JP2001159517A - 箱型傾斜計の設置方法およびその装置並びにその装置を用いた構造物のたわみ分布測定方法およびその装置 - Google Patents
箱型傾斜計の設置方法およびその装置並びにその装置を用いた構造物のたわみ分布測定方法およびその装置Info
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Abstract
の強度低下をさせずに設置すると共に、回収も短時間で
行えるようにし、また、3次元のたわみ分布を精度良く
測定をできるようにする。 【解決手段】 箱型傾斜計1より一回り大きい上部を開
放した箱形状のアダプタ35の底面を接着剤39でもっ
て構造物29に接着せしめ、前記アダプタ35の内部に
極微細粒子物37Aを敷いた後前記箱型傾斜計1を敷き
詰めた前記極微細粒子物37A上に置き、ついで、前記
箱型傾斜計1と前記アダプタ35との隙間に前記極微細
粒子物37Bを充填して前記箱型傾斜計1を固定するこ
とを特徴とし、構造物の長手方向に適宜な間隔で複数の
箱型傾斜計を設置し、この各箱型傾斜計で構造物の長手
方向とこの長手方向と直交する方向の2方向の傾斜を同
時に測定した後、この測定された各2方向の傾斜デ−タ
を基にして3次元のたわみ分布を測定することを特徴と
する。
Description
置方法およびその装置並びにその装置を用いた構造物の
たわみ分布測定方法およびその装置に関する。
非常に困難である。その理由としては設置及び回収に時
間がかかると共に、傾斜計を固定するためにボルトの穴
を構造物にあけていた。この種々の問題を解決すべく箱
型傾斜計を設置するようになってきている。
る場合には、変位計や歪みゲ−ジを利用して測定するこ
とが知られている。
を例えば橋梁等に直接設置すると、箱型傾斜計が長方形
であるため、載荷試験時の振動の影響を受け、精度の落
ちた測定となってしまうという問題があった。
利用した場合には、変位計を橋梁と全く分離させて固定
する必要があり、河床面から足場を組むことによって対
応していた。このため、3次元のたわみ分布を測定する
ためには、複数の河床面からの足場ないし大きな足場を
設置する必要があった。また、橋梁と河床面が離れてい
る場合、足場を組むための作業が非常に困難であった。
歪みゲ−ジを利用する場合は、橋梁の長手方向と直交す
る方向の歪み分布を測定することが困難な場合が多く、
たわみの3次元分布を捉えることが困難であった。
めに、構造物に簡単かつ短時間で、しかも、構造物の強
度低下をさせずに設置すると共に、回収も短時間で行え
るようにし、また、3次元のたわみ分布を精度良く測定
をできるようにした箱型傾斜計の設置方法およびその装
置並びにその装置を用いた構造物のたわみ分布測定方法
およびその装置を提供することにある。
に請求項1によるこの発明の箱型傾斜計の設置方法は、
箱型傾斜計より一回り大きい上部を開放した箱形状のア
ダプタの底面を固定手段でもって構造物に固定せしめ、
前記アダプタの内部に極微細粒子物を敷いた後前記箱型
傾斜計を敷き詰めた前記極微細粒子物上に置き、つい
で、前記箱型傾斜計と前記アダプタとの隙間に前記極微
細粒子物を充填して前記箱型傾斜計を固定することを特
徴とするものである。
上部を開放した箱形状のアダプタの底面を固定手段でも
って構造物に固定せしめる。前記アダプタの内部に極微
細粒子物を敷いた後前記箱型傾斜計を敷き詰めた前記極
微細粒子物上に置き、ついで、前記箱型傾斜計と前記ア
ダプタとの隙間に前記極微細粒子物を充填して前記箱型
傾斜計を固定する。
であるため、構造物にネジ止めのための穴を開けずに済
み、構造物の強度を呈すさせずに済む。また、設置に要
する時間は短時間例えば20分程度と短くて済む。極微
細粒子物を敷き詰め、充填だけの設置方法であるから、
箱型傾斜計の設置及び回収が非常に簡単である。
置方法は、請求項1記載の箱型傾斜計の設置方法におい
て、前記箱型傾斜計が1ナノラジアンの分解機能と、鉛
直から±10度の測定レンジを持つ自動レベリング機能
と、気温計と、を備えていることを特徴とするものであ
る。
機能を有しているため、設置時に箱型傾斜計の水平を取
らなくても良い。
置方法は、請求項2記載の箱型傾斜計の設置方法におい
て、前記箱型傾斜計がメモリ・デ−タ変換部を備えてい
ることを特徴とするものである。
変換部を備えていることにより、箱型傾斜計で測定され
た傾斜角が外部の制御装置に容易に転送される。
置方法は、請求項2又は3記載の箱型傾斜計の設置方法
において、前記箱型傾斜計がX方向およびY方向の2方
向の気泡式センサを備えていること特徴とするものであ
る。
方向の2方向の気泡式センサを備えていることにより、
X方向およびY方向の2方向の傾斜角が同時に測定され
る。
置方法は、請求項1、2、3又は4記載の箱型傾斜計の
設置方法において、前記アダプタが薄い鉄板であること
を特徴とするものである。
ることにより、変形せずに強度の面で耐久性に富む。
置方法は、請求項1、2、3、4又は5記載の箱型傾斜
計の設置方法において、前記極微細粒子物の充填量が箱
型傾斜計の高さの3分の2〜5分の4であることを特徴
とするものである。
箱型傾斜計の高さの3分の2〜5分の4とすることによ
り、箱型傾斜計が不安定でなく、安定して固定される。
3分の2〜5分の4以下であると、不安定となり、3分
の2〜5分の4以上であると、ケ−ブル接続部にかかり
危険の恐れがある。
置方法は、請求項1、2、3、4、5又は6記載の箱型
傾斜計の設置方法において、前記極微細粒子物が乾燥珪
砂であることを特徴とするものである。
ることにより、箱型傾斜計が安定して固定されると共
に、大気からできるだけ遮断されて温度変化による影響
をできるだけ小さくし、さらに、箱型傾斜計の回収がし
やすくなる。
置方法は、請求項1、2、3、4、5、6又75記載の
箱型傾斜計の設置方法において、前記固定手段が瞬間接
着剤であることを特徴とするものである。
ことにより、瞬間的に、かつ確実にアダプタが構造物に
接着される。
置装置は、箱型傾斜計を構造物に設置せしめる箱型傾斜
計の設置装置であって、前記箱型傾斜計と、この箱型傾
斜計を収納せしめるための箱型傾斜計より一回り大きい
上部を開放した箱形状のアダプタと、前記箱型傾斜計を
前記アダプタに収納せしめた状態で固定せしめるための
極微細粒子物と、前記アダプタを前記構造物に固定せし
めるための固定手段と、で構成されていることを特徴と
するものである。
計より一回り大きい上部を開放した箱形状のアダプタの
底面を固定手段でもって構造物に固定せしめる。前記ア
ダプタの内部に極微細粒子物を敷いた後前記箱型傾斜計
を敷き詰めた前記極微細粒子物上に置き、ついで、前記
箱型傾斜計と前記アダプタとの隙間に前記極微細粒子物
を充填して前記箱型傾斜計を固定する。
ば接着剤による固定方法であるため、構造物にネジ止め
のための穴を開けずに済み、構造物の強度を呈すさせず
に済む。また、設置に要する時間は短時間例えば20分
程度と短くて済む。極微細粒子物を敷き詰め、充填だけ
の設置方法であるから、箱型傾斜計の設置及び回収が非
常に簡単である。
設置装置は、請求項7記載の箱型傾斜計の設置装置 前
記傾斜計が1ナノラジアンの分解機能と、鉛直から±1
0度の測定レンジを持つ自動レベリング機能と、気温計
と、を備えていることを特徴とするものである。
計に自動レベリング機能を有しているため、設置時に箱
型傾斜計の水平を取らなくても良い。
設置装置は、請求項10記載の箱型傾斜計の設置装置前
記箱型傾斜計がメモリ・デ−タ変換部を備えていること
を特徴とするものである。
計がメモリ・デ−タ変換部を備えていることにより、箱
型傾斜計で測定された傾斜角が外部の制御装置に容易に
転送される。
設置装置は、請求項10又は11記載の箱型傾斜計の設
置装置において、前記箱型傾斜計がX方向およびY方向
の2方向の気泡式センサを特徴とするものである。
計がX方向およびY方向の2方向の気泡式センサを備え
ていることにより、X方向およびY方向の2方向の傾斜
角が同時に測定される。
設置装置は、請求項10、11又は12記載の箱型傾斜
計の設置装置 前記アダプタが薄い鉄板であることを特
徴とするものである。
プタを薄い鉄板とすることにより、変形せずに強度の面
で耐久性に富む。
設置装置は、請求項10、11、12又は14記載の箱
型傾斜計の設置装置 前記極微細粒子物の充填量が箱型
傾斜計の高さの3分の2〜5分の4であることを特徴と
するものである。
細粒子物の充填量を箱型傾斜計の高さの3分の2〜5分
の4とすることにより、箱型傾斜計が不安定でなく、安
定して固定される。3分の2〜5分の4以下であると、
不安定となり、3分の2〜5分の4以上であると、ケ−
ブル接続部にかかり危険の恐れがある。
設置装置は、請求項10、11、12、13又は14記
載の箱型傾斜計の設置装置 前記極微細粒子物が乾燥珪
砂であることを特徴とするものである。
子物を乾燥珪砂とすることにより、箱型傾斜計が安定し
て固定されると共に、大気からできるだけ遮断されて温
度変化による影響をできるだけ小さくし、さらに、箱型
傾斜計の回収がしやすくなる。
設置装置は、請求項10、11、12、13、14又は
15記載の箱型傾斜計の設置装置において、前記固定手
段が瞬間接着剤であることを特徴とするものである。
を瞬間接着剤とすることにより、瞬間的に、かつ確実に
アダプタが構造物に接着される。
み分布測定方法は、前記請求項9の箱型傾斜計の設置装
置を用いて構造物の長手方向に適宜な間隔で複数の箱型
傾斜計を設置し、この各箱型傾斜計で構造物の長手方向
とこの長手方向と直交する方向の2方向の傾斜を同時に
測定した後、この測定された各2方向の傾斜デ−タを基
にして3次元のたわみ分布を測定することを特徴とする
ものである。
物の長手方向とこの長手方向と直交する方向の2方向の
傾斜を同時に測定した後、この測定された各2方向の傾
斜デ−タを基にして3次元のたわみ分布を精度良く測定
される。
み分布測定装置は、前記請求項9によるこの発明の7の
箱型傾斜計の設置装置を用いて構造物の長手方向に適宜
な間隔で設置せしめる複数の箱型傾斜計と、この各箱型
傾斜計で構造物の長手方向とこの長手方向と直交する方
向の2方向の傾斜を同時に測定された各2方向の傾斜デ
−タを基にして3次元のたわみ分布を演算せしめる演算
手段と、この演算手段で演算された3次元のたわみ分布
並びに各傾斜デ−タを出力せしめる出力手段と、を備え
ているを特徴とするものである。
の箱型傾斜計で、構造物の長手方向とこの長手方向と直
交する方向の2方向の傾斜を同時に測定した後、この測
定された各2方向の傾斜デ−タを基にして3次元のたわ
み分布を精度良く測定される。
面に基づいて詳細に説明する。
斜計1について説明すると、図3を参照するに、箱型傾
斜計1は例えば箱型形状の縦127mm、横191m
m、高さ381mmからなるケ−ス3内に、例えば直径
6.4cm、高さ(長さ)107cmおよび重量4kg
からなり、中空円筒形状の本体ケース5を備えており、
この本体ケース5内の下部には自動レベリング機能7が
設けられている。この自動レベリング機能7はレベリン
グプレート9を備え、このレベリングプレート9上に気
泡式センサ11が設けられている。この気泡式センサ1
1はX方向およびY方向の2方向の傾斜角を測定すべく
複数備えている。前記レベリングプレート9は複数のモ
ータ13を駆動せしめることにより自動レベリングが行
われる。また、前記気泡式センサ11の近傍上方には熱
電対等からなる気温計15が設けられている。
グ機能7の上方には信号増幅器、アナログ/デジタル変
換部17が設けられ、この信号増幅器、アナログ/デジ
タル変換部17の上方にはメモリ、データ転送部19が
設けられている。さらに、前記本体ケース5内における
メモリ、データ転送部19上方にはコンパス等からなる
方位計21が設けられている。前記ケ−ス3内における
前記本体ケース5の右側にはバッテリ−23が設けられ
ている。なお、前記気泡式センサ11で傾斜を測定する
原理はすでに公知であるため、詳細な説明を省略する。
デジタル変換部17には1ナノラジアンの分解機能を有
しているから、地球潮汐の影響による傾斜変化の非常に
小さな傾斜変化をとらえることができる。前記本体ケー
ス5内にはコンパス等からなる方位計21が設けられて
いるから、深い抗井内に設置する際に、気泡式センサ1
1の方位を合わせる必要が無く設置を容易に行うことが
できる。信号増幅器、アナログ/デジタル変換部17に
おけるアナログアンプの増幅率は、測定終了後には図1
に示されているように、通信ケーブル25を通してに接
続されている制御装置としてのパソコン27を用いて変
更可能であるため、増幅率変化のために傾斜計の設置し
直しする必要がない。
ス5内の信号増幅器、アナログ/デジタル変換部17で
変換するためノイズに強い。本体ケース5内には気温計
15が設けられているから、気泡式センサ11の出力の
温度補正をするための情報を知ることが出来る。また、
消費電力は平均280mWと小さいので、小型バッテリ
の使用で長期間の連続観測が可能である。
としての例えば橋梁29の下フランジ31に設置せしめ
る箱型傾斜計1の設置装置33である。この設置装置3
3は前記箱型傾斜計1と、この箱型傾斜計1を収納せし
めるための箱型傾斜計1より一回り大きい上部を開放し
た箱形状の例えば縦210mm、横210mmおよび高
さ400mmからなるアダプタ35と、前記箱型傾斜計
1を前記アダプタ35に収納せしめた状態で固定せしめ
るための極微細粒子物としての6号からなる珪砂37
A、37Bと、前記アダプタ35を前記構造物としての
例えば橋梁29の下フランジ31に接着せしめるための
接着剤39と、で構成されている。
を説明すると、箱型傾斜計1より一回り大きい上部を開
放した箱形状のアダプタ35の底面を接着剤39でもっ
て構造物としての例えば橋梁29の下フランジ31に接
着せしめる。前記アダプタ35の内部に極微細粒子物と
しての珪砂37Aを敷いた後、前記箱型傾斜計1を敷き
詰めた前記珪砂37A上に置き、ついで、前記箱型傾斜
計1と前記アダプタ35との隙間に前記珪砂37Aを充
填して前記箱型傾斜計1を固定する 而して、アダプタ35を接着剤39による固定方法であ
るため、橋梁29の下フランジ31にネジ止めのための
穴を開けずに済み、構造物としての橋梁29の強度を低
下させずに済む。また、設置に要する時間は短時間例え
ば20分程度と短くて済む。極微細粒子物としての珪砂
37A、37Bを敷き詰め、充填だけの設置方法である
から、箱型傾斜計1の設置及び回収を非常に簡単に行う
ことができる。
しているため、設置時に箱型傾斜計1の水平を取らなく
ても良い。
より、変形せずに強度の面で耐久性に富む。また、前記
薄い鉄板の代わりにプラスチック等であっても構わな
い。
7Bの充填量を箱型傾斜計1の高さの3分の2〜5分の
4とすることにより、箱型傾斜計1が不安定でなく、安
定して固定される。3分の2〜5分の4以下であると、
不安定となり、3分の2〜5分の4以上であると、通信
ケ−ブル25の接続部にかかり危険の恐れがある。
することにより、箱型傾斜計1が安定して固定されると
共に、大気からできるだけ遮断されて温度変化による影
響をできるだけ小さくし、さらに、箱型傾斜計1の回収
がしやすくなる。
接着剤とすることにより、瞬間的に、かつ確実にアダプ
タ35を構造物の橋梁29に接着せしめることができ
る。
ように、CPU41を備えており、このCPU41には
キ−ボ−ドのごとき入力手段43、CRTやプリンタの
ごとき出力手段45が接続されている。また、前記箱型
傾斜計1で検出された傾斜角はパソコン27におけるC
PU41に接続されている演算手段47で演算されるも
のである。
いて説明する。
に、橋梁に耳桁および中桁の支間の1/2の位置から終
点側に約3m間隔の位置にSY−1〜SY−10の計1
0台を設置した。耳桁がSY−1〜5で、中桁がSY−
6〜10である。箱型傾斜計は下フランジ31に接着し
たアダプタ35内に納め、珪砂37A3、7Bを充填す
ることによって固定した。
よって自動計測を開始させておいた。データのサンプリ
ング間隔は設定可能な最短間隔の2秒とした。測定デー
タは、試験終了後に自動計測を停止したのち、パソコン
27に転送した。
ごとフランジ31から取り外し回収した。
定結果が一例として図5に示されている。なお、Y方向
が橋桁長手方向で、X方向が長手方向に直交する方向で
ある。傾斜角の変化を良く捉えられている静的載荷試験
時の測定結果について以下に示す。
6に示されている。長手方向(Y方向)に着目すると、耳
桁と中桁共に橋梁の中心方向(Y方向におけるマイナス
側)に傾斜し、橋梁の中心(SY−5、SY−10)が最
も小さい。また、傾斜角は、耳桁ではSY−2(橋端か
ら4.65m)が最も大きく、中桁ではSY−8(橋端か
ら6.65m)ないしSY−7(橋端から4.65m)が最
も大きい。
向に直交する方向(X方向)も傾斜角に変化が認められ
る。最も橋端に近い測定点は、どの試験によっても同じ
方向、すなわち、SY−1では中桁方向に(X方向にお
けるマイナス側)、SY−6では耳桁方向(X方向におけ
るプラス側)に傾斜する。一方、その他の測定点では、
中桁に載荷すると耳桁から中桁方向に(X方向における
マイナス側)、耳桁に載荷すると中桁から耳桁方向(X方
向におけるプラス側)に傾斜する場合が多い。このよう
に、長手方向に直交する方向(X方向)の傾斜方向は、長
手方向(Y方向)と違って、試験によって(載荷する桁に
よって)傾斜方向が変化する。
各箱型傾斜計1の設置位置における垂直変位を前記パソ
コン27の演算手段47で演算した。演算方法は、以下
の式に基づいて行った。
・SY−6)の場合 垂直変位=a×tanθ a:橋端から傾斜計設置位置までの平面距離 θ:測定点におけて測定された長手方向( Y方向) の傾
斜角 (2)、(1)以外の橋端からn番目の測定点の場合 垂直変位=c+b×(cosθn-1 −cosθn )/
(sinθn-1sinθn ) b :n 番目とn-1 番目の測定点間の平面距離 c :n-1 番目までの垂直変位 θn :n 番目の測定点におけて測定された長手方向(
Y方向) の傾斜角 θn-1 :n-1 番目の測定点におけて測定された長手方向
( Y方向) の傾斜角 演算結果が図7に、垂直変位算出結果と理論値・計測値
との比較が図8に示されている。また、垂直変位の理論
値との比較を含めた静的載荷試験(20+25t・耳桁
の傾斜・垂直変位分布図が図9に示されている。これら
の解析図面から以下のことが判明した。なお、垂直変化
は、主に最も垂直変化の大きい測定点(橋中央側の測定
点:SY−5、ST−10)に着目した。
変位は、橋梁の中心部に向かって増加し変位の増加率
( 隣接する測定点間の垂直変位差) は、橋中央で小さ
く橋端と橋中央で大きい傾向がある。
た場合の垂直変位に再現性が認められる。
どの静的載荷試験においての理論値と比して小さく、お
およそ60% である。
値と比較しても小さく、おおよそ75〜85%である。
これは、垂直変位の算出値は長手方向のみを考慮して算
出しているためと考えられる。
応じた垂直変化が認められる。
方の垂直変位が大きく、中桁に載荷を行った場合は中桁
の方が垂直変位は大きい。
化は、耳桁に載荷した場合と中桁に載荷した場合で大き
く違う。一方、中桁の垂直変化は、耳桁及び中桁に載荷
してもほぼ同じである。
特徴が判明した。
おける傾斜方向は、載荷地点の方向である。
斜方向は、試験および橋種によって変化する。
変位は、橋梁の中心部に向かって増加し変位の増加率(
隣接する測定点間の垂直変位差) は、橋中央で小さく橋
端と橋中央で大きい傾向がある。
どの静的載荷試験においての理論値と比そ50〜70%
である。また、算出された垂直変化は、どの計測値と比
較しても小さく、おおよそ75〜90% 程度である。こ
れは、垂直変位の算出値は長手方向のみを考慮して算出
しているためと考えられる。
応じた垂直変化が認められる。
化は、耳桁に載荷した場合と中桁に載荷う。一方、中桁
の垂直変化は、耳桁及び中桁に載荷してもほぼ同じであ
る。したがって、複数個の箱型傾斜計1で、構造物とし
ての例えば橋梁の長手方向とこの長手方向と直交する方
向の2方向の傾斜を同時に測定した後、この測定された
各2方向の傾斜デ−タを基にして3次元のたわみ分布を
精度よく測定することができる。また、前記複数個の箱
型傾斜計1を別の橋梁に設置して測定することも可能で
ある。さらに、このたわみ測定は、ダムの貯水量変化に
伴うたわみ測定、地盤変化に伴うビルディングの傾き測
定に利用可能も考えられる。
形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによ
り、その他の態様で実施し得るものである。本実施の形
態ではアダプタ35を固定せしめる固定手段として接着
剤39を用いた例で説明したが、それ以外の固定手段例
えばアダプタ35の底に例えば鉄板を取り付けてこの鉄
板を治具でもって固定するようにしても構わない。
り理解されるように、請求項1の発明によれば、箱型傾
斜計より一回り大きい上部を開放した箱形状のアダプタ
の底面を固定手段でもって構造物に固定せしめる。前記
アダプタの内部に極微細粒子物を敷いた後前記箱型傾斜
計を敷き詰めた前記極微細粒子物上に置き、ついで、前
記箱型傾斜計と前記アダプタとの隙間に前記極微細粒子
物を充填して前記箱型傾斜計を固定する。
ば接着剤による固定方法であるため、構造物にネジ止め
のための穴を開けずに済み、構造物の強度を呈すさせず
に済む。また、設置に要する時間は短時間例えば20分
程度と短くて済む。極微細粒子物を敷き詰め、充填だけ
の設置方法であるから、箱型傾斜計の設置及び回収が非
常に簡単である。
動レベリング機能を有しているため、設置時に箱型傾斜
計の水平を取らなくても良い。
モリ・デ−タ変換部を備えていることにより、箱型傾斜
計で測定された傾斜角を外部の制御装置に容易に転送せ
しめることができる。
方向およびY方向の2方向の気泡式センサを備えている
ことにより、X方向およびY方向の2方向の傾斜角を同
時に測定せしめることができる。
薄い鉄板とすることにより、変形せずに強度の面で耐久
性に富む。
物の充填量を箱型傾斜計の高さの3分の2〜5分の4と
することにより、箱型傾斜計が不安定でなく、安定して
固定される。3分の2〜5分の4以下であると、不安定
となり、3分の2〜5分の4以上であると、ケ−ブル接
続部にかかり危険の恐れがある。
乾燥珪砂とすることにより、箱型傾斜計が安定して固定
されると共に、大気からできるだけ遮断されて温度変化
による影響をできるだけ小さくし、さらに、箱型傾斜計
の回収がしやすくなる。
接着剤とすることにより、瞬間的に、かつ確実にアダプ
タが構造物に固定される。
に、箱型傾斜計より一回り大きい上部を開放した箱形状
のアダプタの底面を接着剤でもって構造物に接着せしめ
る。前記アダプタの内部に極微細粒子物を敷いた後前記
箱型傾斜計を敷き詰めた前記極微細粒子物上に置き、つ
いで、前記箱型傾斜計と前記アダプタとの隙間に前記極
微細粒子物を充填して前記箱型傾斜計を固定する 而して、アダプタを固定手段としての例えば接着剤によ
る固定方法であるため、構造物にネジ止めのための穴を
開けずに済み、構造物の強度を呈すさせずに済む。ま
た、設置に要する時間は短時間例えば20分程度と短く
て済む。極微細粒子物を敷き詰め、充填だけの設置方法
であるから、箱型傾斜計の設置及び回収が非常に簡単で
ある。
様に、箱型傾斜計に自動レベリング機能を有しているた
め、設置時に箱型傾斜計の水平を取らなくても良い。
様に、箱型傾斜計がメモリ・デ−タ変換部を備えている
ことにより、箱型傾斜計で測定された傾斜角を外部の制
御装置に容易に転送せしめることができる。
様に、箱型傾斜計がX方向およびY方向の2方向の気泡
式センサを備えていることにより、X方向およびY方向
の2方向の傾斜角を同時に測定せしめることができる。
様に、前記アダプタを薄い鉄板とすることにより、変形
せずに強度の面で耐久性に富む。
様に、前記極微細粒子物の充填量を箱型傾斜計の高さの
3分の2〜5分の4とすることにより、箱型傾斜計が不
安定でなく、安定して固定される。3分の2〜5分の4
以下であると、不安定となり、3分の2〜5分の4以上
であると、ケ−ブル接続部にかかり危険の恐れがある。
様に、極微細粒子物を乾燥珪砂とすることにより、箱型
傾斜計が安定して固定されると共に、大気からできるだ
け遮断されて温度変化による影響をできるだけ小さく
し、さらに、箱型傾斜計の回収がしやすくなる。
様に、固定手段を瞬間接着剤とすることにより、瞬間的
に、かつ確実にアダプタを構造物に接着せしめることが
できる。
傾斜計で、構造物の長手方向とこの長手方向と直交する
方向の2方向の傾斜を同時に測定した後、この測定され
た各2方向の傾斜デ−タを基にして3次元のたわみ分布
を精度良く測定せしめることができる。
同様に、複数個の箱型傾斜計で、構造物の長手方向とこ
の長手方向と直交する方向の2方向の傾斜を同時に測定
した後、この測定された各2方向の傾斜デ−タを基にし
て3次元のたわみ分布を精度良く測定せしめることがで
きる。
置した箱型傾斜計の設置装置断面図である。
計を設置した状態の正面図、(B)は構造物としての橋
梁に複数の箱型傾斜計を設置した状態の平面図である。
荷試験の傾斜角の測定結果の一例図である。
向(X方向)の傾斜結果を、(B)はSY−1〜SY−
10の長手と直交方向(X方向)の傾斜結果を示す図で
ある。
み)の演算結果を示した図である。
示した図である。
を示した図である。
Claims (18)
- 【請求項1】 箱型傾斜計より一回り大きい上部を開放
した箱形状のアダプタの底面を固定手段でもって構造物
に固定せしめ、前記アダプタの内部に極微細粒子物を敷
いた後前記箱型傾斜計を敷き詰めた前記極微細粒子物上
に置き、ついで、前記箱型傾斜計と前記アダプタとの隙
間に前記極微細粒子物を充填して前記箱型傾斜計を固定
することを特徴とする箱型傾斜計の設置方法。 - 【請求項2】 前記箱型傾斜計が1ナノラジアンの分解
機能と、鉛直から±10度の測定レンジを持つ自動レベ
リング機能と、気温計と、を備えていることを特徴とす
る請求項1記載の箱型傾斜計の設置方法。 - 【請求項3】 前記箱型傾斜計がメモリ・デ−タ変換部
を備えていることを特徴とする請求項2記載の箱型傾斜
計の設置方法。 - 【請求項4】 前記箱型傾斜計がX方向およびY方向の
2方向の気泡式センサを特徴とする請求項2又は3記載
の箱型傾斜計の設置方法。 - 【請求項5】 前記アダプタが薄い鉄板であることを特
徴とする請求項1、2、3又は4記載の箱型傾斜計の設
置方法。 - 【請求項6】 前記極微細粒子物の充填量が箱型傾斜計
の高さの3分の2〜5分の4であることを特徴とする請
求項1、2、3、4又は5記載の箱型傾斜計の設置方
法。 - 【請求項7】 前記極微細粒子物が乾燥珪砂であること
を特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の箱
型傾斜計の設置方法。 - 【請求項8】 前記固定手段が瞬間接着剤であることを
特徴とする請求項1、2、3、4、5、又は6記載の箱
型傾斜計の設置方法。 - 【請求項9】 箱型傾斜計を構造物に設置せしめる箱型
傾斜計の設置装置であって、前記箱型傾斜計と、この箱
型傾斜計を収納せしめるための箱型傾斜計より一回り大
きい上部を開放した箱形状のアダプタと、前記箱型傾斜
計を前記アダプタに収納せしめた状態で固定せしめるた
めの極微細粒子物と、前記アダプタを前記構造物に固定
せしめるための固定手段と、で構成されていることを特
徴とする箱型傾斜計の設置装置。 - 【請求項10】 前記箱型傾斜計が1ナノラジアンの分
解機能と、鉛直から±10度の測定レンジを持つ自動レ
ベリング機能と、気温計と、を備えていることを特徴と
する請求項9記載の箱型傾斜計の設置装置。 - 【請求項11】 前記箱型傾斜計がメモリ・デ−タ変換
部を備えていることを特徴とする請求項10記載の箱型
傾斜計の設置装置。 - 【請求項12】 前記箱型傾斜計がX方向およびY方向
の2方向の気泡式センサを特徴とする請求項10又は1
1記載の箱型傾斜計の設置装置。 - 【請求項13】 前記アダプタが薄い鉄板であることを
特徴とする請求項9、10、11又は12記載の箱型傾
斜計の設置装置。 - 【請求項14】 前記極微細粒子物の充填量が箱型傾斜
計の高さの3分の2〜5分の4であることを特徴とする
請求項9、10、11、12又は13記載の箱型傾斜計
の設置装置。 - 【請求項15】 前記極微細粒子物が乾燥珪砂であるこ
とを特徴とする請求項9、10、11、12、13又は
14記載の箱型傾斜計の設置装置。 - 【請求項16】 前記固定手段が瞬間接着剤であること
を特徴とする請求項9、10、11、12、13、14
又は15記載の箱型傾斜計の設置装置。 - 【請求項17】 前記請求項9の箱型傾斜計の設置装置
を用いて構造物の長手方向に適宜な間隔で複数の箱型傾
斜計を設置し、この各箱型傾斜計で構造物の長手方向と
この長手方向と直交する方向の2方向の傾斜を同時に測
定した後、この測定された各2方向の傾斜デ−タを基に
して3次元のたわみ分布を測定することを特徴とする構
造物のたわみ分布測定方法。 - 【請求項18】 前記請求項9の箱型傾斜計の設置装置
を用いて構造物の長手方向に適宜な間隔で設置せしめる
複数の箱型傾斜計と、この各箱型傾斜計で構造物の長手
方向とこの長手方向と直交する方向の2方向の傾斜を同
時に測定された各2方向の傾斜デ−タを基にして3次元
のたわみ分布を演算せしめる演算手段と、この演算手段
で演算された3次元のたわみ分布並びに各傾斜デ−タを
出力せしめる出力手段と、を備えているを特徴とする構
造物のたわみ分布測定装置。
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JP2001159517A5 JP2001159517A5 (ja) | 2007-01-25 |
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---|---|---|---|---|
JP2007298356A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Matsushita Electric Works Ltd | 水平センサ |
JP2008169547A (ja) * | 2007-01-09 | 2008-07-24 | Railway Technical Res Inst | 変状監視機能付き軌道及び軌道変状監視システム並びに軌道変状監視方法 |
CN110321593A (zh) * | 2019-05-30 | 2019-10-11 | 哈尔滨工业大学 | 基于累积模态质量参与率的桥梁动挠度振型矩阵构造方法 |
-
1999
- 1999-11-30 JP JP34106499A patent/JP4302844B2/ja not_active Expired - Fee Related
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