JP2001165285A - 動力伝達装置の空冷構造 - Google Patents

動力伝達装置の空冷構造

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JP2001165285A
JP2001165285A JP35002499A JP35002499A JP2001165285A JP 2001165285 A JP2001165285 A JP 2001165285A JP 35002499 A JP35002499 A JP 35002499A JP 35002499 A JP35002499 A JP 35002499A JP 2001165285 A JP2001165285 A JP 2001165285A
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case
air
joint
chamber
power transmission
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JP35002499A
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English (en)
Inventor
Hiroki Kamiya
弘樹 神谷
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Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0412Cooling or heating; Control of temperature
    • F16H57/0415Air cooling or ventilation; Heat exchangers; Thermal insulations

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、走行風を利用して粘性継
手を効率よく冷却し得て、粘性継手の冷却性能を向上す
ることにある。 【構成】 このため、この発明は、動力伝達装置におい
て、継手機構の継手ケースのケース室に対してディファ
レンシャルのデフキャリヤのキャリヤ室をシールするオ
イルシールを設け、継手ケースのケース室にオイルを充
填せずにデフキャリヤのキャリヤ室にオイルを充填して
設け、継手ケースには外部の空気をケース室に取入れる
空気取入孔を形成して設けるとともにケース室の空気を
外部に排出する空気排出孔を形成して設け、継手ケース
の外面の空気排出孔が開口する部位に走行風により負圧
を生じさせる負圧発生機構を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は動力伝達装置の空
冷構造に係り、特に、走行風を利用して粘性継手を効率
よく冷却し得て、粘性継手の冷却性能を向上し得る動力
伝達装置の空冷構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両には、動力伝達装置としてディファ
レンシャルに継手機構を設けたものがある。このような
車両の動力伝達装置としては、図7に示すものがある。
図7において、202は動力伝達装置である。この動力
伝達装置202には、継手機構204とディファレンシ
ャル206とを設けている。
【0003】ディファレンシャル206は、 デフキャ
リヤ208にアクスルハウジング210を取付けてキャ
リヤ室212を形成して設け、デフキャリヤ208に図
示しないデフケースをケース軸受214により軸支して
設け、デフキャリヤ208にピニオン軸216をピニオ
ン軸受218により軸支して設け、ピニオン軸216の
ピニオンギヤ220をデフケースのリングギヤ222に
噛合して設けている。
【0004】ディファレンシャル206のデフキャリヤ
208には、継手機構204の継手ケース224を取付
けて設け、この継手ケース224にケース室226を形
成して設け、粘性継手228を継手軸受230により軸
支して設けている。粘性継手228は、一端側を図示し
ないプロペシャフトに連絡するとともに他端側をピニオ
ン軸216に連絡して設けている。
【0005】デフキャリヤ208には、キャリヤ室21
2とピニオン軸受218及びケース室226とを連絡す
るオイル供給通路232を設け、ケース室226とキャ
リヤ室212とを連絡するオイル戻り通路234を設け
ている。
【0006】この動力伝達装置202は、ピニオンギヤ
220やリングギヤ222により掻き上げられたキャリ
ヤ室212のオイルをオイル供給通路232によりピニ
オン軸受218やケース室226に供給し、ピニオン軸
受218の潤滑や粘性継手228の冷却を行っている。
ピニオン軸受216の潤滑や粘性継手228の冷却を行
ったオイルは、オイル戻し通路234によりキャリヤ室
212に戻される。
【0007】このような動力伝達装置としては、特開平
11−141649号公報に開示されるものである。こ
の公報に開示される動力伝達装置は、リヤデフの前端部
に動力伝達装置のユニットケーシングを連結し、ユニッ
トケーシングの内部に差動制限クラッチ機構と電磁石と
倍力作動機構とを組み込み、リヤデフのデフケーシング
とユニットケーシングとを連通するオイル通路を設けて
前記差動制限クラッチ機構等をオイルにより冷却すると
ともに、ユニットケーシングの外面部に複数の冷却フィ
ンを設けて走行風により冷却するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、粘性継手
は、粘性流体を利用して動力を伝達する構造であること
から、高温になると破損するだけでなく、特性も変化す
ることがある。したがって、使用条件によっては、設計
の期待する機能を発揮することが困難な状況となること
があるため、粘性継手を冷却する必要がある。
【0009】従来の動力伝達装置においては、前記図7
や公報に示す如く、ディファレンシャルのキャリヤ室と
継手機構のケース室とを連通することにより、粘性継手
をオイルに浸して冷却している。
【0010】ところが、ディファレンシャルのキャリヤ
室と継手機構のケース室とを連通したことから、充填さ
れるオイル量が増大する不都合があるばかりでなく、デ
フケースや粘性継手を併せて広範囲な潤滑性も考慮する
必要があるため、結果的にコストアップとなる不都合が
ある。
【0011】また、使用条件によっては、オイル自体が
高温になってしまうことがあるため、粘性継手の要求す
る冷却性能を満足することができない状況を生じる不都
合がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去するために、車両のディファレンシャ
ルのデフキャリヤに継手機構の継手ケースを取付けて設
け、この継手ケースのケース室内に軸支される粘性継手
の一端側を前記車両のプロペラシャフトに連絡して設け
るとともに他端側を前記デフキャリヤのキャリヤ室内に
軸支されるピニオン軸に連絡して設けた動力伝達装置に
おいて、前記継手ケースのケース室に対して前記デフキ
ャリヤのキャリヤ室をシールするオイルシールを設け、
前記継手ケースのケース室にオイルを充填せずに前記デ
フキャリヤのキャリヤ室にオイルを充填して設け、前記
継手ケースには外部の空気をケース室に取入れる空気取
入孔を形成して設けるとともにケース室の空気を外部に
排出する空気排出孔を形成して設け、前記継手ケースの
外面の空気排出孔が開口する部位に走行風により負圧を
生じさせる負圧発生機構を設けたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の動力伝達装置の空冷構
造は、継手ケースのケース室に対してデフキャリヤのキ
ャリヤ室をシールするオイルシールを設け、継手ケース
のケース室にオイルを充填せずにデフキャリヤのキャリ
ヤ室にオイルを充填して設け、継手ケースには外部の空
気をケース室に取入れる空気取入孔を形成して設けると
ともにケース室の空気を外部に排出する空気排出孔を形
成して設けたことにより、走行風を空気取入孔から継手
ケースのケース室に取入れてケース室の空気を空気排出
孔から外部に排出させることができ、また、継手ケース
の外面の空気排出孔が開口する部位に走行風により負圧
を生じさせる負圧発生機構を設けたことにより、空気取
入孔と空気排出孔との間に圧力差を生じさせてケース室
の空気を積極的に入換えることができ、この空気の入換
えによって継手ケースのケース室内に軸支される粘性継
手を冷却することができる。
【0014】
【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説
明する。図1〜図4は、この発明の第1実施例を示すも
のである。図4において、2は車両、4は前輪、6は後
輪である。この車両2は、前側に搭載したエンジン8の
動力を変速機10により変換して取り出し、前輪4を駆
動する。
【0015】また、この車両2は、変速機10から動力
の一部をトランスファ12により取り出し、動力伝達装
置14を構成するプロペラシャフト16と継手機構18
とディファレンシャル20とにより後輪6を駆動する。
したがって、この車両2は、いわゆる4輪駆動車であ
る。
【0016】動力伝達装置14を構成するディファレン
シャル20は、図3に示す如く、デフキャリヤ22の軸
線方向一端側にキャリヤ側取付部24を設け、他端側に
ハウジング用取付部26を設けている。デフキャリヤ2
2には、ハウジング用取付部26にアクスルハウジング
28をハウジング取付ボルト30により取付けて設け、
内部にキャリヤ室32を形成して設けている。
【0017】デフキャリヤ22は、キャリヤ室32内の
他端側に軸線方向と交差する方向にデフ軸支部34を設
け、このデフ軸支部34にデフキャップ36をキャップ
取付ボルト38により取付けて設け、図示しないデフケ
ースをケース軸受40により軸支して設けている。
【0018】また、デフキャリヤ22は、キャリヤ室3
2内の一端側に軸線方向に並列にピニオン軸支部42・
42を設け、ピニオン軸受44・44によりピニオン軸
46を軸支して設けている。ピニオン軸46は、ピニオ
ン軸受44・44間にスペーサ48を介設し、一端側に
ねじ部50を設け、他端側にピニオンギヤ52を設けて
いる。
【0019】ピニオン軸46は、一端側に嵌合した軸側
部材54をねじ部50に螺着した締付ナット56により
取付けて設け、他端側のピニオンギヤ52をデフケース
に固設したリングギヤ58に噛合して設けている。軸側
部材54は、ピニオン軸46に嵌合する嵌合部60を設
け、この嵌合部60よりも径大の外側スプライン部62
を設けている。
【0020】前記デフキャリヤ22は、一側のピニオン
軸支部42に連続してシール取付部64を設けている。
シール取付部64には、軸側部材54の嵌合部60に摺
接されるオイルシール66を取付けて設けている。オイ
ルシール66は、後述する継手ケース72のケース室8
8内に対して、デフキャリヤ22のキャリヤ室32内を
シールする。オイルシール66によりシールされたキャ
リヤ室32内には、オイルを充填して設けている。
【0021】また、デフキャリヤ22には、キャリヤ室
32の上方とピニオン軸支部42・42間のピニオン軸
受44・44の上方とを連通するオイル供給通路68を
設け、シール取付部64の下方とキャリヤ室32の下方
とを連絡するオイル戻り通路70を設けている。
【0022】ピニオンギヤ52やリングギヤ58により
掻き上げられたキャリヤ室32のオイルは、オイル供給
通路68によりピニオン軸受44・44やオイルシール
66に供給されて潤滑する。潤滑後のオイルは、オイル
戻り通路70によりキャリヤ室32に戻される。
【0023】前記デフキャリヤ22には、前記継手機構
18の継手ケース72を取付けて設けている。
【0024】継手ケース72は、略円筒形状の周壁部7
4の軸線方向一端側に段差部76を介して連続する小径
のケース側軸受保持部78を設け、このケース側軸受保
持部78に次第に径小になる傾斜部80を介して連続す
るシール取付部82を設けている。また、継手ケース7
2は、周壁部74の軸線方向他端側にケース側取付部8
4を設けている。
【0025】継手ケース72は、デフキャリヤ12のキ
ャリヤ側取付部24にケース側取付部84を当接させ、
ケース取付ボルト86により取付けて設けている。継手
ケース72には、内部にケース室88を形成して設けて
いる。
【0026】継手ケース72は、ケース室88内に粘性
継手90を軸支して設けている。粘性継手90は、内側
部材92と、この内側部材92に相対回転可能に外装さ
れる外側部材94と、内側部材92に取付けられた複数
枚の内側動力伝達部材(図示せず)と、外側部材94に
取付けられて前記内側動力伝達部材と交互に配設された
複数毎の外側動力伝達部材(図示せず)と、内側動力伝
達部材及び外側動力伝達部材に充填された粘性流体とか
らなり、粘性流体の剪断抵抗により動力を伝達する。
【0027】この粘性継手90の内側部材92は、一端
側に継手ケース72のシール取付部82を挿通して突出
される取付軸96を設け、図示しない他端側を外側部材
94に軸支して設け、取付軸96にねじ部98を設けて
いる。内側部材92は、取付軸96に接続フランジ10
0を取付けて設けている。
【0028】接続フランジ100は、取付軸96に嵌合
される嵌合部102を設け、この嵌合部102に連続し
て径方向に突出されるフランジ部104を設けている。
接続フランジ100は、嵌合部102を取付軸96に嵌
合してねじ部98にフランジ取付ナット106を螺着す
ることにより取付軸96に取付けて設けている。この接
続フランジ100には、前記プロペラシャフト16が取
付けられる。
【0029】前記継手ケース72は、シール取付部82
に取付フランジ100の嵌合部102に摺接されるオイ
ルシール108を取付けて設けている。オイルシール1
08によりシールされたケース室90内には、オイルを
充填することなく、空気を充填して設けている。
【0030】粘性継手92の外側部材94は、一端側に
継手側軸受保持部110を設け、継手側軸受保持部11
0に圧入した継手軸受112をサークリップ114によ
り保持して設けている。外側部材94は、継手軸受11
2を継手ケース72のケース側軸受保持部78に圧入し
て保持することにより、一端側を継手ケース72に継手
軸受112により軸支して設けている。
【0031】外側部材94は、他端側に継手側部材11
6を取付けて設けている。継手側部材116は、内側ス
プライン部118を設け、この内側スプライン部118
の外周から径外方に突出されるフランジ部120を設け
ている。継手側部材116は、フランジ部120を取付
ボルト122により外側部材94の他端側端部に取付け
て設け、内側スプライン部118を軸側部材54の外側
スプライン62にスプライン嵌合して設けている。
【0032】これにより、粘性継手90は、内側部材9
2の一端側をプロペラシャフト6に連絡して設け、外側
部材94の一端側を継手ケース72に軸支して設けると
ともに他端側をディファレンシャル20のピニオン軸4
6に連絡して設けている。
【0033】この動力伝達装置14は、図1に示す如
く、継手ケース72の外面124に冷却用フィンとして
機能する複数の補強用リブ126を設けている。複数の
補強用リブ126は、車両2の前後方向に指向させ、継
手ケース72の一端側のケース側軸受保持部78と他端
側のケース側取付部84とを連絡して設けている。
【0034】前記継手ケース72には、外部の空気をケ
ース室88に取入れる空気取入孔128を形成して設け
るとともに、ケース室88の空気を外部に排出する空気
排出孔130を形成して設けている。
【0035】空気取入孔128は、継手ケース72の車
両2前側の段差部76に位置させて形成して設け、粘性
継手90の軸線方向に対して車両2前側の傾斜上方に指
向させて形成して設けている。空気排出孔130は、継
手ケース72の車両2後側の周壁部74に位置させて形
成して設け、粘性継手90の軸線方向に対して車両2後
側の傾斜上方に指向させて形成して設けている。
【0036】また、継手ケース72には、外面124の
前記空気排出孔130が開口する部位に、走行風により
負圧を生じさせる負圧発生機構132を設けている。第
1実施例の負圧発生機構132は、図2に示す如く、継
手ケース72の外面124の空気排出孔130が開口す
る部位の、車両2前側に位置させて隆起部134を形成
して設けている。
【0037】隆起部134は、空気排出孔130よりも
車両2前側に位置する前端136から空気排出孔130
直上方に位置する車両2後側の後端138に向かって、
外面124から緩やかに離間するように傾斜上昇する傾
斜面140を形成して設けている。隆起部134は、車
両2の走行時に、走行風を図2に実線矢印で示す如く流
通させ、継手ケース72の外面124の空気排出孔13
0が開口する出口部位142に負圧を生じさせる。
【0038】次に、第1実施例の作用を説明する。
【0039】この動力伝達装置14は、ディファレンシ
ャル20のデフキャリヤ22に取付けた継手機構18の
継手ケース72のケース室88内に粘性継手90を軸支
して設け、粘性継手90の一端側をプロペラシャフト1
6に連絡して設け、粘性継手90の他端側をデフキャリ
ヤ22に軸支されるピニオン軸46に連絡して設けてい
る。
【0040】動力伝達装置14は、粘性継手90によっ
て、エンジン8からプロペラシャフト16に伝達された
動力を、プロペラシャフト16とピニオン軸46との回
転数差に応じてピニオン軸46に伝達する。
【0041】動力伝達装置14は、継手ケース72のケ
ース室88内に対してデフキャリヤ22のキャリヤ室3
2内をシールするオイルシール66を設け、継手ケース
72のケース室88内にオイルを充填せずにデフキャリ
ヤ22のキャリヤ室32内にオイルを充填して設けてい
る。
【0042】ピニオン52やリングギヤ58により掻き
上げられたキャリヤ室32のオイルは、オイル供給通路
68によりピニオン軸受44・44やオイルシール66
に供給されて潤滑し、オイル戻り通路70によりキャリ
ヤ室32に戻される。
【0043】この動力伝達装置2の冷却構造は、継手ケ
ース72の外面124に冷却用フィンとして機能する複
数の補強用リブ126を設けており、継手ケース72の
車両2前側に位置させ且つ粘性継手90の軸線方向に対
して車両2前側の傾斜上方に指向させて空気取入孔12
8を形成して設けるとともに、車両2後側に位置させ且
つ粘性継手90の軸線方向に対して車両2後側の傾斜上
方に指向させて空気排出孔130を形成して設けてい
る。
【0044】また、継手ケース72には、外面124の
空気排出孔130が開口する部位に走行風により負圧を
生じさせる負圧発生機構132として、隆起部134を
形成して設けている。
【0045】この動力伝達装置14の空冷構造は、車両
2の走行時に、走行風を空気取入孔128から継手ケー
ス72のケース室88に取入れて、ケース室88の空気
を空気排出孔130から外部に排出させることができ、
ケース室88の空気を積極的に入換えることができる。
【0046】また、この動力伝達装置14の空冷構造
は、走行風を負圧発生機構132の隆起部134によっ
て図2に実線矢印で示す如く流通させ、継手ケース72
の外面124の空気排出孔130が開口する出口部位1
42に負圧を生じさせることにより、空気取入孔128
と空気排出孔130との間に圧力差を生じさせてケース
室88の空気を積極的に入換えることができる。
【0047】これにより、この動力伝達装置14の空冷
構造は、ケース室88の空気の入換えによって、継手ケ
ース72のケース室88内に軸支される粘性継手90を
冷却することができる。
【0048】このため、この動力伝達装置14の空冷構
造は、走行風を利用して粘性継手90を効率よく冷却し
得て、粘性継手90の冷却性能を向上することができ、
粘性継手90の機能を十分に発揮させることができ、ま
た、継手ケース72に空気取入孔128及び空気排出孔
130を形成するだけなので、低コストに実施すること
ができる。
【0049】図5は、この発明の第2実施例を示すもの
である。第2実施例の動力伝達装置14の冷却構造は、
空気取入孔128の車両2前側且つ両側に位置するケー
ス側軸受保持部78の外面124に取入案内部材144
・144を夫々形成して設け、空気排出孔130の車両
2後側且つ両側に位置する周壁部74の外面124に排
出案内部材146・146を夫々形成して設けたもので
ある。
【0050】第2実施例の動力伝達装置14の空冷構造
は、空気取入孔128の車両2前側且つ両側に形成した
取入案内部材144・144によって、空気取入孔12
8の前方から流れてくる走行風を効率良く集めて取入れ
ることができ、空気排出孔130の両側に形成した排出
案内部材146・146によって、周壁部74の外面1
24を流れてくる走行風が空気排出孔130に巻き込ま
れることを防止できることにより、負圧発生機構132
の隆起部134により発生する負圧の弱化を防止でき
る。
【0051】このため、第2実施例の動力伝達装置14
の空冷構造は、走行風を集めて取入れることができると
ともに発生する負圧の低下を防止することができること
により、冷却性能をさらに向上することができる。
【0052】図6は、この発明の第3実施例を示すもの
である。第3実施例の動力伝達装置は、負圧発生機構1
32として、継手ケース72の周壁部74の外面124
の空気排出孔130が開口する部位を囲むように位置さ
せて断面翼形状の隆起部148を形成して設け、この隆
起部148の最高部150よりも後側の圧力の低下する
後側部152に空気排出孔130を開口して設けたもの
である。
【0053】第3実施例の動力伝達装置14の空冷構造
は、断面翼形状の隆起部148の最高部150よりも後
側の圧力の低下する後側部152に空気排出孔130を
開口して設けたことによって、隆起部148により発生
する負圧を強化することができるとともに、最も強い負
圧を空気排出孔130に作用させることができることに
より、ケース室88の空気の排出効果を高めることがで
きる。
【0054】このため、第3実施例の動力伝達装置14
の空冷構造は、隆起部148の発生する負圧を強化して
排出効果を高め得ることにより、ケース室88の空気を
より積極的に入換えることができ、冷却性能をさらに向
上することができる。
【0055】なお、この発明は、上述実施例に限定され
ることなく、種々応用改変が可能である。例えば、第2
実施例においては、空気排出孔130の両側に夫々平板
形状の排出案内部材146・146を形成したが、図5
に2点鎖線で示す如く、平面視において空気排出孔13
0の外側に向かって突となる断面翼形状の排出案内部材
154・154を夫々形成し、各排出案内部材154・
154に貫通孔156・156を夫々形成することによ
り、空気排出孔130へ空気の巻き込みを防止して負圧
の弱化を防止できるとともに、貫通孔156・156に
よって空気排出孔130から排出される空気を吸い出す
ことができ、冷却性能のさらなる向上を図ることができ
る。
【0056】また、継手ケース72には、図6に二点鎖
線で示す如く、空気取入孔128と空気排出孔130と
の間の内面158に、空気の流れ方向に沿う溝条160
あるいは突条162を形成することにより、放冷面積を
増大させて冷却性能を高めることができる。なお、溝条
160あるいは突条162は、粘性継手90の外面に形
成することもできる。
【0057】さらに、負圧発生機構132は、空気取入
孔128側と空気排出孔130側との間に相対的な負圧
状態を作り出して空気を入換えさせるものであるため、
各種機器に応用することができる。例えば、負圧発生機
構132は、マフラに設けることにより排気効率を向上
させることがでかき、また、車室のベンチレーションに
設けることにより車室内空気の入換えを促進することが
できるものである。
【0058】
【発明の効果】このように、この発明の動力伝達装置の
空冷構造は、走行風を空気取入孔から継手ケースのケー
ス室に取入れてケース室の空気を空気排出孔から外部に
排出させることができ、また、空気取入孔と空気排出孔
との間に圧力差を生じさせてケース室の空気を積極的に
入換えることができることによって、継手ケースのケー
ス室内に軸支される粘性継手を冷却することができる。
【0059】このため、この動力伝達装置の空冷構造
は、走行風を利用して粘性継手を効率よく冷却し得て、
粘性継手の冷却性能を向上することができ、粘性継手の
機能を十分に発揮させることができ、また、継手ケース
に空気取入孔及び空気排出孔を形成するだけなので、低
コストに実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による動力伝達装置の冷却構造の第1
実施例を示す継手ケースの斜視図である。
【図2】負圧発生機構の拡大断面図である。
【図3】ディファレンシャル及び継手機構の断面図であ
る。
【図4】車両の動力伝達系を示す側面図である。
【図5】第2実施例を示す継手ケースの斜視図である。
【図6】第3実施例を示す負圧発生機構の拡大断面図で
ある。
【図7】従来例を示すディファレンシャル及び継手機構
の断面図である。
【符号の説明】
2 車両 4 前輪 6 後輪 8 エンジン 10 変速機 12 トランスファ 14 動力伝達装置 16 プロペラシャフト 18 継手機構 20 ディファレンシャル 22 デフキャリヤ 32 キャリヤ室 46 ピニオン軸 66 オイルシール 68 オイル供給通路 70 オイル戻り通路 72 継手ケース 88 ケース室 90 粘性継手 126 補強用リブ 128 空気取入孔 130 空気排出孔 132 負圧発生機構 134 隆起部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のディファレンシャルのデフキャリ
    ヤに継手機構の継手ケースを取付けて設け、この継手ケ
    ースのケース室内に軸支される粘性継手の一端側を前記
    車両のプロペラシャフトに連絡して設けるとともに他端
    側を前記デフキャリヤのキャリヤ室内に軸支されるピニ
    オン軸に連絡して設けた動力伝達装置において、前記継
    手ケースのケース室に対して前記デフキャリヤのキャリ
    ヤ室をシールするオイルシールを設け、前記継手ケース
    のケース室にオイルを充填せずに前記デフキャリヤのキ
    ャリヤ室にオイルを充填して設け、前記継手ケースには
    外部の空気をケース室に取入れる空気取入孔を形成して
    設けるとともにケース室の空気を外部に排出する空気排
    出孔を形成して設け、前記継手ケースの外面の空気排出
    孔が開口する部位に走行風により負圧を生じさせる負圧
    発生機構を設けたことを特徴とする動力伝達装置の空冷
    構造。
  2. 【請求項2】 前記継手ケースには、車両前側に位置さ
    せて前記空気取入孔を形成して設けるとともに車両後側
    に位置させて前記空気排出孔を形成して設けたことを特
    徴とする請求項1に記載の動力伝達装置の空冷構造。
  3. 【請求項3】 前記継手ケースには、粘性継手の軸線方
    向に対して車両前側の傾斜上方に指向させて前記空気取
    入孔を形成して設けるとともに粘性継手の軸線方向に対
    して車両後側の傾斜上方に指向させて前記空気排出孔を
    形成して設けたことを特徴とする請求項2に記載の動力
    伝達装置の空冷構造。
  4. 【請求項4】 前記負圧発生機構は、前記継手ケースの
    外面の空気排出孔が開口する部位の車両前側に位置させ
    て隆起部を形成して設けたことを特徴とする請求項1に
    記載の動力伝達装置の空冷構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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