JP2001172266A - 含窒素化合物、錯体、およびアルコールの製造方法 - Google Patents

含窒素化合物、錯体、およびアルコールの製造方法

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JP2001172266A JP2000178116A JP2000178116A JP2001172266A JP 2001172266 A JP2001172266 A JP 2001172266A JP 2000178116 A JP2000178116 A JP 2000178116A JP 2000178116 A JP2000178116 A JP 2000178116A JP 2001172266 A JP2001172266 A JP 2001172266A
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直樹 平山
Katsuhiro Shibayama
勝弘 柴山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】含窒素化合物、第VIII族遷移金属と含窒素化合
物から構成される錯体、亜鉛と含窒素化合物から構成さ
れる錯体、および、それらを用いたアルコールの製造方
法を提供する。 【解決手段】式(1)〜式(6) 【化1】 (式中、R1とR2は、各々アルキル基、もしくは、アリ
ール基を表し、R3とR4は、各々アルキル基、アラルキ
ル基、もしくは、アリール基を表し、aは、アリール
基、シクロアルキル基、または、置換、もしくは、非置
換の炭素ー炭素二重結合を表し、mは0、1もしくは、2を
表す。)で示される含窒素化合物、それを使用した第VI
II族遷移金属錯体、もしくは亜鉛を含む錯体の提供とそ
れらを反応剤とするアルコールの製造法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な含窒素化合
物、第VIII族遷移金属と新規な含窒素化合物からなる錯
体、新規な含窒素化合物と亜鉛からなる錯体の提供、お
よび、それらの錯体を触媒もしくは反応剤として用いる
アルコールの製造方法である。
【0002】
【従来の技術】ケトンのα位に不斉炭素を有する場合
に、ケトン還元反応を行いアルコールを合成すると、下
式に示す4種類のアルコールが一般に得られる。ケトン
のα位の不斉炭素に*を記載した。
【0003】
【化6】
【0004】2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'
-ビナフチルに代表される光学活性なリン化合物とルテ
ニウム錯体から構成される錯体を用いて、ケトン還元反
応のエナンチオ選択性(上記式:(a)+(b)と(c)+(d)の
比:アルコールの立体)に加えて、アルコールの立体と
そのα位の置換基との相対配置の選択性も同時に制御す
る方法が知られている(ジアステレオ選択性、上記式:
(a)+(c)と(b)+(d)の比:OHとXのシス、トランス比)。
上記式に示した(a)から(d)の4種類のアルコールの中か
ら1種類の光学活性アルコールを選択的に生成させる方
法が知られている(日本化学会誌(Bull.Chem.Soc.Jp
n.)68,36-55(1995)など)。
【0005】さらに、光学活性なリン化合物とルテニウ
ム、及び、ある種のアミンを組み合わせた錯体に、水酸
化カリウムなどの塩基を共存させることにより、一部の
ケトンに対しては、上記錯体よりも、より穏和な条件下
にケトン不斉還元反応を進行させて、光学活性アルコー
ルを製造した方法が知られている(アメリカ化学会誌
(J.Am.Chem.Soc.)117,2675-2676(1995)、ジャーナル
オブ オーガニックケミストリー(J.Org.Chem.),6
1,4872-4873(1996)など)。
【0006】また、ケトン不斉還元法として、ロジウム
と光学活性リン化合物からなる錯体を触媒とする方法
(テトラヘドロンレターズ,48(1976),4351-4354)やイ
リジウムを用いる錯体を用いる方法等が古くから知られ
ている。
【0007】一方、アルデヒド類への不斉アルキル化反
応では以下の方法が挙げられる。シクロヘキサン-1,2-
ジアミンに代表される光学活性な1,2-ジアミンにスルホ
ニル化合物を結合させた1,2-ビススルホニルアミド化合
物を合成し、この化合物にジエチル亜鉛などの有機亜鉛
化合物を反応させて亜鉛反応剤を調製している。この亜
鉛反応剤を用いてアルデヒド類を不斉アルキル化反応さ
せることにより、光学活性アルコールを製造する技術が
そられている(テトラヘドロンレターズ,30,1657(198
9)、テトラヘドロン,48,5691(1992))。この場合、(R,
R)構造の1,2-ジアミンを用いた亜鉛反応剤からは、(S)
体のアルコールが得られ、(S,S)構造の1,2-ジアミンを
用いた亜鉛反応剤からは、(R)体のアルコールが得られ
る。また、この亜鉛錯体にチタンテトラアルコキシドを
共存させる反応剤を用いる場合には、光学活性アルコー
ルの不斉選択性の著しい改善が見られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】分子内に複数の不斉点
を有する光学活性アルコールを製造する場合には、不斉
反応のエナンチオ選択性に加えてジアステレオ選択性に
も高い選択性を示すことが望まれる。本発明のケトン還
元反応によるアルコールの製造法では、エナンチオ選択
性に加えてジアステレオ選択性にも高い選択性を発現で
きる触媒を提供することを目的とする。
【0009】アルデヒド類への不斉アルキル化反応によ
る光学活性アルコールの製造法では、光学活性な1,2-ジ
アミン誘導体を亜鉛錯体の配位子として用いている。光
学活性な1,2-ジアミンの一般かつ汎用的な製造法は、酒
石酸類を分割剤としたラセミ体の1,2-ジアミンからの光
学分割である。分割剤である酒石酸類は、L型は天然品
で安価に入手できるが、D型の非天然型は特別な製造法
が必要なため、入手が困難であり高価である。従って、
高価な(S,S)-1,2-ジアミンを用いた亜鉛反応剤により製
造される(R)体の光学活性アルコールは、反応剤のコス
ト高の影響を受けて経済面に課題を残す。安価な(R,R)-
1,2-ジアミンを用いても、(R)体の光学活性アルコール
が得られれば、経済的な課題を克服できる。
【0010】
【課題を解決するための手段】選択性の発現に重要な働
きをする、第VIII族遷移金属錯体の配位子であるアミン
化合物に着目した。光学活性なアミンからスルホニルア
ミド化合物を合成し、このスルホニルアミド化合物を配
位子として、式(11)に示される錯体を調製した。
【0011】
【化7】
【0012】(式中、Mは、ルテニウム、ロジウムに代
表される第VIII族遷移金属を表し、Xは塩素、臭素、ア
セトキシ基を表し、Qは前記式(1)〜(6)のいずれ
かで示される含窒素化合物を表し、Rはトリアリールホ
スフィン、トリアルキルホスフィン、1,2-ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)ベンゼン、および、2,2'-ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチルに代表される2座
のリン化合物等を表し、l、y、zは、1、もしくは、2を
表す。) 式(11)で示される錯体の調整法は、新実験化学講座
12巻(有機金属化学)(丸善刊、1976年、157頁から1
66頁のルテニウム錯体の調整法)やアメリカ化学会誌
(J.Am.Chem.Soc.)117,10417-10418(1995)、有機合成
化学協会誌、57,667(1999)等に記載された方法を参考に
した。
【0013】式(11)で示される錯体を触媒として、
式(7)で示されるケトンを還元した所、従来技術の触
媒と比較して、高いジアステレオ選択性(上記式:(a)+
(c)と(b)+(d)の比)を発現することを見出した。
【0014】また、発明者らは同様にして、式(1)〜
式(6)
【0015】
【化8】
【0016】(式中、R1とR2は、各々アルキル基、も
しくは、アリール基を表し、R3とR4は、各々アルキル
基、アラルキル基、もしくは、アリール基を表し、a
は、アリール基、シクロアルキル基、または、置換、も
しくは、非置換の炭素ー炭素二重結合を表し、mは0,1,
もしくは、2を表す。) のいずれかで示される含窒素化合物と亜鉛からなる反応
剤を合成した。(R,R)構造の光学活性な上記反応剤のい
ずれか一つを用いて、式(9)
【0017】
【化9】
【0018】(式中、R6は、アルキル基、もしくは、
アリール基を表す。)で示されるアルデヒド類と反応さ
せると、(R)構造の式(10)
【0019】
【化10】
【0020】(式中、R6は、上記定義に同じ。)で示
される光学活性アルコールが得られることを見出した。
また、(R,R)構造の上記亜鉛反応剤にチタンテトラアル
コキシドを共存させる場合でも(R)構造の光学活性アル
コールが得られた。一方、(S,S)構造の上記亜鉛反応剤
を用いた場合には、(S)構造の光学活性アルコールが得
られた。
【0021】即ち、本発明は、 1.式(1)〜式(6)のいずれかで示される含窒素化
合物。
【0022】
【化11】
【0023】(式中、R1とR2は、各々アルキル基、も
しくは、アリール基を表し、R3とR4は、各々アルキル
基、アラルキル基、もしくは、アリール基を表し、a
は、アリール基、シクロアルキル基、または、置換、も
しくは、非置換の炭素ー炭素二重結合を表し、mは0,1,
もしくは、2を表す。) 2.上記1.に記載された含窒素化合物と金属を含む錯
体。 3.上記1.に記載された含窒素化合物と第VIII族遷移
金属を含む錯体。 4.上記1.に記載された含窒素化合物と亜鉛を含む錯
体。 5.上記1.に記載された含窒素化合物と亜鉛とチタン
を含む錯体。 6.上記3.に記載された錯体を触媒として用いて、式
(7)
【0024】
【化12】
【0025】(式中、Aは、アルキル基、もしくは、ア
リール基を表し、Bは、のアルキル基、アルキル基もし
くはベンジル基により置換されたアミノ基、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素、低級アルコキシ基、シアノ基のいず
れかを表し、R5は、アルキル基を表し、nは、0、もし
くは、1を表す。)で示されるケトンを還元することを
特徴とする式(8)
【0026】
【化13】
【0027】(式中、A、B、R5、nは、上記定義に同
じ。)で示されるアルコールの製造方法。 7.上記4もしくは5に記載された錯体を用いて、式
(9)
【0028】
【化14】
【0029】(式中、R6は、アルキル基、もしくは、
アリール基を表す。)で示されるアルデヒド類をアルキ
ル化することを特徴とする式(10)
【0030】
【化15】
【0031】(式中、R6は、上記定義に同じ。)で示
されるアルコールの製造方法である。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明において、前記式(1)、
(2)、(4)、(5)で示される化合物は、1、2-ジア
ミンを原料として、下式に示した経路で製造することが
できる。下式では、1、2-ジアミンとして、光学活性な1、
2-シクロヘキサンジアミンを代表例として挙げた。
【0033】
【化16】
【0034】1、2-ジアミンを出発原料とし、そのアミノ
基をアルコキシカルボニル基、もしくは、アリールスル
ホニル基等により置換した化合物に変換する(前記式の
(e)と(f):R1,R2,R3,R4は、請求項1、2の定義
と同一である。)。合成法は、テトラヘドロンレター
ズ,36,2219(1995)に記載の方法などが採用できる。アル
コキシカルボニル化反応の反応剤として、ジ(t-ブチ
ル)ジカーボネート、塩化ギ酸ベンジル、塩化ギ酸メチ
ル等が挙げられる。スルホニル化反応の反応剤として、
塩化トルエンスルホニル、塩化ベンゼンスルホニル、塩
化メタンスルホニル等が挙げられる。前記式の(e)、も
しくは、(f)を合成する場合、ジイソプロピルエチルア
ミン、トリエチルアミン、ピリジン、炭酸カリウムなど
の塩基を、1、2-ジアミンに対して2から20当量共存させ
ることが好ましい。反応は、N,N-ジメチルホルムアミ
ド、クロロホルム、ジオキサン、トルエン等の溶媒中で
行うことが好ましい。反応温度は0℃から90℃が好まし
く,反応時間は1から8時間攪が好ましい。
【0035】前記式の(e)、もしくは、(f)に対して、o-
キシリレンジハライド(前記式(g)では、o-キシリレン
ジ塩化物として例示)、1、4-ジハロ-2-ブテン等(前記
式(h)では、塩化物として例示)、もしくは、1,2-ジ
(ハロメチレン)シクロヘキサノン等(前記式(i)で
は、塩化物として例示)を反応させることにより、式
(1)、式(2)で示される化合物を得ることができ
る。反応には、水素化ナトリウム、カリウム t-ブトキ
シド、水素化カリウム等の塩基を共存させるのが好まし
い。反応溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、クロロホ
ルム、ジオキサン、ジメチルスルホキシド等が好まし
い。反応温度は-30℃から90℃が好ましく、反応時間
は、1から8時間が好ましい。
【0036】式(3)もしくは(6)で示される化合物
は、式(2)もしくは(5)で示される化合物を酸性条
件下で反応させて、得ることができる。式(2)もしく
は(5)で示される化合物をアルコール等の有機溶媒に
溶解させて、塩酸、硫酸等の酸を添加する方法が好まし
い。酸として、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸な
どが挙げられる。反応温度は0℃から100℃が好ましく、
反応時間は0.5時間〜36時間が好ましい。
【0037】本発明の式(1)〜式(6)で示される含
窒素化合物が不斉点を有する場合には、R体、S体、ラ
セミ体、メソ体も含有されるが、本発明はそれら全てを
含有する。
【0038】本発明の含窒素化合物は金属錯体の配位子
として有用である。
【0039】本発明の含窒素化合物と金属を含む錯体
は、公知の方法により製造できる。たとえば、含窒素化
合物と有機金属を有機溶媒中で混合する方法などがあげ
られる。また、本発明の錯体は、化学反応の触媒、反応
剤などとして有用である。金属としては錯体を形成する
ものであればいずれの金属でもよいが、第VIII族遷移金
属または亜鉛が好ましい。
【0040】さらに、本発明の錯体が第VIII族遷移金を
含む場合は、本発明の含窒素化合物のほかに、リン化合
物を含むことが好ましい。
【0041】本発明の含窒素化合物と第VIII族遷移金属
を含む錯体に含まれる配位子がリン化合物の場合には、
例えば、トリアリールホスフィン、トリアルキルホスフ
ィン、および2座のリン化合物から選ばれるいずれかが
好ましく、さらに好ましくは、トリフェニルホスフィ
ン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン、
2,2’−ジアミノ−1,1’−ビナフチルまたは2,
2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナ
フチルのいずれかである。
【0042】本発明の第VIII族遷移金属と含窒素化合物
から構成される錯体の製造法は、特に限定されないが、
例えば、リン化合物がトリフェニルホスフィンの場合に
は、例えば、トリス(トリフェニルホスフィノ)ルテニ
ウム塩化物と前記式(1)〜式(6)で示される含窒素
化合物を有機溶媒中などで混合して調製する方法が挙げ
られる。溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、クロロホ
ルム、もしくは、ジクロロメタン等が好ましく、反応温
度は0℃から50℃、反応時間は1から8時間が好ましい。
リン化合物が1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼ
ン、もしくは、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,
1'-ビナフチルの場合には、例えば、ベンゼンルテニウ
ム塩化物2量体と1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)ベ
ンゼン、もしくは、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)-1,1'-ビナフチルをN,N-ジメチルホルムアミド等の
溶媒中で攪拌し、その後、前記式(1)〜式(6)で示
される含窒素化合物を先の反応液に添加する方法が挙げ
られる。反応温度は10℃から150℃が好ましく、反応時
間は2分から8時間が好ましい。溶媒は反応に支障をきた
さなければ、特に限定されない。
【0043】調製した錯体溶液は、特に精製することな
く、そのままケトン還元反応などの触媒として用いても
よいし、減圧下に溶媒を留去するなどして、錯体を単離
した後に、使用してもよい。単離した錯体が固体なら
ば、洗浄、再結晶などの精製を行っても良い。
【0044】本発明の錯体が亜鉛を含む場合は、さらに
チタンを含むことが好ましい。亜鉛は、有機亜鉛が好ま
しく、チタンは、チタンアルコキシドであることが好ま
しい。
【0045】前記式(1)〜式(6)で示される含窒素
化合物と亜鉛からなる錯体の製造法は、テトラヘドロン
レターズ,30,1657(1989),テトラヘドロン,48,5691(199
2)などの記載の方法が挙げられる。すなわち、式(1)
〜式(6)のいずれかで示される含窒素化合物をトルエ
ン、ベンゼン、ヘキサン、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジアルキルエーテルなどの有機溶媒に溶解させ、
不活性ガス雰囲気下にジエチル亜鉛等のジアルキル亜鉛
を滴下して調製する方法などが挙げられる。反応温度は
-80℃〜40℃が好ましい。式(1)〜式(6)のいずれ
かで示される含窒素化合物を当量、あるいは触媒量で使
用するために、ジアルキル亜鉛の使用量は、式(1)〜
式(6)で表される化合物に対して当量以上の使用量が
好ましい。反応系にチタンテトアルコキシドを共存させ
る場合には、式(1)〜式(6)のいずれかで示される
含窒素化合物が溶解した溶液にチタンテトラアルコキシ
ドを添加し、その後、亜鉛反応剤を添加する方法が好ま
しい。チタンテトラアルコキシドの例としてはチタンテ
トライソプロポキシド等が挙げられ、その使用量は有機
亜鉛の使用量と当量が好ましい。
【0046】調製した亜鉛錯体の溶液は、特に精製する
ことなく、そのままアルデヒド類の還元反応などに用い
てもよいし、減圧下に溶媒を留去するなどして、錯体を
単離した後に使用してもよい。単離した錯体が固体なら
ば、洗浄、再結晶などの精製を行っても良い。
【0047】本発明の式(1)〜式(6)で示される含
窒素化合物と第VIII族遷移金属から構成される錯体、式
(1)〜式(6)で示される含窒素化合物と亜鉛から構
成される錯体が不斉点を有する場合には、R体、S体、
ラセミ体、メソ体も含有されるが、本発明はそれら全て
を含有する。
【0048】ケトン還元反応による、前記式(8)で示
されるアルコールの製造は、以下の方法で行うことがで
きる。上記方法などにより調製した式(1)〜式(6)
で示される含窒素化合物と第VIII族遷移金属を含む錯
体、もしくは、その溶液を前記式(7)で示されるケト
ンと水酸化カリウム等の塩基、及び溶媒とともに還元反
応を行う方法が好ましい。各成分の添加順は指定しな
い。塩基の例は、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等が例示される。溶媒は、アルコール類
が好ましい。0.5気圧から30気圧の水素雰囲気下に還元
反応を行うことが好ましい。反応温度は0℃から200℃の
温度が好ましく、反応時間は1時間から48時間が好まし
い。溶媒をイソプロピルアルコールとした場合には、イ
ソプロピルアルコールが水素源となり(水素移動型還元
反応)、窒素雰囲気下でもケトン還元反応が進行する場
合もある。塩基の使用量は錯体に対して好ましくは2〜1
000倍モルを使用し、ケトンの使用量は錯体に対して好
ましくは2〜1,000,000モルを使用する。
【0049】式(10)で示されるアルコールの製造法
は例えば、以下の方法が挙げられる。即ち、式(1)〜
式(6)のいずれかで示される含窒素化合物と亜鉛を含
む反応剤と式(9)で示されるアルデヒド類を有機溶媒
中にて混合する方法である。反応温度は-80℃〜40℃が
好ましい。
【0050】これらのアルコールの製造法において、錯
体に含まれる含窒素化合物が光学活性な含窒素化合物で
ある場合には、得られるアルコールが光学活性なアルコ
ールとなり、より高い光学純度の光学活性アルコールを
得ることができ、好ましい。
【0051】本発明中に記載した、アルキル基とは、フ
ッ素、臭素、塩素、ヨウ素、ヒドロキシル基により置
換、もしくは、非置換の炭素数が1〜8の炭化水素基を表
す。アリール基とは、アルキル基、アルコキシル基、シ
アノ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ基、アミ
ノ基により置換された、もしくは、非置換のフェニル
基、ナフチル基、もしくは、ピリジル基を表し、例え
ば、フェニル基、4-(ジメチルアミノ)フェニル基、3-
フッ化ピリジル基などが挙げられる。アルコキシル基と
は、酸素原子に上記アルキル基が結合した基を示し、例
えばメトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。アラル
キル基とは、炭素数1〜4のアルキル基により置換され
た、もしくは非置換の炭素数が4〜8の炭化水素環を表
す。置換、もしくは非置換の炭素ー炭素二重結合とは、
上記定義のアルキル基により置換された、もしくは、非
置換の炭素ー炭素二重結合を表す。
【0052】前記式(1)〜式(6)で表される化合物
のaの部分において、窒素原子と結合する2つのメチレ
ンがaと結合する位置は、aが環の場合には環の1,2位も
しくは1,3位であり、aが置換もしくは非置換の炭素ー炭
素二重結合の場合には、その炭素ー炭素二重結合の1,2
位が結合する位置である。
【0053】式(7)、式(8)、式(9)、式(1
0)で示される化合物が、不斉点を有する場合には、R
体、S体、ラセミ体、メソ体も含有されるが、本発明は
それら全てを含有する。
【0054】
【実施例】以下、詳細は実施例で説明する。
【0055】参考例1 反応方法は、テトラヘドロン(1992)48,5691に記載され
た方法に準じた。4.5gの(R,R)-1、2-シクロヘキサンジア
ミン(東レ(株)製、>99%ee)、15.3gのp-トルエンス
ルホニル塩化物(東京化成(株)製)を31.1mlのジイソ
プロピルエチルアミン(片山化学(株)製)存在下に12
0mlのジクロロメタン中で反応させて、13.65gの(R,R)-
N,N'-ビス(p-トルエンスルホニル)-1、2-シクロヘキサ
ンジアミドを白色結晶として得た(95%収率)。1H-NMR
分析値はテトラヘドロン(1992)48,5691に記載された値
と一致した。
【0056】参考例2 12.85gの(R,R)-1、2-シクロヘキサンジアミン(東レ
(株)製、>99%ee)を200mlのクロロホルム(東京化成
(株)製)に溶解し、25.86gのトリエチルアミン(東京
化成(株)製)を添加した。室温下に55.85gのジ(t-ブ
チル)ジカーボネート(多摩化学(株)製)を滴下し、
30℃以下で2時間攪拌した。反応液を炭酸ナトリウム水
溶液で洗浄し、有機層を分液後、濃縮した。残さをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、36.9
1gの(R,R)-N,N'-ビス(t-ブトキシカルボニル)-1、2-シ
クロヘキサンジアミドを淡黄色結晶として得た(98%収
率)。
【0057】参考例3 参考例1と同様にして、p-トルエンスルホニル塩化物の
代わりに、メタンスルホニル塩化物(東京化成(株)
製)を用いて、(R,R)-N,N'-ビス(メタンスルホニル)-
1、2-シクロヘキサンジアミドを白色結晶として得た(78
%収率)。
【0058】実施例1 (R,R)-N,N'-ビス(p-トルエン
スルホニル)-N,N'-(o-キシリレンジイル)-1、2-シク
ロヘキサンジアミド 1.19gの(R,R)-N,N'-ビス(p-トルエンスルホニル)-1、2
-シクロヘキサンジアミドと0.77gのo-キシリレンジブロ
ミド(東京化成(株)製)を20mlのN,N-ジメチルホルム
アミド(東京化成(株)製)に溶解し、0℃にて0.25gの
水素化ナトリウム(和光純薬(株)製)を添加した。0
℃にて30時間、その後室温にて2時間攪拌後、反応液を
氷水に添加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分液
後、濃縮し、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにより精製して、1.30gの表題化合物を淡黄色結晶と
して得た(88%収率)。 1H NMR(CDCl3)δ:7.50-7.41(4H,m),7.21-7.11(4H,m),4.
45(4H,d,J=0.8),3.71(2H,brS),2.41(6H,S),2.26-2.09(2
H,m).1.86-1.44(8H,m) 13C NMR(CDCl3)δ:142,137,136,131,128,127,126,66,3
2,25,21 実施例2 (R,R)-N,N'-ビス(メタンスルホニル)-N,N'
-(o-キシリレンジイル)-1、2-シクロヘキサンジアミド 実施例1と同様にして、(R,R)-N,N'-ビス(p-トルエン
スルホニル)-1、2-シクロヘキサンジアミドの代わり
に、(R,R)-N,N'-ビス(メタンスルホニル)-1、2-シクロ
ヘキサンジアミドを用いて、表題化合物を淡黄色結晶と
して得た(73%収率)。 1H NMR(CDCl3)δ:7.21-7.11(4H,m),3.71(2H,brS),3.05
(6H,S),2.31-2.01(2H,m).1.82-1.34(8H,m) 実施例3 (R,R)-N,N'-ビス(p-トルエンスルホニル)-
N,N'-(2-ブテン-1,4-ジイル)-1、2-シクロヘキサンジ
アミド 実施例1と同様にして、4.08gの(R,R)-N,N'-ビス(p-ト
ルエンスルホニル)-1、2-シクロヘキサンジアミドと1.5
0gの1,4-ジクロロ-2-ブテン(アルドリッチ製)を用い
て、2.35gの表題化合物を淡黄色結晶として得た(52%収
率)。 1H NMR(CDCl3)δ:7.82-7.74(4H,m),7.29-7.21(4H,m),5.
52(2H,brS),3.99-3.71(6H,m),2.48(6H,S),1.88-1.42(8
H,m) 実施例4 (R,R)-N,N'-ビス(メタンスルホニル)-N,N'
-(o-キシリレンジイル)-1、2-ジフェニルエチレン-1,2
-ジアミド 実施例1と同様にして、(R,R)-N,N'-ビス(p-トルエン
スルホニル)-1、2-シクロヘキサンジアミドのかわり
に、(R,R)-N,N'-ビス(メタンスルホニル)-1、2-ジフェ
ニルエチレン-1,2-ジアミドを用いて表題化合物を淡黄
色結晶として得た。
【0059】1H NMR(CDCl3)δ:7.92-6.88(14H,m),3.71
(2H,brS),3.05(6H,S),2.31-2.01(2H,m). 実施例5 (R,R)-N,N'-ビス(t-ブトキシカルボニル)-
N,N'-(o-キシリレンジイル)-1、2-シクロヘキサンジア
ミド 実施例1と同様にして、2.92gの(R,R)-N,N'-ビス(t-ブ
トキシカルボニル)-1、2-シクロヘキサンジアミドと2.5
0gのo-キシリレンジブロミド(東京化成(株)製)を用
いて、2.83gの表題化合物を淡黄色結晶として得た(63%
収率)。 1H NMR(CDCl3)δ:7.28-7.01(4H,m),3.65(2H,brS),2.31-
2.01(2H,m),1.88-1.14(8H,m),1.01(18H,S) 実施例6 (R,R)-N,N'-(o-キシリレンジイル)-1、2-シ
クロヘキサンジアミド 750mgの実施例5で調製した(R,R)-N,N'-ビス(t-ブトキ
シカルボニル)-N,N'-(o-キシリレンジイル)-1、2-シ
クロヘキサンジアミドを20mlのメタノール(東京化成
(株)製)に溶解し、3N塩酸を10ml添加した。40℃にて
1時間攪拌後、酢酸エチルと水に反応液を添加して、抽
出した。有機層を分液後、濃縮して、342mgの表題化合
物を淡黄色結晶として得た(72%収率)。 1H NMR(CDCl3)δ:7.33-7.11(4H,m),3.59(2H,brS),2.24-
2.22(2H,m),1.80-1.1(8H,m) 実施例7 25mgの実施例6にて調製した(R,R)-N,N'-ビス(t-ブト
キシカルボニル)-N,N'-(o-キシリレンジイル)-1、2-
シクロヘキサンジアミドと47mgのトリス(トリフェニル
ホスフィノ)ルテニウム塩化物(アルドリッチ社製)
を、アルゴン雰囲気下にて、乾燥したN,N-ジメチルホル
ムアミドに溶解し、室温下に3時間攪拌した。 450mg
の上記錯体溶液と3.80gのシクロペンタノン 2-カルボン
酸エチル(東京化成(株)製)、14mgの水酸化カリウム
(和光純薬(株)製)、及び、20mlのエタノール(東京
化成製)をオートクレーブ中に添加し、8気圧の水素雰
囲気下、100℃で2時間攪拌した。反応液をガスクロマト
グラフィーにより分析すると、原料がほぼ消費され、1-
シクロペンタノール 2-カルボン酸エチルの生成が確認
された。室温に冷却後、反応液から1-シクロペンタノー
ル 2-カルボン酸エチルを蒸留により単離した。日本化
学会誌(Bull.Chem.Soc.Jpn.)68,36-55(1995)に記載さ
れた方法に準じて、ジアステレオ比、及び、不斉収率を
算出した。反応収率が98%(GC分析)であり、ジアステ
レオ比が99.2対0.8(トランス:シス、98%de、GC分析)
であり、不斉収率が18%eeであった(HPLC分析)。反応
収率とジアステレオ比の分析条件が、上記文献記載条件
と異なるために、分析条件を以下に記載した。 GC(ガスクロマトグラフィー): カラム;CBP-20,50m×0.25mm,0.4μm(SHIMADZU),カラム
圧;150kgf/cm2 温度条件;120℃→0.5℃/min→140℃(20min) シクロペンタノン 2-カルボン酸エチル;15.6min、 cis-1-シクロペンタノール 2-カルボン酸エチル;14.6m
in、 trans-1-シクロペンタノール 2-カルボン酸エチル;22.
1min 分析結果;シクロペンタノン 2-カルボン酸エチル:cis
-1-シクロペンタノール 2-カルボン酸エチル:trans-1-
シクロペンタノール 2-カルボン酸エチル=2.1:0.8:99.
2 実施例8 実施例7と同様にして、(R,R)-N,N'-ビス(t-ブトキシ
カルボニル)-N,N'-(o-キシリレンジイル)-1、2-シク
ロヘキサンジアミドの代わりに、(R,R)-N,N'-ビス(ベ
ンゼンスルホニル)-N,N'-(o-キシリレンジイル)-1、2
-シクロヘキサンジアミドを用い、トリス(トリフェニ
ルホスフィノ)ルテニウム塩化物の代わりに、(S)-2,2'
-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチルとベ
ンゼンルテニウム塩化物二量体から調製したリン/ルテ
ニウム錯体を使用して、2-ペンタノンの還元反応を行っ
た。 反応条件:触媒量;ケトン:触媒=5000:1 反応温度:
40℃ 水素圧:10気圧 反応時間:8時間 反応収率は、67%であり、不斉収率は、11%ee(S)であっ
た。 分析条件:反応収率 GC(ガスクロマトグラフィー): カラム;CBP-20,50m×0.25mm,0.4μm(SHIMADZU),カラム
圧;50kg/cm2 温度;40℃ 不斉収率 GC(ガスクロマトグラフィー): カラム;ChiradexB-TA,20m×0.25mm,0.12μm(東京化成
(株)),カラム圧;50kg/cm2、温度;40℃ 実施例9 0.103gの実施例3の化合物(0.25mmol)(R,R構造)を10ml
のトルエンに溶解し、不活性ガス雰囲気下(アルゴ
ン)、室温下に4.26gのチタンテトライソプロポキシド
(15mmol)(東京化成製)を添加した。20分攪拌後に反応
液を-70℃まで冷却し、15mlのジエチル亜鉛(1M in hexa
ne)(15mmol)(関東化学製)を滴下した。その後、1.06g
のベンズアルデヒド(東京化成品を使用前に蒸留精製)
を滴下し、1時間攪拌した。反応液を序序に昇温して、
室温で2時間攪拌した。反応液を氷水に添加して、酢酸
エチルで抽出した。有機層を濃縮し、カラムクロマトグ
ラフィーで精製し、1.71gの1-フェニル-1-プロパノール
を得た(94%収率)。光学純度と絶対配置は、HPLCで算
出した。 カラム:ダイセルOD、展開液:ヘキサン/イソフ゜ロヒ゜ルアルコール 光学純度:71%ee 立体配置:(R) 実施例10 実施例9と同様にして、ベンズアルデヒドの代わりに3-
フェニルプロパナールを用いて反応して、生成物である
5-フェニル-2-ペンタノールを得た。光学純度と絶対配
置は、実施例9と同様の方法である、HPLCを用いて算出
した。
【0060】収率:85% 不斉収率:70%ee(R) 実施例11 実施例9と同一の方法であるが、チタンテトライソプロ
ポキシドを共存させない反応条件で反応を行うことによ
り生成物である、1-フェニル-1-プロパノールを得た(7
4%収率)。光学純度と絶対配置は、実施例9と同様の方
法である、HPLCを用いて算出した。
【0061】光学純度:5%ee 立体配置:(R) 比較例1(実施例7の比較) アメリカ化学会誌(J.Am.Chem.Soc.)117,2675-2676(19
95)、J.Org.Chem.,61,4872-4873(1996)などに記載され
た方法に準じて、(S)-2,2'-ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)-1,1'-ビナフチル(BINAP、東京化成(株)製)とル
テニウム、及び(S,S)-1,2-ジフェニルエチレンジアミン
(環境科学センター製)の3成分からなる錯体を調製し
た。実施例6に記載された同一の還元反応を上記錯体を
用いて行ったところ、反応収率は、99%であり(GC分
析)、ジアステレオ比は、 97.4対2.6(トランス:シ
ス、95%de,GC分析)であり、不斉収率は、91%eeであっ
た。ジアステレオ比が実施例7に比べて劣っていた。
【0062】
【発明の効果】本発明の新規な含窒素化合物、及び、そ
れを含有する第VIII族遷移金属錯体は、特にジアステレ
オ選択性において、ケトンの立体選択的還元反応に有効
であった。また、本発明の新規な含窒素化合物と亜鉛か
ら構成される錯体は、(R,R)構造の光学活性ジアミンを
用いた反応剤から(R)構造のアルコールを製造できる。
従来技術では、反応剤のコスト高のために高価であった
が、本方法により安価な(R,R)構造の光学活性ジアミン
を用いても、(R)構造体の光学活性アルコールを製造す
ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 69/757 C07C 69/757 B C07D 245/06 C07D 245/06 // C07B 53/00 C07B 53/00 B 61/00 300 61/00 300 C07F 9/50 C07F 9/50 C07M 7:00 C07M 7:00 Fターム(参考) 4G069 AA06 BA27A BA27B BB08B BB08C BC35A BC69A BC70A BC70B BC70C BC71A BC74A BD07A BD07B BD07C BE13A BE27A BE27B CB02 DA02 4H006 AA02 AC41 BA10 BA23 BA46 BE20 BJ20 BN20 4H039 CA60 CB20 4H050 AA01 AB40 WB11 WB16 WB17 WB21

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1)〜式(6) 【化1】 (式中、R1とR2は、各々アルキル基、もしくは、アリ
    ール基を表し、R3とR4は、各々アルキル基、アラルキ
    ル基、もしくは、アリール基を表し、aは、アリール
    基、シクロアルキル基、または、置換、もしくは、非置
    換の炭素ー炭素二重結合を表し、mは0、1もしくは2を
    表す。)のいずれかで示される含窒素化合物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載された含窒素化合物と金属
    を含む錯体。
  3. 【請求項3】金属が第VIII族遷移金属または亜鉛である
    請求項2に記載の錯体。
  4. 【請求項4】リン化合物と第VIII族遷移金属を含む請求
    項3に記載の錯体。
  5. 【請求項5】リン化合物がトリフェニルホスフィン、1,
    2-ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンおよび、2,2'
    -ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチルから
    選ばれるいずれかであり、第VIII族遷移金属がルテニウ
    ム、ロジウム、イリジウムのいずれかである請求項4に
    記載の錯体。
  6. 【請求項6】亜鉛とチタンを含む請求項3に記載の錯
    体。
  7. 【請求項7】亜鉛が有機亜鉛である請求項3または6記
    載の錯体。
  8. 【請求項8】チタンがチタンアルコキシドである請求項
    6または7記載の錯体。
  9. 【請求項9】請求項2〜5のいずれか1項に記載された
    錯体を触媒として用いて、式(7) 【化2】 (式中、Aはアルキル基、もしくは、アリール基を表
    し、Bはアルキル基、アルキル基もしくはベンジル基に
    より置換されたアミノ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
    素、低級アルコキシ基、シアノ基のいずれかを表し、R
    5はアルキル基を表し、nは0、もしくは、1を表す。)で
    示されるケトンを還元することを特徴とする式(8) 【化3】 (式中、Aはアルキル基、もしくは、アリール基を表
    し、Bはアルキル基、アルキル基もしくはベンジル基に
    より置換されたアミノ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
    素、低級アルコキシ基、シアノ基のいずれかを表し、R
    5はアルキル基を表し、nは0、もしくは、1を表す。)で
    示されるアルコールの製造方法。
  10. 【請求項10】錯体に含まれる含窒素化合物が光学活性
    であり、得られるアルコールが光学活性アルコールであ
    る請求項9に記載のアルコールの製造方法。
  11. 【請求項11】請求項2、6、7、8のいずれか1項に
    記載された錯体を用いて、式(9) 【化4】 (式中、R6はアルキル基、もしくは、アリール基を表
    す。)で示されるアルデヒド類をアルキル化することを
    特徴とする、式(10) 【化5】 (式中、R6はアルキル基、もしくは、アリール基を表
    す。)で示されるアルコールの製造方法。
  12. 【請求項12】錯体に含まれる含窒素化合物が光学活性
    であり、得られるアルコールが光学活性アルコールであ
    る請求項11記載のアルコールの製造方法。
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