが好ましく用いられる。
【0026】また、1つのラインで感光層面および非感
光層面の両面の塗布製造を仕上げるためには、両面をコ
ータで塗布した後、1つのドライヤで乾燥させることが
さらに好ましい。当然ながら片面毎に乾燥するドライヤ
1つよりも長いドライヤが必要となるが、2つのドライ
ヤを設けるよりも設備コストが低減できるというメリッ
トがある。
【0027】この場合、感光層が乾燥していない状態
で、バックコート層の塗布を行うことになる。そのた
め、まずは感光層を支持体の片側の表面に塗布し(感光
層塗布工程)、その後、塗布した感光層を何にも接触さ
せずにバックコート層を塗布する(非感光層塗布工
程)。そして両面を非接触状態に保ちながら乾燥する必
要がある。感光層の塗布について言えば特に精密な塗布
が要求されるので、支持体の裏面をロールで支持して、
支持体とコータとの距離が一定になるように保持しなが
ら塗布する方式が好ましい。
【0028】感光層を塗布する際の支持体裏面を支持す
るロールとしては、支持体に張力を与えつつ支持体の平
滑性を保った状態で塗布するように、バックロールに支
持され、反転する過程で塗布するのが好ましい。支持体
の裏面を支持しないで塗布するとその支持体の変形、歪
みなどの影響により膜厚ムラを生じさせてしまうためで
ある。
【0029】しかしながら、連続走行する長尺の支持体
とバックロールの間に異物が挟まってしまうとその凸部
が塗布部を通過することによりスポット状に膜厚変位と
なり、特に現像後に欠陥として認められてしまう。そこ
で感光層を塗布する前に支持体の裏面をクリーニング手
段により清掃することが有効となる(クリーニング工
程)。支持体のクリーニング手段としては各種知られて
おり、エアブローなどがよく用いられているが、感光層
塗布工程に際しては特に微細な異物まで排除する必要が
あり、接触式クリーニング手段が好ましい。接触式クリ
ーニング手段としては粘着ロール、掻き取りブレード、
また溶剤洗浄後掻き取り方式などが挙げられるが、中で
も粘着ロールは簡便かつ支持体にダメージを与えにく
く、メンテナンスがし易い等のメリットがあり最も好ま
しい。しかし、これら接触式のクリーニング手段につい
ては支持体の感光層塗布を行う表面とは反対側の裏面側
に先にバックコート層が塗設されていると該バックコー
トにダメージを与える可能性が多いので、塗布順として
は感光層の後にバックコート層であることが好ましい。
【0030】熱現像感光材料の感光層の塗布液としては
感光性ハロゲン化銀、有機銀塩、バインダを含有するも
のが知られており、特にこのような塗布液は反応性の高
い物質が多く含まれており、金属と反応する物質も含ま
れているので、塗布液を吐出して、連続搬送する支持体
の表面に供給するコータが腐食してしまうこともあるこ
とが判明した。コータが腐食すると長期間の使用に耐え
なくなってしまう。通常、最も広く用いられるコータの
材質はステンレスであるが、この問題を解決するには、
コータの材質を感光層塗布液と反応しないセラミック製
とすることが有効である。
【0031】また、感光層塗布液の反応性が高いため
に、感光層塗布工程中に反応が進行し、析出物が生じ、
該析出物が支持体とコータ先端部(リップ)に滞ること
により、感光層塗布工程の経時と共に塗膜面上にスジ状
欠陥が発生することがあることも判明した。スジ状欠陥
が改善または軽減される方法として少なくともコータの
リップ部に表面コーティング処理を施すことが有効であ
ることをみいだした。具体的に、表面コーティング処理
の例としてはポリシロキサンをコーティングする方法、
テフロンをコーティングする方法などが挙げられる。
【0032】熱現像感光材料の詳細は前述のとおり例え
ば米国特許第3,152,904号、同第3,457,
075号、及びD.モーガン(Morgan)による
「ドライシルバー写真材料(Dry Silver P
hotographic Material)」やD.
モーガン(Morgan)とB.シェリー(Shel
y)による「熱によって処理される銀システム(The
rmally Processed SilverSy
stems)」(イメージング・プロセッシーズ・アン
ド・マテリアルズ(Imaging Processe
s and Materials)Neblette
第8版、スタージ(Sturge)、V.ウォールワー
ス(Walworth)、A.シェップ(Shepp)
編集、第2頁、1969年)等に開示されている。その
中でも本発明においては、感光材料を80〜140℃で
熱現像することで画像を形成させ、定着を行わないこと
が特徴である。そのため、未露光部に残ったハロゲン化
銀や有機銀塩は除去されずにそのまま感光材料中に残
る。
【0033】本発明においては、熱現像処理した後の、
400nmにおける支持体を含んだ感光材料の光学透過
濃度が0.2以下であることが好ましい。光学透過濃度
の更に好ましい値は0.02以上0.2以下である。
0.02未満では感度が低く使用ができないことがあ
る。
【0034】本発明におけるハロゲン化銀粒子は光セン
サーとして機能するものである。本発明においては、画
像形成後の白濁を低く抑えるため、及び良好な画質を得
るために平均粒子サイズが小さい方が好ましく、平均粒
子サイズが0.1μm以下、より好ましくは0.01μ
m〜0.1μm、特に0.02μm〜0.08μmが好
ましい。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲン化銀粒子
が立方体或いは八面体のいわゆる正常晶である場合に
は、ハロゲン化銀粒子の稜の長さをいう。又、正常晶で
ない場合、例えば球状、棒状、或いは平板状の粒子の場
合には、ハロゲン化銀粒子の体積と同等な球を考えたと
きの直径をいう。またハロゲン化銀は単分散であること
が好ましい。ここでいう単分散とは、下記式で求められ
る単分散度が40%以下をいう。更に好ましくは30%
以下であり、特に好ましくは0.1%以上20%以下と
なる粒子である。
【0035】単分散度=(粒径の標準偏差)/(粒径の
平均値)×100 本発明においては、ハロゲン化銀粒子が平均粒径0.1
μm以下でかつ単分散粒子であることがより好ましく、
この範囲にすることで画像の粒状性も向上する。
【0036】ハロゲン化銀粒子の形状については、特に
制限はないが、ミラー指数〔100〕面の占める割合が
高いことが好ましく、この割合が50%以上、更には7
0%以上、特に80%以上であることが好ましい。ミラ
ー指数〔100〕面の比率は増感色素の吸着における
〔111〕面と〔100〕面との吸着依存性を利用した
T.Tani,J.Imaging Sci.,29,
165(1985)により求めることができる。
【0037】またもう一つの好ましいハロゲン化銀の形
状は、平板粒子である。ここでいう平板粒子とは、投影
面積の平方根を粒径rμmとして垂直方向の厚みをhμ
mとした場合のアスペクト比=r/hが3以上のものを
いう。その中でも好ましくはアスペクト比が3以上50
以下である。また粒径は0.1μm以下であることが好
ましく、さらに0.01μm〜0.08μmが好まし
い。これらは米国特許第5,264,337号、第5,
314,798号、第5,320,958号等に記載さ
れており、容易に目的の平板状粒子を得ることができ
る。本発明においてこれらの平板状粒子を用いた場合、
さらに画像の鮮鋭性も向上する。
【0038】ハロゲン組成としては特に制限はなく、塩
化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化
銀のいずれであってもよい。本発明に用いられる写真乳
剤は、P.Glafkides著Chimie et
Physique Photographique(P
aul Montel社刊、1967年)、G.F.D
uffin著 Photographic Emuls
ion Chemistry(The Focal P
ress刊、1966年)、V.L.Zelikman
et al著Making and Coating
Photographic Emulsion(Th
e Focal Press刊、1964年)等に記載
された方法を用いて調製することができる。即ち、酸性
法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、又可溶
性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形成としては、
片側混合法、同時混合法、それらの組合せ等のいずれを
用いてもよい。このハロゲン化銀はいかなる方法で画像
形成層に添加されてもよく、このときハロゲン化銀は還
元可能な銀源に近接するように配置する。又、ハロゲン
化銀は有機酸銀とハロゲンイオンとの反応による有機酸
銀中の銀の一部又は全部をハロゲン化銀に変換すること
によって調製してもよいし、ハロゲン化銀を予め調製し
ておき、これを有機銀塩を調製するための溶液に添加し
てもよく、又はこれらの方法の組み合わせも可能である
が、後者が好ましい。一般にハロゲン化銀は有機銀塩に
対して0.75〜30質量%の量で含有することが好ま
しい。
【0039】本発明に用いられるハロゲン化銀には、元
素周期律表の6族から10族に属する金属のイオン又は
錯体イオンを含有することが好ましい。上記の金属とし
ては、W、Fe、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、P
d、Re、Os、Ir、Pt、Auが好ましい。
【0040】これらの金属は錯体の形でハロゲン化銀に
導入できる。本発明においては、遷移金属錯体は、下記
一般式で表される6配位錯体が好ましい。
【0041】一般式 〔ML6m 式中、Mは元素周期表の6〜10族の元素から選ばれる
遷移金属、Lは架橋配位子、mは0、−、2−、3−ま
たは4−を表す。Lで表される配位子の具体例として
は、ハロゲン化物(弗化物、塩化物、臭化物及び沃化
物)、シアン化物、シアナート、チオシアナート、セレ
ノシアナート、テルロシアナート、アジド及びアコの各
配位子、ニトロシル、チオニトロシル等が挙げられ、好
ましくはアコ、ニトロシル及びチオニトロシル等であ
る。アコ配位子が存在する場合には、配位子の一つ又は
二つを占めることが好ましい。Lは同一でもよく、また
異なっていてもよい。
【0042】Mとして特に好ましい具体例は、ロジウム
(Rh)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、イ
リジウム(Ir)及びオスミウム(Os)である。
【0043】以下に遷移金属配位錯体の具体例を示す。 1:〔RhCl63- 2:〔RuCl63- 3:〔ReCl63- 4:〔RuBr63- 5:〔OsCl63- 6:〔IrCl64- 7:〔Ru(NO)Cl52- 8:〔RuBr4(H2O)〕2- 9:〔Ru(NO)(H2O)Cl4- 10:〔RhCl5(H2O)〕2- 11:〔Re(NO)Cl52- 12:〔Re(NO)CN52- 13:〔Re(NO)ClCN42- 14:〔Rh(NO)2Cl4- 15:〔Rh(NO)(H2O)Cl4- 16:〔Ru(NO)CN52- 17:〔Fe(CN)63- 18:〔Rh(NS)Cl52- 19:〔Os(NO)Cl52- 20:〔Cr(NO)Cl52- 21:〔Re(NO)Cl5- 22:〔Os(NS)Cl4(TeCN)〕2- 23:〔Ru(NS)Cl52- 24:〔Re(NS)Cl4(SeCN)〕2- 25:〔Os(NS)Cl(SCN)42- 26:〔Ir(NO)Cl52- 27:〔Ir(NS)Cl52- これらの金属のイオン又は錯体イオンは一種類でもよい
し、同種の金属及び異種の金属を二種以上併用してもよ
い。これらの金属のイオン又は錯体イオンの含有量とし
ては、一般的にはハロゲン化銀1モル当たり1×10-9
〜1×10-2モルが適当であり、好ましくは1×10-8
〜1×10-4モルである。これらの金属のイオン又は錯
体イオンを提供する化合物は、ハロゲン化銀粒子形成時
に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好
ましく、ハロゲン化銀粒子の調製、つまり核形成、成
長、物理熟成、化学増感の前後のどの段階で添加しても
よいが、特に核形成、成長、物理熟成の段階で添加する
のが好ましく、更には核形成、成長の段階で添加するの
が好ましく、最も好ましくは核形成の段階で添加する。
添加に際しては、数回に渡って分割して添加してもよ
く、ハロゲン化銀粒子中に均一に含有させることもでき
るし、特開昭63−29603号、特開平2−3062
36号、同3−167545号、同4−76534号、
同6−110146号、同5−273683号等に記載
されている様に粒子内に分布を持たせて含有させること
もできる。好ましくは粒子内部に分布をもたせることが
できる。これらの金属化合物は、水或いは適当な有機溶
媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコール
類、ケトン類、エステル類、アミド類)に溶解して添加
することができるが、例えば金属化合物の粉末の水溶液
もしくは金属化合物とNaCl、KClとを一緒に溶解
した水溶液を、粒子形成中の水溶性銀塩溶液又は水溶性
ハライド溶液中に添加しておく方法、或いは銀塩溶液と
ハライド溶液が同時に混合されるとき第3の水溶液とし
て添加し、3液同時混合の方法でハロゲン化銀粒子を調
製する方法、粒子形成中に必要量の金属化合物の水溶液
を反応容器に投入する方法、或いはハロゲン化銀調製時
に予め金属のイオン又は錯体イオンをドープしてある別
のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させる方法等があ
る。特に、金属化合物の粉末の水溶液もしくは金属化合
物とNaCl、KClとを一緒に溶解した水溶液を水溶
性ハライド溶液に添加する方法が好ましい。粒子表面に
添加する時には、粒子形成直後又は物理熟成時途中もし
くは終了時又は化学熟成時に必要量の金属化合物の水溶
液を反応容器に投入することもできる。
【0044】感光性ハロゲン化銀粒子はヌードル法、フ
ロキュレーション法等、当業界で知られている方法の水
洗により脱塩することができるが本発明においては脱塩
してもしなくてもよい。
【0045】本発明における感光性ハロゲン化銀粒子は
化学増感されていることが好ましい。好ましい化学増感
法としては当業界でよく知られているように硫黄増感
法、セレン増感法、テルル増感法を用いることができ
る。また金化合物や白金、パラジウム、イリジウム化合
物等の貴金属増感法や還元増感法を用いることができ
る。硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法に好まし
く用いられる化合物としては公知の化合物を用いること
ができるが、特開平7−128768号等に記載の化合
物を使用することができる。テルル増感剤としては例え
ばジアシルテルリド類、ビス(オキシカルボニル)テル
リド類、ビス(カルバモイル)テルリド類、ジアシルテ
ルリド類、ビス(オキシカルボニル)ジテルリド類、ビ
ス(カルバモイル)ジテルリド類、P=Te結合を有す
る化合物、テルロカルボン酸塩類、Te−オルガニルテ
ルロカルボン酸エステル類、ジ(ポリ)テルリド類、テ
ルリド類、テルロール類、テルロアセタール類、テルロ
スルホナート類、P−Te結合を有する化合物、含Te
ヘテロ環類、テルロカルボニル化合物、無機テルル化合
物、コロイド状テルルなどを用いることができる。貴金
属増感法に好ましく用いられる化合物としては例えば塩
化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオーリチ
オシアネート、硫化金、金セレナイド、あるいは米国特
許2,448,060号、英国特許618,061号な
どに記載されている化合物を好ましく用いることができ
る。還元増感法の具体的な化合物としてはアスコルビン
酸、二酸化チオ尿素の他に例えば、塩化第一スズ、アミ
ノイミノメタンスルフィン酸、ヒドラジン誘導体、ボラ
ン化合物、シラン化合物、ポリアミン化合物等を用いる
ことができる。また、乳剤のpHを7以上またはpAg
を8.3以下に保持して熟成することにより還元増感す
ることができる。また、粒子形成中に銀イオンのシング
ルアディション部分を導入することにより還元増感する
ことができる。
【0046】本発明において有機銀塩は還元可能な銀源
であり、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸及びヘ
テロ有機酸の銀塩、特に長鎖(10〜30、好ましくは
15〜25の炭素原子数)の脂肪族カルボン酸及び含窒
素複素環が好ましい。配位子が、4.0〜10.0の銀
イオンに対する総安定定数を有する有機又は無機の銀塩
錯体も有用である。好適な銀塩の例は、Researc
h Disclosure第17029及び29963
に記載されており、次のものがある:有機酸の塩(例え
ば、没食子酸、シュウ酸、ベヘン酸、アラキジン酸、ス
テアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等の塩);銀の
カルボキシアルキルチオ尿素塩(例えば、1−(3−カ
ルボキシプロピル)チオ尿素、1−(3−カルボキシプ
ロピル)−3,3−ジメチルチオ尿素等);アルデヒド
とヒドロキシ置換芳香族カルボン酸とのポリマー反応生
成物の銀錯体(例えば、アルデヒド類(ホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド等)、ヒドロ
キシ置換酸類(例えば、サリチル酸、安息香酸、3,5
−ジヒドロキシ安息香酸、5,5−チオジサリチル
酸)、チオン類の銀塩)又は錯体(例えば、3−(2−
カルボキシエチル)−4−ヒドロキシメチル−4−(チ
アゾリン−2−チオン、及び3−カルボキシメチル−4
−チアゾリン−2−チオン)、イミダゾール、ピラゾー
ル、ウラゾール、1,2,4−チアゾール及び1H−テ
トラゾール、3−アミノ−5−ベンジルチオ−1,2,
4−トリアゾール及びベンゾトリアゾールから選択され
る窒素酸と銀との錯体)または塩;サッカリン、5−ク
ロロサリチルアルドキシム等の銀塩;及びメルカプチド
類の銀塩。好ましい銀源はベヘン酸銀、アラキジン酸銀
および/またはステアリン酸銀である。
【0047】有機銀塩化合物は、水溶性銀化合物と銀と
錯形成する化合物を混合することにより得られるが、正
混合法、逆混合法、同時混合法、特開平9−12764
3号に記載されている様なコントロールドダブルジェッ
ト法等が好ましく用いられる。例えば、有機酸にアルカ
リ金属塩(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
など)を加えて有機酸アルカリ金属塩ソープ(例えば、
ベヘン酸ナトリウム、アラキジン酸ナトリウムなど)を
作製した後に、コントロールダブルジェットにより、前
記ソープと硝酸銀などを添加して有機銀塩の結晶を作製
する。その際にハロゲン化銀粒子を混在させてもよい。
【0048】本発明においては有機銀塩は平均粒径が1
μm以下でありかつ単分散であることが好ましい。有機
銀塩の平均粒径とは、有機銀塩の粒子が例えば球状、棒
状、或いは平板状の粒子の場合には、有機銀塩粒子の体
積と同等な球を考えたときの直径をいう。平均粒径は好
ましくは0.01μm〜0.8μm、特に0.05μm
〜0.5μmが好ましい。また単分散とは、ハロゲン化
銀の場合と同義であり、好ましくは単分散度が1〜30
である。本発明においては、有機銀塩が平均粒径1μm
以下の単分散粒子であることがより好ましく、この範囲
にすることで濃度の高い画像が得られる。さらに有機銀
塩は平板状粒子が全有機銀の60%以上有することが好
ましい。本発明において平板状粒子とは平均粒径と厚さ
の比、いわゆる下記式で表されるアスペクト比(ARと
略す)が3以上のものをいう。
【0049】AR=平均粒径(μm)/厚さ(μm) 有機銀をこれらの形状にするためには、前記有機銀結晶
をバインダーや界面活性剤などをボールミルなどで分散
粉砕することで得られる。
【0050】本発明においては感光材料の失透を防ぐた
めには、ハロゲン化銀及び有機銀塩の総量は、銀量に換
算して1m2当たり0.5g以上2.2g以下であるこ
とが好ましい。この範囲にすることで硬調な画像が得ら
れる。また銀総量に対するハロゲン化銀の量は、質量比
で50%以下、好ましくは25%以下、更に好ましくは
0.1%〜15%の間である。
【0051】本発明の熱現像感光材料には還元剤を内蔵
させることが好ましい。好適な還元剤の例は、米国特許
第3,770,448号、同第3,773,512号、
同第3,593,863号、及びResearch D
isclosure第17029及び29963に記載
されており、次のものがある。アミノヒドロキシシクロ
アルケノン化合物(例えば、2−ヒドロキシピペリジノ
−2−シクロヘキセノン);還元剤の前駆体としてアミ
ノリダクトン類(reductones)エステル(例
えば、ピペリジノヘキソースリダクトンモノアセテー
ト);N−ヒドロキシ尿素誘導体(例えば、N−p−メ
チルフェニル−N−ヒドロキシ尿素);アルデヒド又は
ケトンのヒドラゾン類(例えば、アントラセンアルデヒ
ドフェニルヒドラゾン);ホスファーアミドフェノール
類;ホスファーアミドアニリン類;ポリヒドロキシベン
ゼン類(例えば、ヒドロキノン、t−ブチル−ヒドロキ
ノン、イソプロピルヒドロキノン及び(2,5−ジヒド
ロキシ−フェニル)メチルスルホン);スルフヒドロキ
サム酸類(例えば、ベンゼンスルフヒドロキサム酸);
スルホンアミドアニリン類(例えば、4−(N−メタン
スルホンアミド)アニリン);2−テトラゾリルチオヒ
ドロキノン類(例えば、2−メチル−5−(1−フェニ
ル−5−テトラゾリルチオ)ヒドロキノン);テトラヒ
ドロキノキサリン類(例えば、1,2,3,4−テトラ
ヒドロキノキサリン);アミドオキシン類;アジン類
(例えば、脂肪族カルボン酸アリールヒドラザイド類と
アスコルビン酸の組み合わせ);ポリヒドロキシベンゼ
ンとヒドロキシルアミンの組み合わせ、リダクトン及び
/又はヒドラジン;ヒドロキサン酸類;アジン類とスル
ホンアミドフェノール類の組み合わせ;α−シアノフェ
ニル酢酸誘導体;ビス−β−ナフトールと1,3−ジヒ
ドロキシベンゼン誘導体の組み合わせ;5−ピラゾロン
類;スルホンアミドフェノール還元剤;2−フェニルイ
ンダン−1,3−ジオン等;クロマン;1,4−ジヒド
ロピリジン類(例えば、2,6−ジメトキシ−3,5−
ジカルボエトキシ−1,4−ジヒドロピリジン);ビス
フェノール類(例えば、ビス(2−ヒドロキシ−3−t
−ブチル−5−メチルフェニル)メタン、ビス(6−ヒ
ドロキシ−m−トリ)メシトール(mesitol)、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)
プロパン、4,5−エチリデン−ビス(2−t−ブチル
−6−メチル)フェノール)、紫外線感応性アスコルビ
ン酸誘導体及び3−ピラゾリドン類。中でも特に好まし
い還元剤はヒンダードフェノール類である。ヒンダード
フェノール類としては下記一般式(A)で表される化合
物が挙げられる。
【0052】
【化1】
【0053】式中、Rは水素原子、又は炭素原子数1〜
10のアルキル基(例えば、−C49、2,4,4−ト
リメチルペンチル)を表し、R′及びR″は炭素原子数
1〜5のアルキル基(例えば、メチル、エチル、t−ブ
チル)を表す。
【0054】一般式(A)で表される化合物の具体例を
以下に示す。ただし、本発明は、以下の化合物に限定さ
れるものではない。
【0055】
【化2】
【0056】
【化3】
【0057】前記一般式(A)で表される化合物を始め
とする還元剤の使用量は好ましくは銀1モル当り1×1
-2〜10モル、特に1×10-2〜1.5モルである。
【0058】本発明の熱現像感光材料に好適なバインダ
ーは透明又は半透明で、一般に無色であり、天然ポリマ
ー合成樹脂やポリマー及びコポリマー、その他フィルム
を形成する媒体、例えば:ゼラチン、アラビアゴム、ポ
リ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロー
ス、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチ
レート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デンプ
ン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル
酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コ
ポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン
−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエ
ン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビ
ニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポ
リ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹
脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、
ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、
セルロースエステル類、ポリ(アミド)類がある。親水
性でも非親水性でもよい。また感光材料の表面を保護し
たり擦り傷を防止するために、感光性層の外側に非感光
層を有することができる。これらの非感光層に用いられ
るバインダーは感光性層に用いられるバインダーと同じ
種類でも異なった種類でもよい。
【0059】本発明においては、熱現像の速度を速める
ために感光性層のバインダー量が1.5〜10g/m2
であることが好ましい。さらに好ましくは1.7〜8g
/m2である。1.5g/m2未満では未露光部の濃度が
大幅に上昇し、使用に耐えない場合がある。
【0060】本発明においては、感光性層側にマット剤
を含有することが好ましく、熱現像後の画像の傷つき防
止のためには、感光材料の表面にマット剤を配すること
が好ましく、そのマット剤を乳剤層側の全バインダーに
対し、質量比で0.5〜30%含有することが好まし
い。
【0061】本発明において用いられるマット剤の材質
は、有機物及び無機物のいずれでもよい。例えば、無機
物としては、スイス特許第330,158号等に記載の
シリカ、仏国特許第1,296,995号等に記載のガ
ラス粉、英国特許第1,173,181号等に記載のア
ルカリ土類金属又はカドミウム、亜鉛等の炭酸塩、等を
マット剤として用いることができる。有機物としては、
米国特許第2,322,037号等に記載の澱粉、ベル
ギー特許第625,451号や英国特許第981,19
8号等に記載された澱粉誘導体、特公昭44−3643
号等に記載のポリビニルアルコール、スイス特許第33
0,158号等に記載のポリスチレン或いはポリメタア
クリレート、米国特許第3,079,257号等に記載
のポリアクリロニトリル、米国特許第3,022,16
9号等に記載されたポリカーボネートの様な有機マット
剤を用いることができる。
【0062】マット剤の形状は、定形、不定形どちらで
も良いが、好ましくは定形で、球形が好ましく用いられ
る。マット剤の大きさはマット剤の体積を球形に換算し
たときの直径で表される。本発明においてマット剤の粒
径とはこの球形換算した直径のことを示すものとする。
【0063】本発明に用いられるマット剤は、平均粒径
が0.5μm〜10μmであることが好ましく、更に好
ましくは1.0μm〜8.0μmである。又、粒子サイ
ズ分布の変動係数としては、50%以下であることが好
ましく、更に好ましくは40%以下であり、特に好まし
くは30%以下となるマット剤である。
【0064】ここで、粒子サイズ分布の変動係数は、下
記の式で表される値である。 (粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100 本発明に係るマット剤は任意の構成層中に含むことがで
きるが、本発明の目的を達成するためには好ましくは感
光性層以外の構成層であり、更に好ましくは支持体から
見て最も外側の層である。
【0065】本発明に係るマット剤の添加方法は、予め
塗布液中に分散させて塗布する方法であってもよいし、
塗布液を塗布した後、乾燥が終了する以前にマット剤を
噴霧する方法を用いてもよい。また複数の種類のマット
剤を添加する場合は、両方の方法を併用してもよい。
【0066】本発明の熱現像感光材料は、熱現像処理に
て写真画像を形成するもので、還元可能な銀源(有機銀
塩)、感光性ハロゲン化銀、還元剤及び必要に応じて銀
の色調を抑制する色調剤を通常(有機)バインダーマト
リックス中に分散した状態で含有している熱現像感光材
料であることが好ましい。本発明の熱現像感光材料は常
温で安定であるが、露光後高温(例えば、80℃〜14
0℃)に加熱することで現像される。加熱することで有
機銀塩(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化
還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応は露
光でハロゲン化銀に発生した潜像の触媒作用によって促
進される。露光領域中の有機銀塩の反応によって生成し
た銀は黒色画像を提供し、これは非露光領域と対照をな
し、画像の形成がなされる。この反応過程は、外部から
水等の処理液を供給することなしで進行する。
【0067】本発明の熱現像感光材料は支持体上に少な
くとも一層の感光性層を有している。支持体の上に感光
性層のみを形成しても良いが、感光性層の上に少なくと
も1層の非感光層を形成することが好ましい。感光性層
に通過する光の量又は波長分布を制御するために感光性
層と同じ側にフィルター染料層および/又は反対側にア
ンチハレーション染料層、いわゆるバッキング層を形成
しても良いし、感光性層に染料又は顔料を含ませても良
い。用いられる染料としては所望の波長範囲で目的の吸
収を有するものであればいかなる化合物でも良いが、例
えば特開昭59−6481号、特開昭59−18243
6号、米国特許4271263号、米国特許45943
12号、欧州特許公開533008号、欧州特許公開6
52473号、特開平2−216140号、特開平4−
348339号、特開平7−191432号、特開平7
−301890号などの記載の化合物が好ましく用いら
れる。
【0068】またこれらの非感光層には前記のバインダ
ーやマット剤を含有することが好ましく、さらにポリシ
ロキサン化合物やワックスや流動パラフィンのようなス
ベリ剤を含有してもよい。
【0069】感光性層は複数層にしても良く、また階調
の調節のため感度を高感層/低感層又は低感層/高感層
にしても良い。
【0070】本発明の熱現像感光材料には、現像後の銀
色調を改良する目的で色調剤を添加することが好まし
い。好適な色調剤の例はResearch Discl
osure第17029号に開示されており、次のもの
がある。
【0071】イミド類(例えば、フタルイミド);環状
イミド類、ピラゾリン−5−オン類、及びキナゾリノン
(例えば、スクシンイミド、3−フェニル−2−ピラゾ
リン−5−オン、1−フェニルウラゾール、キナゾリン
及び2,4−チアゾリジンジオン);ナフタールイミド
類(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタールイミ
ド);コバルト錯体(例えば、コバルトのヘキサミント
リフルオロアセテート)、メルカプタン類(例えば、3
−メルカプト−1,2,4−トリアゾール);N−(ア
ミノメチル)アリールジカルボキシイミド類(例えば、
N−(ジメチルアミノメチル)フタルイミド);ブロッ
クされたピラゾール類、イソチウロニウム(isoth
iuronium)誘導体及びある種の光漂白剤の組み
合わせ(例えば、N,N′−ヘキサメチレン(1−カル
バモイル−3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−
(3,6−ジオキサオクタン)ビス(イソチウロニウム
トリフルオロアセテート)、及び2−(トリブロモメチ
ルスルホニル)ベンゾチアゾールの組み合わせ);メロ
シアニン染料(例えば、3−エチル−5−((3−エチ
ル−2−ベンゾチアゾリニリデン(ベンゾチアゾリニリ
デン))−1−メチルエチリデン)−2−チオ−2,4
−オキサゾリジンジオン);フタラジノン、フタラジノ
ン誘導体又はこれらの誘導体の金属塩(例えば、4−
(1−ナフチル)フタラジノン、6−クロロフタラジノ
ン、5,7−ジメチルオキシフタラジノン、及び2,3
−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン);フタラジノ
ンとスルフィン酸誘導体の組み合わせ(例えば、6−ク
ロロフタラジノン+ベンゼンスルフィン酸ナトリウム又
は8−メチルフタラジノン+p−トリスルホン酸ナトリ
ウム);フタラジン+フタル酸の組み合わせ;フタラジ
ン(フタラジンの付加物を含む)とマレイン酸無水物、
及びフタル酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸又はo
−フェニレン酸誘導体及びその無水物(例えば、フタル
酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロフタル酸及びテト
ラクロロフタル酸無水物)から選択される少なくとも1
つの化合物との組み合わせ;キナゾリンジオン類、ベン
ズオキサジン、ナルトキサジン誘導体;ベンズオキサジ
ン−2,4−ジオン類(例えば、1,3−ベンズオキサ
ジン−2,4−ジオン);ピリミジン類及び不斉−トリ
アジン類(例えば、2,4−ジヒドロキシピリミジ
ン)、及びテトラアザペンタレン誘導体(例えば、3,
6−ジメルカプト−1,4−ジフェニル−1H,4H−
2,3a,5,6a−テトラアザペンタレン)。好まし
い色調剤としてはフタラゾン又はフタラジンである。
【0072】本発明には現像を抑制あるいは促進させ現
像を制御するため、分光増感効率を向上させるため、現
像前後の保存性を向上させるためなどにメルカプト化合
物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させるこ
とができる。
【0073】本発明にメルカプト化合物を使用する場
合、いかなる構造のものでも良いが、Ar−SM、Ar
−S−S−Arで表されるものが好ましい。式中、Mは
水素原子またはアルカリ金属原子であり、Arは1個以
上の窒素、イオウ、酸素、セレニウムまたはテルリウム
原子を有する芳香環または縮合芳香環である。好ましく
は、複素芳香環はベンズイミダゾール、ナフスイミダゾ
ール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンズオ
キサゾール、ナフスオキサゾール、ベンゾセレナゾー
ル、ベンゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾー
ル、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テト
ラゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラ
ジン、ピリジン、プリン、キノリンまたはキナゾリノン
である。この複素芳香環は、例えば、ハロゲン(例え
ば、BrおよびCl)、ヒドロキシ、アミノ、カルボキ
シ、アルキル(例えば、1個以上の炭素原子、好ましく
は1〜4個の炭素原子を有するもの)およびアルコキシ
(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4個の
炭素原子を有するもの)からなる置換基群から選択され
るものを有してもよい。メルカプト置換複素芳香族化合
物をとしては、2−メルカプトベンズイミダゾール、2
−メルカプトベンズオキサゾール、2−メルカプトベン
ゾチアゾール、2−メルカプト−5−メチルベンゾチア
ゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、
2−メルカプトキノリン、8−メルカプトプリン、2,
3,5,6−テトラクロロ−4−ピリジンチオール、4
−ヒドロキシ−2−メルカプトピリミジン、2−メルカ
プト−4−フェニルオキサゾールなどが挙げられるが、
本発明はこれらに限定されない。
【0074】本発明の熱現像感光材料中にはかぶり防止
剤が含まれて良い。最も有効なかぶり防止剤として知ら
れているものは水銀イオンである。感光材料中にかぶり
防止剤として水銀化合物を使用することについては、例
えば米国特許第3,589,903号に開示されてい
る。しかし、水銀化合物は環境的に好ましくない。非水
銀かぶり防止剤としては例えば米国特許第4,546,
075号及び同第4,452,885号及び特開昭59
−57234号に開示されている様なかぶり防止剤が好
ましい。
【0075】特に好ましい非水銀かぶり防止剤は、米国
特許第3,874,946号及び同第4,756,99
9号に開示されているような化合物、−C(X1
(X2)(X3)(ここでX1及びX2はハロゲンでX3
水素又はハロゲン)で表される1以上の置換基を備えた
ヘテロ環状化合物である。好適なかぶり防止剤の例とし
ては、特開平9−288328号段落番号〔0030〕
〜〔0036〕に記載されている化合物等が好ましく用
いられる。またもう一つの好ましいかぶり防止剤の例と
しては特開平9−90550号段落番号〔0062〕〜
〔0063〕に記載されている化合物である。さらにそ
の他の好適なかぶり防止剤は米国特許第5,028,5
23号及び英国特許出願第92221383.4号、同
第9300147.7号、同第9311790.1号に
開示されている。
【0076】本発明の熱現像感光材料には、例えば特開
昭63−159841号、同60−140335号、同
63−231437号、同63−259651号、同6
3−304242号、同63−15245号、米国特許
第4,639,414号、同第4,740,455号、
同第4,741,966号、同第4,751,175
号、同第4,835,096号に記載された増感色素が
使用できる。本発明に使用される有用な増感色素は例え
ばResearch Disclosure Item
17643IV−A項(1978年12月p.23)、同
Item1831X項(1978年8月p.437)に
記載もしくは引用された文献に記載されている。特に各
種スキャナー光源の分光特性に適した分光感度を有する
増感色素を有利に選択することができる。例えば特開平
9−34078号、同9−54409号、同9−806
79号記載の化合物が好ましく用いられる。
【0077】各種の添加剤は感光性層、非感光層、又は
その他の形成層のいずれに添加しても良い。本発明の熱
現像感光材料には例えば、界面活性剤、酸化防止剤、安
定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を用いても
良い。これらの添加剤及び上述したその他の添加剤はR
esearch Disclosure Item17
029(1978年6月p.9〜15)に記載されてい
る化合物を好ましく用いることができる。
【0078】本発明で用いられる支持体は現像処理後の
画像の変形を防ぐためにプラスチックフィルム(例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、
ポリイミド、ナイロン、セルローストリアセテート、ポ
リエチレンナフタレート)であることが好ましい。
【0079】その中でも好ましい支持体としては、ポリ
エチレンテレフタレート(以下PETと略す)及びシン
ジオタクチック構造を有するスチレン系重合体を含むプ
ラスチック(以下SPSと略す)の支持体が挙げられ
る。支持体の厚みとしては50〜300μm程度、好ま
しくは70〜180μmである。
【0080】また熱処理したプラスチック支持体を用い
ることもできる。採用するプラスチックとしては、前記
のプラスチックが挙げられる。支持体の熱処理とはこれ
らの支持体を製膜後、感光性層が塗布されるまでの間
に、支持体のガラス転移点より30℃以上高い温度で、
好ましくは35℃以上高い温度で、更に好ましくは40
℃以上高い温度で加熱することがよい。但し、支持体の
融点を超えた温度で加熱しては本発明の効果は得られな
い。
【0081】次に用いられるプラスチックについて説明
する。PETはポリエステルの成分が全てポリエチレン
テレフタレートからなるものであるが、ポリエチレンテ
レフタレート以外に、酸成分としてテレフタル酸、ナフ
タレン−2,6−ジカルボン酸、イソフタル酸、ブチレ
ンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、
アジピン酸等と、グリコール成分としてエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブタンジオール、シクロ
ヘキサンジメタノール等との変性ポリエステル成分が全
ポリエステルの10モル%以下含まれたポリエステルで
あってもよい。
【0082】SPSは通常のポリスチレン(アタクチッ
クポリスチレン)と異なり立体的に規則性を有したポリ
スチレンである。SPSの規則的な立体規則性構造部分
をラセモ連鎖といい、2連鎖、3連鎖、5連鎖、あるい
はそれ以上と規則的な部分がより多くあることが好まし
く、本発明において、ラセモ連鎖は、2連鎖で85%以
上、3連鎖で75%以上、5連鎖で50%以上、それ以
上の連鎖で30%以上であることが好ましい。SPSの
重合は特開平3−131843号明細書記載の方法に準
じて行うことが出来る。
【0083】本発明に係る支持体の製膜方法及び下引製
造方法は公知の方法を用いることができるが、好ましく
は、特開平9−50094号の段落〔0030〕〜〔0
070〕に記載された方法を用いることである。
【0084】本発明においては帯電性を改良するために
金属酸化物および/または導電性ポリマーなどの導電性
化合物を構成層中に含ませることができる。これらはい
ずれの層に含有させてもよいが、好ましくは下引層、バ
ックコート層(非感光層)、感光層と下引の間の層など
に含まれる。本発明においては米国特許5244773
号カラム14〜20に記載された導電性化合物が好まし
く用いられる。
【0085】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されな
い。
【0086】図1は、本発明の塗布製造装置の一形態を
示す模式図である。図中、部材番号2は長尺の支持体、
1aは支持体2の元巻きロール、3はバックロール、4
は塗布液を塗布するためのコータ5はロールサポート式
のドライヤ、6aはドライヤ5内に配設された複数の搬
送ロール、6bはドライヤ5から搬出された位置での支
持体2の方向転換を行うための搬送ロール、1bはドラ
イヤ5から搬出され、感光層塗布乾燥工程の終了した支
持体2を巻き取る巻き取りロールである。また、7は支
持体2の裏面のクリーニング手段としての粘着ロールで
ある。工程を順を追って説明すると、まず、元巻きロー
ル1aから、支持体2を繰り出し、その裏面を粘着ロー
ル7と接触させ、支持体2の裏面に付着したチリや埃を
除去する(クリーニング工程)。このクリーニング工程
によって清浄に保たれた支持体2の裏面と、バックロー
ル3が接触するので、裏面とバックロール3の間隙にチ
リや埃が入って支持体表面が凸凹する支障を回避でき
る。そして支持体2をバックロール3で反転させる過程
において、コータ4から吐出される感光層の塗布液が支
持体2上に乗せられる。該塗布液が乗せられた支持体2
が矢印方向に運び去られることによって感光層の塗布が
行われる。感光層を塗布された支持体2は、ドライヤ5
に搬入される。ドライヤ5の中では、支持体2の裏面を
支持搬送する複数の搬送ロール6aがアーチ状に配設さ
れている。アーチ状に支持体2を搬送することによっ
て、搬送ロール6aと支持体2が滑ったりせずに搬送す
ることが可能となる。ドライヤ5の感光層側(図中、上
側)には、複数の吹きだし口を有する温風吹きだし手段
が配設されている。図示しない温風供給手段から図中の
白矢印の方向に温風が供給され、各吹きだし口から温風
が感光層塗布面に吹き付けられ、乾燥が行われる。以上
が、感光層塗布乾燥工程である。ドライヤ5内で感光層
の乾燥を終了した支持体2は搬出され、搬送ロール6b
で方向転換されて、巻き取りロール1bにて巻き取られ
る(巻き取り工程)。そして、この巻きとったロール
を、元巻きロール1aとして繰り出し側に配置し、今度
は裏面に非感光層塗布液の塗布・乾燥を行う(非感光層
塗布乾燥工程)ことによって、塗布製造が完了する。こ
の非感光層塗布乾燥工程においては、粘着ロール7を用
いても用いなくてもよい。そして、巻き取り工程終了時
から非感光層塗布乾燥工程開始までの時間は、10日以
下とすることがブロッキング防止等に役立ち好ましい。
【0087】図2は、コータのバリエーションを示す模
式図である。図中、部材番号11はバー、12は塗布液
を供給するためのマニホールド、13は塗布液を吐出す
る先端部(リップ)である。図2(A)は、2層を同時
塗布するための同時重層塗布用コータであり、たとえ
ば、支持体の表面に感光層と保護層を同時に塗布する場
合の第1コータとして使用することが可能である。図2
(B)は1層を塗布する単層塗布用コータであり、たと
えば、支持体の裏面に非感光層を塗布する場合の第2コ
ータとして使用することが可能である。塗布液が反応性
の高い熱現像感光材料の感光層の塗布液の場合には、コ
ータ全体をセラミック製とし、さらに、リップを表面コ
ーティング処理すると好ましい。
【0088】図3は、巻き取り工程なく支持体の表面の
塗布乾燥工程に引き続いて、裏面に塗布乾燥工程を施す
ための塗布製造装置を示す模式図である。図中、元巻き
ロール1a、巻き取りロール1b、バックロール3aお
よび3b、ドライヤ5aおよび5b、は上述の図1と同
じである。部材番号4aは感光層を塗布するための第1
コータ、4bは非感光層を塗布するための第2コータで
ある。この実施の形態においても元巻きロール1aから
バックロール3aの間にクリーニング手段を設けること
が好ましい。
【0089】図4は、感光層塗布工程、非感光層塗布工
程、両面乾燥工程の順で塗布製造を行うための塗布製造
装置を示す模式図である。図中の部材番号で上述と同じ
ものは、同じ部材を示す。尚、この実施の形態における
ドライヤ5は、図1および図3のドライヤとは異なり、
搬送ロールは用いず、支持体2の両面から温風を吹き付
けて浮上させ、非接触で搬送させるフローティング式ド
ライヤである(非接触ドライヤ)。
【0090】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0091】(ハロゲン化銀乳剤Aの調製)水900m
l中にイナートゼラチン7.5g及び臭化カリウム10
mgを溶解して温度35℃、pHを3.0に合わせた
後、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと(98/
2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウムを含む水溶
液及び〔Ir(NO)Cl5〕塩を銀1モル当たり1×
10-6モル及び塩化ロジウム塩を銀1モル当たり1×1
-4モルを、pAg7.7に保ちながらコントロールド
ダブルジェット法で添加した。その後4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを添
加しNaOHでpHを5に調整して平均粒子サイズ0.
06μm、単分散度10%の投影直径面積の変動係数8
%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒子を得
た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降させ脱
塩処理後フェノキシエタノール0.1gを加え、pH
5.9、pAg7.5に調整して、ハロゲン化銀乳剤A
を得た。さらに塩化金酸及び無機硫黄で化学増感を行っ
た。
【0092】(ベヘン酸Na溶液の調製)945mlの
純水にベヘン酸32.4g、アラキジン酸9.9g、ス
テアリン酸5.6gを90℃で溶解した。次に高速で攪
拌しながら1.5Mの水酸化ナトリウム水溶液98ml
を添加した。次に濃硝酸0.93mlを加えた後、55
℃に冷却して30分攪拌させてベヘン酸Na溶液を得
た。
【0093】(ベヘン酸銀とハロゲン化銀乳剤Aのプレ
フォーム乳剤の調製)上記のベヘン酸Na溶液に前記ハ
ロゲン化銀乳剤Aを15.1g添加し水酸化ナトリウム
溶液でpH8.1に調整した後に1Mの硝酸銀溶液14
7mlを7分間かけて加え、さらに20分攪拌し限外濾
過により水溶性塩類を除去した。できたベヘン酸銀は平
均粒子サイズ0.8μm、単分散度8%の粒子であっ
た。分散物のフロックを形成後、水を取り除き、更に6
回の水洗と水の除去を行った後乾燥させた。
【0094】(感光性乳剤の調製)できあがったプレフ
ォーム乳剤にポリビニルブチラール(平均分子量300
0)のメチルエチルケトン溶液(17wt%)544g
とトルエン107gを徐々に添加して混合した後に、4
000psiで分散させた。
【0095】以下の実施例、比較例では感光層、保護
層、バックコート層は以下の組成で調製し、感光層につ
いては塗布銀量が2.1g/m2になる様に塗布した。
【0096】 [感光層塗布液組成] プレフォーム乳剤 240g 増感色素−1(0.1%メタノール溶液) 1.7ml ピリジニウムプロミドペルブロミド(6%メタノール溶液) 3ml 臭化カルシウム(0.1%メタノール溶液) 1.7ml カブリ防止剤−2(10%メタノール溶液) 1.2ml 2−4−クロロベンゾイル安息香酸(12%メタノール溶液) 9.2ml 2−メルカプトベンズイミダゾール(1%メタノール溶液) 11ml トリブロモメチルスルホキノリン(5%メタノール溶液) 17ml 現像剤−1(20%メタノール溶液) 29.5ml
【0097】
【化4】
【0098】
【化5】
【0099】 [保護層塗布液組成] アセトン 35ml/m2 メチルエチルケトン 17ml/m2 酢酸セルロース 2.3g/m2 メタノール 7ml/m2 フタラジン 250mg/m2 4−メチルフタル酸 180mg/m2 テトラクロロフタル酸 150mg/m2 テトラクロロフタル酸無水物 170mg/m2 マット剤:単分散度10%平均粒子サイズ4μm単分散シリカ 70mg/m2817−C64−SO3Na 10mg/m2 [バックコート層塗布液組成] 酢酸セルロース(10%メチルエチルケトン溶液) 15ml/m2 染料−B 7mg/m2 染料−C 7mg/m2 マット剤:単分散度15%平均粒子サイズ10μm単分散シリカ 30mg/m2817−C64−SO3Na 10mg/m2
【0100】
【化6】
【0101】以下の実施例、比較例では、全て支持体は
市販の2軸延伸熱固定済みの厚さ100μmのPETフ
ィルムを用い、ラインスピード20m/minにて塗布
乾燥を行った。
【0102】〈実施例1〉長さ20mのロールサポート
式ドライヤを有する図1の塗布ラインを用い、支持体の
片側の表面に塗布乾燥し、巻き取った後、再度巻き取り
ロールから繰り出してその反対側の裏面に、塗布乾燥を
行った。感光層と保護層の同時重層塗布用第1コータに
は図2(A)に示すものを用い、バックコート層(非感
光層)用の第2コータには図2(B)に示す単層塗布用
コータを用いた。感光層または非感光層をどの順序で塗
布するか、片面の塗布乾燥後、巻き取ってから、再度繰
り出して、反対面に塗布を開始するまでの時間を表1の
ように変更し、塗布製造が完了した熱現像感光材料に含
まれる残留溶剤量をガスクロマトグラフで測定し、また
巻き取った後、再度繰り出すときのブロッキングについ
て評価した。結果を併せて表1に示す。尚、本熱現像感
光材料においては、残留溶媒量が300mg/m2を越
えると、性能的に経時変化を起こしやすくなり、好まし
くない。
【0103】
【表1】
【0104】上記から明らかなように、本発明の塗布製
造方法によれば、残留溶剤量も削減でき、かつ、ブロッ
キングも防げることが判る。
【0105】〈実施例2〉長さ20mのロールサポート
式ドライヤを2つ有する図3の塗布製造装置を用い、第
1コータ4aで片側を表面塗布乾燥し、第2コータ4b
でその反対側の裏面の塗布を行った。感光層と保護層の
重層塗布には図2(A)に示す重層用の同時重層塗布用
コータを用い、バックコート層の塗布には図2(B)に
示す単層塗布用コータを用いた。感光層または非感光層
をどの順序で塗布するかを表2のように変更し、仕上が
った熱現像感光材料に含まれる残留溶剤量をガスクロマ
トグラフで測定した。結果を併せて表2に示す。
【0106】
【表2】
【0107】実施例によれば、残留溶剤量も削減できる
ことが判る。 〈実施例3〉長さ30mのフローティング式ドライヤを
有する図4の塗布ラインを用い、第1コータ4aで片側
の表面に塗布し、続いて第2コータ4bでその反対側の
裏面の塗布を行った後、ドライヤ5にて乾燥した。感光
層と保護層の重層塗布には図2(A)に示す同時重層塗
布用コータを用い、バックコート層塗布には図2(B)
に示す単層塗布用コータを用いた。感光層または非感光
層をどの順序で塗布するかを表3のように変更した。仕
上がった熱現像感光材料に810nmの半導体レーザー
を有するイメージャーで露光した。その後、ヒートドラ
ムを有する自動熱現像機を用いて、110℃で15秒熱
現像処理した。その際、露光及び現像は23℃、50%
RHに調湿した部屋で行った。現像後の画像を評価した
ものを併せて表3に示す。評価は、処理後の熱現像感光
材料を透過光に透かして段ムラが目視され、製品として
不十分なものを「段ムラ発生」とした。
【0108】
【表3】
【0109】実施例によれば、段ムラなく良好な塗膜が
形成できている。感光層を塗布する際に、バックロール
で支持して塗布するので、高精度な塗布が可能となった
ことがわかる。
【0110】〈実施例4〉長さ20mのロールサポート
式ドライヤを有する図1の塗布製造装置を用い、片側の
表面塗布乾燥し、巻き取った後、再度繰り出してその反
対側の裏面の塗布を行った。感光層と保護層の重層塗布
には図2(A)に示す同時重層塗布用コータを用い、バ
ックコート層塗布には図2(B)に示す単層塗布用コー
タを用いた。感光層または非感光層をどの順序で塗布す
るか、感光層塗布時に粘着ロール7を使用するかどう
か、を表4のように変化させた。仕上がった熱現像感光
材料に810nmの半導体レーザーを有するイメージャ
ーで露光した。その後、ヒートドラムを有する自動熱現
像機を用いて、110℃で15秒熱現像処理した。その
際、露光及び現像は23℃、50%RHに調湿した部屋
で行った。現像後の画像を評価したもの、および、塗布
後未現像の試料の評価結果を併せて表4に示す。
【0111】
【表4】
【0112】実施例によれば、バックコートが剥がれる
ことも無く、スポット欠陥が防げることが判る。
【0113】〈実施例5〉長さ20mのロールサポート
式ドライヤを有する図1の塗布製造装置を用い、感光層
と保護層の重層塗布用に図2(A)の形状のSUS製コ
ータを用い、3ヶ月間塗布に使用した後、該コータを分
解し観察したところ、腐食跡が認められたが、そのコー
タをセラミック製に変更したところ3ヶ月間塗布に使用
しても問題なかった。
【0114】〈実施例6〉長さ20mのロールサポート
式ドライヤを有する図1の塗布製造装置を用い、感光層
と保護層の重層塗布に図2(A)の形状のSUS製コー
タを用いたところ、10000mの連続塗布でスジ状欠
陥の発生が認められた。そのSUS製コータ先端部(リ
ップ)にテフロンのコーティング処理を施してから塗布
したところ20000mの連続塗布でもスジ状欠陥の発
生無く、塗膜が得られた。コータ自体の材質をSUSか
らセラミックにしたところ、さらに優れた効果が得られ
た。
【0115】
【発明の効果】熱現像感光材料の塗膜中の残留溶媒量を
効率的に削減する塗布製造方法及び塗布製造装置を提供
することである。また、熱現像感光材料の感光層の塗布
面を良好に、且つ、安定に塗布するための塗布製造方法
及び塗布製造装置を提供することである。さらには、熱
現像感光材料の塗布製造において、耐久性のある感光層
塗布用のコータを有する塗布製造装置を提供することで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布製造装置の一形態を示す模式図で
ある。
【図2】コータのバリエーションを示す模式図である。
【図3】巻き取り工程なく支持体の表面の塗布乾燥工程
に引き続いて、裏面に塗布乾燥工程を施すための塗布製
造装置を示す模式図である。
【図4】感光層塗布工程、非感光層塗布工程、両面乾燥
工程の順で塗布製造を行うための塗布製造装置を示す模
式図である。
【符号の説明】
1a 元巻きロール 1b 巻き取りロール 2 支持体 3 バックロール 4 コータ 5 ドライヤ 6a,6b 搬送ロール 7 粘着ロール 11 バー 12 マニホールド 13 先端部(リップ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H123 BA00 BA49 BC00 BC01 BC10 4D075 AC05 AC72 AC80 AC86 AE23 AE24 BB24Y BB24Z BB65X CA47 DA04 DB33 DB37 DB48 DB53 DC27 EA07 EA45 EB07 EB14 EB15 EB19 EB20 EB22 EB32 EB33 EB35 EB38 EB39 EC01 EC08 4F041 AA12 AB02 BA13 BA17 CA02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の片側の表面に感光層を有し、前
    記支持体の前記感光層とは反対側の裏面に非感光層を有
    する熱現像感光材料の塗布製造方法において、 連続走行する長尺の前記支持体の表面に感光層を塗布乾
    燥する感光層塗布乾燥工程と、 前記感光層塗布乾燥工程の後に、前記支持体を巻き取る
    巻き取り工程と、 前記巻き取り工程の後に、前記支持体裏面に非感光層を
    塗布乾燥する非感光層塗布乾燥工程とを有し、 前記巻き取り工程完了から前記非感光層塗布乾燥工程開
    始までが10日以下であることを特徴とする熱現像感光
    材料の塗布製造方法。
  2. 【請求項2】 支持体の片側の表面に感光層を有し、前
    記支持体の前記感光層とは反対側の裏面に非感光層を有
    する熱現像感光材料の塗布製造方法において、 連続走行する長尺の前記支持体の表面に感光層を塗布乾
    燥する感光層塗布乾燥工程と、 前記感光層塗布乾燥工程に引き続いて、前記支持体裏面
    に非感光層を塗布乾燥する非感光層塗布乾燥工程とを有
    することを特徴とする熱現像感光材料の塗布製造方法。
  3. 【請求項3】 支持体の片側の表面に感光層を有し、前
    記支持体の前記感光層とは反対側の裏面に非感光層を有
    する熱現像感光材料の塗布製造方法において、 連続走行する長尺の前記支持体の表面に感光層を塗布す
    る感光層塗布工程と、 前記感光層塗布工程にて塗布された感光層を乾燥する前
    に、前記支持体裏面に非感光層を塗布する非感光層塗布
    工程と、 前記感光層塗布工程および前記非感光層塗布工程の後
    に、前記感光層と前記非感光層を同時に乾燥する両面乾
    燥工程とを有することを特徴とする熱現像感光材料の塗
    布製造方法。
  4. 【請求項4】 支持体の片側の表面に感光層を有し、前
    記支持体の前記感光層とは反対側の裏面に非感光層を有
    する熱現像感光材料の塗布製造方法において、 連続走行する長尺の前記支持体の裏面を接触式クリーニ
    ング手段により清掃するクリーニング工程と、 前記クリーニング工程の後に、前記支持体の表面に感光
    層を塗布する感光層塗布工程と、 前記感光層塗布工程の後に、前記支持体の裏面に非感光
    層を塗布する非感光層塗布工程とを有することを特徴と
    する熱現像感光材料の塗布製造方法。
  5. 【請求項5】 支持体の片側の表面に感光層および保護
    層を有し、前記支持体の前記感光層および保護層とは反
    対側の裏面に非感光層を有する熱現像感光材料の塗布製
    造を行う塗布製造装置において、 連続走行する長尺の前記支持体の表面に少なくとも感光
    層と保護層を同時重層塗布する第1コータと、 前記第1コータにより塗布された前記感光層および前記
    保護層を乾燥する第1ドライヤと、その下流に、 前記支持体の裏面に非感光層を塗布する第2コータと、 前記第2コータにより塗布された非感光層を乾燥する第
    2ドライヤとを有することを特徴とする熱現像感光材料
    の塗布製造装置。
  6. 【請求項6】 支持体の片側の表面に感光層および保護
    層を有し、前記支持体の前記感光層および保護層とは反
    対側の裏面に非感光層を有する熱現像感光材料の塗布製
    造を行う塗布製造装置において、 連続走行する長尺の前記支持体の裏面をバックロールに
    当てて支持しつつ前記支持体の表面に少なくとも感光層
    と保護層を同時重層塗布する第1コータと、その下流
    に、 前記第1コータにより同時重層塗布された表面側を支持
    せずに前記支持体の裏面に非感光層を塗布する第2コー
    タと、 前記第1コータにより同時重層塗布された表面側および
    前記第2コータにより塗布された裏面側の両面とも非接
    触で搬送しつつ乾燥する非接触ドライヤとを有すること
    を特徴とする熱現像感光材料の塗布製造装置。
  7. 【請求項7】 支持体の片側の表面に感光層および保護
    層を有し、前記支持体の前記感光層および保護層とは反
    対側の裏面に非感光層を有する熱現像感光材料の塗布製
    造を行う塗布製造装置において、 連続走行する長尺の前記支持体の裏面と接触してクリー
    ニングを行う粘着ロールと、その下流に、前記裏面をバ
    ックロールに当てて支持しつつ前記支持体の表面に少な
    くとも感光層と保護層を同時重層塗布する第1コータを
    有することを特徴とする熱現像感光材料の塗布製造装
    置。
  8. 【請求項8】 支持体の少なくとも片側の表面に、感光
    性ハロゲン化銀、有機銀塩およびバインダを含む感光層
    を有する熱現像感光材料の塗布製造装置において、 前記感光層を塗布するコータがセラミック製であること
    を特徴とする熱現像感光材料の塗布製造装置。
  9. 【請求項9】 支持体の少なくとも片側の表面に、感光
    性ハロゲン化銀、有機銀塩およびバインダを含む感光層
    を有する熱現像感光材料の塗布製造装置において、 前記感光層を塗布するコータの少なくとも先端部に表面
    コーティング処理を施したことを特徴とする熱現像感光
    材料の塗布製造装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    塗布製造方法によって塗布製造された熱現像感光材料。
  11. 【請求項11】 請求項5〜9のいずれか1項に記載の
    塗布製造装置によって塗布製造された熱現像感光材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004101883A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Konica Minolta Holdings Inc 光学フィルムの製造方法と光学フィルム
JP2005131635A (ja) * 2003-10-07 2005-05-26 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 塗布装置及びダイコータの作製方法

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