JP2001169576A - 自己起動型同期モータ装置 - Google Patents

自己起動型同期モータ装置

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JP2001169576A
JP2001169576A JP34483199A JP34483199A JP2001169576A JP 2001169576 A JP2001169576 A JP 2001169576A JP 34483199 A JP34483199 A JP 34483199A JP 34483199 A JP34483199 A JP 34483199A JP 2001169576 A JP2001169576 A JP 2001169576A
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Masaya Inoue
正哉 井上
Osamu Usui
修 碓井
Yukari Tode
結花利 都出
Toyomi Oshige
豊実 大重
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自己起動が可能であり、また商用電源から直
接給電して同期運転が可能で、しかも低コストで効率の
高い同期モータ装置を得る。 【解決手段】 同期モータ3と、商用電源1を直流に整
流変換したのち半導体素子により周波数変換するインバ
ータ2と、同期モータ3を、インバータ2と商用電源1
の何れか一方と接続するスイッチ4とを備え、起動時に
は、スイッチ4が同期モータ3とインバータ2とを接続
し、同期モータ3の回転数が商用周波数に対し、同期引
き入れ可能な回転数に達した後には、スイッチ4が同期
モータ3とインバータ2との接続を切断して同期モータ
3と商用電源1とを接続するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自己起動型の同期
モータ装置に関し、特に、起動後は商用電源で持続運転
可能な同期モータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】同期モータは回転数に応じてモータへ印
加する電源周波数を変化させることが必要であり、電源
周波数がモータ回転数と著しく異なる場合には同期外れ
により、いわゆる脱調状態となり起動できない。したが
って、通常、同期モータは電源周波数を変化させる手段
として半導体素子によるインバータを用いて駆動される
のが一般的である。しかし、インバータ装置のためのコ
ストが必要な点や、インバータ自体の電力損失が問題と
なる。したがって、インバータ無しで自己起動し、同期
引き入れできる同期モータの構成が望ましく、このよう
な課題を解決できる同期モータとしては、非同期運転可
能な誘導機に永久磁石モータを埋め込んだ、いわゆる誘
導起動方式の同期モータが一般的である。この種のもの
としては例えば特開平04−210758号公報などが
挙げられ、起動用のカゴ型2次導体と同期後の磁束源と
しての永久磁石と回転軸とを配置したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、数kW
以下のモータでは回転子径が小さくこれら全てを回転子
断面内に納めることが困難になる。そのため小さく強力
な磁石が必要となり希土類系の磁石を用いるなどするた
め、モータコストが高くなる。また、ダイキャストなど
の2次導体回路を作成した回転子に永久磁石を挿入して
から着磁する場合、2次導体が一種のシールド作用を有
するために、着磁が困難である。そこで、回転子にあら
かじめ磁石を挿入してからダイキャストなどの2次導体
回路を作成しようとすると、ダイキャストのための熱に
より磁石のキュリー点を超え磁石として十分に機能しな
い。また、誘導機として起動するには、進行磁界を発生
するための固定子が必要であり、通常、コイルエンド部
に各相で重なりをもつ分布巻き線を必要とする。しか
し、分布巻きはコイルエンド部が大きくその銅損が多い
ため、電力損失が大きい。また、1ティースに対し一相
巻いた集中巻きの永久磁石モータに比べ、製造し難く、
製造コストがかかる。
【0004】本発明は、前記のような従来のものの問題
点を解決するためになされたものであり、進行波成分を
僅かにしか有しない集中巻きの永久磁石式同期モータ
や、起動用のかご型2次導体が無い同期モータであって
も、自己起動が可能であり、また商用電源から直接給電
して同期運転が可能で、しかも低コストで効率の高い同
期モータ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成によ
る自己起動型同期モータ装置は、同期モータと、商用電
源を直流に変換したのち半導体素子により周波数変換す
る周波数変換装置と、前記同期モータを、前記周波数変
換装置と商用電源の何れか一方と接続するスイッチとを
備え、起動時には、前記スイッチが前記同期モータと前
記周波数変換装置とを接続し、前記同期モータの回転数
が商用周波数に対し、同期引き入れ可能な回転数に達し
た後は、前記スイッチが前記同期モータと前記周波数変
換装置との接続を切断して前記同期モータと前記商用電
源とを接続するようにしたものである。
【0006】また、本発明の第2の構成による自己起動
型同期モータ装置は、同期モータと、商用電源を直流に
整流変換したのち半導体素子により周波数変換する周波
数変換装置と、前記周波数変換装置と前記同期モータと
を接続する配線に直列に挿入されたインダクタンス回路
と、前記同期モータと商用電源との接続を制御するスイ
ッチとを備え、起動時には、前記スイッチを切断状態と
して、前記周波数変換装置より前記同期モータへ給電
し、前記同期モータの回転数が商用周波数に対し、同期
引き入れ可能な回転数に達した後は、前記スイッチを接
続状態として、前記周波数変換装置と前記商用電源の双
方より前記同期モータへ給電し、その後、前記周波数変
換装置から前記同期モータへの給電を切断し、前記商用
電源より直接前記同期モータへ給電するようにしたもの
である。
【0007】また、本発明の第3の構成による自己起動
型同期モータ装置は、並列した2回路の巻線を有する同
期モータと、前記同期モータの一方の回路に接続され、
商用電源を直流に整流変換したのち半導体素子により周
波数変換する周波数変換装置とを備え、起動時には、前
記周波数変換装置より前記同期モータの少なくとも一方
の回路へ給電し、前記同期モータの回転数が商用周波数
に対し、同期引き入れ可能な回転数に達した後は、商用
電源より前記同期モータの少なくとも他方の回路へ給電
するようにしたものである。
【0008】また、本発明の第4の構成による自己起動
型同期モータ装置は、第3の構成において、同期モータ
の他方の回路と商用電源との接続を制御するスイッチを
備え、起動時には、上記スイッチを切断状態として、周
波数変換装置より前記同期モータの一方の回路へ給電
し、前記同期モータの回転数が商用周波数に対し、同期
引き入れ可能な回転数に達した後は、上記スイッチを接
続状態として、前記同期モータの2つの回路の双方に、
それぞれ前記周波数変換装置と前記商用電源より別々に
給電し、その後、前記周波数変換装置からの給電を切断
し、前記商用電源より前記同期モータの他方の回路へ給
電するようにしたものである。
【0009】また、本発明の第5の構成による自己起動
型同期モータ装置は、第4の構成において、同期モータ
の2つの回路のうち周波数変換装置に接続する一方の回
路の巻線の総断面積を、他方の回路の巻線の総断面積よ
り小さくしたものである。
【0010】また、本発明の第6の構成による自己起動
型同期モータ装置は、第3の構成において、同期モータ
の他方の回路と商用電源との接続を制御する第1のスイ
ッチと、前記同期モータの2つの回路の接続を制御する
第2のスイッチとを備え、起動時には、第1のスイッチ
及び第2のスイッチを切断状態として、周波数変換装置
より前記同期モータの一方の回路へ給電し、前記同期モ
ータの回転数が商用周波数に対し、同期引き入れ可能な
回転数に達した後は、第1のスイッチを接続状態とし
て、前記同期モータの2つの回路の双方に、それぞれ前
記周波数変換装置と前記商用電源より別々に給電後、前
記周波数変換装置からの給電を切断し、その後第2のス
イッチを接続状態として、前記商用電源より前記同期モ
ータの2つの回路の双方に給電するようにしたものであ
る。
【0011】また、本発明の第7の構成による自己起動
型同期モータ装置は、第3の構成において、同期モータ
の他方の回路と商用電源との接続を制御する第1のスイ
ッチと、前記同期モータの2つの回路の接続を制御する
第2のスイッチとを備え、起動時には、第1のスイッチ
を切断状態、第2のスイッチを接続状態として、周波数
変換装置より前記同期モータの2つの回路の双方に給電
し、前記同期モータの回転数が商用周波数に対し、同期
引き入れ可能な回転数に達した後は、第2のスイッチを
切断状態、第1のスイッチを接続状態として、前記同期
モータの2つの回路の双方に、それぞれ前記周波数変換
装置と前記商用電源より別々に給電後、前記周波数変換
装置からの給電を切断し、その後第2のスイッチを接続
状態として、前記商用電源より前記同期モータの2つの
回路の双方に給電するようにしたものである。
【0012】また、本発明の第8の構成による自己起動
型同期モータ装置は、第1ないし第7の何れかの構成に
おいて、同期モータが集中巻きであり、永久磁石によっ
て界磁された回転子からなるものである。
【0013】また、本発明の第9の構成による自己起動
型同期モータ装置は、第8の構成において、同期モータ
の極:ティースの比が2:3であるものである。
【0014】また、本発明の第10の構成による自己起
動型同期モータ装置は、第1ないし第7の何れかの構成
において、同期モータが単層同心巻きであるものであ
る。
【0015】また、本発明の第11の構成による自己起
動型同期モータ装置は、第1ないし第10の何れかの構
成において、商用三相電源の少なくとも何れか一相の電
圧位相を検出し、周波数変換装置の電圧位相を前記一相
の電圧位相とほぼ一致させた後に、同期モータへの給電
を周波数変換装置より商用電源に切り替えるようにした
ものである。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、本発明の実
施の形態1を図を用いて説明する。図1は本発明の実施
の形態1による自己起動型同期モータ装置を示す回路構
成図である。図において、1は商用三相電源、2は商用
電源を直流に整流変換したのち半導体素子により周波数
変換する周波数変換装置であり、一般的な電圧型インバ
ータ回路よりなる。インバータ2は、図示しないゲート
信号生成回路によって三相電源として構成されている。
3は被試験同期モータであり、スイッチ4を介して、商
用電源1とインバータ2のいずれかに投入される。スイ
ッチ4には電磁接触機、半導体スイッチ、リレーなどを
用いる。
【0017】次に本実施の形態の動作について説明す
る。図2は本実施の形態1による自己起動型同期モータ
装置の動作を示すフローチャートである。始動時には、
ステップS1で、インバータ2を駆動し、モータ3はイ
ンバータ2によって駆動される。インバータ2は周波数
を徐々に増す。これによりモータ3は低周波始動により
同期運転し、周波数の増加にしたがって回転速度が上昇
する。ステップS2では回転数が、商用周波数に対して
同期引き入れ可能な回転数(4極機50Hzならば15
00rpm)付近に達したか否かを判定し、同期引き入
れ可能な回転数に達すれば、即座に、インバータ2をO
FFする(ステップS3)と共に、スイッチ4に指令を
だし、同期モータ3とインバータ2との接続を切断して
同期モータ3と商用電源1とを接続し、モータ3への入
力を商用電源1に切り替える(ステップS4)。ステッ
プS5ではモータ3が同期運転しているか否かを確認
し、同期運転していなければステップS6で、スイッチ
4に指令をだし、同期モータ3を再度インバータ2に接
続して、モータ3への入力をインバータ2に切り替え
る。
【0018】なお、ステップS2において、同期引き入
れ範囲か否かの判定を行うには回転数の検出手段を用い
る。これには一般的な回転検出器を用いるか、あるいは
インバータの電流周波数または電圧周波数を読み取る、
あるいはモータ端子電圧の誘起電圧から逆算するなどの
手段であっても検出可能である。また、ステップS5に
おいて、商用電源切替え後にモータ3が同期運転してい
るか否かを判断する際にも回転数の検出手段が必要であ
るが、外乱等で不可逆的に非同期運転となり失速して静
止すると、逆起電力が無くなることから、電流が急増す
るのでモータの電流を検知して電流の急変を検知する回
路を使って判別するなどの方法も考えられる。
【0019】本実施の形態において、電源をインバータ
2から商用電源1へと切り替えた場合のモータ3の電
圧、電流挙動を図3に示す。図3(a)に切り替え時の
電流波形を、図3(b)に電圧波形を、それぞれ時間軸
に対して示す。区間xにおいてモータ3はインバータ2
で駆動され、時刻αにてスイッチ4を商用電源1へ切り
替え、区間yがスイッチ4の切り替え時間、時刻βにて
商用電源1へスイッチ4が切り替わり、以降は商用電源
1にて運転を継続する。
【0020】以上のように、本実施の形態では、インバ
ータ2によるモータ3の駆動は起動時のみであり、イン
バータ2の使用は極めて短時間の使用であるため、連続
的定格ではなく、過負荷条件で使用する。そのため主と
して熱的な制限からくる電流容量の制限に対しても、通
常の連続的に駆動するインバータ装置に比べて高くする
ことができ、インバータ装置のサイズが小さく低コスト
になるという効果が得られる。また、最終的に商用電源
に直結して駆動するために、連続運転時の効率にインバ
ータの変換効率が含まれず、電力を極めて高効率に動力
に変換するモータ装置が得られるという効果もある。
【0021】実施の形態2.前記実施の形態1では図3
に示すように、切替え区間yにおいて無通電区間が発生
する。切替えスイッチ4が機械式の接点可動タイプのス
イッチなどではこの切替え区間に十数msec程度以上
かかるため、慣性が小さく大きな負荷条件が繋がった場
合などではこの間にモータ回転数が急降下し、商用電源
投入までに同期引き入れ範囲より外れる場合が有り得
る。そこで本実施の形態2ではこのような場合でも起動
出来る装置を示す。
【0022】図4は本発明の実施の形態2による自己起
動型同期モータ装置を示す回路構成図である。図におい
て、41は同期モータ3と商用電源1との接続を制御す
る第1のスイッチ、42は同期モータ3とインバータ2
との接続を制御する第2のスイッチ、5はインバータ2
と同期モータ3とを接続する配線に直列に挿入されたイ
ンダクタンス回路である。
【0023】次に本実施の形態の動作について説明す
る。図5は本実施の形態2による自己起動型同期モータ
装置の動作を示すフローチャートである。始動時には、
ステップS1で、インバータ2を駆動し、第2のスイッ
チ42をON状態として、モータ3をインバータ2より
回転数に応じた周波数を印加して加速する。ステップS
2では回転数が、商用周波数に対して同期引き入れ可能
な回転数(4極機50Hzならば1500rpm)付近
に達したか否かを判定し、同期引き入れ可能な回転数に
達すれば、第2のスイッチ42をON状態のまま、商用
電源1とモータ3を接続する第1のスイッチ41もON
とする(ステップS41)。この間においてはインバー
タ2と商用電源1とが共にモータ3に接続された状態で
双方からモータへ給電する。その後、第2のスイッチ4
2をOFFとする指令を出し(ステップS42)、同期
モータ3とインバータ2との接続を切断して同期モータ
3と商用電源1とを接続し、モータ3への入力を商用電
源1に切り替え、ステップS3では、インバータ2をO
FFする。ステップS5ではモータ3が同期運転してい
るか否かを確認し、同期運転していなければステップS
61,S62で、第1のスイッチ41をOFF、第2の
スイッチ42をONとする指令を出し、同期モータ3を
再度インバータ2に接続して、モータ3への入力をイン
バータ2に切り替える。
【0024】なお、ステップS41において、第2のス
イッチ42をON状態のまま、第1のスイッチ41もO
Nとし、インバータ2と商用電源1との双方からモータ
3へ給電する際に、インバータ2はスイッチング電源で
あるので、実効電圧は商用電源1とほぼ等しくとも瞬時
電圧では商用電源1との間に電圧を発生し短絡電流が流
れる。そこで本実施の形態2では、図4に示すように、
インダクタンス回路5がインバータ回路と第2のスイッ
チ42間に設けられている。これにより電位差が瞬時的
に発生した場合でもインダクタンス回路5は過大な短絡
電流を抑制する効果がある。インダクタンス回路5は要
求するインダクタンスが大きい場合はリアクトルを用い
るが、スイッチング周波数が高い場合などでは配線長を
長く配置するだけでも実現できる。また同期後商用電源
1に切り替えた後はインバータ2からの給電は無いので
インダクタンス回路5の損失は問題とならない。
【0025】なお、このとき商用電源とインバータ電源
の位相をほぼ一致させることが望ましい。そこでインバ
ータ2に接続されるゲート信号生成回路を、例えば図6
に示すような構成とし、インバータ2の周波数が商用電
源付近になると、商用三相電源の少なくとも何れか一相
の電圧位相を検出し、周波数変換装置の電圧位相を前記
一相の電圧位相とほぼ一致させることにより、インバー
タ電源と商用電源との同期化を計ることができるように
なる。図6は一相分の回路を示す。図6において、1は
商用三相電源の任意の一相であり、6は電圧検出器、7
は比較器、8は搬送波である。9は反転回路であり、信
号スイッチ10を介してそれぞれインバータ2の上下ア
ーム素子へスイッチング命令を出すことにより商用電源
1に同期した三相電圧を発生する。
【0026】このように、本実施の形態2では、同期モ
ータに商用電源とインバータ電源を並列接続した場合で
も商用電源の位相を参照する手段を設けることにより、
商用電源と位相の一致したPWM信号あるいは120度
矩形波信号でインバータ電源を駆動することができ、イ
ンバータ電源と商用電源の双方から同時にモータへ給電
されても、互いの電位差によって生じる短絡大電流は無
く、またモータへは同位相で同一トルク方向へ電流を供
給できるという効果がある。
【0027】なお、図4において第2のスイッチ42
を、インバータ2とモータ3を接続する位置に配置した
が、図4のA位置もしくはA’位置に示すような、イン
バータ回路におけるダイオード素子と半導体素子を接続
する位置に配置してもよく、その場合は半導体素子数を
削減できるという効果がある。また、第2のスイッチ4
2を配置する代わりに、インバータ回路における半導体
スイッチング素子を制御して、インバータより同期モー
タへの給電を制御するようにしてもよい。
【0028】実施の形態3.前記実施の形態1、2にお
いて用いたスイッチは、リレー、電磁接触機のような機
械的に接点を可動させるスイッチであり、これらは低コ
ストであるが接点移動の切り替え時間が長い。スイッチ
の切り替えに要する時間が長い場合には、図3に示すよ
うに、モータに電流が流れない期間yが発生し、その間
はモータにトルクが発生しないために回転数が低下して
しまう。また切替え時間が極端に長い場合では同期引き
入れ範囲を外れてしまい切り替え不能になる。これを避
けるために、半導体素子などの切り替え時間がきわめて
短いスイッチの使用が望ましいが、その場合、コストや
寿命の点で不利である。そこで、本実施の形態3では、
切り替えに要する時間が長いスイッチを用いた場合にお
いても、実施の形態2のように、インダクタンス回路を
設けることなく、回転数の低下等の問題のない装置を示
す。
【0029】図7は本発明の実施の形態3による自己起
動型同期モータ装置を示す回路構成図である。図におい
て、同期モータ3は、1ティースに一相のみ巻いた集中
巻きの永久磁石式同期モータであり、またその巻線は、
並列した2回路の巻線により構成されている。11は商
用電源1と同期モータ3の一方の回路との接続を制御す
る第1のスイッチであり、商用電源1より同期モータ3
の一方の回路への給電を制御する。12はインバータ回
路内に設けられた第2のスイッチであり、インバータ2
より同期モータ3の他方の回路への給電を制御する。図
8は本実施の形態3に係わる同期モータの巻線配置を示
す構成図であり、同一のティースにU1とU2、V1
2、W1とW2の2つの巻線を設けて、極の位置と無関
係に並列回路を構成している。また、インバータ2に接
続される回路の巻線(U1,V1,W 1)の総断面積が、
商用電源1に第1のスイッチ11を介して接続される回
路の巻線(U2,V2,W2)の総断面積より小さくなる
ように構成されている。
【0030】次に本実施の形態の動作について説明す
る。まず、第2のスイッチ12をONとし、第1のスイ
ッチ11をOFFとして、インバータ2に接続した巻線
(U1,V1,W1)により同期モータ3を起動する。回
転数が同期引き入れ可能な回転数に達すると、第1のス
イッチ11をONとし、商用電源1を並行投入する。こ
の間は同期モータ3の2つの回路は、それぞれ商用電源
とインバータ電源とで別々に駆動される。その後、第2
のスイッチ12をOFFとして、インバータ素子全てを
開放することにより、同期モータ3の巻線(U1,V1
1)への給電を切断し、商用電源1に接続した回路に
より同期モータ3を駆動する。
【0031】インバータ2に接続した巻線(U1,V1
1)は起動時のみの通電であるために短時間での使用
であり、図8に示すように、線径を、商用電源1に接続
した巻線(U2,V2,W2)より細くするなど、巻線
(U1,V1,W1)の断面積を巻線(U2,V2,W2)の
断面積より小さくすれば、商用電源1に接続した巻線
(U2,V2,W2)の抵抗を小さくすることができ、巻
線(U1,V1,W1)を有することによって巻線(U2
2,W2)の抵抗が増大することを最小限に抑えた効率
の高い同期モータが得られる。
【0032】また、本実施の形態によれば、並行投入区
間を設けたために、第1のスイッチ11および第2のス
イッチ12の切替え時間が長くても、いずれか一方の巻
線が常時駆動力を発生しているために、モータは同期回
転を続ける作用があり、開閉速度の遅いスイッチであっ
てもよく、接点可動式などのの簡易なスイッチが使える
ため起動システム全体のコストを低減することができる
という効果がある。
【0033】また、瞬時の過大トルクなどによって永久
磁石モータが脱調した場合でも、モータ3内にインバー
タ2に接続する巻線が常時設けられているため、第2の
スイッチ12をONすることでインバータ駆動が即座に
行えるため、いち早く商用周波数への同期引き入れ復帰
が可能になるという効果がある。さらには、同期モータ
2のインバータ駆動用の巻線ターン数と商用電源駆動用
の巻線ターン数を独立して設計できるという効果もあ
る。
【0034】なお、図7において第2のスイッチ12
を、インバータ回路におけるダイオード素子と半導体素
子を接続する位置に設けたが、インバータ2と同期モー
タ3の巻線(U1,V1,W1)とを接続する各配線中に
配置してもよい。また、第2のスイッチ12を配置する
代わりに、インバータ回路における半導体スイッチング
素子を制御して、インバータより同期モータの巻線(U
1,V1,W1)への給電を制御するようにしてもよい。
【0035】実施の形態4.前記実施の形態3では同期
モータ3の2つの回路を、インバータ駆動用の回路と商
用電源駆動用の回路とに区分するものを示したが、本実
施の形態4では、インバータ電源と商用電源とを平行投
入した後に、同期モータ3の2つの回路を接続し、並列
回路として商用電源で駆動するものを示す。
【0036】図9は本発明の実施の形態4による自己起
動型同期モータ装置の主要部を示す回路構成図である。
図において、同期モータ3は、1ティースに一相のみ巻
いた集中巻きの永久磁石式同期モータであり、またその
巻線は、並列した2回路の巻線により構成されている。
13は商用電源1と同期モータ3の一方の回路との接続
を制御する第1のスイッチであり、商用電源1より同期
モータ3の一方の回路への給電を制御する。14は同期
モータ3の2つの回路の接続を制御する第2のスイッチ
である。図10は本実施の形態4に係わる同期モータの
巻線配置を示す構成図であり、同一のティースにU1
2、V1とV2、W1とW2の2つの巻線を設けて、極の
位置と無関係に並列回路を構成している。
【0037】次に本実施の形態の動作について説明す
る。起動時には、第1のスイッチ13及び第2のスイッ
チ14をOFFとして、インバータ2を駆動し、インバ
ータ2より、巻線(U1,V1,W1)で構成される同期
モータ3の一方の回路へ給電する。同期モータの回転数
が同期引き入れ可能な回転数に達すると、第1のスイッ
チ13をONして、巻線(U2,V2,W2)で構成され
る同期モータ3の他方の回路へも給電し、同期モータ3
の2つの回路の双方を駆動する。即ち、この間は一方の
回路はインバータ電源、他方の回路は商用電源1で独立
して同時に電源が供給され、同期モータ3を駆動する。
その後、インバータ回路における半導体スイッチング素
子を制御して、インバータより同期モータの巻線
(U1,V1,W1)への給電を切断し、さらに、第2の
スイッチ14をONして、同期モータの2つの回路を接
続し、同期モータの2つの回路を並列回路として、2つ
の回路の双方に、商用電源1より給電する。以降は連続
的に商用電源1で同期モータ3の2つの回路を駆動す
る。
【0038】本実施の形態4によれば、実施の形態3と
同様に、並行投入区間を設けたために、インバータ電源
から商用電源への切り替え時間が長くとも、いずれか一
方の巻線が常時駆動力を発生しているために、モータは
同期回転を続ける作用があり、開閉速度の遅いスイッチ
であってもよく、接点可動式などのの簡易なスイッチが
使えるため起動システム全体のコストを低減することが
できるという効果がある。
【0039】また、実施の形態3に比べ、スイッチの数
等、構成が複雑となるが、同期引き入れ後、同期モータ
を構成する巻線全部を使用してモータを駆動するため、
巻線が有効に使用でき、モータの効率が上がる効果があ
る。
【0040】なお、図9の構成において、次のような動
作を実施してもよい。即ち、始動時に、第1のスイッチ
13をOFFとし、第2のスイッチ14をONとして、
インバータ2を駆動し、インバータ2より、巻線
(U1,V1,W1)と巻線(U2,V 2,W2)とで構成さ
れる同期モータ3の2つの回路へ給電する。同期モータ
の回転数が同期引き入れ可能な回転数に達すると、第2
のスイッチをOFFとした後に、第1のスイッチ13を
ONして、同期モータ3の2つの回路の双方を別々の電
源により駆動する。即ち、一方の回路はインバータ電
源、他方の回路は商用電源1で独立して同時に電源が供
給され、同期モータ3を駆動する。その後、上述した本
実施の形態4と同様に、インバータ回路における半導体
スイッチング素子を制御して、インバータより同期モー
タの巻線(U1,V1,W1)への給電を切断し、さら
に、第2のスイッチ14を再度ONして、同期モータの
2つの回路を接続し、同期モータの2つの回路を並列回
路として、2つの回路の双方に、商用電源1より給電す
る。以降は連続的に商用電源1で同期モータ3の2つの
回路を駆動する。このようにすれば、同期引き入れ後の
みならず、始動時においても、同期モータを構成する巻
線全部を使用してモータを駆動するため、巻線が有効に
使用でき、モータの効率が上がる効果がある。
【0041】なお、本実施の形態においてはインバータ
回路における半導体スイッチング素子を制御して、イン
バータより同期モータの巻線(U1,V1,W1)への給
電を制御するようにしたが、インバータ2と同期モータ
3の巻線(U1,V1,W1)とを接続する各配線中、あ
るいはインバータ回路におけるダイオード素子と半導体
素子を接続する位置に、第3のスイッチを設け、インバ
ータより同期モータの巻線(U1,V1,W1)への給電
を制御するようにしてもよい。
【0042】また、実施の形態3、4においては、同期
モータ3をインバータ2を用いて起動後、同期モータ3
の回転数が同期引き入れ可能な回転数に達すると、スイ
ッチを制御して、同期モータ3の2つの回路の双方に別
々の電源より給電し、一方の回路はインバータ電源、他
方の回路は商用電源1で独立して駆動する区間を設けた
が、スイッチの切替え時間が短い場合等にはこのような
区間を設けずに、同期モータ3の回転数が同期引き入れ
可能な回転数に達すれば、即座に、インバータ2よりの
給電を切断して、商用電源1より給電するようにしても
よい。このようにすれば、最終的に商用電源に直結して
駆動するために、連続運転時の効率にインバータの変換
効率が含まれず、電力を極めて高効率に動力に変換する
モータ装置が得られるという効果がある。
【0043】また、実施の形態3、4の同期モータ3に
おいて、並列した2つの回路を構成する方法としては、
図8、図10に示すように、同一のティースにU1
2、V 1とV2、W1とW2の2つの巻線を設けて、極の
位置と無関係に並列回路を構成する方法と、図11に示
すように、ティース毎に設けた巻線により極の位置に対
応して並列回路を構成する方法がある。図11に示すよ
うに、巻線を極に対応させて並列とした場合(極間並
列)は、モータの各ティースをそれぞれ単一の巻線で巻
くことができるために自動巻線がしやすくなるという効
果がある。また、図8、図10、図11に示すように、
1ティースに一相巻きまわし、コイルエンドに重なりを
もたない集中巻きの場合において、極:スロットの組み
合わせの比が2極:3スロットとすることは、4極機、
6極機であっても2極単位の並列巻線が成立するため、
自動巻線がしやすく、モータコストが低減できるなどの
効果が得られる
【0044】また、実施の形態3、4の同期モータ3
は、前述のように集中巻きの永久磁石式同期モータを用
いたが、巻線に重ね部を持つ分布巻きでもよく、この場
合は、図12に示すように、2極に一相の巻線を配置す
る単層同心巻き線とすることで、製造が容易で、かつ2
極単位の並列巻線を得ることが出来る。また、この場合
は永久磁石式同期モータのみならず、リラクタンスモー
タ等の同期モータであってもよい。
【0045】また、前記各実施の形態では三相を前提と
して説明したが、三相以外であっても同様に成立するこ
とはいうまでもない。例えばインバータ用の整流ダイオ
ード素子を三相ダイオードとしたが、起動時のみでの使
用で、モータのリップル等は無視できるので二相ダイオ
ードブリッジによる整流であってもよく、その場合ダイ
オード素子の数が少なく低コストになるという効果が得
られる。
【0046】また、商用電源が単相であっても、単相起
動、単相で同期引き入れする場合でも同様に前記各実施
の形態が適用できる。
【0047】
【発明の効果】以上のように、この発明の第1の構成に
よれば、同期モータと、商用電源を直流に変換したのち
半導体素子により周波数変換する周波数変換装置と、前
記同期モータを、前記周波数変換装置と商用電源の何れ
か一方と接続するスイッチとを備え、起動時には、前記
スイッチが前記同期モータと前記周波数変換装置とを接
続し、前記同期モータの回転数が商用周波数に対し、同
期引き入れ可能な回転数に達した後は、前記スイッチが
前記同期モータと前記周波数変換装置との接続を切断し
て前記同期モータと前記商用電源とを接続するようにし
たので、集中巻きの永久磁石式同期モータや、起動用の
かご型2次導体が無い同期モータであっても、自己起動
が可能であり、また商用電源から直接給電して同期運転
が可能で、しかも低コストで効率の高い同期モータ装置
が得られるという効果がある。
【0048】また、本発明の第2の構成による自己起動
型同期モータ装置は、同期モータと、商用電源を直流に
整流変換したのち半導体素子により周波数変換する周波
数変換装置と、前記周波数変換装置と前記同期モータと
を接続する配線に直列に挿入されたインダクタンス回路
と、前記同期モータと前記商用電源との接続を制御する
スイッチとを備え、起動時には、前記スイッチを切断状
態として、前記周波数変換装置より前記同期モータへ給
電し、前記同期モータの回転数が商用周波数に対し、同
期引き入れ可能な回転数に達した後は、前記スイッチを
接続状態として、前記周波数変換装置と前記商用電源の
双方より前記同期モータへ給電し、その後、前記周波数
変換装置から前記同期モータへの給電を切断し、前記商
用電源より直接前記同期モータへ給電するようにしたの
で、起動後、商用電源に切替える際に時間がかかる場合
においても、同期引き入れが可能となるため、安価なス
イッチの使用も可能であり、信頼性が高く、かつ低コス
トの装置が得られる効果がある。
【0049】また、本発明の第3の構成による自己起動
型同期モータ装置は、並列した2回路の巻線を有する同
期モータと、前記同期モータの一方の回路に接続され、
商用電源を直流に整流変換したのち半導体素子により周
波数変換する周波数変換装置とを備え、起動時には、前
記周波数変換装置より前記同期モータの少なくとも一方
の回路へ給電し、前記同期モータの回転数が商用周波数
に対し、同期引き入れ可能な回転数に達した後は、商用
電源より前記同期モータの少なくとも他方の回路へ給電
するようにしたので、集中巻きの永久磁石式同期モータ
や、起動用のかご型2次導体が無い同期モータであって
も、自己起動が可能であり、また商用電源から直接給電
して同期運転が可能で、しかも低コストで効率の高い同
期モータ装置が得られるという効果がある。
【0050】また、本発明の第4の構成による自己起動
型同期モータ装置は、第3の構成において、同期モータ
の他方の回路と商用電源との接続を制御するスイッチを
備え、起動時には、上記スイッチを切断状態として、周
波数変換装置より前記同期モータの一方の回路へ給電
し、前記同期モータの回転数が商用周波数に対し、同期
引き入れ可能な回転数に達した後は、上記スイッチを接
続状態として、前記同期モータの2つの回路の双方に、
それぞれ前記周波数変換装置と前記商用電源より別々に
給電し、その後、前記周波数変換装置からの給電を切断
し、前記商用電源より前記同期モータの他方の回路へ給
電するようにしたので、起動後、商用電源に切替える際
に時間がかかる場合においても、同期引き入れが可能と
なるため、安価なスイッチの使用も可能であり、信頼性
が高く、かつ低コストの装置が、簡単な回路構成により
得られる効果がある。
【0051】また、本発明の第5の構成による自己起動
型同期モータ装置は、第4の構成において、同期モータ
の2つの回路のうち周波数変換装置に接続する一方の回
路の巻線の総断面積を、他方の回路の巻線の総断面積よ
り小さくしたので、始動用の巻線を有することによって
商用電源より給電される巻線の抵抗が増大することを最
小限に抑えた効率の高い同期モータが得られる効果があ
る。
【0052】また、本発明の第6の構成による自己起動
型同期モータ装置は、第3の構成において、同期モータ
の他方の回路と商用電源との接続を制御する第1のスイ
ッチと、前記同期モータの2つの回路の接続を制御する
第2のスイッチとを備え、起動時には、第1のスイッチ
及び第2のスイッチを切断状態として、周波数変換装置
より前記同期モータの一方の回路へ給電し、前記同期モ
ータの回転数が商用周波数に対し、同期引き入れ可能な
回転数に達した後は、第1のスイッチを接続状態とし
て、前記同期モータの2つの回路の双方に、それぞれ前
記周波数変換装置と前記商用電源より別々に給電後、前
記周波数変換装置からの給電を切断し、その後第2のス
イッチを接続状態として、前記商用電源より前記同期モ
ータの2つの回路の双方に給電するようにしたので、起
動後、商用電源に切替える際に時間がかかる場合におい
ても、同期引き入れが可能となるため、安価なスイッチ
の使用も可能であり、信頼性が高く、かつ低コストの装
置が、簡単な回路構成により得られる効果がある。さら
に、同期引き入れ後、同期モータを構成する巻線全部を
使用してモータを駆動するため、巻線が有効に使用で
き、モータの効率が上がる効果がある。
【0053】また、本発明の第7の構成による自己起動
型同期モータ装置は、第3の構成において、同期モータ
の他方の回路と商用電源との接続を制御する第1のスイ
ッチと、前記同期モータの2つの回路の接続を制御する
第2のスイッチとを備え、起動時には、第1のスイッチ
を切断状態、第2のスイッチを接続状態として、周波数
変換装置より前記同期モータの2つの回路の双方に給電
し、前記同期モータの回転数が商用周波数に対し、同期
引き入れ可能な回転数に達した後は、第2のスイッチを
切断状態、第1のスイッチを接続状態として、前記同期
モータの2つの回路の双方に、それぞれ前記周波数変換
装置と前記商用電源より別々に給電後、前記周波数変換
装置からの給電を切断し、その後第2のスイッチを接続
状態として、前記商用電源より前記同期モータの2つの
回路の双方に給電するようにしたので、起動後、商用電
源に切替える際に時間がかかる場合においても、同期引
き入れが可能となるため、安価なスイッチの使用も可能
であり、信頼性が高く、かつ低コストの装置が、簡単な
回路構成により得られる効果がある。さらに、同期引き
入れ後のみならず、始動時においても、同期モータを構
成する巻線全部を使用してモータを駆動するため、巻線
が有効に使用でき、モータの効率が上がる効果がある。
【0054】また、本発明の第8の構成による自己起動
型同期モータ装置は、第1ないし第7の何れかの構成に
おいて、同期モータが集中巻きであり、永久磁石によっ
て界磁された回転子からなるので、電力損失が小さく、
また、量産性に優れた低コストのモータ装置が得られる
効果がある。
【0055】また、本発明の第9の構成による自己起動
型同期モータ装置は、第8の構成において、同期モータ
の極:ティースの比が2:3であるので、量産性に優れ
た低コストのモータ装置が得られる効果がある。
【0056】また、本発明の第10の構成による自己起
動型同期モータ装置は、第1ないし第7の何れかの構成
において、同期モータが単層同心巻きであるので、量産
性に優れた低コストのモータ装置が得られる効果があ
る。
【0057】また、本発明の第11の構成による自己起
動型同期モータ装置は、第1ないし第10の何れかの構
成において、商用三相電源の少なくとも何れか一相の電
圧位相を検出し、周波数変換装置の電圧位相を前記一相
の電圧位相とほぼ一致させた後に、同期モータへの給電
を周波数変換装置より商用電源に切り替えるようにした
ので、周波数変換装置と商用電源との同期化を計ること
ができ、効率のよい装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による自己起動型同期
モータ装置を示す回路構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態1による自己起動型同期
モータ装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】 本発明の実施の形態1による自己起動型同期
モータ装置の起動時の電流、電圧挙動を示す説明図であ
る。
【図4】 本発明の実施の形態2による自己起動型同期
モータ装置を示す回路構成図である。
【図5】 本発明の実施の形態2による自己起動型同期
モータ装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態2に係わるゲート信号
生成回路を示す回路構成図である。
【図7】 本発明の実施の形態3による自己起動型同期
モータ装置を示す回路構成図である。
【図8】 本発明の実施の形態3に係わる同期モータの
巻線配置を示す構成図である。
【図9】 本発明の実施の形態4による自己起動型同期
モータ装置の主要部を示す回路構成図である。
【図10】 本発明の実施の形態4に係わる同期モータ
の巻線配置を示す構成図である。
【図11】 本発明の実施の形態3、4に係わる同期モ
ータの他の巻線配置を示す構成図である。
【図12】 本発明の実施の形態3、4に係わる同期モ
ータのさらに他の巻線配置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 商用電源、2 インバータ、3 同期モータ、4,
41,42,11,12,13,14 スイッチ、5
インダクタンス回路、6 電圧検出回路、7比較回路、
8 搬送波、9 反転回路、10 信号スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 都出 結花利 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 大重 豊実 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5H001 AA03 AB01 AC04 AD02 AE04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期モータと、商用電源を直流に変換し
    たのち半導体素子により周波数変換する周波数変換装置
    と、前記同期モータを、前記周波数変換装置と商用電源
    の何れか一方と接続するスイッチとを備え、起動時に
    は、前記スイッチが前記同期モータと前記周波数変換装
    置とを接続し、前記同期モータの回転数が商用周波数に
    対し、同期引き入れ可能な回転数に達した後は、前記ス
    イッチが前記同期モータと前記周波数変換装置との接続
    を切断して前記同期モータと前記商用電源とを接続する
    ようにしたことを特徴とする自己起動型同期モータ装
    置。
  2. 【請求項2】 同期モータと、商用電源を直流に整流変
    換したのち半導体素子により周波数変換する周波数変換
    装置と、前記周波数変換装置と前記同期モータとを接続
    する配線に直列に挿入されたインダクタンス回路と、前
    記同期モータと商用電源との接続を制御するスイッチと
    を備え、起動時には、前記スイッチを切断状態として、
    前記周波数変換装置より前記同期モータへ給電し、前記
    同期モータの回転数が商用周波数に対し、同期引き入れ
    可能な回転数に達した後は、前記スイッチを接続状態と
    して、前記周波数変換装置と前記商用電源の双方より前
    記同期モータへ給電し、その後、前記周波数変換装置か
    ら前記同期モータへの給電を切断し、前記商用電源より
    直接前記同期モータへ給電するようにしたことを特徴と
    する自己起動型同期モータ装置。
  3. 【請求項3】 並列した2回路の巻線を有する同期モー
    タと、前記同期モータの一方の回路に接続され、商用電
    源を直流に整流変換したのち半導体素子により周波数変
    換する周波数変換装置とを備え、起動時には、前記周波
    数変換装置より前記同期モータの少なくとも一方の回路
    へ給電し、前記同期モータの回転数が商用周波数に対
    し、同期引き入れ可能な回転数に達した後は、商用電源
    より前記同期モータの少なくとも他方の回路へ給電する
    ようにしたことを特徴とする自己起動型同期モータ装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の自己起動型同期モータ装
    置において、同期モータの他方の回路と商用電源との接
    続を制御するスイッチを備え、起動時には、上記スイッ
    チを切断状態として、周波数変換装置より前記同期モー
    タの一方の回路へ給電し、前記同期モータの回転数が商
    用周波数に対し、同期引き入れ可能な回転数に達した後
    は、上記スイッチを接続状態として、前記同期モータの
    2つの回路の双方に、それぞれ前記周波数変換装置と前
    記商用電源より別々に給電し、その後、前記周波数変換
    装置からの給電を切断し、前記商用電源より前記同期モ
    ータの他方の回路へ給電するようにしたことを特徴とす
    る自己起動型同期モータ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の自己起動型同期モータ装
    置において、同期モータの2つの回路のうち周波数変換
    装置に接続する一方の回路の巻線の総断面積を、他方の
    回路の巻線の総断面積より小さくしたことを特徴とする
    自己起動型同期モータ装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の自己起動型同期モータ装
    置において、同期モータの他方の回路と商用電源との接
    続を制御する第1のスイッチと、前記同期モータの2つ
    の回路の接続を制御する第2のスイッチとを備え、起動
    時には、第1のスイッチ及び第2のスイッチを切断状態
    として、周波数変換装置より前記同期モータの一方の回
    路へ給電し、前記同期モータの回転数が商用周波数に対
    し、同期引き入れ可能な回転数に達した後は、第1のス
    イッチを接続状態として、前記同期モータの2つの回路
    の双方に、それぞれ前記周波数変換装置と前記商用電源
    より別々に給電後、前記周波数変換装置からの給電を切
    断し、その後第2のスイッチを接続状態として、前記商
    用電源より前記同期モータの2つの回路の双方に給電す
    るようにしたことを特徴とする自己起動型同期モータ装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の自己起動型同期モータ装
    置において、同期モータの他方の回路と商用電源との接
    続を制御する第1のスイッチと、前記同期モータの2つ
    の回路の接続を制御する第2のスイッチとを備え、起動
    時には、第1のスイッチを切断状態、第2のスイッチを
    接続状態として、周波数変換装置より前記同期モータの
    2つの回路の双方に給電し、前記同期モータの回転数が
    商用周波数に対し、同期引き入れ可能な回転数に達した
    後は、第2のスイッチを切断状態、第1のスイッチを接
    続状態として、前記同期モータの2つの回路の双方に、
    それぞれ前記周波数変換装置と前記商用電源より別々に
    給電後、前記周波数変換装置からの給電を切断し、その
    後第2のスイッチを接続状態として、前記商用電源より
    前記同期モータの2つの回路の双方に給電するようにし
    たことを特徴とする自己起動型同期モータ装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7の何れかに記載の自己
    起動型同期モータ装置において、同期モータは集中巻き
    であり、永久磁石によって界磁された回転子からなるこ
    とを特徴とする自己起動型同期モータ装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の自己起動型同期モータ装
    置において、同期モータは極:ティースの比が2:3で
    あることを特徴とする自己起動型同期モータ装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし7の何れかに記載の自
    己起動型同期モータ装置において、同期モータは単層同
    心巻きであることを特徴とする自己起動型同期モータ装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10の何れかに記載の
    自己起動型同期モータ装置において、商用三相電源の少
    なくとも何れか一相の電圧位相を検出し、周波数変換装
    置の電圧位相を前記一相の電圧位相とほぼ一致させた後
    に、同期モータへの給電を周波数変換装置より商用電源
    に切り替えるようにしたことを特徴とする自己起動型同
    期モータ装置。
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