JP2001171050A - 耐熱性パッケージ材料 - Google Patents

耐熱性パッケージ材料

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JP2001171050A
JP2001171050A JP36412099A JP36412099A JP2001171050A JP 2001171050 A JP2001171050 A JP 2001171050A JP 36412099 A JP36412099 A JP 36412099A JP 36412099 A JP36412099 A JP 36412099A JP 2001171050 A JP2001171050 A JP 2001171050A
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monomers
cyclic conjugated
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Takashi Namikata
尚 南方
Kazuishi Satou
一石 佐藤
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化水素材料による高温信頼性の高いパッケ
ージ材料を提供する。 【解決手段】 特定の組成を有する環状共役ジエン系重
合体が含有される樹脂層を少なくとも一層有し、且つ樹
脂/樹脂又は樹脂/金属の積層構造を有する耐熱性パッ
ケージ材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヒートシール可能な
樹脂シートパッケージ材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、ポリマーフィルム単層シート、ポ
リマーフィルム積層体シート、ポリマーフィルムと金属
シートを積層したシートが、ヒートシール可能な樹脂シ
ートパッケージ材料として、食品、日用品、衣類、書
類、電子部品などの様々な分野の包装材料に利用されて
いる。この包装材料が熱可塑性ポリマーフィルム単層で
ある場合、構造が単純であり、安価であることから簡易
包装分野で利用されるが、ヒートシールを行うとフィル
ム全体が溶融するためヒートシール部のフィルム形状が
変化し、強度低下を伴うことから厳密な包装に利用でき
ない。
【0003】一方、ポリマーフィルム積層体シートにお
いて、内層に熱融着可能な熱可塑性樹脂層を設け、外層
に高融点材料からなる熱可塑性樹脂層を補強層として設
けた構造では、内層が容易に溶融できることから内層が
対面した構造でヒートシールして封止することができ
る。この際、外層の高融点材料は溶融しないため補強層
となり封止の信頼性を高めることができる。2層以上の
熱可塑性樹脂層を有する積層体シートの該熱可塑性樹脂
層の外層と内層の中間層、あるいは該積層体シートの最
外層に金属層を設けたシートにおいては、この金属層に
よって遮光性、ガスバリア性を高めることができること
から封止性、信頼性をさらに高めることができる。
【0004】これらポリマーフィルム積層体シート、ポ
リマーフィルムと金属シートを積層したシートの熱融着
層に用いる材料として、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、変成ポリエチレン、変成ポリプロピレン、エチレン
・ビニルアルコール共重合体などが用いられている。し
かしながら、これらの従来用いられている熱融着層材料
は溶融温度が比較的低く、パッケージの高温信頼性が低
かった。また、パッケージ材料の廃棄、焼却時に環境有
害物質を排出する恐れのない炭化水素材料による高温信
頼性の高いパッケージ材料が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、炭化水素材
料による高温信頼性の高いパッケージ材料を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため炭化水素系ポリマーの研究を重ね、環状
共役ジエン系重合体を含有する樹脂材料を用い、高温信
頼性が高く、環境安全性に優れた樹脂シートパッケージ
材料を製造できることを見出し、本発明に至った。すな
わち本発明は、(1) 少なくとも下記(1)式で表さ
れる環状共役ジエン系重合体が含有される樹脂層を一層
有し、且つ樹脂/樹脂または樹脂/金属の積層構造を有
することを特徴とする耐熱性パッケージ材料、
【0007】
【化2】
【0008】[式(1)は、重合体の組成式を表す。
(A)〜(D)は高分子主鎖を構成する各分子構造単位
を表す。a〜eは、高分子主鎖に含有される各分子構造
単位の重量%を表す。 (A):環状共役ジエン系単量体から選択された、一種
または二種以上の単量体より誘導される分子構造単位。 (B):鎖状共役ジエン系単量体から選択された、一種
または二種以上の単量体から誘導される分子構造単位。 (C):ビニル系芳香族単量体から選択された、一種ま
たは二種以上の単量体から誘導される分子構造単位。 (D):極性単量体から選択された、一種または二種以
上の単量体から誘導される分子構造単位。 (E):エチレン、α−オレフィン系単量体から選択さ
れた、一種または二種以上の単量体から誘導される分子
構造単位。 ただし、a+b+c+d+e=100、0.5≦a≦1
00である。]である。
【0009】本発明の耐熱性パッケージ材料は、樹脂/
樹脂または樹脂/金属の積層構造を有し、少なくとも1
層の樹脂層に環状共役ジエン系重合体が含有されること
が必要である。環状共役ジエン系重合体はその単量体組
成や変性によって幅広い範囲の物性値をとることが可能
であり、優れた耐熱性を有するため、該重合体を含有す
る樹脂層を有する樹脂シートは高い耐熱性を示し、高耐
熱パッケージとして利用できる。本発明のパッケージ材
料は、該重合体を含有する樹脂層を有し、該3層以上で
積層される場合においては表層、中間層のいずれかに利
用される。特に表層に環状共役ジエン系重合体を用いた
パッケージ材料は、シート状のパッケージ材料の該重合
体層を熱融着層として用い、該熱融着層を対向させて熱
融着させ、袋状や筒状などの形態に加工するとともに、
被包装材料をパッケージ材料に充填した後開口部を熱融
着によって封止できるため好ましく、この熱融着層が高
耐熱性を有するため高耐熱性パッケージ材料とすること
ができる。
【0010】また、本発明の構成として、環状共役ジエ
ン系重合体を含有する熱可塑性樹脂層とともに金属層が
積層された構造で利用することもでき、該金属層によっ
て高いガスバリア性、遮光性をパッケージ材料に付与す
ることができる。本発明のパッケージ材料の好ましい具
体的な層状構造として、環状共役ジエン系重合体を含む
樹脂層および該樹脂層よりさらに高耐熱性の樹脂層を積
層した構造、環状共役ジエン系重合体を含む樹脂層と該
高耐熱性の樹脂層の中間に金属層を積層した構造、環状
共役ジエン系重合体を含む樹脂層と金属層の中間に該高
耐熱の樹脂層を積層した構造、環状共役ジエン系重合体
を含む樹脂層と金属層が積層した構造が挙げられる。ま
た、環状共役ジエン系重合体の二重結合の有無、環状分
子置換基の有無と種類、環状共役ジエン共重合体の場合
の組成やブロックやランダムなどの共重合構造によって
耐熱性を調整することができることから、異なる耐熱性
を有する環状共役ジエン系重合体を用いた樹脂層を積層
する層状構造も好ましく用いられる。
【0011】上記のように、環状共役ジエン系重合体の
二重結合の有無、環状分子置換基の有無と種類、環状共
役ジエン共重合体の場合の組成やブロックやランダムな
どの共重合構造によって耐熱性を調整することができる
ことから、該重合体をパッケージ材料に用いてパッケー
ジ材料の耐熱性を調整できる。高耐熱性の観点で該重合
体の構造として、該重合体中の環状共役ジエンモノマー
ユニット含量が高いことが好ましく、また該重合体中の
環状共役ジエンが飽和構造のものが好ましい。さらに前
記の構造において、樹脂層および金属層の層間に接着層
として他の樹脂層を設けることができる。この接着層の
樹脂は必ずしも高耐熱である必要はなく、各種の熱可塑
性または熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0012】本発明の耐熱性パッケージ材料に用いる環
状共役ジエン系重合体について説明する。本発明で用い
る環状共役ジエン系重合体は、上記式(1)で表され
る、高分子鎖を構成する繰り返し単位が環状共役ジエン
系単量体より誘導される分子構造単位(A)の単独重合
体もしくは該分子構造単位(A)の共重合体である。該
環状共役ジエン系単量体としては、好ましくは炭素−炭
素結合により構成される5員環以上の環状共役ジエンで
あり、より好ましくは5〜8員環の環状共役ジエン、特
に好ましくは6員環の環状共役ジエンである。具体例と
して、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘ
キサジエン、1,3−シクロオクタジエンおよびこれら
の誘導体を例示することができる。好ましい単量体とし
て、1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロヘキ
サジエン誘導体である。
【0013】本発明において特に好ましい環状共役ジエ
ン系重合体は、シクロヘキセン環、シクロヘキサン環ま
たはこれらの官能基置換体を有する分子構造単位(A)
の単独重合体もしくは該分子構造単位(A)の共重合体
である。上記の環状共役ジエン系単量体と共重合する他
の単量体として、例えば、1,3−ブタジエン、イソプ
レン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3
−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどの鎖状共役
ジエン系単量体、スチレン、α−メチルスチレン、o−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、tertブチル
スチレン、1,3−ジメチルスチレン、ジビニルベンゼ
ン、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン、ビニルピ
リジンなどのビニル芳香族系単量体、メタリル酸メチ
ル、アクリル酸メチル、アクリロニトリル、メチルビニ
ルケトン、α−シアノアクリル酸メチルなどの極性ビニ
ル系単量体やエチレンオキシド、プロピレンオキシド、
環状ラクトン、環状ラクタム、環状シロキサン等の極性
単量体、;並びにエチレン、α−オレフィン系単量体を
例示することができ、これら単量体は必要に応じ1種で
も、2種以上であっても構わない。また、共重合の形式
として、ブロック共重合、グラフト共重合、ランダム共
重合、交互共重合を例示することができる。
【0014】本発明の環状共役ジエン系重合体におい
て、重合反応終了後に水素化、ハロゲン化等によって誘
導された分子構造単位であってもよい。本発明の環状共
役ジエン系重合体において、環状共役ジエン系単量体よ
り誘導される分子構造単位の含有量は5重量%以上、好
ましくは10重量%以上である。また、本発明で用いら
れる環状共役ジエン系重合体の分子量は、5,000以
上5,000,000以下の範囲であり、好ましくは1
0,000以上1,000,000の範囲である。
【0015】これら環状共役ジエン系重合体の製造は、
公知の方法(例えばWO94/28038号公報、WO
94−29359号公報、WO95−21217号公
報、WO96−16090号公報記載の方法)により行
うことができる。合成法の一例としては、アルカリ金属
錯体を開始剤とするリビングアニオン重合によって重合
体を得ることができる。また複数種のモノマーを逐次ま
たは同時に開始剤に投入して重合させて共重合体が作製
できる。さらに生成した重合体の二重結合をパラジウ
ム、ニッケルなどの水素化触媒を用い水素添加して水素
化重合体を得ることができる。
【0016】本発明の環状共役ジエン系重合体は重合時
および/または重合後に官能基を導入することができ
る。この官能基として、ハロゲン原子、C1〜C20の
アルキル基、C2〜C20の不飽和脂肪族炭化水素、C
5〜C20のアリール基、C3〜C20のシクロアルキ
ル基、C4〜C20のシクロジエニル基、5〜10員環
であって少なくとも1個の窒素、酸素または硫黄をヘテ
ロ原子として含む複素環基、エポキシ基、ヒドロキシル
基、スルホン酸基、シラン基などである。
【0017】さらに、本発明で用いられる環状共役ジエ
ン系重合体はその分子鎖中もしくは末端に反応性官能基
を有していても良い。反応性官能基を付与するために
は、通常アニオン重合末端や二重結合と反応することが
知られている公知の化合物を重合反応に引き続いて加え
れば良い。このような化合物例としては、メチルジメト
キシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジエ
トキシシラン、フェニルジメトキシシラン、ジクロロジ
メトキシシラン、メチルトリス(エチルメチルケトオキ
シム)シラン、メチルトリス(N,N−ジエチルアミノ
キシ)シランなどのシリル化物、エチレンオキシド、プ
ロピレンオキシド、ブテンオキシドなどのオキシド類、
テトラブトキシチタン等のチタン化合物、塩素、臭素、
沃素、塩化水素などのハロゲン類、過酸化水素やメタク
ロロ過安息香酸などの過酸化物、その他アルミウムイソ
プロポキシド、トリイソプロポキシボラン、クロロ酢酸
エチルなどが挙げられる。
【0018】また必要に応じて、熱安定剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、滑剤、染料、顔料、架橋剤、発泡
剤、帯電防止剤、他の高分子材料、無機強化材などを添
加混合することができる。環状共役ジエン系重合体を含
む樹脂層に含有される他の高分子材料は、例えば、ナイ
ロン4、ナイロン6、ナイロン8、ナイロン9、ナイロ
ン10、ナイロン11、ナイロン46、ナイロン66、
ナイロン610、ナイロン612、ナイロン636、ナ
イロン1212などの脂肪族ポリアミド、ナイロン4T
(T:テレフタル酸)、ナイロン4I(I:イソフタル
酸)、ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロン12T、
ナイロン12I、ナイロンMXD6(MXD:メタキシ
レンジアミン)などの芳香族ポリアミドやこれらの共重
合体、ブレンドなどのポリアミド系重合体、ポリブチレ
ンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリ
レート(PAR)などのポリエステル系重合体、ポリプ
ロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、エチレンプ
ロピレンゴム(EPR)、ポリスチレンなどのオレフィ
ン系重合体、ポリブタジエン(PBd)、ポリイソプレ
ン(PIp)、スチレン・ブタジエン共重合体(SB
R)あるいはこれらの水素化物などの共役ジエン系重合
体、ポリフェニレンスルフィドなどチオール系重合体、
ポリエチレンオキシド、ポリアセタール、ポリフェニレ
ンエーテルなどのエーテル系重合体、あるいはアクリル
樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリスルホン、ポリエー
テルケトン、ポリアミドイミド、ポリ塩化ビニリデン、
ポリフッ化ビニリデンなどを例示することができる。ま
た、無機強化材料として、ガラスファイバー、ガラスウ
ール、カーボンファイバー、タルク、マイカ、カオリ
ン、シリカ、アルミナ、ロックウールなどが挙げられ
る。
【0019】本発明のパッケージ材料において、環状共
役ジエン系重合体を含む樹脂層における環状共役ジエン
系重合体の含有量として、好ましくは10重量%以上1
00重量%以下、さらに好ましくは20重量%以上10
0重量%以下である。この含有量が10重量%未満であ
ると、耐熱性の効果が十分でない傾向がある。本発明の
パッケージ材料は、環状共役ジエン系重合体、または環
状共役ジエン系重合体と他のポリマーなどの混合物をシ
ート形状に成形したものと、その他の樹脂シート、及び
/又は金属シートを前記記載のような積層構造で積層さ
れたものである。環状共役ジエン系重合体、又は環状共
役ジエン系重合体と他のポリマーなどの混合物をシート
形状に成形加工は通常の方法が利用可能であり、熱溶融
押し出し成形、溶液キャスト成形、粉末塗布後の溶融・
焼結加工、プレス成形、ブロー成形などを挙げることが
できる。また、積層加工は加熱ラミネーション成形、接
着剤による接着成形、プレス成形を用いることができ
る。また、シート成形加工において同時に他の樹脂シー
トや金属との積層加工を行うこともできる。さらにシー
ト成形後、積層加工前に表面の密着性改良などの目的で
表面酸化処理、接着剤など表面処理材コーティングを行
うことができる。
【0020】本発明のパッケージ材料において環状共役
ジエン系重合体を含む樹脂層と積層される高耐熱の樹脂
層について説明する。この樹脂材料として、環状共役ジ
エン系重合体を含む樹脂層よりさらに高耐熱性であるこ
とが好ましく、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂が利用
できる。この例として、ポリイミド、芳香族ポリアミ
ド、芳香族エステル、ポリエーテルケトン、フェノール
樹脂、メラニン樹脂、ポリウレタンなどが用いられる。
【0021】また、本発明において用いられる金属層の
材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、ステ
ンレス、鉄、ニッケル、炭素などの種々の材料が利用可
能であるが、加工性、価格の観点からアルミニウム、ア
ルミニウム合金が好ましい。本発明の環状共役ジエン系
重合体を含む樹脂層の厚さは利用する用途により異なる
が、1μm〜1000μmの範囲、好ましくは5μm〜
100μmの範囲である。また金属層の厚さは、好まし
くは0.1〜100μmの範囲、さらに好ましくは0.
5〜30μmの範囲であり利用する用途の応じて調節す
ることができる。パッケージ材料の厚さとして、好まし
くは5〜500μmの範囲であり、さらに好ましくは1
0〜300μmの範囲であり、強度や加工性を勘案して
調整できる。
【0022】上記のようにして作製した樹脂積層体シー
トをパッケージ材料として利用する好ましい形態とし
て、表層の熱融着層を対向させ、封止部を加熱して筒
状、袋状に加工した後、開口部より内部に被パッケージ
材料、部品を充填した後開口部の熱融着層を対面させ熱
融着により封口する。また、電池材料の場合、パッケー
ジの内外に通電端子を含む場合、通電端子を熱融着層封
口部に介在させることができる。このように本発明のパ
ッケージ材料は種々の材料、部品、素子などのパッケー
ジ材料として用いることができる。より具体的用途とし
て、電子材料、精密部品、素子、電池、記録媒体、医薬
品、食品等の包装体、外層体等が挙げられる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下実施例によってさらに詳細に
説明する。
【0024】
【実施例1】1,3ーシクロヘキサジエン(CHD)を
モノマーとして、10重量%のデカリン溶液を調製し、
触媒としてn−ブチルリチウム(n−BuLi)とテト
ラメチルエチレンジアミン(TMEDA)を用い混合
(CHD/n−BuLi/TMEDA=200/1/
1)後40℃の温度で6時間重合を行った。合成したポ
リシクロヘキサジエン溶液をオートクレーブに装填し、
ラネーニッケル触媒を用い水素加圧下で水添(150℃
で3時間保持、初期水素圧50kg/cm2)してポリ
シクロヘキサンを合成した(数平均分子量4200
0)。水添後の溶液をアセトンで再沈、乾燥して粉末状
のポリマーを得た。該ポリマーのガラス転移点を示差熱
分析により求めた結果、253℃であることがわかっ
た。次いで、該ポリマーのデカリン溶液(10重量%)
をキャストしてシート(厚さ30μm、300mm角)
を作製した。
【0025】一方、上記の重合触媒を用い、このデカリ
ン溶液にスチレン(St)を投入重合(40℃、2時
間)後、シクロヘキサジエン(CHD)を投入(St/
CHD=2/8)してスチレン−シクロヘキサジエンの
ジブロック重合体を合成した。次いで重合体溶液をアセ
トンで再沈して共重合体粉末を得た。得られた共重合体
のガラス転移点を示差熱分析により求めた結果、203
℃であることがわかった。次いで、合成した共重合体溶
液をオートクレーブに装填し、ラネーニッケル触媒を用
い水素加圧下で水添(150℃で3時間保持、初期水素
圧50kg/cm 2)してポリ(ビニルシクロヘキサン
・シクロヘキサン)共重合体を合成した(数平均分子量
56000)。該ポリマーをのデカリン(DE)/シク
ロヘキサン(CH)混合溶媒(DE/CH=1/1)溶
液(ポリマー10重量%)を調整、キャスト成形してシ
ート(厚さ50μm、300mm角)を作製した。
【0026】得られた2種類の樹脂シートを加熱ロール
ラミネーション(加熱ロール温度220℃)させて樹脂
積層体シーとを作製した。該シートを200mm×30
0mmの長方形に切断した後、中央で折り曲げ、周縁の
2辺を幅5mmで熱融着(ヒートインパルスシーラーで
210℃に加熱封止)して袋状(200mm×150m
m)に加工した(ポリ(ビニルシクロヘキサン・シクロ
ヘキサン)共重合体層を熱融着層として対向させて封止
した。)。次いで、袋の開口部から内部にエチレングリ
コールを充填した後開口部を封口した。このパッケージ
を200℃の温度で10分間加熱保持した結果袋の開封
は認められなかった。
【0027】
【比較例1】ポリプロピレン(厚さ50μm)とPET
(30μm)の接合面にエポキシ系接着剤を加熱ラミネ
ーションして作製した積層体シート(旭化成ポリフレッ
クス製)を加工して実施例1と同様形状のパッケージを
作製した(ポリプロピレン層を熱融着層として用い
た)。実施例1と同様にエチレングリコールを封入後2
00℃で10分間加熱保持した結果、袋が開封しエチレ
ングリコールが流出した。
【0028】
【実施例2】実施例1で作製したのと同じ2枚の樹脂シ
ートを用い、それらの中間にアルミニウム箔を積層して
積層シートを作製した。なお、2枚の樹脂シートはそれ
ぞれの片面を大気中アーク放電処理して表面を酸化し、
処理面にエポキシ樹脂を塗布してアルミニウム箔を張り
合わせた。実施例1と同様形状に袋状に成形し、粒状無
水塩化カルシウム50gを充填した後開口部をヒートシ
ールして封口した。該パッケージ袋を1ヶ月室温大気中
放置したが重量増加は認められず、水蒸気バリア性に優
れることがわかった。次いで、該パッケージ袋を200
℃で1時間加熱保持した結果、封口内の空気は膨張して
パッケージが膨れたが開封しなかった。
【0029】
【比較例2】PET/Al/PP積層体シート(旭化成
ポリフレックス製)を実施例1と同様の形状に袋状に加
工して、実施例2と同様に粒状無水塩化カルシウム50
gを装填、封口し、1ヶ月保持した結果、該パッケージ
袋の重量増加は認められなかった。次いで、200℃の
温度で1時間保持後、袋が開封した。
【0030】
【発明の効果】本発明は耐熱性、環境安全性に優れたパ
ッケージ材料を提供するものであり、パッケージ材料の
信頼性を高めることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB01B AB10 AB33 AK01B AK04A AK04J AK08A AK08J AK12 AK28A AK28J AK28K AL01A AL05A AL06 BA02 BA03 BA04 BA05 BA10A BA10B GB16 GB23 GB41 JJ03 JL00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(1)式で表される環状共役ジエン
    系重合体が含有される樹脂層を少なくとも一層有し、且
    つ樹脂/樹脂又は樹脂/金属の積層構造を有することを
    特徴とする耐熱性パッケージ材料。 【化1】 [式(1)は、重合体の組成式を表す。(A)〜(D)
    は高分子主鎖を構成する各分子構造単位を表す。a〜e
    は、高分子主鎖に含有される各分子構造単位の重量%を
    表す。 (A):環状共役ジエン系単量体から選択された、一種
    または二種以上の単量体より誘導される分子構造単位。 (B):鎖状共役ジエン系単量体から選択された、一種
    または二種以上の単量体から誘導される分子構造単位。 (C):ビニル系芳香族単量体から選択された、一種ま
    たは二種以上の単量体から誘導される分子構造単位。 (D):極性単量体から選択された、一種または二種以
    上の単量体から誘導される分子構造単位。 (E):エチレン、α−オレフィン系単量体から選択さ
    れた、一種または二種以上の単量体から誘導される分子
    構造単位。 ただし、a+b+c+d+e=100、0.5≦a≦1
    00である。]
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