JP2001155688A - 光定着用蛍光ランプおよび光定着サーマルプリンタ - Google Patents

光定着用蛍光ランプおよび光定着サーマルプリンタ

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JP2001155688A
JP2001155688A JP33655299A JP33655299A JP2001155688A JP 2001155688 A JP2001155688 A JP 2001155688A JP 33655299 A JP33655299 A JP 33655299A JP 33655299 A JP33655299 A JP 33655299A JP 2001155688 A JP2001155688 A JP 2001155688A
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light
fixing
fluorescent lamp
discharge
electrodes
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JP33655299A
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English (en)
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Akio Watanabe
昭男 渡辺
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境負荷の大きい水銀を用いないとともに、光
束立ち上がりが早く、周囲温度によって光束が影響を受
けにくく、しかもマジェンタ発色層光定着用の所要量の
光束が得られる光定着用蛍光ランプおよびこれを用いた
光定着サーマルプリンタを提供する。 【解決手段】透光性気密容器1の内面側にBaSi
、YPO:CeおよびCe(MgBa)Al11
19のグループから選択された一種または複数種の蛍
光体を主体とする蛍光体層2を形成し、内部にキセノン
を封入し、さらに放電生起手段を備えている。放電生起
手段は、たとえば透光性気密容器1の長手方向に沿って
離間対向した一対の外部電極3、3により構成すること
ができる。また、放電生起手段は、一方が外部電極3
で、他方が透光性気密容器1の長手方向に延在する内部
電極により構成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直接感熱発色方式
における光定着用蛍光ランプおよびこれを用いた光定着
サーマルプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】直接感熱発色方式において用いられる記
録紙は、図7に示すような構成になっている。
【0003】図10は、直接感熱発色方式用記録紙の構
成を示す概念図である。
【0004】図において、101は支持体、102はシ
アン発色層、103はマジェンタ発色層、104はイエ
ロー発色層、105は耐熱性保護層である。
【0005】イエロー発色層104は、ジアゾニウム塩
化合物が封じ込められたマイクロカプセルとカプラーと
がバインダーに分散されることにより構成されている。
イエロー発色層104に熱エネルギーが供給されると、
マイクロカプセルが緩み、カプラーとマイクロカプセル
内のジアゾニウム塩化合物とが反応し、イエローの色素
を形成する。加熱の後、波長425nm付近の光を照射
することにより、発色に寄与しなかったジアゾニウム塩
化合物は分解され、再び加熱されてもイエロー発色層が
発色することはなくなる。これがイエロー発色層の光定
着である。
【0006】マジェンタ発色層103も同様の構成、発
色および定着のメカニズムであるが、定着のための光の
波長は365nm付近が適している。
【0007】図11は、直接感熱発色方式用記録紙の定
着感度特性を示すグラフである。
【0008】図において、横軸は波長(nm)を、縦軸
は定着感度(相対値)を、それぞれ示す。また、曲線F
はイエロー発色層の定着感度特性、曲線Gはマジェンタ
発色層の定着感度特性、をそれぞれ示す。
【0009】図から明かなように、イエロー発色層は、
定着感度が波長425nmにピークがある。また、マジ
ェンタ発色層は、定着感度が波長365nmにピークが
ある。
【0010】次に、直接感熱発色方式によってフルカラ
ー画像を形成する工程を図12を参照して説明する。
【0011】図12は、直接感熱発色方式における記録
工程を示す概念図である。
【0012】第1工程(低エネルギでY層を発色) まず、サーマルヘッドによりイエロー発色層に書き込み
を行うと、イエローが発色する。ここで、マジェンタ発
色層が発色しないように、記録紙表面に供給される熱エ
ネルギは低く制御される。
【0013】第2工程(420nmの光でY層の未発色
のジアゾを分解する) イエロー発色層書き込みの後、発光波長が約425nm
のランプ(イエロー発色層用の光定着用蛍光ランプ)の
光照射により、未発色の残留ジアゾニウム塩化合物を分
解され、イエロー発色層の定着が完了する。
【0014】第3工程(中エネルギの加熱でM層を発
色) 次に、サーマルヘッドにより中位の熱エネルギが記録紙
のマジェンタ発色層に書き込みを行うと、マジェンタが
発色する。
【0015】第4工程(365nmの光で未発色のジア
ゾを分解する) マジェンタ発色層書き込みの後、発光波長が約365n
mのランプ(マジェンタ発色層用の光定着用蛍光ラン
プ)の光照射により、未発色の残留ジアゾニウム塩化合
物が分解され、マジェンタ発色層の光定着が完了する。
【0016】第5工程(高エネルギの加熱でC層を発
色) 最後に、記録紙表面に高エネルギの熱エネルギを用いて
記録紙のシアン発色層に書き込みを行うと、シアンが発
色する。シアン発色層は、高温にも安定なので、定着の
必要はない。
【0017】従来、マジェンタ発色層を光定着するのに
用いる光定着用蛍光ランプは、透光性気密容器の内面に
SrB:Eu蛍光体を主体とする蛍光体層を形成
し、内部に紫外線発光物質として水銀を、また始動ガス
としてアルゴンなどの希ガスを、それぞれ封入してなる
ものが用いられていた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のマジ
ェンタ発色層用の光定着用蛍光ランプは、紫外線発光物
質として水銀を用いているために、光束立ち上がりが遅
く、また光束が周囲温度によって強い影響を受けるとと
もに、水銀は環境負荷が大きいという問題がある。
【0019】これに対して、希ガス特にキセノンを発光
物質とする蛍光ランプは、上記の欠点がないので、マジ
ェンタ発色層用の光定着用蛍光ランプとして期待がもて
る。
【0020】しかし、本発明者がキセノンを封入したマ
ジェンタ発色層用の光定着用蛍光ランプを試作した結
果、所要の紫外線強度が得られなかった。
【0021】そこで、調査したところ、低圧水銀蒸気放
電によって発生する紫外線は波長が主として254nm
であるが、低圧キセノン放電によって発生する紫外線は
波長が主として172nmおよび147nmであり、上
記蛍光体はキセノンによる紫外線に対する発光効率が低
いことが分かった。
【0022】本発明は、環境負荷の大きい水銀を用いな
いとともに、光束立ち上がるが早く、周囲温度によって
光束が影響を受けにくく、しかもマジェンタ発色層光定
着用の所要量の光束が得られる光定着用蛍光ランプおよ
びこれを用いた光定着方式サーマルプリンタを提供する
ことを目的とする。
【0023】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の光定着
用蛍光ランプは、透光性気密容器と;BaSiO、Y
PO:CeおよびCe(Mg Ba)Al1119
のグループから選択された一種または複数種の蛍光体を
主体として透光性気密容器の内面側に形成された蛍光体
層と;透光性気密容器内に封入された希ガスからなる放
電媒体と;透光性気密容器内において放電媒体を介して
放電を生起させる放電生起手段と;を具備していること
を特徴としている。
【0024】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0025】<透光性気密容器について>透光性気密容
器は、直管、U字管、W字管など任意形状に屈曲したも
のでることを許容する。また、平板状であってもよい。
【0026】また、透光性気密容器は、蛍光体層から発
生したマジェンタ発色層定着用の光が良好に透過する程
度に透光性であればよく、硬質ガラスを用いて形成する
ことができる。しかし、要すれば軟質ガラス、石英ガラ
スなどのガラスや、透光性セラミックスなどを用いて形
成されていてもよい。
【0027】さらに、透光性気密容器は、記録紙のサイ
ズに適応する発光長を備えているように所要の長さに形
成される。
【0028】<蛍光体層について>蛍光体層は、BaS
iO、YPO:CeおよびCe(Mg Ba)Al
19のグループから選択された一種または複数種
の蛍光体を主体として構成されている。
【0029】また、透光性気密容器の内面に直接接触す
るように形成するか、または他の被膜たとえば保護膜、
反射膜などを介して間接的に形成してもよい。
【0030】<放電媒体について>放電媒体は、放電に
よって紫外線を発生させるために寄与する媒体である
が、本発明においてはキセノンを主体として構成されて
いる。要すれば、キセノンの他にアルゴン、クリプトン
などの希ガスを補助的に混合していてもよい。
【0031】また、キセノンの封入圧は、特段制限され
ないが、一般的には100kPa以下、好適には20〜
60kPa程度である。
【0032】<放電生起手段について>放電生起手段
は、透光性気密容器内において放電媒体を介して放電を
生起させることができるのであれば、どのようなもので
あってもよい。しかし、最も簡単なのは、透光性気密容
器の両端内部に熱陰極形または冷陰極形の放電電極を封
装することである。要すれば、透光性気密容器の外面に
電極の一方または両方を配設することもできる。また、
誘導結合形または容量結合形の無電極放電生起手段であ
ってもよい。
【0033】<本発明の作用について>本発明において
は、放電媒体がキセノンを主体としているので、放電に
より透光性気密容器内に波長172nmおよび147n
mの紫外線が発生する。この紫外線は、蛍光体層に入射
して、蛍光体を励起する。
【0034】一方、蛍光体層は、BaSiO、YPO
:CeおよびCe(Mg Ba)Al1119のグ
ループから選択された一種または複数種の蛍光体を主体
として構成されているため、波長172nmおよび14
7nmの紫外線による励起によってマジェンタ発色層の
定着感度特性によく一致した分光分布特性の発光を生じ
るとともに、従来の蛍光体層を用いた場合より発光量が
多くなる。
【0035】また、キセノンを主体とする希ガス放電を
用いるので、光束立ち上がり特性および温度依存性が良
好になる。
【0036】さらに、紫外線発光物質に環境負荷の大き
な水銀を用いないので、環境対策上有利である。
【0037】請求項2の発明の光定着用蛍光ランプは、
請求項1記載の光定着用蛍光ランプにおいて、放電生起
手段は、少なくとも一方が透光性放電容器の外面に配設
された外部電極によって構成されている一対の電極であ
ることを特徴としている。
【0038】本発明においては、一対の電極がともに透
光性気密容器の外面に配設されている外部電極を構成し
ている態様、ならびに一方の電極が外部電極で、他方の
電極が透光性気密容器内に配設されている内部電極を構
成している態様を包含している。
【0039】また、上記内部電極は、透光性気密容器の
長手方向のほぼ全長に沿って延在している態様、ならび
に透光性気密容器の両端に一対の電極を封装し、かつ一
対の電極を同電位に保持して、この一対の電極と外部電
極との間に放電のための電源を接続する態様を包含して
いる。
【0040】外部電極は、アルミニウムなどの金属箔、
導電性塗膜、金属蒸着膜、透明性導電膜、金属メッシュ
構造体および比較的薄手の金属板などを適宜用いること
ができる。なお、「メッシュ構造体」とは、金網のよう
な編組構造、多数の孔隙を形成したようなパンチング構
造など可視光が部分的に透過可能な構造をいう。
【0041】次に、一対の電極の少なくとも一方が外部
電極である場合、透光性気密容器は、外径が5〜18m
m、好適には6〜12mmの範囲であるのがよく、外径
が18mmより大きくなると、表面積が増加して放熱し
やすくなるが、他方では始動性が低下する。
【0042】また、透光性気密容器の長さは、特段制限
されないが、一般的には50〜500mm程度にするこ
とが可能であるから、記録紙のサイズに適応する長さに
設定することができる。
【0043】さらに、電極間に高周波電圧を印加する
と、発光効率を高くすることができる。高周波電圧とし
ては、正弦波交流、直流電圧を重畳した非対称の正弦波
交流およびパルスなどであることを許容する。なお、パ
ルスには、正弦波交流を半波整流した波形を含むものと
する。また、「高周波」とは、1kHz以上の周波数ま
たは繰り返し周波数をいう。実際的には、4kHz〜1
MHzの範囲を用いることができるが、好適には30k
Hz以上であり、さらに100kHz以上になると、放
電のちらつきが生じにくくなる。
【0044】そうして、本発明においては、一対の電極
の少なくとも一方が外部電極であることにより、紫外線
の放射効率が高くなり、一対の電極が透光性気密容器の
両端に封装している構成に比較して発光量が多くなる。
【0045】また、透光成気密容器を細径にすることが
できるので、光定着サーマルプリンタを小形化すること
ができる。
【0046】請求項3の発明の光定着用蛍光ランプは、
請求項2記載の光定着用蛍光ランプにおいて、一対の電
極は、透光性放電容器の外面に長手方向に沿ってほぼ平
行に離間して配設された外部電極であることを特徴とし
ている。
【0047】一対の外部電極を離間して透光性気密容器
の外面に配設するので、透光性気密容器の外面には外部
電極の間に一対のスリット状部分が形成される。
【0048】そこで、スリット状部分の少なくともその
一方をアパーチャと称する光導出窓として利用すること
ができる。この場合、光導出窓の輝度を高くするため
に、光導出窓を除いて透光性気密容器の内面に反射膜を
形成することができる。反射膜は、反射率の高い酸化チ
タンなどの微粒子を用いて透光性気密容器の内面に形成
することができる。
【0049】また、光導出窓を形成するに際して、一対
の外部電極の間の間隔より狭くしたい場合には、余分な
箇所を適当な遮光材により遮光すればよい。
【0050】さらに、光導出窓として利用する箇所の反
対側に形成される外部電極間の隙間から光が多少漏洩す
るのを避けたい場合には、適当な反射材または遮光材に
よって被覆すればよい。
【0051】さらにまた、光導出窓に対向する透光成気
密容器の内面には、蛍光体層を形成しなくてもよし、形
成してもよい。
【0052】そうして、本発明によれば、一対の外部電
極を配設していることにより、外部電極の間から輝度の
高いマジェンタ発色層光定着用の発光を得ることができ
る。
【0053】また、外部電極の間に光導出窓を形成する
ことにより、蛍光ランプを包囲する反射板を配設する必
要がないので、光定着サーマルプリンタの構造が簡単に
なるとともに、小形化できる。
【0054】請求項4の発明の光定着用蛍光ランプは、
請求項2記載の光定着用蛍光ランプにおいて、一対の電
極は、一方が透光性放電容器の外面に長手方向に沿って
配設された外部電極であり、他方が透光性気密容器の内
部に配設された内部電極であることを特徴としている。
【0055】外部電極は、光導出窓の部分を除いて透光
性気密容器の前面を包囲するように配設することができ
る。
【0056】内部電極は、透光性気密容器の長手方向に
沿って延在する導体によって構成することができる。こ
の場合、内部電極は、ニッケル、ステンレス鋼、封着性
金属たとえばコバールなどの線材、板材、パイプ材およ
びコイル材などを用いることができる。
【0057】また、内部電極は、透光性気密容器の長手
方向の両端間に連続して延在し、かつ両端に封着した構
造にすることができる。しかし、要すれば内部電極は、
透光性気密容器の一端においてのみを片持ちで封着し、
他端は透光性気密容器の内部において終端している構造
であってもよい。
【0058】さらに、本発明において、内部電極は、透
光性気密容器の両端に一対の短寸の電極を封装し、かつ
一対の短寸の電極を同電位にした構成であってもよい。
この場合、短寸の電極の間に形成されるプラズマがあた
かも透光性気密容器の長手方向に沿う内部電極のように
作用して外部電極との間に放電が生起する。
【0059】そうして、本発明においては、光導出窓を
除いて透光性気密容器の全周を外部電極で包囲し、かつ
外部電極を接地することにより、一対の外部電極を透光
性気密容器の外面に離間対向して配設する場合より放射
ノイズが低減する。
【0060】請求項5の発明の光定着サーマルプリンタ
は、直接感熱方式における光定着サーマルプリンタ本体
と;光定着サーマルプリンタ本体に配設されてイエロー
発色層の未発色の部分を定着する光定着用蛍光ランプ、
およびマジェンタ発色層の未発色の部分を定着する請求
項1ないし4のいずれか一記載の光定着用蛍光ランプ
と;を具備していることを特徴としている。
【0061】本発明は、請求項1ないし4の構成および
作用を有する光定着サーマルプリンタである。
【0062】光定着サーマルプリンタは、連続記録紙お
よびカット記録紙のいずれの記録紙を用いるのであって
もよい。
【0063】また、光定着プリンタは、記録紙にサーマ
ルヘッドによるたとえばイエロー印画工程中に印画を形
成した部分を直ちにイエロー定着するように構成しても
いし、イエロー印画中にはイエロー定着を行わないで、
マジェンタ印画中にイエロー定着を行うように構成する
こともできる。
【0064】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0065】図1は、本発明の光定着用蛍光ランプの第
1の実施形態を示す一部切欠正面図である。
【0066】図2は、同じく拡大横断面図である。
【0067】各図において、1は透光性気密容器、2は
蛍光体層、3、3は一対の外部電極、4は接着剤層であ
る。
【0068】透光性気密容器1は、ホウケイ酸ガラスの
細長いガラスバルブからなり、管径8mm、管長370
mm、長手方向の一端に排気チップオフ部1aが形成さ
れている。
【0069】また、透光性気密容器1の長手方向に沿っ
てスリット状に光導出窓1bが開口画70゜で形成され
ている。
【0070】蛍光体層2は、次の蛍光体を用いて透光性
気密容器1の光導出窓1bの部分を除いて全周に形成さ
れている。すなわち、BaSiO、YPO:Ceお
よびCe(Mg、Ba)Al1119の3種類の蛍光
体を個別に用いてそれぞれの蛍光体層を備えた3種類の
マジェンタ発色層光定着用の光定着用蛍光ランプを製作
した。
【0071】放電媒体として、キセノンを約12kPa
の圧力で透光性気密容器1内に封入している。
【0072】一対の外部電極3、3は、アルミニウム箔
からなり、透光性気密容器1の外面において光導出窓1
bを挟んで接着剤層4を介して接着することにより配設
されている。そして、光導出窓1bの反対側においても
一対の電極3、3は、離間対向している。
【0073】接着剤層4は、予めアルミニウム箔の一面
に一体に形成される。
【0074】そうして、光定着用蛍光ランプを周波数3
0kHzの正弦波の高周波で点灯するようにした。
【0075】図3は、本発明の光定着用蛍光ランプの第
1の実施形態における蛍光体層の分光スペクトルを比較
例のそれとともに示すグラフである。
【0076】図において、横軸は波長(nm)を、縦軸
は相対エネルギーを、それぞれ示す。なお、図は、キセ
ノンの低圧放電によって発生する波長172nmの紫外
線で励起した場合の分光スペクトルの測定結果を示す。
また、比較例は、次の蛍光体を用いて蛍光体層を製作し
ている。LaPO:Ceおよび(Ce Ba)MgA
lO19 さらに、図において、曲線Aないし曲線Eは以下のとお
りである。
【0077】曲線A:本実施形態で、蛍光体層にBaS
iOを用いている。
【0078】曲線B:本実施形態で、蛍光体層にYPO
:Ceを用いている。
【0079】曲線C:本実施形態で、蛍光体層にCe
(Mg Ba)Al1119を用いている。
【0080】曲線D:比較例で、蛍光体層にLaP
:Ceを用いている。
【0081】曲線E:比較例で、蛍光体層に(Ce B
a)MgAlO19を用いている。
【0082】図から明らかなように、本発明において用
いる蛍光体は、いずれもピーク波長が365nmに近接
しているとともに、相対エネルギーが比較例より多いこ
とが分かる。
【0083】図4は、本発明の光定着用蛍光ランプの第
1の実施形態におけるマジェンタ定着率を比較例のそれ
とともに示すグラフである。
【0084】図において、横軸は蛍光体組成を、縦軸は
マジェンタ定着率(相対値)を、それぞれ示す。
【0085】図から明らかなように、本発明において用
いる蛍光体によって構成した蛍光体層を備えた実施形態
のマジェンタ発色層光定着用の光定着用蛍光ランプは、
そのいずれも比較例より顕著な定着率を示す。
【0086】図5は、本発明の光定着用蛍光ランプの第
2の実施形態を示す横断面図である。
【0087】図6は、同じく概念的縦断面図である。
【0088】各図において、図1と同一部分には同一符
号を付して説明は省略する。
【0089】本実施形態は、一対の電極の一方は外部電
極3であるが、他方は内部電極3’である点で異なる。
【0090】すなわち、透光性気密容器1は、管径が1
0mm、長さが370mmである。
【0091】外部電極3は、光導出窓1bを除いて透光
性気密容器1の外面全周にわたり配設されている。した
がって、光導出窓1bは、外部電極3および蛍光体層2
の両側縁によって画成されている。
【0092】内部電極3’は、1.2mmのニッケル棒
からなり、透光性気密容器1の両端に封着され、両端が
透光性気密容器1の両端から外部へ突出している。
【0093】図7は、本発明の光定着用蛍光ランプの第
3の実施形態を示す横断面図である。
【0094】図8は、同じく点灯回路とともに示す概念
的正面図である。
【0095】各図において、図1および図2と同一部分
については同一符号を付して説明は省略する。なお、図
8は、透光性気密容器1の内部構造を理解しやすくする
ために、蛍光体層2の図示を省略している。
【0096】本実施形態は、透光性気密容器1の両端に
封装した一対の短寸の電極3”、3”を同電位にして点
灯することによって、外部電極3の対向する内部電極
3’を構成している点で異なる。
【0097】すなわち、一対の短寸の電極3”は、ニッ
ケルの筒状体からなる冷陰極によって構成されている。
【0098】点灯回路OCは、高周波電源を構成してい
て、スイッチング手段Q、出力トランスT、共振コンデ
ンサCおよび電源スイッチSからなる。
【0099】スイッチング手段Qは、バイポーラトラン
ジスタからなり、そのコレクタが後述する1次巻線pお
よび共振コンデンサCの並列回路、ならびに電源スイッ
チSを直列に介して図示しない直流電源の正極に接続
し、エミッタが接地されている。なお、直流電源の付極
は接地されている。
【0100】また、スイッチング手段Qのベースがドラ
イブ回路(図示しない。)に接続している。
【0101】出力トランスTは、その1次巻線pがスイ
ッチング手段Qと直列に接続し、2次巻線sが内部電極
3’と外部電極3とに接続している。なお、外部電極3
は、接地されている。
【0102】共振コンデンサCは、出力トランスTの1
次巻線pと並列接続して、1次巻線pと並列共振回路を
形成している。
【0103】そうして、点灯回路OCは、以下のように
動作してマジェンタ発色層光定着用蛍光ランプを高周波
で点灯する。
【0104】すなわち、電源スイッチSをオンすると、
スイッチング手段Qの高周波スイッチングによって出力
トランスTの1次巻線pに高周波の断続電流が流れる。
このとき並列共振回路が共振するため、1次巻線pに印
加する電圧は正弦波になる。
【0105】出力トランスTの2次巻線sの両端には、
巻数比に応じて昇圧された正弦波の高周波電圧が誘起さ
れ、内部電極3’と外部電極3との間に印加される。
【0106】このため、一対の短寸の電極3”、3”の
間がプラズマによりつながり、あたかも一つの内部電極
3’のように作用して、外部電極3との間にキセノンの
低圧放電が生じ、波長172nmおよび147nmの紫
外線が発生する。
【0107】蛍光体層2は、紫外線により励起されて可
視光を発生する。
【0108】図9は、本発明の光定着方式サーマルプリ
ンタの一実施形態を示す概念図である。
【0109】図において、Htはサーマルヘッド、FL
yはイエロー発色層光定着用の光定着用用蛍光ランプ、
FLmはマジェンタ発色層光定着用の光定着用蛍光ラン
プ、11は記録紙ロール、12はロール収納ボックス、
13はフィードローラ、14はピンチローラ、15はキ
ャプスタンローラ、16はプラテンローラ、17はカッ
タ、18は排紙トレイ、19は本体ケースである。
【0110】なお、上記構成要素のうち、イエロー発色
層光定着用の光定着用蛍光ランプFLyおよびマジェン
タ発色層光定着用の光定着用用蛍光ランプFLmを除く
残余の部分が光定着サーマルプリンタ本体を構成してい
る。また、イエロー発色層光定着用蛍光ランプFLyお
よびマジェンタ発色層光定着用の光定着用蛍光ランプF
Lmは、それぞれ2本ずつ用いられている。
【0111】そうして、記録紙ロール11からフィード
ローラ13を経てキャプスタンローラ15およびピンチ
ローラ14により繰り出された記録紙がプラテンローラ
の前でサーマルヘッドHtによりイエロー書き込みが行
われ、引き続いてマジェンタ書き込みが行われると同時
に、イエロー発色層光定着用の光定着用蛍光ランプFL
yが点灯してイエロー発色層の定着が行われる。次に、
シアン書き込みが行われると同時にマジェンタ発色層光
定着用の光定着用用蛍光ランプFLmが点灯してマジェ
ンタ発色層の定着が行われる。
【0112】
【発明の効果】請求項1ないし4の各発明によれば、透
光性気密容器の内面側にBaSiO 、YPO:Ce
およびCe(Mg Ba)Al1119のグループか
ら選択された一種または複数種の蛍光体を主体とする蛍
光体層を形成し、内部にキセノンを封入し、さらに放電
生起手段を備えていることにより、環境負荷の大きな水
銀を用いないとともに、光束立ち上がりが早く、周囲温
度によって光束が影響を受けにくく、しかも所要量の光
束が得られる光定着用蛍光ランプを提供することができ
る。
【0113】請求項2の発明によれば、加えて放電生起
手段が透光性気密容器の外面に配設された外部電極によ
って少なくとも一方が構成されている一対の電極によっ
て構成されていることにより、紫外線の放射効率一対の
が内部電極を用いるより高くて発光量が多い光定着用蛍
光ランプを提供することができる。
【0114】請求項3の発明によれば、加えて一対の電
極が離間対向する外部電極によって構成されていること
により、外部電極の間から輝度の高いマジェンタ発色層
光定着用の発光を得る光定着用蛍光ランプを提供するこ
とができる。
【0115】請求項4の発明によれば、加えて一対の電
極の一方が透光性気密容器の長手方向に沿って配設され
た内部電極であることにより、外部電極を接地して放射
ノイズ発生を低減した光定着用蛍光ランプを提供するこ
とができる。
【0116】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
4の効果を有する光定着方式サーマルプリンタを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光定着用蛍光ランプの第1の実施形態
を示す一部切欠正面図
【図2】同じく拡大横断面図
【図3】本発明の光定着用蛍光ランプの第1の実施形態
における蛍光体層の分光スペクトルを比較例のそれとと
もに示すグラフ
【図4】本発明の光定着用蛍光ランプの第1の実施形態
におけるマジェンタ定着率を比較例のそれとともに示す
グラフ
【図5】本発明の光定着用蛍光ランプの第2の実施形態
を示す横断面図
【図6】同じく概念的縦断面図
【図7】本発明の光定着用蛍光ランプの第3の実施形態
を示す横断面図
【図8】同じく点灯回路とともに示す概念的正面図
【図9】本発明の光定着方式サーマルプリンタの一実施
形態を示す概念図
【図10】直接感熱発色方式用記録紙び構成を示す概念
【図11】直接間熱発色方式用記録紙の定着感度特性を
示すグラフ
【図12】直接感熱発色方式における記録工程を示す概
念図
【符号の説明】
1…透光性気密容器 1b…光導出窓 2…蛍光体層 3…外部電極 4…接着剤層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性気密容器と;BaSiO、YPO
    :CeおよびCe(Mg Ba)Al1119のグ
    ループから選択された一種または複数種の蛍光体を主体
    として透光性気密容器の内面側に形成された蛍光体層
    と;透光性気密容器内に封入されたキセノンを主体とす
    る希ガスからなる放電媒体と;透光性気密容器内におい
    て放電媒体を介して放電を生起させる放電生起手段と;
    を具備していることを特徴とする光定着用蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】放電生起手段は、少なくとも一方が透光性
    放電容器の外面に配設された外部電極によって構成され
    ている一対の電極であることを特徴とする請求項1記載
    の光定着用蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】一対の電極は、透光性放電容器の外面に長
    手方向に沿ってほぼ平行に離間して配設された外部電極
    であることを特徴とする請求項2記載の光定着用蛍光ラ
    ンプ。
  4. 【請求項4】一対の電極は、一方が透光性放電容器の外
    面に長手方向に沿って配設された外部電極であり、他方
    が透光性気密容器の内部に配設された内部電極であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の光定着用蛍光ランプ。
  5. 【請求項5】直接感熱方式における光定着サーマルプリ
    ンタ本体と;光定着サーマルプリンタ本体に配設されて
    イエロー発色層の未発色の部分を定着する光定着用蛍光
    ランプ、およびマジェンタ発色層の未発色の部分を定着
    する請求項1ないし4のいずれか一記載の光定着用蛍光
    ランプと;を具備していることを特徴とする光定着サー
    マルプリンタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6850261B2 (en) 2001-09-28 2005-02-01 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photo fixer and thermal printer having the same
US6943815B2 (en) * 2002-03-01 2005-09-13 Fuji Photo Film Co., Ltd. Thermal printer and electromagnetic wave source device
JP2011124000A (ja) * 2009-12-08 2011-06-23 Ritsumeikan 深紫外発光素子及びその製造方法

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