JP2001157686A - 積層堆積法による人工歯冠、義歯及び義歯床の製造法 - Google Patents

積層堆積法による人工歯冠、義歯及び義歯床の製造法

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JP2001157686A
JP2001157686A JP37615899A JP37615899A JP2001157686A JP 2001157686 A JP2001157686 A JP 2001157686A JP 37615899 A JP37615899 A JP 37615899A JP 37615899 A JP37615899 A JP 37615899A JP 2001157686 A JP2001157686 A JP 2001157686A
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Yoshinori Ikeda
芳則 池田
Norio Ishikawa
典男 石川
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ROJITETSUKU KK
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NARITA DENTAL KK
ROJITETSUKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の人工歯(歯冠、義歯、義歯床などの補綴
物)の製作は、患者の口腔内を再現印象採得と称する患
者の口腔内を再現するための型取りから始まる複雑な工
程が多く、品質も技工士の熟練度に左右されていた。 【解決手段】患者の歯牙形状及び床(しょう)等のデー
タを基に、人工歯用の金属、セラミックス及びレジン粉
末とバインダーを適量配合で混合したコンパウンドを炭
酸ガスレーザー等により、積層堆積法(ラビットプロッ
トタイプ)で直接造形し人工歯を製作する。患者の歯牙
形状及び床等のデータを予め取る必要はあるが、製作工
程の大幅な省力化、高品質化及び作業環境改善が可能と
なった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】虫歯などの原因で歯を削るこ
とになったり、あるいは何らかの原因で歯が抜けてしま
った場合、人工の歯をもって歯の形態や機能を回復して
いる。図1は歯の構造の1例として奥歯の構造を示した
ものである。図から明らかなように複雑な組合せからな
りたっているが、本発明で取り上げているのは、歯の基
本要素であるエナメル質からなる歯冠及び義歯と云われ
ている人工歯の発明に関するものである。
【0002】虫歯や歯槽膿漏などの原因で歯を抜いた
り、あるいは何らかの原因で歯が抜けてしまった場合、
人工の歯をもって歯の形態や機能を回復していることは
前述した。しかし悪性の虫歯や歯槽膿漏及び老化による
歯や床(しょう)の劣化の場合には、総入れ歯を装着し
ての機能回復が行なわれる。図2は総入れ歯の構造を示
したものである。本発明で取り上げているのは、さらに
義歯を装着する床と云われる部分の人工床、すなわち義
歯床の発明に関しても言及するものである。
【0003】
【従来の技術】現行の歯冠及び義歯などの補綴物は、金
属製と非金属製に大別される。金属製は次の工程順に従
って製作される。 ( 1) 患者の口腔内を再現印象採得と称する患者の
口腔内を再現するため型取りをガム状物質で、直接噛み
合わせて採得した凹型へ石膏を流し込んで患者の口腔内
を再現た印象模型と称する石膏型を製作する。 ( 2) 印象模型の外側、内側の余剰部などの削除加
工し、技工作業が出来る石膏模型、即ち作業模型を製作
する。 ( 3) 噛合器装着と称する作業模型を患者の噛み合
わせ状態にて器具上で再現する。 ( 4) 削った歯型をワックスにて彫刻再現する。 ( 5) ワックス彫刻した歯型をセラミックスなどの
耐火性練成無機材料で被覆する。 ( 6) 埋没したワックス歯型を電気炉などで加熱焼
却し鋳型を作製する。 ( 7) 鋳造機にて鋳型に溶融した歯科用金属を流し
込む。 ( 8) 鋳型から鋳造体を取り出す。 ( 9) 鋳造体を機械加工及び研磨加工する。 (10) 完成した鋳造歯冠を調整後、歯科用セメント
で治療した歯に合着セットし、義歯の場合は、周囲の歯
との調整後にセットする。
【0004】非金属製の歯冠及び義歯は、レジンとセラ
ミックス製があるが、製作工程は前述の金属製の(4)
工程までは、全く同じ工程であるので(5)工程から説
明する。 ( 5) ワックス彫刻した歯型を石膏で被覆する。 ( 6) 埋没したワックス歯型を熱湯にて流し採るか
または、電気炉などで加熱焼却し鋳型を作製する。 ( 7) 鋳型に歯科用レジンまたは、歯科用のセラミ
ックスを水溶液で泥状にして流し込む。レジンの場合は
そのままの状態で加熱し固化させる。 ( 8) 鋳型から固化したレジンを取り出す又セラミ
ックスのグリーン体は所定の温度で焼結する。 ( 9) 固化したレジン体及び焼結セラミックス体は
機械加工及び研磨加工する。 (10) 完成したレジン及びセラミックス歯冠を調整
後、歯科用セメントで治療した歯に合着セットし、義歯
の場合は、周囲の歯との調整後にセットする。
【0005】現行の義歯床などの補綴物の製作は、次の
工程順に従って製作される。 ( 1) 患者の口腔内を再現印象採得と称する患者の
口腔内を再現するため型取りをガム状物質で、直接噛み
合わせて採得した凹型へ石膏を流し込んで患者の腔内を
再現した印象模型と称する石膏型を製作する。 ( 2) 印象模型の外側、内側の余剰部などの削除加
工し技工作業が出来る石膏模型、即ち作業模型を製作す
る。 ( 3) 噛合器装着と称する作業模型を患者の噛み合
わせ状態にて器具上で再現する。 次に口腔内で微調整
を行なう。 ( 4) 削った歯型をワックスにて彫刻再現する。 ( 5) ワックス彫刻した排列された咬合床(蝋義
歯)を石膏でフラスコに埋没被覆す。 ( 6) 埋没したワックスを熱湯にて流し採るかまた
は、電気炉などで加熱焼却し鋳型を作製する。 ( 7) 鋳型に義歯床用レジンを泥状にして流し込
み、加熱して義歯床用レジンを固化させる。 ( 8) 鋳型から固化したレジンを取り出す。 ( 9) 固化したレジン体は機械加工及び研磨加工す
る。 (10) 完成したレジン体を調整後、セットする。
【0006】
【本発明の技術】これに対し、金属製人工歯冠及び義歯
に関する本発明は、患者の歯牙形状データから直接に歯
冠及び義歯などの補綴物を製作する製法に関するもので
ある。即ち本発明の趣旨は、光造形を含めたラビッドプ
ロットタイプ技術と人工歯冠用高性能合金粉末の組合せ
技術による金属製人工歯冠及び義歯の製造法に関するも
のである。近年、ラビッドプロットタイプ技術の進歩は
著しく、紙などを積層することによる手法、レジンなど
を積層する手法などさまざまな手法が出現してきてい
る。しかしこれらの手法では、作成できるモデル材料は
紙、樹脂などの材料に限られる。最近では金属粉末をレ
ーザにより溶融・焼結することにより造形する成形手法
も出現してきている。しかしこの手法も金属粉に被覆し
たレジンを溶融して結合するだけであったり、融点の低
い材料を焼結するだけであり、造形された製品もポーラ
スな状態で、強度の必要な部材として使用できなかっ
た。本発明はこれらの欠陥を克服した新規性のある人工
歯冠用高性能合金粉末の組合せ技術による金属製人工歯
冠の製造法に関するものである。すなわち金属製人工歯
冠用金属粉として金ー銀ー銅系、銀ーインジュム系、銀
ーパラジュウムー金ー銅系金属粉、バインダーとしてE
VA40w%、パラフィンワックス60w%を混合した
ものを用い.金属粉とバインダーを適量配合で混合した
ものをコンパウンドとして用いた。このコンパウンドを
図3の1に示すような形状の歯冠に造形した.造形は炭
酸ガスレーザー等を用い、0.4mm〜1.0mm径の
ノズルを用い、ノズル温度はバインダーの溶融温度であ
る110±10℃に調節し、吐出圧力は20気圧一定に
し、ノズルの移動は5〜20mm/secで調節した。
このグリーンの造形体を10torrの真空雰囲気中
で、120℃で60分間、その後400±10℃で12
0分間加熱し脱ワックス及び脱脂を行なった。その後焼
結を水素雰囲気中でで60分間、用いた歯科用材料に応
じた温度で焼結を行ない所定の密度比の98±0.5%
の歯冠を製作した。尚ノズル径に関しては、1.0mm
径では造形後のグリーン体に崩れが見られたため、実施
例ではノズル径は0.4mmまたは、0.6mmの何れ
かで実施した.図4には、ここで使用した造形装置の概
略を示した。
【0007】非金属製人工歯冠及び義歯に関する本発明
は、患者の歯牙形状の三次元CADータから直接に歯冠
及び義歯などの補綴物を製作する製法である。即ち本発
明の趣旨は、ラビッドプロットタイプ技術と人工歯用レ
ジン及びセラミックス粉の組合せ技術による非金属製人
工歯冠及び義歯の製造法に関するものである。本発明は
レジン製人工歯用レジンコンパウンドを図3に示すよう
な形状の歯冠及び義歯に造形した。造形は炭酸ガスレー
ザー等を用い、0.4mm〜1.0mm径のノズルを用
い、ノズル温度はレジンの軟化温度に調節し、吐出圧力
は20気圧一定にし、ノズルの移動は5〜20mm/s
ecで調節した。一方セラミックス製人工歯は、前述の
金属製と同じ造形方法で行ない、グリーンの造形体を1
20℃で60分間、その後400±10℃で120分間
加熱し脱ワックス及び脱脂を行なった。その後、焼結を
窒素ガス雰囲気中でで60分間、用いた歯科用セラミッ
クス材料に応じた温度で焼結を行ない所定の密度比の9
8±0.5%の歯冠を製作した。尚ノズル径に関して
は、1.0mm径では造形後のグリーン体に崩れが見ら
れたため、実施例でのノズル径は、0.4mmまたは、
0.6mmの何れかで実施した。図4には、ここで使用
した造形装置の概略を示した。
【0008】レジン製人工歯床に関する本発明は、患者
の歯牙及び歯床形状の三次元CADデータから直接に義
歯床などの補綴物を製作する製法である。即ち本発明の
趣旨は、ラビッドプロットタイプ技術と義歯床用レジン
の組合せ技術による義歯床の製造法に関するものであ
る。本発明はレジン製人工歯床用レジンコンパウンドを
図2に示すような形状の義歯床に造形した。造形は炭酸
ガスレーザー等を用い、0.4mm〜1.0mm径のノ
ズルを用い、ノズル温度はレジンの軟化温度に調節し、
吐出圧力は20気圧一定にし、ノズルの移動は5〜20
mm/secで調節した。尚ノズル径に関しては、1.
0mm径では造形後に崩れが見られたため、実施例での
ノズル径は、0.4mmまたは、0.6mmの何れかで
実施した。図4には、ここで使用した造形装置の概略を
示した。尚、義歯床用レジンは加熱重合レジンが一般的
であるが、光重合レジンでも可能である。
【0009】
【本発明の効果】次に人工歯冠及び義歯に関する本発明
には、多くの問題点の改善が見られるが、ここではその
代表的な効果に絞って述べる。 (1) 本発明は患者の歯牙形状データを予め取る必要
があるが、前述した現行の歯冠及び義歯などの補綴物製
作工程の(1)〜(6)工程を省略できるから従来の7
0%の作業時間ですむため、大幅な省力化が可能となっ
た。 (2) 加工コストは従来の約70%に抑えることが可
能となった。 (3) 高品位の歯冠などの補綴物の製作が可能となっ
た。 (4) 機械操作が簡便となる為に未熟練者にも作業が
出来ることから、雇用問題の解決につながる可能性があ
る。 (5) 従来の石膏粉塵の舞い上がる切削工程が省略で
きるので、人体及び地球環境保護改善につながる可能性
がある。 (6) 本発明による高品位の歯冠などの補綴物の製法
は、国際的に見ても現在のところ皆無である。
【0010】次に人工義歯床に関する本発明には、多く
の問題点の改善が見られるが、ここはその代表的な効果
に絞って述べる。 (1) 本発明は患者の歯牙形状及び義歯床データを予
め取る必要があるが、前述した現行の義歯及び床などの
補綴物製作工程の(1)〜(6)工程を省略できること
から従来の70%の作業時間ですむため、大幅な省力化
が可能となった。 (2) 加工コストは従来の70%に抑えることが可能
となった。 (3) 高品位の義歯床などの補綴物の製作が可能とな
った。 (4) 機械操作が簡便となる為に未熟練者にも作業が
出来ることから、雇用問題の解決につながる可能性があ
る。 (5) 従来の石膏粉塵の舞い上がる切削工程が省略で
きるので、人体及び地球環境保護改善につながる可能性
がある。 (6) 本発明による高品位の義歯床などの補綴物の製
法は、国際的に見ても現在のところ皆無である。
【0011】
【実施例】実施例 1 図3の1に示す歯冠を製作するため、75w%Au−1
3w%Ag−12w%Cuの成分組成からなる20μ以
下の合金粉末にバインダーとしてEVA40vol%と
パラヒンワックス60vol%を混合したバインダーを
用いた。金属粉とバインダーを60vol%、40vo
l%混合したコンパウンドを調合した。このコンパウン
ドを図3の1に示すような形状の歯冠に造形した。造形
は0.4mm径のノズルを用い、ノズル温度はバインダ
ーの溶融温度である110±10℃に調節し、吐出圧力
は20気圧、ノズルの移動は5〜20mm/secで調
節した。このグリーンの造形体を10torrの真空雰
囲気中で、120℃で60分間、その後、400±10
℃で120分間加熱し脱ワックス及び脱脂を行なった。
その後、焼結を水素雰囲気中で800±10℃で60分
間行ない密度比で98%の歯冠を製作した。歯冠の機械
的特性で重要な硬さ特性は、現行製法による歯冠と比較
し同等の値を示した。
【0012】実施例 2 実施例1と同じ歯冠を製作するため、55w%Ag−2
0w%Pd−12w%Au−10w%Cu−Bal.の
成分組成からなる20μ以下の合金粉末にバインダーと
してEVA40vol%とパラヒンワックス60vol
%を混合したバインダーを用いた。金属粉とバインダー
を60vol%、40vol%混合したコンパウンドを
調合した。このコンパウンドを図3の1に示すような形
状の歯冠に造形した.造形は0.4mm径のノズルを用
い、ノズル温度はバインダーの溶融温度である110±
10℃に調節し、吐出圧力は20気圧、ノズルの移動は
5〜20mm/secで調節した。このグリーンの造形
体を10torrの真空雰囲気中で、120℃で60分
間、その後、400±10℃で120分間加熱し脱ワッ
クス及び脱脂を行なった。その後、焼結を水素雰囲気中
で850±10℃で60分間行ない密度比で98%の歯
冠を製作した。本発明で作製した歯冠の硬さ特性は、現
行製法による歯冠と比較し同等の値を示した。
【0013】実施例 3 実施例1と同じ歯冠を製作するため、70.5w%Ag
−24w%Ir−2.5w%Zn−1w%Pd−Ba
l. の成分組成からなる20μ以下の合金粉末にバイ
ンダーとしてEVA40vol%とパラヒンワックス6
0vol%を混合したバインダーを用いた。金属粉とバ
インダーを60vol%40vol%混合したコンパウ
ンドを調合した。このコンパウンドを図3の1に示すよ
うな形状の歯冠に造形した。造形は0.4mm径のノズ
ルを用い、ノズル温度はバインダーの溶融温度である1
10±10℃に調節し、吐出圧力は20気圧、ノズルの
移動は5〜20mm/secで調節した。このグリーン
の造形体を10torrの真空雰囲気中で、120℃で
60分間、その後、400±10℃で120分間加熱し
脱ワックス及び脱脂を行なった。その後、焼結を水素雰
囲気中で780±10℃で60分間行ない密度比で9
7.5%の歯冠を製作した。本発明で作製した歯冠の硬
さ特性は、現行製法による歯冠と比較し同等の値を示し
た。
【0014】実施例 4 実施例1と同じ歯冠を製作するため、75w%Au−1
3w%Ag−12w%Cuの成分組成からなる20μ以
下の合金粉末にバインダーとしてEVA40vol%と
パラヒンワックス60vol%を混合したバインダーを
用いた。金属粉とバインダーを60vol%40vol
%混合したコンパウンドを調合した。このコンパウンド
を図3の1に示すような形状の歯冠に造形した。造形は
0.6mm径のノズルを用い、ノズル温度はバインダー
の溶融温度である110±10℃に調節し、吐出圧力は
20気圧、ノズルの移動は5〜20mm/secで調節
した。このグリーンの造形体を10torrの真空雰囲
気中で、120℃で60分間、その後、400±10℃
で120分間加熱し脱ワックス及び脱脂を行なった。そ
の後、焼結を水素雰囲気中で800±10℃で60分間
行ない密度比で97%の歯冠を製作した。本発明で作製
した歯冠の硬さ特性は、現行製法による歯冠と比較し同
等の値を示した。
【0015】実施例 5 実施例1と同じ歯冠を製作するため、長石,石英、カオ
リンの成分からなる20μ以下の長石質陶材系のセラミ
ックス粉末にバインダーとしてエチルビニールアルコー
ル(EVA)40vol%とパラヒンワックス60vo
l%を混合したバインダーを用いた。セラミックス粉と
バインダーを60vol%、40vol%混合したコン
パウンドを調合した。このコンパウンドを図3の1に示
すような形状の歯冠に造形した.造形は0.4mm径の
ノズルを用い、ノズル温度はバインダーの溶融温度であ
る110±10℃に調節し、吐出圧力は20気圧、ノズ
ルの移動は5〜20mm/secで調節した。このグリ
ーンの造形体を10torrの真空雰囲気中で、120
℃で60分間、その後、400±10℃で120分間加
熱し脱ワックス及び脱脂を行なった。その後、焼結を窒
素雰囲気中で、1,100±10℃で60分間行ない密
度比で98%の歯冠を製作した。歯冠の機械的特性で重
要な硬さ特性は、現行製法による歯冠と比較し同等の値
を示した。
【0016】実施例 6 実施例1と同じ歯冠を製作するため、長石,石英、カオ
リンの成分からなる20μ以下の長石質陶材系のセラミ
ックス粉末にバインダーとしてEVA40vol%とパ
ラヒンワックス60vol%を混合したバインダーを用
いた。セラミックス粉とバインダーを60vol%、4
0vol%混合したコンパウンドを調合した.このコン
パウンドを図3の1に示すような形状の歯冠に造形し
た。造形は0.6mm径のノズルを用い、ノズル温度は
バインダーの溶融温度である110±10℃に調節し、
吐出圧力は20気圧、ノズルの移動は5〜20mm/s
ecで調節した.このグリーンの造形体を10torr
の真空雰囲気中で、120℃で60分間、その後400
±10℃で120分間加熱し脱ワックス及び脱脂を行な
った。その後、焼結を窒素雰囲気中で1,100±10
℃で60分間行ない密度比で98%の歯冠を製作した。
歯冠の機械的特性で重要な硬さ特性は、現行製法による
歯冠と比較し同等の値を示した。
【0017】実施例 7 実施例1と同じ歯冠を製作するため、長石、アルミナ、
カオリンの成分からなる20μ以下のアルミナス陶材系
のセラミックス粉末にバインダーとしてEVA40vo
l%とパラヒンワックス60vol%を混合したバイン
ダーを用いた。セラミックス粉とバインダーを60vo
l%、40vol%混合したコンパウンドを調合した。
このコンパウンドを図3の1に示すような形状の歯冠に
造形した。造形は0.4mm径のノズルを用い、ノズル
温度はバインダーの溶融温度である110±10℃に調
節し、吐出圧力は20気圧、ノズルの移動は5〜20m
m/secで調節した.このグリーンの造形体を10t
orrの真空雰囲気中で、120℃で60分間、その
後、400±10℃で120分間加熱し脱ワックス及び
脱脂を行なった。その後、焼結を窒素雰囲気中で1,2
00±10℃で60分間行ない密度比で97.5%の歯
冠を製作した。本発明で作製した歯冠の硬さ特性は、現
行製法による歯冠と比較し同等の値を示した。
【0018】実施例 8 図3の2に示す義歯を製作するため、長石,石英、カオ
リンの成分からなる20μ以下の長石質陶材系のセラミ
ックス粉末にバインダーとしてエチルビニールアルコー
ル(EVA)40vol%とパラヒンワックス60vo
l%を混合したバインダーを用いた。セラミックス粉と
バインダーを60vol%、40vol%混合したコン
パウンドを調合した。このコンパウンドを図3の2に示
すような形状の義歯に造形した.造形は0.4mm径の
ノズルを用い、ノズル温度はバインダーの溶融温度であ
る110±10℃に調節し、吐出圧力は20気圧、ノズ
ルの移動は5〜20mm/secで調節した。このグリ
ーンの造形体を10torrの真空雰囲気中で、120
℃で60分間、その後、400±10℃で120分間加
熱し脱ワックス及び脱脂を行なった。その後、焼結を窒
素雰囲気中で、1,100±10℃で60分間行ない密
度比で98%の義歯を製作した。義歯の機械的特性で重
要な硬さ特性は、現行製法による義歯と比較し同等の値
を示した。
【0019】実施例 9 実施例1と同じ歯冠を製作するため、加熱重合レジン
(ポリマー)の20μ以下の粉末を図3の1に示すよう
な形状の歯冠に造形した.造形は0.6mm径のノズル
を用い、ノズル温度はレジンの軟化温度である100±
10℃に調節し、吐出圧力は20気圧、ノズルの移動は
5〜20mm/secで調節した.その後固化を大気中
で、135±10℃で60分間行ない密度比で97.5
%の歯冠を製作した。本発明で作製した歯冠の硬さ特性
は、現行製法による歯冠と比較し同等の値を示した。
【0020】実施例10 実施例8と同じ義歯を製作するため、加熱重合レジン
(ポリマー)の20μ以下の粉末を図3の2に示すよう
な形状の義歯に造形した.造形は0.6mm径のノズル
を用い、ノズル温度はレジンの軟化温度である100±
10℃に調節し、吐出圧力は20気圧、ノズルの移動は
5〜20mm/secで調節した.その後固化を大気中
で、135±10℃で60分間行ない密度比で97.5
%の義歯を製作した。本発明で作製した義歯の硬さ特性
は、現行製法による義歯と比較し同等の値を示した。
【0021】実施例11 図 2に示す床を製作するため、加熱重合レジンの20
μ以下のレジン粉末コンパウンドを図2に示すような形
状の義歯床に造形した。造形は0.4mm径のノズルを
用い、ノズル温度はレジンの軟化温度である100±1
0℃に調節し、吐出圧力は20気圧、ノズルの移動は5
〜20mm/secで調節した。その後固化を大気中
で、135±5℃で10分間行ない真密度の義歯床を製
作した。本発明で作製した義歯床の硬さ特性は、現行製
法による義歯床と比較し同等の値を示した。
【0022】実施例 12 実施例41と同じ義歯床を製作するため、加熱重合レジ
ンの20μ以下のレジン粉末コンパウンドを図2に示す
ような形状の義歯床に造形した。造形は0.6mm径の
ノズルを用い、ノズル温度はレジンの軟化温度である1
00±10℃に調節し、吐出圧力は20気圧、ノズル移
動は5〜20mm/secで調節した。その後、固化を
大気中で、135±5℃で10分間行ない真密度の義歯
床を製作した。本発明で作製した義歯床の硬さ特性は、
現行製法による義歯床と比較し同等の値を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 歯の構造の1例として、奥歯の構造を示す断
面図である。
【図2】 本発明で取り上げている人工歯(義歯)を装
着する床と云われる部分の人口床(義歯床)、即ち総入
れ歯の構造を示したものである。
【図3】 本発明の人工歯冠及び義歯補綴物の外観図を
示したのである。
【図4】 本発明で用いた造形装置の概略図を示したも
のである。
【符号の説明】
1:歯冠 2:象牙質 3:歯髄 4:歯肉 5:歯槽骨 6:神経・血管 7:上の入歯部 8:人工歯(義歯) 9:下の入れ歯部 10:人工床 11:人工歯冠 12:義歯 13:レーザー光発生部 14:積層造形品

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製人工歯冠及び義歯用金属粉として
    金ー銀ー銅系の成分からなる20μ以下の合金粉末にバ
    インダーとしてエチルビニルアルコール(EVA)40
    vol%とパラヒンワックス60vol%を混合したバ
    インダーを用い、金属粉とバインダーを所定の比率で混
    合したコンパウンドを調合し、このコンパウンドを患者
    の歯牙形状データから直接に歯冠及び義歯などの補綴物
    を造形し、所定の雰囲気、温度で脱ワックス及び脱脂を
    行ない、その後、焼結を非酸化性雰囲気中で所定の温度
    及び時間で行なう人工歯冠及び義歯などの補綴物製造方
    法。
  2. 【請求項2】金属製人工歯冠及び義歯用金属粉として銀
    ーパラジュウムー金ー銅系の成分からなる20μ以下の
    合金粉末にバインダーとしてEVA40vol%とパラ
    ヒンワックス60vol%を混合したバインダーを用
    い、金属粉とバインダーを所定の比率で混合したコンパ
    ウンドを調合し、このコンパウンドを患者の歯牙形状デ
    ータから直接に歯冠及び義歯などの補綴物を造形し、所
    定の雰囲気、温度で脱ワックス及び脱脂を行ない、その
    後、焼結を非酸化性雰囲気中で所定の温度及び時間で行
    なう人工歯冠及び義歯などの補綴物製造方法。
  3. 【請求項3】金属製人工歯冠及び義歯用金属粉として銀
    ーインジュウムー亜鉛パラジュウム系の成分からなる2
    0μ以下の合金粉末にバインダーとしてEVA40vo
    l%とパラヒンワックス60vol%を混合したバイン
    ダーを用い、金属粉とバインダーを所定の比率で混合し
    たコンパウンドを調合し、このコンパウンドを患者の歯
    牙形状データから直接に歯冠及び義歯などの補綴物を造
    形し、所定の雰囲気、温度で脱ワックス及び脱脂を行な
    い、その後、焼結を非酸化性雰囲気中で所定の温度及び
    時間で行なう人工歯冠及び義歯などの補綴物製造方。
  4. 【請求項4】金属製人工歯冠及び義歯用金属粉として白
    金ー金系の成分からなる20μ以下の合金粉末にバイン
    ダーとしてEVA40vol%とパラヒンワックス60
    vol%を混合したバインダーを用い、金属粉とバイン
    ダーを所定の比率で混合したコンパウンドを調合し、こ
    のコンパウンドを患者の歯牙形状データから直接に歯冠
    及び義歯などの補綴物を造形し、所定の雰囲気、温度で
    脱ワックス及び脱脂を行ない、その後、焼結を非酸化性
    雰囲気中で所定の温度及び時間で行なう人工歯冠及び義
    歯などの補綴物製造方法。
  5. 【請求項5】 セラミックス製人工歯冠及び義歯用セラ
    ミックス粉として長石、石英、カオリンの成分からなる
    20μ以下の長石質陶材系のセラミックス粉末にバイン
    ダーとしてEVA40vol%とパラヒンワックス60
    vol%を混合したバインダーを用い、セラミックス粉
    とバインダーを所定の比率で混合したコンパウンドを調
    合し、このコンパウンドを患者の歯牙形状データから直
    接に歯冠及び義歯などの補綴物を造形し、所定の雰囲
    気、温度で脱ワックス及び脱脂を行ない、その後、焼結
    を所定の温度及び時間で行なう人工歯冠及び義歯などの
    補綴物製造方法。
  6. 【請求項6】セラミックス製人工歯冠及び義歯用セラミ
    ックス粉として長石、アルミナ、カオリンの成分からな
    る20μ以下のアルミナス陶材系のセラミックス粉末に
    バインダーとしてEVA40vol%とパラヒンワック
    ス60vol%を混合したバインダーを用い、セラミッ
    クス粉とバインダーを所定の比率で混合したコンパウン
    ドを調合し、このコンパウンドを患者の歯牙形状データ
    から直接に歯冠及び義歯などの補綴物を造形し、所定の
    雰囲気、温度で脱ワックス及び脱脂を行ない、その後、
    焼結を所定の温度及び時間で行なう人工歯冠及び義歯な
    どの補綴物製造方法。
  7. 【請求項7】 レジン製人工歯冠及び義歯用レジン粉と
    して加熱重合レジンの20μ以下のレジン粉末コンパウ
    ンドを患者の歯牙形状データから直接に歯冠及び義歯用
    などの補綴物を造形し、その後、固化を大気中で所定の
    温度及び時間で行なう人工歯冠及び義歯などの補綴物製
    造方法。
  8. 【請求項8】 義歯床用レジン粉として加熱重合レジン
    の20μ以下のレジン粉末コンパウンドを患者の歯牙及
    び歯床形状データから直接に義歯床などの補綴物を造形
    し、その後、固化を大気中で所定の温度及び時間で行な
    う義歯床などの補綴物製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7409168B2 (en) 2006-03-15 2008-08-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus, process cartridge and developing method
JP2008295726A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Osaka Univ 歯科用修復物の作製方法
JP2012217622A (ja) * 2011-04-08 2012-11-12 Gc Dental Products Corp 人工臼歯の置換用咬合面部の作製方法
US9155597B2 (en) 1998-07-10 2015-10-13 Ivoclar Vivadent Ag Solid free-form fabrication methods for the production of dental restorations

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