JP2001165167A - すべり軸受 - Google Patents

すべり軸受

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JP2001165167A
JP2001165167A JP35141299A JP35141299A JP2001165167A JP 2001165167 A JP2001165167 A JP 2001165167A JP 35141299 A JP35141299 A JP 35141299A JP 35141299 A JP35141299 A JP 35141299A JP 2001165167 A JP2001165167 A JP 2001165167A
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JP
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hard coating
coating layer
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JP35141299A
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Katsuyuki Hashizume
克幸 橋爪
Senjiro Shibata
銑二郎 柴田
Yoshio Kumada
喜生 熊田
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Taiho Kogyo Co Ltd
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Taiho Kogyo Co Ltd
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 すべり軸受1は、表面に等ピッチPで多
数の溝2Aを形成したライニング材2と、このライニン
グ材2の表面全域を被覆した硬質皮膜層3とを備えてい
る。硬質皮膜層3として、硬度がHV1000〜400
0のDLCコート(非晶質炭素皮膜)を用いており、こ
の硬質皮膜層3の厚さは0.5〜10μmに設定してい
る。これに対して、下地となるライニング材2はHV3
0〜120のものを用いている。 【効果】 回転軸を軸支した摺動初期に、ライニング材
2の環状突起2Bがつぶれるので初期なじみ性が良好で
ある。ライニング材2の環状突起2Bがつぶれた時にも
硬質皮膜層3は存在し、かつ溝2Aも維持される。その
ため、耐摩耗性が良好であり、溝2A内の潤滑油によっ
て摺接部分が冷却される。したがって、すべり軸受1の
寿命を長くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はすべり軸受に関し、
より詳しくはエンジン用軸受として好適なすべり軸受に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、すべり軸受の表面となるオーバレ
イ層は初期なじみ性をとるために、HV8〜12程度の
硬さに設定されている。また、高面圧に対応するすべり
軸受であってもオーバレイ層はHV100以下の硬度に
設定されている。これら従来のすべり軸受におけるオー
バレイ層は、その下地となるライニング材の硬さよりも
軟質の材料からなり(例えば鉛、錫、アルミニウム)、
ライニング材の表面にメッキやスパッタによって形成さ
れていたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のすべり軸受におけるオーバレイ層は、下地となるラ
イニング材よりも軟質の材料からなるので、耐摩耗性が
良くないという欠点がある。特に、オーバレイ層として
ケルメットを用いた場合には、その摩耗が進行して下地
であるライニング材が露出した際に焼付きを起こす危険
性が大きいという欠点があった。なお、従来、ライニン
グ材の表面に円周方向に沿った複数の溝を形成して、こ
れら隣り合う溝の間に断面山形の環状突起を形成したす
べり軸受も知られている。このようなすべり軸受におい
ては、多数の環状突起を有することにより、初期なじみ
性が良好であり、かつ溝に残存する潤滑油によって耐焼
付性が優れる。しかしながら、断面山形の環状突起の摩
耗が進行すると、溝の深さが浅くなるか、あるいは環状
突起そのものが摩滅してしまうことになる。そのように
なるとライニング材の表面に多数の環状突起を設けたこ
とによる油だまりの効果がなくなるので、焼付きが起こ
りやすくなる。従って出来るだけ断面山形の環状突起が
維持されることが望ましい。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した事情に鑑み、本
発明は、ライニング材の表面に円周方向に沿った複数の
溝を形成して、これら隣り合う溝の間に断面山形の環状
突起を形成したすべり軸受において、上記ライニング材
の表面を該ライニング材よりも硬質の硬質皮膜層で被覆
したものである。
【0005】このような構成によれば、ライニング材を
被覆した硬質皮膜層の硬度はライニング材の硬度よりも
大きい。そのため、回転軸を軸支した際には、環状突起
を構成するライニング材が容易に変形することによっ
て、摺動初期におけるなじみを取ることができる。ま
た、硬質皮膜層の硬度が大きいので、耐摩耗性も良好で
ある。さらに、硬質皮膜層の硬度が大きいので、各溝が
完全につぶれないで維持されるので各溝内に潤滑油が保
持され易くなる。これにより、溝内の潤滑油が摺動部分
に供給されて、摺動部分を冷却することができるととも
に、焼付を防止することができる。したがって、従来に
比較してすべり軸受の寿命を長くすることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下図示実施例について本発明を
説明すると、図1は円筒状をしたすべり軸受1の軸心に
沿った断面の要部を示したものである。このすべり軸受
1は、下地であるライニング材2の表面に円周方向に沿
ったらせん状の溝を形成している。このらせん状の溝の
円周方向の各1巻分によって、断面円弧状をした多数の
溝2Aが等ピッチPで形成されている。また、隣り合う
溝2Aの間に断面山形の環状突起2BがピッチPで形成
されている。そして、本実施例では、上記溝2Aを形成
したライニング材2の表面の全域を、一様な厚さの硬質
皮膜層3によって覆っている。硬質皮膜層3は、硬度が
HV1000〜4000のDLCコート(非晶質炭素皮
膜)を用いており、この硬質皮膜層3の厚さは0.5〜
10μmに設定している。これに対してライニング材2
はHV30〜120のアルミ合金または銅合金を用いて
いる。つまり、本実施例では、硬質皮膜層3は、ライニ
ング材2よりもはるかに大きな硬度のものを用いてい
る。さらに、上記隣り合う溝2AのピッチP(隣合う環
状突起2Bのピッチ)は、0.1〜0.25mmに設定
してあり、また、溝2Aの深さd(環状突起2Bの高
さ)は、0.5〜5μmに設定している。
【0007】以上のように構成した本実施例によれば、
硬質皮膜層3の硬度はライニング材2の硬度よりも大き
くなっている。そのため、本実施例のすべり軸受1によ
って回転軸を軸支した際には、ライニング材2の環状突
起2Bが容易に塑性変形することによって、回転軸とす
べり軸受1との間のなじみを取ることができる。また、
表面に硬質皮膜層3が存在するので耐摩耗性も良好なも
のとなる。さらに、環状突起2Bが上述したように塑性
変形した時にも硬質皮膜層3は残留しており、各溝2A
が消滅しにくくなる。そのため、溝2A内に潤滑油が維
持されるので、各溝2A内の潤滑油は摺動部分に供給さ
れて、その部分を冷却することができるとともに、焼付
を防止することができる。したがって、初期なじみ性お
よび耐摩耗性が良好で、従来よりも寿命が長いすべり軸
受1を提供することができる。
【0008】(第2実施例)次に、図2は本発明の第2
実施例を示したものである。この第2実施例において
は、上記図1に示した第1実施例の構成において、さら
に硬質皮膜層3の表面全域を、それよりも硬度が小さい
オーバレイ層4によって被覆したものである。オーバレ
イ層4の硬度は、HV8〜12に設定している。そのほ
かの構成は、上述した第1実施例と同じである。このよ
うな第2実施例の構成では、オーバレイ層4で初期なじ
みを十分に取ることができる。また、オーバレイ層4が
摩耗しても、硬質皮膜層3によって、それ以上摩耗が進
行することを防止できる。したがって、上述した第1実
施例と同様の作用効果を得ることができる。 (第3実施例)次に図3は本発明の第3実施例を示した
ものである。この第3実施例においては、上記図1の第
1実施例の構成において、さらにライニング材2の表面
と硬質皮膜層3との間に硬度HV100以下の中間層5
を介在させたものである。そのほかの構成は上述した第
1実施例と同じである。このような第3実施例の構成で
あっても、上述した第1実施例と同様の作用効果を得る
ことができる。上述した各実施例においては、硬質皮膜
層3としてDLCコート(非晶質炭素皮膜)を用いてい
たが、このほかに、例えば、TiC、TiN、CrN、
CrC、WCコーティングなどを用いることができる。
また、上記実施例においては。円周方向に沿った各溝2
Aはらせん溝における円周方向の1巻分によって構成さ
れていたが、各溝2Aは環状溝であっても良い。
【0009】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来よ
りも寿命が長いすべり軸受を提供することができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】本発明の第2実施例を示す断面図
【図3】本発明の第3実施例を示す断面図
【符号の説明】
1 すべり軸受 2 ライニング
材 2A 溝 2B 環状突起 3 硬質皮膜層
フロントページの続き (72)発明者 熊田 喜生 愛知県豊田市緑ヶ丘3丁目65番地 大豊工 業株式会社内 Fターム(参考) 3J011 PA02 QA02 RA03 SB03 SB04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライニング材の表面に円周方向に沿った
    複数の溝を形成して、これら隣り合う溝の間に断面山形
    の環状突起を形成したすべり軸受において、 上記ライニング材の表面を該ライニング材よりも硬質の
    硬質皮膜層で被覆したことを特徴とするすべり軸受。
  2. 【請求項2】 上記硬質皮膜層の硬度をHV1000〜
    4000に設定するとともに、硬質皮膜層の厚さを0.
    5〜10μmに設定したことを特徴とする請求項1に記
    載のすべり軸受。
  3. 【請求項3】 上記ライニング材の硬度をHV30〜1
    20に設定したことを特徴とする請求項2に記載のすべ
    り軸受。
  4. 【請求項4】 HV8〜12の硬度のオーバレイ層によ
    って上記硬質皮膜層の表面を被覆したことを特徴とする
    請求項1から請求項3のそれぞれに記載のすべり軸受。
  5. 【請求項5】 上記ライニング材の表面と硬質皮膜層と
    の間に、HV100以下の硬度の中間層を設けたことを
    特徴とする請求項1から請求項3に記載のすべり軸受。
  6. 【請求項6】 上記隣り合う溝のピッチPは0.1〜
    0.25mmに設定してあり、かつ溝の深さは0.5〜
    5μmに設定してあることを特徴とする請求項1から請
    求項5のそれぞれに記載のすべり軸受。
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