JP2001165840A - 遺伝子解析方法及び装置 - Google Patents
遺伝子解析方法及び装置Info
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- JP2001165840A JP2001165840A JP34751399A JP34751399A JP2001165840A JP 2001165840 A JP2001165840 A JP 2001165840A JP 34751399 A JP34751399 A JP 34751399A JP 34751399 A JP34751399 A JP 34751399A JP 2001165840 A JP2001165840 A JP 2001165840A
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Abstract
解析する手法を提供する。 【解決手段】 測定対象DNA鎖1およびプローブ分子
2を用い、すくなくとも、DNA特異結合操作、固定・
伸張操作、探針による検出操作からなる遺伝子解析方法
などの遺伝子解析方法を考案し、ここで用いる探針と
して、近接場光学顕微鏡用プローブまたは原子間力顕微
鏡用プローブまたはトンネル顕微鏡用プローブを用い、
また、伸張操作として、光ピンセット法等を用いること
で、分解能と精度の高い遺伝子配列の解析を実現可能に
した。
Description
を解析する方法、および、そのための装置に関する。
は、クローニングしたDNA鎖を制限酵素によって切断
し、数100bp程度にしたうえで、さらに酵素によっ
て切断し、電気泳動によって、A、T、G、Cそれぞれ
の塩基についての電気泳動パターンを求め塩基配列を解
析する方法が広く用いられている。
リゴヌクレオチドやcDNAなどを基板上に固定し、ク
ローニングした試料DNAを反応させ、特異吸着の起き
たことを検知することで、試料DNA中に存在する塩基
配列を推測するDNAチップと呼ばれる方法も開発され
ている。この他、DNAを解析する技術としては、Fluo
rescence in situ Hybridization 法によって、試料D
NAに対してプローブDNAが、ハイブリダイズした状
態を蛍光顕微鏡で観察することが、Holmes-Davisら[Tr
ends in Plant Science3(1999)91]によって試みられて
いる。
子解析およびDNAチップによる遺伝子解析法における
問題点としては、解析操作の複雑さが挙げられる。すな
わち、この方法によると、制限酵素で細かく断片化され
たDNAの配列をいくつもの工程をへて解析し、さら
に、それらの情報をつなぎ合わせる、という作業を行う
必要がある。
り、損傷DNAなどのクローニングのできないDNA試
料の解析には適用できないという問題がある。また、解
析が複雑になる点も問題としてあげられる。これに対し
て、Fluorescence in situ Hybridization 法は、断片
化していないDNA試料の配列情報を解析する方法とし
て、工程も少なく、情報をつなぎ合わせる操作も不要
で、きわめて有効な方法である。しかし、これまでの蛍
光顕微鏡による観察法では、分解能がせいぜい500n
m程度であり、1.5kbp程度の分解能でしか解析が
できないという課題を有している。
いて、その対象となる遺伝子部位を特定するという点で
きわめて重要な部分を占める。したがって、迅速かつ、
効率よく、高精度に遺伝子地図を解析する手法の開発
が、強く望まれている。
tu Hybridization 法の課題を解決する方法として、測
定対象のDNA鎖に含まれる特定遺伝子配列の位置を求
める方法において、測定対象DNA鎖およびプローブ分
子を用い、すくなくとも、DNA特異結合操作、固定・
伸張操作、探針による検出操作からなる遺伝子解析方法
、および、すくなくとも、DNA固定操作、特異結合
操作、伸張操作、探針による検出操作からなる遺伝子解
析方法、および、すくなくとも、DNA固定・伸張操
作、特異結合操作、探針による検出操作からなる遺伝子
解析方法を考案し、ここで用いる探針として、近接場光
学顕微鏡用プローブまたは原子間力顕微鏡用プローブま
たはトンネル顕微鏡用プローブを用い、また、伸張操作
として、光ピンセット法等を用いることで、分解能と精
度の高い遺伝子配列の解析を実現可能にした。
て図面を参照し説明する。図1から3は、本発明の遺伝
子解析方法の基本的な手順を示すものである。それぞ
れ、測定対象DNA鎖1、プローブ分子2、基板3、探
針4に対して、図1においては、測定対象DNA鎖1と
プローブ分子2とのDNA特異結合操作(図1b)、測
定対象DNA鎖1の基板3への固定操作(図1c)、測
定対象DNA鎖1の伸張操作(図1d)、探針4による
検出操作(図1e)による解析手順を示している。図2
においては、DNA固定操作(図2b)、特異結合操作
(図2c)、伸張操作(図2d)、探針による検出操作
(図2e)による解析手順を示している。図3において
は、DNA固定・伸張操作操作(図3b)、特異結合操
作(図3c)、探針による検出操作(図3d)による解
析手順を示している。これらの解析手順は、各操作にお
いて使用する手法に応じて選択することができる。
い分解能で、遺伝子配列情報の解析を行うことが可能に
なる。この探針としては、近接場光学顕微鏡の探針、原
子間力顕微鏡の探針、トンネル顕微鏡の探針を用いるこ
とができる。この探針によって、2次元的な形状情報の
他、近接場光学顕微鏡による2次元的な蛍光情報、電気
化学・原子間力顕微鏡による電解電流、表面電位・原子
間力顕微鏡による表面電位、トンネル顕微鏡による電子
励起発光を検出することができ、多元的な情報によっ
て、測定対象DNA鎖上のブローブ分子の位置を同定す
ることができる。
ることで、1kbp以上のDNA鎖を対象とすることが
できる。また、染色体中のDNA鎖を測定対象とするこ
ともできる。さらに、損傷DNAをそのまま解析するこ
とも可能である。この他にも、プラスミド、人工染色体
(BAC、YACなど)、ガン細胞中の遺伝子などにも
適用可能である。特に、特定の限られた1つのDNAを
対象にできること、個々の細胞内のDNAを対象にでき
ることは、大きな特徴といえる。
A、オリゴヌクレオチドなど、DNAの対応する配列に
特異的に結合する分子を用いることができる。このプロ
ーブ分子を標識しておくことで、形状情報以外の相補的
な配列情報を獲得できる。この標識には、蛍光物質、酵
素などを用いることができる。ここで、蛍光物質として
は、GFP(Green Fluorescence Protein)、cameleon
(カルシウム指示タンパク質試薬)などの蛍光タンパク
質を用いることもできる。これらの標識物質は、複数種
類のプローブ分子を用いる場合には、それに応じて、複
数種類用いることで、それぞれのプローブ分子の識別が
できる。これによって、一つのDNA鎖上に複数のプロ
ーブ分子が結合した場合でも、それぞれを識別すること
ができる。また、酵素としては、酸化還元酵素を用いる
ことで、酵素反応生成物を検出し、位置検出を行うこと
もできる。この他、抗体を用いることも可能である。遺
伝子導入のチェックを行おうとする場合には、プロモー
タ領域に特異的に結合する転写因子、制限酵素などのタ
ンパク質をプローブ分子として用いることもできる。さ
らに、標識物質として金コロイドを用いることもでき、
この場合は、形状像から、位置の検出を行うことができ
る。一方、DNA鎖中にインターカレートとする蛍光物
質によって、2本鎖部分を特異的に染色することもでき
る。
に示すように、基板表面に対して、DNA鎖全体を吸着
させたり、図5に示すように、DNA鎖の末端(固定端
5)を結合させたりすることができる。あるいは、DN
A鎖の片端あるいは両端にビーズを結合させ、このビー
ズの位置を固定することによって、固定を行うこともで
きる。図6aは、両端にビーズ6を固定した例、図6b
は、片端にビーズを固定し、もう一つの端は、基板上に
固定した例である。
せる場合には、基板として、疎水性表面を有する基板を
用いることができる。また、親水性基板の場合には、マ
グネシウムイオンなどの2価カチオンを吸着させること
で、DNA鎖を固定させることもできる。この他、基板
表面を化学修飾することで、種々の官能基を結合させ、
DNAの吸着能を高めることもできる。
NA末端にチオール基を修飾することによって、金薄膜
または粒子を有する基板上に固定することもできる。ま
た、基板上の薄膜または粒子にアビチンが固定された基
板を用い、ビオチンを末端に修飾したDNA鎖を固定し
て使用することもできる。なお、このようなDNAの末
端修飾は、ターミナルトランスフェラーゼを用いること
で、処理することができる。
異吸着のブロック操作として、基板に親和性を持ち、測
定対象DNA鎖とプローブ分子には、特異結合性を示さ
ない分子を反応させることによって、プローブ分子が、
基板上に非特異的に結合するのを防ぐことができる。D
NA鎖の伸延には、特表平9−509057に開示され
ているような、メニスカスの移動を用いることもでき
る。この場合、DNA水溶液の蒸発に伴う水流や、傾斜
あるいは吸引に伴って起こるDNA水溶液の水流、ある
いは、ブロアーによる気体の吹きつけによって生じる水
流を用いることができる。また、DNAが、電場の印加
によって、まっすぐにのびることを利用して、電場印加
によって、伸延することもできる。DNA鎖の片端ある
いは両端にビーズを結合させた場合には、光ピンセット
によって、ビーズを移動させることで、DNA鎖を伸延
させることができる。
伸延させることもできる。図7は、この例を示したもの
で、マイクロマニピュレータ先端部7にDNA鎖を結合
し(図7c)、続いて、マイクロマニピュレータ先端部
を移動することによって(図7d)、DNA鎖を伸延さ
せることができる。解析対象となるDNAとしては、染
色体、人工染色体、精子、あるいは、花粉の一部を構成
しているDNA、および、ベクターも解析対象となる。
染色体などを測定対象とする場合には、特定の酵素(ト
リプシンなど)を用いることで、染色体の一部の構造を
弛緩させ、DNA鎖を伸延させることができる。この
他、染色体に関しては、界面活性剤、超音波、遠心力、
酸(酢酸など)、温度上昇などを構造弛緩および伸延操
作に利用することができる。
測定対象DNA鎖の位置検出、DNA鎖に沿った検出用
走査の手順によって検出を行うことも可能であり、これ
によって、効率の良い測定が可能になる。また、検出操
作において、マイクロ巻き取り機構を使うことで、試料
DNAの巻き取りを行い、巻き取りによるDNA鎖の移
動によって、探針を相対的にDNA上を走査させること
ができる。図8において、巻き取り機構の先端部8にD
NA鎖が固定されており(図8a)、ローター部8が回
転することによって(図8b)DNA鎖を移動させるこ
とができる。この場合、DNA鎖は、電場の印加等によ
って、方向を常に一定に保つことができる。
対して巻き取り機構の回転軸が、平行方向になる構成で
あるが、図8c−dのように、プローブ先端の向きに対
して巻き取り機構の回転軸が直交するような構成にする
こともできる。この場合は、巻き取り機構先端部の軸上
で検出操作が行われることになる。この場合は、一度巻
き取られたDNA鎖は、ローター部上に伸延された形で
固定されるため、ローターを回転させることで、繰り返
し検出操作を行うことができる。
明する。図9は、近接場光学顕微鏡と光ピンセット操作
装置を複合した遺伝子解析装置の例を示したものであ
る。図9において、試料セル30は、XYZ方向に変位
可能な移動機構31によって保持されており、その下に
は、対物レンズ32が配置されている。光ピンセット用
レーザー33からの光は、ガルバノミラー34、ダイク
ロイックミラー35を介して、対物レンズ32を通り、
試料セル中のビーズに集光される。ガルバノミラーは、
コントローラ36を介して、任意にコントロール可能で
ある。試料の状態は、切り替え式のミラー37を介し
て、例えば、接眼レンズ38を通して観察するか、CC
Dカメラによって観察することができる。光プローブ顕
微鏡用プローブ40は、試料セル30中に配置され、試
料表面との距離を変位検出手段41とコントローラ42
および移動機構31によって、制御される。蛍光励起用
の光は、光源43から、プローブ40に導入され、プロ
ーブ先端から、試料に照射され、試料からの蛍光は、対
物レンズ32、ダイクロイックミラー35、蛍光検出用
フィルター44を介して、光検出器45において検出さ
れる。移動機構31をXY方向に2次元的な走査を行う
ことによって、試料表面の形状像と蛍光像を取得し、遺
伝子配列情報の解析を行うことができる。光検出器45
の部分に分光器と高感度CCDカメラを接続することに
よって、蛍光波長の解析を行い、蛍光標識分子の違いを
識別することができる。
プローブについて示したが、ストレートタイプの光プロ
ーブを用いるシアフォース方式も適用可能である。図1
0は、原子間力顕微鏡と光ピンセット操作装置を複合し
た遺伝子解析装置の例を示したものである。図10にお
いて、試料セル30は、XYZ方向に変位可能な移動機
構31によって保持されており、その下には、対物レン
ズ32が配置されている。光ピンセット用レーザー33
からの光は、ガルバノミラー34、ダイクロイックミラ
ー35を介して、対物レンズ32を通り、試料セル中の
ビーズに集光される。ガルバノミラーは、コントローラ
36を介して、任意にコントロール可能である。試料の
状態は、切り替え式のミラー37を介して、例えば、接
眼レンズ38を通して観察するか、CCDカメラによっ
て観察することができる。原子間力顕微鏡用プローブ5
0は、試料セル30中に配置され、試料表面との距離を
変位検出手段41とコントローラ42および移動機構3
1によって、制御される。移動機構31をXY方向に2
次元的な走査を行うことによって、試料表面の形状像を
取得し、遺伝子配列情報の解析を行うことができる。形
状像の他に、表面電位像などを取得することで、標識分
子の検出を行うことができる。
操作装置を複合した遺伝子解析装置の例を示したもので
ある。図11において、試料セル30は、XYZ方向に
変位可能な移動機構31によって保持されており、その
下には、対物レンズ32が配置されている。光ピンセッ
ト用レーザー33からの光は、ガルバノミラー34、ダ
イクロイックミラー35を介して、対物レンズ32を通
り、試料セル中のビーズに集光される。ガルバノミラー
は、コントローラ36を介して、任意にコントロールで
きる。試料の状態は、切り替え式のミラー37を介し
て、例えば、接眼レンズ38を通して観察するか、CC
Dカメラによって観察することができる。トンネル顕微
鏡用プローブ60は、試料セル30中に配置され、試料
表面との距離を変位検出手段61とコントローラ42お
よび移動機構31によって、制御される。移動機構31
をXY方向に2次元的な走査を行うことによって、試料
表面の形状像を取得し、遺伝子配列情報の解析を行うこ
とができる。また、電子エネルギー損失分光を利用する
ことで、標識分子の識別を行うこともできる。
ークの大きなXYステージを設け、これによって、試料
面内を移動させることによって、数十ミクロン以上の長
いDNA鎖の測定に対応させることができ、さらに、複
数のDNA鎖の測定を同一試料基板上で行うことも可能
である。続いて、図12は、近接場光学顕微鏡とマイク
ロマニピュレータ操作装置を複合した遺伝子解析装置の
例を示したものである。図12において、試料セル30
は、XYZ方向に変位可能な移動機構31によって保持
されており、その下には、対物レンズ32が配置されて
いる。試料の状態は、切り替え式のミラー37を介し
て、例えば、接眼レンズ38を通して観察するか、CC
Dカメラによって観察することができる。伸延操作を行
うためのマイクロマニピュレータ操作装置71は、先端
7を試料セル30中に挿入した状態で設置されている。
光プローブ顕微鏡用プローブ40は、試料セル30中に
配置され、試料表面との距離を変位検出手段41とコン
トローラ42および移動機構31によって、制御され
る。蛍光励起用の光は、光源43から、プローブ40に
導入され、プローブ先端から、試料に照射され、試料か
らの蛍光は、対物レンズ32、ダイクロイックミラー3
5、蛍光検出用フィルター44を介して、光検出器45
において検出される。移動機構31をXY方向に2次元
的な走査を行うことによって、試料表面の形状像と蛍光
像を取得し、遺伝子配列情報の解析を行うことができ
る。光検出器45の部分に分光器と高感度CCDカメラ
を接続することによって、蛍光波長の解析を行い、蛍光
標識分子の違いを識別することができる。
プローブについて示したが、ストレートタイプの光プロ
ーブを用いるシアフォース方式も適用可能である。図1
3は、原子間力顕微鏡と光ピンセット操作装置を複合し
た遺伝子解析装置の例を示したものである。図13にお
いて、試料セル30は、XYZ方向に変位可能な移動機
構31によって保持されており、その下には、対物レン
ズ32が配置されている。伸延操作を行うためのマイク
ロマニピュレータ操作装置71は、先端7を試料セル3
0中に挿入した状態で設置されている。試料の状態は、
切り替え式のミラー37を介して、例えば、接眼レンズ
38を通して観察するか、CCDカメラによって観察す
ることができる。原子間力顕微鏡用プローブ50は、試
料セル30中に配置され、試料表面との距離を変位検出
手段41とコントローラ42および移動機構31によっ
て、制御される。移動機構31をXY方向に2次元的な
走査を行うことによって、試料表面の形状像を取得し、
遺伝子配列情報の解析を行うことができる。形状像の他
に、表面電位像などを取得することで、標識分子の検出
を行うことができる。
操作装置を複合した遺伝子解析装置の例を示したもので
ある。図14において、試料セル30は、XYZ方向に
変位可能な移動機構31によって保持されており、その
下には、対物レンズ32が配置されている。伸延操作を
行うためのマイクロマニピュレータ操作装置71は、先
端7を試料セル30中に挿入した状態で設置されてい
る。試料の状態は、切り替え式のミラー37を介して、
例えば、接眼レンズ38を通して観察するか、CCDカ
メラによって観察することができる。トンネル顕微鏡用
プローブ60は、試料セル30中に配置され、試料表面
との距離を変位検出手段61とコントローラ42および
移動機構31によって、制御される。移動機構31をX
Y方向に2次元的な走査を行うことによって、試料表面
の形状像を取得し、遺伝子配列情報の解析を行うことが
できる。
ニピュレータ操作装置とは別に、マイクロマシン技術に
よって、ミリメートルレベルのマイクロマニピュレータ
を作製することが可能であり、この場合は、駆動部分全
体を試料セル中に挿入して使用することもできる。一
方、図15は、近接場光学顕微鏡とマイクロ巻き取り装
置を複合した遺伝子解析装置の例を示したものである。
図15において、試料セル30は、XYZ方向に変位可
能な移動機構31によって保持されており、その下に
は、対物レンズ32が配置されている。マイクロマシン
技術で製作したマイクロ巻き取り機構の駆動部81とロ
ーターは、試料セル30中に挿入されており、コントロ
ーラ82によってコントロールされる。試料の状態は、
切り替え式のミラー37を介して、例えば、接眼レンズ
38を通して観察するか、CCDカメラによって観察す
ることができる。伸延操作を行うためのマイクロマニピ
ュレータ操作装置71は、先端7を試料セル30中に挿
入した状態で設置されている。光プローブ顕微鏡用プロ
ーブ40は、試料セル30中に配置され、試料表面との
距離を変位検出手段41とコントローラ42および移動
機構31によって、制御される。蛍光励起用の光は、光
源43から、プローブ40に導入され、プローブ先端か
ら、試料に照射され、試料からの蛍光は、対物レンズ3
2、ダイクロイックミラー35、蛍光検出用フィルター
44を介して、光検出器45において検出される。移動
機構31をXY方向に2次元的な走査を行うことによっ
て、試料表面の形状像と蛍光像を取得し、遺伝子配列情
報の解析を行うことができる。光検出器45の部分に分
光器と高感度CCDカメラを接続することによって、蛍
光波長の解析を行い、蛍光標識分子の違いを識別するこ
とができる。
プローブについて示したが、ストレートタイプの光プロ
ーブを用いるシアフォース方式も適用可能である。図1
6は、原子間力顕微鏡とマイクロ巻き取り装置を複合し
た遺伝子解析装置の例を示したものである。図16にお
いて、試料セル30は、XYZ方向に変位可能な移動機
構31によって保持されており、その下には、対物レン
ズ32が配置されている。マイクロマシン技術で製作し
たマイクロ巻き取り機構の駆動部81とローターは、試
料セル30中に挿入されており、コントローラ82によ
ってコントロールされる。試料の状態は、切り替え式の
ミラー37を介して、例えば、接眼レンズ38を通して
観察するか、CCDカメラによって観察することができ
る。原子間力顕微鏡用プローブ50は、試料セル30中
に配置され、試料表面との距離を変位検出手段41とコ
ントローラ42および移動機構31によって、制御され
る。移動機構31をXY方向に2次元的な走査を行うこ
とによって、試料表面の形状像を取得し、遺伝子配列情
報の解析を行うことができる。形状像の他に、表面電位
像などを取得することで、標識分子の検出を行うことが
できる。
取り装置を複合した遺伝子解析装置の例を示したもので
ある。図17において、試料セル30は、XYZ方向に
変位可能な移動機構31によって保持されており、その
下には、対物レンズ32が配置されている。マイクロマ
シン技術で製作したマイクロ巻き取り機構の駆動部81
とローターは、試料セル30中に挿入されており、コン
トローラ82によってコントロールされる。試料の状態
は、切り替え式のミラー37を介して、例えば、接眼レ
ンズ38を通して観察するか、CCDカメラによって観
察することができる。トンネル顕微鏡用プローブ60
は、試料セル30中に配置され、試料表面との距離を変
位検出手段61とコントローラ42および移動機構31
によって、制御される。移動機構31をXY方向に2次
元的な走査を行うことによって、試料表面の形状像を取
得し、遺伝子配列情報の解析を行うことができる。
鏡下で観察しやすくするために、ガラスなどの透明な材
料で製作することができる。
て、遺伝子地図の解析をシーケンス法に比べ、大幅に速
く、実用的な分解能で行うことが可能になり、シーケン
ス法で、1度に解析できる限界の1kbpをはるかに越
えるサイズのDNA鎖の解析を行うこともできる。本発
明の手法によれば、従来のFISH法に対しても、分解
能の向上に加えて、形状測定を行うことによって、測定
精度を向上させることが可能になった。さらに、従来の
シーケンス法では、適用できなかったDNAの損傷の解
析を行うことができるようになった。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
Claims (54)
- 【請求項1】 測定対象のDNA鎖に含まれる特定遺伝
子配列の位置を求める方法において、測定対象DNA鎖
およびプローブ分子を用い、すくなくとも、DNA特異
結合操作、固定・伸張操作、探針による検出操作からな
ることを特徴とする遺伝子解析方法。 - 【請求項2】 測定対象のDNA鎖に含まれる特定遺伝
子配列の位置を求める方法において、測定対象DNA鎖
とプローブ分子を用い、すくなくとも、DNA固定操
作、特異結合操作、伸張操作、探針による検出操作から
なることを特徴とする遺伝子解析方法。 - 【請求項3】 測定対象のDNA鎖に含まれる特定遺伝
子配列の位置を求める方法において、測定対象DNA鎖
とプローブ分子を用い、すくなくとも、DNA固定・伸
張操作、特異結合操作、探針による検出操作からなるこ
とを特徴とする遺伝子解析方法。 - 【請求項4】 前記測定対象DNA鎖が、1kbp以上
であることを特徴とする特許請求の範囲1、2または3
のいずれか一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項5】 前記測定対象DNA鎖が、染色体の一部
を構成していることを特徴とする特許請求の範囲1、2
または3のいずれか一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項6】 前記測定対象DNA鎖が、人工染色体、
精子、あるいは、花粉の一部を構成していることを特徴
とする特許請求の範囲1、2または3のいずれか一項に
記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項7】 前記測定対象DNA鎖が、ベクターであ
ることを特徴とする特許請求の範囲1、2または3のい
ずれか一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項8】 前記測定対象DNA鎖が、損傷DNAで
あることを特徴とする特許請求の範囲1、2または3の
いずれか一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項9】 前記プローブ分子が、RNAであること
を特徴とする特許請求の範囲1、2または3のいずれか
一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項10】 前記プローブ分子が、cDNAである
ことを特徴とする特許請求の範囲1、2または3のいず
れか一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項11】 前記プローブ分子が、オリゴヌクレオ
チドであることを特徴とする特許請求の範囲1、2また
は3のいずれか一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項12】 前記プローブ分子が、転写因子、制限
酵素などを含むDNA結合タンパク質であることを特徴
とする特許請求の範囲1、2または3のいずれか一項に
記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項13】 前記プローブ分子が、蛍光物質で標識
されていることを特徴とする特許請求の範囲1、2また
は3のいずれか一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項14】 前記プローブ分子として、複数種のプ
ローブ分子を同時に用いることを特徴とする特許請求の
範囲1、2または3のいずれか一項に記載の遺伝子解析
方法。 - 【請求項15】 前記プローブ分子が、酵素によって標
識されていることを特徴とする特許請求の範囲1、2ま
たは3のいずれか一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項16】 前記酵素が酸化還元酵素であることを
特徴とする特許請求の範囲1、2または3のいずれか一
項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項17】 前記プローブ分子が、金コロイドによ
って標識されていることを特徴とする特許請求の範囲
1、2または3のいずれか一項に記載の遺伝子解析方
法。 - 【請求項18】 前記プローブ分子が、蛍光分子である
ことを特徴とする特許請求の範囲1、2または3のいず
れか一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項19】 前記固定操作が、基板表面に対して、
DNA鎖全体を吸着させる操作であることを特徴とする
特許請求の範囲1、2または3のいずれか一項に記載の
遺伝子解析方法。 - 【請求項20】 前記固定操作が、基板表面に対して、
DNA鎖の末端を結合させる操作であることを特徴とす
る特許請求の範囲1または2のいずれかに記載の遺伝子
解析方法。 - 【請求項21】 前記固定操作が、DNA鎖の片端ある
いは両端にビーズを結合させ、このビーズの位置を固定
する操作であることを特徴とする特許請求の範囲1また
は2のいずれかに記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項22】 前記基板が、疎水性表面であることを
特徴とする特許請求の範囲18記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項23】 前記基板が、2価カチオンが吸着した
表面であることを特徴とする特許請求の範囲19記載の
遺伝子解析方法。 - 【請求項24】 前記基板に金薄膜または粒子を有し、
DNA末端に修飾したチオール基によって固定すること
を特徴とする特許請求の範囲20記載の遺伝子解析方
法。 - 【請求項25】 前記基板にアビチンを有し、DNA末
端に修飾したビオチンによって固定することを特徴とす
る特許請求の範囲20記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項26】 前記固定操作において、固定後に非特
異吸着のブロック操作を行うことを特徴とする特許請求
の範囲2または3のいずれかに記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項27】 前記伸延操作が、DNA水溶液の蒸発
に伴う水流を利用することを特徴とする特許請求の範囲
1、2または3のいずれか一項に記載の遺伝子解析方
法。 - 【請求項28】 前記伸延操作が、傾斜、吸引、あるい
は、気体の吹きつけに伴って起こるDNA水溶液の水流
を利用することを特徴とする特許請求の範囲1、2また
は3のいずれか一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項29】 前記伸延操作が、電場の印加であるこ
とを特徴とする特許請求の範囲1、2または3のいずれ
か一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項30】 前記伸延操作が、光ピンセットによる
ことを特徴とする特許請求の範囲21記載の遺伝子解析
方法。 - 【請求項31】 前記伸延操作が、マイクロマニピュレ
ータによることを特徴とする特許請求の範囲21記載の
遺伝子解析方法。 - 【請求項32】 前記伸延操作が、酵素によることを特
徴とする特許請求の範囲5記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項33】 前記伸延操作が、界面活性剤によるこ
とを特徴とする特許請求の範囲5記載の遺伝子解析方
法。 - 【請求項34】 前記伸延操作が、超音波によることを
特徴とする特許請求の範囲5記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項35】 前記伸延操作が、遠心力によることを
特徴とする特許請求の範囲5記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項36】 前記伸延操作が、酸によることを特徴
とする特許請求の範囲5記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項37】 前記伸延操作が、微小なローターを有
するマイクロ巻き取り機構により、前記ローターを回転
させることによって、前記ローター上に伸延させること
を特徴とする特許請求の範囲5記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項38】 前記検出操作が、近接場光学顕微鏡に
よる形状及び蛍光の2次元的な検出であることを特徴と
する特許請求の範囲13、14,18のいずれか一項に
記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項39】 前記検出蛍光操作が、分光情報の検出
を含むことを特徴とする特許請求の範囲13、14,1
8のいずれか一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項40】 前記検出操作が、原子間力顕微鏡によ
る形状の2次元的な検出であることを特徴とする特許請
求の範囲1、2または3のいずれか一項に記載の遺伝子
解析方法。 - 【請求項41】 前記検出操作が、トンネル顕微鏡によ
る形状の2次元的な検出であることを特徴とする特許請
求の範囲1、2または3のいずれか一項に記載の遺伝子
解析方法。 - 【請求項42】 前記検出操作が、電気化学・原子間力
顕微鏡による形状及び電解電流の2次元的な検出である
ことを特徴とする特許請求の範囲17記載の遺伝子解析
方法。 - 【請求項43】 前記検出操作が、表面電位・原子間力
顕微鏡による形状及び表面電位の2次元的な検出である
ことを特徴とする特許請求の範囲1、2または3のいず
れか一項に記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項44】 前記検出操作において、マイクロ巻き
取り機構により、試料DNAの巻き取りを行い、巻き取
りによるDNA鎖の移動によって、探針が相対的にDN
A上を走査されることを特徴とする特許請求の範囲1ま
たは2のいずれかに記載の遺伝子解析方法。 - 【請求項45】 前記検出操作において、一定領域の走
査による測定対象DNA鎖の位置検出、DNA鎖に沿っ
た検出用走査の手順によって検出を行うことを特徴とす
る特許請求の範囲1、2または3のいずれか一項に記載
の遺伝子解析方法。 - 【請求項46】 測定対象のDNA鎖に含まれる特定遺
伝子配列の位置を求める装置において、すくなくとも近
接場光学顕微鏡、光ピンセット操作装置によって構成さ
れる遺伝子解析装置。 - 【請求項47】 測定対象のDNA鎖に含まれる特定遺
伝子配列の位置を求める装置において、すくなくとも原
子間力顕微鏡、光ピンセット操作装置によって構成され
る遺伝子解析装置。 - 【請求項48】 測定対象のDNA鎖に含まれる特定遺
伝子配列の位置を求める装置において、すくなくともト
ンネル顕微鏡、光ピンセット操作装置によって構成され
る遺伝子解析装置。 - 【請求項49】 測定対象のDNA鎖に含まれる特定遺
伝子配列の位置を求める装置において、すくなくとも近
接場光学顕微鏡、マイクロマニピュレータ操作装置によ
って構成される遺伝子解析装置。 - 【請求項50】 測定対象のDNA鎖に含まれる特定遺
伝子配列の位置を求める装置において、すくなくとも原
子間力顕微鏡、マイクロマニピュレータ操作装置によっ
て構成される遺伝子解析装置。 - 【請求項51】 測定対象のDNA鎖に含まれる特定遺
伝子配列の位置を求める装置において、すくなくともト
ンネル顕微鏡、マイクロマニピュレータ操作装置によっ
て構成される遺伝子解析装置。 - 【請求項52】 測定対象のDNA鎖に含まれる特定遺
伝子配列の位置を求める装置において、すくなくとも近
接場光学顕微鏡、マイクロ巻き取り装置によって構成さ
れる遺伝子解析装置。 - 【請求項53】 測定対象のDNA鎖に含まれる特定遺
伝子配列の位置を求める装置において、すくなくとも原
子間力顕微鏡、マイクロ巻き取り装置によって構成され
る遺伝子解析装置。 - 【請求項54】 測定対象のDNA鎖に含まれる特定遺
伝子配列の位置を求める装置において、すくなくともト
ンネル顕微鏡、マイクロ巻き取り装置によって構成され
る遺伝子解析装置。
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- 1999-12-07 JP JP34751399A patent/JP4475478B2/ja not_active Expired - Fee Related
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