JP2001166098A - 荷電粒子照射装置 - Google Patents

荷電粒子照射装置

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JP2001166098A
JP2001166098A JP35269299A JP35269299A JP2001166098A JP 2001166098 A JP2001166098 A JP 2001166098A JP 35269299 A JP35269299 A JP 35269299A JP 35269299 A JP35269299 A JP 35269299A JP 2001166098 A JP2001166098 A JP 2001166098A
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Taihiyun Kin
太▲ヒュン▼ 金
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軌道平面と垂直な方向に荷電粒子を偏向させ
ることのない荷電粒子照射装置を得ること。 【解決手段】 この発明に係る荷電粒子照射装置は、軌
道平面11内で加速された荷電粒子を出射する円形加速
器1と、円形加速器1で加速された荷電粒子を軌道平面
11内の所定経路を介して輸送する荷電粒子輸送手段3
と、荷電粒子輸送手段3で輸送された荷電粒子を照射対
象9aに照射する照射装置7とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物理および化学の
研究または種々の治療などに用いられる荷電粒子照射装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の荷電粒子照射装置は、研究用に供
されることが多いため、可能な限り広範囲の患者を治療
可能なように、照射装置や照射室を多種設けていた。
【0003】図12は、例えば文献「Proceedings of t
he 1999 Particle Accelerator Conference」第2520頁
に示された従来の荷電粒子照射装置である。図に示すよ
うに、加速器装置室101内には円形加速器103が配
置されており、荷電粒子は、この円形加速器103内に
おける水平方向の軌道平面内で加速されることにより、
治療ないし実験に必要な所定のエネルギーにまで加速さ
れる。
【0004】この加速された荷電粒子は、荷電粒子輸送
系105によって、各治療室107a、107bまたは
実験室109に輸送される。このとき、荷電粒子は、荷
電粒子輸送系105に配置された偏向電磁石などによ
り、水平方向における縦、横方向、並びに、水平方向に
対して垂直な方向に偏向され所望の位置に輸送される。
【0005】各治療室107a、107bに輸送された
荷電粒子は、固定照射装置111aを介して患者の病巣
に照射され、例えば、目の治療、あるいは頭又は頚部の
治療に供されたり、回転ガントリー111bを介して患
者の病巣に照射され、例えば、複雑な形状の腫瘍の治療
に供される。一方、実験室109に輸送された荷電粒子
は、実験用照射装置を用いて生物学的な放射線の影響の
実験に供されている。
【0006】上記のように円形加速器で加速された各荷
電粒子の運動量は常に一定ではなく、それぞれにばらつ
きがあるため、運動量分散が生じる。そのため、偏向電
磁石等により荷電粒子が偏向される場合には、その中心
となる荷電粒子に合わせて偏向がなされるので、上記の
ような運動量分散があると、中心となる荷電粒子が有す
るエネルギーと異なるエネルギーを有する荷電粒子は、
中心軌道から外れた軌道をとることになる。
【0007】一般に、この運動量分散による軌道のずれ
は、軌道平面から垂直な方向では、軌道平面から離脱す
る方向に偏向電磁石等で荷電粒子を偏向させない限り発
生しない。一方、軌道平面内の方向では、偏向がなされ
なくても、運動量分散による軌道のずれが発生する場合
がある。
【0008】この軌道のずれは次式で表現される。
【0009】χ(s)=η(△P/P) …(1)
【0010】ここでχ(s)は中心軌道からずれた距
離、ηは分散関数、Pは中心荷電粒子の運動量、△Pは
中心荷電粒子からずれた運動量の誤差である。
【0011】式(1)からわかるように、分散関数ηの
値を0にすることができれば、運動量分散による軌道の
ズレを消すことができる。ここで、この分散関数ηは定
性的偏向電磁石によって偏向されることで発生するが、
再度、逆方向に偏向することで0にすることができる。
【0012】医療用の装置では患者の位置で分散関数η
の値を0に(軌道のズレがないように)することが要求
されている。このため、図12に示した従来の荷電粒子
照射装置における荷電粒子輸送系の偏向電磁石の中に
は、分散関数ηの値を0にするために逆方向に偏向する
偏向電磁石が配置されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の荷電粒子照射装
置は上記のように円形加速器の軌道平面内から離脱する
方向に荷電粒子が偏向されており、この偏向によって運
動量分散による軌道のズレが発生するので、分散関数η
の値を0にし軌道のズレをなくすために、逆方向に偏向
する偏向電磁石を設ける必要が生じ、偏向電磁石の個数
が増大するという問題点があった。
【0014】また、従来の荷電粒子照射装置は、円形加
速器の軌道平面が地表面と平行であるため、鉛直方向か
ら患者へ荷電粒子を照射する場合には、軌道平面から離
脱する方向(鉛直方向)に荷電粒子を偏向させる必要が
あるので、上記同様、逆方向に偏向する偏向電磁石を設
ける必要が生じ、偏向電磁石の個数が増大するという問
題点があった。さらに、軌道平面方向および軌道平面と
垂直な方向へ、荷電粒子輸送系を立体的に構成する必要
が生じるので、設置空間すなわち建屋容積が大きくな
り、建設費が増大するという問題点があった。
【0015】また、従来の荷電粒子照射装置は、円形加
速器の軌道平面が地表面と平行であるため、設置空間が
大きくなり、敷地の余裕のない病院等への設置が難しい
といった問題点があった。
【0016】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、軌道平面と垂直な方向に荷電粒
子を偏向させることのない荷電粒子照射装置を得ること
を目的とする。
【0017】また、本発明は、設置空間を小さくできる
荷電粒子照射装置を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る荷電粒子照
射装置は、軌道平面内で加速された荷電粒子を出射する
円形加速器と、上記円形加速器で加速された荷電粒子を
上記軌道平面内の所定経路を介して輸送する荷電粒子輸
送手段と、上記荷電粒子輸送手段で輸送された荷電粒子
を照射対象に照射する照射装置とを備えたものである。
【0019】また、軌道平面を地表面に対して垂直にし
てもよい。
【0020】また、軌道平面内の一方向から入射された
荷電粒子が上記軌道平面内の他方向に出射されるよう
に、上記荷電粒子を偏向させる偏向電磁石を荷電粒子輸
送手段内に備えてもよい。
【0021】さらに、荷電粒子輸送系で輸送される荷電
粒子の進行方向を変える偏向電磁石を1台にしてもよ
い。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。 実施の形態1.図1はこの実施の形態1による荷電粒子
照射装置を示す概略図で、図1(a)は平面図、図1
(b)は側面図である。図において、1は軌道平面11
内で荷電粒子を加速する円形加速器、3は軌道平面11
内の所定経路を介して荷電粒子を輸送する荷電粒子輸送
手段である荷電粒子輸送系、5a、5b、5cは荷電粒
子輸送系3に設けられ荷電粒子の進行方向を変える偏向
電磁石、7は鉛直方向から患者9aの病巣に荷電粒子を
照射する固定照射装置、9は患者等の照射対象9aを載
せる載置台である。
【0023】11は円形加速器1の軌道平面で、この軌
道平面は地表面に対して垂直な面である。すなわち、円
形加速器1はその軌道平面11が地表面に対して垂直と
なるように設置されている。なお、荷電粒子輸送系3に
おける偏向電磁石5a、5b、5c以外の構成要素(他
の電磁石等)は図中から省略している。
【0024】次に、図1で示した荷電粒子照射装置の動
作を説明する。荷電粒子は軌道平面11が地表面に対し
て垂直となるように設置された円形加速器1によって、
所定のエネルギーまで加速される。このとき、荷電粒子
は円形加速器1の内部で、円形加速器1の電磁石が発生
する磁場と加速空洞が発生する高周波電圧の相互作用に
よって、軌道平面11内で螺旋状の軌道を描いている。
加速中、荷電粒子は概ね軌道平面11内から離れること
はない。
【0025】一般的に軌道平面11内の方向には偏向が
なされなくても、運動量分散による軌道のズレが生じ分
散関数ηの値が0以外の所定値になるが、軌道平面11
と交わる方向には運動量分散による軌道のズレがなく、
分散関数ηの値は0になるので、図1に示したように、
軌道平面11が地表面に対して垂直となるように配置さ
れた円形加速器1では、円形加速器1から出射された荷
電粒子は、地表面と平行な方向では分散関数ηの値は0
となる。
【0026】この円形加速器1から取り出された荷電粒
子は、荷電粒子輸送系3により、軌道平面11内を進行
し、偏向電磁石5a、5b、5cでそれぞれ軌道平面1
1内の一方向から他方向に偏向され、最後に偏向電磁石
5cにより地表面に対して鉛直な方向に偏向された後、
固定照射装置7を介して照射対象である患者9aに照射
される。
【0027】ここで、医療用の装置では患者9aの位置
で分散関数ηの値を0にすることが要求されているた
め、この荷電粒子輸送系3内で分散関数ηの値を0にす
る。図1では、荷電粒子輸送系3に配置された偏向電磁
石5a、5b、5cを円形加速器1の軌道平面11と同
一平面内に設置し、荷電粒子の軌道が軌道平面11内で
収まる構成とした。
【0028】このように、荷電粒子は軌道平面11と交
わる方向には偏向されていないので、軌道平面11と交
わる方向の分散関数ηの値は0で、軌道平面11内の方
向の分散関数ηの値は上記偏向電磁石5a、5b、5c
により0になるように偏向されるので、全体として、患
者9aの位置で分散関数ηの値が0になる。
【0029】この実施の形態の荷電粒子照射装置は、軌
道平面内で加速された荷電粒子を軌道平面内の所定経路
を介して輸送し、照射対象に照射するようにしているの
で、荷電粒子が軌道平面と交わる方向に偏向させられる
ことがない。そのため、荷電粒子輸送系で輸送される荷
電粒子が持つ分散関数ηの軌道平面と垂直な成分を0に
維持できる。すなわち、軌道平面と垂直な方向へ偏向す
る偏向電磁石が不要となり、偏向電磁石の個数を減らす
ことができる。このため、装置を小型化できる。
【0030】また、軌道平面から離脱する方向への荷電
粒子の偏向が不要となるので、照射装置全体の占める体
積を小さくできる。すなわち、設備の設置容積を低減で
きる。さらに、設置面積を小さくできるので、建設費を
低減できる。
【0031】さらに、軌道平面が地表面に対して垂直に
なるように円形加速器を配置しているので、軌道平面が
地表面と平行になるように配置した円形加速器に比し、
円形加速器の設置空間を小さくすることができ、敷地の
余裕のない病院等へ設置することが容易になる。
【0032】また、軌道平面内の一方向から入射された
荷電粒子が上記軌道平面内の他方向に出射されるよう
に、上記荷電粒子を偏向させるようにしているので、軌
道平面内の方向の分散関数ηの値を0にし軌道のズレを
なくすことができる。
【0033】図2はこの実施の形態1の他の荷電粒子照
射装置を示す概略図で、図2(a)は平面図、図2
(b)は側面図である。なお、図2は軌道平面11内で
荷電粒子を偏向するように構成した荷電粒子照射装置
で、円形加速器1から荷電粒子が出射される方向が地表
面と平行になっている点と、偏向電磁石5a、5cの設
置場所及び偏向方向を変えている点以外は、実施の形態
1と同様であるので説明は省略する。
【0034】図3、図4はこの実施の形態1の他の荷電
粒子照射装置を示す概略側面図である。なお、図3、図
4は地表面に対して垂直な軌道平面内で荷電粒子を偏向
するように構成した荷電粒子照射装置で、固定照射装置
7を地表面に対して45度傾けて配置し、この方向から
患者の病巣に荷電粒子を照射するように構成した点以外
は図1、図2と同様であるので他の説明は省略する。
【0035】図5はこの実施の形態1の他の荷電粒子照
射装置を示す概略側面図である。なお、図5は地表面に
対して垂直な軌道平面11内で荷電粒子を偏向するよう
に構成した荷電粒子照射装置で、固定照射装置7を地表
面に対して水平になるように配置し、この方向から患者
の病巣に荷電粒子を照射するように構成した点、及び円
形加速器1から荷電粒子が出射される方向が地表面に対
して垂直な方向になっている点以外は図1と同様である
ので他の説明は省略する。
【0036】このように、円形加速器1の軌道平面11
を地表面に対して垂直となるように円形加速器1を設置
することで、軌道平面11から離脱する方向に荷電粒子
を偏向せずに、任意の角度から、患者の病巣に荷電粒子
を照射できる。
【0037】実施の形態2.この実施の形態2の荷電粒
子照射装置では、偏向電磁石を一台用いて、円形加速器
内に設けられた電磁石が発生する磁場により荷電粒子が
偏向される方向と逆の方向に、荷電粒子を偏向させるよ
うにしたものである。
【0038】図6はこの実施の形態2による荷電粒子照
射装置を示す側面図である。図において、5は円形加速
器1内の電磁石が発生する磁場により偏向させられる方
向と逆の方向に荷電粒子を偏向させる偏向電磁石で、こ
の偏向電磁石は、円形加速器1の方向から入射された荷
電粒子が照射対象9aの方向に照射されるように配置さ
れている。
【0039】13は円形加速器1内で荷電粒子が螺旋状
に加速される場合、荷電粒子が円形加速器1の電磁石が
発生する磁場によって偏向される偏向方向を示してい
る。その他は、図1と同様であるので説明は省略する。
なお、荷電粒子輸送系3における偏向電磁石5以外の電
磁石は図中から省略している。
【0040】次に動作について説明する。実施の形態1
と同様に、荷電粒子は円形加速器1によって、所定のエ
ネルギーまで加速される。このとき、荷電粒子は円形加
速器1の内部で、円形加速器1の電磁石が発生する磁場
と加速空洞が発生する高周波電圧の相互作用によって、
軌道平面11内で螺旋状の軌道を描いている。
【0041】この円形加速器1から取り出された荷電粒
子は、荷電粒子輸送系3により、軌道平面11内を進行
し、偏向電磁石5で進行方向を変えられた後、固定照射
装置7を介して照射対象9aに照射される。このとき、
円形加速器1内で発生する荷電粒子の分散関数ηの値
は、円形加速器1内で荷電粒子を偏向する偏向方向13
と逆の方向に偏向する偏向電磁石5によって0にされ
る。
【0042】このように、上記のように構成された荷電
粒子照射装置においては、図6に示すような荷電粒子輸
送系3を構成することで、円形加速器1の軌道平面11
から離脱する方向に荷電粒子を偏向する必要がない。し
たがって、分散間数ηにおける軌道平面11に対して垂
直な成分を0に維持できる。
【0043】また、偏向電磁石5bにより、円形加速器
1の偏向方向13と逆の方向に荷電粒子を偏向させてい
るので、分散関数ηにおける軌道平面方向の成分を0に
でき、全体として分散関数ηの値を0にできる。このよ
うに偏向電磁石を1個にすることができるため、装置を
小型化できる。
【0044】また、軌道平面から離脱する方向に荷電粒
子を偏向しないので、照射装置全体の占める体積を小さ
くできる。すなわち、設備の設置容積を低減できる。さ
らに、設置面積を小さくできるので、建設費を低減でき
る。
【0045】図7はこの実施の形態2による他の荷電粒
子照射装置を示す側面図である。図6に示した荷電粒子
照射装置と同様に、荷電粒子輸送系3において偏向電磁
石5を一台で構成した荷電粒子照射装置で、地表面から
斜め45度で患者9aの病巣に荷電粒子を照射するよう
に構成したものである。なお、照射方向を変えた点以外
は図6と同様であるので他の説明は省略する。
【0046】図8はこの実施の形態2による他の荷電粒
子照射装置を示す側面図である。図6に示した荷電粒子
照射装置と同様に、荷電粒子輸送系3において偏向電磁
石5を一台で構成した荷電粒子照射装置で、地表面と水
平な方向から患者9aの病巣に荷電粒子を照射するよう
に構成したものである。なお、照射方向を変えた点以外
は図6と同様であるので他の説明は省略する。
【0047】実施の形態3.実施の形態1、2では、軌
道平面が地表に対して垂直になるように円形加速器を設
置しているが、この実施の形態3の荷電粒子照射装置で
は、軌道平面が地表面と平行になるように円形加速器を
設置するようにしたものである。
【0048】この実施の形態の荷電粒子照射装置では、
軌道平面内で加速された荷電粒子を軌道平面内の所定経
路を介して輸送し、照射対象に照射するようにしている
ので、荷電粒子が軌道平面と交わる方向に偏向させられ
ることがない。そのため、軌道平面と垂直な方向へ偏向
する偏向電磁石が不要となり、偏向電磁石の個数を減ら
すことができ、装置を小型化できる。
【0049】実施の形態4.図9はこの実施の形態4に
よる荷電粒子照射装置を示す側面図である。図におい
て、15は円形加速器1を設置する加速器装置室、17
は患者等の照射対象9aに荷電粒子を照射して治療を行
う照射室、19は加速器装置室15で発生する放射線を
遮蔽するとともに、偏向電磁石5b、5cが固定される
放射線遮蔽壁である。その他は、図1と同様であるので
説明は省略する。
【0050】円形加速器1で荷電粒子を加速する時、及
び荷電粒子輸送系3内で荷電粒子を輸送する時には、照
射対象に照射する放射線以外の不要な放射線が発生す
る。このため、円形加速器1、荷電粒子輸送系3が配置
される加速器装置室15内で発生した不要な放射線が照
射室17内に到達することを防ぐために、加速器装置室
15と照射室17を遮蔽する必要がある。
【0051】また、荷電粒子を偏向する偏向電磁石5
b、5cは数トンの重量があり、これを固定するために
は堅牢な構造体を必要とする。そこで、この実施の形態
では、放射線を遮蔽する放射線遮蔽壁19を堅牢な構造
にし、この放射線遮蔽壁19で偏向電磁石5b、5cを
も固定するようにした。
【0052】このように構成された荷電粒子照射装置で
は、偏向電磁石を支持する構造が不要になるので、建設
費が低減でき、さらに、設置面積を低減できる。
【0053】図10、図11はこの実施の形態4による
荷電粒子照射装置である。図9に示した荷電粒子照射装
置と同様に、放射線遮蔽壁19により、偏向電磁石5
b、5c、あるいは偏向電磁石5を支持するようにして
いる。その他は図2、図7と同様であるので説明は省略
する。
【0054】
【発明の効果】本発明に係る荷電粒子照射装置は、軌道
平面内で加速された荷電粒子を出射する円形加速器と、
上記円形加速器で加速された荷電粒子を上記軌道平面内
の所定経路を介して輸送する荷電粒子輸送手段と、上記
荷電粒子輸送手段で輸送された荷電粒子を照射対象に照
射する照射装置とを備えているので、荷電粒子が軌道平
面と交わる方向に偏向させられることがなく、荷電粒子
が持つ分散関数ηの軌道平面と垂直な成分を0に維持で
きる。そのため、軌道平面と垂直な方向へ偏向する偏向
電磁石が不要となり、偏向電磁石の個数を減らすことが
できる。
【0055】また、軌道平面が地表面に対して垂直であ
る場合には、軌道平面が地表面と平行になるように配置
した円形加速器に比し、円形加速器の設置空間を小さく
することができる。
【0056】また、軌道平面内の一方向から入射された
荷電粒子が上記軌道平面内の他方向に出射されるよう
に、上記荷電粒子を偏向させる偏向電磁石を荷電粒子輸
送手段内に備えている場合には、軌道平面内の方向の分
散関数ηの値を0にし軌道のズレをなくすことができ
る。
【0057】さらに、荷電粒子輸送系で輸送される荷電
粒子の進行方向を変える偏向電磁石を1台にした場合に
は、1台の偏向電磁石で円形加速器から出射される荷電
粒子を照射対象に照射させることができ、装置を小型化
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の荷電粒子照射装置を
示す概略図である。
【図2】 本発明の実施の形態1の荷電粒子照射装置を
示す概略図である。
【図3】 本発明の実施の形態1の荷電粒子照射装置を
示す概略図である。
【図4】 本発明の実施の形態1の荷電粒子照射装置を
示す概略図である。
【図5】 本発明の実施の形態1の荷電粒子照射装置を
示す概略図である。
【図6】 本発明の実施の形態2の荷電粒子照射装置を
示す概略図である。
【図7】 本発明の実施の形態2の荷電粒子照射装置を
示す概略図である。
【図8】 本発明の実施の形態2の荷電粒子照射装置を
示す概略図である。
【図9】 本発明の実施の形態4の荷電粒子照射装置を
示す概略図である。
【図10】 本発明の実施の形態4の荷電粒子照射装置
を示す概略図である。
【図11】 本発明の実施の形態4の荷電粒子照射装置
を示す概略図である。
【図12】 従来の荷電粒子照射装置を示す概略平面図
である。
【符号の説明】
1 円形加速器 3 荷電粒子輸送系 5、5a、5b、5c 偏向電磁石 7 固定照射装置 9 載置台 9a 照射対象 11 軌道平面 13 偏向方向 15 加速器装置室 17 照射室 19 放射線遮蔽壁 101 加速器装置室 103 円形加速器 105 荷電粒子輸送系 107a、107b
治療室 109 実験室 111a 固定照射装
置 111b 回転ガントリー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道平面内で加速された荷電粒子を出射
    する円形加速器と、上記円形加速器で加速された荷電粒
    子を上記軌道平面内の所定経路を介して輸送する荷電粒
    子輸送手段と、上記荷電粒子輸送手段で輸送された荷電
    粒子を照射対象に照射する照射装置とを備えた荷電粒子
    照射装置。
  2. 【請求項2】 軌道平面が地表面に対して垂直である請
    求項1記載の荷電粒子照射装置。
  3. 【請求項3】 軌道平面内の一方向から入射された荷電
    粒子が上記軌道平面内の他方向に出射されるように、上
    記荷電粒子を偏向させる偏向電磁石を荷電粒子輸送手段
    内に備えた請求項1または請求項2記載の荷電粒子照射
    装置。
  4. 【請求項4】 荷電粒子輸送系で輸送される荷電粒子の
    進行方向を変える偏向電磁石を1台にしたことを特徴と
    する請求項3記載の荷電粒子照射装置。
JP35269299A 1999-12-13 1999-12-13 荷電粒子照射装置 Pending JP2001166098A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009189643A (ja) * 2008-02-15 2009-08-27 Sumitomo Heavy Ind Ltd 中性子線回転照射装置
JP2012083145A (ja) * 2010-10-08 2012-04-26 Natl Inst Of Radiological Sciences ビーム測定装置およびその測定方法、ビーム輸送システム
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JP2015000090A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 株式会社日立製作所 粒子線治療装置
JP2016040776A (ja) * 2015-10-28 2016-03-24 住友重機械工業株式会社 粒子線治療設備

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