JP2001162118A - ガス多孔質金属フィルター - Google Patents

ガス多孔質金属フィルター

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JP2001162118A
JP2001162118A JP34857999A JP34857999A JP2001162118A JP 2001162118 A JP2001162118 A JP 2001162118A JP 34857999 A JP34857999 A JP 34857999A JP 34857999 A JP34857999 A JP 34857999A JP 2001162118 A JP2001162118 A JP 2001162118A
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porous metal
filter
fluid
gas
hole
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JP34857999A
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Inventor
Hideo Nakajima
英雄 中嶋
Hiroshi Murayama
弘 村山
Kaichiro Maruyama
嘉一郎 丸山
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MARUSO BUSINESS KK
Daisen Sangyo Co Ltd
MURAYAMA SEISAKUSHO KK
Original Assignee
MARUSO BUSINESS KK
Daisen Sangyo Co Ltd
MURAYAMA SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、多数の微細な貫通孔5を従来の技術
と比較して、容易に、かつ経済的に形成して、高い瀘過
精度を確保するとともに、瀘過時のエネルギー損失を低
減させて、繰り返し使用可能なフィルターを提供する。 【解決手段】流体透過性の瀘過媒体1−a中に流体20
を透過させて、流体20中の異物21を除去するフィル
ターであって、瀘過媒体1−aは、溶融状態の金属にガ
ス原子を溶解し、凝固して、生成されたポーラス金属か
らなり、該ポーラス金属のポア(気孔)6が流体20の
通路となる直線状に形成された貫通孔5を構成してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば水、空気、
油、溶融ポリマー等の流体中に含まれる固体又はゲル状
物等の異物を分離するために用いるフィルター装置の材
料及び構造に関するものであり、とりわけ、高温、高
圧、腐食環境などの厳しい条件下においても使用できる
フィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】空隙を有する瀘過媒体を用い、その空隙
を通過するか否かによって流体中の異物を捕捉し、分離
するために用いられるフィルターには、より細かい粒子
を除去し、かつ、その際のエネルギー損失が小さいこと
という観点から空隙の寸法が小さいこと及び空隙率(瀘
材全体の体積に対する空隙の体積比率)が大きいことが
望まれている。
【0003】従来のフィルターにおける瀘過媒体には、
穴明き金属板、金網、金属繊維不織布、或いは、粉末焼
結多孔質金属などが用いられてきた。
【0004】この場合、空隙を得る方法として、穴明き
金属板は、金属に所与の径の孔をあけたものである。
【0005】又、金網、不織布等は、金属繊維を織物又
は不織布構造とし、その繊維間の隙間によっている。更
に、粉末焼結多孔質金属は金属粉末を成形する際に形成
される空隙を利用するものである。又、これらのものを
組み合せて、用いるものもある。例えば、特開平3−7
2907号公報には、縦横90度に金網に重ね合わせた
後、加圧及び焼結して、瀘過媒体を製造する方法につい
て記載されている。
【0006】又、例えば特開平5−070808号公報
には、金属短繊維を含む金属微細粉と結合材を含む材料
とを射出成形して、予備成型品を得て、次に、該予備成
型品に含まれている結合材を消失し、拡散接合によって
結合する焼結を行なうとする金属繊維不織布による製造
方法について記載されている。
【0007】更に、例えば、特開平7−155520号
公報には、畳織りまたはむしろ織りの金網を圧下して、
得られた孔径5〜20μmの基板の片面上に金属粉末を
焼結して、5μm以下の孔径を有する瀘過媒体である粉
末焼結多孔質金属による製造方法について記載されてい
る。
【0008】しかしながら、穴明き金属板は微細な径の
孔をあけることが困難であるため、空隙の寸法(孔径)
は比較的大きいものにとどまる。
【0009】又、上記の他の製造方法による瀘過媒体
は、空隙の寸法は比較的小さくすることができるが、瀘
過時に流体の通過が屈曲、分流、合流等により複雑であ
り、かつ、その延長は瀘過媒体の厚みより長くなり、エ
ネルギー損失が大きくなるという問題がある。
【0010】更に、瀘過媒体の空隙に捕捉された固体粒
子やゲルなどの異物が累積し、瀘過性能が低下するが、
流体の通過経路が複雑な場合は、例えば瀘過時と逆方向
に流体を流す逆洗などの方法によっても完全には除去さ
れず、フィルターの使用寿命が低下するという問題があ
る。
【0011】又更に、瀘過媒体における高い空隙率を得
ようとすると、強度の低下を招いたり、表面凹凸構造に
よる取り付け部のシール性の低下及び円筒状の曲げ加工
とその接合部による瀘過効率の低下等並びにこれらの製
造過程における手間とそれによる非経済性の問題があ
る。
【0012】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は、上記のよう
な従来のフィルターにおける瀘過媒体の問題点に鑑み、
なされたもので、高い瀘過精度を確保すると共に、瀘過
時のエネルギー損失を低減させ、かつ、繰り返し使用で
きるより経済的なガス多孔質金属フィルター及びその製
造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のガス多孔質金属
フィルターは、前記瀘過媒体が溶融状態の金属ガス原子
を溶解し、凝固して、生成されたポーラス金属からな
り、ポーラス金属の気孔が流体の通路となる複数の貫通
孔を構成し、該貫通孔は直線状に形成されていることを
特徴とする。
【0014】本発明のガス多孔質金属フィルターによれ
ば、前記瀘過媒体がガス原子を溶解し、凝固して、生成
されたポーラス金属によって形成された前記貫通孔を構
成しているため、従来困難であった微小な径の貫通孔を
多数形成し、又、空隙率を上げても比強度が変化しない
という特性をもち、前記逆洗操作により累積した該異物
は、逆方向へ容易に除去される。しかも、該瀘過媒体を
比較的簡単に安価に作製することができる。
【0015】前記貫通孔は、直線状に形成されているた
め、流体の通過経路の長さが短く、流体通過時のエネル
ギー損失が小さいガス多孔質金属フィルターを得ること
ができる。
【0016】前記瀘過媒体に形成された前記貫通孔が複
数の一方向性気孔で、レンコン状に構成され、又は複数
の放射状気孔で、円筒状に構成され、更に又は、複数の
放射状気孔で、球状に拡って、構成されている。
【0017】更に、前記貫通孔の径が開口始端から開口
終端の間で相異する部分を有し、径が開口始端で大き
く、開口終端に向かって、小さくなるような形状とすれ
ば、流体中の異物が該異物の寸法に応じた径の部分で停
留することによって累積した異物の捕捉率の大きいフィ
ルターが得られ、前記逆洗操作により累積した該異物
は、逆方向へより容易にフィルターから除去される。
【0018】又、例えば、前記貫通孔の径が開口始端か
ら開口終端に向かって、拡るような形状とすれば、流体
中の異物は、前記瀘過媒体の上流面に停留し、一方該流
体は、該異物を除去された後、開口始端の径よりも大き
い径の開口終端に向かって、流れるため、該貫通孔を通
過する時に生じるエネルギー損失は、該径が一定の場合
に比べて、さらに低減する。
【0019】又更に、前記瀘過媒体の一部がノンポーラ
ス領域となるように構成され、その領域が流体に対し、
不透過性となり、瀘過面以外から流体が漏れるのを防ぐ
ことができ、フィルター全体のシール性を高めると共
に、瀘過装置に組み込むのに適した形状を得ることがで
きる。
【0020】例えば、各々、貫通孔の径が異なった2個
の前記瀘過媒体を上下重ねて、用い、下方の該瀘過媒体
に支持材の機能をもたせ、更に、又上記の種々の機能を
比較的簡単にもたせることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例に基づいて説明する。
【0022】実施の形態1 図1に示すフィルターは、円板状の瀘過媒体1−aと、
穴明き金属板、金網又は、ガス多孔質材等からなる補助
材2からなり、円筒状の筺体10−aに設けられた溝部
11にガスケット3を介して、取り付けられている。該
溝部11は、筺体10−aの一部をなす管部分10−b
とこれにねじ接合される他方の管部分10−cとの間に
形成されている。
【0023】前記瀘過媒体1−aは、例えば、特開平1
0−88254号で記載されているポーラス金属の製造
方法並びに、特願平10−227624号として出願さ
れているポーラス金属の製造方法によるポーラス金属を
加工して得られる。すなわち、瀘過媒体1−aは加圧ガ
ス雰囲気下で金属を溶融し、凝固して、生成されたポー
ラス金属から加工してなり、図1に示すように、内部に
直線状の貫通孔5を有しており、貫通孔5は互いに平行
に形成されている。
【0024】前記ポーラス金属の構成金属(母材bas
e metal)は、フィルターの要求性能に応じて、
例えば、ステンレス鋼や銅系合金などの非鉄金属を選択
することができる。
【0025】前記ポーラス金属の製造過程において用い
るガスの種類及び圧力並びに凝固条件は、例えば、特開
平10−88254号で記載されているポーラス金属の
製造方法、並びに特願平10−227624号及び特願
平11−198109号として出願されているように、
生成すべき気孔の径や分布密度、あるいは金属の種類に
応じて選択して、用いる。この方法により、微小な貫通
孔5、例えば、従来困難であった数μmの径の貫通孔5
を一様に分布させることも容易にできる。
【0026】図2に示すように、瀘過される流体20は
瀘過媒体1−aの上流面1−bに供給されるが、圧力を
加えられているため、さらに貫通孔5を通り、瀘過媒体
1−aの下流面1−cに達する。このとき、流体中の異
物21の寸法が貫通孔5の径より大きい場合には、異物
21は貫通孔5を通過することができない。結果とし
て、瀘過媒体1−aの下流面1−cには貫通孔5の径よ
り小さい異物21のみが到達し、これより大きい異物
は、瀘過媒体1−a通過後の流体30から除去される。
貫通孔5の径を所与の値に形成することで、目的とする
瀘過精度のフィルターを得ることができる。
【0027】又、前記瀘過媒体1−aの厚み及び前記貫
通孔5の孔径d、数、分布などはフィルターの所要性能
から決定するが、瀘過時の流体抵抗及びエネルギー損失
の観点からは、図2からも明らかなように貫通孔5の数
が多いほど、すなわち、空隙率が大きいほど好ましい。
【0028】瀘過におけるエネルギー損失について説明
する。瀘過時に流体の通る経路をLとすると、従来技術
によれば、L>>h(hは瀘過媒体I−aの厚み)であ
るのに対して、本発明によれば、図2に示すようにL=
hであるため、同じ空隙寸法の場合、本発明のフィルタ
ーは従来のものに比べて、エネルギー損失がより小さ
い。なお、本発明によれば、hは任意の値に形成するこ
とが可能である。
【0029】又、貫通孔5は通常その全長にわたり径が
ほぼ一定であるため、異物21は瀘過媒体1−aの上流
面1−bの近辺にとどまる。したがって、前記逆洗を行
なえば、瀘過時と逆方向の流体の流れ31によって、前
記異物21は容易に除去され、フィルターを繰り返し使
用することができる。
【0030】前記補助材2は、貫通孔径及び空隙率を大
きくした前記ポーラス金属から形成してもよく、又、瀘
過媒体1−aの強度や剛性が充分にある場合には、省略
することができる。又、前記ガスケット3は瀘過媒体1
−aと溝部11との間の流体シールのために設けられる
が、本発明においては多くの場合、瀘過媒体1−aの上
流面1−b又は、下流面1−cがシールするうえで充分
に滑らかに仕上げることができるため省略することが可
能である。なお、瀘過媒体1−a、取り付け溝11の形
状は図示に限定されるものではない。
【0031】つぎに、瀘過媒体1−aの製造方法につい
て図3を参照して説明する。上記ポーラス金属の製造過
程において、断面が円形その他の形状をした筒状の鋳型
を用い、例えば底部から冷却し上部へ向かって凝固させ
ると、図3(イ)に示すように、その長手方向の一方向
性気孔に形成され、レンコン状に構成された複数のポア
(気孔)6をもつ円柱状のポーラス金属Aができる。
【0032】又、図3(ロ)に示すように、円柱状の金
属Aを、例えば、ワイヤカット、研削加工、その他材料
の塑性変形によりポア(気孔)6が悪影響を受けない方
法で、円盤状の金属Bに切断、加工し、所定の寸法にす
るとともに、ポア(気孔)6を片面の開口始端7から反
対側の面の開口終端8まで貫通させて、貫通孔5を形成
する。場合によっては、その後、環状の金属Bの外周表
面Dを研削加工など材料の塑性変形によりポア(気孔)
6が塞がれたり悪影響を受けない方法により加工し、溝
部11に挟合するのに適した所定の寸法にする。
【0033】実施の形態2 つぎに、他の実施形態について説明する。図4に示すフ
ィルターは本発明による円筒状フィルターの例であっ
て、前記ポーラス金属からなる円筒状の瀘過媒体1−a
が円板状の筺体10−aに設けられた溝部11に取付け
られ、瀘過媒体1−aは、内部に直線状の貫通孔5を有
しており、該貫通孔5は放射状に形成されている。瀘過
される流体20はフィルターの内部から供給され、瀘過
媒体1−aにより前述の原理により瀘過された後、フィ
ルターの外面から回収されるが、逆の流れとしてもよ
い。又、フィルターは、補助材2を設けることによって
種々の機能を持たせることもできる。
【0034】前記円筒状の瀘過媒体1−aの製造方法に
ついて説明する。前記ポーラス金属の製造過程におい
て、加圧ガス雰囲気のもとに溶融した金属を所要の形状
寸法の鋳型に注入し、一方向から冷却して凝固させる。
この場合、円筒状の鋳型を用い、例えば、鋳型の外側か
ら冷却し中心部へ向かって凝固させると、図5(イ)に
示すように、内部に直線状に連続したポア(気孔)6が
放射状に形成されたドーナツ型または柱状のポーラス金
属Aが得られる。
【0035】つぎに、図5(ロ)に示すように、柱状の
ポーラス金属Aを、例えば、ワイヤカット、その他材料
の塑性変形によりポア(気孔)6が悪影響を受けない方
法で、所定長さの柱状又は環状金属Bに切断し、その
後、図5(ハ)に示すように、例えば、放電加工あるい
は研削加工、その他材料の塑性変形によりポア(気孔)
6が塞がれたり悪影響を受けない方法で、環状のポーラ
ス金属Bの外周表面D及び内周表面Eの一部を除去し、
図5(ニ)の金属Cに示すように、所定の寸法にすると
ともに、ポア(気孔)6を外面の開口始端7から内面の
開口終端8まで貫通させて、貫通孔5を形成する。
【0036】更に、球穀状フィルターの例について説明
する。図6に示す球穀状フィルターは、前記ポーラス金
属からなる中空球状の球穀状瀘過媒体1−aが管状の筺
体10−aに接合されている。該球穀状瀘過媒体1−a
は図6に示すように、内部に直線状の貫通孔5を有して
おり、該貫通孔5は放射状に形成されている。瀘過され
る流体20はフィルターの外面から供給され、瀘過媒体
1−aにより前述の原理により瀘過された後、フィルタ
ーの内面から回収されるが、逆の流れとしてもよい。
又、瀘過媒体1−aに接して補助材2を設けてもよい。
【0037】前記球穀状瀘過媒体1−aの製造方法につ
いて説明する。前記ポーラス金属の製造過程において、
球状の鋳型を用い、例えば、鋳型の外側から冷却し中心
部へ向かって凝固させると、図6に示すように、内部
に、直線状に連続したポア(気孔)6が放射状に形成さ
れた球状のポーラス金属が得られる。
【0038】つぎに、前記球状のポーラス金属に筺体1
0−aの取付け孔を、例えば、放電加工あるいは研削加
工、その他材料の塑性変形によりポア(気孔)6が悪影
響を受けない方法で加工し、その後、例えば、放電加工
あるいは研削加工、その他材料の塑性変形によりポア
(気孔)6が塞がれたり悪影響を受けない方法で、球状
のポーラス金属の外周表面D及び内周表面Eを除去し、
所定の寸法にするとともに、ポア(気孔)6を外面の開
口始端7から内面の開口終端8まで貫通させて、貫通孔
5を形成する。
【0039】貫通孔5の径を変化させる方法について説
明する。貫通孔5は開口始端7から開口終端8にかけ
て、すなわち流体の流れ方向に対して孔径dを変化させ
ることができる。例えば、図7(イ)に示すように、開
口始端7の径を小さく、開口終端8の孔径dを徐々に大
きく形成することもできる。又、図7(ロ)に示す例の
場合は、貫通孔5の径が瀘過媒体1−aの上流面1−b
で最も大きく、下流へ行くに従って小さくなっている。
【0040】更に、図7(ハ)に示す例では、開口始端
7と開口終端8との中間部9の孔径dが、開口始端7及
び開口終端8の孔径dに比べて小さく形成されている。
前記貫通孔5の孔径を変化させるには、例えば、特願平
10−227624号及び特願平11−198109号
として出願されているように金属凝固時の圧力を制御す
る方法によることができるほか、孔径dが一定のポア
(気孔)6をもつポーラス金属から、エッチングの技術
により作ることもできる。
【0041】なお、前記貫通孔5の形状及び大きさは図
示に限るものではなく、フィルター性能から要求される
形状に適宣設定することができる。
【0042】貫通孔5の存在しないノンポーラス領域4
の製造方法について説明する。更に、本発明による瀘過
媒体1−aは、図8に示すように、特に周辺部などその
一部分に貫通孔5のないノンポーラス領域4を形成する
ことも可能である。また、瀘過媒体1−aの中央部にノ
ンポーラス領域4を設け、流体を2分して、瀘過するこ
ともでき、あるいは、ドーナツ状の瀘過媒体1−aの外
周部と内周部にノンポーラス領域4を設け、中央に中空
管を通すということもできる。これにより、従来技術で
問題となっていた前記フィルター取付け部のシール性や
流体の乱れなどの問題が解決するほか、この部分は貫通
孔5のある部分(瀘過部)と一体に成形されるため、余
分な加工を必要とせず、フィルター全体を経済的に製造
できるようになる。又、貫通孔5という空隙が無いの
で、溶接で装置に取付ける場合にも有利である。
【0043】前記ポーラス金属のノンポーラス領域4
は、例えば、特願平10−227624号及び特願平1
1−198109号として出願されているように金属凝
固時の圧力条件や冷却条件などを変えることにより形成
することができる。
【0044】上記実施形態に示した形状は、図示に限定
されるものではない。又、上記実施の形態1及び2に示
した製造方法は、図示に限定されるものではない。
【0045】又、貫通孔5の軸方向は、瀘過面に対して
必ずしも直角である必要はない。
【0046】
【発明の効果】以上に述べた構成により、本発明による
ガス多孔質金属フィルターには次のような効果が得られ
る。まず、瀘過媒体には、溶融状態の金属にガス原子を
溶解して、凝固させることによって多数の貫通孔を形成
したため、従来のように、瀘過媒体に空孔のない材料を
用いて機械的な穿孔工程により空隙を設けたり、繊維状
あるいは粒子状の材料を焼結したりして、空隙を形成す
る工程が必要なく、経済的となる。更に従来、困難であ
った微細な孔径の貫通孔も容易に形成することができ
る。又、本発明による瀘過媒体は、空隙の形状が、直線
状の貫通孔となっており、瀘過時の流体エネルギー損失
を著しく低減させることができる。又、本発明による瀘
過媒体は、機械的強度を保ちながら空隙率を高めること
ができるため、瀘過媒体自体の厚みをより小さくし、よ
って、瀘過時の流体エネルギー損失をより低減させるこ
とができる。さらに、本発明によるフィルターの場合、
除去された異物は、瀘過媒体の上流面近辺にとどまるた
め、例えば、逆洗などの方法により容易にフィルターの
目詰まりを解消させることができ、フィルターを繰り返
し使用することを可能とする。このことは、貫通孔の径
を流路方向に変化するように成形することでさらに強調
される。又、特に周辺部などフィルター取付け部に貫通
孔のないノンポーラス領域を形成することにより、経済
的な方法でシール性を高め、フィルターの信頼性を向上
させることができる。
【0047】以上のように、本発明は、製造費をより低
減するとともに、従来のものに比べて、瀘過時のエネル
ギー損失を著しく低減させ、かつ繰返し使用可能なこと
により、より経済的なフィルターを提供するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくガス多孔質金属フィルターの実
施の形態1の概要を示す図である。
【図2】本発明に基づくガス多孔質金属フィルターの厚
みと流路長さの関係及び捕捉粒子の位置の概略を示す図
である。
【図3】本発明に基づくガス多孔質金属フィルターの実
施の形態1による瀘過媒体の製造方法の概略を示す図で
ある。
【図4】本発明に基づくガス多孔質金属フィルターの実
施の形態2による円筒状フィルターの概要を示す図であ
る。
【図5】本発明に基づくガス多孔質金属フィルターの実
施の形態2による円筒状瀘過媒体の製造方法の概略を示
す図である。
【図6】本発明に基づくガス多孔質金属フィルターの他
の実施の形態による球穀状フィルターの概要を示す図で
ある。
【図7】本発明に基づくガス多孔質金属フィルターの貫
通孔を変化させた実施の形態の概要を示す図で、(イ)
は上流から下流にかけて径が大きくなる例、(ロ)は上
流から下流にかけて径が小さくなる例、(ハ)は上流か
ら下流の中間で径が最小となる例である。
【図8】本発明に基づくガス多孔質金属フィルターのノ
ンポーラス領域の実施の形態における端部の構造とシー
ルの概要を説明する図である。
【符号の説明】
1−a 瀘過媒体 1−b 瀘過媒体の上流面 1−c 瀘過媒体の下流面 2 補助材 3 ガスケット 4 ノンポーラス領域 5 貫通孔 6 ポア(気孔) 7 開口始端 8 開口終端 9 中間部 10−a筺体 10−b取付け部分 10−c他方の取付け部分 11 溝部 20 瀘過される流体 21 異物 30 瀘過された流体 31 逆方向の流体 A 柱状のポーラス金属 B 環状のポーラス金属 C 貫通孔に加工したポーラス金属 D ポーラス金属の外周表面 E ポーラス金属の内周表面 L 経路 d 孔径 h 瀘過媒体の厚み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中嶋 英雄 大阪府高槻市日吉台五番町6番40号 (72)発明者 村山 弘 京都府京都市山科区御陵大岩20番地の24 (72)発明者 丸山 嘉一郎 大阪府大阪市平野区喜連東4丁目1番17号 Fターム(参考) 4D019 AA01 AA03 BA02 BB07 BB09 BD02 CB01 CB06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体透過性の瀘過媒体中に流体を透過さ
    せて、流体中の異物を除去するフィルターにおいて、瀘
    過媒体(1−a)が溶融状態の金属にガス原子を溶解
    し、凝固して、生成されたポーラス金属からなり、該ポ
    ーラス金属の気孔が流体の通路となる複数の直線状に形
    成された貫通孔(5)を構成していることを特徴とする
    ガス多孔質金属フィルター。
  2. 【請求項2】 流体透過性の瀘過媒体中に流体を透過さ
    せて、流体中の異物を除去するフィルターにおいて、瀘
    過媒体(1−a)が溶融状態の金属にガス原子を溶解
    し、凝固して、生成されたポーラス金属からなり、該ポ
    ーラス金属の気孔が流体の通路となる複数の直線状に形
    成された貫通孔(5)を構成している母材と、複数の貫
    通孔を有する金属材料からなり、該瀘過媒体(1−a)
    の下流面(1−c)を支えて、補助する補助材(2)と
    を備えたことを特徴とするガス多孔質金属フィルター。
  3. 【請求項3】 前記母材がステンレス鋼からなるガス多
    孔質金属であることを特徴とする請求項1又は、請求項
    2に記載のガス多孔質金属フィルター。
  4. 【請求項4】 前記母材が非鉄金属からなるガス多孔質
    金属であることを特徴とする請求項1又は、請求項2に
    記載のガス多孔質金属フィルター。
  5. 【請求項5】 前記貫通孔(5)が複数の一方向性気孔
    で形成され、レンコン状に構成されていることを特徴と
    する請求項1ないし請求項4に記載のガス多孔質金属フ
    ィルター。
  6. 【請求項6】 前記貫通孔(5)が複数の放射状気孔で
    形成され、全体が円筒状に構成されていることを特徴と
    する請求項1ないし請求項4に記載のガス多孔質金属フ
    ィルター。
  7. 【請求項7】 前記貫通孔(5)が複数の放射状で形成
    され、全体が球状に拡って、構成されていることを特徴
    とする請求項1ないし請求項4に記載のガス多孔質金属
    フィルター。
  8. 【請求項8】 前記貫通孔(5)の径が該貫通孔(5)
    の開口始端(7)から開口終端(8)までの間で相異す
    る部分を有するガス多孔質金属であることを特徴とする
    請求項5ないし請求項7に記載のガス多孔質金属フィル
    ター。
  9. 【請求項9】 前記瀘過媒体(1−a)の一部にノンポ
    ーラス領域(4)を有するガス多孔質金属であることを
    特徴とする請求項1ないし請求項8に記載のガス多孔質
    金属フィルター。
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