JP2001172645A - 炭化水素油の流動接触分解方法 - Google Patents

炭化水素油の流動接触分解方法

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JP2001172645A
JP2001172645A JP36212499A JP36212499A JP2001172645A JP 2001172645 A JP2001172645 A JP 2001172645A JP 36212499 A JP36212499 A JP 36212499A JP 36212499 A JP36212499 A JP 36212499A JP 2001172645 A JP2001172645 A JP 2001172645A
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catalytic cracking
fluid
oil
hydrocarbon oil
fluid catalytic
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English (en)
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Motoo Tanaka
元雄 田中
Hideyuki Hara
英之 原
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直ライザー反応器内で炭化水素油を流
動接触分解する方法において、分解パフォーマンスが改
善された方法を提供する。 【解決手段】 (1)垂直ライザー反応器3内で炭化水
素油を流動接触分解する方法において、高温部における
接触時間が0.1秒以上1秒未満となるように、原料油
導入部9の下流部10から急冷用流体を導入する炭化水
素油の流動接触分解方法。(2)垂直ライザー反応器3
内で炭化水素油を流動接触分解する方法において、原料
油導入部9の下流部10から急冷用流体を導入し、原料
油導入部9と急冷用流体導入部10の高さの差を、原料
油導入部9からライザー上端部4までの高さに対して1
〜20%にする炭化水素油の流動接触分解方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭化水素油の流動接
触分解方法に関し、より詳しくは、分解パフォーマンス
が改善された炭化水素油の流動接触分解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】再生され、流動化された粉粒子状の触媒
によって炭化水素油を分解する方法は流動接触分解(F
CC)法として一般に知られている。現在では重質油な
どの流動接触分解によるガソリンの製造装置では垂直ラ
イザーと呼ばれる上昇流型反応器が主流となっている。
【0003】ところで、炭化水素油、特に重質油を垂直
ライザー反応器を使用して流動接触分解を行う場合、好
ましい留分であるLPG、ガソリン、LCO(ライトサ
イクルオイル)の得率を上げるために、即ち、分解パフ
ォーマンスを改善するために、いろいろな研究開発が行
われ、その一つに急冷油をライザー反応器内に導入する
方法が知られている。例えば、特開平1−306497
号公報には、従来技術についての説明の中で原料油の下
流で急冷油を導入することが記載されているが、導入口
の位置等についてはっきりした記載はない。また、特表
平7−506390号公報には、急冷用流体として、
水、水蒸気、リサイクルされた分解生成物を使用し、原
料油導入部の下流に導入する方法が記載されているが、
高温部における接触時間が1秒以上と長く、また、急冷
用流体の導入部も原料油の導入部とかなり離れており
(ライザー管の長さの50%以上)、急冷用流体として
比較的重質な油を使用した場合、コーク生成が多くなり
分解パフォーマンスの改善も十分ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたもので、垂直ライザー反応器内で炭化水素油
を流動接触分解する方法において、分解パフォーマンス
が改善された方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、高温部における接触時間を特定し、または原料油
導入部と急冷用流体導入部間の距離を特定することによ
り、上記本発明の目的を効果的に達成しうることを見出
し本発明を完成させたものである。
【0006】すなわち、本発明の要旨は下記のとおりで
ある。 1.垂直ライザー反応器内で炭化水素油を流動接触分解
する方法において、高温部における接触時間が0.1秒
以上1秒未満となるように、原料油導入部の下流部から
急冷用流体を導入することを特徴とする炭化水素油の流
動接触分解方法。 2.垂直ライザー反応器内で炭化水素油を導入接触分解
する方法において、原料油導入部の下流部から急冷用流
体を導入し、原料油導入部と急冷用流体導入部の高さの
差を、原料油導入部からライザー上端部までの高さに対
して1〜20%とすることを特徴とする炭化水素油の流
動接触分解方法。 3.急冷用流体が、95%留出点が450℃以下であ
り、かつ残留炭素分が0.1重量%以下である炭化水素
油、又は水、水蒸気である上記1又は2に記載の炭化水
素油の流動接触分解方法。 4.急冷用流体が流動接触分解生成物のリサイクル油で
ある上記1〜3のいずれかに記載の炭化水素油の流動接
触分解方法。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。図1に上昇流型ライザー反応器を使用したFCC
装置のフロー図を示したので、それに基づいて説明す
る。
【0008】まず、急冷用流体を除いたフロー全体の説
明をする。原料油は導入部9より供給される。再生され
た熱い触媒は、流量制御バルブ1が備えられた導管2を
通して供給される。リフトガスは、ライザー底部より供
給される。原料油は熱い再生触媒と接触し、この熱い触
媒によって原料油が蒸発して希薄相懸濁物を形成し、こ
の懸濁物がライザー3内を上昇する。上昇中に反応が進
む。反応温度(分解温度)は、通常ライザー出口4の温
度をいい、500〜540℃に制御される。分解生成物
及びコークスの付着した触媒は、サイクロン分離器等の
固体−気体分離手段(図示せず)で分離される。続い
て、分離されたコークス付着触媒(スペント触媒ともい
う。)は触媒ストリッパー5の中に入り、導入されたス
チームにより、同伴された炭化水素をコークス付着触媒
からストリップする。分解生成物は導管6を経由して反
応器から取り出され、炭化水素がストリップされたスペ
ント触媒は導管7から取り出されて再生器(図示せず)
に供給され、空気と接触して付着したコークが燃焼さ
れ、再生される。
【0009】上記原料油の炭化水素油して、直留軽油
(LGO、HGO)も使用できるが、特に密度が0.8
8〜0.95g/cm3 (25℃)の炭化水素油が好適
であり、例えば減圧軽油(VGO)、常圧残油、減圧残
油、熱分解軽油及びそれらの水素化精製物を挙げること
ができる。
【0010】上記触媒として、通常、石油類の流動接触
分解に用いられる触媒が用いられる。特に活性成分とし
ての超安定性Yゼオライトとその支持母体であるマトリ
ックスを含む触媒が好適に用いられる。マトリックスと
しては,カオリン,モンモリロナイト,ハロサイト,ベ
ントナイト等の粘土類、アルミナ,シリカ,ボリア,ク
ロミア,マグネシア,ジルコニア,チタニア等の無機酸
化物を挙げることができる。触媒中の超安定性ゼオライ
トの含有量は2〜60重量%、好ましくは10〜40重
量%である。
【0011】触媒粒子のかさ密度は0.5〜1.0g/
ml、平均粒径は50〜90μm、表面積は50〜30
0m2 /g、細孔容積は0.05〜0.5ml/gの範
囲にあるのが好ましい。
【0012】通常、原料油の温度は100〜250℃で
あり、再生器は600〜800℃で操作される。触媒対
原料油の重量比は、少なくとも4:1、好ましくは4:
1〜10:1であり、ライザー出口の温度を500〜5
40℃になるように調整される。
【0013】ライザー内での接触時間は、触媒と原料油
が接触してから、分離帯域において触媒と分解生成物が
分離されるまでの時間をいい、一般には2〜3秒であ
る。FCC装置からの分解生成物は主蒸留塔8に入り、
そこで生成物は、ドライガス(水素ガス、メタン、エタ
ンなど)、LPG、ガソリン(軽質ガソリン、重質ガソ
リン)、LCO(Light Cycle Oil:軽
質分解軽油)、HCO(Heavy Cycle Oi
l:重質分解軽油)、SLO(SlurryOil:分
解ボトム油)に分けられる。また、主分留塔の熱除去の
ためのリフラックス留分として、TPA(Top Pu
mp Around:軽質ナフサ循環系油)、MPA
(Middle Pump Around:重質ナフサ
循環系油)、HPA(Heavy Cycle Oil
Pump Around:重質軽油循環系油)があ
る。
【0014】次に、急冷用流体を含めた本発明部分につ
いて説明する。本発明においては、垂直ライザー反応器
内おいて、高温部における接触時間が0.1秒以上1秒
未満となるように、原料油導入部の下流部(図1では上
部)から急冷用流体を導入するのが特徴である。ここ
で、高温部における接触時間とは、原料油導入部9から
冷却用流体導入部10までの滞留時間をいう。高温部で
の接触時間が1秒以上であると、急冷却の効果が小さ
く、ガソリンやLCOの得率が下がり本発明の目的を達
成できない。一方、高温での接触時間が0.1秒未満で
あると、原料油の気化が不十分となり、コーク収率増加
の要因となり好ましくない。好ましくは0.1〜0.7
秒の範囲である。
【0015】また、第二の発明においては、原料油導入
部9と急冷用流体導入部10の高さの差を、原料油導入
部9からライザー上端部(ライザー出口)4までの高さ
に対しての1〜20%とすることが特徴である。20%
を超えると、急冷却の効果が小さく、ガソリンやLCO
の得率が下がり本発明の目的を達成できない。1%未満
であると、原料油の気化が不十分となり、コーク収率増
加の要因となり好ましくない。好ましくは、1〜15%
の範囲である。
【0016】本発明に使用される急冷用流体は特に限定
されないが、95%留出点が450℃以下であり、かつ
残留炭素分が0.1重量%以下である炭化水素油、又は
水、水蒸気が好ましい。その炭化水素油として、図1に
示すガソリン、重質ガソリン、LCO、HCO、TP
A、MPAのような流動接触分解生成物のリサイクル油
が好適に使用でき、特に重質ガソリン、TPA、MPA
が好ましい。
【0017】上記の急冷用流体をライザー内に導入する
場合、100〜250℃の温度に調整したものを、導入
した方が好ましい。その場合、スチーム等で急冷用流体
を分散するのが一般的である。上記の急冷用流体の流量
については、通常原料油に対して好ましくは3〜25容
量%、より好ましくは4〜20容量%である。蒸発潜熱
による温度降下にして2〜25℃の効果がある。
【0018】なお、上記においては、上昇流型反応器
(ライザー)を使用したFCC装置を例にして述べた
が、下降流型反応器を使用したFCC装置にも適用で
き、本発明は下降流型反応器を使用する場合にも権利範
囲が及ぶものである。本発明によれば、原料油の過分解
を防止し、また触媒循環量を増加させることによって分
解パフォーマンスを改善することができる。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によりなんら制限される
ものではない。 実施例1,2及び参考例1 5mの垂直ライザー管を有する上昇流型FCC装置のパ
イロットプラントで、第1表に性質を示す常圧残油水素
化精製物を処理した。急冷用流体として、第2表に性質
を示す分解ガソリン、TPAを使用した。触媒として、
市販の超安定性Yゼオライト含有FCC触媒を使用し
た。なお、上記パイロットプラントにおいて、原料油注
入部と急冷用注入部の高さの差は、原料油導入部からラ
イザー上端部(ライザー出口)までの高さに対して10
%であった。また、高温部における接触時間は0.3秒
であった。その他の反応条件、結果を第2表に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明の方法によれば、垂直ライザー反
応器内で炭化水素油を接触分解する方法において、高温
部における接触分解時間を特定し、または原料油導入部
と急冷用流体導入部間の距離を特定することにより原料
油の過分解を防止し、また触媒循環量を増加させること
ができ、その結果分解パフォーマンスを改善することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 垂直ライザー反応器を使用したFCC装置の
フロー図の一例である。
【符号の説明】
1:流量制御バルブ 2:導管(再生触媒用) 3:ライザー 4:ライザー出口(ライザー上端部) 5:ストリッパー 6:導管(分解生成物用) 7:導管(コーク付着触媒用) 8:主蒸留塔 9:原料油導入部 10:急冷用流体導入部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直ライザー反応器内で炭化水素油を流
    動接触分解する方法において、高温部における接触時間
    が0.1秒以上1秒未満となるように、原料油導入部の
    下流部から急冷用流体を導入することを特徴とする炭化
    水素油の流動接触分解方法。
  2. 【請求項2】 垂直ライザー反応器内で炭化水素油を流
    動接触分解する方法において、原料油導入部の下流部か
    ら急冷用流体を導入し、原料油導入部と急冷用流体導入
    部の高さの差を、原料油導入部からライザー上端部まで
    の高さに対して1〜20%とすることを特徴とする炭化
    水素油の流動接触分解方法。
  3. 【請求項3】 急冷用流体が、95%留出点が450℃
    以下であり、かつ残留炭素分が0.1重量%以下である
    炭化水素油、又は水、水蒸気である請求項1又は2に記
    載の炭化水素油の流動接触分解方法。
  4. 【請求項4】 急冷用流体が流動接触分解生成物のリサ
    イクル油である請求項1〜3のいずれかに記載の炭化水
    素油の流動接触分解方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103627426A (zh) * 2012-08-23 2014-03-12 中国石油化工股份有限公司 提高催化裂化汽油收率的方法及其装置
JP2017119887A (ja) * 2017-04-06 2017-07-06 コスモ石油株式会社 灯油基材およびその製造方法

Cited By (3)

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CN103627426A (zh) * 2012-08-23 2014-03-12 中国石油化工股份有限公司 提高催化裂化汽油收率的方法及其装置
JP2017119887A (ja) * 2017-04-06 2017-07-06 コスモ石油株式会社 灯油基材およびその製造方法
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