JP2001158082A - 印刷制御装置、印刷システム、印刷方法、および記録媒体 - Google Patents

印刷制御装置、印刷システム、印刷方法、および記録媒体

Info

Publication number
JP2001158082A
JP2001158082A JP34597899A JP34597899A JP2001158082A JP 2001158082 A JP2001158082 A JP 2001158082A JP 34597899 A JP34597899 A JP 34597899A JP 34597899 A JP34597899 A JP 34597899A JP 2001158082 A JP2001158082 A JP 2001158082A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing
print
condition
printed matter
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34597899A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroya Yagi
洋也 八木
Hideo Toyofuku
英雄 豊福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP34597899A priority Critical patent/JP2001158082A/ja
Publication of JP2001158082A publication Critical patent/JP2001158082A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷物の各種印刷条件を効率的に設定するこ
とが可能な印刷技術を提供する。 【解決手段】 デジタルデータに基づいて印刷を行う印
刷システムは、印刷機とその印刷機を制御するコントロ
ーラ20とを備える。このコントローラ20は、過去の
各印刷物の印刷条件と各印刷物の特徴とを関連づけた情
報をデータベースDBとして記憶する記憶部3と、印刷
の対象となる対象印刷物を印刷するにあたって対象印刷
物の特徴を抽出する特徴抽出部20eと、抽出された対
象印刷物の特徴に対応する印刷条件をデータベースDB
中から検索し、検索された印刷条件に基づいて対象印刷
物の印刷条件を決定する印刷条件決定部20fと、決定
された印刷条件に基づいて印刷処理を制御する制御出力
を行う出力部とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル印刷機に
おける印刷技術に関し、特に各印刷物に応じた印刷条件
の設定に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷時においては、適切な刷り上がり状
態の印刷物を得るため、印刷オペレータによって、印刷
機に関する様々な印刷条件(印圧、印刷速度、水供給
量、インキキーデータなど)の設定が行われる。
【0003】このような設定調整作業においては、各印
刷物毎に適切な印刷条件を得るため、熟練オペレータの
経験と勘とに基づいて、各印刷物について、それぞれ、
試し刷りを行うなど、多くの試行錯誤的な作業が必要に
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、印刷物
毎に上記のような調整作業を行うと、調整のための時間
や、その試し刷りで消耗される印刷用紙およびインキな
どに対するコストが、印刷物毎に重畳的に必要になり、
非効率的であるという問題が存在する。
【0005】そこで、本発明は前記問題点に鑑み、印刷
物の各種印刷条件を効率的に設定することが可能な印刷
技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の印刷制御装置は、デジタルデータ
に基づいて印刷を行う印刷システムにおいて印刷処理を
制御する印刷制御装置であって、各印刷物の印刷条件と
前記各印刷物の特徴とを関連づけた情報を記憶する記憶
手段と、印刷の対象となる対象印刷物を印刷するにあた
って前記対象印刷物の特徴を抽出する特徴抽出手段と、
前記抽出された対象印刷物の特徴に対応する印刷条件を
前記記憶手段から検索し、前記検索された印刷条件に基
づいて前記対象印刷物の印刷条件を決定する印刷条件決
定手段と、前記決定された印刷条件に基づいて印刷処理
の制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の印刷制御装置は、請求項
1に記載の印刷制御装置において、前記印刷物の特徴
は、印刷物の所定領域においてインキが塗布されるべき
面積の割合であるインキ塗布面積率に関する特徴を含
み、前記印刷条件は、インキの供給量を規定するインキ
キーデータを含み、前記印刷条件決定手段は、印刷物の
所定領域におけるインキ塗布面積率とインキキーデータ
との関係を規定する補正カーブデータに基づいて、印刷
物の各領域における前記インキキーデータを決定するこ
とを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の印刷制御装置は、請求項
2に記載の印刷制御装置において、前記印刷条件の調整
を行う印刷条件調整手段をさらに備え、前記印刷条件調
整手段による前記印刷条件の調整によって修正された印
刷条件を前記記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶さ
れた前記修正された印刷条件に基づいて前記補正カーブ
データが変更されることを特徴とする。
【0009】請求項4に記載の印刷制御装置は、請求項
1ないし請求項3のいずれかに記載の印刷制御装置にお
いて、前記印刷物の特徴は、印刷物の紙面内における文
字および画像の構成に関する情報を含むことを特徴とす
る。
【0010】請求項5に記載の印刷制御装置は、請求項
1ないし請求項4のいずれかに記載の印刷制御装置にお
いて、前記記憶手段は、各印刷物の印刷条件に対して、
印刷機の置かれている室内環境条件をも関連づけて記憶
することを特徴とする。
【0011】また、請求項6に記載の印刷システムは、
デジタルデータに基づいて印刷を行う印刷システムであ
って、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の印刷
制御装置と、前記印刷制御装置によって制御されること
により印刷処理を行う印刷手段と、を備えることを特徴
とする。
【0012】さらに、請求項7に記載の印刷方法は、デ
ジタルデータに基づいて印刷を行う印刷方法であって、
各印刷物の印刷条件と前記各印刷物の特徴とを関連づけ
た情報をデータベースに記憶する工程と、印刷の対象と
なる対象印刷物を印刷するにあたって前記対象印刷物の
特徴を抽出する工程と、前記抽出された対象印刷物の特
徴に対応する印刷条件を前記データベース中から検索
し、前記検索された印刷条件に基づいて前記対象印刷物
の印刷条件を決定する工程と、前記決定された印刷条件
により印刷処理を行う工程と、を含むことを特徴とす
る。
【0013】また、請求項8に記載の記録媒体は、コン
ピュータを、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載
の印刷制御装置として機能させるためのプログラムを記
録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であること
を特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】<A.システム構成> <概要>図1は、本発明の実施形態である印刷システム
1のシステム構成の概要を示す図である。
【0015】図1に示すように、この印刷システム1
は、デジタルデータに基づき刷版を作成して印刷を行う
印刷機40と、印刷対象となるデジタルデータをラスタ
ライズし、ラスタライズされたデジタルデータを印刷機
40に対して供給する印刷制御装置(以下、「コントロ
ーラ」と称する)20とを備える。これらのコントロー
ラ20と印刷機40とは通信線CLを介して互いに接続
されており、相互に各種の情報を送受信することが可能
である。この印刷システム1においては、コントローラ
20により各対象印刷物ごとにそれぞれの印刷物の特徴
に応じた各種の印刷条件が決定され、その決定された印
刷条件に従って印刷機40によって対象印刷物の印刷が
行われる。
【0016】<印刷機40>上記の印刷機40はデジタ
ル印刷装置であり、内部に刷版の露光を行う露光ヘッド
44(ここでは4つの露光ヘッド44a〜44d)およ
び各露光ヘッド44(44a〜44d)により得られた
刷版により印刷を行う印刷機構45(45a〜45d)
が直列に連結され、最も上流側には自動的に給紙を行う
給紙部42が取り付けられ、最も下流側には排出された
印刷物を自動的に仕分けたり、蓄積したりする排紙部4
3が取り付けられている。
【0017】<コントローラ20>図2は、コントロー
ラ20のハードウエア構成を表す概念図である。コント
ローラ20は、CPU2、半導体メモリおよびハードデ
ィスクなどを含む記憶部3、各種の記録媒体から情報を
読み出すメディアドライブ4、モニタなどを含む表示部
5、キーボートおよびマウスなどを含む入力部6を備え
るコンピュータシステムである。CPU2は、バスライ
ンBLおよび入出力インターフェースIFを介して、記
憶部3、メディアドライブ4、表示部5、入力部6など
に接続されている。また、メディアドライブ4は、CD
−ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、フレキ
シブルディスクなどの可搬性の記録媒体9からその中に
記録されている情報を読み出す。このコンピュータシス
テムは、プログラムを記録した可搬性記録媒体9からそ
のプログラムを読み込むことによって、後述するような
印刷条件に関するデータベース機能や印刷ジョブの登録
機能などの各種機能を持つようになる。
【0018】図3は、コントローラ20の機能ブロック
図である。以下、図3を用いてコントローラ20の機能
について説明する。
【0019】データ受信部20aにおいて、フロントエ
ンドに配置された後述するクライアント10(図1参
照)から送られてくる対象印刷機のドキュメントデータ
を受信する。
【0020】制御部20bは、各部とデータのやり取り
を行いつつ後述するタイミング制御を含む印刷ジョブの
実行の管理であるジョブ管理機能、印刷ジョブの進捗状
況の管理である進捗管理機能、ラスタライズの実行状況
の管理であるラスタライズ管理機能、オペレーターによ
って入力される指示の管理である指示データ管理機能、
後述する印刷条件に関するデータベースの管理を行うデ
ータベース管理機能を有する。
【0021】ユーザインタフェース部20cは、GUI
(Graphical User Interface)による表示の制御であるG
UI制御機能、入力制御機能、印刷条件等に関するデー
タベース(後述)の編集機能、および印刷機40の印刷
条件に関する設定値の変更などの微調整を行う印刷条件
調整機能を有している。
【0022】印刷演算処理部20dは、印刷の対象とな
る対象印刷物のドキュメントデータに対してラスタライ
ズ処理(RIP)を行う。これにより、印刷機40の各
版毎の出力用データが生成される。そして、後述するよ
うに、記憶部3の印刷条件に関するデータベースDBの
情報の中から、この出力用データに基づいて、当該印刷
物の特徴に関連づけられて記憶された印刷条件を検索し
て対象印刷物に関する印刷条件が決定される。
【0023】特徴抽出部20eは、印刷の対象となる対
象印刷物を印刷するにあたって対象印刷物の特徴を抽出
する。
【0024】印刷条件決定部20fは、特徴抽出部20
eにおいて抽出された対象印刷物の特徴に関連づけられ
た印刷条件をデータベースDB中から検索し、検索され
た印刷条件に基づいて対象印刷物の印刷条件を決定す
る。
【0025】出力部20gは、印刷機40とのインター
フェイスとして機能し、印刷機40へのデータ転送など
を行う。転送されるデータには、印刷演算処理部20d
によってラスタライズされた出力用データと、印刷条件
決定部20fによって決定された印刷条件データとが含
まれる。また、印刷機40においては、出力部20gか
ら転送されてきたこれらのデータ(出力用データおよび
印刷条件データ)にしたがって印刷処理が行われる。こ
のように出力部20gは、印刷条件決定部20fによっ
て決定された印刷条件に基づく印刷処理の制御出力を印
刷機40に対して行う。
【0026】また、記憶部3(図2も参照)は、読み込
まれたプログラムの全部または一部を記憶するプログラ
ム記憶部3aと、印刷処理等の対象となるデジタルデー
タとしてのドキュメントデータおよび当該ドキュメント
データデータをラスタライズしたラスタライズ後のデー
タ(出力用データ)など記憶するデータ記憶部3bと、
印刷物の特徴に関連づけて登録された印刷条件をデータ
ベース(印刷条件データベース)DBとして記憶する印
刷条件記憶部3cとを有している。この印刷条件記憶部
3cに記憶されたデータベースDBを介して印刷条件が
管理される。
【0027】このデータベースDBは、各印刷物の印刷
条件とその各印刷物の特徴とを関連づけた情報を自動的
に登録する機能を有している。この登録は、後述するよ
うに、各印刷物に対して設定された適正な設定情報等を
印刷条件として、その各印刷物の特徴に関連づけて記憶
することにより行われる。なお、データベースDBに対
する登録は、通常自動的に行われるが、ユーザインタフ
ェース部20cを介して、手動で修正(編集)すること
も可能である。これにより、熟練オペレータによる再設
定値を直接的に反映することも可能である。
【0028】<クライアント10>また、印刷システム
1(図1参照)は、コントローラ20に対して通信線C
Lを通じて接続された複数の外部端末装置(以下、「ク
ライアントコンピュータ」あるいは単に「クライアン
ト」と称する)10をフロントエンドに備えている。
【0029】各クライアント10は、上述したコントロ
ーラ20と同様のハードウエア構成を有するコンピュー
タシステムであり、CPU、メモリ、ハードディスク等
の内部構成と表示部としてのカラーディスプレイと入力
部としてのキーボード等の周辺機器を備えている。
【0030】また、各クライアント10は、ページ記述
言語によるデータ,PDFデータ等のドキュメントデー
タ(電子ぺージデータ)を作成、編集し、それを内部の
ハードディスクに保存したり、コントローラ20に対し
てそれらのデータを送ったり後述の印刷ジョブの登録等
の操作が行うことが可能である。
【0031】<印刷物の特徴および印刷条件>図4は、
上記データベースDB内に記憶される、各印刷物の印刷
条件CAと印刷物の特徴CBとに関する情報の一例を示
す図である。図4に示されるように、「印刷物の印刷条
件」としては、(1)印圧、(2)印刷速度、(3)水の供給
量、(4)インキキーデータなどに関する条件が存在す
る。このうち、「印圧」、「印刷速度」、および「水の
供給量」は、それぞれ、印刷機40における印刷時の各
種パラメータである。また、「インキキーデータ」は、
印刷機40の印刷ローラ(図示せず)などを介して紙面
内の所定領域に対して供給すべきインキの供給量を規定
するパラメータであり、より具体的には、インキの供給
弁の開き量(「インキキー開度」ともいう)に関する指
標値として与えられる。上記のデータベースDBは、印
刷物の所定領域における面積率とインキキーデータとの
関係を規定する補正カーブデータ(後述)をさらに有し
ており、この補正カーブデータに基づいて、上記のイン
キキーデータが決定される。
【0032】また、「印刷物の特徴」には、印刷物の
紙面内における文字および画像の構成(たとえば、紙面
内において文字が配置される領域(文字領域)および画
像が配置される領域(画像領域)の大きさ、文字領域お
よび画像領域の相互間の比率、文字領域および画像領域
の配置位置)、印刷物の文字のポイント数(文字の大
きさ)、印刷物の所定領域においてインキが塗布され
るべき面積の割合(以下、「インキ塗布面積率」と称す
る)、印刷物に対して使用されるインキの種類、印
刷物に対して使用される紙の厚さや紙の質(紙質)、な
どに関する情報が含まれる。
【0033】ここにおいて、上記の「印刷物の紙面内
における文字および画像の構成」に関する情報として
は、印刷ページの左側半分に文字が配置され右側半分に
画像が配置されるなどの情報、すなわち文字領域および
画像領域の配置位置や各領域の大きさに関する情報が存
在する。そして、このような情報に基づけば、印刷物の
所定の区分領域内における文字領域および画像領域の相
互間の比率といった情報を得ることが可能である。得ら
れた比率情報は、後述するように、の「インキ塗布面
積率」と併せて「インキキーデータ」の決定にあたって
利用することができる。
【0034】<ジョブデータ等>そして、上記のデータ
ベースDBにおいては、これらの各印刷物の印刷条件C
Aと各印刷物の特徴CBとが互いに関連づけられた状態
で記憶される。具体的には、図5に示すように、このデ
ータベースDB内に記憶されるジョブ管理テーブルJT
において、各ジョブに関する各ジョブデータJB(JB
1〜JBm)毎に、上記の両者(印刷物の印刷条件CA
および特徴CB)が互いに関連づけて記憶される。この
ジョブ管理テーブルJTは、今後印刷されるべきものと
して登録されているジョブデータに加えて、過去におけ
る印刷時のジョブデータをも含んでいる。
【0035】各ジョブデータJBは、基本データJD
と、印刷物の印刷条件CAと、印刷物の特徴CBと、印
刷時の環境条件CCとを有している。このうち、基本デ
ータJDは、ジョブ名、受信日時、所有者、ドキュメン
トデータ、出力用データなどの複数の情報から構成され
る。また、印刷物の印刷条件CAおよび特徴CBは、上
述したような項目などに関する情報を有している。さら
に、印刷時の環境条件CCは、印刷時における温度、湿
度、など印刷機の置かれている室内環境に関する情報を
有している。
【0036】<対象印刷物の印刷条件の決定>そして、
互いに関連づけられた状態でデータベース内に記憶され
た2種類の情報、すなわち、各印刷物の印刷条件CAと
各印刷物の特徴CBとに基づいて、印刷の対象となる対
象印刷物の実際の印刷条件が決定される。この対象印刷
物の印刷条件の決定にあたっては、上記のデータベース
DBの中から対象印刷物の特徴CBに対応するものとし
て検索された印刷条件CAに基づいて行われる。なお、
後述するように、対象印刷物の印刷条件を決定するにあ
たって、さらに環境条件CCに関する情報をも用いるこ
とにより、さらに好適な印刷条件を決定することが可能
である。
【0037】ここにおいて、印刷条件CAの各項目は、
印刷物の特徴CBに含まれる複数の項目のうちの特定の
項目について、他の項目と比較して比較的大きな関連性
を有するという関係を有している。
【0038】たとえば、図6に示すように、「印圧」に
関する印刷条件に対しては、各印刷物に対して使用され
る紙の厚さおよび紙の質、ならびに印刷物に対して使用
されるインキの種類などの「印刷物の特徴」に関する項
目が大きな(強い)関連性を有している。また、「印刷
速度」に関する印刷条件に対しては、印刷物に対して使
用されるインキの種類に関する項目が大きな関連性を有
している。さらに、「水の供給量」に関する印刷条件に
対しては、印刷内容の多少に応じて水の供給量を増減さ
せる(具体的には、印刷内容が多い場合には水の供給量
を増やし印刷内容が少ない場合には水の供給量を減ら
す)ことが好ましいので、「インキ塗布面積率」などの
項目が大きな関連性を有している。また、インキキーデ
ータに関する印刷条件に対しては、印刷物の紙面内に
おける文字および画像の構成情報、印刷物の文字のポ
イント数(文字の大きさ)、印刷物の所定領域におけ
るインキ塗布面積率、などの項目が大きな関連性を有し
ている。
【0039】したがって、対象印刷物に適合する特定の
項目の印刷条件CAの決定にあたっては、印刷物の特徴
CBに関する項目のうち、印刷条件CAの当該特定項目
に対して大きな関連性を有する(特徴CBの)項目に関
する内容が適合(一致または類似)する印刷条件を検索
することによって行うことができる。すなわち、印刷物
の特徴CBの全ての項目に関して、対象物の特徴の対応
項目の内容が一致または類似する必要はなく、印刷物の
特徴CBのうち関連性の大きな一部の項目に関して、そ
の内容が一致または類似するものを検索すればよい。た
とえば、印刷条件のうち「印圧」を決定するにあたって
は、特徴CBに関する複数の項目のうち「紙の厚さ」
(および/または「紙質」)に関する項目に関して、対
象印刷物の特徴がデータベースDB内の過去の印刷物の
特徴に一致または類似するものを検索して抽出すること
ができる。その他の項目に関しても同様である。
【0040】<補正カーブデータ>また、インキキーデ
ータに関する印刷条件は、印刷物の所定領域における面
積率とインキキーデータとの関係を規定する補正カーブ
データに基づいて決定される。以下では、図7を参照し
ながらこれについて説明する。
【0041】図7(a)は、対象印刷物の刷り上がり状
態を示す図であり、実際にはこれに対応するドキュメン
トデータがデジタルデータとしてコントローラ20に与
えられている。そして、そのドキュメントデータに基づ
いてラスタライズ処理が施された出力用データ(ラスタ
ーデータ)が作成され、その出力用データを参照するこ
とにより、短冊状に区分した各区分領域Ri(i=1,
2,...n)それぞれのインキ塗布面積率が算出され
る。ここで、「インキ塗布面積率」は、各区分領域Ri
(以下、単に「領域Ri」とも称する)においてインキ
が塗布されるべき部分(図では黒色の部分)がその各領
域Riの中で占める面積の割合であり、たとえば、図7
(b)のように得られる。図7(b)は、横軸に各所定
領域Ri、縦軸にインキ塗布面積率を示す棒グラフであ
り、各領域Ri毎のインキ塗布面積率が示されている。
たとえば、領域R2のインキ塗布面積率は、「52%」
であるとして求められている。
【0042】そして、図7(c)は、各領域Riのイン
キ塗布面積率とインキキーデータとの関係を示した補正
カーブデータを表す図である。横軸は、インキ塗布面積
率(%)を表し、縦軸は、インキキーデータ(インキキ
ー開度)を表す。このような補正カーブデータに基づい
て各領域Riのインキ塗布面積率に対応するインキキー
データが補正される。図7(d)は、この補正カーブデ
ータに基づく補正後における、各領域Ri毎のインキキ
ーデータ(インキキー開度)を表す図である。たとえ
ば、領域R2については、この補正カーブデータに基づ
いて、「52%」のインキ塗布面積率に対して「65」
という値のインキキー開度が得られている。
【0043】このように、印刷物の所定領域毎に、イン
キ塗布面積率を求め、さらに補正カーブデータを用いる
ことにより、各領域のインキキーデータを決定すること
が可能である。
【0044】ここでは、最も単純な場合として、インキ
塗布面積率にのみ応じたインキキーデータの決定につい
て説明したが、さらにその他の特徴をも反映させてイン
キキーデータを決定することも可能である。
【0045】たとえば、印刷物の所定の区分領域内にお
ける文字領域および画像領域の相互間の比率に関する情
報を用い、印刷物内のその領域内において文字領域が多
いのかそれとも画像領域が多いのかに応じてあらかじめ
異なる補正カーブデータを準備しておき、対象印刷物に
おける所定領域の文字領域および画像領域の相互間の比
率に応じた補正カーブデータを用いて当該所定領域のイ
ンキキーデータを決定することもできる。この場合にお
いて、各比率のそれぞれに応じた補正カーブデータを準
備しておくこともできるが、文字領域が100%の場合
の補正カーブデータと画像領域が100%の場合の補正
カーブデータとを準備しておき、両補正カーブデータか
ら得られるインキキーデータの値を当該領域内における
文字領域と画像領域との比率情報に基づいて、組み合わ
せて(たとえば加重平均して)用いることにより、イン
キキーデータを決定することも可能である。
【0046】また、文字のポイント数に関しても、たと
えば、文字のポイント数ごとに(あるいはいくつかのポ
イント数に応じた区分ごとに)それぞれ補正カーブデー
タを準備しておくことも可能である。これによれば、文
字のポイント数が小さい場合には、インキ塗布面積率が
同一であったとしても比較的少ない量のインキが供給さ
れるような補正カーブデータを用いることにより、文字
の「つぶれ」現象を防止することが可能になる。
【0047】さらに、対象印刷物の印刷条件の決定にあ
たっては、データベースDBに記憶された環境条件CC
が用いられることが好ましい。上述したように、このコ
ントローラ20のデータベースDB内には、過去の印刷
物の印刷時における環境条件が記憶されている。そし
て、この環境条件についても一致または類似するデータ
をデータベースDB内から検索することにより対象印刷
物の印刷条件を決定することができる。
【0048】たとえば、「水の供給量」に関する印刷条
件の決定にあたって、上述したように「水の供給量」に
大きな関連性を有する「インキ塗布面積率」に加えて、
環境条件の「湿度」に関する情報をも加えた上で、適合
するデータを検索することが可能である。これによれ
ば、さらに好適な印刷条件(この場合は「水の供給
量」)を決定することができる。
【0049】また、「インキキーデータ」に関する印刷
条件の決定にあたって、補正カーブデータを、環境条件
毎に別個に記憶しておけば、環境条件に応じた印刷条件
の決定も可能になる。すなわち、印刷時の環境条件毎に
あらかじめ準備された複数の補正カーブデータの中か
ら、その環境条件が一致または類似する補正カーブデー
タを検索抽出して、インキキーデータを決定するが可能
である。これによれば、対象印刷物の印刷をさらに好適
な印刷条件の下で行うことができる。
【0050】<B.動作> <概要>図8は、印刷システム1の動作を表すフローチ
ャートである。図8に示すように、この印刷システム1
においては、ステップS10において、コントローラ2
0はクライアント10から送信されたドキュメントデー
タを受信し、当該受信データを実行すべきジョブとして
ジョブ登録する。そして、ステップS20において、印
刷対象となるドキュメントデータのラスタライズ処理お
よびその対象印刷物の特徴抽出処理が行われる。さら
に、ステップS30において、抽出された印刷物の特徴
に関連づけられて記憶されている印刷条件がデータベー
ス中から検索され、検索された印刷条件に基づいて印刷
物の印刷条件が決定される。その後、上記のステップS
10〜S30における各処理を行ったコントローラ20
から印刷機40に対してデータ転送が行われ(ステップ
S40)、印刷機40において当該データに基づく印刷
処理が行われる(ステップS50)。以下では、各動作
について詳細に説明する。
【0051】<ジョブ登録>まず、ステップS10にお
いてジョブ登録処理が行われる。これは、印刷対象とし
てクライアント10から送信されたドキュメントデータ
を含む情報をコントローラ20においてジョブとして登
録する処理である。
【0052】具体的には、図5に示すようなジョブ管理
テーブルJTにおいて、各ジョブデータJB(JB1、
JB2,...)が、処理順序にしたがって登録され
る。各ジョブデータJBは、図示するように、ジョブ
名、受信日時、所有者、ドキュメントデータなどの複数
の情報を有している。
【0053】<ラスタライズ処理および特徴抽出>つぎ
に、ステップS20において、ラスタライズ処理(RI
P処理)が行われる。これは、印刷対象となるドキュメ
ントデータについて出力用データを生成する処理であ
る。そして、このラスタライズ処理により生成された出
力用データに基づいて、当該対象印刷物の特徴を抽出す
る特徴抽出処理が行われる。具体的には、上述したよう
に、印刷物の紙面内における文字および画像の構成、
印刷物の文字のポイント数(文字の大きさ)、印刷
物の所定領域におけるインキ塗布面積率、印刷物に対
して使用されるインキの種類、印刷物に対して使用さ
れる紙の厚さや紙の質、などの各項目に関する特徴が抽
出される。
【0054】<印刷条件の決定>そして、ステップS3
0において、ステップS20において抽出された対象印
刷物の特徴に対応する印刷条件を、データベースDBに
蓄積された過去のジョブデータの中から検索し、検索さ
れた印刷条件に基づいて対象印刷物の印刷条件を決定す
る。なお、上述したように、検索にあたっては、印刷物
の全ての特徴項目に関して一致または類似する印刷条件
を検索することもできるが、ここでは、決定すべき印刷
条件ごとに関連性の大きな特徴項目に関して一致または
類似するものを検索する場合について説明する。
【0055】たとえば、対象印刷物の「印圧」を決定す
るにあたっては、印刷条件としての「印圧」に大きな関
連性を有する「紙の厚さ」という特徴項目が一致または
類似するデータ(ジョブデータ)を検索する。そして、
検索抽出されたデータの印刷条件(印圧)に基づいて、
対象印刷物の「印圧」に関する印刷条件が決定される。
検索の結果、紙の厚さという特徴項目に関する情報が一
致するデータが存在する場合には、データベースDB内
のその一致データの「紙の厚さ」に関連づけて記憶され
た印圧に関するパラメータ値を、対象印刷物の印刷時に
使用する印圧の値として決定することができる。また、
その特徴項目が一致するデータが存在しない場合であっ
ても、比較的類似度が大きなデータが存在する場合に
は、データベースDB内のその類似データの「紙の厚
さ」に関連づけて記憶された印圧に関するパラメータ値
を、対象印刷物の印刷時に使用する印圧の値として決定
してもよい。あるいは、特徴項目が一致するデータが存
在しない場合においても、特徴項目が類似する複数のデ
ータを参照して、当該各参照データにより算出される複
数の値をその類似度に基づいて加重平均することなどに
より、当該対象印刷物に関する印圧を決定することも可
能である。
【0056】また、インキキーデータの印刷条件に関し
ては、次のようにして決定することができる。すなわ
ち、印刷物の所定領域内における、文字および画像の
構成情報、文字のポイント数(文字の大きさ)などに
応じてあらかじめ準備された複数の補正カーブデータの
中から当該特徴項目に一致あるいは類似する補正カーブ
データを検索し、当該検索された補正カーブデータに基
づいてインキ塗布面積率に対応するインキキーデータを
定めることができる。
【0057】さらに、その他の印刷条件(「水の供給
量」、「印刷速度」など)に関しても、同様にして、デ
ータベースDBに記憶された情報(印刷条件CAおよび
特徴CBなど)に基づいて決定することができる。
【0058】ここにおいて、過去に印刷された印刷物と
同一の印刷物を印刷する際、すなわち再版時において
は、同一の印刷物に関する過去の印刷時点における印刷
条件が、データベースDBの中から検索抽出される。一
方、以前とは異なる印刷物、すなわち新たな印刷物につ
いても、同一の特徴または類似した特徴を有する印刷物
についての過去のデータに基づき適切な印刷条件を検索
抽出することが可能である。なお、同一印刷物の再版時
であっても、印刷時の環境条件が異なる場合が存在する
ので、対象印刷物の印刷時における環境条件に対応した
異なる印刷条件CAが、より適切な印刷条件として検索
抽出されることが好ましい。
【0059】<転送および印刷処理など>上記のステッ
プS30において、対象印刷物の印刷条件が決定される
と、コントローラ20は、通信線CLを通じて印刷機4
0に対してデータ転送を行う。この転送データには、ス
テップS20においてラスタライズされた出力用データ
と、ステップS30において決定された印刷条件データ
とが含まれる。
【0060】そして、印刷機40において当該データに
基づく印刷処理が行われる(ステップS50)。すなわ
ち、印刷機40は、コントローラ20から転送されてき
た印刷条件データに基づき各種の印刷条件を設定した上
で、コントローラ20から転送されてきた出力用データ
を印刷することにより印刷処理が実行される。
【0061】さらに、ステップS60において、印刷物
の印刷条件CA、印刷物の特徴CB、環境条件CCを互
いに関連づけてデータベースDBに登録する。これによ
り、この印刷物に関する印刷条件を、この次以降に行わ
れる印刷処理において反映させることが可能になる。そ
して、より多くの印刷処理済みの(過去の)ジョブデー
タがデータベースDB内に蓄積されればされるほど、よ
り好適な印刷条件の設定が可能になる。
【0062】以上のように、上記の印刷システム1によ
れば、過去に印刷された印刷物に関する各印刷物の印刷
条件と各印刷物の特徴とを関連づけた情報を有するデー
タベースDBの中から、新たに印刷の対象となる対象印
刷物について抽出された印刷物の特徴に対応する印刷条
件を検索し、検索された印刷条件に基づいて対象印刷物
の印刷条件が決定され、決定された印刷条件により印刷
処理が制御されるので、印刷物の特徴に応じて、印刷物
の各種印刷条件を効率的に設定することが可能になる。
【0063】そして、同一の印刷物に対しては、その再
版時において、同一の印刷物に関する過去の印刷時点に
おける印刷条件に基づいて印刷条件を設定することによ
り適切な印刷条件を設定することが可能であることに加
え、以前とは異なる印刷物、すなわち新たな印刷物につ
いても、同一の特徴または類似した特徴を有する印刷物
についての過去のデータに基づき適切な印刷条件を設定
することが可能である。
【0064】このように、従来、印刷物毎に重畳的に必
要とされていた非効率的な調整作業を効率化することが
可能になる。言い換えれば、調整のための時間や、その
試し刷りで消耗される印刷用紙およびインキなどに対す
るコストを削減して、効率的な印刷条件の調整作業を実
現することができる。
【0065】また、データベースDBにおいて、印刷機
の置かれている環境条件などをも印刷条件に関連づけて
記憶しておくことにより、さらに好適な印刷条件を決定
することも可能である。
【0066】<補正カーブの学習>また、上記における
補正カーブデータを学習により、さらに適切なものとす
ることが可能である。以下では、補正カーブデータの学
習について説明する。
【0067】ステップS30(図8)における印刷条件
の決定動作において決定された印刷条件は、ステップS
50における印刷処理前において変更される場合や、あ
るいは当該印刷処理後に変更される場合がある。たとえ
ば、前者(印刷処理前のパラメータ変更)としては、気
象条件などに対応させるため印刷オペレータの経験など
に基づいてあらかじめ行われるものなどが存在し、後者
(印刷処理後のパラメータ変更)としては、試し刷りに
よる印刷結果を反映してさらに微調整を行うためのもの
などがある。
【0068】これらの印刷条件の変更は、コントローラ
20のユーザインタフェース部20c(図3)が有する
印刷条件調整機能によって行われる。ユーザインタフェ
ース部20cを用いて微調整された印刷条件は、通信線
CLを通じて印刷機40に送信され、印刷機40におい
ては、受信された印刷条件データに基づいて印刷条件の
設定が行われる。
【0069】上記の印刷条件の変更は、さらに適切な刷
り上がり状態を実現するために行われるパラメータ変更
である。そして、補正カーブデータの学習動作は、これ
らのパラメータ変更動作によって変更されたインキキー
データに基づき、補正カーブデータを補正するものであ
る。この補正カーブデータの学習動作により、パラメー
タ変更を補正カーブデータに反映させて、より好適な印
刷条件を設定することが可能になる。
【0070】図9は、印刷システム1において印刷条件
の再調整を行う場合の動作に関するフローチャートを示
す図である。ステップS10〜ステップS30において
は、図8の場合と同様の処理が行われる。しかしなが
ら、その後、データ転送(ステップS40)および印刷
処理(ステップS50)に先立つステップS35におい
て、ステップS30で決定された印刷条件を変更する点
で図8の動作と異なる。
【0071】そして、ステップS35の調整動作が行わ
れた後、データ転送動作(ステップS40)および印刷
処理動作(ステップS50)が行われる。これにより、
調整結果が印刷条件に反映された上で、印刷処理が実行
される。
【0072】さらに、ステップS55において補正カー
ブデータの変更動作が行われ、ステップS60におい
て、変更後の補正カーブデータを含む印刷条件CAが、
印刷物の特徴CB、環境条件CCとともに互いに関連づ
けられてデータベースDBに記憶される。変更された補
正カーブデータは、次回以降の印刷処理において有効と
なり、変更動作を通じた補正カーブデータの学習効果を
得ることができる。
【0073】以上の動作をさらに図10をも参照しなが
ら説明する。図10(a)は、図7(b)と同一のグラ
フであり、ステップS20における特徴抽出動作によっ
て求められた(各領域Ri毎の)インキ塗布面積率を概
念的に表す図である。図示するように、たとえば、領域
R2については、インキ塗布面積率が「52%」として
求められている。そして、ステップS30の印刷条件の
決定動作において、印刷物の特徴に基づいてデータベー
スDBから検索された図10(b)に示す補正カーブデ
ータに基づいて、各領域Ri毎に、インキ塗布面積率に
対するインキキー開度が求められる。たとえば、図10
(c)に示すように、領域R2について「52%」とし
て求められていたインキ塗布面積率に対して「65」と
いう値のインキキー開度が決定される。
【0074】この後、ステップS35において、オペレ
ータによって、このインキキー開度を修正する微調整が
行われる。たとえば、図10(d)に示すように、領域
R2における修正前のインキキー開度の「65」という
値が「68」という値に修正される。
【0075】そして、この修正後の値「68」に基づい
て、データ転送および印刷処理(ステップS40,ステ
ップS50)が行われる。
【0076】この後、次のステップS55において、補
正カーブデータを変更する動作、すなわち補正カーブデ
ータの学習動作を行う。この場合において、単純に修正
前の「65」という値を修正後の「68」という値にそ
のまま変更する学習動作も可能であるが、その他の学習
動作、たとえば、修正前までの印刷回数をも考慮して加
重平均をとる学習動作を行うこともできる。具体的に
は、それ以前において、「65」という値で2回、「6
8」という値で1回、印刷処理を実行していた場合に
は、図10(e)に示すように、(65*2+68*
1)/3=「66」という値を、変更後の補正カーブデ
ータにおける52%のインキ塗布面積率に対する値とし
て記憶する。これにより、それまでに行われた印刷結果
をも反映させた学習動作を実現することができる。
【0077】そして、ステップS60において、変更後
の補正カーブデータを含む印刷条件CAが、印刷物の特
徴CB、環境条件CCとともに互いに関連づけられてデ
ータベースDBに登録される。変更された補正カーブデ
ータは、次回以降の印刷処理において有効となる。
【0078】このようにして、過去の印刷条件をも考慮
した補正カーブデータの学習動作が行われる。これによ
れば、急激なパラメータ変動を防止することが可能にな
る。なお、補正カーブデータの学習動作は、このような
動作に限定されず、上述したように、オペレータによる
修正後の印刷条件をそのまま補正データカーブに反映さ
せてもよい。この場合、オペレータによる修正を補正デ
ータカーブに大きく反映させることが可能である。
【0079】以上のような印刷処理動作を行うことによ
り、印刷物毎の各種印刷条件の調整動作を効率化するこ
とが可能である。
【0080】<C.その他>上記実施形態においては、
各ジョブデータごとに、各印刷物の各印刷条件に対し
て、各印刷物の特徴事項を一括して関連づけて記憶して
おく場合について説明したが、これに限定されない。た
とえば、特定の印刷条件に対応して、特定の特徴事項を
関連づけて記憶しておいてもよい。
【0081】また、上記実施形態においては、クライア
ント10は、通信線CLを通じてコントローラ20と接
続され、有線による通信系を用いた通信が可能となるよ
うに構成されていたが、無線による通信系を用いて通信
可能となるように構成されていてもよい。この場合に
も、クライアント10は、無線による通信系を通じてコ
ントローラ20内に対してドキュメントデータなどを送
信することによりジョブ登録を行うことなどができる。
さらには、コントローラ20は、クライアント10から
の受信データに基づいてジョブ登録を行うだけでなく、
コントローラ20自身の入力部などを用いてジョブ登録
を行うことも可能である。
【0082】
【発明の効果】以上のように、請求項1ないし請求項8
に記載の発明によれば、各印刷物の印刷条件と各印刷物
の特徴とを関連づけた情報を有するデータベースの中か
ら、対象印刷物について抽出された印刷物の特徴に対応
する印刷条件を検索し、検索された印刷条件に基づいて
対象印刷物の印刷条件が決定され、決定された印刷条件
に基づく印刷処理の制御出力が行われる。したがって、
印刷物の特徴に応じて、印刷物の各種印刷条件を効率的
に設定することが可能になる。
【0083】特に、請求項2に記載の発明によれば、イ
ンキキーデータに関する印刷条件を補正カーブデータに
基づいて決定することができる。
【0084】また、請求項3に記載の発明によれば、印
刷条件の調整によって修正された印刷条件に基づいて補
正カーブデータが変更され変更された補正カーブを記憶
手段に記憶することができるので、補正カーブデータの
学習効果により、さらに好適な印刷条件の決定が可能に
なる。
【0085】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
印刷物の特徴は、印刷物の紙面内における文字および画
像の構成に関する情報を含むので、これらの情報に基づ
いて印刷条件を決定することが可能である。
【0086】また、請求項5に記載の発明によれば、デ
ータベースは、各印刷物の印刷条件に対して印刷機の置
かれている環境条件をも関連づけて記憶しているので、
室内環境条件をも反映させて、さらに好適な印刷条件を
決定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷システム1のシステム構成の
概要を示す図である。
【図2】コントローラ20のハードウエア構成を表す概
念図である。
【図3】コントローラ20の機能ブロック図である。
【図4】データベースDB内に記憶される、印刷物の特
徴および印刷条件に関する情報の一例を示す図である。
【図5】ジョブ管理テーブルJTおよびジョブデータJ
Bを示す図である。
【図6】印刷物の印刷条件に関する項目と印刷物の特徴
に関する項目との関連性を示す図である。
【図7】補正カーブデータおよび補正カーブデータに基
づくインキキーデータの決定に関する説明図である。
【図8】印刷システム1の動作を表すフローチャートで
ある。
【図9】再調整を行う場合の動作を表すフローチャート
である。
【図10】補正カーブデータの学習について説明する図
である。
【符号の説明】 1 印刷システム 10 クライアント 20 コントローラ 40 印刷機 44 露光ヘッド 45 印刷機構 CA 印刷物の印刷条件 CB 印刷物の特徴 CC 環境条件 DB データベース JB ジョブデータ JD 基本データ JT ジョブ管理テーブル Ri 区分領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊福 英雄 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 Fターム(参考) 2C250 DB04 EA06 EA18 EA24 EA29 EA46 EB36 EB43

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタルデータに基づいて印刷を行う印
    刷システムにおいて印刷処理を制御する印刷制御装置で
    あって、 各印刷物の印刷条件と前記各印刷物の特徴とを関連づけ
    た情報を記憶する記憶手段と、 印刷の対象となる対象印刷物を印刷するにあたって前記
    対象印刷物の特徴を抽出する特徴抽出手段と、 前記抽出された対象印刷物の特徴に対応する印刷条件を
    前記記憶手段から検索し、前記検索された印刷条件に基
    づいて前記対象印刷物の印刷条件を決定する印刷条件決
    定手段と、 前記決定された印刷条件に基づいて印刷処理の制御を行
    う制御手段と、を備えることを特徴とする印刷制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷制御装置におい
    て、 前記印刷物の特徴は、印刷物の所定領域においてインキ
    が塗布されるべき面積の割合であるインキ塗布面積率に
    関する特徴を含み、 前記印刷条件は、インキの供給量を規定するインキキー
    データを含み、 前記印刷条件決定手段は、印刷物の所定領域におけるイ
    ンキ塗布面積率とインキキーデータとの関係を規定する
    補正カーブデータに基づいて、印刷物の各領域における
    前記インキキーデータを決定することを特徴とする印刷
    制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の印刷制御装置におい
    て、 前記印刷条件の調整を行う印刷条件調整手段をさらに備
    え、 前記印刷条件調整手段による前記印刷条件の調整によっ
    て修正された印刷条件を前記記憶手段に記憶し、前記記
    憶手段に記憶された前記修正された印刷条件に基づいて
    前記補正カーブデータが変更されることを特徴とする印
    刷制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の印刷制御装置において、 前記印刷物の特徴は、印刷物の紙面内における文字およ
    び画像の構成に関する情報を含むことを特徴とする印刷
    制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の印刷制御装置において、 前記記憶手段は、各印刷物の印刷条件に対して、印刷機
    の置かれている室内環境条件をも関連づけて記憶するこ
    とを特徴とする印刷制御装置。
  6. 【請求項6】 デジタルデータに基づいて印刷を行う印
    刷システムであって、 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の印刷制御装
    置と、 前記印刷制御装置によって制御されることにより印刷処
    理を行う印刷手段と、を備えることを特徴とする印刷シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 デジタルデータに基づいて印刷を行う印
    刷方法であって、 各印刷物の印刷条件と前記各印刷物の特徴とを関連づけ
    た情報をデータベースに記憶する工程と、 印刷の対象となる対象印刷物を印刷するにあたって前記
    対象印刷物の特徴を抽出する工程と、 前記抽出された対象印刷物の特徴に対応する印刷条件を
    前記データベース中から検索し、前記検索された印刷条
    件に基づいて前記対象印刷物の印刷条件を決定する工程
    と、 前記決定された印刷条件により印刷処理を行う工程と、
    を含むことを特徴とする印刷方法。
  8. 【請求項8】 コンピュータを、請求項1ないし請求項
    5のいずれかに記載の印刷制御装置として機能させるた
    めのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
JP34597899A 1999-12-06 1999-12-06 印刷制御装置、印刷システム、印刷方法、および記録媒体 Pending JP2001158082A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34597899A JP2001158082A (ja) 1999-12-06 1999-12-06 印刷制御装置、印刷システム、印刷方法、および記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34597899A JP2001158082A (ja) 1999-12-06 1999-12-06 印刷制御装置、印刷システム、印刷方法、および記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001158082A true JP2001158082A (ja) 2001-06-12

Family

ID=18380312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34597899A Pending JP2001158082A (ja) 1999-12-06 1999-12-06 印刷制御装置、印刷システム、印刷方法、および記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001158082A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6688229B2 (en) * 2000-05-17 2004-02-10 Heidelberger Druckmaschinen Ag Method for controlling a printing process
JP2005053216A (ja) * 2003-08-01 2005-03-03 Heidelberger Druckmas Ag 自動操作
JP2006185321A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Ricoh Co Ltd 印刷条件判定方法
WO2007083798A1 (ja) * 2006-01-20 2007-07-26 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 印刷機の絵柄色調制御装置及び絵柄色調制御方法
JP2009190258A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 輪転印刷機および操作装置の操作制御方法
JP2011039736A (ja) * 2009-08-10 2011-02-24 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置、画像処理プログラム
US8045213B2 (en) 2006-03-31 2011-10-25 Heidelberger Druckmaschinen Ag Automated production control method
JP2013126770A (ja) * 2013-03-11 2013-06-27 Mitsubishi Heavy Industries Printing & Packaging Machinery Ltd 印刷機の絵柄色調制御装置及び絵柄色調制御方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6688229B2 (en) * 2000-05-17 2004-02-10 Heidelberger Druckmaschinen Ag Method for controlling a printing process
JP2005053216A (ja) * 2003-08-01 2005-03-03 Heidelberger Druckmas Ag 自動操作
JP4642368B2 (ja) * 2003-08-01 2011-03-02 ハイデルベルガー ドルツクマシーネン アクチエンゲゼルシヤフト 自動操作
JP2006185321A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Ricoh Co Ltd 印刷条件判定方法
JP4497539B2 (ja) * 2004-12-28 2010-07-07 株式会社リコー 印刷条件判定方法
WO2007083798A1 (ja) * 2006-01-20 2007-07-26 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 印刷機の絵柄色調制御装置及び絵柄色調制御方法
JP2007190853A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 印刷機の絵柄色調制御装置及び絵柄色調制御方法
US8045213B2 (en) 2006-03-31 2011-10-25 Heidelberger Druckmaschinen Ag Automated production control method
US8253971B2 (en) 2006-03-31 2012-08-28 Heidelberger Druckmaschinen Ag Automated production control method
JP2009190258A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 輪転印刷機および操作装置の操作制御方法
JP2011039736A (ja) * 2009-08-10 2011-02-24 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置、画像処理プログラム
JP2013126770A (ja) * 2013-03-11 2013-06-27 Mitsubishi Heavy Industries Printing & Packaging Machinery Ltd 印刷機の絵柄色調制御装置及び絵柄色調制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6788428B1 (en) Data printing system and method generating intermediate printing data for another application to change the printing data
US8508802B2 (en) Printing control apparatus and printing control method
US7990577B2 (en) Dynamic early preparation of presentation objects for efficient printing
US7697772B2 (en) Apparatus, method and computer program product for performing image compression of image data
US20020018233A1 (en) Data generating device capable of appending different watermarks to corresponding pages
US5906442A (en) Print control apparatus, print control method, information processing apparatus, information processing method, and storage medium storing control program
US20060017955A1 (en) Selective graphic instance rendering
US20050036170A1 (en) Image processing apparatus and image forming apparatus
US20090021782A1 (en) Image forming system, recording medium having image forming program recorded thereon and image forming apparatus
US7145688B2 (en) Storage medium holding program and information processing apparatus and information processing method
JP2001158082A (ja) 印刷制御装置、印刷システム、印刷方法、および記録媒体
US20030011818A1 (en) Printing system and management method therefor
JP2000132151A (ja) 情報処理システム及びその表示方法
US7652798B2 (en) System and method for storing of print job data
JP2006262366A (ja) ファイル管理方法
EP1424849B1 (en) Printing control method, image data creating apparatus, and data for image creation
JP2004302978A (ja) プリンタ制御方法、プリンタドライバ、及びプリンタシステム
JP2002192814A (ja) 印字属性印刷機能を備えた画像形成装置および印字属性印刷方法
US11593038B1 (en) Image forming systems, information processing apparatus, and image forming method that is capable of utilizing result of offset printing in digital printing
US9030705B2 (en) Printing control apparatus and printing control method
JP2004104161A (ja) 画像処理方法、画像処理装置、記憶媒体、及びプログラム
EP1452914B1 (en) Image data processing system
JP2010181999A (ja) 印刷システム、印刷装置、印刷制御プログラム、
KR101043368B1 (ko) 화상형성장치 및 그의 인쇄물 재인쇄 방법
JP2002120354A (ja) 印刷システム、印刷制御装置、印刷方法、および記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050721

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050802

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050930

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060926