JP2001171668A - 荷置台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】組み立て分解が簡単で軽量にして頑丈でありリ
サイクルの効く地球環境に優しくて安全でかつ経済的利
用に役立てるコンパクトな荷置台を提供する。 【解決手段】天板２は、その上面に複数本の溝９と、そ
の両端に貫通穴１０とが設けられ、桁３は天板２と同一
長さの上部板４と下部板５との間に、その長手方向に延
在した柱６が介装結合され、上部板４には天板２の溝端
の貫通穴１０と対応する貫通穴１１が開設されており、
下部板５の下面には、その長手方向に溝１３と、この溝
１３の両端に貫通穴１２とが設けられ、柱６は左右一対
のコの字状部材１４の立面１４ａ、１４ｂを背中合わせ
に接着し、コの字状部材１４の立面１４ａ、１４ｂの外
側面に補強板１５ａ、１５ｂを接着した工型形状とし、
天板２の溝９と下部板の溝１３とに渡って結束帯を掛け
渡して結合して天板２と桁３とを結束帯によって締め付
け結束して一体化した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、物品等の保管や荷役作
業に用いる荷置台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】工場や物流産業における物品等の保管や
集配業務等で荷物を能率よく運搬するために荷置台が広
く使用される。この荷置台にはスキッドとパレットとが
ある。スキッドは荷物をのせてスタッカやフォークリフ
トのフォークを下面に差し込んで持ち上げて所要の場所
に運搬して荷物を能率的に処理する足付き荷物台であり
フォークリフトのフォークはスキッドの４方向からの差
し込みが可能な４方差しである。一方、パレットはフォ
ークリフト用で、荷物を載せフォークを差し込んで運搬
しスキッドと同様の用途に使われるが、フォークリフト
のフォークはパレットの２方向からの差し込みの２方差
しである。これらスキッド、パレットとも木製または金
属製が主流で、平パレットは１１００×１１００ｍｍサ
イズがＪＩＳＺ０６０として規定され、Ｔ１１型と称さ
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】スキッドあるいはパレ
ットの何れの荷置台は樹脂製もあるが、樹脂製は重くて
高額で流通に難点があり、水を使用する一部の分野で使
用されているが、一般では前述の通り木製または金属製
が主流である。しかしながら、木製の場合は、その木材
の殆どは外材又は製材の端材等のため、木節、曲り、捩
じれ等により破損が著しく、２〜３回の往復利用後に使
い捨てしている。従って資源的あるいはコスト的に好ま
しくなくリサイクルが効かない。金属製は強度的には有
利であるがこれもコスト的に好ましくなく、木製、金属
製の何れも重量があり取り扱いに不便性がある。また、
段ボールによるパレットがアメリカ国より輸入されたも
のがあるが、これは堅牢性、持久力、耐候性を欠如して
おり湿度の高い日本の風土には不適合である。

【０００４】本発明の目的は、組み立て分解が簡単で軽
量にして頑丈でありリサイクルの効く地球環境に優しく
て安全でかつ経済的利用に役立てるソリッドタイプの板
紙材による強固、強靭でコンパクトな荷置台を提供する
ことである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の荷置台は、何れもソリッドタイプの貼合板
紙材よりなる天板と、この天板の下面に所要間隔で結合
された複数本の桁とによって構成されており、前記天板
は、その上面に所要間隔で複数本の溝と、この溝の両端
に板厚方向の貫通穴とが設けられ、前記桁は前記天板と
同一長さの上部板と下部板との間に、その長手方向に延
在した柱が介装結合され、上部板には前記天板の溝端の
貫通穴と対応する板厚方向の貫通穴が開設されており、
前記下部板の下面には、その長手方向に溝とこの溝の両
端に板厚方向の貫通穴とが設けられ、前記柱は左右一対
のコの字状部材の立面を背中合わせに接着し、コの字状
部材の立面の外側面に補強板を接着した工型形状とし、
前記天板の溝と下部板の溝とに渡って結束帯を掛け渡し
て結合し、天板と桁とを前記結束帯によって締め付け結
束して一体化したことを特徴とするものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図１及び図２において、１は本発明
によるスキッド形態の荷置台を示し、何れもソリッドタ
イプの板紙材よりなる天板２と、この天板２の下面に所
要間隔で結合された複数本の桁３とによって構成されて
いる。

【０００７】前記天板２は図３及び図５で示すように、
その上面に所要間隔で複数本の溝９と、この溝９の両端
に板厚方向の貫通穴５とが設けられている。

【０００８】前記桁３は、前記天板２と同一長さの上部
板４と下部板５との間に、その長手方向に延在した柱６
を介装し接着剤によって接着結合され、前記上部板４、
下部板５及び柱６とによって工型形状を形成している。
前記上部板４には前記天板２の溝端の貫通穴９と対応す
る板厚方向の貫通穴１１が開設されており、前記下部板
５の下面には、その長手方向に溝１２と、この溝１２の
両端に板厚方向の貫通穴１３とが設けられている。

【０００９】前記桁３の柱６は図５及び図６で詳細を示
すように、左右一対のコの字状部材１４の立面１４ａ、
１４ｂを背中合わせに接着剤によって接着し、コの字状
部材１４の立面１４ａ、１４ｂの外側面に補強板１５
ａ、１５ｂを接着剤によって接着した構造である。

【００１０】このようにして得た天板２と桁３の各パー
ツを組み合わせることにより図１及び図２のスキッドで
ある荷置台１とするものである。すなわち、天板２の溝
９の位置の下面に桁３を配置し、天板２の溝９と桁３の
下部板７の溝１２とに渡って例えば金属、樹脂材又は紙
材等の結束帯７を掛け渡し、この結束帯７の両端を結合
８して天板２と桁３とを前記結束帯７によって締め付け
結束して一体化する。結束帯７の両端の結合１５は、金
属の結束帯の場合は波形挟着器具により、樹脂の結束帯
の場合はヒートシーラで、紙材の場合は接着剤等によっ
て強固に結合することが可能である。前記結束帯７は天
板２の溝９と下部板５の溝１３内に埋没されているた
め、天板２上に載置した商品等を結束帯７で損傷するこ
とがなく、桁３も地面等に接地の際に結束帯７が邪魔に
なることがなく安定を保つことができる。従って、本発
明の荷置台１０は従来の木製のスキッドやパレットのよ
うに木節穴より割れ損傷や釘の出張りにより荷物の損傷
がなく安全に搬送することができる。樹脂製、金属製は
一体型、組み立て固定のため多大な回収費用がかかり往
復使用には不向きである。

【００１１】前記は天板２の下面に桁３による足を有す
るスキッドの荷置台であるが、図７で示すように、天板
２同じ構造の底板２１を桁３の下面に配置して結束帯７
によって締め付け結束して一体化することによりスキッ
ド形態を基本にしてパレット形態の荷置台１０が直ちに
得られる。

【００１２】上記の本発明によるスキッドあるいはパレ
ットの荷置台１、２０は、天板２、底板２１及び桁３の
何れもソリッドタイプの貼合板紙材によるものであるた
め、重量は形状、紙厚の調整で軽量化することができ、
作業者による持ち運び等の取り扱いが楽で、しかも弾力
性と強靭性を有するソリッドタイプの貼合板紙材により
強固な構造仕立てにより壊れ難く、１０数回の往復使用
が可能となり、１回の使用コストが大幅に低減して割安
となる。それに加えて、回収が容易でリサイクルが可能
であり最終的には製紙原料になり地球環境に優しいエコ
ロジカルの荷置台を提供することができる。

【００１３】天板２あるいは底板２１と桁３の製造にお
いては、スリッター、打ち抜き、Ｖカット等の刃物の使
用で製造することができるため、切り口、スリット面に
はバリ等の発生が全くなく、安全面での扱いは抜群で生
産性、量産性、経済性の全てが揃っており安定供給が可
能である。また、全体に渡って又は部分的（例えば桁３
あるいは底板２１）に耐水補強処理を施しておくことに
より水場での使用は勿論のこと、梅雨期のような湿度の
高い環境において耐久性を十分に確保することができ
る。

【００１４】さらに、パーツとしては天板２あるいは底
板２１と桁３及び結束帯７とであり組み立てが簡単であ
るため、これらを各部品化してキットとすることによ
り、キット化した状態で使用場所に輸送して組み立てる
ことができ、トラック等で搬送する時に限られたスペー
スで多くの荷置台のキットを輸送することができるので
往復使用（リターナブル）の輸送費用も低減するが、従
来の樹脂製、金属製の場合は一体型、組み立て固定のた
め多大な回収費用がかかり往復使用には不向きである。

【００１５】さらに加えて桁３は、上部板４と下部板５
及び左右一対のコの字状部材１４の立面１４ａ、１４ｂ
を背中合わせに接着剤によって接着し、コの字状部材１
４の立面１４ａ、１４ｂの外側面に補強板１５ａ、１５
ｂを接着剤によって接着した柱６との構成であるから、
紙材といえどもソリッドタイプの貼合板紙材により剛性
を有しており強度が大であり、重量の荷物等を天板２上
に載せて長期間保管していても破損や変形することがな
い。

【００１６】また、桁３は天板２の一方の辺で所要の間
隔で配置されるため、フォークリフトのフォークは２方
差しが可能となり、フォークリフトによる荷役作業を行
うことができる。

【００１７】

【発明の効果】以上のように本発明によると、軽量にし
て堅牢性、持久力、耐候性を有し、強固な構造仕立てに
より壊れ難く、１０数回の往復使用が可能となり、１回
の使用コストが大幅に低減して割安で、その上回収が容
易でリサイクルが可能であり最終的には製紙原料になり
地球環境に優しいエコロジカルの荷置台を提供すること
ができる。また、組み立て分解が簡単であるから天板あ
るいは底板と桁及び結束帯を部品化してキット化するこ
とができるのでトラック等で輸送する時に限られたスペ
ースで多くの荷置台のキットを輸送することができ、往
復使用（リターナブル）の輸送費用が低減すると共に、
荷置台として使用ない時には分解して倉庫等に格納する
ことにより小スペースで多数の荷置台を格納することが
できる。さらに、安全面での扱いは抜群で生産性、量産
性、経済性の全てが揃っており安定供給を可能とするス
キッド形態あるいはパレット形態の荷置台を提供するす
ることができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるスキッド形態の荷置台の正面図

【図２】図１の側面図

【図３】天板の平面図

【図４】図１の底面図

【図５】天板と桁との拡大正面図

【図６】桁の分解的斜視図

【図７】本発明によるパレット形態の荷置台の正面図

【符号の説明】

１ スキッド形態の荷置台 ２ 天板 ３ 桁 ４ 上部板 ５ 下部板 ６ 柱 ７ 結束帯 ８ 結合 ９ 溝 １０ 貫通穴 １１ 貫通穴 １２ 溝 １３ 貫通穴 ２０ パレット形態の荷置台 ２１ 底板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 何れもソリッドタイプの貼合板紙材より
   なる天板と、この天板の下面に所要間隔で結合された複
   数本の桁とによって構成されており、 前記天板は、その上面に所要間隔で複数本の溝と、この
   溝の両端に板厚方向の貫通穴とが設けられ、 前記桁は前記天板と同一長さの上部板と下部板との間
   に、その長手方向に延在した柱が介装結合され、上部板
   には前記天板の溝端の貫通穴と対応する板厚方向の貫通
   穴が開設されており、前記下部板の下面には、その長手
   方向に溝と、この溝の両端に板厚方向の貫通穴とが設け
   られ、 前記柱は左右一対のコの字状部材の立面を背中合わせに
   接着し、コの字状部材の立面の外側面に補強板を接着し
   た工型形状とし、 前記天板の溝と下部板の溝とに渡って結束帯を掛け渡し
   て結合し、天板と桁とを前記結束帯によって締め付け結
   束して一体化したことを特徴とする荷置台。