JP2001158693A - 酸化物単結晶の製造方法 - Google Patents

酸化物単結晶の製造方法

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JP2001158693A
JP2001158693A JP33820499A JP33820499A JP2001158693A JP 2001158693 A JP2001158693 A JP 2001158693A JP 33820499 A JP33820499 A JP 33820499A JP 33820499 A JP33820499 A JP 33820499A JP 2001158693 A JP2001158693 A JP 2001158693A
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shoulder
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Hideto Sato
秀人 佐藤
Makoto Kumatoriya
誠 熊取谷
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チョクラルスキー法によるCa3 Ga2 Ge
4 14結晶構造を有する酸化物単結晶の製造方法におい
て、割れが発生しにくく、歩留まりのよい酸化物単結晶
を得るための製造方法を得る。 【解決手段】 酸化物単結晶原料の融液に種結晶を接触
させ、回転させながら引き上げることにより、酸化物単
結晶を育成させる。このとき、結晶径を大きくする部分
である肩部の角度をθ1およびθ2の2つの角度に設定
する。ここで、種結晶に近い部分の角度θ1と直胴部に
近い部分の角度θ2の関係について、θ1>θ2となる
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は酸化物単結晶の製
造方法に関し、特にたとえば、圧電応用デバイス用材料
や固体レーザー用ホスト材料として用いられるCa3
2 Ge4 14結晶構造を有する酸化物単結晶をチョク
ラルスキー法によって製造する場合に用いられる、酸化
物単結晶の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、酸化物単結晶の製造方法の1
つとして、チョクラルスキー法が用いられている。チョ
クラルスキー法による酸化物単結晶の製造においては、
保温材によって囲まれた白金などの貴金属るつぼに酸化
物原料を入れ、るつぼの周囲に設置された高周波誘導加
熱などの手段によって原料が融解される。そして、この
融液に種結晶を接触させ、種結晶を回転させながら鉛直
方向に引き上げることにより、酸化物単結晶が育成され
る。
【0003】このとき、図3に示すように、まず種結晶
と同程度あるいはこれより小さい径を有するネック部1
を引き上げ、次にネック部1の結晶径を徐々に所望の結
晶径まで大きくするテーパ状の肩部2が形成される。そ
の後、所望の結晶径を維持した直胴部3を形成するた
め、高周波出力を調整しながら結晶の育成が行われる。
そして、育成された単結晶を融液から切り離し、徐冷す
ることにより、最終的な酸化物単結晶が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】チョクラルスキー法に
よってCa3 Ga2 Ge4 14結晶構造を有する酸化物
単結晶を製造する場合において、たとえば同結晶構造を
有するLa3 Ga5 SiO14単結晶を育成する場合、図
3に示す肩部の角度θが90°<θ<180°となるよ
うな比較的大きい角度を設定して育成を行うことによ
り、所望の結晶径に至るまでの時間を短くすることがで
き、肩部の長さを短くすることができる。したがって、
肩部の角度を大きくすることにより、結晶歩留まりの向
上を望むことができる。
【0005】しかしながら、La3 Ga5 SiO14単結
晶の場合、肩部の角度として90°以上の大きい角度を
設定したとき、結晶径が使用するるつぼ径の40%を超
えたあたりから異方位成長をおこしやすくなることが経
験的に見出された。このように異方位成長をおこした結
晶には、割れが発生しやすい。また、異方位成長をおこ
すことなく結晶径を所望の径まで広げることができた場
合においても、肩部の角度が大きく肩部の長さが短いと
きには、固液界面の形状が下方に凸状となりやすく、直
胴部の形成段階に入った後、結晶固液界面のフラット化
に要する時間が長くなり、育成結晶から切り出すウエハ
の歩留まりが低下するという問題があった。
【0006】それゆえに、この発明の主たる目的は、チ
ョクラルスキー法による酸化物単結晶の製造方法におい
て、割れが発生しにくく、歩留まりのよい酸化物単結晶
を得るための製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、チョクラル
スキー法によるCa3 Ga2 Ge4 14結晶構造を有す
る酸化物単結晶の製造方法において、種結晶に近い部分
の肩部の角度がθ1となり、直胴部に近い部分の肩部の
角度がθ1>θ2であるようなθ2となるように結晶を
育成させる、酸化物単結晶の製造方法である。このよう
な酸化物単結晶の製造方法において、肩部の2つの角度
θ1およびθ2が、90°<θ1<180°かつ0°<
θ2<90°の範囲となるように結晶を育成させること
が好ましい。
【0008】チョクラルスキー法によってCa3 Ga2
Ge4 14結晶構造を有する酸化物単結晶を作製する際
に、肩部の角度を大きい角度とすると、異方位成長しや
すくなる。しかしながら、結晶径が小さい場合、肩部の
角度が大きくても、異方位成長をおこすことなく、単結
晶の育成を行うことができる。そこで、結晶径が小さい
範囲では、肩部の角度を大きくすることにより、結晶育
成の所要時間を短くすることができる。そして、結晶径
がある程度大きくなったところで肩部の角度を小さくす
ることにより、異方位成長をおこすことなく、結晶径を
大きくすることができ、直胴部における固液界面のフラ
ット化に要する時間を短くすることができる。このよう
な肩部の角度としては、たとえば種結晶に近い部分の肩
部の角度θ1を90°<θ1<180°の範囲とするこ
とによって、育成所要時間の短縮を図ることができる。
さらに、直胴部に近い部分の肩部の角度θ2を0°<θ
2<90°の範囲とすることにより、異方位成長を抑え
るとともに、固液界面の形状を短時間でフラット化する
ことができる。
【0009】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0010】
【発明の実施の形態】チョクラルスキー法によって、C
3 Ga2 Ge4 14結晶構造を有する酸化物単結晶を
作製するために、図1に示すようなホットゾーン10が
準備される。ホットゾーン10は、貴金属製のるつぼ1
2を含み、るつぼ12の周囲にアルミナ製の保温材1
4,16が形成される。そして、るつぼ12内に原料融
液18を充填し、種結晶を原料融液に接触させて、回転
させながら徐々に引き上げることにより、図2に示すよ
うな酸化物単結晶20が育成される。
【0011】図2に示す酸化物単結晶20では、種結晶
からネック部22が形成され、続いて肩部24a,24
bが形成される。ネック部22に近い部分の肩部24a
の角度θ1は、その後に続いて形成される肩部24bの
角度θ2より大きくなるように形成される。さらに、肩
部24bに続いて、ほぼ結晶径が一定の直胴部26が形
成される。大きい角度θ1としては、たとえば90°<
θ1<180°となるように設定され、小さい角度θ2
としては、たとえば0°<θ2<90°となるように設
定される。
【0012】このような方法で酸化物単結晶20を育成
すれば、大きい角度θ1の部分において短時間で結晶径
を大きくすることができ、その後小さい角度θ2にする
ことにより、異方位成長を抑えることができる。また、
肩部の角度をθ2とすることにより、直胴部26におい
て、短時間で固液界面の形状をフラット化することがで
きる。したがって、この発明の製造方法を採用すること
により、短時間で酸化物単結晶を得ることができ、割れ
が発生しにくい単結晶とすることができ、しかも、ウエ
ハを切り出すときの歩留まりをよくすることができる。
【0013】
【実施例】(実施例1)Ca3 Ga2 Ge4 14結晶構
造を有する酸化物単結晶としてLa3 Ga5 SiO14
結晶を選び、原料としてLa2 3 ,Ga2 3 ,Si
2 をそれぞれ1537.1g,1473.9g,18
9.0gを乾式混合した。得られた混合原料をプレス成
形した後、外径100mm、高さ100mmの白金ロジ
ウムるつぼに充填した。単結晶の育成は、図1に示すよ
うなホットゾーンを使用し、N2ガスに2容量%のO2
ガスを混入した混合ガスを3L/分の量となるようにホ
ットゾーンに流して行った。種結晶として5mm×5m
m×55mmで、方位<001>のLa3 Ga5 SiO
14単結晶を用い、回転速度17rpm、引き上げ速度
1.5mm/時間で引き上げを行った。
【0014】引き上げ開始後、ネック部を結晶径5mm
で3時間引き上げた。そして、外径100mmのるつぼ
を用いたLa3 Ga5 SiO14においては、結晶径が4
0mm程度までは広い角度で引き上げても異方位成長が
みられないことから、肩部において徐々に融液の温度を
下げることにより8時間かけて結晶径を40mmまで広
げた。さらに、その後7時間かけて結晶径を60mmま
で広げた。その後、60mmの結晶径で45時間直胴部
を引き上げてから、単結晶を融液から切り離して徐冷し
た。引き上げた結晶の肩部の角度は、直径が40mmに
なるまでが107°であり、その後の部分が70°とな
っていた。このようにして得られた単結晶には割れがな
く、直胴部開始から約10mmの位置で固液界面がフラ
ットになっていた。
【0015】(比較例)実施例1と同様に調合された原
料を用い、実施例1と同様のホットゾーンとガス雰囲気
で、図3に示すような形状となるように単結晶の育成を
開始した。育成開始後、ネック部を結晶径5mmで3時
間引き上げ、次に肩部において、徐々に融液の温度を下
げることによって13時間かけて結晶径を60mmまで
広げた。その後、45時間かけて直胴部を引き上げ、単
結晶を融液から切り離して徐冷した。育成した肩部の角
度は101°となっており、肩部において直径約45m
mのところから異方位成長をおこし、結晶全体に割れが
生じていた。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば、Ca3 Ga2 Ge4
14結晶構造を有する酸化物単結晶の引き上げを行う際
に、異方位成長を抑えることができ、割れのない単結晶
を得ることができる。しかも、直胴部における固液界面
のフラット化に要する時間を短くすることができ、ウエ
ハを切り出すときの歩留まりのよい単結晶を得ることが
できる。さらに、引き上げ初期の肩部の角度を大きくす
ることにより、短時間で結晶径を大きくすることがで
き、酸化物単結晶の育成時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チョクラルスキー法によって単結晶を育成させ
るためのホットゾーンを示す断面図解図である。
【図2】この発明の製造方法によって得られた酸化物単
結晶の一例を示す断面図解図である。
【図3】従来の製造方法によって得られた酸化物単結晶
の一例を示す断面図解図である。
【符号の説明】
20 酸化物単結晶 22 ネック部 24a,24b 肩部 26 直胴部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チョクラルスキー法によるCa3 Ga2
    Ge4 14結晶構造を有する酸化物単結晶の製造方法に
    おいて、 種結晶に近い部分の肩部の角度がθ1となり、直胴部に
    近い部分の肩部の角度がθ1>θ2であるようなθ2と
    なるように結晶を育成させる、酸化物単結晶の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記肩部の2つの角度θ1およびθ2
    が、90°<θ1<180°かつ0°<θ2<90°の
    範囲となるように結晶を育成させる、請求項1に記載の
    酸化物単結晶の製造方法。
JP33820499A 1999-11-29 1999-11-29 酸化物単結晶の製造方法 Pending JP2001158693A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007091540A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Sumitomo Metal Mining Co Ltd サファイア単結晶の育成方法
JP2018002507A (ja) * 2016-06-29 2018-01-11 住友金属鉱山株式会社 酸化物単結晶の育成方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007091540A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Sumitomo Metal Mining Co Ltd サファイア単結晶の育成方法
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