JP2001174575A - 熱発電式携帯用電子機器 - Google Patents

熱発電式携帯用電子機器

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JP2001174575A
JP2001174575A JP35700499A JP35700499A JP2001174575A JP 2001174575 A JP2001174575 A JP 2001174575A JP 35700499 A JP35700499 A JP 35700499A JP 35700499 A JP35700499 A JP 35700499A JP 2001174575 A JP2001174575 A JP 2001174575A
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JP
Japan
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bezel
back cover
fixing member
case
portable electronic
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JP35700499A
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English (en)
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Shinichi Ogawa
愼一 小川
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱電素子の厚みのバラツキに対応できる電子
材器を得ること。 【解決手段】 熱伝導性材料よりなるベゼル28と、断
熱性材料よりなるケース21と、熱伝導性材料よりなる
裏蓋24よりなり、ベゼルと裏蓋の間に熱電素子26
が、熱伝導可能に配置され、ベゼルと裏蓋がケースにね
じ40、42により移動可能に螺合し、熱電素子が配置
されたベゼルと裏蓋の間の高さが調節できるようにした
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度差によって発
電する熱発電素子を備えた携帯用電子機器に関し、特
に、腕時計などの腕に携帯される熱発電電子機器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】温度差によって発電する熱電素子を用い
てムーブメントを駆動する腕時計が知られている。
【0003】図10は、そのような腕時計を示す分解斜
視図、図11及び12はそれぞれ別の部分における断面
図である。
【0004】その腕時計に収納されるムーブメント5の
側面外周に沿って、ムーブメント5を囲むように多数の
熱電素子6が配置される。熱電素子6それぞれは、電気
的に直列に連結され、その列の両端はムーブメント5に
導通する。ムーブメント5の上面には文字板14が載置
される。
【0005】また、その腕時計は、断熱性材料よりなる
円筒状のケース1と、熱伝導性材料よりなる円板状の裏
蓋4と、断熱性材料よりなるベゼル8とを備える。ケー
ス1の内部にムーブメント5が収納される。防水用パッ
キン2を介して、4本のねじ3により、ケース1に裏蓋
4が固定される。さらに、防水用パッキン13を介し
て、4本のねじ7により、ケース1にベゼル8が固定さ
れる。ベゼル8には風防10が固定される。
【0006】このとき、腕時計を上から見た、すなわち
文字板14側から見た平面視において、ねじ3とねじ7
の位置は、上下に一致しないように配置される。よっ
て、腕時計の上下方向に沿った厚みを薄くできる。
【0007】図12に示すように、各ねじ7はケース1
に形成された段付孔11に挿入されて、その孔11の一
つにコイルスプリング12が挿入される。スプリング1
2の下端が裏蓋4に、上端がねじ7の頭部に圧接され
る。
【0008】ケース1が電気的にも絶縁材であるため、
ベゼル8に発生する静電気が文字板14を介して、ムー
ブメント5に流れる危険がある。すると、静電気によ
り、ムーブメント内部のICが破壊される。
【0009】これを防ぐためにコイルスプリング12が
配置される。ベゼルに発生する静電気は、固定ねじ7か
らコイルスプリング12、コイルスプリングから裏蓋
4、裏蓋から手首へと流れる。よって、静電気によっ
て、ムーブメントが破壊されるのが防止される。
【0010】このような腕時計は、手首の体温によって
温められる裏蓋4と、外気によって冷やされたベゼル8
との間の温度差によって、熱電素子6に起電力が生じ
る。これにより、時計のムーブメントを駆動する。
【0011】従って、熱電素子の発電効率を高めるに
は、高い熱伝導効率を維持できるように、熱電素子6を
裏蓋4とベゼル8に接続させる必要がある。すなわち、
手首の体温を熱電素子6に伝達させるために、熱電素子
を裏蓋4に密着させ、また、外気温を熱電素子に伝達さ
せるために、熱電素子をベゼル8に密着させる必要があ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱電素
子6の上下方向の厚み寸法にはバラツキがある。また、
熱電素子が挿入される空間の高さ、すなわちベゼル8と
裏蓋4の間の上下方向の高さは決定されていて、その寸
法は調整できない。
【0013】そのため、下記のような問題が生ずる。 (1)熱電素子が薄いと、ベゼル、又は裏蓋に充分に密
着しない。甚だしい場合は、離間して接触しないことが
ある。この場合は、熱電素子からムーブメントを駆動さ
せるに充分な電力を得ることができない。 (2)熱電素子が厚いと、熱電素子がベゼルと裏蓋の間
で上下方向に圧縮され、破壊されることがある。また、
従来の構造は、熱電素子とベゼルや裏蓋とが充分に密着
していない。単に接触させているだけである。 (3)従って、熱電素子とベゼル、および熱電素子と裏
蓋との間で、熱の伝導が悪く、熱電素子から大きな電力
を得ることができない。
【0014】本発明の第一の目的は、熱電素子の厚み寸
法のバラツキに対応して、ベゼルと裏蓋の間の高さ寸法
を調整できるようにすることにある。
【0015】本発明の第二の目的は、熱電素子とベゼ
ル、および熱電素子と裏蓋との間の熱の伝導を良くする
ことのできる構造を提供するにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明は、
熱伝導性材料よりなるベゼルと、断熱性材料よりなるケ
ースと、熱伝導性材料よりなる裏蓋と、ベゼルと裏蓋と
に熱伝導可能に配置された熱電素子と、ベゼルと裏蓋の
うち、少なくともいずれか一方をケースに対し移動を許
す手段とよりなり、熱電素子が配置されるベゼルと裏蓋
の間の高さを調整できるようにしたことを特徴とする。
【0017】このような構成により、熱電素子の厚み寸
法のバラツキに対応させて、ベゼルと裏蓋の間の高さ寸
法を調整できるので、熱電素子をベゼルや裏蓋に確実に
接触させることができ、熱電素子とベゼル、および熱電
素子と裏蓋との間で、熱を確実に伝えることができる。
【0018】請求項2による発明は、裏蓋がケースに螺
着されることによって、ベゼルと裏蓋の間の高さを調整
できることを特徴とする。
【0019】このような構成により、ケースに対して裏
蓋をねじ込めば、ベゼルと裏蓋の間の高さを小さくでき
る。また、ケースに対して裏蓋を緩めれば、ベゼルと裏
蓋の間の高さを大きくできる。
【0020】請求項3による発明は、ケースに固定され
た裏蓋固定部材に裏蓋が螺着されることを特徴とする。
【0021】このような構成により、裏蓋が螺着される
ねじ部を裏蓋固定部材に設けることができるので、断熱
性材料からなるケースにねじ部を設けるより、ねじ部が
破損しにくい。
【0022】請求項4による発明は、裏蓋が裏蓋固定部
材より下方に突出する部分を有することを特徴とする。
【0023】このような構成により、手首の体温は、裏
蓋固定部材ではなく裏蓋に集中して伝わるので、手首の
体温を伝導効率良く熱電素子へ伝えることができる。
【0024】請求項5による発明は、ケースと裏蓋固定
部材とが水密に固定されることを特徴とする。
【0025】請求項6による発明は、裏蓋固定部材と裏
蓋とが水密に螺着されることを特徴とする。
【0026】このような構成により、裏蓋固定部材と裏
蓋の間を水密に保つことができる。
【0027】請求項7による発明は、裏蓋固定部材が熱
伝導性材料よりなることを特徴とする。
【0028】このような構成により、手首が裏蓋固定部
材に接触しても、手首の体温は、裏蓋固定部材から裏
蓋、さらに裏蓋から熱電素子へと伝わるので、熱伝導の
損失を少なくできる。
【0029】請求項8による発明は、ベゼルと裏蓋固定
部材とが電気的に導通することを特徴とする。
【0030】このような構成により、ベゼルの静電気を
裏蓋固定部材を介して人体に流すことができ、これによ
り、静電気がムーブメントに伝わることを防げるので、
ムーブメントのICが破壊されることがない。
【0031】請求項9による発明は、ベゼルがケースに
螺着されることによって、ベゼルと裏蓋の間の高さを調
整できることを特徴とする。
【0032】このような構成により、ケースに対してベ
ゼルをねじ込めば、ベゼルと裏蓋の間の高さを小さくで
きる。また、ケースに対してベゼルを緩めれば、ベゼル
と裏蓋の間の高さを大きくできる。
【0033】請求項10による発明は、ケースに固定さ
れたベゼル固定部材にベゼルが螺着されることを特徴と
する。
【0034】このような構成により、裏蓋が螺着される
ねじ部をベゼル固定部材に設けることができるので、断
熱性材料からなるケースにねじ部を設けるより、ねじ部
が破損しにくい。
【0035】請求項11による発明は、ベゼルがベゼル
固定部材より上方に突出する部分を有することを特徴と
する。
【0036】このような構成により、ベゼルが外気と接
する面積が広くなるので、ベゼルからの放熱量が増す。
従って、空冷されるベゼルと、手首によって温められる
裏蓋との温度差が大きくなるので、熱電素子の発電効率
を高めることができる。
【0037】請求項12による発明は、ケースとベゼル
固定部材とが水密に固定されることを特徴とする。
【0038】請求項13による発明は、ベゼル固定部材
とベゼルとが水密に固定されることを特徴とする。
【0039】請求項14による発明は、ベゼル固定部材
が熱伝導性材料よりなることを特徴とする。
【0040】このような構成により、ベゼルの熱はベゼ
ル固定部材に伝わり、ベゼル固定部材からも放熱され
る。従って、ベゼルと裏蓋との温度差がさらに大きくな
るので、熱電素子の発電効率を高めることができる。
【0041】請求項16による発明は、熱伝導性材料よ
りなるベゼルと、断熱性材料よりなるケースと、熱伝導
性材料よりなる裏蓋と、ベゼルと裏蓋とに熱伝導可能に
配置された熱電素子と、熱電素子と裏蓋との間、あるい
は熱電素子とのベゼルの間の少なくとも一方に、熱伝導
性部材が配置されることを特徴とする。
【0042】このような構成により、熱電素子とベゼ
ル、あるいは熱電素子と裏蓋との間の熱の伝導を良くす
ることできる。
【0043】請求項17による発明は、熱伝導性部材が
薄い板状であることを特徴とする。
【0044】このような構成により、熱伝導性部材の上
下方向に沿った側面から放熱される熱量を少なくできる
ので、熱の伝導の損失を抑えることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】(第一の実施形態)図1は、本発
明の第一の実施形態による腕時計を示す分解斜視図、図
2は断面図である。
【0046】その時計は、従来の構造と同じように、円
筒状のケース21と、ケース21に固定される裏蓋24
と、ケース内に設けられたムーブメント25、ムーブメ
ント25の外周に配設された多数の熱電素子26と、ケ
ース21に固定された環状のベゼル28と、ベゼル28
の開口を塞ぐように固定された風防30よりなる。ムー
ブメント25の上面には文字板38と針が設置される。
【0047】ケース21は、プラスチック、ゴム等の断
熱性材料材で作られる。熱伝導性の低いポリカーボネー
トなどは好ましい。
【0048】また裏蓋24およびベゼル28は、熱伝導
性材料で作られる。熱伝導性材料としては、ステンレ
ス、チタン、黄銅等の金属が好ましい。あるいはサファ
イアのようなセラミックなどでも良い。
【0049】図2に示すように、4本のねじ27はケー
ス21に形成された段付孔31に挿入される。ねじ27
はベゼル28にねじ込まれて、ケース21とベゼル28
とが固定される。ベゼル28の下面に開口に沿って突設
された環状突起28aが、ケース21の内側に入り込
む。
【0050】円筒状のケース21の内周上部には、環状
溝34が形成される。溝34の中に防水パッキン35が
嵌合する。パッキン34は、ベゼル28とケース21の
間で圧縮され、ベゼル28とケース21との間の防水性
を保つ。
【0051】段付孔31の一つの孔にコイルスプリング
32が挿入される。スプリング32は、従来と同じよう
に、ベゼル28と裏蓋24に圧接して、両者を電気的に
導通させる。而して、本発明によれば、ケース21の内
周下部に雌ねじ40が形成される。円板状の裏蓋24の
上面には円筒状の環状突起41が形成され、突起41の
外周に雄ねじ42が形成される。また、裏蓋24の上面
には、突起41の外周に沿って、環状溝37が形成され
る。溝37の中に防水パッキン36が配置される。
【0052】そして、裏蓋24の雄ねじ42を、ケース
21の雌ねじ40に螺入することにより、裏蓋24がケ
ース21に固定される。裏蓋24の下面には、裏蓋を回
転させる為の工具を挿入する溝43が複数個形成され
る。パッキン36は、裏蓋24とケース21の間で圧縮
され、裏蓋24とケース21との間の防水性を保つ。
【0053】熱電素子26それぞれの上面は、ベゼル2
8の環状突起28aに接する。熱電素子26それぞれの
下面は、裏蓋24の環状突起41の上面に接する。よっ
て、熱電素子26は、ベゼル28と裏蓋24に熱伝導で
きるようになる。そして、手首の体温によって温められ
る裏蓋24と、外気によって冷やされたベゼル28との
間の温度差によって、熱電素子6にムーブメント25を
駆動させる起電力が生じる。このような構成であるか
ら、裏蓋24を回転することにより、裏蓋24が軸方
向、すなわち上下方向に移動し、裏蓋24とベゼル28
との上下の間隔は自由に変えることができる。従って、
熱電素子26の厚み寸法のバラツキに対応させて、ベゼ
ル28と裏蓋24の間の高さ寸法を調整できるので、熱
電素子26をベゼル28と裏蓋25に確実に圧接させる
ことができる。これにより、熱電素子26とベゼル2
8、および熱電素子26と裏蓋24との間で、熱を確実
に伝えることができる。尚、裏蓋24の壁部の外方に位
置する外縁は、ねじ挿入孔31を塞いでいるので時計の
美観を損ねることはなく、また砂やどろが詰まることが
ない。
【0054】更に本発明によれば、熱電素子26と裏蓋
24の環状突起41との間、及び熱電素子26とベゼル
28の環状突起28aとの間には、熱伝導性部材よりな
る環状の熱伝導板44と45が挟持される。これによ
り、熱電素子26とベゼル28との間、かつ熱電素子2
6と裏蓋24との間の熱の伝導を良くすることできる。
【0055】熱伝導板44と45は熱伝導性の高い材質
よりなり、軟質な素材よりは、硬質な素材が選ばれる。
すなわち、合成樹脂などよりはアルミニウムや銅などの
金属が選択される。
【0056】それは、裏蓋24をケース21に螺着する
とき、熱伝導板44が軟質な素材では、裏蓋24と熱電
素子26との間でねじれてしまうからである。すると、
裏蓋24の熱が熱電素子26に伝わりにくくなるばかり
か、熱伝導板44が切れてしまうことがある。
【0057】同様に、ムーブメント25の回転を伴うガ
タツキにより、熱伝導板45も軟質な素材では、ベゼル
28と熱電素子26との間でねじれてしまうからであ
る。
【0058】また、熱伝導金属板44、45の表面を鏡
面に磨いておくことも好ましい。すると、板45と裏蓋
24との摩擦、および板44とベゼル28との摩擦が小
さくなるので、板44、45がねじれにくくなる。
【0059】また、熱伝導性部材は、薄い板状であるこ
とが好ましい。すなわち、熱伝導性部材の上下方向に沿
った側面から放熱される熱量を少なくでき、熱の伝導の
損失を抑えることができる。
【0060】尚、熱伝導板は裏蓋と熱電素子の間、熱電
素子とベゼルの間のうち、いずれか一方に配置されても
良い。
【0061】第一の実施形態では、4本のねじ27によ
って、ケース21とベゼル28とを固定したが、ねじ2
4の数はこれに限定されるものではない。また、他の固
定手段を用いて、ケース21とベゼル28とを固定して
も良い。また、ケース21とベゼル28との間の防水手
段、あるいはケース21と裏蓋24との間の防水手段
も、他の防水手段を用いてもかまわない。
【0062】(第二の実施形態)次に図3乃至図5を参
照して、第二実施形態について説明する。第一実施形態
と同じ部分にはそれと同じ符号を付して説明を省略す
る。ベゼル28とケース53の材質は第一実施形態と同
じである。ベゼル28とケース53は、第一実施形態と
同じように、ケース53の段付孔31に挿入された4本
のねじ27で固定される。同じく、円筒状のケース53
の内周上部の環状溝53aに配置された防水パッキン3
5が、ベゼル28とケース53との間を水密に保つ。
【0063】図4に示すように、裏蓋が共に円板状の裏
蓋47と環状の裏蓋固定部材48とよりなる。裏蓋47
と裏蓋固定部材48は、熱伝導性材料で作られる。熱伝
導性材料としては、ステンレス、チタン、黄銅等の金
属、あるいはサファイアのようなセラミックなどでも良
い。
【0064】円板状の裏蓋47の上面には円筒状の環状
突起41が形成され、突起41の外周に雄ねじ50が形
成される。
【0065】裏蓋固定部材48の上面の内側の縁には、
環状突起48aが突設される。突起41の外周に沿っ
て、環状溝48bが形成される。溝48bの中に防水パ
ッキン36が配置される。
【0066】また、裏蓋固定部材48の下面の内側の縁
には、開口に沿って環状溝48cが形成される。環状溝
48cの中に防水パッキン49が配置される。
【0067】さらに、裏蓋固定部材48の内周には、雌
ねじ51が形成される。
【0068】裏蓋固定部材48は4本のねじ52でケー
ス53に固定される。環状突起48aがケース53の内
側に挿入され、ケース53に対する固定部材48の位置
決めをなすと共に、固定部材48のガタツキを抑える。
裏蓋固定部材48とケース53との間で圧縮される防水
パッキン36が、固定部材48とケース53との間を水
密に保つ。また、段付孔31の一つに挿入されたコイル
スプリング32が、ベゼル28と裏蓋固定部材48に圧
接して、両者を電気的に導通させる。
【0069】ベゼル28とケース53を固定するねじ2
7の位置と、ケース53と裏蓋固定部材48を固定する
ねじ52の位置は上下に合致しないように配置される。
すなわち、隣接するねじ27の間のほぼ中央にねじ52
が位置する。これにより、時計の上下方向の厚みを薄く
できる。
【0070】また、裏蓋固定部材48の外縁は、ケース
53の孔31を塞ぐ。よって、時計の美観を損ねること
はなく、また砂やどろが詰まることがない。
【0071】そして、裏蓋47の雄ねじ50が裏蓋固定
部材48の雌ねじ51に螺入して、裏蓋47が裏蓋固定
部材48に固定される。裏蓋47の環状突起41が固定
部材48の内側に入り込む。
【0072】熱電素子26それぞれの上面は、ベゼル2
8の環状突起28aに熱伝導可能に接する。熱電素子2
6それぞれの下面は、裏蓋47の環状突起41の上面に
熱伝導可能に接する。
【0073】このような構成であるから、裏蓋47を回
転することにより、裏蓋47が上下方向に移動し、裏蓋
47とベゼル28との上下の間隔を自由に変えることが
できる。従って、熱電素子の厚み寸法のバラツキに対応
させて、ベゼル28と裏蓋47の間の高さ寸法を調整で
きる。
【0074】ケース21の断熱性材料として強度の低い
合成樹脂などの脆い素材を用いた場合、実施形態一のよ
うにケースにねじ部を形成すると、裏蓋47の開閉を繰
り返すうちに、ケースのねじ部が破損する危険がある。
また、温度によるねじ部の大きさの変化も、裏蓋の螺着
を困難にする。
【0075】本実施形態二は、裏蓋47が螺着されるね
じ部51を裏蓋固定部材48に設けているのでそのよう
な欠陥を解消できる。
【0076】また、裏蓋47の下部が裏蓋固定部材48
より下方に突出しているので、裏蓋47は手首に接触し
やすい。よって、手首の体温は、裏蓋固定部材48では
なく裏蓋47に集中して伝わるので、手首の体温を伝導
効率良く熱電素子26へ伝えることができる。
【0077】また、手首が裏蓋固定部材48に接触する
としても、裏蓋固定部材48は熱伝導性材料であるた
め、手首の体温は、裏蓋固定部材48から裏蓋47、さ
らに裏蓋47から熱電素子26へ伝わる。このように、
裏蓋47と裏蓋固定部材48双方から手首の体温を熱電
素子26へ伝えることができる。
【0078】また、ベゼル28と裏蓋固定部材48とが
電気的に導通することが好ましい。すなわち、裏蓋固定
部材48を熱伝導率の高い金属で作れば、ベゼル28に
発生した静電気を、ねじ27からスプリング32、スプ
リング32から裏蓋固定部材48、固定部材48から人
体へと流すことができる。すると、静電気がムーブメン
ト25に伝わって、ムーブメント25が破壊されること
がない。また、裏蓋47と裏蓋固定部材48とが電気的
に導通することも好ましい。すなわち、裏蓋47を熱伝
導率の高い金属で作れば、裏蓋47の雄ねじ50と裏蓋
固定部材48の雌ねじ51とが電気的に導通可能に接触
するので、固定部材48に伝わった静電気を裏蓋47を
介して手首に流すことができる。
【0079】また、第一の実施形態と同様に、熱電素子
26とベゼル28の環状突起28aとの間、および熱電
素子26と裏蓋47の環状突起41との間に、薄い板状
の熱伝導性部材44と45を配置することができる。か
かる熱伝導板は、裏蓋と熱電素子の間、熱電素子とベゼ
ルの間のうち、いずれか一方に配置されれば良い。
【0080】(第三の実施形態)図6は、本発明の第三
実施形態を示す断面図である。第一の実施形態と同じ
く、ケース55は断熱性材料から成り、ベゼル56と裏
蓋58は熱伝導性材料から成る。ケース55と裏蓋58
は、従来の構造と同じように、数本のねじ59によって
パッキン36を挟んで水密に固定される。
【0081】風防30を備える環状のベゼル56の下面
に、開口に沿って環状突起28aが突設される。環状突
起28aの外周に雄ねじ57が形成される。円筒状のケ
ース55の上面の内側の縁に環状の溝55bが形成され
る。溝55bの中には、防水パッキン35が配置され
る。ケース55の内周上部に雌ねじ55aが形成され
る。
【0082】そして、ベゼル56の雄ねじ57を、ケー
ス55の雌ねじ55aに螺入することにより、ベゼル5
6がケース55に固定される。ベゼル56とケース55
との間で圧縮された防水パッキン35が、ベゼル56と
ケース55との間を水密に保つ。ベゼル56の上面に
は、第一と二の実施形態における裏蓋に形成されたよう
な、ベゼル56を回転させる為の工具を挿入する溝を複
数個形成しても良い。
【0083】ムーブメント25の廻りに配置された熱電
素子26それぞれの上面は、ベゼル56の環状突起56
aに熱伝導可能に接する。熱電素子26それぞれの下面
は、裏蓋58の上面に熱伝導可能に接する。このような
構成により、ケース55に対してベゼル56をねじ込め
ば、ベゼル56と裏蓋58の間の高さを小さくできる。
また、ケース55に対してベゼル56を緩めれば、ベゼ
ル56と裏蓋58の間の高さを大きくできる。効果は第
一実施形態と同様である。また、第一と二の実施形態と
同様に、熱電素子26とベゼル56の環状突起56aと
の間、および熱電素子26と裏蓋58との間に、薄い板
状の熱伝導性部材44と45をそれぞれ配置することが
できる。かかる熱伝導板は、いずれか一方に配置しても
良い。
【0084】(第四の実施形態)図7は第四実施形態を
示す分解斜視図、図8、図9は夫々断面図である。図に
示すように、ベゼルは共に熱伝導性材料より成るベゼル
60とベゼル固定部材61より構成される。
【0085】断熱性材料より成るケース62と熱伝導性
材料より成る裏蓋64は、第三の実施形態と同じよう
に、複数のねじ66によって、防水パッキン36を挟ん
で水密に固定される。環状のベゼル固定部材の内周に雌
ねじ67が形成される。ベゼル固定部材61の上面の内
側の縁に環状溝61bが形成される。溝61bの中に
は、防水パッキン68が配置される。ベゼル固定部材6
1は、ケース62の段付孔62aに挿入された複数のね
じ27がねじこまれることによって、ケース62に固定
される。固定部材61とケース62との間に挟まれた防
水パッキン35が、固定部材61とケース62との間を
水密に保つ。複数の孔62aの一つの中にスプリング3
2が配置される。このスプリング32は、ベゼル固定部
材61と裏蓋とを電気的に導通する。
【0086】環状のベゼル60の開口を塞ぐように風防
30が配置される。ベゼル60の下面に、開口に沿って
環状突起60aが突設される。環状突起60aの外周に
雄ねじ63が形成される。ベゼル60の上面には、ベゼ
ル60を回転させる為の工具を挿入する溝60bが風防
30を囲むように複数個形成される。
【0087】そして、ベゼル60の雄ねじ63を、ベゼ
ル固定部材61の雌ねじ67に螺入することにより、ベ
ゼル60がベゼル固定部材61に固定される。ベゼル6
0とベゼル固定部材61との間で圧縮された防水パッキ
ン68が、ベゼル60とベゼル固定部材61との間を水
密に保つ。
【0088】ムーブメント25の廻りに配置された熱電
素子26それぞれの上面は、ベゼル60の環状突起60
aに熱伝導可能に接する。熱電素子26それぞれの下面
は、裏蓋64の上面に熱伝導可能に接する。ベゼル固定
部材61に対してベゼル60をねじ込めば、ベゼル60
と裏蓋64の間の高さを小さくできる。また、ベゼル固
定部材61に対してベゼル60を緩めれば、ベゼル60
と裏蓋64の間の高さを大きくできる。
【0089】また、断熱性のケースに強度の低い合成樹
脂などの脆い素材を用いた場合、実施形態三のようにケ
ースにねじ部を形成すると、かかるねじ部が破損する危
険がある。また、温度によるねじ部の大きさの変化も、
ベゼルの螺着を困難にする。
【0090】本実施形態四は、ベゼル60が螺着される
ねじ部67をベゼル固定部材61に設けているのでその
ような欠陥を解消できる。
【0091】また、ベゼル60の熱はベゼル固定部材6
1に伝わり、ベゼル固定部材からも放熱される。従っ
て、ベゼル60と裏蓋64との温度差がさらに大きくな
るので、熱電素子26の発電効率を高めることができ
る。
【0092】ベゼル60の上部がベゼル固定部材61よ
り上方に突出するため、ベゼル60が外気と接する面積
を広くできる。よって、ベゼル60からの放熱量が増す
ので、空冷されるベゼル60と、手首によって温められ
る裏蓋64との温度差をさらに大きくすることができ
る。
【0093】雄ねじ63と雌ねじ67との螺合により、
ベゼル60とベゼル固定部材61とは電気的に導通す
る。よって、ベゼル60に発生した静電気は、ベゼル固
定部材61へと伝わり、固定部材61からねじ27、ね
じ27からスプリング32、スプリング32から裏蓋6
4、裏蓋64から手首へとアースされる。また、今まで
の実施形態と同様に、熱電素子26とベゼル60の環状
突起60aとの間、および熱電素子26と裏蓋64との
間に、薄い板状の熱伝導性部材44と45をそれぞれ配
置することができる。かかる熱伝導板は、いずれか一方
に配置しても良い。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、熱電素子の厚み寸法の
バラツキに対応して、ベゼルと裏蓋の間の高さ寸法を調
整できる。また、熱電素子とベゼル、および熱電素子と
裏蓋との間の熱の伝導を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態による腕時計を示す分
解斜視図。
【図2】本発明の第一の実施形態による腕時計を示す断
面図。
【図3】本発明の第二の実施形態による腕時計を示す分
解斜視図。
【図4】本発明の第二の実施形態による腕時計を示す断
面図。
【図5】本発明の第二の実施形態による腕時計を示す断
面図。
【図6】本発明の第三実施形態による腕時計をを示す断
面図。
【図7】本発明の第三実施形態による腕時計をを示す断
面図。
【図8】本発明の第四実施形態による腕時計をを示す分
解斜視図。
【図9】本発明の第四実施形態による腕時計をを示す断
面図。
【図10】従来の腕時計を示す分解斜視図。
【図11】従来の腕時計を示す断面図。
【図12】従来の腕時計を示す断面図。
【符号の説明】
1 ケース 2 裏蓋 3 ねじ 4 裏蓋 5 ムーブメント 6 熱電素子 7 ねじ 8 ベゼル 10 風防 11 段付孔 12 コイルスプリング 14 文字板 21 ケース 22 防水用パッキン 24 裏蓋 25 ムーブメント 26 熱電素子 27 ねじ 28 ベゼル 30 風防 31 孔 32 コイルスプリング 34 環状溝 35 防水パッキン 36 環状溝 37 防水パッキン 40 雌ねじ 41 環状突起 42 雄ねじ 43 溝 44、45 熱伝導板 47 裏蓋 48 裏蓋固定部材 49 防水パッキン 50 雄ねじ 51 雌ねじ 52 ねじ 53 ケース 55 ケース 56 ベゼル 57 雄ねじ 58 裏蓋 60 ベゼル 61 ベゼル固定部材 62 ケース 63 雄ねじ 64 裏蓋 66 ねじ 67 雌ねじ 68 防水パッキン

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱伝導性材料よりなるベゼルと、断熱性
    材料よりなるケースと、熱伝導性材料よりなる裏蓋と、
    ベゼルと裏蓋とに熱伝導可能に配置された熱電素子と、
    ベゼルと裏蓋のうち、少なくともいずれか一方をケース
    に対し移動を許す手段とよりなり、熱電素子が配置され
    るベゼルと裏蓋の間の高さを調整できるようにしたこと
    を特徴とする熱発電式携帯用電子機器。
  2. 【請求項2】 裏蓋がケースに螺着されることによっ
    て、ベゼルと裏蓋の間の高さを調整できる請求項1に記
    載の熱発電式携帯用電子機器。
  3. 【請求項3】 ケースに固定された裏蓋固定部材に裏蓋
    が螺着される請求項2に記載の熱発電式携帯用電子機
    器。
  4. 【請求項4】 裏蓋が裏蓋固定部材より下方に突出する
    部分を有する請求項3に記載の熱発電式携帯用電子機
    器。
  5. 【請求項5】 ケースと裏蓋固定部材とが水密に固定さ
    れる請求項3に記載の熱発電式携帯用電子機器。
  6. 【請求項6】 裏蓋固定部材と裏蓋とが水密に螺着され
    る請求項3に記載の熱発電式携帯用電子機器。
  7. 【請求項7】 裏蓋固定部材が熱伝導性材料よりなる請
    求項3から6のいずれかに記載の熱発電式携帯用電子機
    器。
  8. 【請求項8】 ベゼルと裏蓋固定部材とが電気的に導通
    する請求項3から7のいずれかに記載の熱発電式携帯用
    電子機器。
  9. 【請求項9】 ベゼルがケースに螺着されることによっ
    て、ベゼルと裏蓋の間の高さを調整できる請求項1に記
    載の熱発電式携帯用電子機器。
  10. 【請求項10】 ケースに固定されたベゼル固定部材に
    ベゼルが螺着される請求項9に記載の熱発電式携帯用電
    子機器。
  11. 【請求項11】 ベゼルがベゼル固定部材より上方に突
    出する部分を有する請求項10に記載の熱発電式携帯用
    電子機器。
  12. 【請求項12】 ケースとベゼル固定部材とが水密に固
    定される請求項10に記載の熱発電式携帯用電子機器。
  13. 【請求項13】 ベゼル固定部材とベゼルとが水密に固
    定される請求項10に記載の熱発電式携帯用電子機器。
  14. 【請求項14】 ベゼル固定部材が熱伝導性材料よりな
    る請求項9から13のいずれかに記載の熱発電式携帯用
    電子機器。
  15. 【請求項15】 熱電素子と裏蓋との間、あるいは熱電
    素子とのベゼルの間の少なくとも一方に、熱伝導性の熱
    導板が配置される請求項3から14のいずれかに記載の
    熱発電式携帯用電子機器。
  16. 【請求項16】 熱伝導性材料よりなるベゼルと、断熱
    性材料よりなるケースと、熱伝導性材料よりなる裏蓋
    と、ベゼルと裏蓋とに熱伝導可能に配置された熱電素子
    と、熱電素子と裏蓋との間、あるいは熱電素子とのベゼ
    ルの間の少なくとも一方に、熱伝導性部材が配置される
    ことを特徴とする熱発電式携帯用電子機器。
  17. 【請求項17】 熱伝導性部材が、薄い板状である請求
    項15、あるいは16のいずれかに記載の熱発電式携帯
    用電子機器。
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