JP2001167705A - プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法

Info

Publication number
JP2001167705A
JP2001167705A JP35374299A JP35374299A JP2001167705A JP 2001167705 A JP2001167705 A JP 2001167705A JP 35374299 A JP35374299 A JP 35374299A JP 35374299 A JP35374299 A JP 35374299A JP 2001167705 A JP2001167705 A JP 2001167705A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
column
electrodes
discharge
surface discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP35374299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3436223B2 (ja
Inventor
国雄 ▲吉田▼
Kunio Yoshida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP35374299A priority Critical patent/JP3436223B2/ja
Publication of JP2001167705A publication Critical patent/JP2001167705A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3436223B2 publication Critical patent/JP3436223B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 維持放電の駆動を列方向から行う場合に、電
極数を削減すると共に開口率を向上させる。 【解決手段】 開示されるプラズマディスプレイ装置
は、前面基板1に放電セル13毎に画面の列方向Vに沿
って互いに平行に形成された奇数列電極3と偶数列電極
4とから構成されている列電極2が形成されると共に、
背面基板5に放電セル13毎に画面の行方向Hに沿って
行電極6が形成され、奇数列電極3及び偶数列電極4の
それぞれの一部を構成する遮光性の金属電極3A、4A
が平面視で放電セル13を区画する隔壁10と同じ位置
に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラズマディス
プレイ装置及びその駆動方法に係り、詳しくは、AC
(Alternating Current)型駆動の3電極面放電型のプ
ラズマディスプレイ装置及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイ装置は放電現象を
利用した自発光型の表示装置であり、二枚の基板を対向
させた間隙に隔壁等で区画された放電セルをマトリクス
状に配置し、放電励起により放射される紫外光を螢光物
質により所望の可視光に変換して出力することにより表
示を行うものである。
【0003】その駆動は各種の方式が考えられている
が、交流放電を利用したAC型駆動と、直流放電を利用
したDC(Direct Current)型のものとに大別され、A
C型駆動はさらに対向放電型と、一方の基板上に設けた
2電極間で放電を行う面放電型のものとに分けられる。
現在では、表示輝度や寿命等の観点から、AC型駆動で
面放電型のものが多く用いられており、面放電電極対に
さらにデータ電極を設けることから、通常、AC型駆動
の3電極面放電型プラズマディスプレイ装置と呼ばれて
いる。
【0004】図22は、従来のAC型3電極面放電型の
カラープラズマディスプレイ装置の構成を示す平面図、
図23は図22のE−E矢視断面図である。同プラズマ
ディスプレイ装置は、図22及び図23に示すように、
透明基板から成る前面基板51に画面の行方向Hに沿っ
て平行に面放電電極対を構成する透明電極から成る走査
電極52と共通電極53とが形成され、各電極52、5
3の一部にはライン抵抗を減少させるための金属電極
(バス電極)52A、53Aが形成されている。ここ
で、金属電極52A、53Aは、銅、銀、アルミニウム
等の金属が用いられている。各電極52、53と直交す
る列方向Vに沿ってブラックストライプ54が形成さ
れ、このブラックストライプ54は後述する背面基板に
形成される隔壁(リブ)を覆うように配置される。各電
極52、53、各金属電極52A、53A及びブラック
ストライプ54は誘電体層55で覆われ、この誘電体層
55はさらに保護層56で覆われる。
【0005】一方、透明基板から成る背面基板58には
画面の列方向Vに沿って平行に列電極を構成するデータ
電極59が形成され、このデータ電極59は反射層とし
ての役割を担う白色誘電体層60で覆われて、各データ
電極59間の白色誘電体層60上には列方向Vに沿って
複数の隔壁61が形成されて、これらの隔壁61によっ
て複数の放電セル63が区画される。各放電セル63の
放電空間64の内壁にはそれぞれR(Red:赤)、G(Gr
een:緑)及びB(Blue:青)色を発光するR用蛍光体6
2R、G用蛍光体62G及びB用蛍光体62Bが交互に
塗布されている。そして、前面基板51と背面基板58
とは、行方向Hに沿った走査電極52及び共通電極53
と、列方向Vに沿ったデータ電極59とが直交するよう
に対向して一体に組み立てられて、各放電セル63の各
放電空間64内には放電により紫外光を発生する紫外光
発生用ガスが封入される。ここで、組立時に前面基板5
1のブラックストライプ54は、各隔壁61を覆う位置
に位置決めされて放電セル63間の光漏れ及び外光反射
を防止する役割を担っている。
【0006】上述のような構成の従来のカラープラズマ
ディスプレイ装置には、各放電セル63毎に放電空間6
4を挟んで走査電極52及び共通電極53と、データ電
極59とから成る3種類の電極が配置されて、各蛍光体
62R、62G及び62Bを含む3個の放電セル63に
より画面の一画素が構成される。また、各放電セル63
間には、プラズマ状態が隣接放電セルにまで拡がって、
誤点灯を生じないようにするために非発光領域65が設
けられている。
【0007】上述のプラズマディスプレイ装置を駆動す
るには、データ電極59及び走査電極52をそれぞれデ
ータパルス及び走査パルスにより駆動して書き込み放電
を行って表示すべき放電セル63を選択する一方、行電
極を構成する走査電極52及び共通電極53を駆動して
選択した放電セルの面放電による維持放電を行わせるよ
うな制御がなされる。すなわち、AC型3電極面放電に
よるプラズマディスプレイ装置では、まず書き込み放電
を行って表示すべき放電セル63をこの放電セル63の
保護層63の表面に壁電荷を形成することにより選択
し、次にその壁電荷により誘起された壁電圧を利用して
維持放電を行っている。これにより、選択した放電セル
63のみで放電が維持されてその放電セル63の表示が
継続されることになる。
【0008】ところで、カラープラズマディスプレイ装
置をTV映像の表示に適用する場合、維持放電を行わせ
る各行電極(走査電極52と共通電極53)に接続され
る放電セル63の個数を考えると、例えば画面がm行×
n列のカラープラズマディスプレイ装置の構成では、各
(又は一対の)行電極には3(R、G、B用各セル)×
n個の放電セル63が接続されることになる。これに対
して、列電極(データ電極59)にはm個の放電セル6
3が接続されることになる。さらに、画面の縦横比、す
なわちm:nは、一般のテレビジョンでは3:4、ワイ
ド画面のテレビジョンの場合は9:16であるので、こ
れらに適用されるカラープラズマディスプレイ装置の場
合には、上述の行電極には列電極に比べて4〜5.3倍
の放電セル63が接続されることになる。
【0009】一例として最近普及しつつある、図24に
示すような、ワイド画面VGA(Video Graphic Array:
853画素(行方向)×480画素(列方向)、縦横比
m:nは9:16)に例をとると、図25に示すように
一画素は3個の放電セル(R、G、B用各セル)により
構成されるので、行方向Hの行電極に接続される放電セ
ル63の数は、853×3=2559、列方向Vの列電
極に接続される放電セル63の数は480となる。この
結果、行電極には列電極の略5.3(2559/48
0)倍の放電セル63が接続されることになる。したが
って、行電極を駆動する駆動回路(ドライバ)にはその
分だけ高い駆動能力を有する回路素子を用いて構成する
ことが必要になる。
【0010】上述のように、行電極及び列電極に接続さ
れる放電セルの個数及び電極の長さ等のアンバランスを
考慮すると、維持放電を行方向からではなく列方向から
駆動することが好ましく、これにより1駆動回路にて維
持放電を行わせる放電セルの数を減少させることが可能
となる。このような要望を実現するために、図22及び
図23に示した従来の構成のカラープラズマディスプレ
イ装置から類推されるように、維持放電を行わせる走査
電極52及び共通電極53の配置を列方向Vに沿った列
電極となるように変更すると共に、データ電極59の配
置を行方向Hに沿った行電極となるように変更した、図
26に示すような構成のカラープラズマディスプレイ装
置が考えられている。
【0011】すなわち、図26のカラープラズマディス
プレイ装置は、放電セル63毎に列電極を構成する走査
電極72と共通電極73とを列方向Vに沿って配置し
て、これら走査電極72及び共通電極73を駆動して維
持放電を行わせるように構成したものである。また、こ
れに伴い、データ電極74は、走査電極72及び共通電
極73と直交する方向に配置されている。このように、
維持放電を列方向から駆動するように構成すれば、前述
したように行方向よりも少ない数のセルを駆動して維持
放電を行わせることができるので、駆動回路の数を減少
させることが可能となる。なお、図26において、図2
2及び図23の構成部分と対応する各部には、同一の番
号を付してその説明を省略する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、列方向
から維持放電を行わせるように構成した従来のプラズマ
ディスプレイ装置では、放電セルを区画する隔壁間の狭
い領域に、維持放電を行わせる列電極を配置しなければ
ならないので、開口率が大幅に低下する、という問題が
ある。すなわち、従来のプラズマディスプレイ装置でカ
ラー表示を行わせる場合には、図26に示すようにR、
G及びB用の3種類の蛍光体62R、62G及び62B
をそれぞれ含む3個の放電セル63により正方の一画素
を構成するが、通常一画素の行方向Hの寸法Sは1mm程
度に設定されているので、1つの放電セル63の有効な
幅寸法Soは、図27に示すように、略0.3mmと狭く
なる。そして、この狭い領域64に、ライン抵抗を減少
させるため遮光性の金属電極72A、73Aを含んだ走
査電極72及び共通電極73から成る列電極を配置する
ことになるので、遮光性の金属電極72A、73Aの存
在により開口率の低下が避けられなくなる。また、各放
電セル63間には非発光領域65が設けられているの
で、開口率はさらに低下することになる。
【0013】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、維持放電の駆動を列方向から行う場合に、電極
数を削減すると共に開口率を向上させることができるよ
うにしたプラズマディスプレイ装置及びその駆動方法を
提供することを目的としている。また、この発明は、維
持放電の駆動を列方向から行う場合に、列側駆動回路の
数を半減すると共に輝度不均一の発生を防止することが
できるようにしたプラズマディスプレイ装置及びその駆
動方法を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、二枚の基板を対向配置して
放電ガスを封止し、該封止により形成される間隙にマト
リクス状に配置された複数の放電セルを有するプラズマ
ディスプレイ装置に係り、一方の基板の内表面上に、上
記放電セル毎に設けられた面放電電極対と、該面放電電
極対の各列間毎に列方向に延設された列電極とを有し、
上記面放電電極対を構成する2つの面放電電極を各々、
上記面放電電極対の両側に延設されている2つの上記列
電極の内の異なる側の列電極に接続したことを特徴とし
ている。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載のプ
ラズマディスプレイ装置に係り、上記列電極の内で、奇
数番目あるいは偶数番目のいずれか一方に接続される側
の上記面放電電極に対し、他方の上記基板上の対応位置
に、行毎に行方向に行電極を延設したことを特徴として
いる。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1記載のプ
ラズマディスプレイ装置に係り、上記列電極の内で、奇
数番目あるいは偶数番目のいずれか一方に接続される側
の上記面放電電極に対し、他方の上記基板上の対応位置
に、行毎に行方向に第1の行電極を延設すると共に、も
う一方の面放電電極に対する他方の上記基板上の対応位
置に、行毎に行方向に第2の行電極を延設したことを特
徴としている。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1、2又は
3記載のプラズマディスプレイ装置に係り、上記列電極
を、平面視で列方向に延設されている隔壁と同じ位置に
延設することを特徴としている。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の
いずれか1に記載のプラズマディスプレイ装置に係り、
上記面放電電極を透明電極により形成すると共に、上記
列電極を金属電極の単層あるいは透明電極と金属電極と
の積層体により形成したことを特徴としている。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項1乃至5の
いずれか1に記載のプラズマディスプレイ装置に係り、
上記各放電セル毎に配置される2つの面放電電極を列方
向に配置すると共に、互いに隣接行に属する隣接側の面
放電電極同士を、同一側の上記列電極に接続したことを
特徴としている。
【0020】請求項7記載の発明は、請求項6記載のプ
ラズマディスプレイ装置に係り、上記同一側の列電極に
接続される、各々隣接行に属する2つの面放電電極を連
続する一体のパターンに形成することを特徴としてい
る。
【0021】請求項8記載の発明は、請求項6記載のプ
ラズマディスプレイ装置に係り、上記各放電セル毎に配
置される2つの面放電電極のうち、同一位置に配置され
る面放電電極を同一側の列電極に接続すると共に、近接
の列電極及び隣接行の面放電電極と対する面放電電極の
部分を角部が鈍角となる形状に形成したことを特徴とし
ている。
【0022】請求項9記載の発明は、一方の基板の内表
面上に、放電セル毎に設けられた面放電電極対と、該面
放電電極対の各列間毎に列方向に延設された列電極とを
有し、上記面放電電極対を構成する2つの面放電電極を
各々、上記面放電電極対の両側に延設されている2つの
上記列電極の内の異なる側の列電極に接続したプラズマ
ディスプレイ装置の駆動方法に係り、奇数番目の列電極
と偶数番目の列電極とに交互にパルスを印加し、あるい
は交互に極性の反転する差動パルスを印加して維持放電
を行うことを特徴としている。
【0023】請求項10記載の発明は、一方の基板の内
表面上に、放電セル毎に設けられた面放電電極対と、該
面放電電極対の各列間毎に列方向に延設された列電極と
を有し、該列電極は、奇数番目あるいは偶数番目のいず
れか一方に接続される側の上記面放電電極に対し、他方
の上記基板上の対応位置に、行毎に行方向に行電極を延
設し、上記面放電電極対を構成する2つの面放電電極を
各々、上記面放電電極対の両側に延設されている2つの
上記列電極の内の異なる側の列電極に接続したプラズマ
ディスプレイ装置の駆動方法に係り、複数の行電極に順
次走査パルスを印加し、該パルスに同期して各列電極に
表示データパルスを印加して所望の放電セルを選択的に
活性化すると共に、奇数番目の列電極と偶数番目の列電
極との間で、上記活性化された放電セルで維持放電を行
うことを特徴としている。設することを特徴としてい
る。
【0024】請求項11記載の発明は、請求項9記載の
プラズマディスプレイ装置の駆動方法に係り、上記奇数
番目の列電極と偶数番目の列電極とに交互に印加するパ
ルス、あるいは交互に極性の反転する差動パルスが、1
あるいは複数のフレーム毎に、あるいはサブフレーム毎
に極性を反転することを特徴としている。
【0025】請求項12記載の発明は、一方の基板の内
表面上に、上記放電セル毎に設けられた面放電電極対
と、該面放電電極対の各列間毎に列方向に延設された列
電極とを有し、該列電極は、奇数番目あるいは偶数番目
のいずれか一方に接続される側の上記面放電電極に対
し、他方の上記基板上の対応位置に、行毎に行方向に第
1の行電極を延設すると共に、もう一方の面放電電極に
対する他方の上記基板上の対応位置に、行毎に行方向に
第2の行電極を延設し、上記面放電電極対を構成する2
つの面放電電極を各々、上記面放電電極対の両側に延設
されている2つの上記列電極の内の異なる側の列電極に
接続したプラズマディスプレイ装置の駆動方法に係り、
奇数番目あるいは偶数番目の行電極のいずれか一方に属
する列電極に順次走査パルスを印加すると共に、該パル
スに同期して複数の第1及び第2の行電極に表示データ
パルスを印加して、所望の放電セルを選択的に活性化す
ると共に、奇数番目の列電極と偶数番目の列電極との間
に印加したパルスで、上記活性化された放電セルで維持
放電を行うことを特徴としている。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は実施例を用いて
具体的に行う。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例であるプラズマディスプ
レイ装置の構成を示す平面図、図2は図1のA−A矢視
断面図、図3は図1のB−B矢視断面図、また図4は同
プラズマディスプレイ装置の駆動方法を示すタイミング
チャートである。この例のプラズマディスプレイ装置
は、図1〜図3に示すように、例えばソーダライムガラ
ス等の透明基板から成る前面基板1に、画面の列方向V
に沿って互に平行に列電極2を構成する奇数列電極3と
偶数列電極4とが交互に形成されると共に、前面基板1
と同様にソーダライムガラス等の透明基板から成る背面
基板5に画面の行方向Hに沿って行電極6が形成されて
いる。ここで、後述するように、書き込み放電は行電極
6及び列電極2を駆動して行うように構成される一方、
維持放電は列電極2を構成する奇数列電極3及び偶数列
電極4を駆動して行うように構成されている。すなわ
ち、この例では、行電極6は書き込み放電時の走査電極
としてのみ使用されるが、列電極2はデータ電極として
の役割と、維持放電時の走査及び維持電極としての役割
を併せ持つことになる。
【0027】奇数列電極3及び偶数列電極4は、それぞ
れ、銅、銀、アルミニウム等の金属電極3A、4Aと、
これらの金属電極3A、4Aの両側(但し、端部位置に
配置されているものを除いて)から引き出されたITO
(Indium Tin Oxide)、酸化錫(Nesa:ネサ)等の透明導
電材料から成る面放電電極3B、4Bとから構成され、
奇数列電極3及び偶数列電極4のそれぞれの面放電電極
3B、4B同士が微小ギャップを介して対向するように
配置されている。ここで、特に遮光性である各金属電極
3A、4Aは、後述するように、平面視で隔壁(リブ)
と同じ位置に設けられる。奇数列電極3、偶数列電極
4、各金属電極3A、4A及び各面放電電極3B、4B
は、亜鉛含有フリットガラス、鉛含有フリットガラス等
から成る誘電体層7で覆われ、この誘電体層7はさらに
MgO(酸化マグネシウム)から成る保護層8で覆われ
る。
【0028】一方、背面基板5には画面の行方向Hに沿
って銅、銀、アルミニウム等から成る行電極6が形成さ
れ、この行電極6上は反射層としての役割を担う鉛含有
フリットガラス等から成る白色誘電体層9で覆われて、
この白色誘電体層9上には列方向Vに沿って複数の隔壁
10が形成されて、これらの隔壁10によって放電セル
13(13A〜13C、13a〜13c)の行方向Hが
区画される。隔壁10は例えば鉛含有フリットガラス等
を用いて構成されている。なお、この例では、説明を簡
単にするため、上述のように画面の奇数走査ラインLo
上に順次に配置された3個の放電セル13A(アドレス
1)、13B(アドレス2)及び13C(アドレス3)
と、偶数走査ラインLe上に順次に配置された3個の放
電セル13a(アドレス1)、13b(アドレス2)及
び13c(アドレス3)とから成る6個の放電セル13
により画面が構成される例をあげて示している。
【0029】各放電セル13の放電空間11の内壁には
それぞれR、G及びB色を発光するR用蛍光体12R、
G用蛍光体12G及びB用蛍光体12Bが交互に塗布さ
れてる。各蛍光体は周知の材料を用いることができ、R
用蛍光体12Rとしては例えば(Y,Ga)BO3:Euが、G
用蛍光体12Gとしては例えばZn2SiO4:Mnが、B用蛍
光体12Bとしては例えばBaMgAl14O23:Euがそれぞれ用
いられる。そして、前面基板1と背面基板5は、列電極
2を構成する奇数列電極3及び偶数列電極4と、行電極
6とが直交するように対向して一体に組み立てられて、
各隔壁10間の放電空間11内には放電により紫外光を
発生する紫外光発生用ガスが封入される。この紫外光発
生用ガスとしては、例えばNeとXeとの混合ガス、H
eとNeとXeとの混合ガス、HeとXeとKrとの混
合ガス等が用いられる。
【0030】ここで、組立時に前面基板1の奇数列電極
3及び偶数列電極4の遮光性である各金属電極3A、4
Aは、平面視で各隔壁10と同じ位置に配置されるの
で、遮光性であってもこれらの金属電極3A、4Aによ
って各放電セル13の開口部分が従来のプラズマディス
プレイ装置のように遮られることがないので、開口率の
低下を避けることができるようになる。また、上述のよ
うな遮光性の各金属電極3A、4Aが黒色の場合には平
面視で各隔壁10と同じ位置に配置したことにより、そ
れら金属電極3A、4Aにブラックストライプの役割を
兼ねさせることができるので、図22及び図23の従来
の構成に示したようなブラックストライプ54を不要に
することができる。
【0031】上述のような構成のプラズマディスプレイ
装置には、各放電セル13毎に各放電空間11の周囲に
奇数列電極3及び偶数列電極4により構成される列電極
2と、行電極6とから成る2種類の電極が配置されて、
各蛍光体12R、12G及び12Bを含む3個の放電セ
ル13により画面の一画素が構成される。ここで、各放
電セル13の行方向H及び列方向Vに沿った側面は例え
ば鉛含有フリットガラス等から成る、前面基板1上に設
けられた比較的低い井桁隔壁14で区画されている。ま
た、各放電セル13間には列方向Vの隣接放電セル13
間では電界が印加されない構成であるので、従来のよう
な非発光領域を設ける必要がない。
【0032】上述したように、この例のプラズマディス
プレイ装置によれば、前面基板1に放電セル13毎に画
面の列方向Vに沿って互いに平行に形成された奇数列電
極3と偶数列電極4とから構成されている列電極2が形
成されると共に、背面基板5に放電セル13毎に画面の
行方向Hに沿って行電極6が形成され、奇数列電極3及
び偶数列電極4のそれぞれの一部を構成する遮光性の金
属電極3A、4Aが平面視で隔壁10と同じ位置に配置
されているので、これらの金属電極3A、4Aによって
各放電セル13の開口部分が覆われることがない。した
がって、寸法の小さな放電セルであっても、この領域に
は列電極2を構成する奇数列電極3及び偶数列電極4の
それぞれの面放電電極3A、4Aのみを配置すれば良い
ので、各面放電電極3A、4Aを余裕を持って配置する
することができる。それゆえ、奇数列電極3及び偶数列
電極4を駆動して列方向Vから維持放電を行っても、開
口率の低下はほとんど生じない。
【0033】また、そのように、行方向Hに比べて接続
されている放電セル13が少ない列方向Vからの維持放
電を可能にしたことにより、各列電極2を駆動する駆動
回路は低駆動能力の素子でも構成することができるよう
になると共に、駆動波形の鈍り等も少なくなるので、発
光輝度の不均一等も生じにくくなる。この例の構成によ
れば、一例としてワイド画面VGAの表示に適用した場
合には、列方向Vから維持放電を行うことにより、維持
放電に必要な1種類の電極(列電極2)当たりの放電セ
ル13の数は480個であった。これに対して、従来の
構成のように行方向Hから維持放電を行っている場合に
は、維持放電に必要な1種類の電極(図22及び図23
の走査電極52)当たりの放電セル13の数は2559
(853×3)個となる。したがって、この例の構成に
より、行電極の数を1本/行(従来では2本/行)に低
減することができた。なお、列電極の数は従来と同じく
1本/列となる。これにより、電圧降下を改善すること
ができるので、設定電圧の低減を図ることができるよう
になる。
【0034】また、この例の構成によれば、プラズマデ
ィスプレイ装置に必要な電極の種類は、奇数列電極3及
び偶数列電極4により構成される列電極2と行電極6と
の2種類になり、従来の構成における走査電極52及び
共通電極53と、データ電極59とから成る3種類と比
較して、共通電極が不要になるので、この共通電極が存
在していたことにより形成されていた走査電極と列電極
との間の浮遊容量をなくすことができ、信号に与える悪
影響を抑えることができる。
【0035】次に、図4のタイミングチャートを参照し
て、この例のプラズマディスプレイ装置の駆動方法につ
いて説明する。なお、この例では説明を簡単にするた
め、図1に示した6個の放電セル13A〜13C、13
a〜13cの内、図5の単位セルのマップにおいて斜線
で示すように、奇数走査ラインLo上の2個の放電セル
13A、13Bと、偶数走査ラインLe上の2個の放電
セル13b、13cとの4個の放電セルのみを、予め表
示すべき放電セルとして選択した例で説明するものとす
る。また、一例としてワイド画面VGAにおける1サブ
フィールド内の駆動シーケンスについて説明する。図4
において、縦軸は電圧、横軸は時間を示している。ま
た、Vs+は正極性維持パルス電圧、GNDは接地電
位、Vs−負極性維持パルス電圧、Vlは走査パルス電
圧、Vp+は正極性プライミング電圧をそれぞれ示して
いる。また、T1はプライミング・消去期間、T2は走
査期間、T3は維持期間、T4は維持消去期間をそれぞ
れ示している。
【0036】まず、図4のプライミング・消去期間T1
において、奇数列電極3及び偶数列電極4に図示するよ
うな互いに逆極性のプライミングパルスPpを印加して
プライミング放電を行った後、さらに相互に極性を反転
させたプライミング消去パルスPeを印加して、走査に
先だって全体の放電セル13の壁電荷の条件を一定にす
る。このプライミング・消去放電は、通常行われている
駆動方法と同様な方法で行う。
【0037】次に、図4の走査期間T2において、行電
極6に正極性の走査パルスPsを走査ライン1(1行
目)から走査ライン480(480行目)にわたって順
次に印加すると共に、各行毎に2559個の放電セル1
3の内任意の放電セル13(この例では上述の13A、
13B、13b及び13cの4個の放電セル)の奇数列
電極3及び偶数列電極4に、負極性のデータパルスPd
を印加して書き込み放電を行って、表示すべき放電セル
13の保護層8表面に正電荷を蓄積することにより正の
壁電荷を形成してその放電セル13を選択する。
【0038】図6は、走査後の面放電電極部への正の電
荷の蓄積状態を示している。予め表示すべき放電セルと
して選択した奇数走査ラインLo(この例では1行目)
上の2個の放電セル13A(奇数番目の放電セル)、1
3B(偶数番目の放電セル)と、偶数走査ラインLe
(この例では2行目)上の2個の放電セル13b(偶数
番目の放電セル)、13c(奇数番目の放電セル)との
4個の放電セルに配置されている、それぞれの奇数列電
極3及び偶数列電極4の各金属電極3A、4Aに接続さ
れている各面放電電極3B、4Bには正電荷が蓄積され
て(データが書き込まれて)正の壁電荷15が形成され
ることになる。一方、予め表示すべき放電セルとして選
択されなかった奇数走査ラインLo(この例では1行
目)上の放電セル13C(奇数番目の放電セル)と、偶
数走査ラインLe(この例では2行目)上の放電セル1
3a(奇数番目の放電セル)との2個の放電セルに配置
されている、それぞれの奇数列電極3及び偶数列電極4
の各金属電極3A、4Aに接続されている各面放電電極
3B、4Bには正電荷が蓄積されないので正の壁電荷1
5は形成されない。
【0039】次に、図4の維持期間T3において、奇数
列電極3及び偶数列電極4を駆動して維持放電を行う。
まず、第1維持期間(維持期間における最初の維持放
電)において、奇数列電極3及び偶数列電極4に第1維
持パルスPs1を印加して第1維持放電を行う。ここ
で、奇数列電極3及び奇数列電極4には互いに逆極性の
第1維持パルスPs1を印加し、奇数列電極3に負極性
パルスを印加すると共に、偶数列電極4には正極性パル
スを印加する。この第1維持放電は、走査期間T2にお
いて正の壁電荷15が蓄積されている4個の放電セルの
うち放電セル13B、13cで行われる。
【0040】図7は、第1維持放電直後の壁電荷状態を
示している。選択されている(壁電荷が形成されてい
る)放電セルの内、放電セル13B、13cには、偶数
列電極4の金属電極4Aに接続されている面放電電極4
Bに正極性パルスが印加されたことにより正の分極電荷
が増加し、これら面放電電極4Bに既に蓄積されていた
正の壁電荷15との正電荷の和が増加するため、対向し
ている面放電電極3Bとの間の電位差が大きくなるの
で、これら対向電極4B、3B間で第1維持放電が行わ
れて、面放電電極4Bから面放電電極3Bへ正の壁電荷
15が移動する。このとき、面放電電極4B上には後述
される負の壁電荷16が蓄積される。一方、選択されて
いる放電セルの内、放電セル13A、13bには、奇数
列電極3の金属電極3Aに接続されている面放電電極3
Bに負極性パルスが印加されたことにより負の分極電荷
が増加し、これら面放電電極3Bに既に蓄積されていた
正の壁電荷15との正電荷の和が増加しないだけでな
く、対向している面放電電極4Bに正極性パルスが印加
されたことにより正の分極電荷が増加するようになるた
め、対向している面放電電極4Bとの間の電位差が大き
くならないので、これら対向電極4B、3B間で第1維
持放電は行われず、面放電電極3Bから面放電電極4B
へ正の壁電荷15は移動しない。
【0041】次に、図4の維持期間T3において、上述
の第1維持放電に続いて奇数列電極3及び偶数列電極4
に第2維持パルスPs2を印加して第2維持放電を行
う。この第2維持放電においては、第1維持放電の場合
とは逆に、奇数列電極3に正極性パルスを印加すると共
に、偶数列電極4には負極性パルスを印加する。この第
2維持放電は、走査期間T2において正の壁電荷15が
蓄積されている4個の放電セル13A、13B、13b
及び13cのすべてで行われる。
【0042】図8は、第2維持放電直後の壁電荷状態を
示している。選択されている放電セルの内、放電セル1
3A、13bには、奇数列電極3の金属電極3Aに接続
されている面放電電極3Bに正極性パルスが印加された
ことにより正の分極電荷が増加し、これら面放電電極3
Bに既に蓄積されていた正の壁電荷15との正電荷の和
がさらに増加するため、対向している面放電電極4Bと
の間の電位差が大きくなるので、これら対向電極3B、
4B間で第2維持放電が行われて、面放電電極3Bから
面放電電極4Bへ正の壁電荷15が移動する。このとき
面放電電極4B上には負の壁電荷16が蓄積される。一
方、選択されている放電セルの内、放電セル13B、1
3cには、奇数列電極3の金属電極3Aに接続されてい
る面放電電極3Bに正極性パルスが印加されたことによ
り正の分極電荷が増加し、これら面放電電極3Bに移動
して既に蓄積されていた正電荷15との正電荷の和がさ
らに増加するだけでなく、対向している面放電電極4B
に負極性パルスが印加されたことにより負の分極電荷が
増加し、面放電電極4Bに既に蓄積されていた負の壁電
荷16との負電荷の和が増加するようになるため、対向
している面放電電極4Bとの間の電位差がかなり大きく
なるので、これら対向電極3B、4B間で大きな第2維
持放電が行われて、面放電電極3Bから面放電電極4B
へ正の壁電荷15が移動する。このとき面放電電極4B
から面放電電極3Bへ負の壁電荷16が移動する。
【0043】上述したように、第1維持放電及び第2維
持放電により、選択された4個の単位セル13A、13
B、13b及び13cのすべてで維持放電が行われたこ
とになるので、これらの放電セル13A、13B、13
b及び13cの放電が維持されることになる。
【0044】次に、図4の維持期間T3において、上述
の第2維持放電に続いて奇数列電極3及び偶数列電極4
に維持パルスPs3を印加して第3維持放電を行う。こ
の第3維持放電においては、第1維持放電の場合と同様
に、奇数列電極3に負極性パルスを印加すると共に、偶
数列電極4には正極性パルスを印加する。この第3維持
放電は、走査期間T2において正の壁電荷15が蓄積さ
れている4個の放電セル13A、13B、13b及び1
3cのすべてで行われる。
【0045】図9は、第3維持放電直後の壁電荷状態を
示している。選択されている放電セルの内、放電セル1
3B、13cには、偶数列電極4の金属電極4Aに接続
されている面放電電極4Bに正極性パルスが印加された
ことにより正の分極電荷が増加し、これら面放電電極4
Bに移動して既に蓄積されていた正の壁電荷15との正
電荷との和がさらに増加するだけでなく、対向している
面放電電極3Bに負極性パルスが印加されたことにより
負の分極電荷が増加し、移動して既に蓄積されていた負
の壁電荷16との負電荷の和がさらに増加するため、対
向している面放電電極3Bとの間の電位差がかなり大き
くなるので、これら対向電極4B、3B間で大きな第3
維持放電が行われて、面放電電極4Bから面放電電極3
Bへ正の壁電荷15が移動し、面放電電極3Bから面放
電電極4Bへ負の壁電荷16が移動する。同様にして、
選択されている放電セルの内、放電セル13A、13b
には、偶数列電極4の金属電極4Aに接続されている面
放電電極4Bに正極性パルスが印加されたことにより正
の分極電荷が増加し、これら面放電電極4Bに移動して
既に蓄積されていた正の壁電荷15との正電荷の和がさ
らに増加するだけでなく、対向している面放電電極3B
に負極性パルスが印加されたことにより負の分極電荷が
増加し、移動して既に蓄積されていた負の壁電荷16と
の負電荷の和がさらに増加するため、対向している面放
電電極3Bとの間の電位差がかなり大きくなるので、こ
れら対向電極4B、3B間で大きな第3維持放電が行わ
れて、面放電電極4Bから面放電電極3Bへ正の壁電荷
15が移動し、面放電電極3Bから面放電電極4Bへの
負の壁電荷16が移動する。
【0046】以後、上述した順序の繰り返しで第4維持
放電以降を図4のように行い、各維持放電毎に発光20
が生ずる。ここで、奇数走査ラインLo上の放電セル1
3Aと13B及び、偶数走査ラインLe上の放電セル1
3bと13cとでは放電回数が一回異なるので、各サブ
フィールド毎に維持電圧の極性を入れ替えて放電回数を
補正するようにする。
【0047】次に、図4の維持消去期間T4において、
奇数列電極3及び偶数列電極4に維持消去パルスPse
を印加して維持消去を行う。ここで、奇数列電極3に正
極性パルスを印加すると共に、偶数列電極4には負極性
パルスを印加する。以後、次のサブフィールドに対して
同様な駆動方法を所定回繰り返すことにより、フィール
ドを構成した後、画面を形成するようにする。
【0048】このように、この例のプラズマディスプレ
イ装置の構成によれば、前面基板1に放電セル13毎に
画面の列方向Vに沿って互いに平行に形成された奇数列
電極3と偶数列電極4とから構成されている列電極2が
形成されると共に、背面基板5に放電セル13毎に画面
の行方向Hに沿って行電極6が形成され、奇数列電極3
及び偶数列電極4のそれぞれの一部を構成する遮光性の
金属電極3A、4Aが平面視で放電セル13を区画する
隔壁10と同じ位置に配置されているので、これらの金
属電極3A、4Aによって各放電セル13の開口部分が
覆われることがない。それゆえ、1個の放電セル13の
有効な幅寸法が狭くなっていても、この領域には奇数列
電極3及び偶数列電極4のそれぞれの面放電電極3A、
4Aのみを配置すれば良いので、各面放電電極3A、4
Aを余裕を持って配置することができるため、奇数列電
極3及び偶数列電極4を駆動して列方向Vから維持放電
を行わせることができる。また、この例のプラズマディ
スプレイ装置の駆動方法の構成によれば、前面基板1に
放電セル13毎に画面の列方向Vに沿って互いに平行に
形成された奇数列電極3と偶数列電極4とから構成され
ている列電極2が形成されると共に、背面基板5に放電
セル13毎に画面の行方向Hに沿って行電極6が形成さ
れ、奇数電極3及び偶数列電極4のそれぞれの一部を構
成する遮光性の金属電極3A、4Aが平面視で放電セル
13を区画する隔壁10と同じ位置に配置されているプ
ラズマディスプレイ装置に対して、行電極6と奇数列電
極3及び偶数列電極4とを駆動して表示すべき放電セル
13A、13B、13b及び13cを選択する書き込み
放電を行う一方、奇数列電極3及び偶数列電極4を駆動
して選択した放電セル13A、13B、13b及び13
cの維持放電を行うようにしたので、行方向Hよりも少
ない放電セル13が接続されている列方向Vからの維持
放電を行うことができる。したがって、維持放電の駆動
を列方向から行う場合に、電極数を削減すると共に開口
率を向上させることができる。また、維持放電の駆動を
列方向から行う場合に、列側駆動回路の数を半減すると
共に輝度不均一の発生を防止することができる。
【0049】図10乃至図12は、図1に示す列電極あ
るいは行電極の変形例を示す平面図である。以下、これ
らの図を参照して、各変形例を順次に説明する。第1の
変形例は、図10に示すように、列電極2を構成する奇
数列電極3及び偶数列電極4のそれぞれの金属電極3
A、4Aの一方側から引き出す面放電電極と金属電極3
A、4Aの張出し部分を、列方向Vに沿って隣接する2
個の放電セル間のスペースから引き出して、その2個の
放電セルにまたがる形状の共通の面放電電極3C、4C
を形成して配置するようにしたものである。例えば、2
列目の偶数列電極4の場合は、金属電極4Aの図示左側
から2個の放電セル13A、13aにまたがる形状の共
通の面放電電極4Cを形成し、また3列目の奇数列電極
3の場合は、金属電極3Aの図示左側から2個の放電セ
ル13B、13bにまたがる形状の共通の面放電電極3
Cを形成する。この構成によれば、2個の放電セルにま
たがる形状の共通の面放電電極3C、4Cを形成するこ
とにより、各面放電電極3C、4Cを隣接する放電セル
間のスペースを利用して金属電極を引き出せるので、各
面放電電極3C、4Cの断線防止を図ことができる。ま
た、その張出し部分により行方向Hのブラックストライ
プの役割を兼ねさせることもできるようになる。
【0050】第2の変形例は、図11に示すように、列
電極2を構成する奇数列電極3及び偶数列電極4のそれ
ぞれの金属電極3A、4Aの両側から引き出す面放電電
極を、行方向Hに沿って同一幅Wの長方形形状で引き出
して、各面放電電極同士をその幅Wで対向させる一方、
行電極6に各面放電電極と重なる長方形形状の引出部6
Aを1セル置きに形成して配置するようにしたものであ
る。例えば、2列目の偶数列電極4の金属電極4Aの両
側から面放電電極4Bを同一幅Wの長方形形状で引き出
すと共に、3列目の奇数列電極3の金属電極3Aの両側
から面放電電極3Bを同一幅Wの長方形形状で引き出し
て、各面放電電極4B、3B同士をその幅Wで対向させ
る一方、行電極6に各面放電電極4B、3Bと重なる長
方形形状の引出部6Aを1セル置きに形成する。この構
成によれば、奇数列電極3及び偶数列電極4の各面放電
電極3B、4Bを行方向Hに沿って同一幅Wの長方形形
状で引き出してその幅Wで対向させることにより、奇数
列電極3及び偶数列電極4を駆動して維持放電を行う場
合、放電ギャップを広くとれるので、輝度を向上させる
ことができる。
【0051】第3の変形例は、図12に示すように、列
電極2を構成する奇数列電極3及び偶数列電極4のそれ
ぞれの金属電極3A、4Aの両側から引き出す面放電電
極を、列方向Vに沿って左右に交互に引き出すようにし
たものである。例えば、2列目の偶数列電極4の場合
は、金属電極4Aの最初の面放電電極4Bを列方向Vに
沿って右側から引き出し、次の面放電電極4Bは左側か
ら取り出し、以後このように繰り返して各面放電電極4
Bを引き出す。そして3列目の奇数列電極3の場合にも
略同様に行うようにする。このような構成によれば、奇
数列電極3及び偶数列電極4を駆動して書き込み放電を
行うとき、例えば偶数列電極4の面放電電極4Bは同一
列である2個の単位セル13B、13bに配置されてい
るので、同一電極により同一列の複数の単位セルにデー
タ書き込みが行えるようになる。これは、奇数列電極3
に対しても同様である。また、図12に示すように、各
放電セルの上下端に位置する面放電電極3B、4Bの側
面を傾斜させることにより、隣接する放電セル間に形成
される非放電ギャップを認識し難くすることもできる。
【0052】◇第2実施例 図13は、この発明の第2実施例であるプラズマディス
プレイ装置の構成を示す平面図、図14は図13のC−
C矢視断面図、図15は図13のD−D矢視断面図、ま
た図16は同プラズマディスプレイ装置の駆動方法を示
すタイミングチャートである。この発明の第2実施例で
あるプラズマディスプレイ装置の構成が、上述した第1
実施例の構成と大きく異なるところは、行電極を第1の
行電極と第2の行電極とから構成して両電極にデータ電
極の役割を担せると共に、列電極を構成する奇数列電極
及び偶数列電極にそれぞれ共通電極及び走査電極の役割
を担わせるようにした点である。
【0053】この例のプラズマディスプレイ装置は、図
13〜図15に示すように、例えばソーダライムガラス
等の透明基板から成る前面基板1に、画面の列方向Vに
沿って互いに平行に列電極22を構成する奇数列電極2
3と偶数列電極24とが交互に形成されると共に、前面
基板1と同様にソーダライムガラス等の透明基板から成
る背面基板5に画面の行方向Hに沿って互いに平行に第
1の行電極27と第2の行電極28とから構成された行
電極26が形成されている。ここで、後述するように、
書き込み放電は第1及び第2の行電極27、28、及び
偶数列電極24を駆動して行うように構成される一方、
維持放電は奇数列電極23及び偶数列電極24を駆動し
て行うように構成されている。すなわち、この例では、
行電極26を構成する第1及び第2の行電極27、28
はデータ電極の役割を、列電極22の一方を構成する奇
数列電極23は共通電極の役割を、列電極22の他方を
構成する偶数列電極24は走査電極の役割をそれぞれ担
っている。
【0054】奇数列電極23及び偶数列電極24は、図
13に示すように、それぞれ、銅、銀、アルミニウム等
の遮光性の金属電極23A、24Aと、これらの金属電
極23A、24Aの両側(但し、端部位置に配置されて
いるものを除いて)から各電極23A、24Aに略平行
となるようにそれぞれ引き出されたITO、酸化錫等の
第1の面放電電極23B1、24B1及び第2の面放電
電極23B2、24B2とから構成されている。そし
て、奇数列電極23の第1の面放電電極23B1と偶数
列電極24の第2の面放電電極24B2とが、また奇数
列電極24の第1の面放電電極24B1と偶数列電極2
3の第2の面放電電極23B2とがそれぞれ、微小ギャ
ップを介して対向するように配置されている。また、奇
数列電極23及び偶数列電極24のそれぞれの第1の面
放電電極23B1、24B1及び第2の面放電電極23
B2、24B2は、それぞれ行電極26の第1の行電極
27及び第2の行電極28と放電空間11を介して交差
するように配置されている。
【0055】奇数列電極23及び偶数列電極24の遮光
性である各金属電極23A、24Aは、平面視で各隔壁
10と同じ位置に位置決めされて配置されている。これ
により、遮光性の各金属電極23A、24Aが存在して
いても、これらの金属電極23A、24Aによって各放
電セル13の開口部分が覆われることがないので、開口
率の低下を防止することができるようになる。
【0056】この例の構成では、列電極22の偶数列電
極24に走査電極の役割を担わせて、一回の走査で偶数
列電極24の両側に配置されている二列の各放電セルを
同時に走査するようにしている。しかしながら、二列の
各放電セルが通常のように一つのデータ電極しか配置さ
れていない構成であると、偶数列電極24により二列の
各放電セルを同時に走査できるにもかかわらず、その一
つのデータ電極により書き込み放電を行うと、一つの放
電セルにはデータが書き込まれないことになる。その放
電セルにデータを書き込むには、奇数列電極23も走査
する必要があり、走査期間が2倍になる。例えば、偶数
列電極24の金属電極24Aの両側から引き出された第
1及び第の面放電電極24B1、24B2にはそれぞれ
二列の放電セル13B、13Aが配置されているが、偶
数列電極24によりその二列の放電セル13B、13A
を同時に走査して1つのデータ電極(例えば第1の行電
極27)により書き込み放電を行うと、一つの放電セル
13Aにはデータが書き込まれないことになる。この放
電セル13Aにデータを書き込むためには、奇数列電極
23を走査する必要があり走査期間が2倍になる。
【0057】したがって、このように二列の各放電セル
を同時に走査するメリットを生かすために、この例では
二列の各放電セルにデータ電極としての役割を担う第1
及び第2の二つの行電極27、28を設けて、各放電セ
ル毎に行電極を使い分ける構成にしている。これ以外
は、上述した第1実施例と略同様である。それゆえ、図
13〜図15において、図1〜図3の構成部分と対応す
る各部には、同一の番号を付してその説明を省略する。
【0058】次に、図16のタイミングチャートを参照
して、この例のプラズマディスプレイ装置の駆動方法に
ついて説明する。なお、この例においても説明を簡単に
するため、図13に示した6個の放電セル13A〜13
C、13a〜13cの内、図5の放電セルのマップにお
いて斜線で示したように、奇数走査ラインLo上の2個
の放電セル13A、13Bと、偶数走査ラインLe上の
2個の放電セル13b、13cとの4個の放電セルのみ
を、予め表示すべき放電セルとして選択した例で説明す
るものとする。
【0059】まず、図16のプライミング・消去期間T
1において、奇数列電極23及び偶数列電極24に第1
実施例の場合と略同様に、図示するような互いに逆極性
のプライミングパルスPpを印加してプライミング放電
を行った後、さらに相互に極性を反転させたプライミン
グ消去パルスPeを印加して、走査に先だって全体の放
電セル13の壁電荷の条件を一定にする。
【0060】次に、図16の走査期間T2において、偶
数列電極24に負極性の走査パルスPsを走査列1(2
列目)から走査列(2560列目)にわたって順次に印
加すると共に、各列毎に両隣合わせて960個の放電セ
ル13の内任意の放電セル13(上述の13A、13
B、13b及び13cの4個の放電セル)の第1及び第
2の行電極27、28に、正極性のデータパルスPdを
印加して書き込み放電を行って、表示すべき放電セル1
3の保護層8表面に正の壁電荷を蓄積することにより壁
電荷を形成してその放電セル13を選択する。
【0061】図17は、走査後の面放電電極部への正の
電荷の蓄積状態を示している。予め表示すべき放電セル
として選択した奇数走査ラインLo(1行目)上の2個
の放電セル13A、13Bと、偶数走査ラインLe(2
行目)上の2個の放電セル13b、13cとの4個の放
電セルに配置されている、偶数列電極24の金属電極2
4Aに接続されている各面放電電極24B1、24B2
には正電荷が蓄積されて(データが書き込まれて)正の
壁電荷15が形成されることになる。一方、予め表示す
べき放電セルとして選択されなかった奇数走査ラインL
o(1行目)上の放電セル13Cと、偶数走査ラインL
e(2行目)上の放電セル13aとの2個の放電セルに
配置されている、偶数列電極24の金属電極24Aに接
続されている各面放電電極24B1、24B2には正電
荷が蓄積されないので正の壁電荷15は形成されない。
【0062】次に、図16の維持期間T3において、奇
数列電極23及び偶数列電極24を駆動して維持放電を
行う。まず、第1維持期間において、奇数列電極23及
び偶数列電極24に互いに逆極性の第1維持パルスPs
1を印加し、奇数列電極23に負極性パルスを印加する
と共に、偶数列電極24には正極性パルスを印加する。
この第1維持放電は、走査期間T2において正の壁電荷
15が蓄積されている4個の放電セル13A、13B、
13b及び13cのすべてで行われる。
【0063】図18は、第1維持放電直後の壁電荷状態
を示している。選択されている放電セルの内、放電セル
13A、13B、13bには、2列目の偶数列電極24
の金属電極24Aに接続されている第1及び第2の面放
電電極24B1、24B2に正極性パルスが印加された
ことにより正の分極電荷が増加し、これら面放電電極2
4B1、24B2に既に蓄積されていた正の壁電荷15
との正電荷の和がさらに増加するため、対向している面
放電電極23B2、23B1との間の電位差が大きくな
るので、これら対向電極24B1、23B2と24B
2、23B1との間で第1維持放電が行われて、面放電
電極24B1、24B2から面放電電極23B2、23
B1へそれぞれ正の壁電荷15が移動する。このとき面
放電電極24B1、24B上には後述される負の壁電荷
16が蓄積される。同様にして、放電セル13cには、
4列目の偶数列電極24の金属電極24Aに接続されて
いる第1の面放電電極24B1に正極性パルスが印加さ
れたことにより正の分極電荷が増加し、この面放電電極
24B1に既に蓄積されていた正の壁電荷15との正電
荷の和がさらに増加するため、対向している面放電電極
23B2との間の電位差が大きくなるので、これら対向
電極24B1、23B2間で第1維持放電が行われて、
面放電電極24B1から面放電電極23B2へ正の壁電
荷15が移動する。このとき面放電電極24B1上には
後述される負の壁電荷16が蓄積される。
【0064】なお、この例の構成では、第1実施例の場
合のように放電セルの走査位置の違いにより維持放電回
数の差が生じ、輝度差を生じることがないので、正の壁
電荷15の蓄積状態が異なることがないため、正の壁電
荷15を移動させるような余分な維持パルスの印加は不
要になり、第1維持放電によって、正の壁電荷15が蓄
積されている4個の放電セル13A、13B、13b及
び13cのすべての放電を維持させることができる。
【0065】次に、図16の維持期間T3において、上
述の第1維持放電に続いて奇数列電極23及び偶数列電
極24に第2維持パルスPs2を印加して第2維持放電
を行う。この第2維持放電においては、第1維持放電の
場合とは逆に、奇数列電極23に正極性パルスを印加す
ると共に、偶数列電極24には負極性パルスを印加す
る。この第2維持放電は、第1維持放電と同様に、4個
の放電セル13A、13B、13b及び13cのすべて
で行われる。
【0066】図19は、第2維持放電直後の壁電荷状態
を示している。選択されている放電セルの内、放電セル
13Aには、1列目の奇数列電極23の金属電極23A
に接続されている面放電電極23B1に正極性パルスが
印加されたことにより正の分極電荷が増加し、この面放
電電極23B1に移動して既に蓄積されていた正の壁電
荷15との正電荷の和がさらに増加するだけでなく、対
向している面放電電極24B2に負極性パルスが印加さ
れたことにより負の分極電荷が増加し、既に蓄積されて
いた負の壁電荷16との負電荷の和が増加するようにな
るため、対向している面放電電極24B2との間の電位
差がかなり大きくなるので、これら対向電極23B1、
24B2間で大きな第2維持放電が行われて、面放電電
極23B1から面放電電極24B2へ正の壁電荷15が
移動する。このとき面放電電極24B2から面放電電極
23B1への負の壁電荷16が移動する。同様にして、
放電セル13B、13b、13cには、3列目の奇数列
電極23の金属電極23Aに接続されている第1及び第
2の面放電電極23B1、23B2に正極性パルスが印
加されたことにより正の分極電荷が増加し、これらの面
放電電極23B1、23B2に移動して既に蓄積されて
いた正の壁電荷15との正電荷との和がさらに増加する
だけでなく、対向している面放電電極24B2、24B
1に負極性パルスが印加されたことにより負の分極電荷
が増加し、既に蓄積されていた負の壁電荷16との負電
荷の和が増加するようになるため、対向している面放電
電極24B2、24B1との間の電位差がかなり大きく
なるので、これら対向電極23B1、24B2と23B
2、24B1の間で大きな第2維持放電が行われて、面
放電電極23B1、23B2から面放電電極24B2、
24B1へそれぞれ正電荷15が移動する。このとき面
放電電極24B1、24B2から面放電電極23B2、
23B1への負の壁電荷16が移動する。
【0067】上述したように、この例の構成において
は、第1維持放電によって、選択した4個の放電セル1
3A、13B、13b及び13cのすべてで放電を維持
させることができるので、第2維持放電以降は、前回の
維持放電の維持パルスの極性を相互に反転するだけで、
同一パルス幅で繰り返すようにすれば良い。このような
維持放電の繰り返しにより、各維持放電毎に発光20が
生ずる。なお、この例においては、奇数走査ラインLo
上の放電セル13Aと13B及び、偶数走査ラインLe
上の放電セル13bと13cとの放電回数は同じなの
で、各サブフィールド毎に維持電圧の極性を入れ替えて
放電回数を補正する必要がない。
【0068】次に、図16の維持消去期間T4におい
て、第1実施例の場合と略同様に、奇数列電極23及び
偶数列電極24にそれぞれ正極性パルス及び負極性パル
スの維持消去パルスPseを印加して維持消去を行う。
以後、次のサブフィールドに対して同様な駆動方法を所
定回繰り返すことにより、フィールドを構成した後、画
面を形成するようにする。
【0069】このように、この例のプラズマディスプレ
イ装置の構成によれば、前面基板1に放電セル13毎に
画面の列方向Vに沿って互いに平行に形成された奇数列
電極23と偶数列電極24とから構成されている列電極
22が形成されると共に、背面基板5に放電セル13毎
に画面の行方向Hに沿って互いに平行に形成された第1
の行電極27と第2の行電極28とから構成されている
行電極26が形成され、奇数列電極23及び偶数列電極
24のそれぞれの一部を構成する遮光性の金属電極23
A、24Aが平面視で放電セル13を区画する隔壁10
と同じ位置に配置されているので、これらの金属電極2
3A、24Aによって各放電セル13の開口部が覆われ
ることがない。それゆえ、1個の放電セル13の有効な
幅寸法が狭くなっていても、この領域には奇数列電極2
3及び偶数列電極24のそれぞれの面放電電極23A、
24Aのみを配置すれば良いので、各面放電電極23
A、24Aを余裕を持って配置することができるため、
奇数列電極23及び偶数列電極24を駆動して列方向V
から維持放電を行わせることができる。また、この例の
プラズマディスプレイ装置の駆動方法の構成によれば、
上述したような構成のプラズマディスプレイ装置に対し
て、第1及び第2の行電極27、28及び偶数列電極2
4を駆動して表示すべき放電セル13A、13B、13
b及び13cを選択する書き込み放電を行う一方、奇数
列電極23及び偶数列電極24を駆動して選択した放電
セル13A、13B、13b及び13cの維持放電を行
うようにしたので、行方向Hよりも少ない放電セル13
が接続されている列方向Vからの維持放電を行うことが
できる。
【0070】このように、この例の構成によっても、第
1実施例において述べたのと略同様の効果を得ることが
できる。
【0071】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更などがあってもこの発明に含まれる。例えば、各実施
例では画面を構成する複数の放電セルの内、限られた数
の放電セルを例にあげてその構成及び駆動方法について
説明したが、これに限らないで全部の放電セルに適用す
ることができる。また、第1実施例で説明した電極形状
の変形例は、これに限らずに第2実施例に対しても適用
可能である。
【0072】また、駆動方法においては、サブフィール
ド毎反転する例で説明したが、フィールド毎反転する場
合においても、サブフィールド毎反転する例に準じて実
施することができる。また、各実施例においては、図2
0に示すように列方向Vに沿って1画面を2つの画面3
0A、30Bに分割したり、図21に示すように行方向
Hに沿って1画面を2つの画面40A、40Bに分割し
て、各分割画面をそれぞれ駆動して1つの画面を構成す
るようにすることもできる。これにより、特に大画面化
を目的とする場合には、電極における電圧降下の低減を
図り、あるいは走査時間の短縮を図ることが可能とな
る。また、この発明はAC型3電極面放電型の構成であ
ればカラープラズマディスプレイ装置に限らずに、モノ
クロプラズマディスプレイ装置に対しても適用すること
ができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のプラズ
マディスプレイ装置の構成によれば、前面基板に放電セ
ル毎に画面の列方向に沿って互いに平行に列電極が形成
されると共に、背面基板に放電セル毎に画面の行方向に
沿って行電極が形成され、列電極のそれぞれの一部を構
成する遮光性の金属電極が平面視で放電セルを区画する
隔壁と同じ位置に配置されているので、これらの金属電
極によって各放電セルの開口部分が覆われることがな
い。また、この発明のプラズマディスプレイ装置の別の
構成によれば、行電極は互いに平行に形成された第1の
行電極と第2の行電極とから構成されて、列電極のそれ
ぞれの一部を構成する遮光性の金属電極が平面視で放電
セルを区画する隔壁と同じ位置に配置されているので、
これらの金属電極によって各放電セルの開口部分が覆わ
れることがない。また、この発明のプラズマディスプレ
イ装置の駆動方法の構成によれば、前面基板に放電セル
毎に画面の列方向に沿って互いに平行に列電極が形成さ
れると共に、背面基板に放電セル毎に画面の行方向に沿
って行電極が形成され、列電極のそれぞれの一部を構成
する遮光性の金属電極が平面視で放電セルを区画する隔
壁と同じ位置に配置されているプラズマディスプレイ装
置に対して、行電極及び列電極を駆動して表示すべき放
電セルを選択する書き込み放電を行う一方、列電極を駆
動して選択した放電セルの維持放電を行うようにしたの
で、行方向よりも少ない放電セルが接続されている列方
向からの維持放電を行うことができる。また、この発明
のプラズマディスプレイ装置の駆動方法の別の構成によ
れば、行電極が互いに平行に形成された第1の行電極と
第2の行電極とから構成されて、列電極のそれぞれの一
部を構成する遮光性の金属電極が平面視で放電セルを区
画する隔壁と同じ位置に配置されているプラズマディス
プレイ装置に対して、第1及び第2の行電極、及び前記
列電極のいずれか一方を駆動して表示すべき放電セルを
選択する書き込み放電を行う一方、列電極を駆動して選
択した放電セルの維持放電を行うようにしたので、行方
向よりも少ない放電セルが接続されている列方向からの
維持放電を行うことができる。したがって、維持放電の
駆動を列方向から行う場合に、電極数を削減すると共に
開口率を向上させることができる。また、維持放電の駆
動を列方向から行う場合に、列側駆動回路の数を半減す
ると共に輝度不均一の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例であるプラズマディスプ
レイ装置の構成を示す平面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面図である。
【図4】同プラズマディスプレイ装置の駆動方法を示す
タイミングチャートである。
【図5】同プラズマディスプレイ装置の駆動方法により
駆動される放電セルのマップを示す図である。
【図6】同プラズマディスプレイ装置の駆動方法におけ
る走査後の面放電電極部への正の壁電荷の蓄積状態を示
す図である。
【図7】同プラズマディスプレイ装置の駆動方法におけ
る第1維持放電直後の壁電荷状態を示す図である。
【図8】同プラズマディスプレイ装置の駆動方法におけ
る第2維持放電直後の壁電荷状態を示す図である。
【図9】同プラズマディスプレイ装置の駆動方法におけ
る第3維持放電直後の壁電荷状態を示す図である。
【図10】同プラズマディスプレイ装置に用いられる各
電極の形状の第1の変形例を示す平面図である。
【図11】同プラズマディスプレイ装置に用いられる各
電極の形状の第2の変形例を示す平面図である。
【図12】同プラズマディスプレイ装置に用いられる各
電極の形状の第3の変形例を示す平面図である。
【図13】この発明の第2実施例であるプラズマディス
プレイ装置の構成を示す平面図である。
【図14】図13のC−C矢視断面図である。
【図15】図13のD−D矢視断面図である。
【図16】同プラズマディスプレイ装置の駆動方法を示
すタイミングチャートである。
【図17】同プラズマディスプレイ装置の駆動方法にお
ける走査後の面放電電極部への正の壁電荷の蓄積状態を
示す図である。
【図18】同プラズマディスプレイ装置の駆動方法にお
ける第1維持放電直後の壁電荷状態を示す図である。
【図19】同プラズマディスプレイ装置の駆動方法にお
ける第2維持放電直後の壁電荷状態を示す図である。
【図20】この発明の各実施例の別な駆動例を示す図で
ある。
【図21】この発明の各実施例の別な駆動例を示す図で
ある。
【図22】従来のプラズマディスプレイ装置の構成を示
す平面図である。
【図23】図22のE−E矢視断面図である。
【図24】プラズマディスプレイ装置の画面の構成を説
明する図である。
【図25】プラズマディスプレイ装置の画面の一部の構
成を説明する図である。
【図26】従来のプラズマディスプレイ装置の変形例の
構成を示す断面図である。
【図27】同プラズマディスプレイ装置の一部の構成を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 前面基板 2、22 列電極 3 奇数列電極(データ電極) 4 偶数列電極(データ電極) 3A、4A、23A、24A 金属電極(遮光性) 3B、4B 面放電電極 3C、4C 共通の面放電電極 5 背面基板 6 行電極(走査電極) 6A 行電極の引出部 7 誘電体層 8 保護層 9 白色誘電体層 10 隔壁(リブ) 11 放電空間 12R R用蛍光体 12G G用蛍光体 12B B用蛍光体 13(13A〜13C、13a〜13c) 放電セ
ル 13A、13B、13b、13c 表示が選択され
た放電セル 14 井桁隔壁 15 正の壁電荷 16 負の壁電荷 20 維持放電により生ずる発光 23 奇数列電極(共通電極) 24 偶数列電極(走査電極) 23B1、24B1 第1の面放電電極 23B2、24B2 第2の面放電電極 26 行電極(データ電極) 27 第1の行電極(データ電極) 28 第2の行電極(データ電極) 30A、30B、40A、40B 画面

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚の基板を対向配置して放電ガスを封
    止し、該封止により形成される間隙にマトリクス状に配
    置された複数の放電セルを有するプラズマディスプレイ
    装置であって、 一方の基板の内表面上に、前記放電セル毎に設けられた
    面放電電極対と、該面放電電極対の各列間毎に列方向に
    延設された列電極とを有し、前記面放電電極対を構成す
    る2つの面放電電極を各々、前記面放電電極対の両側に
    延設されている2つの前記列電極の内の異なる側の列電
    極に接続したことを特徴とするプラズマディスプレイ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記列電極の内で、奇数番目あるいは偶
    数番目のいずれか一方に接続される側の前記面放電電極
    に対し、他方の前記基板上の対応位置に、行毎に行方向
    に行電極を延設したことを特徴とする請求項1記載のプ
    ラズマディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】 前記列電極の内で、奇数番目あるいは偶
    数番目のいずれか一方に接続される側の前記面放電電極
    に対し、他方の前記基板上の対応位置に、行毎に行方向
    に第1の行電極を延設すると共に、もう一方の面放電電
    極に対する他方の前記基板上の対応位置に、行毎に行方
    向に第2の行電極を延設したことを特徴とする請求項1
    記載のプラズマディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】 前記列電極を、平面視で列方向に延設さ
    れている隔壁と同じ位置に延設することを特徴とする請
    求項1、2又は3記載のプラズマディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】 前記面放電電極を透明電極により形成す
    ると共に、前記列電極を金属電極の単層あるいは透明電
    極と金属電極との積層体により形成したことを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれか1に記載のプラズマディス
    プレイ装置。
  6. 【請求項6】 前記各放電セル毎に配置される2つの面
    放電電極を列方向に配置すると共に、互いに隣接行に属
    する隣接側の面放電電極同士を、同一側の前記列電極に
    接続したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1
    に記載のプラズマディスプレイ装置。
  7. 【請求項7】 前記同一側の列電極に接続される、各々
    隣接行に属する2つの面放電電極を連続する一体のパタ
    ーンに形成することを特徴とする請求項6記載のプラズ
    マディスプレイ装置。
  8. 【請求項8】 前記各放電セル毎に配置される2つの面
    放電電極のうち、同一位置に配置される面放電電極を同
    一側の列電極に接続すると共に、近接の列電極及び隣接
    行の面放電電極と対する面放電電極の部分を角部が鈍角
    となる形状に形成したことを特徴とする請求項6記載の
    プラズマディスプレイ装置。
  9. 【請求項9】 一方の基板の内表面上に、放電セル毎に
    設けられた面放電電極対と、該面放電電極対の各列間毎
    に列方向に延設された列電極とを有し、前記面放電電極
    対を構成する2つの面放電電極を各々、前記面放電電極
    対の両側に延設されている2つの前記列電極の内の異な
    る側の列電極に接続したプラズマディスプレイ装置の駆
    動方法であって、 奇数番目の列電極と偶数番目の列電極とに交互にパルス
    を印加し、あるいは交互に極性の反転する差動パルスを
    印加して維持放電を行うことを特徴とするプラズマディ
    スプレイ装置の駆動方法。
  10. 【請求項10】 一方の基板の内表面上に、放電セル毎
    に設けられた面放電電極対と、該面放電電極対の各列間
    毎に列方向に延設された列電極とを有し、該列電極は、
    奇数番目あるいは偶数番目のいずれか一方に接続される
    側の前記面放電電極に対し、他方の前記基板上の対応位
    置に、行毎に行方向に行電極を延設し、前記面放電電極
    対を構成する2つの面放電電極を各々、前記面放電電極
    対の両側に延設されている2つの前記列電極の内の異な
    る側の列電極に接続したプラズマディスプレイ装置の駆
    動方法であって、 複数の行電極に順次走査パルスを印加し、該パルスに同
    期して各列電極に表示データパルスを印加して所望の放
    電セルを選択的に活性化すると共に、奇数番目の列電極
    と偶数番目の列電極との間で、前記活性化された放電セ
    ルで維持放電を行うことを特徴とするプラズマディスプ
    レイ装置の駆動方法。
  11. 【請求項11】 前記奇数番目の列電極と偶数番目の列
    電極とに交互に印加するパルス、あるいは交互に極性の
    反転する差動パルスが、1あるいは複数のフレーム毎
    に、あるいはサブフレーム毎に極性を反転することを特
    徴とする請求項9記載のプラズマディスプレイ装置の駆
    動方法。
  12. 【請求項12】 一方の基板の内表面上に、前記放電セ
    ル毎に設けられた面放電電極対と、該面放電電極対の各
    列間毎に列方向に延設された列電極とを有し、該列電極
    は、奇数番目あるいは偶数番目のいずれか一方に接続さ
    れる側の前記面放電電極に対し、他方の前記基板上の対
    応位置に、行毎に行方向に第1の行電極を延設すると共
    に、もう一方の面放電電極に対する他方の前記基板上の
    対応位置に、行毎に行方向に第2の行電極を延設し、前
    記面放電電極対を構成する2つの面放電電極を各々、前
    記面放電電極対の両側に延設されている2つの前記列電
    極の内の異なる側の列電極に接続したプラズマディスプ
    レイ装置の駆動方法であって、 奇数番目あるいは偶数番目の行電極のいずれか一方に属
    する列電極に順次走査パルスを印加すると共に、該パル
    スに同期して複数の第1及び第2の行電極に表示データ
    パルスを印加して、所望の放電セルを選択的に活性化す
    ると共に、奇数番目の列電極と偶数番目の列電極との間
    に印加したパルスで、前記活性化された放電セルで維持
    放電を行うことを特徴とするプラズマディスプレイ装置
    の駆動方法。
JP35374299A 1999-12-13 1999-12-13 プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法 Expired - Fee Related JP3436223B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35374299A JP3436223B2 (ja) 1999-12-13 1999-12-13 プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35374299A JP3436223B2 (ja) 1999-12-13 1999-12-13 プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001167705A true JP2001167705A (ja) 2001-06-22
JP3436223B2 JP3436223B2 (ja) 2003-08-11

Family

ID=18432923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35374299A Expired - Fee Related JP3436223B2 (ja) 1999-12-13 1999-12-13 プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3436223B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005101448A1 (ja) * 2004-04-13 2005-10-27 Technology Trade And Transfer Corporation プラズマディスプレイパネル及びその駆動方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005101448A1 (ja) * 2004-04-13 2005-10-27 Technology Trade And Transfer Corporation プラズマディスプレイパネル及びその駆動方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3436223B2 (ja) 2003-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20010005020A (ko) 에너지 복구 효율이 향상된 플라즈마 표시 패널 및 그 구동방법
JP3331918B2 (ja) 放電表示パネルの駆動方法
KR20000067805A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널 및 그 구동방법
JP3626342B2 (ja) 面放電型プラズマディスプレイパネル
JP2001183999A (ja) プラズマディスプレイパネル及びそれを有するプラズマディスプレイ装置
JPH1092323A (ja) 表示パネル及びパネル型表示装置
JPH11272232A (ja) プラズマディスプレイパネル及びそれを利用した装置
JP3623386B2 (ja) プラズマ表示パネルの駆動方法
US20100020049A1 (en) Plasma display panel
US20050093776A1 (en) Plasma display device and method for driving same
JP3309818B2 (ja) プラズマディスプレイパネル及びその表示方法
JP2002215082A (ja) 画像表示パネルおよびその駆動方法
JP3436223B2 (ja) プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法
KR100700516B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널
KR20010010400A (ko) 교류 플라즈마 디스플레이 패널
JP4498597B2 (ja) プラズマディスプレイパネル及びその駆動方法
US7586466B2 (en) Display panel including an improved electrode structure
KR20070059943A (ko) 플라즈마 디스플레이 장치
KR100810483B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 구동 방법, 플라즈마디스플레이 패널 및 플라즈마 표시 장치
JP4165628B2 (ja) プラズマディスプレイパネル
KR100842550B1 (ko) 교류형 플라즈마 디스플레이 패널 및 그 구동 방법
JP4069965B2 (ja) Ac型プラズマディスプレイパネルの駆動方法
KR100642568B1 (ko) 플라즈마 표시 장치 및 그 구동 방법
US20060113920A1 (en) Plasma display panel and drive method thereof
KR100508957B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 구동 방법 및 플라즈마 표시장치

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees